JP6431139B2 - ガラス付建具 - Google Patents
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Description
例えば建物内で火災が発生し、炎又は輻射熱にガラス障子3a、3bが曝らされると、これらガラス障子3a、3bを構成する複数の部品のうちで、ガラスパネル8a、8bの周辺に配置される事の多い樹脂製部品等が、熱によって溶解し、可燃性ガスを発生させる可能性がある。そして、この様にして発生した可燃性ガスが、自重によって下方に溜り、下框10a、10bの水抜き孔13を通じて室外に流出する可能性がある。可燃性ガスは、引火し易い性質を有する為、室外に流出した可燃性ガスに引火する事により、火災の延焼を招き易くなる。又、炎や熱風などが、水抜き孔13を通じて、建物内に入り込んだり、又は建物の外に出たりする可能性もある。この様に、下框に排水の為の水抜き孔を設ける場合、十分な防火性を確保する事が難しくなる。
このうちの框枠体は、例えばそれぞれがアルミニウム押し出し型材製である、上框と、下框と、左右1対の竪框とを矩形枠状に連結して成る。
又、前記ガラスパネルは、単層又は複層ガラスで、前記框枠体の内側に嵌め込まれている。
又、前記框枠体を構成する下框には、前記ガラスパネルの下辺を挿入するガラス溝内に浸入した水分を室外に排出する為の(例えば上下方向、屋内外方向に貫通した)水抜き孔が設けられている。
更に、前記取付アタッチメントには、前記被固定部に隣接する部分に切り欠きが形成されている。
又、この様な請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記取付アタッチメントを、前記下框の下面を構成する底板部に取り付ける。
更に、本発明を実施する場合には、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記取付アタッチメントを、前記下框のうち前記水抜き孔が設けられた部分に直接固定する。
即ち、本発明の場合には、少なくとも板厚方向に発泡する板状の加熱発泡材を、水抜き孔に隙間を介して配置している為、平常時に於いては、排水性を良好に確保できる。
又、本発明の場合には、加熱発泡材を、下框に取り付けた取付アタッチメントに対し、ねじやカシメ等の機械的手段により固定している。この為、加熱発泡材を貼付のみで取り付けた場合の様に、加熱発泡材が発泡するよりも前に脱落する事を有効に防止できる。又、ガラス付建具が屋外に一時的に保管され、風雨に曝らされた場合にも、同様の理由で、加熱発泡材が脱落する事を有効に防止できる。従って、本発明によれば、火災発生時に、この加熱発泡材を所期の取付位置で発泡させる事が可能になる。この結果、加熱発泡材により水抜き孔を塞ぐ事に関する信頼性を向上できる。そして、加熱発泡材により水抜き孔を効果的に塞ぐ事ができて、十分な防火性を得られる。
図1〜8は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明を縦すべり出し窓用のガラス障子に適用した場合を示している。本例の窓装置1aは、建物躯体の開口部に固定された窓枠2aと、この窓枠2aの内側に開閉(縦すべり出し)自在に取り付けられたガラス障子3cとから構成されている。このガラス障子3cは、図示しない上下1対のステーにより前記窓枠2aに支持されており、室内側に設けた操作レバー15の回動操作に基づいて開閉可能とされている。
即ち、本例の場合には、少なくとも板厚方向に発泡する板状の加熱発泡材30を、この板厚方向に一致する上下方向の隙間32を介して前記水抜き孔28aに対向させており、平常時に於いては、前記加熱発泡材30の下面と前記底板部29の上面との間に、排水性を考慮した大きさの隙間32が存在する。この為、平常時に於いては、排水性を良好に確保できる。
図9は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の特徴は、加熱発泡材30(図2、4、5等参照)をより早期に発泡させるべく、取付アタッチメント33aの形状を工夫した(切り欠きの範囲を拡大した)点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同じである為、重複する説明及び図示は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
図10〜12は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の特徴は、上下方向に設けられた2個の水抜き孔28、28aを塞ぐ様にした点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例と同じである為、重複する説明及び図示は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
