JPH09309593A - ロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置 - Google Patents

ロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置

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JPH09309593A
JPH09309593A JP8126655A JP12665596A JPH09309593A JP H09309593 A JPH09309593 A JP H09309593A JP 8126655 A JP8126655 A JP 8126655A JP 12665596 A JP12665596 A JP 12665596A JP H09309593 A JPH09309593 A JP H09309593A
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valve
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cleaning cap
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄の際に洗浄キャップの昇降装置や往復動
装置に大きな負荷が作用せず、かつ、全充填バルブに各
洗浄キャップが一斉に着脱でき、また、充填バルブのク
ランプ機構及び洗浄キャップのシール機構が簡単で、従
って、軽量化、能率化及び簡素化に優れた経済的なロー
タリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 洗浄キャップ支持アーム29の水平移動
手段30により洗浄キャップ4が前進し、洗浄キャップ
支持アーム29の切り欠き長孔26がバルブ本体7に備
えられたピン12に係合し、洗浄キャップ4の上側シー
ル面44が洗浄キャップ4に内蔵の昇降手段41,42
により上昇し、外筒3下端に圧接して充填バルブ1の洗
浄が行われるとき、洗浄キャップ4のシール圧をバルブ
本体7に備えられたピン12と洗浄キャップ支持アーム
29とで受け止めることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料等を充填する
ロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリ充填機の充填バルブに洗
浄キャップを装着し、前記充填バルブを洗浄する手段と
して、人手による作業で充填作業終了毎に多数の充填バ
ルブの洗浄キャップの着脱作業を行うことは、多大の労
力と時間を要し、生産効率を低下させるので、洗浄キャ
ップを自動的に充填バルブに着脱して洗浄できるように
した種々の自動洗浄装置が提案されている。
【0003】従来提案されている自動洗浄装置の一例を
図6に示す(特開平5−254593号)。図6(A)
は、充填バルブ洗浄装置の縦断面図、同図(B)は、そ
の拡大平面図である。
【0004】同図に示すように、各充填バルブ01の内
側方に、洗浄キャップ02を支持した保持アーム03を
放射方向に往復動可能に設け、各保持アーム03を往復
動装置013により往復移動させる一方、ドレーンバル
ブ04を備えた洗浄キャップ02の上周縁の内側にフッ
ク05を、外側に旋回端子06をそれぞれ設けると共
に、充填バルブ01のスライドケース07にはフック0
5と係合自在な係止縁08を設け、充填工程のキャリー
カム09によるスライドケース07の昇降機構010の
作用と、キャリーカム09の前後端部に設けた洗浄キャ
ップ取付用トリッパー011と洗浄キャップ用トリッパ
ー012による旋回用端子06の回動作用で、フック0
5と係止縁08とを係合又は脱離せしめ、洗浄キャップ
02をスライドケース07に着脱して洗浄作業を行うと
共に、洗浄終了後は洗浄キャップ0を充填バルブ01の
内側に移送収納するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、下記ような欠点がある。
【0006】(1)洗浄時に洗浄液の内圧によりスライ
ドケース07に加わる下方への力が昇降機構010或い
は往復動装置013に負荷されるので、昇降機構010
或いは往復動装置013を頑丈にしなければならない。
【0007】(2)充填機の回転角度位置において、洗
浄キャップ02の前進、後退位置、係合、離脱の位置が
限られ、充填バルブ01を1ピッチづつ回しながら作業
