JP6630807B2 - レーザ治療装置 - Google Patents

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本発明は、眼科分野で用いられるレーザ治療装置に関する。
レーザ治療装置は様々な眼疾患の治療に用いられる。たとえば、或る種の緑内障の治療において、隅角(線維柱帯を含む、角膜と虹彩との間の部位)にレーザを照射して房水の流出路を形成する治療法がある。また、糖尿病網膜症などの網膜疾患においては、網膜光凝固術が用いられる。
レーザ治療装置において、所定パターン(複数のスポットの配列)の照準光を用いて治療部位に照準を合わせた後、その治療部位に所定パターンのレーザ光を照射するよう構成されたものが知られている。
特表2009−514564号公報 特開2014−54462号公報 特許第5166454号公報
このようなパターンレーザ治療において、照射されるパターンの向きは常に一定とは限らない。たとえば、隅角のパターンレーザ治療においては、ほぼ円形(ほぼ楕円形)の隅角に沿って、線状や円弧状のパターンの向きが徐々に変わっていく。このとき、パターンの照射位置を確認するために照準位置を含む範囲がスリット光で照明される。そして、このスリット照明の位置は、パターンの照射位置とともに逐次に移動される。従来の技術では、スリット照明の向きを手動で変更していたため、ユーザは煩雑な作業を行う必要があった。
眼底のレーザ治療においては、パターンの照射位置(照準位置)及びその周囲のみが照明されるようにスリット幅を調整することで、眩しさによる不快感を患者に与えないように配慮している。すなわち、実質的に長方形状の照明野で眼底を観察しつつレーザ治療を行うのが一般的である。そのため、ユーザは、適用されるパターンの向きに応じてスリット照明の向きを手動で変更する必要があった。
パターンレーザ治療は他の方式と比較して照準位置の移動が迅速に行われる。そのため、スリット照明の移動も迅速に行われる必要がある。しかし、スリット照明の移動及び向きの変更を手動で迅速に行うことは難しい。また、この手動操作がパターンレーザ治療の効率を低下させ、治療の長時間化やスループットの低下を招くおそれがある。
また、スリット幅には医師それぞれに好みがある。たとえば、照準光の照射範囲より僅かに広い範囲を観察したい医師もいれば、それよりかなり広い範囲を観察したい医師もいる。同様に、スリット照明の向きについても医師ごとに好みがある。たとえば、レーザ光のパターンの向きに関わらず縦長のスリット照明を用いたい医師もいれば、パターンの向きとスリット照明の向きとを合わせたい医師もいる。従来の装置では、好みの観察態様を医師自身が手作業で実現していた。
本発明の目的は、眼科レーザ治療の操作性を向上させることにある。
実施形態のレーザ治療装置は、光源から出力された照明光からスリット光を生成するスリット絞りを含み、患者眼を前記スリット光で照明する照明系と、前記患者眼にレーザ光を照射する照射系と、前記患者眼に照射されるレーザ光のパターンを設定する設定部と、前記設定部により設定された前記パターンに基づいて前記スリット光の向きを決定する決定部と、前記設定部により設定された前記パターンのレーザ光を前記患者眼に照射するよう前記照射系を制御する第1の制御と、前記決定部により決定された向きのスリット光で前記患者眼を照明するよう前記スリット絞りを制御する第2の制御とを実行する制御部と、複数の医師識別情報のそれぞれにスリット幅情報が関連付けられた関連情報を予め記憶する記憶部と、医師識別情報を受け付ける受付部とを備え、前記決定部は、前記設定部により設定された前記パターンと、前記受付部により受け付けられた医師識別情報と、前記関連情報とに基づいて、前記スリット光の幅を決定し、前記制御部は、前記第2の制御において、前記決定部により決定された向き及び幅のスリット光で前記患者眼を照明するよう前記スリット絞りを制御することを特徴とする。
実施形態によれば、眼科レーザ治療の操作性を向上させることができる。
実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を示すフローチャートである。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を示すフローチャートである。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示す概略図である。
本発明に係るレーザ治療装置の実施形態の例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、上記特許文献に記載された技術を任意に援用することが可能である。また、以下に説明する実施形態及び変形例のいくつかを任意に組み合わせることができる。
方向を定義しておく。装置光学系から患者に向かう方向を前方向とし、その逆方向を後方向とする。また、前方向に直交する水平方向を左右方向とする。更に、前後方向と左右方向の双方に直交する方向を上下方向とする。
〈第1の実施形態〉
[構成]
本実施形態に係るレーザ治療装置1の構成の一例を図1に示す。レーザ治療装置1は、患者眼Eに対してレーザ治療を施すために使用される。レーザ治療は、眼底Efや隅角に対して施される。隅角は、角膜Ecと虹彩Eiとが接触している部位である。図1に示す符号Elは水晶体を表す。
レーザ治療装置1は、光源ユニット2と、スリットランプ顕微鏡3と、光ファイバ4と、処理ユニット5と、操作ユニット6と、表示ユニット7とを備える。なお、スリットランプ顕微鏡3に代えて、手術用顕微鏡や、倒像鏡や、眼内挿入タイプの観察装置などを用いてもよい。
光源ユニット2とスリットランプ顕微鏡3は、光ファイバ4を介して光学的に接続されている。光ファイバ4は、1つ以上の導光路を有する。光源ユニット2と処理ユニット5は、信号を伝送可能に接続されている。スリットランプ顕微鏡3と処理ユニット5は、信号を伝送可能に接続されている。操作ユニット6と処理ユニット5は、信号を伝送可能に接続されている。信号の伝送形態は有線でも無線でもよい。
処理ユニット5は、ハードウェアとソフトウェアとの協働によって動作するコンピュータを含む。処理ユニット5が実行する処理については後述する。操作ユニット6は、各種のハードウェアキー及び/又はソフトウェアキー(GUI)を含む。ハードウェアキーの例として、スリットランプ顕微鏡3に設けられたボタン・ハンドル・ノブや、スリットランプ顕微鏡3に接続されたコンピュータ(処理ユニット5等)に設けられたキーボード・ポインティングデバイス(マウス・トラックボール等)や、別途に設けられたフットスイッチ・操作パネルなどがある。ソフトウェアキーは、たとえばスリットランプ顕微鏡3や上記コンピュータに設けられた表示デバイスに表示される。
(光源ユニット2)
光源ユニット2は、患者眼Eに照射される光を発生する。光源ユニット2は、照準光源2aと、治療光源2bと、ガルバノミラー2cと、遮光板2dとを含む。なお、図1に示す部材以外の部材を光源ユニット2に設けることができる。たとえば、光ファイバ4の直前位置に、光源ユニット2により発生された光を光ファイバ4の端面に入射させる光学素子(レンズ等)を設けることができる。
(照準光源2a)
照準光源2aは、レーザ治療を施す部位に照準を合わせるための照準光LAを発生する。照準光源2aとしては任意の光源が用いられる。たとえば、患者眼Eを目視観察しつつ照準を合わせる構成が適用される場合、術者眼Eにより認識可能な可視光を発する光源(レーザ光源、発光ダイオード等)が照準光源2aとして用いられる。また、患者眼Eの撮影画像を観察しつつ照準を合わせる構成が適用される場合、撮影画像を取得するための撮像素子が感度を有する波長帯の光を発する光源(レーザ光源、発光ダイオード等)が照準光源2aとして用いられる。照準光LAは、ガルバノミラー2cに導かれる。照準光源2aの動作は、処理ユニット5により制御される。
(治療光源2b)
治療光源2bは、治療用のレーザ光(治療光LT)を発する。治療光LTは、その用途に応じて可視レーザ光でも不可視レーザ光でもよい。また、治療光源2bは、異なる波長のレーザ光を発する単一のレーザ光源又は複数のレーザ光源であってよい。治療光LTは、ガルバノミラー2cに導かれる。治療光源2bの動作は、処理ユニット5により制御される。
(ガルバノミラー2c)
ガルバノミラー2cは、反射面を有するミラーと、ミラーの向き(反射面の向き)を変更するアクチュエータとを含む。照準光LAと治療光LTは、ガルバノミラー2cの反射面の同じ位置に到達するようになっている。なお、照準光LAと治療光LTをまとめて「照射光」と呼ぶことがある。ガルバノミラー2c(の反射面)の向きは、少なくとも、照射光を光ファイバ4に向けて反射させる向き(照射用向き)と、照射光を遮光板2dに向けて反射させる向き(停止用向き)とに変更される。ガルバノミラー2cの動作は、処理ユニット5により制御される。
(遮光板2d)
ガルバノミラー2cが停止用向きに配置されている場合、照射光は遮光板2dに到達する。遮光板2dは、たとえば照射光を吸収する材質及び/又は形態からなる部材であり、遮光作用を有する。
