JP3649517B2 - ロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料等を充填するロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ロータリ充填機の充填バルブに洗浄キャップを装着し、前記充填バルブを洗浄する手段として、人手による作業で充填作業終了毎に多数の充填バルブの洗浄キャップの着脱作業を行うことは、多大の労力と時間を要し、生産効率を低下させるので、洗浄キャップを自動的に充填バルブに着脱して洗浄できるようにした種々の自動洗浄装置が提案されている。
【0003】
従来提案されている自動洗浄装置の一例を図6に示す(特開平5−254593号)。図6(A)は、充填バルブ洗浄装置の縦断面図、同図(B)は、その拡大平面図である。
【0004】
同図に示すように、各充填バルブ01の内側方に、洗浄キャップ02を支持した保持アーム03を放射方向に往復動可能に設け、各保持アーム03を往復動装置013により往復移動させる一方、ドレーンバルブ04を備えた洗浄キャップ02の上周縁の内側にフック05を、外側に旋回端子06をそれぞれ設けると共に、充填バルブ01のスライドケース07にはフック05と係合自在な係止縁08を設け、充填工程のキャリーカム09によるスライドケース07の昇降機構010の作用と、キャリーカム09の前後端部に設けた洗浄キャップ取付用トリッパー011と洗浄キャップ用トリッパー012による旋回用端子06の回動作用で、フック05と係止縁08とを係合又は脱離せしめ、洗浄キャップ02をスライドケース07に着脱して洗浄作業を行うと共に、洗浄終了後は洗浄キャップ0を充填バルブ01の内側に移送収納するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成では、下記ような欠点がある。
【0006】
(1)洗浄時に洗浄液の内圧によりスライドケース07に加わる下方への力が昇降機構010或いは往復動装置013に負荷されるので、昇降機構010或いは往復動装置013を頑丈にしなければならない。
【0007】
(2)充填機の回転角度位置において、洗浄キャップ02の前進、後退位置、係合、離脱の位置が限られ、充填バルブ01を1ピッチづつ回しながら作業をするので、着脱に多くの時間を要する。
【0008】
(3)洗浄キャップ02をスライドケース07に係合するためには、緊密に嵌め込む必要があり、また、洗浄キャップ02とスライドケース07間の精密な平面位置合わせが必要であり構成部品のコストが高価となる。
【0009】
(4)充填バルブ01を洗浄する際の水圧により、スライドケース07に大きな反力が発生するので、充填バルブ01はスライドケース07に強固にクランプさせなけれはならず、その結果、クランプ治具のコストが嵩み、従って、経済性が低下する。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みて提案されたものであり、洗浄の際に洗浄キャップの昇降装置や往復動装置に大きな負荷が作用せず、かつ、全充填バルブに各洗浄キャップが一斉に着脱でき、また、充填バルブのクランプ機構及び洗浄キャップのシール機構が簡単で、従って、軽量化、能率化及び簡素化に優れた経済的なロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成する本発明の請求項1に係るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、回転駆動される水平回転部材に、水平円周上等ピッチに配置された複数の充填バルブを有するロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記充填バルブのバルブ本体側面に植え込まれたピンと、前記充填バルブの下部に取り付けられた液ノズルに対し上下に昇降可能に外嵌し圧縮ばねにより下方に付勢されて下面に環状の容器口シール用パッキンを具えたバルブリティナと、前記充填バルブ本体に気液密に固設され該充填バルブの下部を外側から覆い前記バルブリティナを下方向に係止する外筒と、各充填バルブの内側方にそれぞれ設けられ前記充填機の回転中心に対して水平放射方向に移動可能でそれぞれの上側シール面が上下動できる昇降手段を内蔵している洗浄キャップと、該洗浄キャップの上側シール面に取り付けられたシールパッキンと、前記洗浄キャップを2個づつ同時に支えその中間部を支持し洗浄キャップが外側方へ前進移動時に前記バルブ本体のピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームと、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動手段とを備え、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