をするので、着脱に多くの時間を要する。
【0008】(3)洗浄キャップ02をスライドケース
07に係合するためには、緊密に嵌め込む必要があり、
また、洗浄キャップ02とスライドケース07間の精密
な平面位置合わせが必要であり構成部品のコストが高価
となる。
【0009】(4)充填バルブ01を洗浄する際の水圧
により、スライドケース07に大きな反力が発生するの
で、充填バルブ01はスライドケース07に強固にクラ
ンプさせなけれはならず、その結果、クランプ治具のコ
ストが嵩み、従って、経済性が低下する。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みて提案さ
れたものであり、洗浄の際に洗浄キャップの昇降装置や
往復動装置に大きな負荷が作用せず、かつ、全充填バル
ブに各洗浄キャップが一斉に着脱でき、また、充填バル
ブのクランプ機構及び洗浄キャップのシール機構が簡単
で、従って、軽量化、能率化及び簡素化に優れた経済的
なロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の請求項1に係るロータリ充填機の充填バルブ自動
洗浄装置は、回転駆動される水平回転部材に、水平円周
上等ピッチに配置された複数の充填バルブを有するロー
タリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記充
填バルブのバルブ本体側面に植え込まれたピンと、前記
充填バルブの下部に取り付けられた液ノズルに対し上下
に昇降可能に外嵌し圧縮ばねにより下方に付勢されて下
面に環状の容器口シール用パッキンを具えたバルブリテ
ィナと、前記充填バルブ本体に気液密に固設され該充填
バルブの下部を外側から覆い前記バルブリティナを下方
向に係止する外筒と、各充填バルブの内側方にそれぞれ
設けられ前記充填機の回転中心に対して水平放射方向に
移動可能でそれぞれの上側シール面が上下動できる昇降
手段を内蔵している洗浄キャップと、該洗浄キャップの
上側シール面に取り付けられたシールパッキンと、前記
洗浄キャップを2個づつ同時に支えその中間部を支持し
洗浄キャップが外側方へ前進移動時に前記バルブ本体の
ピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ
支持アームと、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動
手段とを備え、前記洗浄キャップ支持アームの水平移動
手段により前記洗浄キャップが前進し、前記洗浄キャッ
プ支持アームの切り欠き長孔が前記バルブ本体に備えら
れたピンに係合し、前記洗浄キャップの上側シール面が
前記キャップに内蔵の昇降手段により上昇し、前記外筒
下端に圧接して前記充填バルブの洗浄が行われるとき、
前記洗浄キャップのシール圧を前記バルブ本体に備えら
れた前記ピンと前記洗浄キャップ支持アームとで受け止
めることを特徴とする。
【0012】上記目的を達成する本発明の請求項2に係
るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項
1において、同時に2個の洗浄キャップを支えその中間
部を支持し外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバル
ブ本体に備えられたピンに係合する切り欠き長孔が形成
された洗浄キャップ支持アームの代わりに、洗浄キャッ
プを支え外側方へ前進移動時に前記充填バルブのバルブ
本体両脇に備えられたピンにそれぞれ係合する二つの切
り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームを備え
たこことを特徴とする。
【0013】上記目的を達成する本発明の請求項3に係
るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項
1又は2において、洗浄キャップ上側シール面昇降手段
が、前記洗浄キャップに内蔵したエアシリンダとピスト
ンよりなり構造簡単で配設性が良好である。
【0014】上記目的を達成する本発明の請求項4に係
るロータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置は、請求項
1,2又は3において、前記バルブ本体に前記外筒内側
に通じている洗浄水の排出配管を接続し、前記充填バル
ブの洗浄の際、洗浄液が前記液ノズルと前記バルブリテ
ィナの隙間を通り前記バルブリティナ上部へも流れ込む
