JP6518126B2 - 細隙灯顕微鏡 - Google Patents

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この発明は、細隙灯顕微鏡に関する。
細隙灯顕微鏡は、細隙光を用いて被検眼の注目部位の光切片を切り取ることにより注目部位の断面を観察したり、当該断面の画像を取得したりするための眼科装置である。角膜や水晶体などの診断には、細隙灯顕微鏡が用いられる。
一般的に、細隙灯顕微鏡は、照明系と撮影系(観察系)とを備えている。照明系は、検者などのユーザによりスリット幅が調整された細隙光で被検眼上に固定された照明位置を照明するように構成されている。照明系および撮影系は、スライド機構により横方向および前後方向に一体的に移動可能に構成される。それにより、細隙光の照明位置やフォーカス位置を変更することができる。また、照明系は、回転機構により被検眼撮影面(撮影中心の鉛直軸)を中心に回転可能に構成される。それにより、細隙光の照明角度を変更することができる。撮影系は、照明系を回転させる回転機構とは別途に設けられた回転機構により被検眼を中心に回転可能に構成される。それにより、任意の角度から被検眼を撮影することができる。
ユーザは、たとえば、固視標により被検眼の固視提示位置を調整しつつ、細隙光のスリット幅、光量、照明位置、フォーカス位置、照明角度、撮影角度などを調整することにより、被検眼の注目部位の断面の観察や撮影を行う。
特開2014−217440号公報
しかしながら、従来の細隙灯顕微鏡では、検者などのユーザが前述のように固視提示位置や細隙光のスリット幅などを任意に調整して撮影等が可能である反面、撮影画像がどのような撮影条件の下で取得されたかが不明である。したがって、経過観察などを目的として同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することができないという問題がある。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得するための細隙灯顕微鏡の新たな技術を提供することにある。
実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、照明系と、撮影系と、条件取得部と、記憶部と、制御部とを含む。照明系は、被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。記憶部は、複数の撮影条件を記憶する。制御部は、記憶部に記憶された複数の撮影条件を順次に照明系および撮影系の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、照明系と、撮影系と、条件取得部と、記憶部と、制御部と、固視系とを含む。照明系は、被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。固視系は、被検眼に対する位置が変更可能な固視標を被検眼に投影する。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系、撮影系および固視系の少なくとも1つの状態を表す1以上の撮影条件を取得する。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、照明系と、撮影系と、条件取得部と、記憶部と、制御部と、情報生成部とを含む。照明系は、被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。情報生成部は、条件取得部により取得された新たな撮影条件と、記憶部に記憶された撮影条件とに基づいて、撮影条件の変更を支援するためのナビゲーション情報を生成する。制御部は、情報生成部により生成されたナビゲーション情報を表示手段に表示させる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、照明系と、撮影系と、条件取得部と、記憶部と、制御部とを含む。照明系は、被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、撮像装置により取得された被検眼の画像に関連付けて、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、照明系と、撮影系と、条件取得部と、記憶部と、制御部とを含む。照明系は、被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。撮影条件は、細隙光を生成するための照明光の光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置および撮影系のフォーカス位置の少なくとも1つを含む。
この発明によれば、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得するための細隙灯顕微鏡の新たな技術を提供することができる。
実施形態に係る細隙灯顕微鏡の構成例を示す概略図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の光学系の構成例を示す概略図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の制御系の構成例を示す概略図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の制御系の構成例を示す概略図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の動作例を示すフロー図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の動作例を示すフロー図である。 実施形態に係る細隙灯顕微鏡の動作例を示すフロー図である。 実施形態の第2変形例に係る細隙灯顕微鏡の制御系の構成例を示す概略図である。
この発明に係る細隙灯顕微鏡の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
まず方向を定義しておく。装置光学系において最も被検者側に位置する光学素子から被検者に向かう方向を前方向とし、その逆方向を後方向とする。また、前方向に直交する水平方向を左右方向とする。更に、前後方向と左右方向の双方に直交する方向を上下方向とする。
[外観構成]
この実施形態に係る細隙灯顕微鏡の外観構成について、図1を参照しながら説明する。細隙灯顕微鏡1には、コンピュータ100が接続されている。コンピュータ100は、各種の制御処理や演算処理を行う。なお、顕微鏡本体(光学系等を格納する筐体)とは別にコンピュータ100を設ける代わりに、顕微鏡本体に同様のコンピュータを搭載した構成を適用することも可能である。
細隙灯顕微鏡1は、テーブル2上に載置される。なお、コンピュータ100は、他のテーブル上またはその他の場所に設置されていてもよい。基台4は、移動機構部3を介して水平方向に移動可能に構成されている。基台4は、操作ハンドル5を傾倒操作することにより移動される。
基台4の上面には、観察系6および照明系8を支持する支持部15が設けられている。支持部15には、観察系6を支持する支持アーム16が左右方向に回動可能に取り付けられている。支持アーム16の上部には、照明系8を支持する支持アーム17が左右方向に回動可能に取り付けられている。支持アーム16、17は、それぞれ独立に同軸で回動可能とされている。
観察系6は、支持アーム16を手動で回動させることで移動される。照明系8は、支持アーム17を手動で回動させることで移動される。なお、各支持アーム16、17は、電気的な機構によって回動されるように構成されていてもよい。その場合、各支持アーム16、17を回動させるための駆動力を発生するアクチュエータと、この駆動力を伝達する伝達機構とが設けられる。アクチュエータは、たとえばパルスモータにより構成される。伝達機構は、たとえば歯車の組み合わせやラック・アンド・ピニオンなどによって構成される。
照明系8は、照明光を生成し、生成された照明光で被検眼Eを照明する。照明系8は、前述のように、回動軸を中心に左右方向に振ることができる。それにより被検眼Eに対する照明光の照射方向が変更される。照明系8は上下方向にも振れるように構成されていてもよい。つまり、照明光の仰角や俯角を変更できるように構成されていてもよい。
