JP3652105B2 - ニトリル水和用の銅触媒及びその調製方法 - Google Patents

ニトリル水和用の銅触媒及びその調製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニトリルを水和してアミドを製造するために用いる触媒と、その調製方法、及び該触媒の存在下、ニトリル類と水とを反応させて、アミド類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
触媒の存在下、ニトリル類と水を反応させて、アミド類を製造する方法は公知である。例えば、特公昭53−43924には水素化銅分解触媒、特公昭53−39409には還元銅触媒、USP.3,920,740には部分展開ラネー銅触媒、特公昭52ー41241には、Cu以外に、Si、W、Hg、La、Zr、Cd、Al、Pb、Mg、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、Yを含有する共沈物を前駆体とする還元銅触媒を用いるアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの水和によるアクリルアミドまたはメタクリルアミドを製造する方法が開示されている。 また、ジャーナル オブ キャタリシス(J.of Catal.)誌の69巻、44頁には、シリカ−マグネシア担体に担持した銅を触媒として用いる、ニトリル類と水との反応によるアミド類の製造方法が開示されている。また、特開昭59−31742には、銅塩を保護コロイド作用を有する高分子の存在下、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のヒドロホウ酸塩で処理して得られる銅コロイドを触媒として用いる、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの水和によるアクリルアミドまたはメタクリルアミドを製造する方法が開示されている。これら銅触媒は比較的高い活性を示すが、さらに高活性、高選択性の触媒が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ニトリル類と水との反応において、高活性でありしかも高選択的に目的とするアミド類を合成できる触媒を提供する事であり、また、ニトリル類と水とを反応させて、目的とするアミド類を効率よくしかも高い選択性で製造する方法を提供する事である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
〔請求項1〕 銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まない前駆体を還元し、次いでバナジウム化合物を添加することを特徴とするニトリル水和用の銅触媒の調製方法、
〔請求項2〕 前駆体が、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が 20/80から45/55の範囲にある、銅イオンおよびアルミニウムイオンを含有する水溶液と、アルカリとを混合して製造したものである請求項1記載の方法、
〔請求項3〕 3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が、25/75から30/70の範囲にある請求項2記載の方法、
〔請求項4〕 アルカリが、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種のアルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩、炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムである請求項2または3記載の方法、
〔請求項5〕 前駆体が、その中に含まれる3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が 20/80から45/55の範囲にあるものである請求項1記載の方法、
〔請求項6〕 3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が、25/75から30/70の範囲にある請求項5記載の方法、
〔請求項7〕 前駆体が、ハイドロタルサイト様相のものである請求項1、2、3、4、5または6記載の方法、
〔請求項8〕 前駆体となる沈澱を生成させた後に、60℃ないし200℃の温度で熟成させることによりハイドロタルサイト様相を得る請求項2、3または4記載の方法、
〔請求項9〕 熟成させるときの温度が、80℃ないし120℃である請求項8記載の方法、
〔請求項10〕 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法により得られたニトリル水和用の銅触媒、
〔請求項11〕 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法により得られた銅触媒を用いるニトリルの水和方法、
である。
【0005】
【発明の実施の形態】
マラカイトは、X線粉末回折法により測定する。マラカイトを実質的に含まない前駆体とは、前駆体中にマラカイトが 2重量%以下の前駆体である。また、水酸化アルミニウムは、赤外吸収スペクトル法により測定する。図1c)に沈澱法で調製した水酸化アルミニウムの赤外吸収スペクトルを示した。