ようにしたものは、液ノズルとバルブリティナの隙間や
この隙間に介在するシールリングを洗浄することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
を参照して詳細に説明する。本発明の一実施例に係るロ
ータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置を図1〜図5に
示す。本実施例は、無圧(大気圧)充填のロータリ式缶
充填機に応用したものである。
【0016】図1は、ロータリ式缶充填機の充填バルブ
及び自動洗浄装置の側面断面図、図2は図1の充填バル
ブ及び自動洗浄装置を正面から見た側面図、図3は図1
の充填バルブ及び自動洗浄装置において、洗浄キャップ
が洗浄位置に設置されたときの側面断面図、図4は図3
の中の充填バルブと洗浄キャップの接触部拡大図、図5
は、図1の充填バルブ及び自動充填装置の平面図及び洗
浄キャップ支持アームの側面図、平面図である。
【0017】同図に示すように、液貯溜タンク10の底
面には充填バルブ1が装着されると共にその下方には、
缶2が缶リフター17により昇降自在に保持され、更
に、缶リフター17上の缶2を次工程に送る搬送手段と
して缶加速アーム19が配置されている。
【0018】充填バルブ1は、次のように構成される。
即ち、液貯溜タンク10の底面に筒状のバルブ本体7が
シールリングにて液密に固設され、バルブ本体7には液
貯溜タンク10に連通する液通路7aが内外に貫通して
いる。バルブ本体7の外周に洗浄水排水用の配管20が
取り付けられている。
【0019】バルブ本体7の下部筒には液ノズル6が同
心に外嵌螺合すると共にこの液ノズル6はシールリング
を介してバルブ本体7と液密に一体に組付けられてい
る。液ノズル6は、図4に示すように、下端内側に弁座
6bが形成されると共にその下部外周には浅い台形断面
の円環状溝6cが形成されている。液ノズル6は、ステ
ンレス又は撥水性材料、例えば、テフロン(商標名)等
で作られている。
【0020】バルブ本体7及び液ノズル6の内面には、
ベントチューブ14がガイド羽を介して昇降自在に挿入
されると共にこのベントチューブ14と摺動自在に接触
する円環状のガイド51がバルブ本体7の上端に固設さ
れている。ベントチューブ14の中心にはエア通路14
aが貫通し、バルブ本体7及び液ノズル6の内周面とベ
ントチューブ14の外周面との間には円筒状の液通路6
aが構成され、この液通路6aは、その上部においてバ
ルブ本体7の液通路7aと連通している。
【0021】ベントチューブ14の下部には図4に示す
円錐状の茸弁14bが形成されている。この茸弁14b
は、図1に示すように、液ノズル6の下端の弁座6bに
液密に密着して、液通路6aを閉じ、また、図4に示す
ように、押し下げられて、液ノズル6の下端の弁座6b
との間に隙間を形成して、液通路6aを開く。
【0022】ベントチューブ14の上部には円環状のス
トッパ52が固設されると共に、このストッパ52とバ
ルブ本体7の肩部との間に圧縮ばね15が圧装され、ベ
ントチューブ14は常時押し上げる方向に付勢されてい
る。一方、液貯溜タンク10の蓋(図示省略)には、ベ
ントチューブ押し下げ手段18が固設されている。
【0023】従って、図1に示すように、圧縮ばね15
により、ベントチューブ14が押し上げられた状態のと
きには、ベントチューブ14の茸弁14bが液ノズル6
の下端の弁座6bに液密に密着して、液通路6aが閉じ
られる。また、図4に示すように、圧縮ばね15の付勢
力に抗して、ベントチューブ押し下げ手段18によりベ
ントチューブ14を押し下げて、ベントチューブ14の
茸弁14bが液ノズル6の下端の弁座6bとの間に隙間
が形成されると、液通路6aが開かれる。
【0024】液ノズル6の外周面には、摺動可能な隙間
を介して、バルブリティナ8が外嵌されると共にこのバ
ルブリティナ8の下端には溝が形成され、缶2に対する
シールパッキン9が嵌入されている。バルブリティナ8
の上部には、内外に連通する窓8aを有する円環状溝が
形成されると共にバルブリティナ8の下部には溝が形成
されてOリング21が内嵌され、このOリング21によ
り液ノズル6の円環状溝6cとの隙間が液密にシールさ
れている。
【0025】バルブリティナ8とバルブ本体7との間に
は上下方向に圧縮ばね16が圧装され、バルブリティナ
8は常時下方に押すように付勢されている。バルブリテ
ィナ8及び圧縮ばね16の外周において、バルブ本体7
には、外筒3がフランジ部を介して気液密にシールして