本実施形態では、照準光源2aと治療光源2bは、それぞれ連続的に光を発生する。そして、ガルバノミラー2cを照射用向きに配置させることで、照射光を患者眼Eに照射させる。また、ガルバノミラー2cを停止用向きに配置させることで、患者眼Eに対する照射光の照射を停止させる。
他の実施形態において、照準光源2a及び/又は治療光源2bは、断続的に光を発生可能に構成されてよい。すなわち、照準光源2a及び/又は治療光源2bは、パルス光を発生可能に構成されてよい。更に、照準光源2a及び/又は治療光源2bのデューティ比を変更可能に構成されてよい。そのためのパルス制御は処理ユニット5により実行される。或いは、照準光源2a及び/又は治療光源2bの点灯及び消灯を制御可能に構成されてよい。これらの例に係る構成が適用される場合、ガルバノミラー2c及び遮光板2dを設ける必要はない。
(スリットランプ顕微鏡3)
スリットランプ顕微鏡3は、患者眼Eの前眼部及び眼底Efの観察に用いられる装置である。より詳しく説明すると、スリットランプ顕微鏡3は、患者眼Eをスリット光で照明し、この照明野を拡大観察するための眼科装置である。なお、「観察」には、接眼レンズを介した観察と、撮像素子による撮影画像の観察の一方又は双方が含まれる。すなわち、「観察」には「撮影」も含まれる。
スリットランプ顕微鏡3は、照明部3aと、観察部3bと、接眼部3cと、レーザ照射部3dとを含む。照明部3aには、図2に示す照明系10が格納されている。観察部3bと接眼部3cには観察系30が格納されている。観察部30dには更に撮影系40が格納されている。レーザ照射部3dにはレーザ照射系50が格納されている。
図示は省略するが、スリットランプ顕微鏡3には、従来と同様に、レバー、ハンドル、ボタン、ノブ等の操作部材が設けられている。これら操作部材は、機能的に操作ユニット6に含まれる。図1に示す構成では、操作ユニット6からの信号を受けた処理ユニット5がスリットランプ顕微鏡3を制御するようになっているが、このような電気的な駆動力を用いて動作する機構だけでなく、操作者が印加した駆動力を用いて動作する機構を適用することもできる。
(スリットランプ顕微鏡3の光学系)
図2を参照してスリットランプ顕微鏡3の光学系について説明する。患者眼Eには、眼底Efや隅角のレーザ治療に用いられるコンタクトレンズCLが当接される。スリットランプ顕微鏡3は、照明系10と、観察系30と、撮影系40と、レーザ照射系50とを含む。なお、コンタクトレンズCLは、レーザ治療において患者眼Eに適用される補助レンズの例である。補助レンズの他の例として、患者眼Eに対して接触又は非接触で適用される前置レンズなどがある。
(照明系10)
照明系10は、患者眼Eを観察するための照明光を出力する。照明部3aは、照明系10の光軸(照明光軸)10aの向きを左右方向及び上下方向に変更可能に構成されている。それにより、患者眼Eの照明方向を任意に変更することができる。
照明系10は、光源11と、集光レンズ12と、フィルタ13、14及び15と、スリット絞り16と、結像レンズ17、18及び19と、偏向部材20とを含む。
光源11は照明光を出力する。照明系10に複数の光源を設けてもよい。たとえば、定常光を出力する光源(ハロゲンランプ、LED等)と、フラッシュ光を出力する光源(キセノンランプ、LED等)の双方を光源11として設けることができる。また、前眼部観察用の光源と眼底観察用の光源とを別々に設けてもよい。集光レンズ12は、光源11から出力された光を集めるレンズ(系)である。光源11の動作は、処理ユニット5により制御される。
フィルタ13〜15は、それぞれ、照明光の特定の成分を除去又は弱める作用を持つ光学素子である。フィルタ13〜15としては、たとえば、ブルーフィルタ、無赤色フィルタ、減光フィルタ、防熱フィルタ、角膜蛍光フィルタ、色温度変換フィルタ、演色性変換フィルタ、紫外線カットフィルタ、赤外線カットフィルタなどがある。各フィルタ13〜15は、照明光の光路に対して挿脱可能とされている。フィルタ13〜15の挿脱は、処理ユニット5により制御される。
スリット絞り16は、スリット光(細隙光)を生成するためのスリットを形成する。スリット絞り16は、一対のスリット刃を含む。これらスリット刃の間隔を変更することによりスリット幅が変更される。また、これらスリット刃を一体的に回転させることによりスリットの向きが変更される。このときの回転中心は照明光軸10aである。スリット絞り16以外の絞り部材を照明系10に設けることができる。この絞り部材の例として、照明光の光量を変更するための照明絞りや、照明野のサイズを変更するための照明野絞りがある。また、これら絞り部材以外の部材を用いて照明光の光量や照明野のサイズを変更することが可能である。このような部材の例として液晶シャッタがある。スリット絞り16、照明絞り、照明野絞り、及び液晶シャッタのそれぞれの動作は、処理ユニット5により制御される。
結像レンズ17、18及び19は、照明光の像を形成するためのレンズ系である。偏向部材20は、結像レンズ17、18及び19を経由した照明光を偏向して患者眼Eに照射させる。偏向部材20としては、たとえば反射ミラー又は反射プリズムが用いられる。
上記以外の部材を照明系10に設けることができる。たとえば、偏向部材20の後段に、拡散板を挿脱可能に設けることができる。拡散板は、照明光を拡散することにより、照明野の明るさを一様にする。また、照明光による照明野の背景領域を照明する背景光源を設けることができる。
(観察系30)
観察系30は、患者眼Eからの照明光の戻り光を術者眼Eに案内する光学系である。観察系30は、左右両眼での観察を可能とする左右一対の光学系を含む。左右の光学系は実質的に同一の構成を有するので、図2には一方の光学系のみが示されている。
観察部3bは、観察系30の光軸(観察光軸)30aの向きを左右方向及び上下方向に変更可能に構成されている。それにより、患者眼Eの観察方向を任意に変更することができる。
観察系30は、対物レンズ31と、変倍レンズ32及び33と、保護フィルタ34と、結像レンズ35と、偏向部36と、視野絞り37と、接眼レンズ38とを含む。
対物レンズ31は、患者眼Eに対峙する位置に配置される。変倍レンズ32及び33は、変倍光学系(ズームレンズ系)を構成する。各変倍レンズ32及び33は、観察光軸30aに沿って移動可能とされている。変倍光学系の他の例として、観察系30の光路に対して選択的に挿入可能な複数の変倍レンズ群を設けることができる。これら変倍レンズ群は、それぞれ異なる倍率を付与するように構成されている。観察系30の光路に配置された変倍レンズ群が変倍レンズ32及び33として用いられる。このような変倍光学系により、患者眼Eの肉眼観察像や撮影画像の倍率(画角)を変更できる。倍率の変更は、たとえば、操作ユニット6に含まれる観察倍率操作ノブを操作することにより行われる。また、操作ユニット6に含まれるスイッチ等による操作に基づいて、処理ユニット5が倍率を制御するようにしてもよい。
保護フィルタ34は、治療光LTを遮蔽するフィルタである。それにより、術者眼Eをレーザ光から保護することができる。保護フィルタ34は、たとえば、レーザ治療(又はレーザ出力)の開始トリガに対応して光路に挿入される。通常の観察時には、保護フィルタ34は光路から退避される。保護フィルタ34の挿脱は、処理ユニット5により制御される。また、見かけ上の色味の変化を減少させる多層膜構造のフィルタを用いることも可能である。このフィルタは、たとえば常に光路に配置される。
結像レンズ35は、患者眼Eの像を結ばせるレンズ(系)である。偏向部36は、光の進行方向を術者の眼幅に合わせるように平行移動させる光学部材であり、プリズム36a及び36bを含む。接眼レンズ37は偏向部36と一体的に移動する。偏向部36と接眼レンズ37は接眼部3cに格納されている。観察系30における他の部材は、観察部3bに格納されている。
(撮影系40)
撮影系40は、患者眼Eを撮影するための光学系である。撮影系40は、ビームスプリッタ41と、結像レンズ42と、イメージセンサ43とを含む。撮影系40は観察系30から分岐している。ビームスプリッタ41は、観察系30の結像レンズ35と偏向部36との間に配置されている。ビームスプリッタ41は、たとえばハーフミラーである。結像レンズ41は、患者眼Eの像をイメージセンサ43上に結ばせるレンズ(系)である。イメージセンサ43は、たとえば、CCDやCMOS等の撮像素子を含むエリアセンサである。イメージセンサ43から出力される信号(画像信号、映像信号)は、処理ユニット5に送られる。
観察系30における左右の光学系の双方に撮影系40が設けられてもよいし、一方のみに撮影系40が設けられてもよい。左右双方の撮影系40が設けられる場合、患者眼Eの立体画像(ステレオ画像)を取得することが可能である。立体画像は静止画像又は動画像である。
(レーザ照射系50)