観察系6は、被検眼Eからの照明光の反射光(戻り光)を案内する左右一対の光学系を有する。また、観察系6は、後述の撮影系7を含む。この光学系は鏡筒本体9内に収納されている。撮影系7の光路は、鏡筒本体9内で観察系6の光路に結合される。鏡筒本体9の終端は接眼部9aである。検者は接眼部9aをのぞき込むことで被検眼Eを観察する。前述のように、支持アーム16を回動させることにより鏡筒本体9を左右方向に回動させることができる。それにより被検眼Eに対する観察系6の向きを変更することができる。なお、照明光の反射光には、たとえば散乱光のように被検眼Eを経由した各種の光が含まれるが、これら各種の光を含めて「反射光」または「戻り光」と呼ぶことにする。また、照明光を励起光として用いる蛍光造影撮影や蛍光造影観察においては、励起光により発せられた蛍光が「反射光」または「戻り光」に含まれる。
鏡筒本体9に対峙する位置には顎受け台10が配置されている。顎受け台10には、被検者の顔を安定配置させるための顎受部10aと額当て10bが設けられている。
顎受け台10の上部には、固視系20を支持する支持アーム22の基端部が回動可能に保持されている。支持アーム22は、たとえば、フレキシブルアームを含む。支持アーム22の先端部には、固視光源21が設けられている。固視光源21は、外部固視標としての光を出力する。固視光源21としては、たとえば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。固視光源21からの光は、ミラー12により反射され、被検眼Eに導かれる。支持アーム22を移動させることにより固視光源21を上下方向、左右方向および前後方向に移動することができる。固視光源21の移動後の位置は保持される。それにより被検眼Eに対する固視提示位置を変更することができる。支持アーム22は、2以上のアーム部材と、1以上の関節部材とを含み、関節部材により保持された2つのアーム部材を相対的に移動するように構成されてもよい。なお、この実施形態では、細隙灯顕微鏡1に固視系20が設けられた場合について説明するが、細隙灯顕微鏡1に固視系20が設けられていなくてもよい。
鏡筒本体9の側面には、観察倍率を変更するための観察倍率操作ノブ11が配置されている。更に、鏡筒本体9には、被検眼Eを撮影するための撮像装置13が接続されている。撮像装置13は撮像素子を含む。撮像素子は、光を検出して電気信号(画像信号)を出力する光電変換素子である。画像信号はコンピュータ100に入力される。撮像素子としては、たとえばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられる。照明系8の下方位置には、照明系8から出力される照明光束を被検眼Eに向けて反射するミラー12が配置されている。
鏡筒本体9、観察系6の全体、撮影系7の全体または観察系6若しくは撮影系7を構成する光学素子を観察光軸O1に沿って移動することにより、観察系6のフォーカス位置または撮影系7のフォーカス位置を変更することが可能である。照明系8の全体または照明系8を構成する光学素子を照明光軸O2に沿って移動することにより、細隙光のフォーカス位置を変更することが可能である。
[光学系の構成]
細隙灯顕微鏡1の光学系の構成について、図2を参照しながら説明する。細隙灯顕微鏡1は、観察系6と、撮影系7と、照明系8と、固視系20とを有する。前述のように、観察系6は、撮影系7を含む。
〔観察系〕
観察系6は左右一対の光学系を備えている。左右の光学系は、ほぼ同様の構成を有する。検者は、この左右の光学系により被検眼Eを双眼で観察することができる。なお、図2には、観察系6の左右の光学系の一方のみが示されている。符号O1は観察系6の光軸(観察光軸)、撮影系7の光軸(撮影光軸)である。
観察系6の左右の各光学系は、対物レンズ31、変倍光学系32、絞り33、リレーレンズ35、プリズム36および接眼レンズ37を有する。ビームスプリッタ34は、左右の光学系の一方のみにまたは双方に設けられる。接眼レンズ37は接眼部9a内に設けられている。符号Pは、接眼レンズ37に導かれる光の結像位置を示している。符号Ecは被検眼Eの角膜を、符号Epは虹彩を、符号Efは眼底をそれぞれ示している。符号Eoは検者眼を示している。
変倍光学系32は、複数(たとえば2枚)の変倍レンズ32a、32bを含む。この実施形態では、観察系6の光路に対して選択的に挿入可能な複数の変倍レンズ群が設けられている。これら変倍レンズ群は、それぞれ異なる倍率を付与するように構成されている。観察系6の光路に配置された変倍レンズ群が変倍レンズ32a、32bとして用いられる。それにより、被検眼Eの観察像や撮影画像の倍率(画角)を変更できる。倍率の変更、つまり観察系6の光路に配置される変倍レンズ群の切り替えは、観察倍率操作ノブ11を操作することにより行われる。また、図示しないスイッチ等を用いて電動で倍率を変更するように構成してもよい。
ビームスプリッタ34は、光軸O1に沿って進む光を二分割する。ビームスプリッタ34を透過した光は、リレーレンズ35、プリズム36および接眼レンズ37を介して検者眼Eoに導かれる。プリズム36は、2つの光学素子36a、36bを含み、光の進行方向を上方に平行移動させる。他方、ビームスプリッタ34により反射された光は、撮影系7に導かれる。
〔撮影系〕
撮影系7は、リレーレンズ41、ミラー42および撮像装置13を有する。撮影系7は、ビームスプリッタ34を更に含んでもよい。前述のように、撮像装置13は、撮像素子43を含む。撮像素子43の撮像面は、被検眼Eの撮影部位(観察部位)(すなわち、照明系8による照明光の照明位置)と光学的に略共役な位置に配置されている。
ビームスプリッタ34により反射された光は、リレーレンズ41およびミラー42を介して、撮像装置13の撮像素子43に導かれる。撮像素子43は、この反射光を検出して画像信号GSを生成する。
この実施形態において撮影系7は観察系6と一体的に移動可能に構成されているため、以下では、観察系6と撮影系7とを同一視する場合がある。
〔照明系〕
照明系8は、光源51、リレーレンズ52、照明絞り53、集光レンズ54、スリット形成部55および集光レンズ56を有する。符号O2は、照明系8の光軸(照明光軸)を示す。
光源51は照明光を出力する。光源51として複数種別の光源が設けられてもよい。複数種別の光源には、定常光を出力する観察光源(ハロゲンランプ、LED等)と、フラッシュ光を出力する撮影光源(キセノンランプ、LED等)が含まれていてよい。観察光源や撮影光源として、出力波長(色温度など)が異なる複数のLEDを設けてもよい。また、角膜観察用の光源と眼底観察用の光源とを別々に設けてよい。
照明絞り53は、その開口(または透光部)のサイズを変更可能に構成されている。光源51から出力された光の一部または全部が開口(または透光部)を通過する。照明絞り53には、角膜Ecや水晶体による照明光の反射を低減させたり、照明光の明るさを調整したりといった用途がある。照明絞り53は、たとえば眼底観察において有効に用いられる。
スリット形成部55は、光源51から出力された光から細隙光を生成するために用いられる。スリット形成部55は、一対のスリット刃を有する。これらスリット刃の間隔(スリット幅)を変更することにより細隙光の幅が変更される。
光源51から出力された照明光は、照明絞り53の開口を通過し、スリット形成部55により細隙光とされる。スリット形成部55により生成された細隙光は、ミラー12により反射されて被検眼Eに照射される。
〔固視系〕
固視系20は、前述の通り、被検眼Eに対して固視標を提示する。固視系20は、固視光源21を含む。固視光源21の位置は、前述の支持アーム22を移動させることにより変更可能である。固視光源21は、可視光を出力する可視光源を少なくとも含む。符号O3は、固視系20の光軸(固視光軸)を示す。固視光源21からの光は、ミラー12により反射されて被検眼Eに照射される。
[制御系の構成]
細隙灯顕微鏡1の制御系について、図3および図4を参照しながら説明する。細隙灯顕微鏡1の制御系は、制御部110を中心に構成されている。なお、図3および図4には、この実施形態で特に注目する構成部位のみが記載されており、それ以外の構成部位は省略されている。制御系の構成の少なくとも一部がコンピュータ100に含まれていてもよい。
〔制御部〕
制御部110は、各種の演算処理と、細隙灯顕微鏡1の各部の制御とを実行する。制御部110は、観察系6の制御、撮影系7の制御、照明系8の制御および固視系20の制御を行う。観察系6の制御としては、変倍光学系32の制御、絞り33の制御などがある。撮影系7の制御としては、撮像素子43の電荷蓄積時間、感度、フレームレートを変更する制御などがある。撮影系7の制御として、撮像素子43により得られた画像信号GSを受け、画像信号GSに基づいて被検眼Eの画像を生成するための制御を含んでもよい。照明系8の制御としては、光源51の制御、照明絞り53の制御、スリット形成部55の制御などがある。固視系20の制御としては、固視光源21の制御などがある。
