JP2001037725A - 細隙灯顕微鏡 - Google Patents

細隙灯顕微鏡

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JP2001037725A
JP2001037725A JP11216416A JP21641699A JP2001037725A JP 2001037725 A JP2001037725 A JP 2001037725A JP 11216416 A JP11216416 A JP 11216416A JP 21641699 A JP21641699 A JP 21641699A JP 2001037725 A JP2001037725 A JP 2001037725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタやスリット幅を変える都度いちいち
光量調節をする必要が無く、手間の掛からない細隙灯顕
微鏡を提供する。 【解決手段】 スリットの幅を調整可能であり被検眼を
スリット照明する照明光学系と、照明光学系の光路に照
明光の光質を変化させるためのフィルタを配置するフィ
ルタ切換手段と、照明光学系の光路へのフィルタの切換
えを検知するフィルタ検知手段と、被検眼への照明光量
を可変する光量可変手段と、フィルタ検知手段の検知結
果に基づき光量可変手段を制御する制御手段とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検眼をスリット
照明して観察する細隙灯顕微鏡に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、細隙灯顕微鏡による被検眼(患
者眼)への観察、検査は眼科の一般検査として普及して
おり、目的に応じて被検眼を照明するスリット幅を適宜
所望する幅に調整して観察、検査を行っている。
【0003】また、細隙灯顕微鏡内部には照明光の色を
変えたり、照明光が発する熱等を抑制するような光質を
変化させるためのフィルタが複数備えられており、やは
り目的に応じて適宜所望するフィルタを照明光路に配置
して観察、検査を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にスリット幅を狭くすると光量が減少するので、光量を
上げる必要が生じてくる。また、特殊なフィルタを通す
ことによっても光量が減少してしまう。このため、これ
らの動作を行う時は検者が経験に基づいていちいち光量
調節用のノブを操作して光量調節を行っていたが、これ
は検者(術者)にとって手間となり、調節に手間取ると
検査の効率が悪くなってしまう。
【0005】本発明は、上記従来技術に鑑み、フィルタ
やスリット幅を変える都度いちいち光量調節をする必要
が無く、手間の掛からない細隙灯顕微鏡を提供すること
を技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とす
る。
【0007】(1) スリットの幅を調整可能であり被
検眼をスリット照明する照明光学系と、該照明光学系の
光路に照明光の光質を変化させるためのフィルタを配置
するフィルタ切換手段と、前記照明光学系の光路への前
記フィルタの切換えを検知するフィルタ検知手段と、被
検眼への照明光量を可変する光量可変手段と、前記フィ
ルタ検知手段の検知結果に基づき前記光量可変手段を制
御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】(2) (1)の細隙灯顕微鏡は、さらに
前記フィルタ切換手段のフィルタに対応させて照明光量
を任意に設定して記憶する第1設定手段を設けたことを
特徴とする。
【0009】(3) (2)の細隙灯顕微鏡において、
前記フィルタ切換手段は異なる種類のフィルタを照明光
路へ切換え配置し、前記第1設定手段は各フィルタ毎に
照明光量を設定できることを特徴とする。
【0010】(4) (1)の細隙灯顕微鏡は、さらに
スリットの幅を検知するスリット幅検知手段と、スリッ
ト幅に対する照明光量を予め設定して記憶する第2設定
手段とを設け、前記スリット幅検知手段による検知結果
及び前記第2設定手段により設定した照明光量とに基づ
いて前記光量可変手段を制御する制御手段と、を備える
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参考にしつつ説明する。
