JP2004194689A - スリットランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用経験の少ない検者にとっても操作がし易いスリットランプを提供すること。
【解決手段】照明光学系2と、前眼部で反射された反射光による像を観察する観察光学系3と、合焦光投影光学系4、および、被検眼で反射した合焦光によって作動位置を検出する合焦検出光学系5を有する作動位置検出装置7と、検出された作動位置を基準点とした照明光学系2および観察光学系3の一体移動、ならびに、上記各光学系の作動を制御する制御装置33とを備えており、照明光学系2および観察光学系2の光軸の第一交点C1が、合焦光投影光学系4および合焦検出光学系5の光軸の第二交点C2と一致しており、制御装置33が、照明光学系および観察光学系の光軸方向、観察光学系の観察倍率等を含む各項目と、各項目について予め定められた複数の設定値とを記録するように構成されている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスリットランプに関する。さらに詳しくは、被検眼に対してスリット照明光を照射し、被検眼でのこの反射光を受光することによって被検眼の所望の部位を観察するためのスリットランプに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
スリットランプは上記のとおりスリット照明光を被検眼に照射して被検眼の所望の部位を観察するものである。スリットランプは眼科医療において種々の目的に用いられる。つまり、スリットランプは被検眼の種々の部位について種々の対象を観察するものであるため、これらに応じて多くの観察方法が適用される。検査者は被検眼の観察部位や要観察対象に応じ、自分の経験に則してスリットランプの照明光学系および観察光学系の各焦点および光軸方向を被検眼の所望の部位に合わせる。さらに、スリット光の形状やサイズを変化させて所望の部位を観察する。
【0003】
このように、従来、スリットランプは眼科診療に熟練した者の手動操作を必要としている。すなわち、広い用途を持つスリットランプではあるが未熟者にとっては扱いにくい機器である。
【0004】
このようなスリットランプは広く用いらている周知の眼科医療装置である(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
かかる現状に鑑み、本発明はたとえ経験の少ない検者であっても操作のしやすいスリットランプを提供することを目的としている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−262476号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のスリットランプは、
照明光によって被検眼の前眼部を照明するための照明光学系と、
上記照明光の前眼部で反射された反射光による像を観察するための観察光学系と、
合焦光を被検眼に投影する合焦光投影光学系、および、被検眼で反射した合焦光を検出することにより作動位置を検出する合焦検出光学系を有する作動位置検出手段と、
上記作動位置を基準点とした照明光学系および観察光学系の一体移動、ならびに、上記各光学系の作動を制御するための制御装置とを備えており、
上記照明光学系および観察光学系の光軸同士の交点である第一交点が、上記合焦光投影光学系および合焦検出光学系の光軸同士の交点である第二交点に対して所定の位置関係を有している。
【0008】
かかるスリットランプによれば、被検眼に対する作動位置が自動的に検出され、また、そのときの第一交点、つまり被検眼に対する撮影光学系の焦点の位置が明確になるので狙うべき観察部位を効果的に観察することができる。
【0009】
そして、上記第一交点と上記第二交点とが一致するように構成してもよい。
【0010】
また、被検者が固視するための固視標と、照明光学系に配置されたスリットと、記録手段とをさらに備え、
この記録手段が、上記固視標の位置、上記照明光学系の光軸方向、上記スリット形態、照明光学系の照明の明るさ、上記観察光学系の光軸方向、観察光学系の観察倍率、および、上記第一交点の変位位置を含む各項目と、これら項目のそれぞれについて予め定められた複数の設定値とを記録するように構成されており、
上記制御装置が、上記各項目について、複数の設定値から所望の設定値を選択する選択手段を有してなるスリットランプが好ましい。
【0011】
たとえば、スリットランプを用いた種々の観察法に対応する標準的な各設定値をリストアップしておき、検査者の意志によってこの設定値を変更して設定できるからである。