1387cm-1 の鋭いピークと、1525 cm-1 に見られるややブロードなピークにより、前駆体中に水酸化アルミニウムが含まれているかどうかを判定する。
【0006】
銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まない前駆体は、銅塩及びアルミニウム塩を含有する金属塩水溶液とアルカリを混合して調製することができる。
金属塩は通常硝酸塩を用いるが、塩化物、硫酸塩、有機酸塩等も用いることができる。
銅はBe、Mg、Ni、Co、Zn、Fe、Mn、Cd、Caなどの2価の金属イオンに任意の割合で置換する事ができる。アルミニウムはGa、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、V、Ti、In、Laなどの3価の金属イオンに任意の割合で置換する事ができる。
3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比を20/80から45/55の範囲にする必要がある。好ましくは25/75から30/70の範囲である。
【0007】
例えば特公昭52−41241号明細書には、銅、アルミニウムからなる前駆体を還元して得られる触媒を用いるニトリルの水和反応が開示されている。その実施例7に記載された触媒のアルミニウムと銅の原子比は15/85であり、記載された調製法で得られる前駆体はマラカイトを含むものであり、この前駆体から調製した触媒を用いてニトリルの水和反応を行っても十分な活性と選択性を得る事はできない。
【0008】
アルカリは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種のアルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムの使用が可能である。銅アンミン錯体の生成を防ぐためにリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種のアルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩が好ましい。アルカリとして、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを単独で、または上記アルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩と混合して用いると水酸化アルミニウムが生成するため、本発明では水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを使用することは好ましくない。
【0009】
例えばソリッド ステーツス アイオニクス(Solid States Ionics)誌の22巻、138頁では銅とアルミニウムからなるハイドロタルサイト様相を得ている。しかし、アルカリとして水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合物を用いているため得られる前駆体は図1b) (触媒 3前駆体の赤外吸収スペクトル)に示すように水酸化アルミニウムを含むものであり、この前駆体から調製した触媒を用いてニトリルの水和反応を行っても十分な活性と選択性を得ることはできない。また、液相の流通反応を行うと反応液と触媒を分離するためのフィルターで閉塞を起こすという問題がある。
【0010】
使用するアルカリは、金属塩に対して当量以上必要である。当量以上2倍以下が好ましい。必要以上のアルカリは、洗浄時の炭酸根の除去速度を減少させるために望ましくない。
アルカリは、固体の状態で使用してもよいが、アルカリ水溶液の状態で使用するのが好ましい。
金属塩水溶液とアルカリ水溶液の混合方法は、金属塩水溶液にアルカリ水溶液を加えてもアルカリ水溶液に金属塩水溶液を加えてもあるいは同時に金属塩水溶液とアルカリ水溶液を加えてもかまわない。
【0011】
沈澱調製時のスラリー濃度は特に制限はないが通常1から5wt%の範囲が用いられる。温度は、通常30℃以下で行う。高温での沈澱調製はマラカイトが生成するために、低温での沈澱調製が好ましい。
金属塩水溶液とアルカリ水溶液を混合し生成した沈澱を迅速にろ過・洗浄し、不要の炭酸根を可及的すみやかに除去する事がマラカイト及び/または水酸化アルミニウムを実質的に含まない共沈物を得る上で重要である。通常洗浄は、リパルプしてろ過する操作を繰り返し、洗浄液のpHが中性付近になるまで行う。
【0012】
ハイドロタルサイト様相を成長させるには沈澱調製後、不要の炭酸根を可及的すみやかに除去した後に熟成を実施する。熟成は、60℃ないし200℃、好ましくは80℃ないし120℃の温度で実施する。熟成時間は、10分以上、好ましくは30分以上である。
【0013】
ハイドロタルサイト様相は、前駆体のX線粉末回折法により同定する。図3に熟成により発達したハイドロタルサイト様相を、図2に未発達なハイドロタルサイト様相のX線粉末回折図を示した。
【0014】
銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まない前駆体は、ハイドロタルサイト様相のものであることが好ましい。
銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まず、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が20/80から45/55の範囲にある前駆体は、銅およびアルミニウムを含有し、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が20/80から45/55の範囲にある水溶液と、アルカリとを混合して沈澱を生成させて製造することが出来る。
【0015】
また銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まず、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が25/75から30/70の範囲にある前駆体は、銅およびアルミニウムを含有し、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が25/75から30/70の範囲にある水溶液と、アルカリとを混合して沈澱を生成させて製造することが出来る。
【0016】
前駆体の還元方法は、液相あるいは気相のいずれの方法でも実施できる。還元剤には通常水素が用いられるが、一酸化炭素、アンモニア、低級アルカン、低級アルカノール、ヒドラジン、次亜リン酸塩、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムを用いることもできる。還元温度は、気相では通常100〜500℃の範囲、好ましくは150〜300℃の範囲で行う。還元時間は1分〜30時間であり、特に10分〜15時間が好ましい。また、液相では通常10〜300℃の範囲、好ましくは25〜100℃の範囲で行う。液相での還元時間は、用いる還元剤の種類にもよるが、通常30秒〜30時間、好ましくは1分〜15時間である。還元剤の濃度には制限はないが、銅のシンタリングを抑制するには低濃度であることが好ましい。 前駆体を還元するときの圧力は、特に制限はなく、還元反応は、減圧、常圧または加圧下で実施できる。
【0017】
前駆体を還元して得られたものに、バナジウム化合物を添加してニトリル水和用の銅触媒を調製する。バナジウム化合物としては、五酸化バナジウムまたはその水和物、メタバナジウム酸アンモニウム、硫酸バナジル等が用いられる。
その添加量は、銅1グラム原子に対してバナジウムとして、通常0.001〜0.10グラム原子、好ましくは、0.02〜0.03グラム原子である。
【0018】
その添加方法としては、特に制限はないが、通常、バナジウム化合物を水に溶解し、その中へ前駆体を還元して得られたものを投入して、バナジウム化合物を前駆体を還元して得られたものに吸着させて、その後、ろ過またはデカンテーション等により水と分離することにより行うことが出来る。この際、分離した固形物は、乾燥することなくそのまま触媒として用いることが出来る。
【0019】
また、バナジウム化合物を溶媒に溶解し、その中へ前駆体を還元して得られたものを投入して、該溶液を含浸させ、乾燥することにより行ってもよい。乾燥温度は、特に制限はなく、通常50〜150℃程度で行う。使用する溶媒についても特に制限はなく、水、アルコール等を用いることが出来る。
【0020】
本発明による水和反応は液相でバッチ反応でも流通反応でも実施される。
液相で流通反応を行う場合、熟成を行わない前駆体から調製した触媒は、反応液と触媒を分離するためのフィルター部分で閉塞を起こし易いが、実質的にマラカイトと水酸化アルミニウム相を含まない成長したハイドロタルサイト様相から調製した触媒は、フィルターで閉塞を起こすことがないという長所を有する。
【0021】
本発明による水和反応に用いられるニトリル類には特に制限はないが、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの飽和脂肪族ニトリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和脂肪族ニトリル類、ベンゾニトリル、ニコチノニトリルなどの芳香族ニトリル類などが対象となる。
【0022】
本発明で製造できる化合物は、ニトリル類に水が付加した、ニトリル類に対応するアミド類である。
本発明によるニトリル類の水和反応は室温または室温以下の温度でも進行するが、反応温度を高めることにより反応速度を大きくできる。好ましい温度範囲は50〜300℃であり、特に50〜150℃の範囲が好ましい。バッチ反応での反応時間は10分〜20時間、好ましくは30分から10時間で行う。流通反応での滞留時間は、10分〜20時間、好ましくは30分から10時間で行う。
【0023】
本発明による水和反応で用いる水の量には特に制限はないが、ニトリル類1モルに対し、通常数倍モルないし数十倍モルの範囲が好ましい。
本発明による水和反応は大気圧下でも容易に進行するが、加圧下で行う事も可能である。
【0024】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
I.触媒の調製
触媒1
0.14molのCu(NO3)2・3H2Oと0.06molのAl(NO3)3・9H2Oを水に溶解して全容を300mlにした。0.345molの炭酸ナトリウムを水に溶解し全容を300mlにした。金属塩水溶液とアルカリ水溶液を、それぞれ定量ポンプを用い同量づつ攪拌容器に送液して沈澱を調製した。添加を完了後すぐに沈澱をろ過し母液と分離した。引き続き直ちにリパルプを繰り返し、洗浄液が中性になるまで洗浄した。洗浄に要した時間は2時間であった。洗浄後、110℃で5時間乾燥した。得られた沈澱の組成はX線粉末回折測定の結果、図2に示したように未発達なハイドロタルサイト様相だった。赤外吸収スペクトル測定の結果、図1a)に示したように水酸化アルミニウムは存在していなかった。乾燥した前駆体を炉の中に移し、水素10%及び窒素90%の気流中で徐々に昇温して5時間200℃で還元して触媒を得た。
