JP4060476B2 - 天窓構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の屋根に取り付けられる天窓、特に、窓枠の開口端に障子を開閉自在に装着してなる天窓構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から採光、排煙、換気等を確保するために、建物の屋根に設けられた開口部に窓枠を取付け、該窓枠の開口端にガラス板製の採光板を支持してなる障子を比較的構造が簡単で安価な蝶番形式の開閉用枢軸によって上下方向に開閉自在に装着してなる天窓が採用されているが、窓枠及び障子はともに耐熱性に劣るアルミニウム合金製であるために、火災が発生した際に高熱によって短時間で変形、溶融し、障子に張設している採光板が屋内に落下する危険があり、採光板がこのように破損すると火炎が開口部を通じて屋内側から屋外側へと廻り込んで類焼速度を早めるという問題点がある。このため、窓枠や障子の周壁枠部の内周面に耐熱性に優れたステンレス製補強板を重ね合わせ状態に固定した窓枠構造が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような窓枠構造では、窓枠及び障子の周壁枠部の内周面に固定したステンレス製補強板は、窓枠側の補強板の下端面と障子側の補強板の上端面とを接合させて障子側の補強板に窓枠側の補強板を支持させているにすぎないために支持面積が小さく、また、窓枠と障子とを開閉自在に連結するための枢軸は、取付空間や取付構造の関係から窓枠と障子との対向端から外方に延設したアルミニウム合金製のフランジ部の対向面間に取付けられることになる。そのため、火災が発生によってアルミニウム合金製の周壁枠部が変形、溶融すると、枢軸が落下する危険性が極めて高くなり、この場合、上述したように支持面積が極めて小さい窓枠側の補強板の上端面のみによって障子側の補強板の下端面が支持された不安定な支持状態となって採光板の落下の危険度が一層増すことになる。
【0004】
また、上記のような障子側補強板と窓枠側補強板との対向端面による不安定な支持構造を解消するために、これらの補強板を外側に屈曲させて障子側フランジ部の下面と窓枠側フランジ部の上面とにそれぞれ重ね合わせた状態として上下対向面間に開閉用枢軸を介在、連結させることも考えられるが、補強板を窓枠及び障子の周壁枠部の内周面からフランジ部の対向面にそれぞれ正確に密接するように成形加工することや施工性に困難を伴い、その上、障子と窓枠とのフランジ部の対向面間の雨漏りを防ぐためにパッキンを装着して水密構造とすることも困難であった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、火災の発生によって障子と窓枠とが変形、溶解しても、採光板や障子開閉用金具の脱落を防止すると共に施工も容易に且つ正確に行え、また、障子と窓枠間からの雨漏りを防ぐためのパッキンの装着が簡単且つ精度よく行える天窓構造を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係る天窓構造は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の窓枠とこの窓枠の開口上端に開閉自在に装着したアルミニウム製又はアルミニウム合金製の障子とからなる天窓であって、上記窓枠の周壁枠部の上端部と障子の周壁枠部の下端部とに外方に向かってフランジ部を夫々延設すると共に、窓枠と障子との一側面側におけるこれらのフランジ部の上下対向面間を障子開閉用枢軸金具により連結し、上記窓枠の周壁枠部の外周面における少なくとも上端部から上記窓枠側のフランジ部の下面に亘って断面逆L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固定する一方、上記障子の周壁枠部の少なくとも下端部外周面から上記障子枠側のフランジ部の上面に亘って断面L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固着してあり、さらに、窓枠の周壁枠部の下端部内周面と障子の周壁枠部の上端部内周面とに内側耐熱補強板をそれぞれ固着した構造としている。なお、上記耐熱補強板は、ステンレス又は構造用鋼材などの鋼板より形成されている。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の発明において、窓枠側の内外耐熱補強板同士と障子側の内外耐熱補強板同士をそれぞれの周壁枠部を内外面間に亘って貫通した止着具により一体的に連結、固着した構造としている。