図13〜20は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例は、本発明をドア用のガラス扉に適用した場合を示している。本例のドア装置46は、建物躯体の開口部に固定されたドア枠47と、このドア枠47の内側に開閉自在に取り付けられたガラス扉48とから構成されている。このガラス扉48は、上下方向に配置された複数の蝶番49により前記ドア枠47に支持されており、室内側及び室外側にそれぞれ設けたドアノブ50の回動操作に基づいて開閉可能とされている。
即ち、本例の場合には、少なくとも板厚方向に発泡する板状の加熱発泡材30を、この板厚方向に一致する上下方向の隙間32bを介して前記水抜き孔28cに対向させており、平常時に於いては、前記加熱発泡材30の下面と前記底板部29aの上面との間に、排水性を考慮した大きさの隙間32bが存在する。この為、平常時に於いては、排水性を良好に確保できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
2、2a 窓枠
3a、3b、3c ガラス障子
4、4a 上枠
5、5a 下枠
6、6a 竪枠
7a、7b、7c 框枠体
8a、8b、8c ガラスパネル
9a、9b、9c 上框
10a、10b、10c、10d 下框
11a、11b 召し合わせ框
12a、12b 戸先框
13 水抜き孔
14 ガラス溝
15 操作レバー
16a〜16d 気密片
17 竪框
18 スペーサ
19a、19b ガラス板
20 中間層
21 封着材
22a〜22d ガラス溝
23 セッティングブロック
24、24a、24b 溝底板部
25 スペーサーブロック
26a 屋外側シール材
26b 屋内側シール材
27 グレイジングチャンネル
28、28a、28b、28c 水抜き孔
29、29a 底板部
30、30a 加熱発泡材
31 収納部
32、32a、32b 隙間
33、33a、33b 取付アタッチメント
34 被固定板部
35、35a、35b 基板部
36 取付板部
37、37a 切り欠き
38、38a ねじ孔
39、39a 幅狭部
40、40a 幅広部
41 取付孔
42 固定ねじ
43 通孔
44 取付ねじ
45 水平板部
46 ドア装置
47 ドア枠
48 ガラス扉
49 蝶番
50 ドアノブ
51 取付アタッチメント
52 タッピンホール
53 被固定板部
54 脚部
55 切り欠き
56 取付板部
57、57a ねじ孔
58 取付孔
59 固定ねじ
60 通孔
61 取付ねじ
Claims (6)
- 上框と下框と左右1対の竪框とを矩形枠状に連結した框枠体と、
この框枠体の内側に嵌め込まれたガラスパネルとを備え、
前記下框には、このガラスパネルの下辺を挿入するガラス溝内に浸入した水分を室外に排出する為の水抜き孔が設けられている
ガラス付建具であって、
前記下框のうちで、前記ガラス溝の溝底板部によりこのガラス溝と隔てられた下方空間に、加熱により少なくとも板厚方向に発泡する板状の加熱発泡材が、前記水抜き孔に隙間を介して配置されており、且つ、前記加熱発泡材は、前記下方空間に配置された取付アタッチメントを構成する被固定部に対し機械的手段により固定されており、
前記取付アタッチメントのうち、前記被固定部に隣接する部分に切り欠きが形成されている、
事を特徴とするガラス付建具。 - 前記下方空間は、中空の収納部である、請求項1に記載したガラス付建具。
- 前記取付アタッチメントは、前記下框の下面を構成する底板部に取り付けられている、請求項2に記載したガラス付建具。
- 前記取付アタッチメントは、前記下框のうち前記水抜き孔が設けられた部分に直接固定されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したガラス付建具。
- 前記切り欠きは、前記取付アタッチメントの熱容量を低く抑え、前記加熱発泡材の温度上昇を早期に行わせる為のものである、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したガラス付建具。
- 前記加熱発泡材は、発泡時に、少なくともその一部が前記水抜き孔の内部に入り込む、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したガラス付建具。
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