取り付けられている。この外筒3の下部内側には、バル
ブリティナ8の外周の環状の突起と係合し、バルブリテ
ィナ8をその下端位置で係止する環状の段3cが形成さ
れる。
【0026】この外筒3の下端面には、洗浄キャップ4
上側のシールラバー44に当接してシール性を向上させ
てる突起3aが設けられている。外筒3の内側に、つま
り、液ノズル6及びバルブリティナ8の外側には上部室
3bが形成され、この上部室3bは、充填バルブ1の洗
浄時の洗浄水の通路となる。
【0027】このような構成の充填バルブ1は二つで一
対として設けられている。例えば、図2に示すように、
二つの充填バルブ1,1′で一対として設けられてい
る。更に、洗浄タンク10の底面には、一対の充填バル
ブ1,1′に対し、充填機の回転中心軸から放射方向に
一対づつ長孔ガイドレール23,24が固設されると共
にこれら長孔ガイドレール23,24には長孔36が形
成されている。
【0028】長孔ガイドレール23,24の間には、二
つの洗浄キャップ4をそれぞれ支える2連の洗浄キャッ
プ取付環29aを有する洗浄キャップ支持アーム29が
配設されている。この洗浄キャップ支持アーム29は、
ローラ付きピン25が両側に突出し、これらローラ付き
ピン25が長孔ガイドレール23,24の長孔36に摺
動自在に装着されている。
【0029】洗浄キャップ支持アーム29には上部に切
り欠き長孔26が形成され、二つの充填バルブ1,1′
のどちらか一方、図中では充填バルブ1のバルブ本体7
にこの切り欠き長孔26と係合するピン12が取り付け
られている。洗浄タンク10の底面には、エアシリンダ
30が固設され、このエアシリンダ30のロッド31の
先端に水平アーム32が設けられ、この水平アーム32
には受け板33,34及び35が取り付けられている。
【0030】洗浄キャップ支持アーム29には下側に1
個の下向きピン28が形成されると共に受け板33には
キャップ支持アーム29のピン28に係合する孔が設け
られている。受け板34,35には、キャップ支持アー
ム29のピン28に係合する長孔(キャップ支持アーム
29の移動方向に対し直角方向の長孔)が設けられてい
る。
【0031】従って、1個のエアシリンダ30で複数の
洗浄キャップ支持アーム29を、更に、図5の構成であ
れば、6個の洗浄キャップ4を同時に水平放射方向に移
動可能であり、多数の充填バルブ1を有する充填機にお
いて充填バルブの数分の一(図5の構成であれば、6分
の1)の個数の移動用エアシリンダ30及び周辺装置で
対応可能である。
【0032】洗浄キャップ4は、次のように構成されて
いる。即ち、洗浄キャップボディ41の中心突通孔に洗
浄キャップピストン42の軸が摺動可能に嵌合すると共
に洗浄キャップピストン42の上面にはシールラバー4
4が張り付けられている。洗浄キャップボディ41の上
部外周41aに洗浄キャップピストン42の外周筒部4
2bがシールリングにより気密に嵌合して、洗浄キャッ
プボディ41の上部であって洗浄キャップピストン42
の下方にエアシリンダが形成されている。
【0033】また、洗浄キャップピストン42の下端に
小ピストン43が取り付けられると共にこの小ピストン
43が洗浄キャップボディ41の下側筒部41bに対し
シールリングにより気密に嵌合して小ピストン43の上
方にエアシリンダが形成されている。二つのピストン4
2,43を結合する軸部の中間部に溝が設けられてシー
ルリングが嵌め込まれ、上下のエアシリンダを気密に遮
断している。
【0034】従って、図示しない加圧エア切替弁から、
加圧エア配管45を通じて、洗浄キャップボディ41の
上部のエアシリンダに加圧エアを供給して排気すること
により、洗浄キャップピストン42を上方へ押し上げ、
また、図示しない加圧エア切替弁から、加圧エア配管4
6を通じて、洗浄キャップボディ41の下部のエアシリ
ンダに加圧エアを供給して排気することにより、洗浄キ
ャップピストン42を下方へ押し下げることができる。
【0035】そのため、図3に示すように、洗浄キャッ
プ4が充填バルブ1の下方へ移動した状態で、洗浄キャ
ップピストン42を押し上げれば、充填バルブ1の外筒
3の下端縁の環状突起3aにシールラバー44が押し付
けられて気密を保持することができる。このときの加圧
エア圧力は、洗浄水の水圧に耐える大きさであれば良
い。前記構成を有する本実施例の充填バルブ自動洗浄装
置は、次のようにして使用される。
【0036】〔液充填工程〕先ず、製品液充填時(液貯
溜タンク10内の液圧は大気圧)は、缶リフタ17によ
