JPH06271510A - 炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

炭酸エステルの製造方法

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JPH06271510A
JPH06271510A JP5084095A JP8409593A JPH06271510A JP H06271510 A JPH06271510 A JP H06271510A JP 5084095 A JP5084095 A JP 5084095A JP 8409593 A JP8409593 A JP 8409593A JP H06271510 A JPH06271510 A JP H06271510A
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zeolite
copper
ion
reaction
catalyst
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Tadami Kondo
忠美 近藤
Sachio Asaoka
佐知夫 浅岡
Yoshimi Okada
佳巳 岡田
Fumiaki Tanaka
文明 田中
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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  • Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン腐食性がなく、且つ、反応生成物と
の分離が容易である固体触媒を用いて、アルコール類、
一酸化炭素及び酸素とを反応させ炭酸エステルを合成す
る製造方法の提供。 【構成】 アルコール類、一酸化炭素及び酸素をイオン
交換された銅を含有保持するゼオライト触媒の存在下で
反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
用いるゼオライトのSiO2 /T23 モル比が2〜1
00であり、イオン交換された銅と金属元素Tの原子比
(Cu/T)が0.2〜1である上記炭酸エステルの製
造方法。但し、Tはゼオライト骨格に組込まれている3
価の金属であって、Аl、Ga、B、Fe、Cr、Co
及びTiからなる群から選ばれた少なくとも1の元素を
表わす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコール、一酸化炭
素及び酸素を原料として、ゼオライトにイオン交換され
た銅イオンの存在下において炭酸エステルを製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸エステルの製造方法としては、古く
から、ホスゲンとアルコールとを反応させる方法が実施
されている。しかし、ホスゲンは毒性が極めて強く操作
上危険を伴うことや、ホスゲンとアルコールとの反応で
塩酸が副生するため装置の材質上に問題があること等が
従来から指摘されていた。そのため、ホスゲンを使用し
ない炭酸エステルの製造方法が要望され、既に種々検討
されている。即ち、ホスゲンを使用することなく、アル
コール類、一酸化炭素及び酸素を、触媒の存在下で反応
させ炭酸エステルを製造する方法が各方面で研究され、
提案されている。例えば、特公昭63−38018号公
報、特開平2−6438号公報等では、ハロゲン化銅の
単独物自体、または、ハロゲン化銅と白金族化合物との
混合または複合物自体を、触媒粒として反応液相中に共
存させて、アルコールと一酸化炭素とを酸素酸化反応さ
せて炭酸エステルを合成する方法が提案されている。ま
た、特開平2−256651号公報、特開平3−190
846号公報等では、銅化合物等の触媒成分を多孔質体
等担体に担持した固体触媒を用いて、アルコールと一酸
化炭素との酸素酸化反応を行う方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案のハ
ロゲン化銅等を触媒粒として液相共存の反応方法は、い
ずれもハロゲン化物を使用するため、反応装置材料に腐
食が生じ易い。そのため、装置材料としてハステロイ等
の高価な特殊合金を用いたり、グラスライニングを施す
必要があり、装置費用が嵩み工業的実施上問題となる。
更に、ハロゲン化物触媒粒は、反応液相中において微細
粒のスラリー状態、または、アルコールに一部溶解した
