JP3649957B2 - 細隙灯顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼をスリット照明して観察する細隙灯顕微鏡に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、細隙灯顕微鏡による被検眼(患者眼)への観察、検査は眼科の一般検査として普及しており、目的に応じて被検眼を照明するスリット幅を適宜所望する幅に調整して観察、検査を行っている。
【0003】
また、細隙灯顕微鏡内部には照明光の色を変えたり、照明光が発する熱等を抑制するような光質を変化させるためのフィルタが複数備えられており、やはり目的に応じて適宜所望するフィルタを照明光路に配置して観察、検査を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的にスリット幅を狭くすると光量が減少するので、光量を上げる必要が生じてくる。また、特殊なフィルタを通すことによっても光量が減少してしまう。このため、これらの動作を行う時は検者が経験に基づいていちいち光量調節用のノブを操作して光量調節を行っていたが、これは検者(術者)にとって手間となり、調節に手間取ると検査の効率が悪くなってしまう。
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑み、フィルタやスリット幅を変える都度いちいち光量調節をする必要が無く、手間の掛からない細隙灯顕微鏡を提供することを技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0007】
(1) スリットの幅を調整可能であり、被検眼を観察するためにスリット照明する観察照明光学系と、観察照明光学系の光路に照明光の光質を変化させるためのフィルターを選択的に切換え配置するフィルター配置手段と、照明する照明光量を可変する照明光量可変手段と、被検眼を観察する観察系を有する細隙灯顕微鏡において、前記フィルター配置手段により配置されるフィルターのそれぞれに対する照明光量を設定して記憶する照明光量設定手段と、前記観察照明光学系の光路に配置されるフィルターの種類を検知するフィルター検知手段と、該フィルター検知手段の検知により検知されたフィルターに対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御する制御手段と、該制御手段による照明光量を検者がさらに変える操作信号を入力する操作手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
(2) スリットの幅を調整可能であり、被検眼を観察するために被検眼をスリット照明してする観察照明光学系と、観察照明光学系の光路に照明光の光質を変化させるためのフィルターを選択的に切換え配置するフィルター配置手段と、照明する照明光量を可変する照明光量可変手段と、被検眼を観察する観察系を有する細隙灯顕微鏡において、前記フィルター配置手段により配置されるフィルターのそれぞれに対する照明光量を設定して記憶し、前記観察照明光学系のスリット幅が所定の照明光量の調節が必要な幅での照明光量を設定し記憶する照明光量設定手段と、観察照明光学系の光路に配置されるフィルターの種類を検知するフィルター検知手段と、前記観察照明光学系のスリット幅を検知するスリット幅検知手段と、前記フィルター検知手段の検知により検知されたフィルターに対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御するとともに、前記スリット幅検知手段の検知により所定のスリット幅であることを検知されると対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御する制御手段と、該制御手段による照明光量を検者がさらに変える操作信号を入力する操作手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参考にしつつ説明する。
【0012】
<全体構成>
図1(a)は本実施形態で使用する細隙灯顕微鏡を側面から見た図であり、図1(b)は検者(術者)側から見た図である。
【0013】