【0012】<全体構成>図1(a)は本実施形態で使
用する細隙灯顕微鏡を側面から見た図であり、図1
(b)は検者(術者)側から見た図である。
【0013】細隙灯顕微鏡本体1は下部に基台2を有し
ており、基台2はテーブル3上に取り付けられていると
ともに、基台2に取り付けられている周知のジョイステ
ィック移動機構により、テーブル3上を水平方向に移動
可能となっている。ジョイスティック4を操作すること
により基台2をテーブル3の面上で粗動及び微動させる
ことができる。テーブル3には被検者(患者)の顔を固
定するためのヘッドレスト40が取り付けられている。
【0014】10は被検眼(患者眼)へスリット照明光
を照射するための照明部であり、内部には後述する各種
光学部材が備わっている。照明部10は基台2に対して
軸Lを中心に回転可能となっており、検者が必要に応じ
て、照明光の照明角度を任意に変えることができるよう
になっている。20は被検眼を観察するための顕微鏡部
で、その内部には後述するCCDカメラ58等を持つ観
察光学系が配置されている。顕微鏡部20もまた照明部
10と同様に基台2に対して軸Lを中心に回転可能とな
っており、検者が必要に応じて、顕微鏡部20の観察角
度を任意に変えることができるようになっている。照明
部10と顕微鏡部20は、固定ツマミ24を操作するこ
とで両者の相対的な開き具合(角度)を固定させること
ができ、その開き角度は軸角度目盛り23で知ることが
できる。また、固定ツマミ22を使用することで、基台
4に対する顕微鏡部20の位置を固定することができ
る。
【0015】30は顕微鏡部20が持つCCDカメラ5
8によって捉えられた映像を表示するためのディスプレ
イであり、支持軸31を介して基台2に固定されてい
る。本実施の形態で使用される細隙灯顕微鏡1には接眼
レンズを備える観察部はなく、代わりにディスプレイ3
0に映し出される被検者眼Eを観察することとなる。ま
た、ディスプレイ30には被検眼の観察像の他、図1
(b)に示すように各種の条件設定を行う際のパラメー
タ等の情報が表示される。
【0016】8は制御ボックスであり、電源スイッチ8
aを備える。また、制御ボックス8にはスリット幅に応
じた照明光量を設定するためのスリット用光量設定スイ
ッチ6aと、照明部10に配置される後述の各種フィル
ターに応じた照明光量を設定するためのフィルター用光
量設定スイッチ6bも取り付けられており、必要に応じ
て照明光の光量設定をすることが可能である。また、基
台2上のジョイスティック4の近傍には、スリット照明
光の光量を調節するための調光用ノブ5が設けられてい
る。
【0017】<主要な各部の構成>次に、各部の構成を
照明部10、顕微鏡部20、ヘッドレスト40に分け、
図1〜図4を基に説明する。図2は細隙灯顕微鏡1内部
の光学系と制御系を示すブロック図、図3は照明部10
に配置されるフィルターディスクの構成を説明する図、
図4はヘッドレスト40における顎載せ台43の上下動
機構の概略断面図を示した図である。
【0018】(イ)照明部 図2において、照明部10内部には照明光源50が備え
られ、照明光源50より出射した可視光束はコンデンサ
レンズ51を透過した後、アパーチャ52により高さ
を、可変スリット板53により幅を決定され、スリット
状の光束に形成される。その後、可変スリット板53を
通過したスリット照明光はフィルターディスク14、投
影レンズ54を介した後、分割ミラー55a、55bで
反射されて被検者眼Eを照明する。なお眼底を観察する
場合にはコンタクトレンズを介して照明、観察を行う。
【0019】アパーチャ52は円板の円周上にφ0.2
〜φ14mmまでの径の異なる開口部を複数設けたもの
であり、絞り切替ノブ13を使用してアパーチャ52を
回転させ、照明光が通過する開口径を段階的に切り替え
ることが可能である。
【0020】可変スリット板53は2枚の刃によって構
成されており、刃は図示無き複数のカム等を介してスリ
ット幅コントロールノブ11と連結しており、スリット
幅コントロールノブ11を回転させることで、刃が開い
たり閉じたりするようになっている。スリットの幅は0
〜14mmまで連続的に調節できるようになっている。
【0021】また、スリット幅コントロールノブ11に
はポテンショメータ61が取り付けられており、スリッ
ト幅コントロールノブ11の回転量に対応した可変スリ
ット板53の開き具合(スリット幅)がポテンショメー
タ61により検出され、これを制御部60が認識できる