り缶2を上昇させて、缶口をバルブリティナ8のシール
パッキン9に押し付けることにより液密とし、更に、缶
2を上昇させてバルブリティナ8を押し上げることによ
り、バルブリティナ8の溝に内嵌しているシールリング
21を液ノズルの下部円環状溝6c内で上部に接触させ
て気液密とする。
【0037】次に、ベントチューブ押し下げ手段18に
より、圧縮ばね15の付勢力に抗して、ベントチューブ
14を押し下げて、ベントチューブ14の下端の茸弁1
4bを液ノズル6の下端の弁座6bから離して液通路6
aを開くと、缶2内のエアはベントチューブ14から抜
け、製品液の充填が開始される。
【0038】前述のように、バルブリティナ8と液ノズ
ル6との缶2の口部が気液密となっているので、缶2に
製品液が充填され、液面レベルが液ノズル6の下面に達
し、ベントチューブ14内の液面高さが液貯溜タンク1
0の液面高さと同じレベルとなったときに充填は止ま
り、ベントチューブ押し下げ手段18が逆作動して上昇
することにより、ベントチューブ14の下端の茸弁14
bが液ノズル6の下端の弁座6bに密着して液通路6a
が閉じられ、充填が完了する。
【0039】引き続き、缶2を下降させ、缶口の液封が
解かれるとベントチューブ14内の液が缶2内に入り、
缶2内の製品液が規定容量に達する。充填が終わり、缶
2が下降し、圧縮ばね16の付勢力によりバルブリティ
ナ8が押し下げられて外筒3により係止された最下端位
置では、図4の拡大図に示すように、シールリング21
が液ノズル6の下部の浅い台形断面の円環状溝6cに到
達して、液ノズル6の外周面から離れ、シールリング2
1内側と液ノズル6外周面との間に気体又は液体が通過
できる隙間が生じる。
【0040】上述したように、バルブリティナ8と液ノ
ズル6の摺動部は直接製品液に浸ることはないが、製品
液の飛沫は液ノズル6の下部外面に付着し、製品液が糖
分等の有機物を含んでいれば、これが液ノズル6の外面
に堆積する虞がある。そこで、液ノズル6を撥水性材料
製とすれば、液充填時、糖分等の有機物がノズル6の気
液の界面に付着し難くなると同時に、作業終了後の洗浄
が容易となる。
【0041】液充填が終わった缶2は缶リフタ17の逆
作動により降下して缶口が充填バルブ1から離れ、充填
機外に排出されて図示しないシーマへ送られ、缶蓋のシ
ーミングが行われる。
【0042】〔洗浄工程〕洗浄キャップ4が前進して洗
浄の位置に置かれたとき、充填バルブ1の下方に洗浄キ
ャップ4と干渉するものがないときは、液貯溜タンク1
0の高さ位置はそのままで良いが、缶リフタ17に設け
られた缶2のホルダ或いは加速アーム19(缶2を取り
出す搬送装置の一部)等による洗浄キャップ4との干渉
が生じる場合には、図示しない液貯溜タンク昇降装置に
より、予め液貯溜タンク10を所定高さに上昇させて置
く必要がある。
【0043】図5(A)において、エアシリンダ30に
より水平アーム32を作動させると、水平アーム32に
取り付けられている受け板33,34及び35により、
3組の洗浄キャップ支持アーム29を同時に前進させ
て、6個の洗浄キャップ4を充填バルブ1の直下に置く
と同時に、洗浄キャップ支持アーム29の切り欠き長孔
26をバルブ本体7に植え付けられたピン12に係合さ
せると、図5(A)の上側に示したように、各洗浄キャ
ップ4の中心位置が自動的に充填バルブ1(外筒3)の
軸中心に合致する。
【0044】次に、エア配管45から洗浄キャップ4の
上側エアシリンダに圧縮エアを供給して洗浄キャップピ
ストン42を上昇させると、洗浄キャップピストン42
上面に張り付けられているシールラバー44が外筒3の
下縁に当接してこれをシールする。充填バルブ1の全部
を同時にこの状態にすることができるので、洗浄キャッ
プ4の装着は短時間で済み、充填機を停止したまま、全
充填バルブ1の同時洗浄が可能となる。
【0045】その後、液貯溜タンク10に蓋(図示省
略)を被せて密封し、洗浄液を図示しない洗浄液供給タ
ンクから液貯溜タンク10へポンプで送り込んで満水と
し、ベントチューブ14を押し下げて、ベントチューブ
14の下端の茸弁14bを液ノズル6の下端の弁座6b
から離して液通路6aを開くと、洗浄液は、バルブ本体
7、液ノズル6とベントチューブ14で形成されている
液通路7a,6aを通過すると共にベントチューブ14
のエア通路14aを通過してシールラバー44に到達
し、図4で矢印で示すように、バルブリティナ8の内周
溝に内嵌されているシールリング21と液ノズルの円環
状溝6cの外周面との間の隙間を通って、外筒3の上部