【0012】
上記照明光学系および観察光学系の一体移動によって第一交点がX、Y、Zの三軸方向に移動可能に構成し、上記記録手段が、項目としての上記第一交点の移動、および、予め定められた設定値としての第一交点の複数の移動方向および移動距離をさらに記録するように構成することもできる。
【0013】
さらに、上記制御装置を、選択手段によって選択された設定値を組み合わせて実行させるように構成することができる。この場合、被検眼の観察時に前述した各光学系や光学機器の設定をその都度行う必要がないため、迅速な観察が可能となるからである。
【0014】
加えて、上記記録手段を、上記各項目から選択された所定の一設定値を組み合わせた設定値列を複数列記録するように構成し、上記選択手段によって所望の設定値列を選択しうるように構成することもできる。この場合、種々の観察法に適合した設定値列をそれぞれ記録しておくことができ、これにより、観察法を選択するだけで適切な光学系や光学機器の設定が自動的になされるからである。
【0015】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照しながら本発明の実施形態にかかるスリットランプを説明する。
【0016】
図1(a)は本発明のスリットランプの一実施形態を示す概略平面図であり、図1(b)はその概略側面図である。図2は図1のスリットランプの一部の光学系を示す一部断面側面図である。図3は図1のスリットランプにおける各光学系の配置を示す平面図である。図4は各光学系の側面または正面を示す、図3のIV−IV線矢視図である。
【0017】
図1〜4に示すスリットランプ1は、照明光によって被検眼の前眼部を照明するための照明光学系2と、上記照明光の被検眼Eで反射された反射光による像を観察するための観察光学系3とを備えている(図2)。さらに、合焦光を被検眼に投影する合焦光投影光学系4、および、被検眼Eで反射した合焦光を検出する合焦検出光学系5を備えている(図3および図4)。この合焦光投影光学系4および合焦検出光学系5に後述のアライメント光学系6を加えたものを作動位置検出装置7と呼ぶ。加えて、被検眼Eに固視させることによって被検眼の視軸を一定方向に固定するための固視灯34を備えている。この固視灯34は位置変更が可能である。符号37は額当てであり、符号38はあご台である。被検者はその額を額当て37に押し当て、あごをあご台38に乗せることによって顔を固定する。
【0018】
図1および図3に示すように、照明光学系2と観察光学系3とはその光軸2a、3a同士が交差するように配置されている。この交点を第一交点C1と呼ぶ。さらに、照明光学系2および観察光学系3はともに独立して、この第一交点C1を中心に各光軸2a、3aを第一交点C1に向けた状態で水平面内で回転可能に構成されている。すなわち、上記両光軸2a、3aのなす角度は変更可能である。図3には、回転前の位置を二点鎖線で示し、回転後の位置を実線で示している。かかる構成によって被検眼Eに対する照明方向および観察方向を変化させることが可能である。この構成は、図示のごとく、照明光学系2を搭載した照明架台8と、観察光学系3を搭載した観察架台9とがそれらの先端部で同一回転軸10の回りに回動自在に取り付けられていることによって可能となる。すなわち、第一交点C1は回転軸10の中心軸に一致している。
【0019】
上記回転軸10は左右方向(X軸)、上下方向(Y軸)および前後方向(Z軸)それぞれに移動可能な三軸架台11に突設されたものである。三軸架台11は、図2に示すように公知のXYテーブル等を採用したXZ軸移動台11aと、このXZ移動架台11aの上に設置された昇降機能を有するY軸移動台11bとから構成されている。
【0020】
また、合焦光投影光学系4および合焦検出光学系5の光軸4a、5a同士も交差している。この交点を第二交点C2と呼ぶ。しかし、合焦光投影光学系4および合焦検出光学系5は上記三軸架台11に固定されているので、これら光軸4a、5aのなす角度は変化しない。本実施形態では上記第一交点C1と第二交点C2とは一致しているが、後述するように、Z軸方向にわずかにずれていてもよい。
【0021】
図2に示すように、照明光学系2は被検眼観察用の照明光源としての可視光ランプ12を有しており、光軸2aに沿って被検眼Eに向けてコンデンサレンズ13、形状可変のスリット14、交換可能なフィルタ15、および、投影レンズ16をその順に備えている。そして、可視光ランプ12からの照明光をミラー30によって被検眼Eに至らせる。観察光学系3は照明光学系2によって照明された被検眼の部位を観察するためのもので、カラーCCDカメラ17を有しており、光軸3aに沿って被検眼Eに向けて撮影レンズ18、変倍レンズ19および対物レンズ20を備えている。前述のように、照明光学系2および観察光学系3の光軸2a、3aは第一交点C1で交差しており、両光学系2、3はこの第一交点C1に焦点が合わされている。