細隙灯顕微鏡本体1は下部に基台2を有しており、基台2はテーブル3上に取り付けられているとともに、基台2に取り付けられている周知のジョイスティック移動機構により、テーブル3上を水平方向に移動可能となっている。ジョイスティック4を操作することにより基台2をテーブル3の面上で粗動及び微動させることができる。テーブル3には被検者(患者)の顔を固定するためのヘッドレスト40が取り付けられている。
【0014】
10は被検眼(患者眼)へスリット照明光を照射するための照明部であり、内部には後述する各種光学部材が備わっている。照明部10は基台2に対して軸Lを中心に回転可能となっており、検者が必要に応じて、照明光の照明角度を任意に変えることができるようになっている。20は被検眼を観察するための顕微鏡部で、その内部には後述するCCDカメラ58等を持つ観察光学系が配置されている。顕微鏡部20もまた照明部10と同様に基台2に対して軸Lを中心に回転可能となっており、検者が必要に応じて、顕微鏡部20の観察角度を任意に変えることができるようになっている。照明部10と顕微鏡部20は、固定ツマミ24を操作することで両者の相対的な開き具合(角度)を固定させることができ、その開き角度は軸角度目盛り23で知ることができる。また、固定ツマミ22を使用することで、基台4に対する顕微鏡部20の位置を固定することができる。
【0015】
30は顕微鏡部20が持つCCDカメラ58によって捉えられた映像を表示するためのディスプレイであり、支持軸31を介して基台2に固定されている。本実施の形態で使用される細隙灯顕微鏡1には接眼レンズを備える観察部はなく、代わりにディスプレイ30に映し出される被検者眼Eを観察することとなる。また、ディスプレイ30には被検眼の観察像の他、図1(b)に示すように各種の条件設定を行う際のパラメータ等の情報が表示される。
【0016】
8は制御ボックスであり、電源スイッチ8aを備える。また、制御ボックス8にはスリット幅に応じた照明光量を設定するためのスリット用光量設定スイッチ6aと、照明部10に配置される後述の各種フィルターに応じた照明光量を設定するためのフィルター用光量設定スイッチ6bも取り付けられており、必要に応じて照明光の光量設定をすることが可能である。また、基台2上のジョイスティック4の近傍には、スリット照明光の光量を調節するための調光用ノブ5が設けられている。
【0017】
<主要な各部の構成>
次に、各部の構成を照明部10、顕微鏡部20、ヘッドレスト40に分け、図1〜図4を基に説明する。図2は細隙灯顕微鏡1内部の光学系と制御系を示すブロック図、図3は照明部10に配置されるフィルターディスクの構成を説明する図、図4はヘッドレスト40における顎載せ台43の上下動機構の概略断面図を示した図である。
【0018】
(イ)照明部
図2において、照明部10内部には照明光源50が備えられ、照明光源50より出射した可視光束はコンデンサレンズ51を透過した後、アパーチャ52により高さを、可変スリット板53により幅を決定され、スリット状の光束に形成される。その後、可変スリット板53を通過したスリット照明光はフィルターディスク14、投影レンズ54を介した後、分割ミラー55a、55bで反射されて被検者眼Eを照明する。なお眼底を観察する場合にはコンタクトレンズを介して照明、観察を行う。
【0019】
アパーチャ52は円板の円周上にφ0.2〜φ14mmまでの径の異なる開口部を複数設けたものであり、絞り切替ノブ13を使用してアパーチャ52を回転させ、照明光が通過する開口径を段階的に切り替えることが可能である。
【0020】
可変スリット板53は2枚の刃によって構成されており、刃は図示無き複数のカム等を介してスリット幅コントロールノブ11と連結しており、スリット幅コントロールノブ11を回転させることで、刃が開いたり閉じたりするようになっている。スリットの幅は0〜14mmまで連続的に調節できるようになっている。
【0021】
また、スリット幅コントロールノブ11にはポテンショメータ61が取り付けられており、スリット幅コントロールノブ11の回転量に対応した可変スリット板53の開き具合(スリット幅)がポテンショメータ61により検出され、これを制御部60が認識できるようになっている。
【0022】
フィルターディスク14は、図3に示すように、照明部10の筐体からその一部分が露出する構成となっており、この露出した部分を回転させることにって所望するフィルターを照明光軸上(光路中)に切換え配置することができる。また、フィルターディスク14を回転させると図示無きクリック機構により、約90度毎にクリック感が得られるようになっており、フィルターが照明光の光軸上に完全に入ったことが判るようになっている。
