JP2831170B2 - ロータリ充填機のバルブ洗浄装置 - Google Patents

ロータリ充填機のバルブ洗浄装置

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JP2831170B2
JP2831170B2 JP3195422A JP19542291A JP2831170B2 JP 2831170 B2 JP2831170 B2 JP 2831170B2 JP 3195422 A JP3195422 A JP 3195422A JP 19542291 A JP19542291 A JP 19542291A JP 2831170 B2 JP2831170 B2 JP 2831170B2
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良治 田中
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幸雄 高田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体等を容器に充填す
るロータリ充填機のバルブ洗浄装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のロータリ充填機のバルブ洗浄装置
を図6、図7により説明すると、11が複数の充填バル
ブ、20がリング状支持台、21が同リング状支持台2
0を支持する支柱、22が同リング状支持台20上に所
定間隔毎に取付けた複数のブラケツト、23がこれらの
ブラケツト22により半径方向内外方への摺動を可能に
支持された複数の摺動管、24が同各摺動管23の先端
部に2個ずつ取付けた洗浄液噴射ノズル、25が上記各
摺動管23を半径方向内外方へ摺動させる複数のシリン
ダ装置であり、これら2つのシリンダ装置25の系統の
各機器が充填機の回転中心から延びた放射線上に配設さ
れている。
【0003】上記図6、図7に示すロータリ充填機のバ
ルブ洗浄装置では、充填液を容器に充填するときに、シ
リンダ装置25を作動して、摺動管23と各洗浄液噴射
ノズル24とを半径方向内方へ後退させて、容器と各洗
浄液噴射ノズル24とを干渉させないようにする。また
充填バルブ11を洗浄するときには、シリンダ装置25
を作動して、摺動管23と各洗浄液噴射ノズル24とを
半径方向外方へ前進させ、同各洗浄液噴射ノズル24を
充填バルブ11の直下に位置にさせて、洗浄液を同各洗
浄液噴射ノズル24から充填バルブ11へ噴射するよう
にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図6、図7に示す
従来のロータリ充填機のバルブ洗浄装置では、一方のシ
リンダ装置25と他方のシリンダ装置25とを作動し、
一方の摺動管23と他方の摺動管23とを半径方向内方
へ移動させて、一方の摺動管23の先端部に取付けた各
洗浄液噴射ノズル24と、他方の摺動管23の先端部に
取付けた各洗浄液噴射ノズル24とを、図7の実線位置
→一点鎖線位置に後退させたとき、隣合う洗浄液噴射ノ
ズル24が図7のCのように干渉するので、1つのシリ
ンダ装置25により移動させることのできる洗浄液噴射
ノズル24の数が2個程度に限定される。
【0005】従ってシリンダ装置(アクチユエータ)2
5の数が多くなり、充填バルブ11の数が多くなれば、
シリンダ装置25の数がさらに増大する。それに加え、
シリンダ装置25周辺部の構造が複雑化して、製作コス
ト、或いは組立・保守に要するコストが増大するという
問題があった。本発明は前記の問題点に鑑み提案するも
のであり,その目的とする処は,アクチユエータの数を
減少できて、製作コスト、或いは組立・保守に要するコ
ストを低減できるロータリ充填機のバルブ洗浄装置を提
供しようとする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、複数の充填バルブを充填機の回転中心
を中心とした円周方向移動と昇降とを可能に設けたロー
タリ充填機において、各充填バルブが下降したときにそ
れぞれに設けた洗浄液排出孔が同各充填バルブの液通路