レーザ照射系50は、光源ユニット2から光ファイバ4を介してスリットランプ顕微鏡3に伝送された照射光を患者眼Eに導く光学系である。レーザ照射系50は、コリメータレンズ51と、光スキャナ52と、ミラー53と、リレーレンズ54及び55と、ミラー56と、コリメータレンズ57と、偏向部材58とを含む。
コリメータレンズ51は、光ファイバ4から出力された照射光を平行光束にする。光スキャナ52は、照射光を2次元的に偏向する。光スキャナ52は、たとえば一対のガルバノスキャナを含む。光スキャナ52の動作は、処理ユニット5により制御される。
ミラー53は、光スキャナ52を経由した照射光を反射して、その進行方向を変える。リレーレンズ54及び55は、ミラー53により反射された照射光をリレーする。ミラー56は、リレーレンズ54及び55を経由した照射光を反射して、その進行方向を変える。コリメータレンズ57は、リレーレンズ54及び55を経由した照射光を平行光束にする。偏向部材58は、対物レンズ31の後方に配置され、コリメータレンズ57を経由した照射光を偏向して患者眼Eに照射させる。
(コンタクトレンズCL)
眼底Efや隅角のレーザ治療を行う場合、角膜EcにコンタクトレンズCLが当接される。各種のレーザ治療を行うために、倍率や形態が異なる複数のコンタクトレンズが準備されている。ユーザは、治療種別や治療部位や患者眼Eの状態などに応じてコンタクトレンズを選択する。
[照射条件]
本例では、予め設定されたパターンの照射光が患者眼Eに適用される。照射光のパターンには様々な条件(照射条件)がある。照射光の投影像をスポットと呼ぶ。照射条件としては、複数のスポットの配列パターン(配列条件)、配列パターンのサイズ(配列サイズ条件)、配列パターンの向き(配列方向条件)、各スポットのサイズ(スポットサイズ条件)、スポットの間隔(スポット間隔条件)などがある。照射条件には、パターンやスポット以外の事項に関するものも含まれる。たとえば、照射光の強度(パワー)や波長が照射条件に含まれる。これら照射条件に基づく制御は、従来のパターン照射型レーザ治療装置と同様にして実行される。
[制御系]
レーザ治療装置1の制御系について、図3を参照しながら説明する。レーザ治療装置1の制御系は、処理ユニット5に設けられた制御部101を中心に構成される。図3においては、いくつかの構成部位が省略されている。
(制御部101)
制御部101は、レーザ治療装置1の各部を制御する。たとえば、制御部101は、光源ユニット2の制御、表示ユニット7の制御、照明系10の制御、観察系30の制御、レーザ照射系50の制御などを行う。制御部101は、少なくとも図3に示す各要素を制御する。たとえば、制御部101は、前述した照射条件に基づく制御を実行する。
光源ユニット2の制御として、制御部101は、照準光源2aの制御、治療光源2bの制御、ガルバノミラー2cの制御などを行う。照準光源2a及び治療光源2bの制御は、照射光の出力のオン/オフ、照射光の出力強度(出力光量)の制御などを含む。また、1つ以上の治療光源2bにより複数種別の治療光LTを出力可能な構成が適用される場合、制御部101は、治療光LTを選択的に出力させるように治療光源2bを制御する。ガルバノミラー2cの制御は、ガルバノミラー2cの反射面の向きを変更する制御を含む。
表示ユニット7は、制御部101の制御を受けて各種の情報を表示する。表示ユニット7は、LCD等のフラットパネルディスプレイを含む。表示ユニット7は、たとえばスリットランプ顕微鏡3又は処理ユニット5(コンピュータ)に設けられる。
照明系10の制御として、制御部101は、光源11の制御、フィルタ13〜15の制御、スリット絞り16の制御、その他の絞り部材の制御などを行う。光源11の制御は、照明光の出力のオン・オフ、照明光の出力強度(出力光量)の制御などを含む。フィルタ13〜15の制御は、照明光軸10aに対してフィルタ13〜15をそれぞれ挿脱する制御を含む。フィルタ13〜15の制御は、フィルタ駆動部13Aを制御することにより行われる。
スリット絞り16の制御は、一対のスリット刃の間隔を変更する制御と、一対のスリット刃を一体的に移動・回転させる制御とを含む。一対のスリット刃の間隔を変更する制御は、スリット幅を変更する制御に相当する。一対のスリット刃を一体的に移動させる制御は、スリット幅を一定に保った状態で照明光(スリット光)の照射位置をシフトさせる制御に相当する。一対のスリット刃を一体的に回転させる制御は、スリット幅を一定に保った状態でスリット光の向きを変更する制御に相当する。一対のスリット刃に対するこれら制御を任意に組み合わせることが可能である。
その他の絞り部材には、前述のように、照明光の光量を変更するための照明絞りや、照明野のサイズを変更するための照明野絞りがある。スリット絞り16、照明絞り、照明野絞りの制御は、絞り駆動部16Aを制御することによりそれぞれ行われる。
観察系30の制御として、制御部101は、変倍レンズ32及び33の制御、保護フィルタ34の制御などを行う。変倍レンズ32及び33の制御は、変倍駆動部32Aを制御してこれらを観察光軸30aに沿って移動させる制御、或いは、異なる倍率の変倍レンズ群を観察系30の光路に配置させる制御である。それにより、観察倍率(画角)が変更される。保護フィルタ34の制御は、保護フィルタ駆動部34Aを制御して、保護フィルタ34を観察光軸30aに対して挿脱するものである。
レーザ照射系50の制御として、制御部101は、光スキャナ52の制御などを行う。制御部101は、たとえば、光スキャナ52に含まれる2つのガルバノミラーの向きをそれぞれ変更する。それにより、光源ユニット2から光ファイバ4を介して入射された照射光が2次元的に偏向される。
制御部101は、記憶部102に記憶されたデータの読み出し処理や、記憶部102に対するデータの書き込み処理を行う。
制御部101は、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ等を含む。ハードディスクドライブには、制御プログラム等のコンピュータプログラムが予め記憶されている。制御部101の動作は、コンピュータプログラムと上記ハードウェアとが協働することによって実現される。また、制御部101は、外部装置と通信するための通信デバイスを含んでいてもよい。
(記憶部102)
記憶部102は各種のデータやコンピュータプログラムを記憶する。記憶部102は、たとえばRAM、ROM、ハードディスクドライブ等の記憶装置を含む。
記憶部102には関連情報102aが格納されている。関連情報102aは、照射光(照準光LA及び/又は治療光LT)のパターンと、スリット絞り16により形成されるスリットの向き(つまりスリット光の向き)とが関連付けられた情報を含む。関連情報102aの概要を図4に示す。図4に示す関連情報102aは、照射光のパターンを表す「照射パターン」の欄と、「スリット光の向き」の欄とが設けられた、テーブル情報である。照射パターンの欄には、n種類の照射パターンを示す識別情報(照射パターン識別情報)Piが記録されている(n≧1、i=1〜n)。スリット光の向きの欄には、n個の照射パターン識別情報のそれぞれに関連付けられたスリット光の向きOiが記録されている(i=1〜n)。ここで、或るi,jについて、Oi=Ojであってよい(j=1〜n、j≠i)。つまり、n個の向きOiは全てが異なる必要はなく、同じ向きが含まれていてよい。
関連情報102aは、デフォルト設定されてもよいし、ユーザが設定したものでもよい。また、デフォルト設定された関連情報102aをユーザが任意に変更することが可能である。更に、ユーザごとに関連情報102aを設けることが可能である。この場合、それぞれの関連情報102a(又は単一の関連情報102aに記録された情報のそれぞれ)に対してユーザ識別情報(医師ID等)が関連付けられ、レーザ治療時に入力されたユーザ識別情報に関連付けられた関連情報102a(又は記録情報)が選択的に適用される。また、ユーザ識別情報以外の属性と関連情報102a(又は記録情報)とを関連付けることが可能である。この属性は、たとえば、ユーザに関する属性、医療機関に関する属性、患者に関する属性、及びレーザ治療装置に関する属性のうちのいずれかを含んでよい。
照準光LAと治療光LTとに対して共通の関連情報102aを適用してもよいし、それぞれに対して個別の関連情報102aを適用してもよい。前者は、たとえば、照準光LAと治療光LTとが同時に照射される場合や、照準光LAのパターンと治療光LTのパターンとが同じ場合などに適用可能である。後者は、たとえば、照準光LAのパターンと治療光LTのパターンとが異なる場合に適用可能である。
(パターン設定部103)
パターン設定部103は、患者眼Eに照射されるレーザ光(照準光LA、治療光LT)のパターンを設定する。レーザ光のパターンの設定は、手動又は自動で行われる。