【0023】
フィルターディスク14には、素通し部14aの他、防眩、防熱効果を有する熱線吸収フィルター14bと、視神経繊維の異常を検査する際等に使用する無赤色フィルター14cと、蛍光、染色反応観察時等に使用するブルーフィルター14dが90度間隔で設けられている。この各フィルター14b〜14d及び素通し部14aの近傍にはそれぞれフィルターの種類を認識するための識別板15a〜15d、フィルターの挿入検知に使用される識別板18が付与されている。識別板15a〜15dは光を反射する反射板と反射しない板の2種類の組み合わせからなり、この2種類の組み合わせを変えることで、照明光軸上に配置される素通し部14a、フィルター14b〜14dの識別を可能にする。各識別板15a〜15dの識別はフォトインタラプタ16により行われ、フォトインタラプタ16からの出力信号により、制御部60は照明光軸上にどの種類のフィルターが挿入されているかを検知する。また、識別板18は反射板のみからなり、素通し部14a、フィルター14b〜14dが挿入されたことを検知するために使用される。識別板18の検知には同じようにフォトインタラプタ16にて行う。
【0024】
17a〜17dは照明光の光軸上に挿入されたフィルターの種類を表すためのマークであり、それぞれのフィルターに対してその種類が分かるように色分けされている。素通し部14aに対してはマーク17a(白色)が、フィルター14bに対してはマーク17b(赤色)が、フィルター14cに対してはマーク17c(緑色)が、フィルター14dに対してはマーク17d(青色)が、それぞれ対応している。これらのマーク17a〜17dは対応するフィルターとは反対側に位置するフィルター側に付けられており、例えば光軸上に素通し部14aが挿入されている時には、マーク17aは照明部10の外部に表れて、使用する検者に一目で判るようになっている。
【0025】
(ロ)顕微鏡部
顕微鏡部20の内部には対物レンズ56、変倍レンズ57、CCDカメラ58が備えられている。照明部10からの照明光は分割ミラー55a、55bにて分割されているため、対物レンズ56の光軸上には撮影の邪魔になるものはなく、被検者眼Eからの反射をCCD58カメラによって捉えることができる。CCDカメラ58によって捉えられた映像は、制御部60を通じてディスプレイ30に表示される。図1において、21は倍率切替ノブ21であり、変倍レンズ57を切り替えてディスプレイ30での観察倍率を変えるために使用される。
【0026】
(ハ)ヘッドレスト
図1において、テーブル3に固設された2本の支柱44R,44Lの間には、額当て41、顎載せ台43が設けられており、被検者の顔をしっかりと保持できるようになっている。支柱44Rの下部は支柱カバー44aに覆われ、支柱カバー44aの内部には顎載せ台43を電動で上下動する機構が備えられている。顎載せ台43の上下動は、支柱カバー44aの側面に設けられたスイッチ7aと、基台2に設けられたスイッチ7bにより行うことができる。42は被検者の眼の高さを合せるためのアイレベルマーカーであり、2本の支柱44R,44Lにそれぞれ設けられている。
【0027】
ヘッドレスト40における顎載せ台43の上下動機構を図4により説明する。図4は支柱44R側の概略断面図である。支柱44Rと支柱カバー44aとの間には送りネジ部46が挿通されており、送りネジ部46はベアリング47によって支柱44Rに回転可能に保持されている。また、送りネジ部46はストッパー48によって上下方向に動かないように固定されているとともに、下端部に形成されたギア部はモーター62側のギアと噛み合っている。
【0028】
49は支柱44Rが挿通され、送りネジ部46と螺合している上下ナット部であり、上端には顎載せ台41が固定されている。このような構成により、モーター62が回転すると、送りネジ部46が回転運動を始める。送りネジ部46に螺合している上下ナット部49はこの回転運動により、上下方向へ送り出されるため顎載せ台41が上下方向に無段階的に移動することが可能となる。
【0029】
以上のような構成を持つ細隙灯顕微鏡の動作について説明する。初めに、照明部10のスリット幅及びフィルターに対して光量調節を行う方法について説明する。
【0030】