制御部110は、撮像装置13により被検眼Eを撮影するときの1以上の撮影条件を取得し、取得された撮影条件を撮影条件情報121として記憶部120に記憶させることが可能である。撮影条件は、照明系8、撮影系7(観察系6)および固視系20の少なくとも1つの状態(被検眼Eに対する各系の位置、角度、各系の構成部材の設定状態)を表す。それにより、過去に取得された被検眼Eの撮影画像の撮影条件を特定することができ、同一の撮影条件を再現することで、過去と同一の撮影条件で被検眼Eの新たな撮影画像を取得することが可能になる。
制御部110は、撮像装置13により取得された被検眼Eの画像に関連付けて、前述の撮影条件を記憶部120に記憶させることが可能である。制御部110は、被検者識別情報に関連付けて、前述の撮影条件を記憶部120に記憶させてもよい。制御部110は、被検者識別情報および撮像装置13により取得された当該被検者の被検眼Eの画像に関連付けて、前述の撮影条件を記憶部120に記憶させてもよい。
制御部110は、図3に示すように、シーケンス制御部111と、表示制御部112とを含む。
シーケンス制御部111は、あらかじめ決められた複数の撮影条件を順次に照明系8、撮影系7および固視系20の少なくとも1つに適用して被検眼Eに対して複数回の撮影を実行させる。たとえば、シーケンス制御部111は、記憶部120にあらかじめ記憶されたシーケンス情報122に基づいて上記の制御を実行する。それにより、装置に不慣れな場合であっても、シーケンス情報122に基づいて撮影条件を設定し、設定された撮影条件で被検眼Eの撮影画像を取得することが可能になる。
表示制御部112は、被検眼Eの撮影画像や各種情報を表示部160に表示させる。この実施形態では、表示制御部112は、たとえばユーザによる操作部170を用いた撮影条件の変更を支援するための後述のナビゲーション情報や特定された被検眼Eの固視状態を示す情報などを表示部160に表示させる。ナビゲーション情報や被検眼Eの固視状態を表示部160に表示させることにより、検者などのユーザは、所望の撮影条件と一致するように照明系8、撮影系7、固視系20の位置や角度などを手動で調整することができるようになる。
制御部110は、マイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ等を含んで構成される。ROMやハードディスクドライブ等の記憶装置には、制御プログラムがあらかじめ記憶されている。制御部110の動作は、この制御プログラムとハードウェアとが協働することによって実現される。制御部110は、記憶部120を含んでもよい。制御部110は、細隙灯顕微鏡1の装置本体(たとえば基台内)や装置本体とは別の筐体内に配置されていてもよい。
〔記憶部〕
記憶部120は、各種のコンピュータプログラムやデータを記憶する。コンピュータプログラムには、各種の検査を細隙灯顕微鏡1に実行させるための演算プログラムや制御プログラムが含まれる。データには、各種の検査において使用されるデータが含まれる。
記憶部120は、前述の通り、撮影条件情報121と、シーケンス情報122とを記憶する。撮影条件情報121は、後述の条件取得部130により取得された撮影条件や、ユーザなどに指定された撮影条件を含む。記憶部120に記憶される撮影条件のうち観察系6に関する条件としては、被検眼Eに対する観察系6の観察角度、観察位置および観察系6のフォーカス位置、変倍光学系32の変倍率、絞り33の絞り値などがある。撮影系7に関する条件としては、被検眼Eに対する撮影系7の撮影角度、撮影位置および撮影系7のフォーカス位置などがある。照明系8に関する条件としては、照明光の光量、スリット形成部55による細隙光のスリット幅、被検眼Eに対する照明系の照明角度、照明位置および細隙光のフォーカス位置などがある。固視系20に関する条件としては、被検眼Eに対する固視標の提示位置(配置位置)などがある。
制御部110が、観察系6、撮影系7、照明系8および固視系20に対して撮影条件を変更する制御が可能である場合には、撮影条件情報121は、観察系6、撮影系7、照明系8および固視系20の少なくとも1つに対する制御部110の制御内容を含む。この場合、制御部110は、記憶部120に記憶された撮影条件情報121を読み出し、読み出された撮影条件情報121により特定された撮影条件となるように、観察系6、撮影系7、照明系8および固視系20の少なくとも1つを制御する。
シーケンス情報122は、あらかじめ決められた順序で観察や撮影を行うための制御情報である。シーケンス情報122は、複数の撮影条件を含む。シーケンス情報122は、後述の条件取得部130により取得された撮影条件を用いて生成された情報であってもよい。シーケンス情報122は、たとえば、後述の条件取得部130により取得された複数の撮影条件の順序をユーザや制御部110により指定することにより生成されてもよい。
この実施形態では、シーケンス情報122は、照明系8に関する撮影条件と、撮影系7に関する撮影条件と、固視系20に関する撮影条件との2以上の組み合わせを含む。照明系8に関する撮影条件により、照明系8の状態の特定が可能である。撮影系7に関する撮影条件により、撮影系7の状態の特定が可能である。固視系20に関する撮影条件により、固視系20の状態の特定が可能である。
シーケンス情報122は、操作部170を用いてユーザにより設定可能または変更可能であってよい。被検眼の撮影画像を取得する者と被検眼の診断を行う医師とが異なる場合、たとえば、医師がシーケンス情報122を変更できるようにすることで、医師自身が作業することなく撮影画像を別途に取得することができる。それにより、撮影画像を用いた効率的な診断が可能になる。制御部110は、記憶部120に記憶されたシーケンス情報122を参照することにより、複数の撮影条件を順次に照明系8、撮影系7および固視系20の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させることが可能である。
〔条件取得部〕
条件取得部130は、前述の撮影条件を取得する。この実施形態では、条件取得部130は、細隙光を生成するための照明光の光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置、撮影系7のフォーカス位置および被検眼Eに対する固視標の提示位置を取得する。たとえば、条件取得部130は、複数の取得部(図4参照)を含む。
(照明光量取得部)
照明光量取得部131は、光源51から出力された照明光の光量(照明光量)を撮影条件として取得する。たとえば、照明光量取得部131は、受光素子を含む。当該受光素子は、照明系8における照明光の光路から分離された光路の光、または観察系6若しくは撮影系7における照明光の戻り光の光路から分離された光路の光を受光するように配置される。照明光量取得部131は、当該受光素子により受光された光の光量を検出することにより照明光量を取得する。
照明光量取得部131は、制御部110による光源51の光量に対する制御内容(制御履歴)を参照することにより照明光量を取得するようにしてもよい。
照明光量取得部131は、撮像装置13により取得された撮影画像の輝度情報から照明光量を求めてもよい。たとえば、照明光量取得部131は、取得された撮影画像の所定領域内の輝度値(平均値、最大値または最小値)を求める。照明光量取得部131は、求められた輝度値と所定の基準光量に対応する基準輝度値との比から当該輝度値に対応する光量を前述の照明光量として求める。
(スリット幅取得部)
スリット幅取得部132は、スリット形成部55により形成された細隙光のスリット幅を撮影条件として取得する。たとえば、スリット幅取得部132は、一対のスリット刃の位置を検出するセンサを含む。スリット幅取得部132は、当該センサにより検出された一対のスリット刃の位置からスリット刃の間隔を特定することによりスリット幅を取得する。
スリット幅取得部132は、1次元または2次元に受光素子が配列されたセンサを含んでもよい。当該センサは、照明系8における細隙光の光路から分離された光路の光または観察系6若しくは撮影系7における細隙光の戻り光の光路から分離された光路の光を受光するように配置される。スリット幅取得部132は、当該センサにより検出された細隙光のスリット幅方向に対向する境界を特定することによりスリット幅を求める。
スリット幅取得部132は、制御部110によるスリット形成部55に対する制御内容を参照することにより細隙光のスリット幅を取得するようにしてもよい。
スリット幅取得部132は、撮像装置13により取得された撮影画像から細隙光の境界を特定し、特定された細隙光のスリット幅方向に対向する境界からスリット幅を求めてもよい。
(照明角度取得部)