ようになっている。
【0022】フィルターディスク14は、図3に示すよ
うに、照明部10の筐体からその一部分が露出する構成
となっており、この露出した部分を回転させることにっ
て所望するフィルターを照明光軸上(光路中)に切換え
配置することができる。また、フィルターディスク14
を回転させると図示無きクリック機構により、約90度
毎にクリック感が得られるようになっており、フィルタ
ーが照明光の光軸上に完全に入ったことが判るようにな
っている。
【0023】フィルターディスク14には、素通し部1
4aの他、防眩、防熱効果を有する熱線吸収フィルター
14bと、視神経繊維の異常を検査する際等に使用する
無赤色フィルター14cと、蛍光、染色反応観察時等に
使用するブルーフィルター14dが90度間隔で設けら
れている。この各フィルター14b〜14d及び素通し
部14aの近傍にはそれぞれフィルターの種類を認識す
るための識別板15a〜15d、フィルターの挿入検知
に使用される識別板18が付与されている。識別板15
a〜15dは光を反射する反射板と反射しない板の2種
類の組み合わせからなり、この2種類の組み合わせを変
えることで、照明光軸上に配置される素通し部14a、
フィルター14b〜14dの識別を可能にする。各識別
板15a〜15dの識別はフォトインタラプタ16によ
り行われ、フォトインタラプタ16からの出力信号によ
り、制御部60は照明光軸上にどの種類のフィルターが
挿入されているかを検知する。また、識別板18は反射
板のみからなり、素通し部14a、フィルター14b〜
14dが挿入されたことを検知するために使用される。
識別板18の検知には同じようにフォトインタラプタ1
6にて行う。
【0024】17a〜17dは照明光の光軸上に挿入さ
れたフィルターの種類を表すためのマークであり、それ
ぞれのフィルターに対してその種類が分かるように色分
けされている。素通し部14aに対してはマーク17a
(白色)が、フィルター14bに対してはマーク17b
(赤色)が、フィルター14cに対してはマーク17c
(緑色)が、フィルター14dに対してはマーク17d
(青色)が、それぞれ対応している。これらのマーク1
7a〜17dは対応するフィルターとは反対側に位置す
るフィルター側に付けられており、例えば光軸上に素通
し部14aが挿入されている時には、マーク17aは照
明部10の外部に表れて、使用する検者に一目で判るよ
うになっている。
【0025】(ロ)顕微鏡部 顕微鏡部20の内部には対物レンズ56、変倍レンズ5
7、CCDカメラ58が備えられている。照明部10か
らの照明光は分割ミラー55a、55bにて分割されて
いるため、対物レンズ56の光軸上には撮影の邪魔にな
るものはなく、被検者眼Eからの反射をCCD58カメ
ラによって捉えることができる。CCDカメラ58によ
って捉えられた映像は、制御部60を通じてディスプレ
イ30に表示される。図1において、21は倍率切替ノ
ブ21であり、変倍レンズ57を切り替えてディスプレ
イ30での観察倍率を変えるために使用される。
【0026】(ハ)ヘッドレスト 図1において、テーブル3に固設された2本の支柱44
R,44Lの間には、額当て41、顎載せ台43が設け
られており、被検者の顔をしっかりと保持できるように
なっている。支柱44Rの下部は支柱カバー44aに覆
われ、支柱カバー44aの内部には顎載せ台43を電動
で上下動する機構が備えられている。顎載せ台43の上
下動は、支柱カバー44aの側面に設けられたスイッチ
7aと、基台2に設けられたスイッチ7bにより行うこ
とができる。42は被検者の眼の高さを合せるためのア
イレベルマーカーであり、2本の支柱44R,44Lに
それぞれ設けられている。
【0027】ヘッドレスト40における顎載せ台43の
上下動機構を図4により説明する。図4は支柱44R側
の概略断面図である。支柱44Rと支柱カバー44aと
の間には送りネジ部46が挿通されており、送りネジ部
46はベアリング47によって支柱44Rに回転可能に
保持されている。また、送りネジ部46はストッパー4
8によって上下方向に動かないように固定されていると
ともに、下端部に形成されたギア部はモーター62側の
ギアと噛み合っている。
【0028】49は支柱44Rが挿通され、送りネジ部
46と螺合している上下ナット部であり、上端には顎載
せ台41が固定されている。このような構成により、モ
ーター62が回転すると、送りネジ部46が回転運動を