室3bに入り、ここから、バルブ本体内部通路を経てバ
ルブ本体7に繋いだ排出配管20より排出される。即
ち、洗浄液1は充填バルブ1の内外の全ての部品を浸し
て流通して洗浄する。
【0046】この状態で洗浄が行われるとき、外筒3の
シール圧と洗浄液圧に伴う洗浄キャップ4を押す圧力と
を全て、バルブ本体7のピン12と、洗浄キャップ支持
アーム29とで受け止めることができるので、洗浄キャ
ップ支持アーム29の水平移動手段を構成するピン2
5、水平アーム32、これに取り付けられている受け板
33,34及び35、長孔ガイドレール23,24等へ
の下向きの負荷は全く無く、これらの部品は頑丈なもの
にする必要はなくなる。
【0047】また、外筒3と洗浄キャップ4のシールに
対し、洗浄キャップピストン42の上側のエアシリンダ
の作動エア受圧面積を充分に採ってあるので、作動エア
圧力は高圧にする必要はない。引き続き、充填バルブ1
の洗浄を終了し、充填機を運転可能な状態にするには、
充填バルブ1より洗浄液を抜き、湯又は水洗浄後の水抜
きの後、前記の逆の手順により、つまり、エア圧を切り
換えて洗浄キャップ4のピストン42を下降して外筒3
から離し、各エアシリンダ30によりそれぞれの洗浄キ
ャップ支持アーム29と洗浄キャップ4を同時に後退さ
せて、洗浄キャップ4を内側へ引き込み、必要に応じて
液貯溜タンク10を所定位置まで降下して、充填動作に
備える。
【0048】他の実施例として、充填バルブのバルブ本
体両脇に備えられたピン12にそれぞれ係合する二つの
切り欠き長孔26が形成された洗浄キャップ支持アーム
29を具えるとともに、長孔ガイドレール23,24を
それぞれの洗浄キャップ支持アーム29に対応させるこ
とができる。
【0049】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明の充填バルブ洗浄装置は、洗浄時、洗
浄後の内圧及び充填バルブの外筒をシールするための下
向きの力を、充填バルブの固定部に設けたピンと加圧エ
アピストンを構成する洗浄キャップ及びこれと一体に結
合している切り欠き長孔部で受けるため、従来例のよう
に洗浄キャップの昇降機構部及び往復移動部を頑丈にす
る必要はない。また、全ての充填バルブに洗浄キャップ
を一斉同時に着脱自在なため、着脱時間が短縮できる。
【0050】前述したように、洗浄液の内圧及び充填バ
ルブの外筒をシールし下向きの力を支える洗浄キャップ
には充分広い面積の平面シールラバーパッキンが備えら
れ、洗浄キャップのシールは充填バルブ外筒の下端縁を
洗浄キャップのシールラバーパッキンに当接するだけで
良く、洗浄キャップを嵌め込む必要がなく、精密な位置
合わせが不要であるので構成部品は高精度を必要とせ
ず、低コストのものとなる。
【0051】前記バルブ本体に前記外筒内側に通じてい
る洗浄水の排出配管を接続して充填バルブ洗浄の際に
は、洗浄水が前記液ノズルと前記バルブリティナの隙間
を通りバルブリティナ上部へも流れ込むようになってい
るので、洗浄液がバルブ内外の全ての部品を浸して流通
して洗浄し、液ノズルとバルブリティナの隙間やこの隙
間に介在するシールリングを充分に洗浄することができ
る。また、充填バルブの洗浄時は、バルブ本体下部の外
筒を洗浄用キャップにより液密にシールし、その排液を
集めることができるので、アルカリ性等の洗浄液が使用
できる。
【0052】液貯溜タンクを密封し、中の洗浄液の圧力
を増減させることにより、バルブリティナを上下に揺動
させ、液ノズル外周面とリティナの隙間を揺動洗浄する
ことも可能である。更に、液貯溜タンクの洗浄水レベル
をベントチューブ上口より低くし、タンク内のエアをベ
ントチューブを通して液バルブ周りの洗浄液に吹き込ん
でエアバブル洗浄液とし、これをバルブリティナ溝に内
嵌しているシール材とノズル外周面との間の隙間を通し
て、この最も固形物が堆積し易い部分を洗浄することが
できる。エア混入で軽くなり増量して流速を増したエア
バルブ洗浄液は洗浄効果を向上させる。
【0053】この洗浄キャップによる自動洗浄は充填機
の停止時に行われるので、洗浄液排出配管及び圧縮液配
管は洗浄時だけ結合すれは良く、ロータリージョイント
等が不要であるので構成が簡単となり安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータリ式缶充填機の充填バルブ及び自動洗浄
装置の側面断面図である。
【図2】図1の充填バルブ及び自動洗浄装置を正面から
見た側面図である。
【図3】図1の充填バルブ及び自動洗浄装置において、