手動設定の例を説明する。制御部101は、パターンを設定するための情報を表示ユニット7に表示させる。この情報は、パターン形状を示す情報やパターンの選択肢を含んでいてよく、患者眼Eの画像や眼の模式図を含んでいてよい。ユーザは、操作ユニット6を用いることで所望のパターンを指定する。パターン設定部103は、ユーザにより指定されたパターンを実現するために光スキャナ52(並びに照準光源2a及び/又は治療光源2b)を制御するためのプログラムを制御部101に提供する。この処理のために、パターン設定部103は、たとえば、複数のパターンに対応する複数のプログラムを含むライブラリを予め格納し、ユーザにより指定されたパターンに対応するプログラムをライブラリから選択し、それを制御部101に送る。
自動設定の例を説明する。パターン設定部103は、疾患名や疾患の程度(範囲、重篤度等)等の属性に対応するパターン及びライブラリを予め格納している。属性は、手動又は自動で入力される。自動入力は、たとえば、電子カルテや手術レポート等を参照して行われる。パターン設定部103は、入力された属性に対応するパターンを特定し、特定されたプログラムをライブラリから選択する。更に、パターン設定部103は、選択されたプログラムを制御部101に送る。なお、患者眼Eに対して過去に適用されたパターンを再度適用するよう構成することもできる。
パターン設定部103は、パターンの形状(種別)だけでなく、パターンに関する他のパラメータを設定できるように構成されてもよい。パターン設定部103により設定可能なパラメータとしては、パターンの向きやサイズ、パターンに含まれるスポットのサイズや間隔などがある。これらパラメータ(条件)は、専用のGUIを用いて設定される。たとえば、パターンの向きを設定するためのGUIは、パターンの複数の向きを示すボタン(上向きボタン、下向きボタン、左向きボタン、右向きボタン等)、パターンを段階的又は連続的に回転させるためのボタン(右回転ボタン、左回転ボタン等)などを含む。
これらパラメータを自動で設定することも可能である。たとえば、パターン設定部103は、患者眼Eの画像(たとえばリアルタイムで取得される動画像又は静止画像)を解析することにより患者眼Eの特徴部位の画像領域を特定し、特定された画像領域に基づいて1以上のパラメータの設定を行うことが可能である。具体例として、パターン設定部103は、患者眼Eの画像を解析することで、治療光LTが照射される部位(治療対象部位)及び/又は治療対象部位から除外される部位(治療除外部位)を特定する。治療対象部位は、たとえば疾患部や血管である。治療除外部位は、たとえば患者眼の特定部位(黄斑等)や血管である。更に、パターン設定部103は、治療対象部位及び/又は治療除外部位の配置や形状やサイズに基づいてパターンを設定する。
パターン設定部103は、術前プランニングで作成されたデータ(プランデータ)に基づいて任意のパラメータを設定することができる。術前プランニングとは、事前に取得された検査データや診断データに基づいてレーザ治療(レーザ手術)の実施内容を決定する作業である。術前プランニングで決定される事項としては、レーザ治療を施す患者眼Eの部位(治療対象部位)や、適用されるレーザ光(治療光LT)の種別や、適用されるコンタクトレンズの種別や、手術の実施回数・実施間隔などがある。また、過去に実施されたレーザ治療の結果や、患者眼Eの画像(正面画像、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)による断面像など)や、患者・患者眼の属性(性別、年齢、既往歴、治療歴等)や、標準データ・統計データなどに基づいて、レーザ光(治療光LT)の強度を決定することができる。治療光LTの強度は、たとえば、治療のために実際に適用される強度でもよいし、適用強度を決定するための作業(試し打ち)で用いられる初期強度でもよい。
(データ処理部110)
データ処理部110は各種のデータ処理を行う。データ処理部110にはスリット情報決定部111が設けられている。
(スリット情報決定部111)
スリット情報決定部111は、パターン設定部103により設定されたパターンに基づいてスリット光の向きを決定する。本実施形態においては、スリット情報決定部111は、記憶部102に格納されている関連情報102aを参照してスリット光の向きを決定する。具体的には、スリット情報決定部111は、パターン設定部103により設定されたパターンに対応する照射パターン識別情報Piを関連情報102aから選択し、選択された照射パターン識別情報Piに関連付けられたスリット光の向きOiを特定する。特定された向きOiが、当該処理におけるスリット光の向きとして採用される。
前述したように、パターンの向きを変更可能な構成を適用できる。この場合、図4に示す関連情報102aは、デフォルト向きのパターンPiに対してスリット光の向きOiを関連付けている。パターンの向きが変更された場合、その変更内容(パターンの回転方向及び回転角度)がスリット情報決定部111に入力される。スリット情報決定部111は、当該パターンに対応するスリット光の向きを、入力された回転方向及び回転角度に応じて変更することにより、向きが変更されたパターンに対応するスリット光の向きを取得することができる。
(操作ユニット6、表示ユニット7)
操作ユニット6は、各種のハードウェアキー及び/又はソフトウェアキーを含む。表示ユニット7は、たとえばフラットパネルディスプレイを含む。操作ユニット6の少なくとも一部と表示ユニット7の少なくとも一部とを一体的に構成することが可能である。タッチパネルディスプレイはその一例である。
[動作]
レーザ治療装置1の動作について説明する。レーザ治療装置1の動作の一例を図5に示す。なお、本例では照射パターンの指定及び向きの指定を手動で行っているが、照射パターンの指定及び向きの指定の一方又は双方を自動で行う場合についても同様の動作を実行することが可能である。また、本例では照準光LAのパターンと治療光LTのパターンとが同じとするが、これらが異なる場合についても同様の動作を実行することができる。
(S1:ユーザが照射パターンを指定する)
ユーザは、操作ユニット6を用いて照射光のパターンを指定する。
(S2:ユーザがパターンの向きを指定する)
必要に応じ、ユーザは、ステップS1で指定されたパターンの向きを、操作ユニット6を用いて指定する。
(S3:パターン及び向きの設定を行う)
パターン設定部103は、ステップS1で指定されたパターンと、ステップS2で指定された向きとに基づいて、これらを実現するための設定を行う。
(S4:スリット光の向きを決定する)
スリット情報決定部111は、ステップS3で設定されたパターン及び向き(つまり、ステップS1で指定されたパターン及びステップS2で指定された向き)に基づいて、スリット光の向き(つまり、スリット絞り16の向き、スリット絞り16が形成するスリットの向き)を決定する。
(S5:スリットの向きを変更する)
制御部101は、ステップS4で決定されたスリット光の向きに基づいて、スリット絞り16を制御する。それにより、ステップS4で決定されたスリット光の向きが実現可能な状態となる。
(S6:ユーザが照準開始操作を行う)
ユーザは、操作ユニット6を用いて所定の照準開始操作を行う。照準開始操作は、照準光LAの照射を開始するための操作である。
(S7:照準光及びスリット光を照射する)
ステップS6の照準開始操作が行われたことを受けて、制御部101は、照明系10を制御して患者眼Eにスリット光を照射させ、かつ、ステップS3で設定されたパターン及び向きに基づき光源ユニット2や光スキャナ52を制御することで、当該パターン及び向きの照準光LAを患者眼Eに照射させる。
なお、照準光LAの照射開始タイミングとスリット光の照射開始タイミングとは任意であってよい。たとえば、スリット光の照射を開始した後に照準光LAの照射を開始するようにしてよい。また、スリット光の照射と照準光LAの照射とを同時に開始してもよい。
(S8:ユーザが治療開始操作を行う)
ユーザは、照準光LAが治療対象部位に照射されるように照準光LAの位置を調整する。照準光LAが治療対象部位に照射されている状態で、ユーザは、操作ユニット6を用いて所定の治療開始操作を行う。治療開始操作は、治療光LTの照射を開始するための操作である。
(S9:治療光を照射する)
ステップS8の照準開始操作が行われたことを受けて、制御部101は、ステップS3で設定されたパターン及び向きに基づき光源ユニット2や光スキャナ52を制御することで、当該パターン及び向きの治療光LTを患者眼Eに照射させる。このとき、スリット光も照射されている。
以上が、既定のパターンの治療光LTを1回照射するための処理の流れである。広範囲のレーザ治療を行う場合には、レーザ光を照射する部位を変更しながら上記の処理の少なくとも一部が繰り返し実行される。眼底Efの広い範囲を治療する場合には、たとえば、一定の向き(ステップS4で設定された向き)のスリット光の照射野を移動させつつ、照準及びレーザ治療が繰り返し実施される。また、隅角の治療を行う場合には、略円形(略楕円形)の隅角に合わせてスリット光の向きを変更しながら、照準及びレーザ治療が逐次に実施される。
[効果]
本実施形態に係るレーザ治療装置の効果について説明する。