【0022】
図3および図4に示すように、合焦光投影光学系4は合焦光光源としての赤外LED21を有しており、光軸4aに沿って被検眼Eに向けてコンデンサレンズ22、視標スリット23および投影レンズ24を備えている。合焦検出光学系5は被検眼Eの頂点で反射した合焦光を検出するためのものであり、ラインセンサやエリアセンサ等からなる検出センサ25を有し、光軸5a上の被検眼E側に結像レンズ26および可視光カットフィルタ39を備えている。これらの光学系4、5によって被検眼に対するスリットランプ1のZ方向の位置決めを行う。すなわち、三軸架台11を被検眼に対して前後させることにより、両光軸4a、5aの第二交点C2が被検眼Eの頂点に一致したときに合焦点を検出したことになる。
【0023】
図2に示すように、アライメント光学系6は被検眼に対するスリットランプ1のXY各方向の位置決めを行うものであり、被検眼を照射するアライメント指標光の光源としての赤外LED27を有し、その光軸6a上に平行化レンズ28を有している。そして、ミラー30、ハーフミラー31、さらにミラー30を介してアライメント指標光を被検眼Eの前眼部に照射する。また、アライメント光学系6はアライメント光源27の被検眼での反射像たる輝点(プルキンエ像)を受光するアライメントセンサとしてのCCD29を有している。上記反射像(反射光)は光軸6aに沿って配置されたミラー30、ハーフミラー31、検出レンズ32およびミラー30を通してCCD29に至る。このプルキンエ像に基づいて上記三軸架台11をXY方向に移動させることによってアライメント光軸6aを角膜頂点に一致させる。
【0024】
作動位置検出装置7による作動位置の検出は、合焦動作とアライメント動作とを平行して行うことにより達成される。具体的には、三軸架台11を被検眼Eに向けて(Z方向)前進させる。そして、アライメント光学系6によって上記プルキンエ像を検出することが可能になった時点で三軸架台11をX方向およびY方向にも変位させてアライメントを行う。アライメントを維持しつつ、すなわち、アライメント光軸6aを角膜頂点の所定範囲内に維持しつつ三軸架台11をZ方向に変位させる。上記第二交点C2が被検眼の角膜頂点に一致したときに作動位置が検出されることになり、このときにたとえば、照明光源12を発光させてCCDカメラ17によって観察部位の画像を撮影する。
【0025】
図3に示すように、このアライメント光学系6の被検眼Eに至る光軸6aは上記第一交点C1と第二交点C2とを通る。そして、上記合焦光投影光学系4および合焦検出光学系5による合焦点の検出と、このアライメント光学系6によるアライメントとが平行して行われた結果、作動位置が検出されることになる。
【0026】
前述したごとく、照明光学系2および観察光学系3はともに独立して第一交点C1を中心に水平面内で回転可能に構成されている。したがって、被検眼Eに対する照明方向および観察方向を変えて被検眼の観察部位を観察することができる。さらに、照明光のスリット形状を変化させて、たとえば、スリット幅、スリット長さ、円形や矩形等のスリット外形を変化させて被検眼を照明することができる。また、観察対象に応じて照明光学系の可視光ランプ12の明るさを変化させることもできる。照明光学系2のフィルタ15を異なる種類のもの、たとえば、散乱フィルタ、グリーンフィルタ、ブルーフィルタ等に交換することによって異なる照明光を被検眼に照射することができる。観察光学系3の変倍レンズ19によって観察倍率を変えることも可能である。もちろん、三軸架台11をXYZそれぞれの方向に移動させること、および、固視灯34の位置を変更することにより、被検眼Eの観察部位を変更することもできる。スリットランプ1はかかる作用により、被検眼Eの観察対象に応じて様々な部位を様々な観察法によって観察することができる。
【0027】
図1に示すように、本スリットランプ1は制御装置33を備えている。この制御装置33は、上記したような照明架台8および観察架台9の作動、照明光学系2および観察光学系3の諸作動、作動位置検出装置7の作動、三軸架台11の作動、固視灯34の作動を制御するものである。また、制御装置33には被検眼の観察対象に対応した種々の観察法を実行するためのプログラムが格納されている。各観察法によってスリットランプ1の上記光学系等の作動がそれぞれ異なっている。