状態で存在するため、反応生成物との分離が困難であ
る。従って、上記提案のホスゲン不要の炭酸エステルの
製造方法も、未だ工業的には満足すべきものとはいえな
い。
【0004】また、担体担持の固体触媒を用いる特開平
3−190846号公報提案の方法は、前記ハロゲン化
物触媒粒使用の方法と同様にハロゲン化銅を用いている
ため、反応装置材料のハロゲンによる腐食を回避するこ
とはできない。更に、特開平2−256651号公報提
案の方法は、触媒として金属銅単独または担体担持の金
属銅を用いるもので、反応系へのハロゲンの混入を回避
し、安価な装置材料を用いても腐食することなく炭酸エ
ステルが製造でき、工業性に富むものである。しかし、
この提案方法は、反応収率が低く、実用化には更に改良
が必要となる。また、金属銅単独を触媒とする場合は、
銅粉を用いるため、前記のスラリー状態等のハロゲン化
物触媒と同様な不都合があり、更に、担体に金属銅を担
持した固体触媒を得るためには、銅金属塩を用いて担持
後、焼成及び還元の処理を要し触媒調製操作が煩雑であ
る。
【0005】本発明は、前記特開平2−256651号
公報提案の方法と同様に、ハロゲン腐食性がなく、且
つ、反応生成物との分離が容易である固体触媒を用いる
炭酸エステルの新しい製造方法を提供することを目的と
する。即ち、本発明は、装置材料の腐食の原因となるハ
ロゲンを実質的に存在させないで、アルコール類及び一
酸化炭素とを、酸素酸化反応させて炭酸エステルを合成
すると同時に、反応収率を向上させ、触媒調製の煩雑さ
を解消し、より工業性に富む炭酸エステルの新しい製造
方法を提供することを目的とする。発明者らは、前記目
的達成のためホスゲンを用いないアルコール類、一酸化
炭素及び酸素からの炭酸エステルの合成反応について検
討した結果、公知の製造方法のハロゲン化銅触媒の如
く、アルコール、一酸化炭素及び酸素から高収率で炭酸
エステルを合成するためには、反応系に触媒活性成分と
して銅イオンの存在が必要不可欠あることを知見した。
発明者らは、更に、上記知見に基づき、反応生成物の分
離も容易で、アルコール、一酸化炭素及び酸素の反応に
高活性を発現する触媒として、固体触媒で、反応時には
銅イオンとして作用するにも拘らず、銅陽イオン対応の
ハロゲンイオン等の陰イオンを不要とすることができる
固体の銅触媒について鋭意検討した結果、本発明に完成
するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アルコ
ール類、一酸化炭素及び酸素をイオン交換された銅を含
有保持するゼオライト触媒の存在下で反応させることを
特徴とする炭酸エステルの製造方法が提供される。ま
た、上記ゼオライト触媒を構成する母体ゼオライトが、
SiO2 /T23モル比が2〜100である炭酸エス
テルの製造方法が提供される。但し、Tはゼオライト骨
格に組込まれている3価の金属であって、Аl、Ga、
B、Fe、Cr、Co及びTiからなる群から選ばれた
少なくとも1の元素を表す。更に、上記ゼオライト触媒
を構成するゼオライトにイオン交換された銅(Cu)
が、ゼオライト骨格に組込まれている3価の金属元素
(T)との原子比(Cu/T)で0.2〜1である炭酸
エステルの製造方法が提供される。
【0007】
【作用】本発明は上記のように構成され、アルコール
類、一酸化炭素及び酸素を反応させ炭酸エステルを合成
する際、ゼオライト中の交換性陽イオンを銅イオンでイ
オン交換し、銅を含有保持するゼオライト触媒を用いる
ため、反応相中からハロゲンを実質的に排除して行うこ
とができる。即ち、イオン交換でゼオライト(テクトメ
タロケイ酸塩)を構成するケイ酸塩の三次元網状骨格構
造の縮合陰イオンと銅の陽イオンをイオン結合させるこ
とにより、銅塩を形成するハロゲンイオン等の対応陰イ
オンは不要となり、ゼオライト固体中に銅陽イオンを安
定に保持することができる。しかも、アルコール類、一
酸化炭素及び酸素の反応時には、ゼオライト中に保持さ
れた銅イオン同士の相互作用が可能なサイトが安定に存
在するため、炭酸エステル合成のための触媒活性が発現
され、炭酸エステルを効率よく得ることができる。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるアルコール類(ROH)、一酸化炭素(CO)及
び酸素(O2)の反応は次式の通りである。 2ROH+CO+1/2O2 →ROCO(=O)R+H
2 O 但し、Rはアルキル基、アリール基、またはシクロアル