動手段により前記洗浄キャップが前進し、前記洗浄キャップ支持アームの切り欠き長孔が前記バルブ本体に備えられたピンに係合し、前記洗浄キャップの上側シール面が前記キャップに内蔵の昇降手段により上昇し、前記外筒下端に圧接して前記充填バルブの洗浄が行われるとき、前記洗浄キャップのシール圧を前記バルブ本体に備えられた前記ピンと前記洗浄キャップ支持アームとで受け止めることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項1において、同時に2個の洗浄キャップを支えその中間部を支持し外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバルブ本体に備えられたピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームの代わりに、洗浄キャップを支え外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバルブ本体両脇に備えられたピンにそれぞれ係合する二つの切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームを備えたこことを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成する本発明の請求項3に係るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項1又は2において、洗浄キャップ上側シール面昇降手段が、前記洗浄キャップに内蔵したエアシリンダとピストンよりなり構造簡単で配設性が良好である。
【0014】
上記目的を達成する本発明の請求項4に係るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項1,2又は3において、前記バルブ本体に前記外筒内側に通じている洗浄水の排出配管を接続し、前記充填バルブの洗浄の際、洗浄液が前記液ノズルと前記バルブリティナの隙間を通り前記バルブリティナ上部へも流れ込むようにしたものは、液ノズルとバルブリティナの隙間やこの隙間に介在するシールリングを洗浄することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施例に係るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置を図1〜図5に示す。本実施例は、無圧(大気圧)充填のロータリ式缶充填機に応用したものである。
【0016】
図1は、ロータリ式缶充填機の充填バルブ及び自動洗浄装置の側面断面図、図2は図1の充填バルブ及び自動洗浄装置を正面から見た側面図、図3は図1の充填バルブ及び自動洗浄装置において、洗浄キャップが洗浄位置に設置されたときの側面断面図、図4は図3の中の充填バルブと洗浄キャップの接触部拡大図、図5は、図1の充填バルブ及び自動充填装置の平面図及び洗浄キャップ支持アームの側面図、平面図である。
【0017】
同図に示すように、液貯溜タンク10の底面には充填バルブ1が装着されると共にその下方には、缶2が缶リフター17により昇降自在に保持され、更に、缶リフター17上の缶2を次工程に送る搬送手段として缶加速アーム19が配置されている。
【0018】
充填バルブ1は、次のように構成される。
即ち、液貯溜タンク10の底面に筒状のバルブ本体7がシールリングにて液密に固設され、バルブ本体7には液貯溜タンク10に連通する液通路7aが内外に貫通している。
バルブ本体7の外周に洗浄水排水用の配管20が取り付けられている。
【0019】
バルブ本体7の下部筒には液ノズル6が同心に外嵌螺合すると共にこの液ノズル6はシールリングを介してバルブ本体7と液密に一体に組付けられている。
液ノズル6は、図4に示すように、下端内側に弁座6bが形成されると共にその下部外周には浅い台形断面の円環状溝6cが形成されている。
液ノズル6は、ステンレス又は撥水性材料、例えば、テフロン(商標名)等で作られている。
【0020】
バルブ本体7及び液ノズル6の内面には、ベントチューブ14がガイド羽を介して昇降自在に挿入されると共にこのベントチューブ14と摺動自在に接触する円環状のガイド51がバルブ本体7の上端に固設されている。
ベントチューブ14の中心にはエア通路14aが貫通し、バルブ本体7及び液ノズル6の内周面とベントチューブ14の外周面との間には円筒状の液通路6aが構成され、この液通路6aは、その上部においてバルブ本体7の液通路7aと連通している。
【0021】
ベントチューブ14の下部には図4に示す円錐状の茸弁14bが形成されている。
この茸弁14bは、図1に示すように、液ノズル6の下端の弁座6bに液密に密着して、液通路6aを閉じ、また、図4に示すように、押し下げられて、液ノズル6の下端の弁座6bとの間に隙間を形成して、液通路6aを開く。