始める。送りネジ部46に螺合している上下ナット部4
9はこの回転運動により、上下方向へ送り出されるため
顎載せ台41が上下方向に無段階的に移動することが可
能となる。
【0029】以上のような構成を持つ細隙灯顕微鏡の動
作について説明する。初めに、照明部10のスリット幅
及びフィルターに対して光量調節を行う方法について説
明する。
【0030】電源スイッチ8aにて電源を入れると、制
御部60はディスプレイ30にCCDカメラ58に受光
されている映像を映し出す。スリット幅に応じて照明光
量が自動的に変化するように設定する場合は(なお、標
準的な設定は出荷時に行っておいてもよい)、予めスイ
ッチ6a等を操作してこの設定を行う。スイッチ6aが
押されると、制御部60はスイッチ6a上部にあるLE
Dを点灯させ、検者にスリット幅による光量調節の準備
ができたことを知らせるとともに、ディスプレイ30の
画面上に現在のスリット幅と照明光の光量情報を表示す
る。検者はディスプレイ30に表示されているスリット
幅情報を見ながらスリット幅コントロールノブ11を回
して、可変スリット板53によるスリット幅を光量調節
が必要と思われる幅に合せる(例えば、断面観察に適す
るように、0.3mm程度としておく)。次に調光用ノ
ブ5を使用して必要と思われる照明光量が得られるまで
同じようにディスプレイ30を見ながら調光する(スリ
ット幅を狭くした場合は、光量が最大となるようにす
る)。
【0031】所定のスリット幅に対する光量が決定した
ら、もう一度スイッチ6aを押して設定を完了させる。
スイッチ6aが再び押されると制御部60はLEDを消
灯させ、その時のスリット幅、照明光の光量状態をメモ
リー63に記憶すると共に、ディスプレイ30に表示し
てあったスリット幅、照明光の光量情報を消し、元の観
察画面に戻す。スリット幅に対する光量調整は、設定し
たスリット幅以下のときに設定した光量にて照明される
ように制御部60によって制御される。
【0032】フィルターディスク14が持つ各種フィル
タに応じて照明光量が自動的に調節されるように設定す
る場合は、スイッチ6b等を操作してこの設定を行う。
スイッチ6bが押されると、前述同様に制御部60はス
イッチ6bの上に設けられたLEDを点灯させ光量調節
の準備ができたことを知らせるとともに、ディスプレイ
30上に現在挿入されているフィルターの種類、照明光
の光量情報を表示する。検者はディスプレイ30に表示
されているフィルターの種類、照明光の光量情報を見な
がらフィルターディスク14を回転させ、予め光量を決
めておきたいフィルターに合せる。その後、調光用ノブ
5により所望する照明光が得られるように調光作業を行
う。例えば、ブルーフィルター14dを選択したとき
は、照明光量が減衰されるので光量設定を最大とする。
【0033】選択したフィルターに対する光量が決定し
たら、もう一度スイッチ6bを押して設定を完了させ
る。スイッチ6bが押されると制御部60は選択された
フィルター、照明光の光量状態をメモリー63に記憶さ
せ、ディスプレイ30の表示を元に戻す。また、別のフ
ィルターに対して同じように照明光量が自動的に調節さ
れるようにする場合には、今の動作を繰返し行えばよ
い。
【0034】以上のような設定により、スリット幅や各
フィルターに対して検者が最適と思われる照明光の光量
を予め設定し、これを記憶させておくことができる。
【0035】なお、これらの光量の設定においては、モ
デル眼を観察しながら行うと良いが、光量設定時にはデ
ィスプレイ30にスリットの幅、フィルターの種類、光
量レベルが表示されるため、検者が経験に基づいて設定
することも可能である。
【0036】次に、光量調節が完了した細隙灯顕微鏡1
を用いて被検者眼Eを観察する動作について説明する。
初めに被検者の顔をヘッドレスト40に固定する。被検
者には額当て41に額を当接すると共に、顎載せ台43
に顎を載せるように指示する。その後、アイレベルマー
カー42の位置に被検者眼Eが来るように、顎載せ台4
3を上下移動させその位置を調節する。顎載せ台43の
上下移動はスイッチ7a、7bの何れによっても可能で
あるが、被検者と正対する検者自身がこの調節を行う時
は、基台2に設けられた上下動スイッチ7bを使用して
行うことができる。スイッチ7bは検者の手元付近に有
るため、いちいちヘッドレスト40側に手を伸ばす必要
はなく効率よく行える。
【0037】一方、検者の代わりに看護士等の補助者が
顎載せ台43の位置調節を行う場合には、スイッチ7a