電源スイッチ8aにて電源を入れると、制御部60はディスプレイ30にCCDカメラ58に受光されている映像を映し出す。スリット幅に応じて照明光量が自動的に変化するように設定する場合は(なお、標準的な設定は出荷時に行っておいてもよい)、予めスイッチ6a等を操作してこの設定を行う。スイッチ6aが押されると、制御部60はスイッチ6a上部にあるLEDを点灯させ、検者にスリット幅による光量調節の準備ができたことを知らせるとともに、ディスプレイ30の画面上に現在のスリット幅と照明光の光量情報を表示する。検者はディスプレイ30に表示されているスリット幅情報を見ながらスリット幅コントロールノブ11を回して、可変スリット板53によるスリット幅を光量調節が必要と思われる幅に合せる(例えば、断面観察に適するように、0.3mm程度としておく)。次に調光用ノブ5を使用して必要と思われる照明光量が得られるまで同じようにディスプレイ30を見ながら調光する(スリット幅を狭くした場合は、光量が最大となるようにする)。
【0031】
所定のスリット幅に対する光量が決定したら、もう一度スイッチ6aを押して設定を完了させる。スイッチ6aが再び押されると制御部60はLEDを消灯させ、その時のスリット幅、照明光の光量状態をメモリー63に記憶すると共に、ディスプレイ30に表示してあったスリット幅、照明光の光量情報を消し、元の観察画面に戻す。スリット幅に対する光量調整は、設定したスリット幅以下のときに設定した光量にて照明されるように制御部60によって制御される。
【0032】
フィルターディスク14が持つ各種フィルタに応じて照明光量が自動的に調節されるように設定する場合は、スイッチ6b等を操作してこの設定を行う。スイッチ6bが押されると、前述同様に制御部60はスイッチ6bの上に設けられたLEDを点灯させ光量調節の準備ができたことを知らせるとともに、ディスプレイ30上に現在挿入されているフィルターの種類、照明光の光量情報を表示する。検者はディスプレイ30に表示されているフィルターの種類、照明光の光量情報を見ながらフィルターディスク14を回転させ、予め光量を決めておきたいフィルターに合せる。その後、調光用ノブ5により所望する照明光が得られるように調光作業を行う。例えば、ブルーフィルター14dを選択したときは、照明光量が減衰されるので光量設定を最大とする。
【0033】
選択したフィルターに対する光量が決定したら、もう一度スイッチ6bを押して設定を完了させる。スイッチ6bが押されると制御部60は選択されたフィルター、照明光の光量状態をメモリー63に記憶させ、ディスプレイ30の表示を元に戻す。また、別のフィルターに対して同じように照明光量が自動的に調節されるようにする場合には、今の動作を繰返し行えばよい。
【0034】
以上のような設定により、スリット幅や各フィルターに対して検者が最適と思われる照明光の光量を予め設定し、これを記憶させておくことができる。
【0035】
なお、これらの光量の設定においては、モデル眼を観察しながら行うと良いが、光量設定時にはディスプレイ30にスリットの幅、フィルターの種類、光量レベルが表示されるため、検者が経験に基づいて設定することも可能である。
【0036】
次に、光量調節が完了した細隙灯顕微鏡1を用いて被検者眼Eを観察する動作について説明する。初めに被検者の顔をヘッドレスト40に固定する。被検者には額当て41に額を当接すると共に、顎載せ台43に顎を載せるように指示する。その後、アイレベルマーカー42の位置に被検者眼Eが来るように、顎載せ台43を上下移動させその位置を調節する。顎載せ台43の上下移動はスイッチ7a、7bの何れによっても可能であるが、被検者と正対する検者自身がこの調節を行う時は、基台2に設けられた上下動スイッチ7bを使用して行うことができる。スイッチ7bは検者の手元付近に有るため、いちいちヘッドレスト40側に手を伸ばす必要はなく効率よく行える。
【0037】
一方、検者の代わりに看護士等の補助者が顎載せ台43の位置調節を行う場合には、スイッチ7aを使用して調節を行うことができる。補助者も基台2に設けられたスイッチ7bを使用することができるが、この場合、細隙灯顕微鏡1を不用意に動かしてしまう可能性もある。これに対して、ヘッドレスト40側に設けられたスイッチ7aを使用すればこれを確実に回避することができる。また、通常、補助者は被検者側に付き添っていることが多いため、スイッチ7aの方が操作し易い。