照明角度取得部133は、被検眼Eに対する細隙光の照明角度を撮影条件として取得する。たとえば、照明角度取得部133は、角度センサを含む。当該角度センサは、照明系8を支持する支持アーム17の回動機構部に配置される。照明角度取得部133は、当該角度センサにより支持アーム17の回動角度を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する細隙光の照明角度を求める。
照明角度取得部133は、3次元位置センサを含んでもよい。当該3次元位置センサは、照明系8の所定の位置に設置される。照明角度取得部133は、当該3次元位置センサにより照明系8の位置を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する細隙光の照明角度を求める。
照明角度取得部133は、制御部110による照明系8の細隙光の照明角度に対する制御内容を参照することにより照明角度を取得するようにしてもよい。
(照明位置取得部)
照明位置取得部134は、被検眼Eに対する細隙光の照明位置を撮影条件として取得する。たとえば、照明位置取得部134は、3次元位置センサを含む。当該3次元位置センサは、照明系8の所定の位置に設置される。照明位置取得部134は、当該3次元位置センサにより照明系8の位置を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する細隙光の照明位置を求める。
照明位置取得部134は、制御部110による照明系8の細隙光の照明位置に対する制御内容を参照することにより照明位置を取得するようにしてもよい。
照明位置取得部134は、撮像装置13により取得された撮影画像中の特徴領域の位置を特定し、特定された特徴領域の位置と事前に取得された基準撮影画像中の特徴領域の位置とのずれ量から細隙光の照明位置を求めてもよい。
(フォーカス位置取得部)
フォーカス位置取得部135は、細隙光のフォーカス位置を撮影条件として取得する。たとえば、フォーカス位置取得部135は、位置センサを含む。当該位置センサは、照明系8の所定の位置に設置される。フォーカス位置取得部135は、当該位置センサにより照明系8または照明系8を構成するレンズ等の位置を検出することにより、細隙光のフォーカス位置を取得する。
フォーカス位置取得部135は、制御部110による照明系8のフォーカス位置に対する制御内容を参照することにより細隙光のフォーカス位置を取得するようにしてもよい。
(撮影角度取得部)
撮影角度取得部136は、被検眼Eに対する撮影角度を撮影条件として取得する。たとえば、撮影角度取得部136は、角度センサを含む。当該角度センサは、撮影系7(観察系6)を支持する支持アーム16の回動機構部に配置される。撮影角度取得部136は、当該角度センサにより支持アーム16の回動角度を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する撮影角度を求める。
撮影角度取得部136は、3次元位置センサを含んでもよい。当該3次元位置センサは、撮影系7(観察系6)の所定の位置に設置される。撮影角度取得部136は、当該3次元位置センサにより撮影系7の位置を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する撮影角度を求める。
撮影角度取得部136は、制御部110による撮影系7の撮影角度に対する制御内容を参照することにより撮影角度を取得するようにしてもよい。
(撮影位置取得部)
撮影位置取得部137は、被検眼Eに対する撮影位置を撮影条件として取得する。たとえば、撮影位置取得部137は、3次元位置センサを含む。当該3次元位置センサは、撮影系7(観察系6)の所定の位置に設置される。撮影位置取得部137は、当該3次元位置センサにより撮影系7(観察系6)の位置を検出することにより、所定位置に配置されている被検眼Eに対する撮影位置を求める。
撮影位置取得部137は、制御部110による撮影系7の撮影位置に対する制御内容を参照することにより撮影位置を取得するようにしてもよい。
撮影位置取得部137は、撮像装置13により取得された撮影画像中の特徴領域の位置を特定し、特定された特徴領域の位置と事前に取得された基準撮影画像中の特徴領域の位置とのずれ量から撮影位置を求めてもよい。
(フォーカス位置取得部)
フォーカス位置取得部138は、撮影系7のフォーカス位置を撮影条件として取得する。たとえば、フォーカス位置取得部138は、位置センサを含む。当該位置センサは、撮影系7(観察系6)の所定の位置に設置される。フォーカス位置取得部138は、当該位置センサにより撮影系7(観察系6)または撮影系7(観察系6)を構成するレンズ等の位置を検出することにより、撮影系7のフォーカス位置を取得する。
フォーカス位置取得部138は、制御部110による撮影系7のフォーカス位置に対する制御内容を参照することにより撮影系7のフォーカス位置を取得するようにしてもよい。
(固視標提示位置取得部)
固視標提示位置取得部139は、被検眼Eに対する固視標の提示位置を撮影条件として取得する。たとえば、固視標提示位置取得部139は、3次元位置センサを含む。当該3次元位置センサは、固視光源21または支持アーム22の所定の位置に設置される。固視標提示位置取得部139は、当該3次元位置センサにより固視光源21または支持アーム22の位置を検出することにより、固視標提示位置を求める。
固視標提示位置取得部139は、制御部110による固視系20の固視標提示位置に対する制御内容を参照することにより固視標提示位置を取得するようにしてもよい。
固視標提示位置取得部139は、撮像装置13により取得された撮影画像中の特徴領域の位置を特定し、特定された特徴領域の位置と事前に取得された基準撮影画像中の特徴領域の位置とのずれ量から固視標提示位置を求めてもよい。
なお、条件取得部130は、前述のすべての撮影条件を取得しなくてもよい。条件取得部130は、照明光量、スリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置、撮影系7のフォーカス位置および被検眼Eに対する固視標の提示位置の少なくとも1つを取得すればよい。また、前述の取得部131〜139のうち2以上の取得部の機能が1つの取得部により実現されてもよい。条件取得部130は、前述の観察系6に関する条件(観察系6の観察角度、観察位置および観察系6のフォーカス位置、変倍光学系32の変倍率、絞り33の絞り値など)を取得してもよい。
〔画像解析部〕
画像解析部140は、制御部110からの制御を受け、撮像装置13により取得された撮影画像を解析することにより、固視系20により提示された固視標に対する被検眼Eの固視状態を特定する。たとえば、画像解析部140は、被検眼Eの基準位置に固視標が配置された状態で撮像装置13により被検眼Eを撮影して基準画像を事前に取得する。また、画像解析部140は、撮像装置13による新たな撮影により取得された被検眼Eの撮影画像を取得する。画像解析部140は、基準画像と新たに取得された撮影画像とに基づいて被検眼Eの固視状態を特定する。
具体的には、画像解析部140は、基準画像と新たに取得された撮影画像のそれぞれについて瞳孔領域を特定し、特定された瞳孔領域の中心位置または瞳孔領域の輪郭に基づいて被検眼Eの固視状態を特定する。たとえば、両画像において特定された瞳孔領域の中心位置のずれ量が所定の閾値以下であると判断されたとき、画像解析部140は、当該撮影画像が撮影されたときの被検眼Eの基準位置に配置された固視標を固視した状態であり、固視状態は良好と判断する。一方、両画像において特定された瞳孔領域の中心位置のずれ量が所定の閾値を超えると判断されたとき、画像解析部140は、当該撮影画像が撮影されたときの被検眼Eの基準位置に配置された固視標を固視していない状態であり、固視状態は良好ではないと判断する。
表示制御部112は、画像解析部140により特定された被検眼Eの固視状態を示す情報を表示部160に表示させることが可能である。たとえば、表示制御部112は、被検眼Eの固視状態が良好であるか否かを被検眼Eの固視状態を示す情報として表示部160に表示させる。
〔情報生成部〕
情報生成部150は、制御部110からの制御を受け、ナビゲーション情報を生成する。たとえば、情報生成部150は、条件取得部130により取得された新たな撮影条件と、記憶部120に記憶された撮影条件とに基づいて、ナビゲーション情報を生成する。情報生成部150は、条件取得部130により取得された新たな撮影条件と、記憶部120に記憶された撮影条件情報121との変位を含むナビゲーション情報を生成することが可能である。情報生成部150は、条件取得部130により取得された新たな撮影条件と、記憶部120に記憶された撮影条件情報121とが同一画面に表示されるようにナビゲーション情報を生成してもよい。