レーザ治療装置(1)は、照明系(10)と、照射系(光源ユニット2、レーザ照射系50等)と、設定部(パターン設定部103)と、決定部(スリット情報決定部111)と、制御部(101)とを備える。照明系は、患者眼(E)をスリット光で照明する。照射系は、患者眼にレーザ光(照準光LA、治療光LT)を照射する。設定部は、患者眼に照射されるレーザ光のパターンを設定する。決定部は、設定部により設定されたパターンに基づいてスリット光の向きを決定する。制御部は、設定部により設定されたパターンのレーザ光を患者眼に照射するための照射系の制御(第1の制御)と、決定部により決定された向きのスリット光で患者眼を照明するための照明系の制御(第2の制御)とを実行する。
本実施形態において、制御部は、第1の制御と第2の制御とを同期的に実行することが可能である。「同期的に実行」とは、第1の制御の実行タイミングと第2の制御の実行タイミングとが同期されていること、つまりそれらが連係されていること(それらが関連付けられていること)を意味する。
なお、第1の制御と第2の制御とを非同期的に実行することも可能である。たとえば、第2の制御(スリット光の照射制御)を自動又は手動で開始した後に、第1の制御(照準光LAの照射制御)を自動又は手動で開始するように構成することが可能である。
このような同期的な制御の例として、制御部は、設定部により設定されたパターンのレーザ光が患者眼に照射される期間(第1の期間)の少なくとも一部と、決定部により決定された向きのスリット光で患者眼が照明される期間(第2の期間)の少なくとも一部とが一致するように、第1の制御と第2の制御とを実行することが可能である。
なお、図5に示す例では、スリット光が照射されている期間(第2の期間)が、照準光LAが照射される期間(第1の期間)と治療光LTが照射される期間(第1の期間)とが含まれる。これに対し、第1の期間と第2の期間とが一致するように同期的な制御を実行することや、第1の期間の一部と第2の期間の一部とが一致するように同期的な制御を実行することも可能である。
本実施形態において、設定部は、レーザ光のパターンの向きを設定可能に構成されてよい。この場合、決定部は、設定部により設定されたパターン及びその向きに基づいてスリット光の向きを決定することが可能である。
本実施形態によれば、レーザ光の照射パターンに応じてスリット光の照明野の向きを自動で変更することができる。したがって、スリット光の照明野の向きを手動で変更する必要があった従来技術と比較して、眼科レーザ治療の操作性が向上される。
第1の制御と第2の制御とを同期的に実行する構成によれば、スリット光による照明とレーザ光(照準光、治療光)の照射とが自動的かつ同期的に行われるので、手動での操作を減らすことができ、操作性の更なる向上を図ることが可能である。
レーザ光のパターンの向きの設定結果をスリット光の向きに反映させる構成は、非対称的な形状のパターンが適用される場合に特に有効である。ただし、レーザ光の照射範囲の周囲の組織も観察する場合、この周囲の状態(疾患部や血管の配置等)に応じてスリット光の向きを変化させることがある。したがって、パターンの種別及びその向きのみに基づいてスリット光の向きを決定する必要はなく、他のファクタ(たとえば周囲の状態)も考慮してスリット光の向きを決定するよう構成することが可能である。
〈第2の実施形態〉
本実施形態に係るレーザ治療装置は、レーザ光のパターンに加え、患者眼の組織の位置、向き、サイズ等に基づいて、スリット光の向きの決定を行う。このレーザ治療装置は、第1の実施形態と同様の全体構成及び光学系を備えていてよい(図1及び図2を参照)。
制御系についても第1の実施形態と同様である(図3を参照)。ただし、本実施形態では、記憶部102に関連情報102aが格納されている必要はない。その他の構成要素は第1の実施形態と同様であってよい。以下、第1の実施形態において使用された符号を準用する。
本実施形態のレーザ治療装置は撮影系を備える。撮影系は、患者眼Eを撮影する機能を有する。図1〜図3に示す構成においては、患者眼Eからの光をイメージセンサ43に導くための光学系が撮影系に含まれる。なお、撮影系はこのような構成には限定されず、走査型レーザ検眼鏡(SLO)やOCT等の任意の眼科イメージングモダリティであってよい。パターン設定部103は、第1の実施形態と同様の処理を実行可能であってよい。
スリット情報決定部111は、撮影系により取得された画像(イメージセンサ43から出力された画像信号(画像データ))を解析することにより、患者眼Eの特徴部位の画像領域を特定する。解析される画像は、たとえばリアルタイムで取得される動画像又は静止画像である。患者眼Eの特徴部位は、既定の部位であってもよいし、画像解析により特定される任意の部位であってもよい。既定の部位としては、黄斑や視神経乳頭などがある。任意の部位としては、血管や疾患部などがある。このような画像領域を特定するための画像解析は、任意の領域抽出処理を含んでいてよい。領域抽出処理は、たとえば、閾値処理、ヒストグラム解析、エッジ検出、統計分類、特徴抽出、パターン認識、任意のフィルタ処理などを含んでいてよい。
更に、スリット情報決定部111は、撮影系により取得された画像から特定された画像領域に基づいて、スリット光の向きを決定する。この決定処理の例を説明する。撮影系により取得された画像から特定される画像領域は、治療光LTが照射される部位(治療対象部位)及び/又は治療対象部位から除外される部位(治療除外部位)を含む。治療対象部位は、たとえば疾患部や血管である。治療除外部位は、たとえば患者眼の特定部位(黄斑等)や血管である。
スリット情報決定部111は、治療対象部位及び/又は治療除外部位の配置や形状やサイズに基づいてスリット光の向きを決定する。具体的には、治療対象部位の少なくとも一部が含まれるようにスリット光の向きを決定することができ、特に、治療対象部位の全体がスリット光で照明されるように、或いは、治療対象部位のうち可能な限り広い範囲がスリット光で照明されるように、スリット光の向きを決定することができる。そのために、たとえば、治療対象部位の最大径の方向を求め、その最大径の方向にスリット光の長手方向を一致させるようにスリット光の向きを決定することができる。
また、単一のスリット光の照射野と比較して治療対象部位が十分に広い場合、スリット情報決定部111は、治療対象部位の全体を覆う複数の照射野の配列を求めることができる。このとき、治療対象部位の全体を効率的に被覆するような複数の照射野の配列、つまり、治療対象部位以外の部位に照射される面積が小さくなるような複数の照射野の配列を求めることができる。また、複数の照射野の配列の一部が重複していてもよい。このような重複領域を設けることで、単一のパターン照射範囲の周囲を観察することができる。また、複数の照射野を撮影する場合には、重複領域をのりしろとして利用することで、パノラマ画像(広域画像)を得るための画像合成を容易に実行することが可能となる。
このように構成された本実施形態のレーザ治療装置によれば、第1の実施形態と同様に眼科レーザ治療の操作性を向上させることができるとともに、患者眼Eの状態に応じた好適な向きのスリット照明を実現することが可能である。
〈第3の実施形態〉
本実施形態に係るレーザ治療装置は、レーザ光のパターンに加え、患者眼の組織の位置、向き、サイズ等に基づいて、スリット光の向きの決定を行う。このレーザ治療装置は、第1の実施形態と同様の全体構成及び光学系を備えていてよい(図1及び図2を参照)。
本実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を図6に示す。本例は、保持部61及び移動機構62を備えている点において第1の実施形態と異なる。その他の構成要素は第1の実施形態と同様であってよい。なお、記憶部102に関連情報102aが格納されていてもよいし(たとえば第1の実施形態と同様)、格納されていなくてもよい(たとえば第2の実施形態と同様)。以下、第1の実施形態において使用された符号を準用する。
保持部61は、コンタクトレンズCL(又は前置レンズ)を保持する。図示は省略するが、保持部61は、スリットランプ顕微鏡3に基端が接続されたアームと、アームの先端に設けられたコンタクトレンズホルダとを備える。アームは、たとえば1以上の関節部を備えており、変形可能に構成されている。コンタクトレンズホルダは、可動機構を介してアームに接続されている。可動機構は、コンタクトレンズCLの回転移動、チルト及び軸方向への移動が可能に構成される。回転移動は、コンタクトレンズCLをその軸周りに移動する動作である。回転移動は、隅角や眼底周辺部のレーザ治療に用いられる、内部に反射面を有するコンタクトレンズが適用されている場合に、照射光や照明光の反射方向を変更するために実行される。チルトは軸の向きを変更する動作であり、照射光や照明光の進行方向を変更するために実行される。軸方向への移動は、治療部位や観察部位に対するピントを調整するために実行される。なお、可動機構は、回転移動、チルト及び軸方向への移動のうち少なくとも1つを実行可能に構成されてもよいし、これら以外の移動態様を実行可能に構成されてもよい。