【0008】
請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2において、耐熱補強板の取付構造であって、障子側の外側耐熱補強板は、該障子の周壁枠部の外周面全面を被覆していてその上端部に障子の開口端に配設した採光板の外周縁上面を押さえた採光板押さえをビス等の止着具により一体的に連結していると共に、障子の周壁枠部の上端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部に上記採光板の外周縁下面に沿って内方に屈折した水平支持片を一体に形成してあり、さらに、窓枠の周壁枠部の下端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部を窓枠の周壁枠部の外側耐熱補強板にビス等の止着具により一体的に連結していると共に下端部に、窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の上面に重ね合わせた水平板片部を一体に形成していることを特徴としている。
【0009】
さらに、請求項4に係る発明は、窓枠と障子間の雨漏り防止構造であって、窓枠の周壁枠部の上端面に溝を刻設し、該溝に障子の周壁枠部の下端面に密接するパッキンを装填していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至請求項3に記載の天窓構造において、窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の下面に下側耐熱補強板を重ね合わせ、この下側耐熱補強板の外端部を建物側に固定していることを特徴としている。
【0011】
【作用及び効果】
窓枠の周壁枠部の上端部と障子の周壁枠部の下端部とに外方に向かってフランジ部をそれぞれ延設し、これらのフランジ部の上下対向面間に蝶番などの障子開閉用金具を介在、連結した構造としているので、障子開閉用金具の施工が簡単且つ正確に行えるばかりでなく、窓枠の周壁枠部の外周面における少なくとも上端部から上記窓枠側のフランジ部の下面に亘って断面逆L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固定する一方、上記障子の周壁枠部の少なくとも下端部外周面から上記障子側のフランジ部の上面に亘って断面L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固着しているので、上記障子開閉用金具を上下フランジ部を介してこれらのフランジ部に固定している耐熱補強板にビス等の止着具を介して一体に連結した構造とすることができ、そのため、火災が発生した際に、窓枠や障子の周壁枠部が変形、溶融しても障子開閉用金具が脱落するのを防止することができると共に窓枠側の耐熱補強板に障子開閉用金具を介して障子側の耐熱補強板を強固に支持させることができて採光板の脱落を長時間に亘って回避することができる。
【0012】
さらに、窓枠側の耐熱補強板は、該窓枠の周壁枠部の外周面における少なくとも上端部からフランジ部の下面に亘って重ね合わせ状態で固定され、障子側の耐熱補強板も、該障子の周壁枠部の外周面における少なくとも下端部外周面から上記障子側のフランジ部の上面に亘って重ね合わせ状態で固定されているものであるから、これらの耐熱補強板の成形加工が容易であると共に窓枠や障子の外側からの施工が簡単に行えて作業性を向上させることができる。その上、窓枠の周壁枠部の下端部内周面と障子の周壁枠部の上端部内周面とに内側耐熱補強板をそれぞれ固着しているので、障子と窓枠との外周面側を補強した上記耐熱補強板と共に火災発生時における高温熱により天窓全体が変形、溶融するのを長時間に亘って防止することができると共に、障子側の内側耐熱補強板の下端と窓枠側の内側耐熱補強板の上端間には障子と窓枠における周壁枠部の中央部が屋内側に露出した構造となるので、屋内側からの外観が良好となる。
【0013】