を使用して調節を行うことができる。補助者も基台2に
設けられたスイッチ7bを使用することができるが、こ
の場合、細隙灯顕微鏡1を不用意に動かしてしまう可能
性もある。これに対して、ヘッドレスト40側に設けら
れたスイッチ7aを使用すればこれを確実に回避するこ
とができる。また、通常、補助者は被検者側に付き添っ
ていることが多いため、スイッチ7aの方が操作し易
い。
【0038】被検者の位置が決定したら、検者は被検者
眼Eに照明光を当て、観察を行う。被検眼Eの観察には
眼断面観察、前眼部観察、眼底観察等あるが、以下では
断面観察と前眼部観察の場合を簡単に説明する。
【0039】断面観察の場合、照明部10からのスリッ
ト照明光により光切断された前眼部断面を顕微鏡部20
により観察できるようにする。検者は被検者に図示無き
固視灯を凝視するように指示した後、軸角度目盛り23
を見ながら照明部10と顕微鏡部20とがなす角度を所
望する角度(例えば、約25度程度)となるように、照
明部10と顕微鏡部20とを回転軸Lを中心にして相対
的に回転させる。両者の角度は固定ツマミ24にて固定
させることができる。
【0040】また、断面観察の場合には、コントロール
ノブ11によりスリット幅を狭く設定する。スリット幅
の調節状態はポテンショメータ61により検知され、ス
リット幅がメモリ63に記憶された設定値以下(0.3
mm以下)になったことが制御部60にて確認される
と、制御部60は照明光源50からの照明光が先に設定
した光量となるように制御する。これにより、検者は調
光用ノブ5を操作することなく、コントロールノブ11
によるスリット幅の調整のみで自動的に希望する光量が
得られるようになるため、検者は手間が掛からずに次の
手順に移ることができる。なお、制御部60による自動
調光が検者の意にそぐわない時は、調光用ノブ5を操作
することにより、従来通り照明光量を手動で調節でき
る。調光用ノブ5を操作すると、その操作信号は制御部
60に入力され、制御部60は自動調光の設定を一時的
に解除する。
【0041】また、被検者眼Eの断面観察では、照明部
10と顕微鏡部20の成す角度を固定ツマミ24にて固
定させておけば、顕微鏡部20を軸L中心に振ることに
よって所望の断面角度にすることができ、検者はディス
プレイ30にてその断面像の観察を行う。
【0042】ここで、顕微鏡部に接眼レンズ部を備えた
従来の細隙灯顕微鏡の場合には、顕微鏡部を軸L中心に
振るとそれに合せて接眼レンズ部も一緒に振られてしま
うため、検者は無理な体勢で観察したり、見易い体勢に
するためにわざわざ移動して観察しなければならなかっ
た。しかしながら、本実施形態では顕微鏡部20が備え
るCCDカメラ58によって受光された映像が検者正面
に位置するディスプレイ30に表示されるため、いちい
ち検者が動く必要が無く、正面に座ったままであらゆる
角度からの映像を観察することができる。
【0043】次に、前眼部観察を行う場合について説明
する。ここでは、蛍光観察をする場合を例にとって説明
する。検者は予め被検眼Eの角膜表面にフルオレスセイ
ンを点眼させておき前眼部の観察を始める。この観察で
はスリット幅は広く開けておき、照明光が角膜全体を照
らすようにする。次にフィルターディスク14を回転さ
せて、ブルーフィルター14dを照明光の光軸上に挿入
する。ブルーフィルター14dが光軸上に位置すると、
フォトインタラプタ16によりブルーファイルター14
dが挿入されたことが検知され、その検知信号は制御部
60に入力される。制御部60はこの検知信号が入力さ
れると、照明光源50から照射される照明光の光量を予
め設定したレベル(最大)となるように制御する。一般
にブルーフィルター14dを挿入した場合、前眼部を照
らす光量が著しく減少してしまうため、検者がいちいち
光量を上げるように調光用ノブ5を操作する必要があっ
たが、このように自動的に光量調節が行われるため検者
の手を煩わせることが無く、検者は観察に集中してスム
ーズに検査を行うことができる。
【0044】照明光源50からの照明光はブルーフィル
ター14dにより青色光となって角膜全体を照らし、角
膜表面は蛍光反応を示して特有の発色光を示す。検者は
このような状態の角膜表面を観察し、涙液層破壊時間等
を計測する。
【0045】また、フィルターはそのままでスリット幅
を変化させて検査、観察を行う場合がある。コントロー
ルノブ11の操作によりスリット幅が変えられ、スリッ