移動機構62は、このような可動機構と、この可動機構を動作させるための1以上のアクチュエータとを含む。移動機構62の動作は制御部101により実行される。本実施形態では、制御部101は、保持部61により保持されているコンタクトレンズCLの回転移動、チルト及び軸方向への移動のそれぞれの制御を実行する。
本実施形態の使用形態について説明する。図7は、本実施形態の使用形態の一例を示す。特に言及しない限り、本例に含まれる処理は第1の実施形態に準ずる。
(S11:術前プランニング)
レーザ治療の事前段階として術前プランニングが実施される。術前プランニングでは、図示しないコンピュータが使用される。このコンピュータは、たとえば、患者の電子カルテや画像の閲覧と、プランデータの作成とに使用される。医師は、患者眼Eの検査データや診断データを参照してプランデータを作成する。プランデータには、患者眼Eの治療対象部位を表すデータが少なくとも含まれる。加えて、治療光の種別・強度や、コンタクトレンズの種別や、手術の実施回数・実施間隔などがプランデータに含まれていてもよい。作成されたプランデータは、たとえば、電子カルテシステム等のファイリングシステム又は記録媒体を介してレーザ治療装置1に送られて記憶部102に格納される(図示省略)。このような準備の後、以下のようなレーザ治療を行うことができる。
(S12:コンタクトレンズを装着する)
まず、保持部61の先端のコンタクトレンズホルダにコンタクトレンズCLを装着する。コンタクトレンズの種別を表す情報がプランデータに含まれている場合、制御部101は、この種別を表す情報を表示ユニット7に表示させる。医師や看護師は、表示された情報を参照してコンタクトレンズを選択することができる。
(S13:照射パターン等を設定する)
第1の実施形態のステップS1〜S3と同様に、照射光のパターンやその向きが設定される。
(S14:スリット光の向きを決定する)
第1の実施形態のステップS4と同様に、スリット光の向きが決定される。この処理において、ステップS13で設定された条件に加え、プランデータに記録されている情報を参照することができる。たとえば、治療対象部位のうち最初に治療される部分の向きと、ステップS13で設定された条件とに基づいて、スリット光の向きを決定することが可能である。
(S15:スリットの向きを変更する)
第1の実施形態のステップS5と同様に、スリット絞り16が形成するスリットの向きが変更される。
(S16:コンタクトレンズを患者眼にあてがう)
ユーザは、保持部61に装着されたコンタクトレンズCLを患者眼Eの角膜Ecにあてがう。このとき、保持部61のアームを任意に変形させることができる。また、この段階において、移動機構62を手動で任意に動作させることができる。本例では、内部に反射面を有する隅角用コンタクトレンズCLが使用されるものとする。
治療光の種別及び/又は強度を表す情報がプランデータに含まれている場合、制御部101は、治療光LTの種別の選択及び/又は強度の設定を行う。また、制御部101は、照射光(スポット)の配列パターンを設定する。本例では、隅角の治療のために、線状又は弧状の配列パターンが選択される。また、制御部101は、既定のスリット幅となるようにスリット絞り16(絞り駆動部16A)を制御することができる。制御部101は、これらの他にも既定の制御を実行することが可能である。
(S17:観察及び撮影を開始する)
ユーザが所定の操作を行うと、制御部101は、照明系10の光源11を点灯させる。それにより、ステップS14で決定された向きのスリット光が患者眼E(隅角)に照射され、患者眼E(隅角)の観察が可能となる。また、制御部101は、イメージセンサ43による撮影を開始させる。撮影野は、スリット光による照明範囲の少なくとも一部を含む。本例では動画撮影が適用されるが、適当なタイミングで静止画撮影を実行してもよい。静止画撮影は、たとえば、照準光LA及び/又は治療光LTを照射するための制御と同期される。
制御部101は、イメージセンサ43により取得される患者眼E(隅角)の動画像をリアルタイムで表示ユニット7に表示させることができる。ユーザは、隅角の所望の部分が観察視野及び撮影視野に含まれるように、隅角の観察像や動画像を参照しつつコンタクトレンズCLの位置や姿勢を調整する。また、ユーザは、スリット幅の調整など、所望の操作を行うことが可能である。
(S18:照準光の照射を開始する)
制御部101は、光源ユニット2及びレーザ照射系50を制御することにより、患者眼Eに対する照準光LAの照射を開始させる。
(S19:最初の治療対象部位に照準を合わせる)
ユーザ又はレーザ治療装置は、最初に治療部位に照準光LAが照射されるようにコンタクトレンズCLの位置や姿勢を調整する。
この調整処理をレーザ治療装置が実行する場合の例を説明する。データ処理部110は、撮影画像(動画像のフレーム)を解析することにより、隅角に相当する撮影画像中の領域(隅角領域)を特定する。この処理は、たとえば画素値に関する閾値処理やパターンマッチング等、任意の画像処理を含む。
次に、データ処理部110は、特定された隅角領域が、プランデータ(治療対象部位データ)に示された隅角の治療対象部位(円環の全体又は一部)のどの部分に相当するか特定する。この処理の例を説明する。前述したように、治療対象部位データは向き付けられており、かつ、コンタクトレンズCLの位置や姿勢は認識可能である。データ処理部110は、コンタクトレンズCLの位置や姿勢の認識結果から、撮影画像の撮影野の方角を求めることができ、その方角に相当する治療対象部位データの部分を特定する。他の処理例として、隅角領域は略弧状であることに基づき(ここで、隅角領域を近似する弧を求めてもよい)、この隅角領域に実質的に一致する治療対象部位データの部分を求める。この処理は、たとえば、隅角領域(弧状の領域)を治療対象部位データ上において平行移動するアフィン変換を含む。なお、このアフィン変換は回転移動を含まない。また、このアフィン変換は、撮影倍率に応じた隅角領域のサイズと治療対象部位データのサイズとを合わせるための拡大/縮小を含んでよい。
続いて、データ処理部110は、撮影画像を解析することにより複数のスポット画像を特定する。複数のスポット画像は、既定のパターンで配列されている(たとえば線状配列又は弧状配列)。
データ処理部110は、複数のスポット画像と隅角領域との間の変位を求める。更に、データ処理部110は、この変位をキャンセルするようなコンタクトレンズCLの位置や姿勢の変化量(回転移動量、チルト量等)を求める。この変化量は、移動機構62を制御するための移動制御情報に相当する。
制御部101は、この移動制御情報に基づいて移動機構62を制御することにより、スポット画像(照準光LAのパターンの照射位置)を隅角領域上に導く。このような処理と並行してトラッキングを実行することができる。トラッキングは、コンタクトレンズCLの位置や姿勢及び/又は照準光LAの照射位置を患者眼Eの動き(眼球運動、体動、拍動等)に追従させる処理である。トラッキングは、異なるタイミングで取得された複数の撮影画像(フレーム)の間の変位(特徴点の変位)を時系列的にかつ順次に求める処理と、この変位をキャンセルするように移動機構62及び/又は光スキャナ52をリアルタイム制御する処理とを含む。
典型例として示された上記処理を実行することにより、隅角における最初の治療対象部位に照準光LAのパターンが配置される。このようにして照準が合わせられた状態を図8Aに示す。図8Aにおいて、符号AIは被検眼Eの隅角を表し、符号L1はスリット光による照明野(スリット照明野)を表し、符号M1は最初の治療対象部位(第1の治療対象部位)を表し、符号SP1はスポット群を表す。図8Aにおける上下方向及び左右方向は前述した方向の定義に一致するものとする。本例において、隅角AIの最も上側の位置に第1の治療対象部位M1が設定されるが、一般に、隅角AIの任意の位置に第1の治療対象部位M1を設定することができる。この段階において、スリット照明野L1は、第1の治療対象部位M1を含む。また、スポット群SP1は照準光LAの複数のスポットである。図8Aに示すような状態により、ユーザは、隅角AIの第1の治療対象部位M1を観察しつつ、この部位M1にスポット群SP1が形成されていること、つまりこの部位M1に照準が合っていることを確認できる。また、この部位M1から外れた位置にスポット群SP1が形成されている場合(つまり、照準が合っていない場合)、ユーザは、コンタクトレンズCLの位置や姿勢を調整することにより、この部位M1に照準を合わせることができる。
(S20:治療光を照射する)
治療対象部位に対する照準合わせの完了後にユーザが操作ユニット6を用いて所定の操作を行うと、制御部101は、光源ユニット2及びレーザ照射系50を制御することにより、この治療対象部位に向けて治療光LTを照射させる。この治療光LTは、たとえば照準光LAと同じパターンを有する。一般に、治療光LTのパターンは、既定パターンの照準光LAにより画定される患者眼Eの範囲の一部若しくは全体に対して、又は、この画定範囲の一部若しくは全体を含む範囲に対して照射される。
(S21:治療完了か?)