キル基の中から選ばれる炭化水素残基である。
【0009】本発明の触媒を構成するゼオライト担体
は、天然ゼオライトまたは合成ゼオライトのいずれでも
よい。所定の品質を保持する均質性からは、一般に合成
ゼオライトが好ましい。本発明で用いる母体ゼオライト
の組成式は、次のように示すことができる。 aM2/n O・ T23・bSiO2 ・xH2 O 但し、組成式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属
またはアンモニウムを表わし、nはアルカリ金属、アル
カリ土類金属またはアンモニウムの価数を表わす。ま
た、TはAl、Ga、B、Fe、Cr、Co、Ti等の
3価の金属からなる群から選ばれた少なくとも一つの金
属元素を表す。更に、通常、aは0〜1であり、bは2
〜100である。即ち、本発明において、通常用いるゼ
オライトのSiO2 /T23 モル比は、好ましくは2
〜100である。SiO2 /T23 モル比が2未満で
あると、イオン交換能を有するゼオライトを安定に得る
ことが難しく、また、仮に得られたとしてもイオン交換
され含有保持される銅が、反応時にアルコール類に効果
的に作用することができず、反応収率が向上しないため
好ましくない。また、100を超えた場合は、銅を有効
量イオン交換して含有保持することができないため好ま
しくない。
【0010】本発明において上記ゼオライトのゼオライ
ト構造のタイプとしては、MFIタイプ、MELタイ
プ、MORタイプ、FAUタイプ(ゼオライトX、Y
等)、LTLタイプ等の結晶構造体のゼオライトが好ま
しい。これらのタイプのゼオライトは、ザ・ストラクチ
ャ・コミッション・オブ・ザ・インターナショナル・ゼ
オライト・アソシエイション(The Structure Commissi
on of the International Zeolite Assoiation) により
公表された種類の公知ゼオライト構造型に属するもので
ある。(Atlas of Zeolite Structure Types,W.M. Meie
r and D.H. Olson(1987) 参照)
【0011】本発明のイオン交換された銅を含有保持す
るゼオライト触媒は、上記ゼオライトに銅イオンをイオ
ン交換方法で固定化したものである。イオン交換は、通
常の公知の方法で行うことができる。例えば、水溶性銅
塩の水溶液を用い、銅塩水溶液のpHを3〜13に調整
し、室温〜100℃の温度で上記ゼオライトを浸漬処理
して行うことができる。イオン交換後、水洗、乾燥して
本発明のイオン交換された銅が含有保持されるゼオライ
ト触媒を得ることができる。pH調整剤には、通常、ア
ンモニア水、アンモニア含水化合物またはアンモニアガ
スの溶解水溶液及びアルカリ金属の水酸化物の水溶液が
用いられる。水溶性銅塩としては、硝酸銅、有機酸銅、
ハロゲン化銅、硫酸銅、水酸化銅等が用いられる。ま
た、水溶液中の銅イオン濃度は、適用するゼオライトの
種類、目的とする銅イオン交換率によって、適宜選択す
ることができる。水溶性銅塩としてハロゲン化銅を用い
る場合には、浸漬イオン交換処理後の水洗を十分に行
い、ハロゲンイオンが実質的に含有されない、例えば、
40〜50ppm程度以下になるようにする必要があ
る。
【0012】本発明のゼオライト触媒にイオン交換で含
有保持される銅の含有量は、ゼオライト骨格に組込まれ
ている3価の金属元素(T)との原子比(Cu/T)
が、好ましくは0.2〜1、より好ましくは0.5〜1
の範囲である。Cu/T原子比が0.2未満であると銅
イオン同士の相互作用が可能なサイトが安定に存在する
ことが難しく、一方、1を超えると銅イオンが実質的に
ゼオライトにイオン交換で含有保持されることがないた
めである。本発明において、上記のイオン交換された銅
を含有保持するゼオライト触媒の使用形態は、特に制限
されるものでない。通常、パウダー状、ペレット状また
はビーズ状として用いることができる。反応生成物を容
易に分離したい場合には、ペレット状またはビーズ状と
するのが好ましい。母体ゼオライトをアルミナ等のバイ
ンダーを用いてペレット状またはビーズ状に成型した後
に銅イオン交換した場合には、ゼオライトへのイオン交
換のみでなく、アルミナ等のバインダー部分にも銅が含
有されることもあるが、本発明において、特に不都合が
生じることはない。なお、バインダー部分に含有される
銅は、本発明のゼオライトにイオン交換された銅とゼオ
ライト骨格中の金属元素Tとの原子比Cu/Tの対象外
とする。
