JP3652880B2 - ロールスクリーンボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は開口部の室外側に配置されるロールスクリーンを格納するロールスクリーンボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
窓における日射を遮るロールスクリーンは通常、特開平9-78961号のように開口部の室内側に配置されるが、室内においてロールスクリーンが受けた日射による輻射熱があることから、冷房効率を上げる上では開口部の室外側に配置される方がよい。
【0003】
ロールスクリーンを室外に配置する場合、ロールスクリーンを格納するボックスはシャッターケーシングと同様の要領で、特開平9-60450号のように躯体に固定されているブラケットに対して下向きに係合することにより躯体に取り付けられることになるが、ロールスクリーンは軽量であるため、ブラケット、あるいは躯体から抜け止めされることが必要になる。さらに前記ボックスと室外側躯体との間の水密性を確保する必要がある。
【0004】
ボックス上に庇が設置される場合には、庇が重なることでボックスのブラケットや躯体からの抜け出しが防止されるが、その場合、ボックスは庇の設置を阻害しないことが必要になる。
【0005】
この発明はロールスクリーンを室外側に配置する場合に、躯体との間の水密性を確保するとともに躯体からの抜け出しを生ぜず、庇の併用が可能なボックスを提案するものである。
【0006】
この発明ではサッシ枠上の躯体に固定される水切り材と、水切り材に係合して水切り材に支持される本体枠からボックスを構成し、本体枠の上部の躯体側に、躯体に接続可能で、破断可能な取付片を形成することにより、ボックスが単独で躯体に固定される場合に、本体枠の、水切り材からの抜け出しを防止しながら、庇との併用を可能にする。
【0007】
水切り材は躯体に直接固定され、被係合部を有する固定部と、固定部の下に連続し、サッシ枠の上枠に突き当たる水切り部の二部分からなり、水切り部の下端がサッシ枠の上枠に突き当たることにより、ボックスの高さ方向の位置決めをし、サッシ枠に対するボックスの位置を一定にする役目を持つ。
【0008】
水切り材は、ボックスの長さ方向に連続する場合には、本体枠との間から浸入した雨水を排除し、サッシ上枠との間への雨水の浸入を阻止する役目も持つ。さらに水切り材と上枠との間の水密性を確保するため両者間に水密材が配置されている。
【0009】
ボックスの本体枠は躯体に固定される水切り材に係合することで水切り材に支持され、ボックスが単独で躯体に固定される場合、すなわち庇が併用されない場合の水切り材からの抜け出しに対しては、取付片において躯体に接続されることで防止される。
【0010】
取付片はボックスの上に庇が設置される場合に破断され、破断によって本体枠と庇との干渉がなくなり、庇の併用が可能になる。この場合、本体枠はその上に重なる庇によって上向きの移動を拘束されることで水切り材からの抜け出しが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明は図1に示すように躯体1に固定される水切り材2と、水切り材2に係合して支持される本体枠3から構成され、開口部の室外側に配置されるロールスクリーン4を格納するボックス5である。
【0012】
水切り材2は躯体1に直接固定される固定部21と、固定部21の下に連続する水切り部22の二部分からなり、ボックス5の長さ方向に連続する。水切り材2は、水切り部22の下端が先行してまぐさ8に固定されているサッシ枠7の上枠71に突き当たり、サッシ枠7に対して位置決めされた状態で固定部21を貫通するねじ6によって躯体1に固定される。
【0013】
水切り材2はまた、ボックス5の長さ方向に連続し、水切り部22の下端が上枠71に突き当たることで、本体枠3との間から浸入した雨水を排除すると共に、上枠71との間への雨水の浸入を阻止する。上枠71との間から雨水の浸入があった場合の、水切り材2と上枠71との間の水密性を確保するために、両者間には水密材9が配置される。
【0014】
固定部21には本体枠3を受け、支持する、上方が開放した形の被係合部23が縦断面上、一箇所、もしくは複数箇所形成される。
【0015】
本体枠3の室内側の、水切り材2の被係合部23に対応した位置には被係合部23に下向きに係合する係合部32が形成され、本体枠3は係合部32が水切り材3の被係合部23に下方と室外側へ係合することで、躯体1に突き当たった形で水切り材2に支持される。
【0016】
本体枠3の上部の躯体1側には、本体枠3が水切り材2に支持されたときに躯体1に接触する取付片33が形成される。取付片33は図1に示すように、ボックス5上に庇10が設置されない場合に取付片33を貫通するねじ6によって躯体1に接続され、本体枠3の水切り材2からの抜け出しを防止する。ボックス5上に庇10が設置される場合には庇10と干渉させないために、図3,図4に示すように取付片33は破断される。取付片33の根元には破断が容易に行えるよう、溝が形成されている。
【0017】
また図3,図4に破線や鎖線で示すように本体枠3上に外壁材11が位置する場合に、外壁材11が本体枠3の抜け出しを拘束する程度の厚さを持ち、本体枠3に突き当たって設置されるときには取付片33は破断され、そうでないときには残される。
【0018】
本体枠3はロールスクリーン4のメインテナンスの便宜より、室内側に位置する本体部30と、室外側に位置するカバー部31とに分離自在になっており、ロールスクリーン4は本体部30とカバー部31間を昇降する。係合部32と取付片33は本体部30に形成される。
【0019】
図3,図4はボックス5上に庇10を設置した場合を示す。図3,図4において、実線のサッシ枠7は開口部に対して外付けされる場合を、鎖線のサッシ枠7は半外付けされる場合を示すが、水切り材2の下端はサッシ枠7の開口部への取付位置に関係なく上枠71に突き当たり、ボックス5はサッシ枠7に対して常に一定の位置に設置される。
【0020】