ステップS20で行われた治療光LTの照射で患者眼Eのレーザ治療が完了した場合(S21:Yes)、本例の処理は終了となる。他方、引き続きレーザ治療を行う場合(S21:No)、本例の処理はステップS22へ移行する。なお、ステップS22〜25は、次にレーザ治療が行われる部位に照準を合わせるための処理を含む。
レーザ治療が完了したか否かの判定は、自動で又はユーザにより行われる。自動判定の場合、レーザ治療装置(たとえば制御部101又はデータ処理部110)は、レーザ治療が既に実施された治療対象部位を記録し、この記録の履歴(つまり、レーザ治療が既に実施された治療対象部位の全体)と、プランデータ中の治療対象部位データとを比較する。この記録履歴が、治療対象部位データが示す範囲の全体に到達した場合、レーザ治療装置は、レーザ治療は完了したと判定する。他の例として、照射光のパターンの向きの変更履歴や、スリット照明野の向きの変更履歴に基づいて、レーザ治療が完了したか否か判定することができる。たとえば隅角の場合のようにレーザ治療の起点と終点とが一致する場合、レーザ治療の開始から終了までの間に、照射光のパターン等の向きは360度にわたって変化する。このような向きの変化の履歴を利用して上記判定を行うことが可能である。或いは、プランデータ中の治療対象部位データ(及び最初の治療対象部位の位置)に基づいて、レーザ治療の終点を特定し、この終点において適用される照射光のパターン等の向きに到達して治療光LTの照射が実行されたことをもって、レーザ治療が完了したと判定することが可能である。他の例として、患者眼Eの撮影画像に基づいてレーザ治療が完了したか判定することができる。たとえば、レーザ治療装置(たとえばデータ処理部110)は、少なくともレーザ治療の実施中、その直前及び/又は直後のタイミングで患者眼Eを撮影する(本例では動画撮影が適用される)。レーザ治療装置は、それにより取得された撮影画像を解析することで、患者眼Eの特徴部位(たとえば隅角、瞳孔等)を検出し、その特徴部位の位置や向きからレーザ治療が完了したか否か判定することが可能である。患者眼Eの他の部位(隅角以外の部位)のレーザ治療が引き続き実施される場合、レーザ治療装置は、たとえば、レーザ治療の対象の変更を表す情報を出力(表示等)することができる。
ユーザが判定を行う場合について説明する。ユーザは、レーザ治療が既に実施された部位を認識できる。たとえば隅角の場合、観察している画像の向きや、コンタクトレンズCLに対するその時点までの操作内容などを参照することができる。術前プランニングにより計画された範囲のレーザ治療が完了したと判断したとき、ユーザは、操作ユニット6を用いて所定の操作(治療完了操作)を行う。
術前プランニングにより計画された範囲の治療が完了する前にレーザ治療を中断することがある。たとえば患者が痛みを強く訴えた場合に治療が中断される。このような場合、ユーザは治療中断の指示を操作ユニット6を用いて行うことができる。この指示操作は、上記の治療完了操作又はそれと異なる操作(治療中断操作)であってよい。治療中断のための操作が治療完了のための操作と同じである場合などにおいて、レーザ治療装置は、自動判定の場合と同様に、治療対象部位の記録履歴とプランデータ中の治療対象部位データとを比較することで、当該治療完了操作が治療中断に相当するか否か判定することができる。
治療が中断された場合、レーザ治療装置(制御部101、データ処理部110等)は、中断された段階を表す情報(中断段階情報)を生成することができる。中断段階情報は、たとえば、治療が中断された位置や、治療が実施された範囲や、治療が実施されていない範囲などを表す情報である。中断段階情報は、たとえば、プランデータ中の治療対象部位データに付加される。
(S22:制御情報を生成する)
ステップS21において引き続きレーザ治療を行うと判定された場合(S21:No)、データ処理部110は、前述した処理を患者眼Eの画像に施すことにより制御情報を生成する。制御情報には、既定のパターンの照射光(照準光LA及び治療光LT)の照射位置の移動先(コンタクトレンズCLの回転角度)を表す情報を含む移動制御情報が少なくとも含まれる。本例においては、制御情報は、照射条件を変更するための情報(照射条件制御情報)や、スリット光による照明野のサイズや向きを変更するための情報(スリット制御情報)を含んでいてもよい。
(S23:コンタクトレンズを移動する)
制御部101は、ステップS22で生成された移動制御情報に基づき移動機構62を制御することで、この移動制御情報が示す回転角度だけコンタクトレンズCLを回転させる。
(S24:スリット絞りを移動する)
制御部101は、ステップS22で生成されたスリット制御条件に基づき絞り駆動部16Aを制御することで、スリット絞り16を回転させてスリット制御条件が示す向きに配置させる。なお、ステップS23とステップS24とを逆の順序で実行してもよい。或いは、ステップS23とステップS24とを並行して実行してもよい。
(S25:次の治療対象部位に照準を合わせる)
ステップS23及びS24により、隅角における次の治療対象部位に照準光LAのパターンが配置される。図8Aに示す第1の治療対象部位M1の次の治療対象部位(第2の治療対象部位)M2に照準が合わせられた状態を図8Bに示す。第2の治療対象部位M2は、第1の治療対象部位M1に対して時計回り方向に隣接する位置に配置されている。スリット照明野L2は第2の治療対象部位M2を含み、スポット群SP2はスリット照明野L2(及び第2治療対象部位M2)内に形成される。ユーザは、隅角AIの第2の治療対象部位M2を観察しつつ、この部位M2にスポット群SP2が形成されていること、つまりこの部位M2に照準が合っていることを確認できる。また、この部位M2から外れた位置にスポット群SP2が形成されている場合(つまり、照準が合っていない場合)、ユーザは、コンタクトレンズCLの位置や姿勢を調整することにより、この部位M2に照準を合わせることができる。
ステップS25が完了したら、処理はステップS20へ移行する。ステップS20では、ユーザによる操作に対応し、既定パターンの治療光LTが第2の治療対象部位M2に照射される。
ステップS21において「Yes」と判定されるまで、ステップS20〜S25の処理が繰り返し実行される。その途中の状態を図8Cに示す。図8Cにおいて、符号Miは第iの治療対象部位を示し、符号Liはこの部位Miを含むスリット照明野を示し、符号SPiはスポット群を示す(i=1〜n)。スリット照明野Li及びスポット群SPiは、隅角AIの第iの治療対象部位Miに応じた向きに設定されている。ユーザは、第iの治療対象部位Miを観察しつつ、この部位Miに照準が合っていることを確認できる。また、この部位Miから外れた位置にスポット群SPiが形成されている場合、ユーザは、コンタクトレンズCLの位置や姿勢を調整することにより、この部位Miに照準を合わせることができる。
[効果]
本実施形態に係るレーザ治療装置の効果について説明する。
本実施形態のレーザ治療装置は、第1の実施形態と同様の次の構成を備える。照明系は、患者眼(E)をスリット光で照明する。照射系は、患者眼にレーザ光(照準光LA、治療光LT)を照射する。設定部は、患者眼に照射されるレーザ光のパターンを設定する。決定部は、設定部により設定されたパターンに基づいてスリット光の向きを決定する。制御部は、設定部により設定されたパターンのレーザ光を患者眼に照射するための照射系の制御(第1の制御)と、決定部により決定された向きのスリット光で患者眼を照明するための照明系の制御(第2の制御)とを実行する。
本実施形態は、更に、保持部(61)と、移動機構(62)とを備える。保持部は、患者眼に適用される補助レンズ(コンタクトレンズCL、前置レンズ等)を保持する。移動機構は、保持部により保持された補助レンズを移動するための機能を有する。制御部は、設定部により設定されたパターンのレーザ光を患者眼に照射するための照射系の制御(第1の制御)と、決定部により決定された向きのスリット光で患者眼を照明するための照明系の制御(第2の制御)と、移動機構に対する制御(第3の制御)とを同期的に実行する。「同期的に実行」とは、第1の実施形態の場合と同様に、第1〜第3の制御の実行タイミングが同期されていること、つまりそれらが連係されていること(それらが関連付けられていること)を意味する。なお、第1〜第3の制御のうちの1以上を非同期的に実行してもよい。
同期的な制御の例として、制御部は、第1の制御及び第2の制御の組み合わせと、第3の制御とを交互に実行することが可能である。たとえば図7に示す例においては、スリット光が照射されている患者眼に対して既定パターンの治療光を照射するための制御(第1の制御と第2の制御との組み合わせ:ステップS17、S20等)と、補助レンズを移動するための制御(第3の制御:ステップS23等)とが連係されている。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、レーザ光の照射パターンに応じてスリット光の照明野の向きを自動で変更することができるので、眼科レーザ治療の操作性が向上される。更に、補助レンズの移動も自動化される。したがって、補助レンズを用いた眼科レーザ治療の操作性が向上される。
〈第4の実施形態〉
本実施形態に係るレーザ治療装置は、スリット光の向きの制御に加え、その幅の制御も行う。このレーザ治療装置は、第1の実施形態と同様の全体構成及び光学系を備えていてよい(図1及び図2を参照)。
レーザ治療装置の制御系の構成例を図9に示す。本例の記憶部102は、関連情報102bを予め記憶している。更に、本例には、医師ID受付部104が設けられ、かつ、データ処理部110にスリット情報決定部112が設けられている。その他の構成要素は第1の実施形態等と同様であってよい。以下、第1の実施形態で使用された符号を準用する。