【0022】
ベントチューブ14の上部には円環状のストッパ52が固設されると共に、このストッパ52とバルブ本体7の肩部との間に圧縮ばね15が圧装され、ベントチューブ14は常時押し上げる方向に付勢されている。
一方、液貯溜タンク10の蓋(図示省略)には、ベントチューブ押し下げ手段18が固設されている。
【0023】
従って、図1に示すように、圧縮ばね15により、ベントチューブ14が押し上げられた状態のときには、ベントチューブ14の茸弁14bが液ノズル6の下端の弁座6bに液密に密着して、液通路6aが閉じられる。
また、図4に示すように、圧縮ばね15の付勢力に抗して、ベントチューブ押し下げ手段18によりベントチューブ14を押し下げて、ベントチューブ14の茸弁14bが液ノズル6の下端の弁座6bとの間に隙間が形成されると、液通路6aが開かれる。
【0024】
液ノズル6の外周面には、摺動可能な隙間を介して、バルブリティナ8が外嵌されると共にこのバルブリティナ8の下端には溝が形成され、缶2に対するシールパッキン9が嵌入されている。
バルブリティナ8の上部には、内外に連通する窓8aを有する円環状溝が形成されると共にバルブリティナ8の下部には溝が形成されてOリング21が内嵌され、このOリング21により液ノズル6の円環状溝6cとの隙間が液密にシールされている。
【0025】
バルブリティナ8とバルブ本体7との間には上下方向に圧縮ばね16が圧装され、バルブリティナ8は常時下方に押すように付勢されている。
バルブリティナ8及び圧縮ばね16の外周において、バルブ本体7には、外筒3がフランジ部を介して気液密にシールして取り付けられている。
この外筒3の下部内側には、バルブリティナ8の外周の環状の突起と係合し、バルブリティナ8をその下端位置で係止する環状の段3cが形成される。
【0026】
この外筒3の下端面には、洗浄キャップ4上側のシールラバー44に当接してシール性を向上させてる突起3aが設けられている。
外筒3の内側に、つまり、液ノズル6及びバルブリティナ8の外側には上部室3bが形成され、この上部室3bは、充填バルブ1の洗浄時の洗浄水の通路となる。
【0027】
このような構成の充填バルブ1は二つで一対として設けられている。例えば、図2に示すように、二つの充填バルブ1,1′で一対として設けられている。
更に、洗浄タンク10の底面には、一対の充填バルブ1,1′に対し、充填機の回転中心軸から放射方向に一対づつ長孔ガイドレール23,24が固設されると共にこれら長孔ガイドレール23,24には長孔36が形成されている。
【0028】
長孔ガイドレール23,24の間には、二つの洗浄キャップ4をそれぞれ支える2連の洗浄キャップ取付環29aを有する洗浄キャップ支持アーム29が配設されている。
この洗浄キャップ支持アーム29は、ローラ付きピン25が両側に突出し、これらローラ付きピン25が長孔ガイドレール23,24の長孔36に摺動自在に装着されている。
【0029】
洗浄キャップ支持アーム29には上部に切り欠き長孔26が形成され、二つの充填バルブ1,1′のどちらか一方、図中では充填バルブ1のバルブ本体7にこの切り欠き長孔26と係合するピン12が取り付けられている。
洗浄タンク10の底面には、エアシリンダ30が固設され、このエアシリンダ30のロッド31の先端に水平アーム32が設けられ、この水平アーム32には受け板33,34及び35が取り付けられている。
【0030】
洗浄キャップ支持アーム29には下側に1個の下向きピン28が形成されると共に受け板33にはキャップ支持アーム29のピン28に係合する孔が設けられている。
受け板34,35には、キャップ支持アーム29のピン28に係合する長孔(キャップ支持アーム29の移動方向に対し直角方向の長孔)が設けられている。
【0031】
従って、1個のエアシリンダ30で複数の洗浄キャップ支持アーム29を、更に、図5の構成であれば、6個の洗浄キャップ4を同時に水平放射方向に移動可能であり、多数の充填バルブ1を有する充填機において充填バルブの数分の一(図5の構成であれば、6分の1)の個数の移動用エアシリンダ30及び周辺装置で対応可能である。
【0032】
洗浄キャップ4は、次のように構成されている。
即ち、洗浄キャップボディ41の中心突通孔に洗浄キャップピストン42の軸が摺動可能に嵌合すると共に洗浄キャップピストン42の上面にはシールラバー44が張り付けられている。
洗浄キャップボディ41の上部外周41aに洗浄キャップピストン42の外周筒部42bがシールリングにより気密に嵌合して、洗浄キャップボディ41の上部であって洗浄キャップピストン42の下方にエアシリンダが形成されている。
【0033】
また、洗浄キャップピストン42の下端に小ピストン43が取り付けられると共にこの小ピストン43が洗浄キャップボディ41の下側筒部41bに対しシールリングにより気密に嵌合して小ピストン43の上方にエアシリンダが形成されている。