また、請求項2に係る発明によれば、窓枠側の上記内外耐熱補強板同士と障子側の上記内外耐熱補強板同士をそれぞれの周壁枠部を内外面間に亘って貫通したビス等の止着具により一体的に連結、固着した構造としているので、窓枠と障子との周壁枠部が内外耐熱補強板によって挟着された3層構造を呈し、内外耐熱補強板が互いに支持し合って窓枠及び障子が一層強固に補強され、天窓全体が熱変形するのを更に確実に長時間に亘り防止し得る。
【0014】
上記請求項1又は請求項2に係る発明において、請求項3に記載したように、障子側の外側耐熱補強板は、該障子の周壁枠部の外周面全面を被覆していてその上端部に障子の開口端に配設した採光板の外周縁上面を押さえた採光板押さえをビス等の止着具により一体的に連結していると共に、障子の周壁枠部の上端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部に上記採光板の外周縁下面に沿って内方に屈折した水平支持片を一体に形成した構造としているので、採光板押さえと水平支持片とによって採光板の外周部を簡単な施工によって確実に支持させることができると共にこれらの採光板押さえと水平支持片とはビス等の止着具によって外側耐熱補強板に一体に連結してあり且つ外側耐熱補強板は上述したように障子の周壁枠部における下端フランジ部の上面に載置状態で固定されているので、採光板押さえと水平支持片及び外側耐熱補強板によって採光板の脱落を強固に阻止することができる。
【0015】
さらに、窓枠の周壁枠部の下端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部を窓枠の周壁枠部の外側耐熱補強板にビス等の止着具により一体的に連結していると共に下端部に、窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の上面に重ね合わせた水平板片部を一体に形成しているので、上記障子側における外側耐熱補強板を窓枠側の外側耐熱補強板を介して上記内側耐熱補強板に確実に支持させた構造とすることができ、この構造とあいまって請求項5に記載したように、窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の下面に下側耐熱補強板を重ね合わせ、この下側耐熱補強板の外端部を建物側に固定していることにより、窓枠の上記内側耐熱補強板を下側耐熱補強板を介して建物側に支持させることができ、従って、天窓全体を複数枚の耐熱補強板を介して建物側に確実且つ強固に支持させた構造とすることができて、火災発生時における採光板の脱落や天窓全体の熱変形を長時間に亘って確実に防止し得るものである。
【0016】
また、請求項4に係る発明によれば、窓枠の周壁枠部の上端面に溝を刻設し、該溝に障子の周壁枠部の下端面に密接するパッキンを装填しているものであるから、障子と窓枠との間からの雨漏りを確実に防止することができる。上記パッキンの装填は、障子側と窓枠側との外側耐熱補強板の一部を障子側のフランジ部の上面と窓枠側のフランジ部の下面とに重ね合わせているから、これらの耐熱補強板の材料の成形性等に何ら影響を受けることなくアルミニウム合金等からなる窓枠の周壁枠部の上端面に正確に溝を刻設して該溝にパッキンを装填することができると共に該パッキンをアルミニウム合金等からなる障子の周壁枠部の下端面に全面的に精度よく密接させた構造とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的な実施の形態を実施例を図面について説明すると、図1において、天窓は建物の屋根に設けた開口部3に固設している平面四辺形状のアルミニウム合金製の窓枠1と、この窓枠1の開口上端に上下方向に開閉自在に装着されているアルミニウム合金製の障子2とから構成されている。なお、窓枠1及び障子2はアルミニウム合金の押出成形により得られた型枠材を四方に配して互いに対向する端面同士を溶接又は適宜な連結金具を使用して一体に固着することにより形成されている。
【0018】
上記窓枠1は、一定高さを有する四角形状の周壁枠部11の下端に内方に向かって水平に屈折してなる一定幅を有する結露水受部12を一体に形成していると共に上記周壁枠部11の下端から外方に向かって下向きに傾斜した一定幅の水切板部13を延設してあり、さらに、周壁枠部11の上端部外周面に、外方に向かって屈折した一定幅の水平フランジ部14を一体に形成していると共に上記水切板部13の基端部と中央部とにおける下面に下方に向かって天窓固定用脚片15、16を垂設してなるものである。なお、これらの天窓固定用脚片15、16の下端には、互いに対向する近接する方向に水平に屈折した取付部15a 、16a が形成されている。また、上記結露水受部12の内端には、上方に向かって突設した壁板部12a が形成されている。