【0028】
表1に示すように、観察法としては主に照明方法の違いに基づいて命名されているが、直接照明法、スリット照明法、徹照法および観察照明法を例示している。これらの観察法を表1および図5〜9を参照しつつ説明する。なお、図5〜9は平面図であり、図中の実線の矢印は照明光軸2aおよび観察光軸3aを示し、破線の矢印は被検眼Eの視軸Eaを示している。
【0029】
【表1】
Figure 2004194689
直接照明法のなかには、(1)スリットを用いずに均一な照明で前眼部を照明して観察する拡散照明法(図5)、および、(2)中程度幅のスリット光で観察部位に対して眼軸の反対側から角膜反射を避けるように照明して広い前眼部病変を観察する幅広スリット照明法(図5)を例示している。
【0030】
スリット照明法としては、(3)細いスリット光を照射して角膜、前房、水晶体等の光学断面を斜めから観察する第一の極細スリット照明法(図6)、(5)横から照明光を照射することによって陰影を付け、虹彩や角膜の凹凸を観察する接線照明法(図8)、並びに、(6)細い照明光を前房を横切るように照射して散乱光により前房の微細な浮遊物を観察するチンダル照明法(図8)を例示している。なお、(4)極細スリット照明法には前眼部表面からの深さの異なる部位を全体にピントよく観察する第二の極細スリット照明法(図7)もある。
【0031】
徹照法としては、(7)照明光軸と観察光軸とをほぼ同軸とし、照明光束を小さくすることによって虹彩面を避けて瞳孔周辺から眼底を照射し、眼底反射のバックライトで水晶体を観察する徹照法(図5)、および、(8)この徹照法とほとんど同じであるが照明光束をほぼ瞳孔中心から眼底に照射して眼底反射のバックライトで虹彩欠損部を観察する虹彩徹照法(図9)がある。
【0032】
間接照明法としては、(9)観察部位を避けて斜めからその部位の背景を照らすことによって角膜や水晶体のシルエットを観察する背景照明法(図6)、(10)細めのスリット光で観察部位付近を照らし、その散乱光で軟組織内の異物、角膜裏面の沈着物および新生血管等を観察する近傍照明法(図5)、並びに、(11)広めのスリット光で強膜を照らすことによる角膜組織内のライトガイド効果を利用して角膜を観察する強膜散乱法(図8)等がある。
【0033】
表1に示すように、これらの各観察法には、固視灯34の位置、照明光学系2の光軸2aの方向、スリット14の形状、フィルタの種類およびその有無、照明光源の明るさ、観察光学系2の光軸2aの方向および観察倍率、並びに、作動位置が決定した後の照明光学系2および撮影光学系3の一体変位(三軸架台11の移動)の各項目のうちのいずれかが異なる値が設定(設定値)されている。このように、各観察法について予め設定された設定値の組み合わせが設定値列である。
【0034】
表1における固視灯の位置、照明光軸の方向および観察光軸の方向については、被検眼が被検者の左眼の場合を例示している。これが右眼である場合には、表中における「右」および「左」との記載がそれぞれ逆の「左」および「右」となる。照明光軸および観察光軸の方向を示す角度は、これらの光軸2a、3aそれぞれとアライメント光学系6の光軸6aとのなす角度である。また、左眼、右眼、左および右とは、検査者から見た方向である。「正面」とは観察光軸3aがアライメント光学系6の光軸6aと一致していることを示す。また、固視灯の位置を角度で示しているが、これは固視灯と被検眼頂点とを結ぶ直線と、アライメント光学系6の光軸6aとの水平面内でなす角度である。したがって、被検眼の視軸がアライメント光学系6の光軸6aとこのような角度をなしていると想定できる。これらの角度は効果的な観察ができる値の例示であり、この数値に限定されるものではない。本実施形態では一個の固視灯34が光学的にアライメント光学系6の光軸6a上に配置され、その左右両側に一個ずつ配置されている。
【0035】
スリット形状について「全開」としているのはスリットを用いない(たとえば直径が約15mmの円形照明光)ことを意味しており、また、「中幅」とは被検眼上におけるスリット光の幅が約3mmであり、細幅とは幅が約1mmであり、「極細」とは幅が約0.4mmであることを示す。また、スリットの長さについては、「長」が被検眼上におけるスリット光の長さ約15mmを示し、「短」が長さ約3mmを示している。しかし、このスリットのサイズは効果的な観察ができるサイズの例示であり、この数値に限定されるものではない。
【0036】