二つのピストン42,43を結合する軸部の中間部に溝が設けられてシールリングが嵌め込まれ、上下のエアシリンダを気密に遮断している。
【0034】
従って、図示しない加圧エア切替弁から、加圧エア配管45を通じて、洗浄キャップボディ41の上部のエアシリンダに加圧エアを供給して排気することにより、洗浄キャップピストン42を上方へ押し上げ、また、図示しない加圧エア切替弁から、加圧エア配管46を通じて、洗浄キャップボディ41の下部のエアシリンダに加圧エアを供給して排気することにより、洗浄キャップピストン42を下方へ押し下げることができる。
【0035】
そのため、図3に示すように、洗浄キャップ4が充填バルブ1の下方へ移動した状態で、洗浄キャップピストン42を押し上げれば、充填バルブ1の外筒3の下端縁の環状突起3aにシールラバー44が押し付けられて気密を保持することができる。
このときの加圧エア圧力は、洗浄水の水圧に耐える大きさであれば良い。
前記構成を有する本実施例の充填バルブ自動洗浄装置は、次のようにして使用される。
【0036】
〔液充填工程〕
先ず、製品液充填時(液貯溜タンク10内の液圧は大気圧)は、缶リフタ17により缶2を上昇させて、缶口をバルブリティナ8のシールパッキン9に押し付けることにより液密とし、更に、缶2を上昇させてバルブリティナ8を押し上げることにより、バルブリティナ8の溝に内嵌しているシールリング21を液ノズルの下部円環状溝6c内で上部に接触させて気液密とする。
【0037】
次に、ベントチューブ押し下げ手段18により、圧縮ばね15の付勢力に抗して、ベントチューブ14を押し下げて、ベントチューブ14の下端の茸弁14bを液ノズル6の下端の弁座6bから離して液通路6aを開くと、缶2内のエアはベントチューブ14から抜け、製品液の充填が開始される。
【0038】
前述のように、バルブリティナ8と液ノズル6との缶2の口部が気液密となっているので、缶2に製品液が充填され、液面レベルが液ノズル6の下面に達し、ベントチューブ14内の液面高さが液貯溜タンク10の液面高さと同じレベルとなったときに充填は止まり、ベントチューブ押し下げ手段18が逆作動して上昇することにより、ベントチューブ14の下端の茸弁14bが液ノズル6の下端の弁座6bに密着して液通路6aが閉じられ、充填が完了する。
【0039】
引き続き、缶2を下降させ、缶口の液封が解かれるとベントチューブ14内の液が缶2内に入り、缶2内の製品液が規定容量に達する。
充填が終わり、缶2が下降し、圧縮ばね16の付勢力によりバルブリティナ8が押し下げられて外筒3により係止された最下端位置では、図4の拡大図に示すように、シールリング21が液ノズル6の下部の浅い台形断面の円環状溝6cに到達して、液ノズル6の外周面から離れ、シールリング21内側と液ノズル6外周面との間に気体又は液体が通過できる隙間が生じる。
【0040】
上述したように、バルブリティナ8と液ノズル6の摺動部は直接製品液に浸ることはないが、製品液の飛沫は液ノズル6の下部外面に付着し、製品液が糖分等の有機物を含んでいれば、これが液ノズル6の外面に堆積する虞がある。
そこで、液ノズル6を撥水性材料製とすれば、液充填時、糖分等の有機物がノズル6の気液の界面に付着し難くなると同時に、作業終了後の洗浄が容易となる。
【0041】
液充填が終わった缶2は缶リフタ17の逆作動により降下して缶口が充填バルブ1から離れ、充填機外に排出されて図示しないシーマへ送られ、缶蓋のシーミングが行われる。
【0042】
〔洗浄工程〕
洗浄キャップ4が前進して洗浄の位置に置かれたとき、充填バルブ1の下方に洗浄キャップ4と干渉するものがないときは、液貯溜タンク10の高さ位置はそのままで良いが、缶リフタ17に設けられた缶2のホルダ或いは加速アーム19(缶2を取り出す搬送装置の一部)等による洗浄キャップ4との干渉が生じる場合には、図示しない液貯溜タンク昇降装置により、予め液貯溜タンク10を所定高さに上昇させて置く必要がある。
【0043】
図5(A)において、エアシリンダ30により水平アーム32を作動させると、水平アーム32に取り付けられている受け板33,34及び35により、3組の洗浄キャップ支持アーム29を同時に前進させて、6個の洗浄キャップ4を充填バルブ1の直下に置くと同時に、洗浄キャップ支持アーム29の切り欠き長孔26をバルブ本体7に植え付けられたピン12に係合させると、図5(A)の上側に示したように、各洗浄キャップ4の中心位置が自動的に充填バルブ1(外筒3)の軸中心に合致する。
【0044】
次に、エア配管45から洗浄キャップ4の上側エアシリンダに圧縮エアを供給して洗浄キャップピストン42を上昇させると、洗浄キャップピストン42上面に張り付けられているシールラバー44が外筒3の下縁に当接してこれをシールする。
充填バルブ1の全部を同時にこの状態にすることができるので、洗浄キャップ4の装着は短時間で済み、充填機を停止したまま、全充填バルブ1の同時洗浄が可能となる。
【0045】