【0019】
さらに、上記窓枠1における周壁枠部11の上端部は、上記水平フランジ部14から一定高さだけ上方に突出してあり、その突出端面に溝17を刻設していると共に該溝17にパッキン18を装填して溝17から突出したパッキン18の上端面を上記障子2 の下端面に密接させるように構成している。
【0020】
障子2は、上記窓枠1の周壁枠部11と平面同一形状の一定高さの周壁枠部21を有し、この周壁枠部21の上端に断面L字状の採光板受け22を一体に形成していると共に下端部外周面に、外方に向かって屈折した一定幅の水平フランジ部23を一体に形成してあり、該水平フランジ部23を上記窓枠1側の水平フランジ部14の上面に一定の間隔を存した状態で対向させてある。さらに、水平フランジ部23の外端には上記周壁枠部21の外周面を一定間隔を存して被覆した外周枠部24の下端部が一体に連設されていると共にこの外周枠部24の上端部を内方向に向かって屈折させて水平支持板部25に形成し、該水平支持板部25の内端を上記断面L字状の採光板受け22の外端に一体に連設させている。また、外周枠部24の下端には上記上下水平フランジ部14、23の対向面間の空間部開口端を被覆した庇部26が下方に向けて垂設している。
【0021】
4は、上記窓枠1側の水平フランジ部14と障子2側の水平フランジ部23との対向面間の空間部において、窓枠1と障子2との一側面側における空間部の前後部に介在させている障子開閉用金具で、枢軸4aに上下取付片4b、4cを回動自在に取付けた鉄製又はステンレス製の蝶番よりなる障子開閉用枢軸金具4として好適に用いられ、その蝶番の上下取付片4b、4c を障子2側の水平フランジ部23の下面と窓枠1側の水平フランジ部14の上面とにそれぞれ重ね合わせた状態で後述するようにビス又はボルト等の螺子よりなる止着具31、32により固定している。
【0022】
5、6は、窓枠1の周壁枠部11の外周面と障子2の周壁枠部21の外周面にそれぞれ重ね合わせた状態で固定している外側耐熱補強板で、アルミニウム合金よりも耐熱性の大きいステンレス(SUS)又は構造鋼材(SS)などの鋼板からなり、窓枠1側の外側耐熱補強板5は、垂直面板部5aの上端に外方に向かって直角に屈折した水平面板部5bを一体に設けてなる断面逆L字状に形成されてあり、垂直面板部5aの上下方向の長さを周壁枠部11の高さよりも短く形成して周壁枠部11の上半部外周面を被覆していると共に、水平面板部5bを水平フランジ部14の下面に重ね合わせて上記障子開閉用枢軸金具4の下側取付片4cに穿設している取付孔に該水平面板部5bに設けている螺子孔を水平フランジ部14に穿設している通孔14a を介して合致させ、ボルト等の螺子よりなる止着具32を取付孔から通孔14a を通じて螺子孔に螺締させることにより、障子開閉用枢軸金具4の下側取付片4cを水平フランジ部14を介して外側耐熱補強板5の水平面板部5bに一体に固着している。なお、上記障子開閉用枢軸金具4は、限定するわけではないが、上記外側耐熱補強板5、6と同様な耐熱性の大きいステンレス又は構造鋼材などの鋼材を用いて一層耐熱性を高めるようにしている。
【0023】
また、火災が発生した際において、窓枠1や障子2の周壁枠部11、21が変形、溶融しても障子開閉用枢軸金具4が脱落するのを一層確実に防止すると共に採光板7を支持して一層強固に長時間に亘って脱落を回避することができるように、上記の耐熱性の大きなステンレス又は構造用鋼材などの鋼材が用いられた上記障子開閉用枢軸金具4を介して、窓枠側の内外耐熱補強板同士と障子枠の内外耐熱補強板同士をそれぞれの周壁枠部11、21を内外面間に亘って貫通した止着具により一体的に連結、固着して障子1の上端から窓枠2の下端まで耐熱性の大きい材料によって連続した構造としてもよい。
【0024】