等に連通する複数の洗浄用キヤツプと、同各洗浄用キヤ
ツプのそれぞれを半径方向内外方へ移動可能に支持する
複数のキヤツプ用ガイドレールと、上記各洗浄用キヤツ
プに設けた円周方向溝に嵌挿した複数のローラと、同各
ローラを支持する押バーと、同押バーを半径方向内外方
に前後進させるアクチユエータとを具えている。
【0007】
【作用】本発明のロータリ充填機のバルブ洗浄装置は前
記のように構成されており、液充填時には、1つのアク
チユエータを作動し、その動きを押バーと各ローラとを
介し各洗浄用キヤツプに伝えて、同各洗浄用キヤツプを
各キヤツプ用ガイドレールに沿って半径方向内方に後退
させて、同各洗浄用キヤツプを容器や充填バルブに干渉
させないようにする。また充填バルブ洗浄時には、上記
アクチユエータを作動し、その動きを押バーと各ローラ
とを介し各洗浄用キヤツプに伝えて、同各洗浄用キヤツ
プを各キヤツプ用ガイドレールに沿い半径方向外方に前
進させて、同各洗浄用キヤツプに設けた洗浄液排出孔
を、下降する各充填バルブの液通路等に連通させ、洗浄
液をこれらの通路や排出孔に流通させて、充填バルブの
洗浄を行う。
【0008】
【実施例】次に本発明のロータリ充填機のバルブ洗浄装
置を図1乃至図5に示す一実施例により説明する。ロー
タリ充填機は、多数の充填バルブ30が同一円周上に同
一高さ、等間隔に取付けられ、充填の際には、これらの
充填バルブ30が充填機本体とともに回転移動する一
方、所定位置に達した充填バルブ30の下に容器33が
次々に送り込まれて、液の充填が行われるようになって
おり、一般的な充填機である。
【0009】図1、図2は,このロータリ充填機を示
し、図3〜図5は、バルブ洗浄装置を示している。図
1、図2の31が液槽で、これに液体を満たす。32が
バルブボデーで、同バルブボデー32には、カムフオロ
ワー37が取付けられており、カム36により液槽31
の底面に設けられた筒孔31aの中を昇降する。
【0010】また同バルブボデー32は、液のバルブと
なるバルブ端面32aと空気抜パイプ32bとが一体に
なるように取付けられている。バルブボデー32の筒内
に液バルブ39を摺動可能に挿入している。また容器3
3をセンタリングするベル38が液バルブ39aの下方
外周に摺動可能に嵌挿されている。
【0011】液バルブ39とベル38とは、バルブボデ
イー32の空気抜パイプ32bの下端のバルブ端32a
に吊られる一方、液バルブ39が第1ばね41を介して
バルブボデイー32に押し付けられている。以上の充填
バルブ30の作用を図2により説明すると、カム36が
充填機本体から離れた架台(図示せず)に取付けられて
いる。充填機本体が矢印方向に回転すると、カムフオロ
ワー37がカム36に沿って上下動し、充填バルブ30
のバルブボデイー32が昇降する。図2の左側に示した
容器33は、充填が完了した直後、バルブボデイー32
が上昇すると、容器33から離れて、図2の中央に示し
た排出状態になって、容器33が排出される。図示を省
略したが、この後、空の容器33が供給され、バルブボ
デイー32が下がり、容器33に被さって、充填が始ま
る。この状態を図2の右側に示した。
【0012】図1の(ア)は、空容器33が充填バルブ
30の下に供給されたばかりの状態を示している。図1
の(イ)は、バルブボデー32が下降し、ベル38が容
器33の案内になって、容器33が充填バルブ30の中
心に寄せられ、容器33の上縁がパツキン34に当接し
て、第2ばね42の押圧力により気密にシールされてい
る状態を示している。図1の(ウ)は、バルブボデー3
2がさらに下降して、ベル38の上縁が液バルブ39の
フランジに当接して、バルブ端32aと液バルブ39と
の間が開いて、開口部40が形成された状態を示してい
る。
【0013】この状態において、液槽31の液は矢印に
より示したように液通路35、開口部40を通って容器
33に流入して、容器33内の空気は、空気通路43を
通って液槽の上に抜けて、液と入れ替わる。液の充填工
程は、液が容器33の中に差し込まれたバルブ開口部4
0に達し、さらに容器通路43を上昇して、液槽31の
液水位の高さに到って終わり、バルブボデー32が上昇