図3と図4のいずれの場合も本体枠3の取付片33は破断され、庇10は本体枠3上に重なって設置され、躯体1に固定されることで本体枠3の抜け出しを防止する。
【0021】
図4は特にサッシ枠7に雨戸枠72が一体化した場合のボックス5の躯体1への取付状態を示す。この場合、サッシ枠7の見込み幅が雨戸枠72分だけ大きくなるため、水切り材2と本体枠3間に、雨戸枠72の見込み幅に相当する見込み幅のアタッチメント12が配置される。
【0022】
アタッチメント12は本体枠3の荷重を負担し、水切り材2に伝達しながら、水切り材2と本体枠3間の間隔を保持するよう、箱形の断面形状をし、水切り材2側に形成された係合部13が水切り材2の被係合部23に係合することで水切り材2に支持され、本体枠3側に形成された被係合部14が本体枠3の係合部32を受けることで本体枠3を支持する。
【0023】
図4ではアタッチメント12の本体枠3側の上方に形成された被係合部14で本体枠3の係合部32を受け、下方位置で本体枠3に重なり、両者を貫通するねじ6で本体枠3に接続されることにより本体枠3を支持している。
【0024】
ロールスクリーン4は室外に配置されることから、その使用状態では、ばたつきを防止するために、下端に接続されている昇降操作用のフック41が下枠に引っ掛けられる、あるいは両端のピン42が縦枠に係止させられる。
【0025】
【発明の効果】
サッシ枠上の躯体に固定される水切り材と、水切り材に係合して支持される本体枠からボックスを構成し、本体枠の上部に、躯体に接続可能で、破断可能な取付片を形成するため、ボックスが単独で躯体に固定される場合には取付片を躯体に接続することで水切り材からの本体枠の抜け出しを防止でき、破断することで庇との併用が可能になる。
【0026】
また水切り材の水切り部の下端がサッシ枠の上枠に突き当たるため、ボックスの位置決めが容易に行え、サッシ枠に対するボックスの位置を一定にすることができる。
【0027】
また水切り材がボックスの長さ方向に連続するため、本体枠との間から浸入した雨水を排除し、サッシ枠の上枠との間への雨水の浸入を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボックスの躯体への取付状態を示した縦断面図である。
【図2】ボックスとロールスクリーンを示した立面図である。
【図3】ボックス上に庇が設置される場合の取付状態を示した縦断面図である。
【図4】ボックス上に庇が設置され、サッシ枠に雨戸枠が一体化した場合の取付状態を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1……躯体、2……水切り材、21……固定部、22……水切り部、23……被係合部、3……本体枠、30……本体部、31……カバー部、32……係合部、33……取付片、4……ロールスクリーン、41……フック、42……ピン、5……ボックス、6……ねじ、7……サッシ枠、71……上枠、72……雨戸枠、8……まぐさ、9……水密材、10……庇、11……外壁材、12……アタッチメント、13……係合部、14……被係合部。
Claims (1)
- 開口部の室外側に配置されるロールスクリーン4を格納し、躯体に室外側から固定されるボックス5であり、躯体に直接固定され、被係合部23を有する固定部と、固定部の下に連続し、サッシ枠7の上枠71に突き当たる水切り部22の二部分からなる水切り材2と、水切り材2の前記被係合部23に係合して水切り材2に支持される本体枠3から構成され、水切り材2はボックス5の長さ方向に連続しており、水切り材2と上枠71との間の水密性を確保するため両者間に水密材9が配置されており、本体枠3の上部の躯体側に、躯体に接続可能で、破断可能な取付片33が形成されているロールスクリーンボックス。
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JP12315498A JP3652880B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | ロールスクリーンボックス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP12315498A JP3652880B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | ロールスクリーンボックス |
Publications (2)
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JPH11315676A JPH11315676A (ja) | 1999-11-16 |
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Family Applications (1)
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JP12315498A Expired - Fee Related JP3652880B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | ロールスクリーンボックス |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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JP6886541B2 (ja) * | 2020-03-18 | 2021-06-16 | 文化シヤッター株式会社 | 開閉体収容ケースの取付構造、及び、開閉体収容ケースの取付方法 |
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1998
- 1998-05-06 JP JP12315498A patent/JP3652880B2/ja not_active Expired - Fee Related
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