その後、液貯溜タンク10に蓋(図示省略)を被せて密封し、洗浄液を図示しない洗浄液供給タンクから液貯溜タンク10へポンプで送り込んで満水とし、ベントチューブ14を押し下げて、ベントチューブ14の下端の茸弁14bを液ノズル6の下端の弁座6bから離して液通路6aを開くと、洗浄液は、バルブ本体7、液ノズル6とベントチューブ14で形成されている液通路7a,6aを通過すると共にベントチューブ14のエア通路14aを通過してシールラバー44に到達し、図4で矢印で示すように、バルブリティナ8の内周溝に内嵌されているシールリング21と液ノズルの円環状溝6cの外周面との間の隙間を通って、外筒3の上部室3bに入り、ここから、バルブ本体内部通路を経てバルブ本体7に繋いだ排出配管20より排出される。即ち、洗浄液1は充填バルブ1の内外の全ての部品を浸して流通して洗浄する。
【0046】
この状態で洗浄が行われるとき、外筒3のシール圧と洗浄液圧に伴う洗浄キャップ4を押す圧力とを全て、バルブ本体7のピン12と、洗浄キャップ支持アーム29とで受け止めることができるので、洗浄キャップ支持アーム29の水平移動手段を構成するピン25、水平アーム32、これに取り付けられている受け板33,34及び35、長孔ガイドレール23,24等への下向きの負荷は全く無く、これらの部品は頑丈なものにする必要はなくなる。
【0047】
また、外筒3と洗浄キャップ4のシールに対し、洗浄キャップピストン42の上側のエアシリンダの作動エア受圧面積を充分に採ってあるので、作動エア圧力は高圧にする必要はない。
引き続き、充填バルブ1の洗浄を終了し、充填機を運転可能な状態にするには、充填バルブ1より洗浄液を抜き、湯又は水洗浄後の水抜きの後、前記の逆の手順により、つまり、エア圧を切り換えて洗浄キャップ4のピストン42を下降して外筒3から離し、各エアシリンダ30によりそれぞれの洗浄キャップ支持アーム29と洗浄キャップ4を同時に後退させて、洗浄キャップ4を内側へ引き込み、必要に応じて液貯溜タンク10を所定位置まで降下して、充填動作に備える。
【0048】
他の実施例として、充填バルブのバルブ本体両脇に備えられたピン12にそれぞれ係合する二つの切り欠き長孔26が形成された洗浄キャップ支持アーム29を具えるとともに、長孔ガイドレール23,24をそれぞれの洗浄キャップ支持アーム29に対応させることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明の充填バルブ洗浄装置は、洗浄時、洗浄後の内圧及び充填バルブの外筒をシールするための下向きの力を、充填バルブの固定部に設けたピンと加圧エアピストンを構成する洗浄キャップ及びこれと一体に結合している切り欠き長孔部で受けるため、従来例のように洗浄キャップの昇降機構部及び往復移動部を頑丈にする必要はない。また、全ての充填バルブに洗浄キャップを一斉同時に着脱自在なため、着脱時間が短縮できる。
【0050】
前述したように、洗浄液の内圧及び充填バルブの外筒をシールし下向きの力を支える洗浄キャップには充分広い面積の平面シールラバーパッキンが備えられ、洗浄キャップのシールは充填バルブ外筒の下端縁を洗浄キャップのシールラバーパッキンに当接するだけで良く、洗浄キャップを嵌め込む必要がなく、精密な位置合わせが不要であるので構成部品は高精度を必要とせず、低コストのものとなる。
【0051】
前記バルブ本体に前記外筒内側に通じている洗浄水の排出配管を接続して充填バルブ洗浄の際には、洗浄水が前記液ノズルと前記バルブリティナの隙間を通りバルブリティナ上部へも流れ込むようになっているので、洗浄液がバルブ内外の全ての部品を浸して流通して洗浄し、液ノズルとバルブリティナの隙間やこの隙間に介在するシールリングを充分に洗浄することができる。
また、充填バルブの洗浄時は、バルブ本体下部の外筒を洗浄用キャップにより液密にシールし、その排液を集めることができるので、アルカリ性等の洗浄液が使用できる。
【0052】
液貯溜タンクを密封し、中の洗浄液の圧力を増減させることにより、バルブリティナを上下に揺動させ、液ノズル外周面とリティナの隙間を揺動洗浄することも可能である。
更に、液貯溜タンクの洗浄水レベルをベントチューブ上口より低くし、タンク内のエアをベントチューブを通して液バルブ周りの洗浄液に吹き込んでエアバブル洗浄液とし、これをバルブリティナ溝に内嵌しているシール材とノズル外周面との間の隙間を通して、この最も固形物が堆積し易い部分を洗浄することができる。エア混入で軽くなり増量して流速を増したエアバルブ洗浄液は洗浄効果を向上させる。
【0053】
この洗浄キャップによる自動洗浄は充填機の停止時に行われるので、洗浄液排出配管及び圧縮液配管は洗浄時だけ結合すれは良く、ロータリージョイント等が不要であるので構成が簡単となり安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータリ式缶充填機の充填バルブ及び自動洗浄装置の側面断面図である。