すれば、バルブ開口部40が自動的に閉じる。さらにバ
ルブボデー32が上昇し、容器33がパツキン34から
離れると、空気通路43に入っていた液が容器33内に
逆流して、空気通路43が空になる。
【0014】この充填バルブ30の機能をそのまま利用
して、容器33の代わりに洗浄用キヤツプ45を容器3
3の置かれる位置に移動させ、洗浄液を循環させて、充
填バルブ30の洗浄を自動的に行う。図3乃至図5によ
りバルブ洗浄装置を具体的に説明する。図3は、上から
見た平面図であり、1個のアクチユエータ59により駆
動できる洗浄用キヤツプ45の数を5個にしている。6
2が各スライドブロツクに設けた円周方向溝,61が同
各円周方向溝62に嵌挿したローラ、60が同各ローラ
61を支持する押バーである。
【0015】図4は、図3の矢視AーA線に沿う縦断側
面図,図5は、図3の矢視BーB線に沿う縦断側面図で
ある。同各図とも、洗浄用キヤツプ45が充填バルブ3
0に被さった状態を示している。洗浄用キヤツプ45の
中のパツキン46は、ベル38との気密を保つためのも
のであり、洗浄用キヤツプ45の中に洗浄液排出孔47
が明けられて,洗浄液排出管48に繋がっている。また
この洗浄液排出管48が洗浄液回収槽(図示せず)に通
じている。
【0016】第1支持台50と第3支持台52とが充填
機の本体フレーム(図示せず)に取付けられ、第1ガイ
ドレール53と第2ガイドレール54とが第1支持台5
0と第3支持台53とにより支持され、第1スライドブ
ロツク57が第1ガイドレール53と第2ガイドレール
54とにより、半径方向内外方へ移動可能に支持され、
アクチユエータ59が第1スライドブロツク57に取付
けられ、洗浄用キヤツプ45と押バー60とが第1スラ
イドブロツク57に取付けられている。なお第2ガイド
レール54は、第1スライドブロツク57の回り止めの
役目を持っている。
【0017】図5において、第2支持第51と第3支持
台52とが充填機の本体フレームに取付けられ、第3ガ
イドレール55と第4ガイドレール56とが第2支持第
51と第3支持台52とにより支持されている。これら
の第3ガイドレール55と第4ガイドレール56と上記
第1ガイドレール53と第2ガイドレール54とが充填
機本体の回転中心を向いている。第2スライドブロツク
58が第3ガイドレール55と第4ガイドレール56と
により案内されて,半径方向内外方へ移動する。なお第
4ガイドレール56は、第2スライドブロツク58の回
り止めの役目を持っている。
【0018】第2スライドブロツク58の下面に洗浄用
キヤツプ45が取付けられている。また第2スライドブ
ロツク58には、円周方向溝62が設けられ、この円周
方向溝62にその幅よりも僅かに小さい径のローラ61
が嵌挿されている。そしてアクチユエータ59の駆動力
が押バー60とローラ61とを介して第2スライドブロ
ツク58に伝えられるようになっている。
【0019】ローラ61の取付軸は、ローラ61の回転
軸に対して軸中心がずらされており、ローラ61を押バ
ー60に取付ける際、洗浄用キヤツプ45の押出し端位
置の調整を可能にしている。即ち、洗浄用キヤツプを充
填バルブ30の直下に正確に位置させるように調整する
機能を持っている。ローラ61を第2スライドブロツク
58に取付け,押バー60に各洗浄用キヤツプ45の移
動方向と直交する水平方向溝を設けても,同じ作用を行
うことができる。
【0020】次に前記図1乃至図5に示すロータリ充填
機のバルブ洗浄装置の作用を具体的に説明する。 (1)液の充填時 図3において、アクチユエータ59を縮み方向に作動し
て、第1スライドブロツク57と押バー60と各ローラ
61と各スライドブロツク58と各洗浄用キヤツプ45
とを点線矢印方向に移動させて,押バー60を点線位置
まで後退させる。この後退位置では、各洗浄用キヤツプ
45が容器33及び充填バルブ30の可動部(ベル38
等の可動部)に干渉しない。 (2)充填バルブ洗浄時 このときは、各洗浄用キヤツプ45を図3〜図5の実線
位置に押し出す。このとき、第2スライドブロツク58
の円周方向溝62の中でローラ61は、第2スライドブ
ロツク58の移動方向と直交した水平方向に自由に動く