表示制御部112は、情報生成部150により生成されたナビゲーション情報を表示部160に表示させることが可能である。ナビゲーション情報を表示部160に表示させることにより、ユーザは、所望の撮影条件に一致するように照明系8、撮影系7、固視系20の位置や角度などを調整することができるようになる。
〔表示部〕
表示部160は、制御部110(表示制御部112)の制御を受けて各種の情報を表示する。表示部160は、LCD(Liquid Crystal Display)等のフラットパネルディスプレイなどの表示デバイスを含んで構成される。表示部160は、細隙灯顕微鏡1の装置本体に設けられていてもよいし、制御部110に設けられていてもよい。表示部160は、この実施形態に係る「表示手段」の一例である。
〔操作部〕
操作部170は、操作デバイスや入力デバイスを含んで構成される。操作部170には、細隙灯顕微鏡1に設けられたボタンやスイッチ(たとえば操作ハンドル、観察倍率操作ノブ等)や、制御部110に設けられた操作デバイス(マウス、キーボード等)が含まれる。また、操作部170は、トラックボール、操作パネル、スイッチ、ボタン、ダイアルなど、任意の操作デバイスや入力デバイスを含んでいてよい。
図3では、操作部170と表示部160とを別々に表しているが、これらの少なくとも一部を一体的に構成することも可能である。その具体例として、タッチスクリーンを用いることができる。
[動作例]
細隙灯顕微鏡1の動作について説明する。
図5に、細隙灯顕微鏡1の動作例のフロー図を示す。図5は、通常測定の動作例を表す。通常測定では、被検眼Eの撮影画像の取得と、各撮影画像の撮影条件の保存とが行われる。
(S1)
ユーザが細隙灯顕微鏡1の電源をオンにし、顎受部10aに被検者の顔を載せる。次に、制御部110は、固視光源21を点灯させる。ユーザは、支持アーム22を移動させて、被検眼Eに対する固視標の提示位置を変更し、固視標の提示範囲内の中央位置に固視標を提示させる。このとき、情報生成部150が中央位置と現在の固視標の提示位置との変位を含むナビゲーション情報を生成し、ユーザは、表示部160に表示されたナビゲーション情報を参照しながら固視標の提示位置を変更することが可能である。自動で固視光源21の移動が可能な場合、制御部110が所定の中央位置に固視標が提示されるように固視系20を制御するようにしてもよい。
(S2)
次に、たとえば、所望の観察部位を観察するために、被検眼Eに対し、照明系8および撮影系7のアライメントが行われる。アライメントは、ユーザにより手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。
(S3)
続いて、ユーザは、たとえば、操作部170を用いて細隙光のスリット幅などを調整する。細隙灯顕微鏡1では、操作部170に対する操作を受け、制御部110は、細隙光の形状などを変更する。細隙灯顕微鏡1は、この細隙光でS2において決定された照明位置を照明する。
(S4)
操作部170を用いたユーザなどの指示を受け、制御部110は、撮像素子43を制御することにより、被検眼Eを撮影して被検眼Eの撮影画像を取得する。
(S5)
次に、条件取得部130は、S4において行われた撮影時の撮影条件を取得する。撮影条件は、照明光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置、撮影系7のフォーカス位置および被検眼Eに対する固視標の提示位置を含む。
(S6)
次に、制御部110は、S4において取得された被検眼Eの撮影画像に関連付けて、S5において取得された撮影条件を記憶部120に記憶させる。記憶部120は、これらを撮影条件情報121として記憶する。
(S7)
続いて、制御部110は、撮影条件を変更するか否かを判定する。たとえば、操作部170を用いてユーザにより撮影条件の変更が指定されたとき、制御部110は、撮影条件を変更すると判定する。また、たとえば、操作部170を用いてユーザにより撮影条件の変更が指定されなかったとき、制御部110は、撮影条件を変更しないと判定する。制御部110により撮影条件を変更すると判定されたとき(S7:Y)、細隙灯顕微鏡1の動作はS8に移行する。制御部110により撮影条件を変更しないと判定されたとき(S7:N)、細隙灯顕微鏡1の動作は終了する(エンド)。
(S8)
制御部110により撮影条件を変更すると判定されたとき(S7:Y)、ユーザは、照明系8、撮影系7および固視系20の少なくとも1つの状態を変更し、被検眼Eの撮影条件を変更する。撮影条件の変更は、ユーザにより手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。自動で行われる場合、制御部110は、操作部170を用いてユーザにより指定されたように撮影条件を変更する。S8では、たとえば、照明光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置、撮影系7のフォーカス位置および被検眼Eに対する固視標の提示位置などが変更される。
図6および図7に、細隙灯顕微鏡1の動作例のフロー図を示す。図6および図7は、シーケンス測定の動作例を表す。この動作例では、記憶部120にシーケンス情報122があらかじめ記憶されているものとする。シーケンス測定では、前述のシーケンス制御により、あらかじめシーケンス情報122として記憶された複数の撮影条件が順次に照明系8などに適用され、各撮影条件で被検眼Eの撮影画像が取得される。たとえば、操作部170を用いてユーザが動作モードを指定することにより、被検眼Eに対して前述の通常測定またはシーケンス測定が実行される。
(S11)
ユーザが細隙灯顕微鏡1の電源をオンにし、顎受部10aに被検者の顔を載せる。次に、制御部110は、固視光源21を点灯させる。ユーザは、支持アーム22を移動させて、被検眼Eに対する固視標の提示位置を変更し、固視標の提示範囲内の中央位置に固視標を提示させる。このとき、S1と同様に、情報生成部150がナビゲーション情報を生成し、ユーザは、表示部160に表示されたナビゲーション情報を参照しながら固視標の提示位置を変更することが可能である。自動で固視光源21の移動が可能な場合、制御部110が所定の中央位置に固視標が提示されるように固視系20を制御するようにしてもよい。
(S12)
次に、たとえば、所望の観察部位を観察するために、被検眼Eに対し、照明系8および撮影系7のアライメントが行われる。アライメントは、ユーザにより手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。
(S13)
続いて、ユーザは、たとえば、操作部170を用いて細隙光のスリット幅などを調整する。細隙灯顕微鏡1では、操作部170に対する操作を受け、制御部110は、細隙光の形状などを変更する。細隙灯顕微鏡1は、この細隙光でS12において決定された照明位置を照明する。
(S14)
操作部170を用いたユーザなどの指示を受け、制御部110は、撮像素子43を制御することにより、被検眼Eを撮影する。
(S15)
画像解析部140は、S14における被検眼Eの撮影により取得された撮影画像を基準画像として取得する。S15において取得された基準画像は、記憶部120に保存される。
(S16)
次に、ユーザは、記憶部120にあらかじめ記憶されたシーケンス情報122で指定された最初の撮影条件となるように、照明系8、撮影系7および固視系20の少なくとも1つの状態を変更する。撮影条件の変更は、ユーザにより手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。自動で行われる場合、制御部110は、操作部170を用いてユーザにより指定されたように撮影条件を変更する。S16では、たとえば、照明光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置、撮影系7のフォーカス位置および被検眼Eに対する固視標の提示位置などが変更される。
(S17)
次に、条件取得部130は、撮影条件を取得する。初回は、S16において変更された撮影条件が取得され、2回目以降は、S20において変更された撮影条件が取得される。S17では、前述のS5と同様の撮影条件が取得される。
(S18)
続いて、情報生成部150は、ナビゲーション情報を生成する。情報生成部150は、S17において取得された撮影条件と、シーケンス情報122として記憶部120に記憶された撮影条件との変位を含むナビゲーション情報を生成する。
(S19)
表示制御部112は、S18において生成されたナビゲーション情報を表示部160に表示させる。
(S20)