ト幅がメモリ63に記憶された設定値以下とされた場合
には、制御部60はその設定値を優先するように照明光
の光量の制御を行う。これは、検者がスリット幅を変化
させて観察を行うことが重要であると考えている状態で
あるためである。さらにフィルター又はスリット幅によ
って光量が決定されていても、調光用ノブ5を使用する
ことで、任意の光量に調節することが可能である。制御
部60は調光用ノブ5による操作信号を優先し、その操
作信号に応じた光量とする。
【0046】以上説明した実施形態ではスリット幅、フ
ィルターに対する光量設定は各々の条件において、それ
ぞれ1つの光量設定を記憶させておくようにしている
が、一通りのみの条件設定ではなく、このような条件設
定を複数記憶させておくことも考えられる。このように
しておけば、複数の検者がそれぞれに応じた光量設定を
行うことができ、必要に応じて検者毎の光量設定にて検
査、観察を行える。
【0047】また、フィルターディスク14の切り替え
検知には、フォトインタラプラ16を使用したが、これ
に限ることはなく、例えばポテンショメータやエンコー
ダー等を使用して、フィルターディスク14の回転量を
検知することによりフィルターの切り換えを検知しても
よい。さらに、各フィルターを選択する選択スイッチ等
を設け、この選択スイッチを使用することにより、フィ
ルターディスク14を電動にて回転制御させる機構を用
いる場合には、選択スイッチから発信される信号を検知
することによってフィルターの切り換えを検知すること
が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればス
リット幅、各フィルターに対して各々照明光の光量を設
定しておくため、検者(術者)は観察時に光量調節の必
要が少なくなり、手間を省くことができる。この結果、
検査を効率良く、スムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】細隙灯顕微鏡の外観を示す図である。
【図2】光学系及び制御系を示すブロック図である。
【図3】フィルターディスクの構成を示す図である。
【図4】顎載せ台の上下駆動機構を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 細隙灯顕微鏡本体 5 調光用ノブ 6a スリット用光量設定スイッチ 6b フィルター用光量設定スイッチ 7a 上下動用スイッチ 7b 上下動用スイッチ 10 照明部 20 顕微鏡部 30 ディスプレイ 40 ヘッドレスト 43 顎載せ台 50 照明光源 60 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットの幅を調整可能であり被検眼を
    スリット照明する照明光学系と、該照明光学系の光路に
    照明光の光質を変化させるためのフィルタを配置するフ
    ィルタ切換手段と、前記照明光学系の光路への前記フィ
    ルタの切換えを検知するフィルタ検知手段と、被検眼へ
    の照明光量を可変する光量可変手段と、前記フィルタ検
    知手段の検知結果に基づき前記光量可変手段を制御する
    制御手段とを備えることを特徴とする細隙灯顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1の細隙灯顕微鏡は、さらに前記
    フィルタ切換手段のフィルタに対応させて照明光量を任
    意に設定して記憶する第1設定手段を設けたことを特徴
    とする細隙灯顕微鏡。
  3. 【請求項3】 請求項2の細隙灯顕微鏡において、前記
    フィルタ切換手段は異なる種類のフィルタを照明光路へ
    切換え配置し、前記第1設定手段は各フィルタ毎に照明
    光量を設定できることを特徴とする細隙灯顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1の細隙灯顕微鏡は、さらにスリ
    ットの幅を検知するスリット幅検知手段と、スリット幅
    に対する照明光量を予め設定して記憶する第2設定手段
    とを設け、前記スリット幅検知手段による検知結果及び
    前記第2設定手段により設定した照明光量とに基づいて
    前記光量可変手段を制御する制御手段と、を備えること
    を特徴とする細隙灯顕微鏡。
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