【0038】
被検者の位置が決定したら、検者は被検者眼Eに照明光を当て、観察を行う。被検眼Eの観察には眼断面観察、前眼部観察、眼底観察等あるが、以下では断面観察と前眼部観察の場合を簡単に説明する。
【0039】
断面観察の場合、照明部10からのスリット照明光により光切断された前眼部断面を顕微鏡部20により観察できるようにする。検者は被検者に図示無き固視灯を凝視するように指示した後、軸角度目盛り23を見ながら照明部10と顕微鏡部20とがなす角度を所望する角度(例えば、約25度程度)となるように、照明部10と顕微鏡部20とを回転軸Lを中心にして相対的に回転させる。両者の角度は固定ツマミ24にて固定させることができる。
【0040】
また、断面観察の場合には、コントロールノブ11によりスリット幅を狭く設定する。スリット幅の調節状態はポテンショメータ61により検知され、スリット幅がメモリ63に記憶された設定値以下(0.3mm以下)になったことが制御部60にて確認されると、制御部60は照明光源50からの照明光が先に設定した光量となるように制御する。これにより、検者は調光用ノブ5を操作することなく、コントロールノブ11によるスリット幅の調整のみで自動的に希望する光量が得られるようになるため、検者は手間が掛からずに次の手順に移ることができる。なお、制御部60による自動調光が検者の意にそぐわない時は、調光用ノブ5を操作することにより、従来通り照明光量を手動で調節できる。調光用ノブ5を操作すると、その操作信号は制御部60に入力され、制御部60は自動調光の設定を一時的に解除する。
【0041】
また、被検者眼Eの断面観察では、照明部10と顕微鏡部20の成す角度を固定ツマミ24にて固定させておけば、顕微鏡部20を軸L中心に振ることによって所望の断面角度にすることができ、検者はディスプレイ30にてその断面像の観察を行う。
【0042】
ここで、顕微鏡部に接眼レンズ部を備えた従来の細隙灯顕微鏡の場合には、顕微鏡部を軸L中心に振るとそれに合せて接眼レンズ部も一緒に振られてしまうため、検者は無理な体勢で観察したり、見易い体勢にするためにわざわざ移動して観察しなければならなかった。しかしながら、本実施形態では顕微鏡部20が備えるCCDカメラ58によって受光された映像が検者正面に位置するディスプレイ30に表示されるため、いちいち検者が動く必要が無く、正面に座ったままであらゆる角度からの映像を観察することができる。
【0043】
次に、前眼部観察を行う場合について説明する。ここでは、蛍光観察をする場合を例にとって説明する。検者は予め被検眼Eの角膜表面にフルオレスセインを点眼させておき前眼部の観察を始める。この観察ではスリット幅は広く開けておき、照明光が角膜全体を照らすようにする。次にフィルターディスク14を回転させて、ブルーフィルター14dを照明光の光軸上に挿入する。ブルーフィルター14dが光軸上に位置すると、フォトインタラプタ16によりブルーファイルター14dが挿入されたことが検知され、その検知信号は制御部60に入力される。制御部60はこの検知信号が入力されると、照明光源50から照射される照明光の光量を予め設定したレベル(最大)となるように制御する。一般にブルーフィルター14dを挿入した場合、前眼部を照らす光量が著しく減少してしまうため、検者がいちいち光量を上げるように調光用ノブ5を操作する必要があったが、このように自動的に光量調節が行われるため検者の手を煩わせることが無く、検者は観察に集中してスムーズに検査を行うことができる。
【0044】
照明光源50からの照明光はブルーフィルター14dにより青色光となって角膜全体を照らし、角膜表面は蛍光反応を示して特有の発色光を示す。検者はこのような状態の角膜表面を観察し、涙液層破壊時間等を計測する。
【0045】
また、フィルターはそのままでスリット幅を変化させて検査、観察を行う場合がある。コントロールノブ11の操作によりスリット幅が変えられ、スリット幅がメモリ63に記憶された設定値以下とされた場合には、制御部60はその設定値を優先するように照明光の光量の制御を行う。これは、検者がスリット幅を変化させて観察を行うことが重要であると考えている状態であるためである。さらにフィルター又はスリット幅によって光量が決定されていても、調光用ノブ5を使用することで、任意の光量に調節することが可能である。制御部60は調光用ノブ5による操作信号を優先し、その操作信号に応じた光量とする。