【図2】図1の充填バルブ及び自動洗浄装置を正面から見た側面図である。
【図3】図1の充填バルブ及び自動洗浄装置において、洗浄キャップが洗浄位置に設置されたときの側面断面図である。
【図4】図3の中の充填バルブと洗浄キャップの接触部拡大図である。
【図5】図1の充填バルブ及び自動充填装置の平面図及び洗浄キャップ支持アームの側面図、平面図である。
【図6】従来の自動洗浄装置の縦断面図、拡大平面図である。
【符号の説明】
1 充填バルブ
2 缶
3 外筒
4 洗浄キャップ
6 液ノズル
7 バルブ本体
8 バルブリティナ
12 ピン
20 洗浄水排水配管
23,24 長孔ガイドレール
26 切り欠き長孔
28 ピン
29 洗浄キャップ支持アーム
30 エアシリンダ
32 水平アーム
33,34,35 受け板
41 洗浄キャップボディ
42 洗浄キャップピストン
44 シールラバー
Claims (4)
- 回転駆動される水平回転部材に、水平円周上等ピッチに配置された複数の充填バルブを有するロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記充填バルブのバルブ本体側面に植え込まれたピンと、前記充填バルブの下部に取り付けられた液ノズルに対し上下に昇降可能に外嵌し圧縮ばねにより下方に付勢されて下面に環状の容器口シール用パッキンを具えたバルブリティナと、前記充填バルブ本体に気液密に固設され該充填バルブの下部を外側から覆い前記バルブリティナを下方向に係止する外筒と、各充填バルブの内側方にそれぞれ設けられ前記充填機の回転中心に対して水平放射方向に移動可能でそれぞれの上側シール面が上下動できる昇降手段を内蔵している洗浄キャップと、該洗浄キャップの上側シール面に取り付けられたシールパッキンと、前記洗浄キャップを2個づつ同時に支えその中間部を支持し洗浄キャップが外側方へ前進移動時に前記バルブ本体のピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームと、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動手段とを備え、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動手段により前記洗浄キャップが前進し、前記洗浄キャップ支持アームの切り欠き長孔が前記バルブ本体に備えられたピンに係合し、前記洗浄キャップの上側シール面が前記キャップに内蔵の昇降手段により上昇し、前記外筒下端に圧接して前記充填バルブの洗浄が行われるとき、前記洗浄キャップのシール圧を前記バルブ本体に備えられた前記ピンと前記洗浄キャップ支持アームとで受け止めることを特徴とするロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置。
- 請求項1記載のロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、同時に2個の洗浄キャップを支えその中間部を支持し外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバルブ本体に備えられたピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームの代わりに、洗浄キャップを支え外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバルブ本体両脇に備えられたピンにそれぞれ係合する二つの切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームを備えたこことを特徴とするロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置。
- 請求項1又は2記載のロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、洗浄キャップ上側シール面昇降手段が、前記洗浄キャップに内蔵したエアシリンダとピストンよりなることを特徴とするロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置。
- 請求項1,2又は3記載のロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記バルブ本体に前記外筒内側に通じている洗浄水の排出配管を接続し、前記充填バルブの洗浄の際、洗浄液が前記液ノズルと前記バルブリティナの隙間を通り前記バルブリティナ上部へも流れ込むことを特徴とするロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置。
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