ユーザは、S19において表示部160に表示されたナビゲーション情報を参照しつつ、シーケンス情報122により指定された撮影条件に一致させるように手動で照明系8、撮影系7、固視系20の位置や角度などを調整する。それにより、撮影条件が変更される。
(S21)
続いて、制御部110は、撮影条件の変更が終了したか否かを判定する。たとえば、操作部170を用いてユーザにより撮影条件の変更の終了が指定されたとき、制御部110は、撮影条件の変更が終了したと判定する。また、たとえば、操作部170を用いてユーザにより撮影条件の変更の終了が指定されなかったとき、制御部110は、撮影条件の変更を終了しないと判定する。制御部110により撮影条件の変更を終了すると判定されたとき(S21:Y)、細隙灯顕微鏡1の動作はS22に移行する。制御部110により撮影条件の変更を終了しないと判定されたとき(S21:N)、細隙灯顕微鏡1の動作はS17に移行する。
(S22)
制御部110により撮影条件の変更を終了すると判定されたとき(S21:Y)、操作部170を用いたユーザなどの指示を受け、制御部110は、撮像素子43を制御することにより、被検眼Eを撮影して被検眼Eの撮影画像を取得する。
(S23)
次に、画像解析部140は、S15において取得された基準画像と、S22において新たに取得された被検眼Eの撮影画像とに基づいて、前述のように被検眼Eの固視状態を特定する。
(S24)
続いて、画像解析部140は、被検眼Eの固視状態が良好であるか否かを判定する。画像解析部140により被検眼Eの固視状態が良好であると判定されたとき(S24:Y)、細隙灯顕微鏡1の動作はS25に移行する。画像解析部140により被検眼Eの固視状態が良好ではないと判定されたとき(S24:N)、細隙灯顕微鏡1の動作はS27に移行する。
(S25)
制御部110は、S22において取得された被検眼Eの撮影画像に関連付けて、S17において取得された当該撮影画像の撮影条件を記憶部120に記憶させる。記憶部120は、これらを撮影条件情報121として記憶する。
(S26)
制御部110は、シーケンス情報122に次に適用すべき撮影条件があるか否かを判定する。次に適用すべき撮影条件があると判定されたとき(S26:Y)、細隙灯顕微鏡1の動作はS17に移行する。次に適用すべき撮影条件がないと判定されたとき(S26:N)、細隙灯顕微鏡1の動作は終了する(エンド)。
(S27)
画像解析部140により被検眼Eの固視状態が良好ではないと判定されたとき(S24:N)、制御部110は、固視状態が良好ではない旨をユーザに報知する。制御部110は、画像、音、光、振動などを用いてユーザに報知することが可能である。この実施形態では、表示制御部112が、被検眼Eの固視状態が良好ではない旨のメッセージ情報を表示部160に表示させる。
(S28)
制御部110は、S22において取得された被検眼Eの撮影画像に関連付けて、S17において取得された当該撮影画像の撮影条件を記憶部120に記憶させる。このとき、固視状態が良好ではない旨も、当該撮影画像に関連付けて記憶部120に記憶される。
(S29)
制御部110は、当該撮影条件で被検眼Eについての撮影をリトライするか否かを判定する。たとえば、操作部170を用いてユーザにより新たな撮影を行うことが指定されたとき、制御部110は、撮影のリトライを行うと判定する。また、たとえば、操作部170を用いてユーザにより新たな撮影を行うと指定されなかったとき、制御部110は、撮影のリトライを行わないと判定する。制御部110により撮影のリトライを行うと判定されたとき(S29:Y)、細隙灯顕微鏡1の動作はS22に移行する。制御部110により撮影のリトライを行わないと判定されたとき(S29:N)、細隙灯顕微鏡1の動作はS26に移行する。
〔変形例〕
実施形態に係る細隙灯顕微鏡の構成は、前述の細隙灯顕微鏡1の構成に限定されるものではない。
(第1変形例)
前述の実施形態に係る細隙灯顕微鏡1は、照明系8の光路または撮影系7(観察系6)の光路に挿脱可能に構成された波長選択部材としてのフィルタを含んでもよい。フィルタには、蛍光造影観察などを行うために照明系8の光路に対して挿脱可能に構成されたエキサイタフィルタや、撮影系7(観察系6)の光路に対して挿脱可能に構成されたバリアフィルタなどがある。したがって、第1変形例に係る撮影条件は、フィルタの種別またはその挿脱状態を含む撮影条件を含む。
たとえば、図5のS5において、条件取得部130は、フィルタの種別またはその挿脱状態を含む撮影条件を取得することが可能である。S6では、フィルタの種別またはその挿脱状態を含む撮影条件が撮影条件情報121として記憶部120に記憶される。
(第2変形例)
前述の実施形態では、主に、手動で撮影条件を変更する場合について説明したが、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、以下のような構成で撮影条件を自動で変更してもよい。
図8に、実施形態の第2変形例に係る細隙灯顕微鏡の制御系の構成例のブロック図を示す。図8において、図3と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第2変形例に係る細隙灯顕微鏡の制御系は、前述の実施形態と同様に、制御部110aを中心に構成されている。なお、図8には、この変形例で特に注目する構成部位のみ記載されており、それ以外の構成部位は省略されている。制御系の構成の少なくとも一部がコンピュータ100に含まれていてもよい。
第2変形例に係る細隙灯顕微鏡は、前述の実施形態に係る細隙灯顕微鏡1の構成に加えて、撮影系7(観察系6)、照明系8および固視系20を自動で移動させるための機構部と駆動部とを備えている。制御部110aは、前述の実施形態に係る制御部110の構成に加えて、上記の駆動部を制御することにより上記の機構部を移動することが可能である。
第2変形例に係る細隙灯顕微鏡は、前述の移動機構部3に加えて、照明系回動機構部201、照明系合焦機構部202、撮影系回動機構部203、撮影系合焦機構部204、固視系移動機構部205を含む。また、第2変形例に係る細隙灯顕微鏡は、第1駆動部3A、第2駆動部201A、第3駆動部202A、第4駆動部203A、第5駆動部204A、第6駆動部205Aを含む。
第1駆動部3Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第1駆動部3Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して移動機構部3に伝達される。移動機構部3は、第1駆動部3Aにより発生された駆動力により基台4を水平方向に移動する。
照明系回動機構部201は、支持アーム17を駆動する機構である。照明系回動機構部201は、支持アーム17を駆動することにより照明系8を所定の回動軸の回りに回動させる。第2駆動部201Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第2駆動部201Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して照明系回動機構部201に伝達される。照明系回動機構部201は、第2駆動部201Aにより発生された駆動力により照明系8を所定の回動軸の回りに回動させる。
照明系合焦機構部202は、照明系8の全体または照明系8を構成する光学素子を照明光軸O2に沿って駆動する機構である。照明系合焦機構部202は、これらを駆動することにより細隙光のフォーカス位置を移動する。第3駆動部202Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第3駆動部202Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して照明系合焦機構部202に伝達される。照明系合焦機構部202は、第3駆動部202Aにより発生された駆動力により細隙光のフォーカス位置を移動する。
撮影系回動機構部203は、支持アーム16を駆動する機構である。撮影系回動機構部203は、支持アーム16を駆動することにより撮影系7(観察系6)を所定の回動軸の回りに回動させる。第4駆動部203Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第4駆動部203Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して撮影系回動機構部203に伝達される。撮影系回動機構部203は、第4駆動部203Aにより発生された駆動力により撮影系7(観察系6)を所定の回動軸の回りに回動させる。