一方、障子側の周壁枠部21の外周面に重ね合わせた外側耐熱補強板6は、周壁枠部21を全面的に被覆している垂直面板部6aの下端に外方に向かって直角に屈折した水平面板部6bを一体に設けてなる断面L字状に形成されてあり、水平面板部6bを水平フランジ部23の上面に重ね合わせて上記障子開閉用枢軸金具4の上側取付片4bに穿設している取付孔に該水平面板部6bに設けている螺子孔を水平フランジ部23に穿設している通孔23a を介して合致させ、ビス等の螺子よりなる止着具31を取付孔から通孔23a を通じて螺子孔に螺締させることにより、障子開閉用枢軸金具4の上側取付片4bを水平フランジ部23を介して外側耐熱補強板6の水平面板部6bに一体に、連結固着している。
【0025】
さらに、上記障子側の外側耐熱補強板6における垂直面板部6aの上端には、内向きに開口した断面コ字状の支持フレーム部6cを一体に形成してあり、この支持フレーム部6cの上端面を上記外周枠部24の水平支持板部25の下面に重ね合わせ状態で密接させている。また、周壁枠部21の上端に形成している上記採光板受け22上に網入りガラス板や耐熱ガラス板からなる採光板7の外周縁部下面を支持して障子2に採光板7を張設してあり、この採光板7の外周縁部上面を耐熱補強板5、6と同様な材料よりなる採光板押さえ10によって押さえると共に該採光板押さえ10の外端部を、ビス等の螺子よりなる止着具33を上記水平支持板部25に穿設している通孔を通じて上記支持フレーム部6cの上端水平部に螺締させることより固着し、採光板7の外周縁部をこの押さえ10と採光板受け22とでパッキン41、42を介して挟着している。なお、上記支持フレーム部6cはコ字状に形成することなく、採光板受け22の外周面から上記外周枠部24の水平支持板部25の下面に重ね合わせた構造としてもよい。
【0026】
8、9は窓枠1の上記周壁枠部11における下端部内周面と、障子2の上記周壁枠部21における上端部内周面とに重ね合わせ状態でそれぞれ固定している内側耐熱補強板で、上記外側耐熱補強板5、6と同様な材料よりなり、障子2側の内側耐熱補強板9は、その上端部に上記採光板受け22の下面に接した水平支持片9aを内方に向かった水平に屈折、形成していて、該水平支持片9aの内端部上面でパッキン43を介して採光板7の外周部下面を支持している。この内側耐熱補強板9の下端部は、その下端部に穿設している取付孔を通じてビス等の螺子よりなる止着具34を上記周壁枠部21を貫通させて上記外側耐熱補強板6に設けている螺子孔に螺締させることにより外側耐熱補強板6に一体的に連結、固定している。
【0027】
なお、また、外側耐熱補強板6と内側耐熱補強板9において、上記障子2の周壁枠部21の下端部外周面から上記障子側のフランジ部23の上面に亘って断面L字状に重ね合わされている外側耐熱補強板6の上端部と、上記障子2の周壁枠部21の上端部内周面と周壁枠部21の採光板受けの下面に亘って接して内方に向かって水平に屈折して断面L字状に重ね合わされている内側耐熱補強板9の下端部同士とを、周壁枠部21を内外面間に亘って貫通したビス等の止着具により一体に連結、固着した構造としてもよいことは勿論である。
【0028】
一方、窓枠1側の上記内側耐熱補強板8は、その下端部に上記結露水受部12の上面に重なって該上面を被覆した水平板片部8aを内方に向かって突設していると共にこの内側耐熱補強板8の上端部は、その上端部に穿設している取付孔を通じてビス等の螺子よりなる止着具35を上記周壁枠部11を貫通させて上記外側耐熱補強板5の下端部に設けている螺子孔に螺締させることにより外側耐熱補強板5に一体的に連結、固定している。
【0029】
これらの内側耐熱補強板8、9は、美観上からアルミニウム合金よりなる窓枠1と障子2との周壁枠部11、21の内周面に対する被覆面積をできるだけ少なくして、上記周壁枠部11、21が50%以上、露出させておくことが望ましい。また、内外耐熱補強板間の止着具による連結部の重複部分は、美観上やコスト面から必要最小限度にすることが望ましい。なお、外側耐熱補強板5、6は内側耐熱補強板8、9と重複しない部分において、図に示すように、ビス等の止着具36、37により周壁枠部11、21にそれぞれ固定しておいてもよい。また、ビス等の各止着具は耐熱補強板の螺子孔に螺締させることなく、耐熱補強板に穿設している通孔に挿通して該挿通端部にナットを螺締させた構造としてもよい。
【0030】