照明光源の明るさは照度を意味している。この明るさは使用する観察光学系やCCDカメラによってその基準が異なる。そこで、明るさの基準を対象スリットランプの標準照度「M」を決定し、「H」で示す高照度を「M」の約8倍とし、「L」で示す低照度を「M」の約1/4倍としている。これも効果的な観察ができる明るさの例示であり、この数値に限定されるものではない。
【0037】
観察倍率については、「×20」が20倍であって高倍率「H」を示しており、「×12」が12倍であって中倍率「M」を示しており、「×8」が8倍であって低倍率「L」を示している。これも効果的な観察ができる倍率の例示であり、この数値に限定されるものではない。
【0038】
また、幅広スリット照明法(2)、チンダル照明法(6)、および、間接照明法に属する各方法(9)(10)(11)では、作動位置が決定した後にさらに三軸架台11をX方向やY方向に移動させることにより、照明光学系2および撮影光学系3を一体で変位させて観察部位や照明条件を変化させるようにされている。この目的は、当該観察部位を観察するのに最適な光学系の位置を探索すること、観察部位を変更すること、および、反射光を観察目的の病変部から外すことである。具体的な作動は、たとえば三軸架台11をX方向またはY方向に移動させつつ僅かに違う観察部位の画像を複数記録することである。その後に検査者が最適な画像を選択する。本実施形態では、これらの目的のために表中に示す方向に 変位量を個々に設定し、所定回数変位させる。しかし、これは効果的な観察ができる変位方向、変位量、変位回数の例示であり、この数値に限定されるものではない。
【0039】
以上の設定値が、各観察法に対応するように制御装置33に記録されている。また、本制御装置33にはマウスやスイッチ等の入力手段35、および、プリンタやモニタディスプレイ等の出力手段36が接続されている。入力手段35によって観察法が指定されると、制御装置33はそのプログラムに従って当該観察法に対応する上記各項目の各設定値どおりに前述した各光学系、光学機器、架台等を自動設定する。入力方法としては、たとえばモニタディスプレイに観察法等のメニューを表示し、この中から所望の観察法をマウス等によって選択するものであってもよい。
【0040】
また、制御装置33は作動位置検出動作および被検眼画像の撮影動作を制御する機能も有しており、さらに、撮影した被検眼の画像を記録する記録部も備えている。
【0041】
かかるスリットランプ1の操作および動作を説明する。まず、検査者が入力手段35によってメニューから所望の観察法、または、各観察法に振り当てられた符号等(たとえば表1に示す番号)を選択する。スリットランプ1はその制御装置33により、選択された観察法に対応する各機器(光学系を含む)の諸項目の設定値を自動設定し、所定の固視灯を点灯する。つぎに、検査者は被検者を額当て37およびあご台38に誘導し、被検眼の位置が観察のための所定位置となるようにこれら37、38を調節する。ついで検査者は被検者に固視灯を注視するように指示し、スタートボタンをONにする。スリットランプ1は作動位置検出装置7の情報に基づいて作動位置検出動作を開始し、作動位置を設定する。ついで、スリットランプ1は前述のごとく選択した観察法に従って撮影動作を行う。選択した観察法による被検眼観察が完了すると、撮影画像は記録部に記録され、各光学系は初期位置に戻る。ついで、出力手段36が記録画像を出力する。
【0042】
本実施形態では、第一交点C1と第二交点C2とを一致させている。しかし、スリットランプによって被検眼を観察する場合、被検眼を横切るスリット光と観察方向との関係が、上記第一交点C1を角膜頂点からやや前房内へ入った位置とすることが多い。したがって、このように第一交点C1をやや前進させる必要がある観察法に対しては、記録部に、作動位置が決定した後の照明光学系2および撮影光学系3の一体変位(三軸架台11の移動)の項目として、Z方向の変位量、変位回数を設定しておいてもよい。しかし、本発明ではかかる構成に限定されない。たとえば、第一交点C1を第二交点C2(作動位置となる点)より若干前方(たとえば約1.5mm)にずらせて設定しておいてもよい。このようにずらせておくと作動位置が検出されると同時に撮影作動を開始できるからである。
【0043】
本実施形態では、制御装置33が各観察法に対応する設定値列(表1)を記録しており、観察法が選択されることによって設定値に従って各機器の作動を制御している。しかし、本発明はかかる構成に限定されない。たとえば、検査者等が入力手段を用いて各設定値を任意に組み合わせたうえでスリットランプが作動するようにしてもよい。この場合、たとえば、各観察法に対応する標準的な各設定値がリストされた表等を用い、検査者の意志によってこの設定値を変更して設定できるので好ましい。