【0046】
以上説明した実施形態ではスリット幅、フィルターに対する光量設定は各々の条件において、それぞれ1つの光量設定を記憶させておくようにしているが、一通りのみの条件設定ではなく、このような条件設定を複数記憶させておくことも考えられる。このようにしておけば、複数の検者がそれぞれに応じた光量設定を行うことができ、必要に応じて検者毎の光量設定にて検査、観察を行える。
【0047】
また、フィルターディスク14の切り替え検知には、フォトインタラプラ16を使用したが、これに限ることはなく、例えばポテンショメータやエンコーダー等を使用して、フィルターディスク14の回転量を検知することによりフィルターの切り換えを検知してもよい。さらに、各フィルターを選択する選択スイッチ等を設け、この選択スイッチを使用することにより、フィルターディスク14を電動にて回転制御させる機構を用いる場合には、選択スイッチから発信される信号を検知することによってフィルターの切り換えを検知することが可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればスリット幅、各フィルターに対して各々照明光の光量を設定しておくため、検者(術者)は観察時に光量調節の必要が少なくなり、手間を省くことができる。この結果、検査を効率良く、スムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】細隙灯顕微鏡の外観を示す図である。
【図2】光学系及び制御系を示すブロック図である。
【図3】フィルターディスクの構成を示す図である。
【図4】顎載せ台の上下駆動機構を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 細隙灯顕微鏡本体
5 調光用ノブ
6a スリット用光量設定スイッチ
6b フィルター用光量設定スイッチ
7a 上下動用スイッチ
7b 上下動用スイッチ
10 照明部
20 顕微鏡部
30 ディスプレイ
40 ヘッドレスト
43 顎載せ台
50 照明光源
60 制御部

Claims (2)

  1. スリットの幅を調整可能であり、被検眼を観察するためにスリット照明する観察照明光学系と、観察照明光学系の光路に照明光の光質を変化させるためのフィルターを選択的に切換え配置するフィルター配置手段と、照明する照明光量を可変する照明光量可変手段と、被検眼を観察する観察系を有する細隙灯顕微鏡において、前記フィルター配置手段により配置されるフィルターのそれぞれに対する照明光量を設定して記憶する照明光量設定手段と、前記観察照明光学系の光路に配置されるフィルターの種類を検知するフィルター検知手段と、該フィルター検知手段の検知により検知されたフィルターに対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御する制御手段と、該制御手段による照明光量を検者がさらに変える操作信号を入力する操作手段と、を備えることを特徴とする細隙灯顕微鏡。
  2. スリットの幅を調整可能であり、被検眼を観察するために被検眼をスリット照明してする観察照明光学系と、観察照明光学系の光路に照明光の光質を変化させるためのフィルターを選択的に切換え配置するフィルター配置手段と、照明する照明光量を可変する照明光量可変手段と、被検眼を観察する観察系を有する細隙灯顕微鏡において、前記フィルター配置手段により配置されるフィルターのそれぞれに対する照明光量を設定して記憶し、前記観察照明光学系のスリット幅が所定の照明光量の調節が必要な幅での照明光量を設定し記憶する照明光量設定手段と、観察照明光学系の光路に配置されるフィルターの種類を検知するフィルター検知手段と、前記観察照明光学系のスリット幅を検知するスリット幅検知手段と、前記フィルター検知手段の検知により検知されたフィルターに対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御するとともに、前記スリット幅検知手段の検知により所定のスリット幅であることを検知されると対応する照明光量を得るように照明光量可変手段を制御する制御手段と、該制御手段による照明光量を検者がさらに変える操作信号を入力する操作手段と、を備えることを特徴とする細隙灯顕微鏡。
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