【0013】本発明に使用されるアルコール類は、メタ
ノール、エタノール等の飽和脂肪族アルコール、アリル
アルコール等の不飽和脂肪族アルコール、シクロヘキサ
ノール等の環式脂肪族アルコール、エチレングリコール
等の多価アルコール、ベンジルアルコール等芳香族アル
コールの炭素数1〜10のアルコール類を挙げることが
できる。これらのうち、通常は、メタノール、エタノー
ル等の脂肪族アルコールが実用的であり好ましい。本発
明に使用される一酸化炭素及び酸素は、純粋な高純度ガ
スでもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素
等の不活性ガスで希釈された一酸化炭素含有ガス、酸素
含有ガスでもよい。酸素含有ガスとしては空気を用いる
こともできる。
【0014】本発明の反応形態は特に制限されるもので
ない。例えば、流動床、固定床を用いる流通方式または
撹拌方式等一般公知の反応形態を採ことができる。また
反応は連続式であっても、回分式であってもよく、反応
形態と併せて目的に応じ適宜選択することができる。本
発明の反応条件は、反応温度50〜300℃、反応圧力
1〜100気圧、反応系内のアルコール分圧は0.5〜
37気圧、一酸化炭素分圧は0.1〜40気圧、酸素分
圧は0.05〜20気圧の範囲で行うことができる。本
発明の反応は、上記の幅広い圧力範囲及び温度範囲にお
いて実施でき、反応温度の上限及び下限値は上記ゼオラ
イト触媒の安定度にのみ左右される。高圧力で反応させ
ることは反応速度論的には好ましく、上記圧力範囲内で
他の反応条件に応じてできるだけ高くするのが好まし
い。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるも
のでない。 実施例1 純水1リットルに硝酸第2銅・3水和物11.56gを
溶かした銅塩水溶液を得て、SiO2 /Al23 モル
比が24.9のMFIタイプゼオライト粉末40gを加
え、室温下で17時間撹拌した。次いで、攪拌処理した
ゼオライト添加水溶液にNH3 濃度が25重量%のアン
モニア水19.5gを添加し、更に室温下で3時間撹拌
して、銅成分のイオン交換を行った。その後、水溶液を
濾過除去した後、イオン交換処理したゼオライトの水洗
浄と濾過を行った。得られたイオン交換処理したゼオラ
イトに、更に、上記のイオン交換処理を、2度繰り返し
行った。その後、100℃、空気雰囲気下で十分に乾燥
して、イオン交換した銅を含有保持するゼオライト触媒
(銅含有量2.8重量%、銅とゼオライト骨格中のAl
とのCu/Al原子比=0.49)を得た。
【0016】得られたゼオライト触媒粉末30gと,1
00mlのメタノールをテフロン製の内筒管を有する容
積300mlのオートクレーブに仕込んだ。次に、一酸
化炭素と酸素のモル比が2/1である混合ガスでオート
クレーブの系内をパージした後、オートクレーブを12
0℃に加熱し、12kg/cm2 Gの一酸化炭素及び6
kg/cm2 Gの酸素を張り込み、全圧を24kg/c
2Gとした。その後、120℃で液相を撹拌しながら
5時間反応させた。反応の進行に伴って低下した圧力分
は、一酸化炭素と酸素を補充して反応系の総圧力を変え
ないようにし、常時全圧を24kg/cm2 Gとした。
得られた反応混合物をガスクロマトグラフを用いて分析
した。その結果、0.50gの炭酸ジメチルを得た。
【0017】実施例2 純水500m1に硝酸第2銅・3水和物43.6gを溶
かした銅塩水溶液に、NH3 濃度が25重量%のアンモ
ニア水73.6gを添加した銅−アンモニア水溶液を得
て、この水溶液にSiO2 /Al23 モル比が4.8
のゼオライトY(SK−41)粉末44gを加え、室温
下で24時間撹拌した。その後、水溶液を濾過除去した
後、イオン交換処理したゼオライトの水洗浄と濾過を行
った。得られたイオン交換処理したゼオライトに、更に
上記のイオン交換処理を、2度繰り返し行った。その
後、100℃、空気雰囲気下で十分に乾燥して、イオン
交換した銅を含有保持するゼオライト触媒(銅含有量
8.3重量%、銅とゼオライト骨格中のAlとのCu/
Al原子比=0.53)を得た。得られたゼオライト触
媒の粉末30gを使用する以外は実施例1と同様に反応
させた。その結果、1.15gの炭酸ジメチルを得た。
【0018】実施例3 純水1リットルに硝酸第2銅・3水和物47.4gを溶
かした銅塩水溶液にNH3 濃度が25重量%のアンモニ
ア水81.1gを添加した銅アンミン錯体水溶液を得
て、この水溶液にSiO2 /Al23 モル比が10.