洗浄キャップが洗浄位置に設置されたときの側面断面図
である。
【図4】図3の中の充填バルブと洗浄キャップの接触部
拡大図である。
【図5】図1の充填バルブ及び自動充填装置の平面図及
び洗浄キャップ支持アームの側面図、平面図である。
【図6】従来の自動洗浄装置の縦断面図、拡大平面図で
ある。
【符号の説明】
1 充填バルブ 2 缶 3 外筒 4 洗浄キャップ 6 液ノズル 7 バルブ本体 8 バルブリティナ 12 ピン 20 洗浄水排水配管 23,24 長孔ガイドレール 26 切り欠き長孔 28 ピン 29 洗浄キャップ支持アーム 30 エアシリンダ 32 水平アーム 33,34,35 受け板 41 洗浄キャップボディ 42 洗浄キャップピストン 44 シールラバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される水平回転部材に、水平円
    周上等ピッチに配置された複数の充填バルブを有するロ
    ータリ充填機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記
    充填バルブのバルブ本体側面に植え込まれたピンと、前
    記充填バルブの下部に取り付けられた液ノズルに対し上
    下に昇降可能に外嵌し圧縮ばねにより下方に付勢されて
    下面に環状の容器口シール用パッキンを具えたバルブリ
    ティナと、前記充填バルブ本体に気液密に固設され該充
    填バルブの下部を外側から覆い前記バルブリティナを下
    方向に係止する外筒と、各充填バルブの内側方にそれぞ
    れ設けられ前記充填機の回転中心に対して水平放射方向
    に移動可能でそれぞれの上側シール面が上下動できる昇
    降手段を内蔵している洗浄キャップと、該洗浄キャップ
    の上側シール面に取り付けられたシールパッキンと、前
    記洗浄キャップを2個づつ同時に支えその中間部を支持
    し洗浄キャップが外側方へ前進移動時に前記バルブ本体
    のピンに係合する切り欠き長孔が形成された洗浄キャッ
    プ支持アームと、前記洗浄キャップ支持アームの水平移
    動手段とを備え、前記洗浄キャップ支持アームの水平移
    動手段により前記洗浄キャップが前進し、前記洗浄キャ
    ップ支持アームの切り欠き長孔が前記バルブ本体に備え
    られたピンに係合し、前記洗浄キャップの上側シール面
    が前記キャップに内蔵の昇降手段により上昇し、前記外
    筒下端に圧接して前記充填バルブの洗浄が行われると
    き、前記洗浄キャップのシール圧を前記バルブ本体に備
    えられた前記ピンと前記洗浄キャップ支持アームとで受
    け止めることを特徴とするロータリ充填機の充填バルブ
    自動洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロータリ充填機の充填バ
    ルブ自動洗浄装置において、同時に2個の洗浄キャップ
    を支えその中間部を支持し外側方へ前進移動時に前記充
    填バルブのバルブ本体に備えられたピンに係合する切り
    欠き長孔が形成された洗浄キャップ支持アームの代わり
    に、洗浄キャップを支え外側方へ前進移動時に前記充填
    バルブのバルブ本体両脇に備えられたピンにそれぞれ係
    合する二つの切り欠き長孔が形成された洗浄キャップ支
    持アームを備えたこことを特徴とするロータリ充填機の
    充填バルブ自動洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のロータリ充填機の
    充填バルブ自動洗浄装置において、洗浄キャップ上側シ
    ール面昇降手段が、前記洗浄キャップに内蔵したエアシ
    リンダとピストンよりなることを特徴とするロータリ充
    填機の充填バルブ自動洗浄装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載のロータリ充填
    機の充填バルブ自動洗浄装置において、前記バルブ本体
    に前記外筒内側に通じている洗浄水の排出配管を接続
    し、前記充填バルブの洗浄の際、洗浄液が前記液ノズル
    と前記バルブリティナの隙間を通り前記バルブリティナ
    上部へも流れ込むことを特徴とするロータリ充填機の充
    填バルブ自動洗浄装置。
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