関連情報102bの例を図10に示す。本例の関連情報102bは、第1の関連情報102b−1と、第2の関連情報102b−2とを含む。第1の関連情報102b−1は、第1の実施形態の関連情報102aと同様に、照射光(照準光LA及び/又は治療光LT)のパターンと、スリット絞り16により形成されるスリットの向き(つまりスリット光の向き)とが関連付けられた情報を含む。図10に示す第1の関連情報102b−1は第1の実施形態の関連情報102aと同一の情報であるから、その説明は省略する。なお、第1の関連情報102bは関連情報102bと異なってもよい。
第2の関連情報102b−2は、複数の医師ID(医師識別情報)のそれぞれと、スリット絞り16により形成されるスリットの幅(つまりスリット光の幅)(スリット幅情報)とが関連付けられた情報を含む。医師IDは、医師それぞれに対して付与された識別情報であり、たとえば医療機関における医師の識別に使用される。また、医師IDは、医師免許証に記載された登録番号等、公的な識別情報であってもよい。
図10に示す第2の関連情報102b−2は、照射パターン「Pi」と医師ID「Dk」との組み合わせに対してスリット幅「Wik」が関連付けられたテーブル情報である。照射パターンの欄には、n種類の照射パターンに対応するパターン識別情報「Pi」が記録されている(n≧1、i=1〜n)。医師IDの欄には、複数の医師に対応する医師ID「Dk」が記録されている(m≧2、k=1〜m)。ここで、或る組み合わせ(i、k)と(i、k)について、Wi=Wiであってよい。つまり、n×m個のスリット幅Wikは全てが異なる必要はなく、同じ値が含まれていてよい。
関連情報102a(第1の関連情報102b−1)と同様に、第2の関連情報102b−2は、デフォルト設定されてもよいし、ユーザが設定したものでもよい。また、ユーザは、デフォルト設定された第2の関連情報102b−2を任意に変更できる。
医師ID受付部104は、レーザ治療装置を使用する医師IDを受け付ける。医師ID受付部104は、キーボード等の文字入力手段を含んでよい。この場合、医師ID受付部104は、操作ユニット6に含まれる。また、医師ID受付部104は、記録媒体に記録されている情報を読み取る手段を含んでよい。たとえば、医師ID受付部104は、医療機関により発行されたIDカードに記録された医師IDを読み取るカードリーダを含む。医師ID受付部104はこれらに限定されず、その具体的形態は任意である。
スリット情報決定部112は、第1の実施形態のスリット情報決定部111と同様に、パターン設定部103により設定されたパターンに基づいてスリット光の向きを決定する。この処理においては第1の関連情報102b−1が参照される。
更に、スリット情報決定部112は、パターン設定部103による設定結果に基づいてスリット光の幅を決定する。パターン設定部103による設定結果は、設定されたパターンの種別や、設定されたパターンの向きなど、パターン設定部103により設定可能な条件のうちの少なくとも1つを含む。
本例のスリット情報決定部112は、パターン設定部103により設定されたパターンと、医師ID受付部104により受け付けられた医師IDと、関連情報102bとに基づいて、スリット光の幅を決定する。より具体的には、スリット情報決定部112は、パターン設定部103により設定されたパターン「Pi」と、医師ID受付部104により受け付けられた医師ID「Dk」との組み合わせに関連付けられたスリット幅「Wik」を特定する。特定されたスリット幅Wikが、当該処理におけるスリット幅(スリット光の幅)として採用される。
特定されたスリット幅Wikをそのまま後段の第2の制御に供してもよいし、このスリット幅Wikを変更して第2の制御に供してもよい。後者の例として、たとえば、小瞳孔眼であるか否かや、混濁等の病変の有無のような患者眼Eの状態を、スリット幅Wikの変更の有無や変更の度合に利用することが可能である。
制御部101は、パターン設定部103により設定されたパターンのレーザ光を患者眼Eに照射するための光源ユニット2及びレーザ照射系50の制御(第1の制御)と、スリット情報決定部112により決定された向き及び幅のスリット光で患者眼を照明するためのレーザ照明系50を制御(第2の制御)とを実行する。本例における第2の制御は、たとえば、次の2種類の絞り駆動部16Aの制御を含む:(1)決定された向きのスリット(スリット光)をスリット絞り16が形成するように、一対のスリット刃を一体的に回転させる制御;(2)決定された幅のスリット(スリット光)をスリット絞り16が形成するように、一対のスリット刃の間隔を変更する(一対のスリット刃を相対的に移動する)制御。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、レーザ光の照射パターンに応じてスリット光の照明野の向きを自動で変更することができるので、眼科レーザ治療の操作性が向上される。また、スリット幅の調整についても自動で行うことができるので、更なる操作性の向上が図られる。
〈第5の実施形態〉
本実施形態に係るレーザ治療装置は、各医師の好みに応じたスリット幅の調整が可能である。このレーザ治療装置は、第1の実施形態と同様の全体構成及び光学系を備えていてよい(図1及び図2を参照)。
レーザ治療装置の制御系の構成例を図11に示す。本例の記憶部102は、関連情報102cを予め記憶している。更に、本例には、医師ID受付部104が設けられ、かつ、データ処理部110にスリット幅決定部113が設けられている。また、パターン設定部103は設けられていない。その他の構成要素は第1の実施形態等と同様であってよい。以下、第1の実施形態で使用された符号を準用する。
関連情報102cの例を図12に示す。本例の関連情報102cは、複数の医師IDのそれぞれ「Dk」にスリット幅情報「Wk」を関連付けている(k=1〜m、m≧2)。関連情報102cは、第4の実施形態の関連情報102bの第2の関連情報102b−2の一部と同様に構成される。
医師ID受付部104は、第4の実施形態と同様に、医師IDを受け付ける。スリット幅決定部113は、医師ID受付部104により受け付けられた医師ID「Dk」に関連付けられたスリット幅情報「Wk」を関連情報102cから取得し、取得されたスリット幅情報「Wk」に基づいてスリット光の幅を決定する。この処理は、第4の実施形態のスリット情報決定部112が実行する処理と同様であってよい。制御部101は、スリット幅決定部113により決定された幅のスリット光で患者眼Eを照明するよう光源ユニット2及びレーザ照明系50を制御する。この制御は、第4の実施形態の第2の制御のうちのスリット幅の制御と同様であってよい。
本実施形態によれば、医師ごとに事前に設定されたスリット幅を自動的に適用することができるので、眼科レーザ治療の操作性が向上される。
上記した複数の実施形態は、本発明を実施するための例示に過ぎない。本発明を実施しようとする者は、本発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加、置換等を施すことが可能である。
1 レーザ治療装置
2 光源ユニット
10 照明系
16 スリット絞り
16A 絞り駆動部
50 レーザ照射系
52 光スキャナ
61 保持部
62 移動機構
101 制御部
102 記憶部
102a、102b、102c 関連情報
103 パターン設定部
104 医師ID受付部
110 データ処理部
111、112 スリット情報決定部
113 スリット幅決定部

Claims (2)

  1. 光源から出力された照明光からスリット光を生成するスリット絞りを含み、患者眼を前記スリット光で照明する照明系と、
    前記患者眼にレーザ光を照射する照射系と、
    前記患者眼に照射されるレーザ光のパターンを設定する設定部と、
    前記設定部により設定された前記パターンに基づいて前記スリット光の向きを決定する決定部と、
    前記設定部により設定された前記パターンのレーザ光を前記患者眼に照射するよう前記照射系を制御する第1の制御と、前記決定部により決定された向きのスリット光で前記患者眼を照明するよう前記スリット絞りを制御する第2の制御とを実行する制御部と、
    複数の医師識別情報のそれぞれにスリット幅情報が関連付けられた関連情報を予め記憶する記憶部と、
    医師識別情報を受け付ける受付部と
    を備え、
    前記決定部は、前記設定部により設定された前記パターンと、前記受付部により受け付けられた医師識別情報と、前記関連情報とに基づいて、前記スリット光の幅を決定し、
    前記制御部は、前記第2の制御において、前記決定部により決定された向き及び幅のスリット光で前記患者眼を照明するよう前記スリット絞りを制御する
    ことを特徴とするレーザ治療装置。
  2. 光源から出力された照明光からスリット光を生成するスリット絞りを含み、患者眼を前記スリット光で照明する照明系と、
    前記患者眼にレーザ光を照射する照射系と、
    複数の医師識別情報のそれぞれにスリット幅情報が関連付けられた関連情報を予め記憶する記憶部と、
    医師識別情報を受け付ける受付部と、
    前記受付部により受け付けられた医師識別情報に関連付けられたスリット幅情報を前記関連情報から取得し、取得された前記スリット幅情報に基づいて前記スリット光の幅を決定するスリット幅決定部と、
    前記スリット幅決定部により決定された幅のスリット光で前記患者眼を照明するよう前記スリット絞りを制御する制御部と
    を備えるレーザ治療装置。

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