ことができるので,第2スライドブロツク58とローラ
61の円周方向のピツチが一致していなくても、作動に
支障を生じない。
【0021】充填バルブ30が上昇している場所を選ん
で洗浄用キヤツプ45を前進させ,充填バルブ30の直
下に到達した後、充填機を洗浄用キヤツプ45の1セツ
ト分(本実施例では5個分)回転し、次の洗浄用キヤツ
プ45のセツトを充填バルブ30の下に前進させる。全
ての洗浄用キヤツプ45を前進させたら、徐々に充填機
本体を回し、洗浄液(熱湯,洗剤水、水等)を満たした
液槽から洗浄液を充填バルブ30の液通路35,バルブ
開口部40を経て各洗浄用キヤツプ45内へ矢印のよう
に流入させ、この洗浄液により、充填バルブ30の液通
路35,空気通路43,液バルブ39の先端,バルブ端
32a,ベル38の内側,パツキン34を洗浄しなが
ら,洗浄液排出口47から洗浄液排出管48,回収槽へ
戻して,循環させる。
【0022】また図2のカム36を図示しない公知の手
段により下降させると、充填機の全充填バルブのベル3
8が洗浄用キヤツプ45の中のパツキン46に当接して
いる状態を維持できるため、洗浄液を外部へ漏出させな
い状態で循環させることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明のロータリ充填機のバルブ洗浄装
置は前記のようにアクチユエータの動きを押バーと各ロ
ーラとを介し各洗浄用キヤツプに伝えて、同各洗浄用キ
ヤツプを各キヤツプ用ガイドレールに沿い半径方向内外
方に移動させるので、複数(実施例の場合5個)の洗浄
用キヤツプを1つのアクチユエータにより、後退時の隣
接した洗浄用キヤツプ同士の干渉(7図のC参照)を生
じさせずに、移動させることができ、アクチユエータの
数を1つに減少できて、製作コスト、或いは組立・保守
に要するコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリ充填機の充填バルブの作用説
明図である。
【図2】同充填バルブの作用説明図である。
【図3】本発明のロータリ充填機のバルブ洗浄装置の一
実施例を示す平面図である。
【図4】図3の矢視AーA線に沿う縦断側面図である。
【図5】図3の矢視BーB線に沿う縦断側面図である。
【図6】従来のロータリ充填機の洗浄用キヤツプを示す
側面図である。
【図7】同洗浄用キヤツプの平面図である。
【符号の説明】
30 充填バルブ 31 液槽 32 バルブボデー 33 容器 34 パツキン 35 液通路 36 カム 45 洗浄用キヤツプ 53、55 ガイドレール 57、58 スライドブロツク 59 アクチユエータ 60 押バー 61 ローラ 62 円周方向溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 幸雄 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60 番地の1 中菱エンジニアリング株式会 社内 審査官 原 慧 (56)参考文献 特開 平4−102586(JP,A) 特開 平4−311492(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B67C 3/00 - 3/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の充填バルブを充填機の回転中心を
    中心とした円周方向移動と昇降とを可能に設けたロータ
    リ充填機において、各充填バルブが下降したときにそれ
    ぞれに設けた洗浄液排出孔が同各充填バルブの液通路等
    に連通する複数の洗浄用キヤツプと、同各洗浄用キヤツ
    プのそれぞれを半径方向内外方へ移動可能に支持する複
    数のキヤツプ用ガイドレールと、上記各洗浄用キヤツプ
    に設けた円周方向溝に嵌挿した複数のローラと、同各ロ
    ーラを支持する押バーと、同押バーを半径方向内外方に
    前後進させるアクチユエータとを具えていることを特徴
    としたロータリ充填機のバルブ洗浄装置。
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