19は上記耐熱補強板と同様な材料よりなる下側耐熱補強板で、窓枠1側の周壁枠部11の下端に一体に形成している上記結露水受部12の壁板部12a の内周面から該該結露水受部12の下面、及び水切板部13の基端部下方に垂設している天窓固定用脚片15とその取付部15a の下面に重ね合わせた状態で被覆させてあり、脚片15の取付部15a と共に該取付け部15a の下面を被覆している水平外端部19a を建物側に固定しているサッシアンカー44に一体に固着することによって窓枠1を建物の屋根に設けた開口部3に取付けている。なお、この下側耐熱補強板19はビス等の止着具38によって脚片15に固定されている。
【0031】
このように天窓を構成しているので、障子開閉用枢軸金具4によって窓枠1の開口上端に対し、上方に向かって片開き状に開閉自在に連結している障子2は、閉止状態においては、その水平フランジ部23の下面を窓枠1の水平フランジ部14の上端面に設けた溝17に装填しているパッキン18に密接して外部からの雨水の浸入を確実に防止する。
【0032】
また、火災が発生した時には、まず、窓枠1において屋内側に突出した結露水受部12に高温熱が直接、作用するが、この結露水受部12の下面には上述したように下側耐熱補強板19を被覆しているので、この下側耐熱補強板19によって結露水受部12が長時間に亘って熱変形したり溶融するのを防止されると共に、該下側耐熱補強板19は間接的に窓枠1と障子2との周壁枠部11、21を覆っているので、窓枠1及び障子2が高温熱や火炎に直接、曝されるのを下側耐熱補強板19によって阻止してアルミニウム合金よりなる周壁枠部11、21が部分的に屋内側に露出しているにもかかわらず、熱変形や溶融を長時間、回避し得る。
【0033】
さらに、窓枠1側においては、その周壁枠部11の内外周面に重ね合わせた内外耐熱補強板5、8同士が周壁枠部11を介してビス等の止着具35により一体に連結してあり、且つ内側の耐熱補強板8がその下部の水平板片部8aを結露水受部12を介して下側耐熱補強板19に支持されているので、窓枠1全体がこれらの耐熱補強板5、8、19を介して建物側に強固に連結、固定された構造を呈し、熱変形や溶融しても長時間に亘ってその形態を維持し、外部に火炎が回るのを阻止し得る。その上、外側耐熱補強板5はその上端部の水平面板部5bを窓枠1の水平フランジ部14と共に障子開閉用枢軸金具4に止着具32によって一体に連結しているので、障子開閉用枢軸金具4の脱落を確実に防止できる。
【0034】
一方、障子2側においても、その周壁枠部21の内外周面に重ね合わせた内外耐熱補強板6、9同士が周壁枠部21を介してビス等の止着具34により一体に連結してあり、且つ外側の耐熱補強板6がその下部の水平面板部6bを障子2側の水平フランジ部23と共に障子開閉用枢軸金具4にビス等の止着具31によって一体に連結しているので、障子2を外側耐熱補強板6と障子開閉用枢軸金具4を介して窓枠1側の外側耐熱補強板5の水平面板部5bに確実に支持させることができ、障子2が高温熱によって変形してもその形態を長時間に亘って維持し得る。
【0035】
その上、障子2側の外側耐熱補強板6にビス等の止着具34により内側耐熱補強板9が一体に連結され且つ該内側耐熱補強板9の上部水平支持片9aによって採光板7を支持しているので、採光板7が障子2側の内外耐熱補強板6、9から障子開閉用枢軸金具4及び窓枠1側の内外耐熱補強板5、8を介して建物側に連結した下側耐熱補強板19に支持された構造となり、従って、火災の発生時においても脱落を確実に防止し得る。また、障子2側の外側耐熱補強板6の上端部にビス等の止着具33によって採光板押さえ10を固定しているので、この採光板押さえ10と上記内側耐熱補強板9の上部水平支持片9aとによって採光板7を強固に挟持し得る。更に、採光板7の施工も容易に行える。更に、また、採光板押さえ10を外側耐熱補強板5、6と同様な材料を用いることにより、耐熱性が増し、採光板7を支持するための一層安定した構造となる。
【0036】
図2は本発明の天窓構造の変形例を示すもので、上記実施例においては、障子2側の周壁枠部21の外周面に外側耐熱補強板6を直接、重ね合わせているが、この実施例においては、一定厚みのスペーサ50を介して重ね合わせているものであり、従って、周壁枠部21と外側耐熱補強板6間に空間部51が設けられ、この空間部51によって断熱作用を発揮させるように構成している。さらに、障子2側の周壁枠部21の内周面には内側耐熱補強板9の下方に下部耐熱補強板9'が重ね合わされていて、ビス等の止着具37によって周壁枠部21を介して外側耐熱補強板6の下部に連結、固定されている。
【0037】