8のNa−モルデナイト(東ソー(株)製)粉末80g
を加え、室温下で24時間撹拌した。その後、水溶液を
濾過除去した後、イオン交換処理したモルデナイトの水
洗浄と濾過を行った。得られたイオン交換処理したモル
デナイトに、上記イオン交換処理を再度行った。その
後、100℃、空気雰囲気下で十分に乾燥して、イオン
交換した銅を含有保持するゼオライト触媒(銅含有量
4.54重量%、銅とゼオライト骨格中のAlとのCu
/Al原子比=0.34)を得た。上記のように調製し
たイオン交換した銅を含有保持するゼオライト触媒の粉
末30gを用いる以外は、実施例1と同様に反応させ
た。その結果、0.16gの炭酸ジメチルを得た。
【0019】実施例4 純水500m1に硝酸第2銅・3水和物32.6gを溶
かした銅塩水溶液を得た。この水溶液にSiO2 /Al
23 モル比が39.6で、且つ、SiO2 /Ga2
3 モル比が89のMFIタイプのアルミノガロシリケー
ト粉末63gを加え、室温下で22時間撹拌した。その
後、水溶液を濾過除去した後、得られたイオン交換処理
したアルミノガロシリケートを、上記と同様に新たに調
製した銅塩水溶液に加え、更に室温下で23時間攪拌処
理した。次いで、NH3 濃度が25重量%のアンモニア
水91.8gを添加し、更に室温下で3時間撹拌した
後、水溶液を濾過して除去し、水洗浄と濾過を行った。
その後、100℃、空気雰囲気下で十分に乾燥して、イ
オン交換した銅を含有保持するゼオライト触媒(銅含有
量1.56重量%、銅とゼオライト骨格中のAl及びG
aとのCu/(Al+Ga)原子比=0.24)を得
た。上記で調製したイオン交換した銅を含有保持するゼ
オライト触媒の粉末30gを用いる以外は、実施例1と
同様に反応させた。その結果、0.14gの炭酸ジメチ
ルを得た。
【0020】実施例5 純水300m1にNH3 濃度が25重量%のアンモニア
水143.1gを添加し、これに塩化第1銅23.7g
と塩化アンモニウム35gを溶かした銅アンミン錯体水
溶液を得て、この水溶液に金属銅線8gとSiO2 /A
23 モル比24.9のMFIタイプゼオライト粉末
40gを加え、室温下、窒素雰囲気下で25時間撹拌し
た。攪拌終了時において、金属銅線は銅イオンとなって
溶解したことが観察された。その後、水溶液を濾過除去
した後、イオン交換処理したゼオライトの水洗浄と濾過
を繰り返し行った後、100℃、空気雰囲気下で十分に
乾燥して、イオン交換した銅を含有保持するゼオライト
触媒(銅含有量3.50重量%、銅とゼオライト骨格中
のAlとのCu/Al原子比=0.54)を得た。な
お、得られたゼオライト触媒中の塩素含有量は35pp
mであった。上記のように調製したイオン交換した銅を
含有保持するゼオライト触媒粉末30gを用いた以外は
実施例1と同様に反応させた。その結果、0.81gの
炭酸ジメチルを得た。
【0021】比較例 実施例1でゼオライト触媒の調製に使用したMFIタイ
プゼオライト粉末30gを、イオン交換された銅を含有
保持するゼオライト触媒の代わりに用いた以外は、実施
例1と同様に反応させた。その結果、炭酸ジメチルの生
成は認められなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明は、アルコール類、一酸化炭素及
び酸素とを反応させ炭酸エステルへ転化する方法におい
て、触媒としてイオン交換された銅を含有保持するゼオ
ライト触媒を用い、ハロゲンを実質的に除外した反応系
で転化反応を行うことができる。従って、装置費用が嵩
むハロゲン化銅塩を触媒として用いる従来法に比して、
特別な材質を使うことなく反応装置材料の腐食を回避で
きるため、工業上有用である。また、固体触媒であるた
め反応生成物との分離が容易であり、工業的実用性に優
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 佳巳 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 田中 文明 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール類、一酸化炭素及び酸素を、
    イオン交換された銅を含有保持するゼオライト触媒の存
    在下で反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 該ゼオライト触媒を構成するゼオライト
    のSiO2 /T23 モル比が2〜100である請求項
    1記載の炭酸エステルの製造方法。但し、Tはゼオライ
    ト骨格に組込まれている3価の金属であって、Аl、G
    a、B、Fe、Cr、Co及びTiからなる群から選ば
    れた少なくとも1の元素を表す。
  3. 【請求項3】 前記ゼオライトにイオン交換された銅
    (Cu)が、ゼオライト骨格に組込まれている3価の金
    属元素(T)との原子比(Cu/T)で0.2〜1であ
    る請求項1または2記載の炭酸エステルの製造方法。但
    し、Tは、Аl、Ga、B、Fe、Cr、Co及びTi
    からなる群から選ばれた少なくとも1の元素を表す。
  4. 【請求項4】 前記アルコール類がメタノールである請
    求項1、2または3記載の炭酸ジメチルの製造方法。
  5. 【請求項5】 該ゼオライト触媒を構成するゼオライト
    構造がMFIタイプである請求項1、2、3または4記
    載の炭酸エステルの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010536862A (ja) * 2007-09-21 2010-12-02 エクソンモービル ケミカル パテンツ インコーポレイテッド シクロヘキシルベンゼンの製造プロセス
CN104841210A (zh) * 2015-05-18 2015-08-19 河北视窗玻璃有限公司 用于平板玻璃生产线的除尘设备及平板玻璃生产线

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010536862A (ja) * 2007-09-21 2010-12-02 エクソンモービル ケミカル パテンツ インコーポレイテッド シクロヘキシルベンゼンの製造プロセス
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