撮影系合焦機構部204は、撮影系7の全体または撮影系7を構成する光学素子を観察光軸O1に沿って駆動する機構である。撮影系合焦機構部204は、これらを駆動することにより撮影系7のフォーカス位置を移動する。第5駆動部204Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第5駆動部204Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して撮影系合焦機構部204に伝達される。撮影系合焦機構部204は、第5駆動部204Aにより発生された駆動力により撮影系7のフォーカス位置を移動する。
固視系移動機構部205は、支持アーム22を駆動する機構である。固視系移動機構部205は、支持アーム22を駆動することにより固視光源21を3次元的に移動する。第6駆動部205Aは、制御部110aからの制御信号に基づいて駆動力を発生するアクチュエータを含む。第6駆動部205Aにより発生された駆動力は、伝達機構を介して固視系移動機構部205に伝達される。固視系移動機構部205は、第6駆動部205Aにより発生された駆動力により固視光源21を移動する。
この変形例に係る撮影条件は、制御部110aによる上記の各駆動部に対する制御内容(制御履歴)を参照することにより各取得部によって取得されてもよい。
たとえば、図5のS8や図7のS20において、制御部110aは、上記の各駆動部に対する制御を行うことにより撮影条件を自動で変更することが可能である。
なお、操作部170を用いて変更された撮影条件と所望の撮影条件との誤差が所定範囲内まで追い込まれたとき、制御部110aが上記の各駆動部に対する制御を開始して撮影条件を所望の撮影条件に自動で変更する制御モードに移行するようにしてもよい。
[効果]
この実施形態に係る細隙灯顕微鏡の効果について説明する。
実施形態に係る細隙灯顕微鏡(たとえば細隙灯顕微鏡1)は、照明系(たとえば照明系8)と、撮影系(たとえば撮影系7)と、条件取得部(たとえば条件取得部130)と、記憶部(たとえば記憶部120)と、制御部(たとえば制御部110)とを含む。照明系は、被検眼(たとえば被検眼E)に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能である。撮影系は、被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置(たとえば撮像装置13)に導く。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系および撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する。制御部は、条件取得部により取得された撮影条件を記憶部に記憶させる。
このような構成によれば、ユーザが照明系や撮影系を任意に調整した場合であっても、撮影条件を取得して記憶部に記憶させるようにしたので、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、制御部は、記憶部に記憶された撮影条件に基づいて、照明系および撮影系の少なくとも1つの制御を実行してもよい。
このような構成によれば、記憶部に記憶された撮影条件とほぼ同一の撮影条件を再現することが可能になる。それにより、高精度、且つ、短時間で、同一の条件での被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、記憶部は、複数の撮影条件を記憶し、制御部は、記憶部に記憶された複数の撮影条件を順次に照明系および撮影系の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させてもよい。
このような構成によれば、毎回の撮影を同一の条件で実行することが可能になり、同一または互いに異なる複数の被検眼に対して、あらかじめ決められた撮影条件で被検眼の撮影画像を取得することができる。また、複数の撮影画像を取得する場合、ユーザが任意に設定した撮影条件の下で各撮影画像の取得が行われていたが、上記の構成によれば、同一の撮影条件で複数の撮影画像の取得が可能になり、より的確な経過観察や診断などが可能になる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、固視系(たとえば固視系20)を含んでもよい。固視系は、被検眼に対する位置が変更可能な固視標を被検眼に投影する。条件取得部は、細隙光で照明されている被検眼を撮像装置により撮影するときの照明系、撮影系および固視系の少なくとも1つの状態を表す1以上の撮影条件を取得してもよい。
このような構成によれば、ユーザが照明系や撮影系や固視系を任意に調整した場合であっても、撮影条件を取得して記憶部に記憶させるようにしたので、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、制御部は、記憶部に記憶された撮影条件に基づいて、照明系、撮影系および固視系の少なくとも1つの制御を実行してもよい。
このような構成によれば、記憶部に記憶された撮影条件とほぼ同一の撮影条件を再現することが可能になる。それにより、高精度、且つ、短時間で、同一の条件での被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、記憶部は、複数の撮影条件を記憶し、制御部は、記憶部に記憶された複数の撮影条件を順次に照明系、撮影系および固視系の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させてもよい。
このような構成によれば、被検眼に対して所望の位置に固視標を提示しつつ、毎回の撮影を同一の条件で実行することが可能になり、同一または互いに異なる複数の被検眼に対して、あらかじめ決められた撮影条件で被検眼の撮影画像を取得することができる。また、複数の撮影画像を取得する場合、ユーザが任意に設定した撮影条件の下で各撮影画像の取得が行われていたが、上記の構成によれば、同一の撮影条件で複数の撮影画像の取得が可能になり、より的確な経過観察や診断などが可能になる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、画像解析部(たとえば画像解析部140)を含んでもよい。画像解析部は、固視標が基準位置に配置された状態で撮像装置により被検眼を撮影して取得された基準画像と、新たな撮影により取得された被検眼の画像とに基づいて被検眼の固視状態を特定する。制御部は、画像解析部により特定された被検眼の固視状態を示す情報を表示手段(たとえば表示部160)に表示させてもよい。
このような構成によれば、被検眼の固視状態を自動的に特定することができるので、被検眼の固視状態を加味しつつ、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、撮影条件は、被検眼に対する固視標の配置位置を含んでもよい。
このような構成によれば、被検眼の固視提示位置を含めて、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、情報生成部(たとえば情報生成部150)を含んでもよい。情報生成部は、条件取得部により取得された新たな撮影条件と、記憶部に記憶された撮影条件とに基づいて、撮影条件の変更を支援するためのナビゲーション情報を生成する。制御部は、情報生成部により生成されたナビゲーション情報を表示手段に表示させてもよい。
このような構成によれば、ユーザは、ナビゲーション情報を参照しつつ記憶部に記憶された撮影条件と一致するように現在の撮影条件を調整することができる。
また、制御部は、撮像装置により取得された被検眼の画像に関連付けて、撮影条件を記憶部に記憶させてもよい。
このような構成によれば、過去の撮影条件で撮影することにより新たな画像を取得して、経過観察などの長期的な検査に有用な情報を提供することができる。
また、撮影条件は、細隙光を生成するための照明光の光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置および撮影系のフォーカス位置の少なくとも1つを含んでもよい。
このような構成によれば、照明光の光量、細隙光のスリット幅、照明角度、照明位置、細隙光のフォーカス位置、撮影角度、撮影位置および撮影系のフォーカス位置などをユーザが任意に調整した場合であっても、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得できる。
また、実施形態に係る細隙灯顕微鏡は、フィルタを含んでもよい。フィルタは、照明系の光路または撮影系の光路に挿脱可能に構成される。撮影条件は、フィルタの種別またはその挿脱状態を含んでもよい。
このような構成によれば、フィルタの挿脱をユーザが任意に調整した場合であっても、同一の条件で被検眼の撮影画像を取得することが可能になる。