【0025】
触媒2
前記触媒1の製造法において、洗浄後に得られたスラリーを100℃、2時間熟成する以外は同様にして触媒を調製した。熟成後の前駆体組成は、X線粉末回折測定の結果、図3に示したように成長したハイドロタルサイト様相だった。赤外吸収スペクトル測定の結果、水酸化アルミニウムは存在していなかった。
【0026】
触媒3
前記触媒1の製造法でアルカリとして0.345molの炭酸ナトリウムの代わりに0.03molの炭酸ナトリウムと0.4molの水酸化ナトリウムの混合物を用いる以外は同様にして触媒を調製した。乾燥後の前駆体組成は、X線粉末回折測定の結果ハイドロタルサイト様相だった。赤外吸収スペクトル測定の結果、図1b)に示したように水酸化アルミニウム相が存在していた。
【0027】
触媒4
水50gに五酸化バナジウム0.133gを溶解し、これに触媒1を5g入れて、ロータリーエバポレーターにて水分を蒸発させ、その後120℃で2時間乾燥して触媒を調製した(V/Cu原子比0.025)。
【0028】
II.ニトリルの水和反応
実施例1
100mlのガラス製反応器に触媒4を3g及び15.4%のアクリロニトリル水溶液65mlを入れ恒温槽中で攪拌しながら70℃で2時間反応を行った。液相クロマトグラフィにより生成物の同定を行った。その結果、アクリロニトリルの転化率91.4%、アクリルアミドへの選択率99.4%であった。
【0029】
比較例1
実施例1の方法において、触媒4の代わりに触媒1を使用した以外は実施例1と同じ方法で反応を行った。その結果、アクリロニトリルの転化率 72.4%、アクリルアミドへの選択率 99.3%であった。
【0030】
【発明の効果】
銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まない前駆体を還元し、次いでバナジウム化合物を添加することにより得られる銅触媒を用いることにより、ニトリル類と水との反応において、高い生産性でしかも高選択的に目的とするアミド類を合成することができる。また、銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まないハイドロタルサイト様相前駆体を還元し、次いでバナジウム化合物を添加することにより得られる銅触媒を用いることにより、ニトリル類と水との反応において、高い生産性でしかも高選択的に目的とするアミド類を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】a) 触媒1前駆体の赤外吸収スペクトル
b) 触媒3前駆体の赤外吸収スペクトル
c) 水酸化アルミニウムの赤外吸収スペクトル
【図2】触媒1前駆体のX線粉末回折図
【図3】触媒2前駆体のX線粉末回折図

Claims (11)

  1. 銅およびアルミニウムを含有し、マラカイトおよび水酸化アルミニウムを実質的に含まない前駆体を還元し、次いでバナジウム化合物を添加することを特徴とするニトリル水和用の銅触媒の調製方法。
  2. 前駆体が、3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が 20/80から45/55の範囲にある、銅イオンおよびアルミニウムイオンを含有する水溶液と、アルカリとを混合して製造したものである請求項1記載の方法。
  3. 3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が、25/75から30/70の範囲にある請求項2記載の方法。
  4. アルカリが、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種のアルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩、炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムである請求項2または3記載の方法。
  5. 前駆体が、その中に含まれる3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が 20/80から45/55の範囲にあるものである請求項1記載の方法。
  6. 3価の金属イオンと2価の金属イオンの原子比が、25/75から30/70の範囲にある請求項5記載の方法。
  7. 前駆体が、ハイドロタルサイト様相のものである請求項1、2、3、4、5または6記載の方法。
  8. 前駆体となる沈澱を生成させた後に、60℃ないし200℃の温度で熟成させることによりハイドロタルサイト様相を得る請求項2、3または4記載の方法。
  9. 熟成させるときの温度が、80℃ないし120℃である請求項8記載の方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法により得られたニトリル水和用の銅触媒。
  11. 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法により得られた銅触媒を用いるニトリルの水和方法。
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