一方、窓枠1側においては、外側耐熱補強板5を周壁枠部11の外周面を全面的に被覆した上下幅寸法に形成していると共に内側耐熱補強板8における周壁枠部11を被覆した部分を短くし、さらに、周壁枠部11の上端部内周面に上部耐熱補強板8'を重ね合わせてビス等の止着具36により周壁枠部11を介して外側耐熱補強板5の上端部に連結、固定している。その他の要部の構造は上記実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0038】
図3は本発明の天窓構造のさらに別な実施例を示すもので、障子2側の内外耐熱補強板6、9、9'の取付構造を上記図2で示した天窓構造と同一にし、窓枠1側の内外耐熱補強板5、8の取付構造を、上記図1で示した天窓構造に上記図2で示した上部耐熱補強板8'を取付けた構造としている。その他の要部の構造は上記実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の天窓構造を示す要部の縦断正面図、
【図2】本発明の天窓構造の別な実施例を示す縦断正面図、
【図3】本発明の天窓構造のさらに別な実施例を示す縦断正面図。
【符号の説明】
1 窓枠
2 障子
4 障子開閉用枢軸金具
5、6 外側耐熱補強板
7 採光板
8、9 内側耐熱補強板
11、21 周壁枠部
14、23 フランジ部
31〜38 止着具
Claims (5)
- 窓枠とこの窓枠の開口上端に開閉自在に装着した障子とからなる天窓であって、上記窓枠の周壁枠部の上端部と障子の周壁枠部の下端部とに外方に向かってフランジ部を夫々延設すると共に、窓枠と障子との一側面側におけるこれらのフランジ部の上下対向面間を障子開閉用金具により連結し、上記窓枠の周壁枠部の外周面における少なくとも上端部から窓枠側のフランジ部の下面に亘って断面逆L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固定する一方、上記障子の周壁枠部の少なくとも下端部外周面から上記障子枠側のフランジ部の上面に亘って断面L字状の外側耐熱補強板を重ね合わせて固着してあり、さらに、窓枠の周壁枠部の下端部内周面と障子の周壁枠部の上端部内周面とに内側耐熱補強板をそれぞれ固着していることを特徴とする天窓構造。
- 窓枠側の内外耐熱補強板同士と障子側の内外耐熱補強板同士をそれぞれの周壁枠部を内外面間に亘って貫通した止着具により一体的に連結、固着していることを特徴とする請求項1に記載の天窓構造。
- 障子側の外側耐熱補強板は、該障子の周壁枠部の外周面全面を被覆していてその上端部に障子の開口端に配設した採光板の外周縁上面を押さえた採光板押さえをビス等の止着具により一体的に連結していると共に、障子の周壁枠部の上端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部に上記採光板の外周縁下面に沿って内方に屈折した水平支持片を一体に形成してあり、さらに、窓枠の周壁枠部の下端部内周面に重ね合わせた内側耐熱補強板は、その上端部を窓枠の周壁枠部の外側耐熱補強板にビス等の止着具により一体的に連結していると共に下端部に、窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の上面に重ね合わせた水平板片部を一体に形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の天窓構造。
- 窓枠の周壁枠部の上端面に溝を刻設し、該溝に障子の周壁枠部の下端面に密接するパッキンを装填していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の天窓構造。
- 窓枠の周壁枠部の下端から内方に向かって突設している結露水受部の下面に下側耐熱補強板を重ね合わせ、この下側耐熱補強板の外端部を建物側に固定していることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の天窓構造。
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-
1999
- 1999-01-28 JP JP02012599A patent/JP4060476B2/ja not_active Expired - Lifetime
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