以上に説明した実施形態は、本発明を実施するための例示に過ぎない。本発明を実施しようとする者は、本発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加、置換等を施すことが可能である。
1 細隙灯顕微鏡
6 観察系
7 撮影系
8 照明系
13 撮像装置
20 固視系
21 固視光源
43 撮像素子
100 コンピュータ
110、110a 制御部
111 シーケンス制御部
112 表示制御部
120 記憶部
130 条件取得部
140 画像解析部
150 情報生成部
160 表示部
170 操作部
E 被検眼

Claims (11)

  1. 被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能な照明系と、
    前記被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、前記被検眼からの前記細隙光の戻り光を撮像装置に導く撮影系と、
    前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系および前記撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する条件取得部と、
    記憶部と、
    前記条件取得部により取得された前記撮影条件を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    を含み、
    前記記憶部は、複数の撮影条件を記憶し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記複数の撮影条件を順次に前記照明系および前記撮影系の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させる、細隙灯顕微鏡。
  2. 前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記撮影条件に基づいて、前記照明系および前記撮影系の少なくとも1つの制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の細隙灯顕微鏡。
  3. 被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能な照明系と、
    前記被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、前記被検眼からの前記細隙光の戻り光を撮像装置に導く撮影系と、
    前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系および前記撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する条件取得部と、
    記憶部と、
    前記条件取得部により取得された前記撮影条件を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    前記被検眼に対する位置が変更可能な固視標を前記被検眼に投影する固視系と、
    を含み、
    前記条件取得部は、前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系、前記撮影系および前記固視系の少なくとも1つの状態を表す1以上の撮影条件を取得する、細隙灯顕微鏡。
  4. 前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記撮影条件に基づいて、前記照明系、前記撮影系および前記固視系の少なくとも1つの制御を実行する
    ことを特徴とする請求項に記載の細隙灯顕微鏡。
  5. 前記記憶部は、複数の撮影条件を記憶し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記複数の撮影条件を順次に前記照明系、前記撮影系および前記固視系の少なくとも1つに適用しつつ複数回の撮影を実行させる
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の細隙灯顕微鏡。
  6. 前記固視標が基準位置に配置された状態で前記撮像装置により前記被検眼を撮影して取得された基準画像と、新たな撮影により取得された前記被検眼の画像とに基づいて前記被検眼の固視状態を特定する画像解析部を含み、
    前記制御部は、前記画像解析部により特定された前記被検眼の固視状態を示す情報を表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載の細隙灯顕微鏡。
  7. 前記撮影条件は、前記被検眼に対する前記固視標の配置位置を含む
    ことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載の細隙灯顕微鏡。
  8. 被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能な照明系と、
    前記被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、前記被検眼からの前記細隙光の戻り光を撮像装置に導く撮影系と、
    前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系および前記撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する条件取得部と、
    記憶部と、
    前記条件取得部により取得された前記撮影条件を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    前記条件取得部により取得された新たな撮影条件と、前記記憶部に記憶された前記撮影条件とに基づいて、撮影条件の変更を支援するためのナビゲーション情報を生成する情報生成部と、
    含み、
    前記制御部は、前記情報生成部により生成された前記ナビゲーション情報を表示手段に表示させる細隙灯顕微鏡。
  9. 被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能な照明系と、
    前記被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、前記被検眼からの前記細隙光の戻り光を撮像装置に導く撮影系と、
    前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系および前記撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する条件取得部と、
    記憶部と、
    前記撮像装置により取得された前記被検眼の画像に関連付けて、前記条件取得部により取得された前記撮影条件を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    を含む細隙灯顕微鏡。
  10. 被検眼に対する細隙光の照明角度、照明位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能な照明系と、
    前記被検眼に対する撮影角度、撮影位置およびフォーカス位置の少なくとも1つを変更可能に構成され、前記被検眼からの前記細隙光の戻り光を撮像装置に導く撮影系と、
    前記細隙光で照明されている前記被検眼を前記撮像装置により撮影するときの前記照明系および前記撮影系の少なくとも一方の状態を表す1以上の撮影条件を取得する条件取得部と、
    記憶部と、
    前記条件取得部により取得された前記撮影条件を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    を含み、
    前記撮影条件は、前記細隙光を生成するための照明光の光量、前記細隙光のスリット幅、前記照明角度、前記照明位置、前記細隙光のフォーカス位置、前記撮影角度、前記撮影位置および前記撮影系のフォーカス位置の少なくとも1つを含む細隙灯顕微鏡。
  11. 前記照明系の光路または前記撮影系の光路に挿脱可能に構成されたフィルタを含み、
    前記撮影条件は、前記フィルタの種別またはその挿脱状態を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の細隙灯顕微鏡。
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