【0044】
【発明の効果】
本発明のスリットランプによれば、たとえ経験の少ない検者であっても操作がしやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明のスリットランプの一実施形態を示す概略平面図であり、図1(b)はその概略側面図である。
【図2】図1のスリットランプの一部の光学系を示す一部断面側面図である。
【図3】図1のスリットランプにおける各光学系の配置を示す平面図である。
【図4】スリットランプの各光学系の側面または正面を示す、図3のIV−IV線矢視図である。
【図5】図1のスリットランプを用いた観察法の一例を説明する光路図である。
【図6】図1のスリットランプを用いた観察法の他の例を説明する光路図である。
【図7】図1のスリットランプを用いた観察法のさらに他の例を説明する光路図である。
【図8】図1のスリットランプを用いた観察法のさらに他の例を説明する光路図である。
【図9】図1のスリットランプを用いた観察法のさらに他の例を説明する光路図である。
【符号の説明】
1 スリットランプ
2 照明光学系
2a (照明光学系の)光軸
3 観察光学系
3a (観察光学系の)光軸
4 合焦光投影光学系
4a (合焦光投影光学系の)光軸
5 合焦検出光学系
5a (合焦検出光学系の)光軸
6 アライメント光学系
7 作動位置検出手段
8 照明架台
9 観察架台
10 回転軸
11 三軸架台
11a XZ軸移動台
11b Y軸移動台
12 可視光ランプ
13 コンデンサレンズ
14 スリット
15 フィルタ
16 投影レンズ
17 カラーCCDカメラ
18 撮影レンズ
19 変倍レンズ
20 対物レンズ
21 赤外LED
22 コンデンサレンズ
23 視標スリット
24 投影レンズ
25 検出センサ
26 結像レンズ
27 赤外LED
28 平行化レンズ
29 CCD
30 ミラー
31 ハーフミラー
32 検出レンズ
33 制御装置
34 固視灯
35 入力手段
36 出力手段
37 額当て
38 あご台
39 可視光カットフィルタ
C1 第一交点
C2 第二交点

Claims (6)

  1. 照明光によって被検眼の前眼部を照明するための照明光学系と、
    上記照明光の前眼部で反射された反射光による像を観察するための観察光学系と、
    合焦光を被検眼に投影する合焦光投影光学系、および、被検眼で反射した合焦光を検出することにより作動位置を検出する合焦検出光学系を有する作動位置検出手段と、
    上記作動位置を基準点とした照明光学系および観察光学系の一体移動、ならびに、上記各光学系の作動を制御するための制御装置とを備えており、
    上記照明光学系および観察光学系の光軸同士の交点である第一交点が、上記合焦光投影光学系および合焦検出光学系の光軸同士の交点である第二交点に対して所定の位置関係を有してなるスリットランプ。
  2. 上記第一交点と上記第二交点とが一致させられてなる請求項1記載のスリットランプ。
  3. 被検者が固視するための固視標と、照明光学系に配置されたスリットと、記録手段とをさらに備えており、
    該記録手段が、上記固視標の位置、上記照明光学系の光軸方向、上記スリット形態、照明光学系の照明の明るさ、上記観察光学系の光軸方向、観察光学系の観察倍率、および、上記第一交点の変位位置を含む各項目と、
    該項目のそれぞれについて予め定められた複数の設定値と
    を記録するように構成されており、
    上記制御装置が、上記各項目について、複数の設定値から所望の設定値を選択する選択手段を有してなる請求項1記載のスリットランプ。
  4. 上記照明光学系および観察光学系の一体移動によって第一交点がX、Y、Zの三軸方向に移動可能に構成されており、
    上記記録手段が、項目としての上記第一交点の移動、および、予め定められた設定値としての第一交点の複数の移動方向および移動距離をさらに記録してなる請求項3記載のスリットランプ。
  5. 上記制御装置が、選択手段によって選択された設定値を組み合わせて実行させるように構成されてなる請求項3または4記載のスリットランプ。
  6. 上記記録手段が、上記各項目から選択された所定の一設定値を組み合わせた設定値列を複数列記録するように構成されており、
    上記選択手段によって所望の設定値列を選択しうるように構成されてなる請求項3から5のうちのいずれか一の項に記載のスリットランプ。
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