JP3648916B2 - 通信端末装置及び通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信端末装置及び通信方法に係り、より詳しくは、予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送する機能を有する通信端末装置及び通信方法に関する。この際の通信手順には、ITU−T勧告T.30、ITU−T勧告T.30 ANNEXF等の通信手順がある。
【0002】
なお、ITU−Tとは、International Telecommunications Union−Telecommunications Standardization Sector 、即ち国際電気通信連合の電気通信標準化部門を意味する。
【0003】
また、当明細書では、以下の各種信号については、対応する略語にて表記する。
【0004】
【表1】
【0005】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置等の通信端末装置において画情報を送信する際に、画情報フレームエラー等の画情報エラーが発生した場合に画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合等に、画情報の再送を停止するためのコマンド信号の送信基準は特に勧告化されていない。このため、従来は、例えばドイツにおける規格のように画情報の再送が4回行なわれた場合に送信されるCTC信号が2400bpsの通信速度を指示した後に再送シーケンスを行ない、この場合でも画情報エラーがなくならずに再びCTC信号を送信するタイミングで再送終了を示すEOR信号を送信する、という技術等が利用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、CTC信号は通信速度の変更を行なうことはできるが、必ずしも通信速度を下げる必要はなく、例えば通信速度を14400bpsで画情報の送信を開始し、フレームエラーの発生により再送シーケンスに入り、CTC信号で通信速度を変更しない場合、フレームエラーが発生する限りCTC信号で2400bpsに通信速度を指示することがないため、再送シーケンスを終了することができないという問題点があった。
【0007】
一方、従来より、ITU−Tにおいて、14400bpsを超える33600bpsまでの2線式全2重モデムの規格がV.34として勧告されており、このV.34をファクシミリ装置の通信手順に応用する規格として、ITU−T勧告T.30 ANNEXFが定められているが、このITU−T勧告T.30 ANNEXFではCTC信号は使用されないため、EOR信号を送信するタイミングを判断することができないという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消するために成されたものであり、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても再送シーケンスを中断して回線を開放することができる通信端末装置及び通信方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送する送信手段と、所定通信速度以下で再送された画情報の再送回数を計数する計数手段と、画情報の再送回数の上限値を記憶した記憶手段と、前記計数手段により計数された画情報の再送回数が前記再送回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する再送停止手段と、を備えている。
【0010】
上記第1の発明によれば、予め定められた通信手順が送信手段により実行されて画情報が送信された際に、エラーが発生したときには画情報が送信手段により再送される。なお、この際の通信手順としては、ITU−T勧告T.30、ITU−T勧告T.30 ANNEXF等がある。
【0011】
また、送信手段により画情報の再送が行なわれた場合には、計数手段により画情報の再送回数が計数され、計数手段により計数された画情報の再送回数が記憶手段に予め記憶された画情報の再送回数の上限値に達した場合に再送停止手段により画情報の再送が停止されて回線が開放される。
【0012】
このように、上記第1の発明によれば、画情報の再送回数が予め記憶された再送回数の上限値に達した場合に画情報の再送が停止されて回線が開放されるので、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0013】
なお、上記第1の発明において、前記計数手段は、所定通信速度以下で再送された再送回数を計数することが好ましく、更にこの際に、前記計数手段は、前記所定通信速度より速い通信速度で画情報を再送した場合、それまでの計数値を初期値に設定することが好ましい。このように所定通信速度以下で再送された再送回数のみを計数手段により計数することによって、再送停止手段における再送の停止を判定する基準を厳しくすることができる。この際の所定通信速度としては、例えば画情報の送信時のエラーが比較的発生しにくい2400bpsを適用することができる。
【0015】
第2の発明は、予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送する送信手段と、画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数を計数する計数手段と、前記画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数の上限値を記憶した記憶手段と、前記計数手段により計数された訂正続行信号の送信回数が前記送信回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する再送停止手段と、を備えている。
【0016】
上記第2の発明によれば、予め定められた通信手順が送信手段により実行されて画情報が送信された際に、エラーが発生したときには画情報が送信手段により再送される。なお、この際の通信手順としては、ITU−T勧告T.30、ITU−T勧告T.30 ANNEXF等がある。
【0017】
また、送信手段により画情報の再送が行なわれる場合には、計数手段により画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数が計数され、計数手段により計数された画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数が記憶手段に予め記憶された画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数の上限値に達した場合に再送停止手段により画情報の再送が停止されて回線が開放される。
【0018】
このように、上記第2の発明によれば、画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数が予め記憶された該訂正続行信号の送信回数の上限値に達した場合に画情報の再送が停止されて回線が開放されるので、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0027】
さらに、上記第1の発明及び第2の発明を組み合わせて通信端末装置に適用することができることは言うまでもない。この場合、上記複数の発明における各再送停止手段のうちの少なくとも1つが画情報の再送を停止する条件となった場合に、画情報の再送を停止する。
なお、上記第1の発明及び第2の発明は、請求項4及び請求項5に記載の発明のように、通信方法の発明として適用することができる。この場合、請求項4及び請求項5に記載の発明も、上記第1の発明及び第2の発明と同様に作用するので、これらの発明と同様の効果を奏することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0029】
[第1実施形態]
本第1実施形態では、請求項1記載の発明について説明する。
【0030】
図1には、本発明に係る通信端末装置としてのファクシミリ装置10の全体構成の一例を示す。このファクシミリ装置10は、ファクシミリ装置10全体の制御処理を行うCPU12、制御プログラム実行時に使用するワークエリアとしてのRAM14、ファクシミリ装置10を操作するための表示及び操作スイッチが設けられた操作表示装置16、送信原稿を読取る読取装置18、受信画情報等を印刷して出力する印字装置20、符号化・復号化・拡大・縮小等の画像処理を行う画像処理装置22、送信する画情報または受信した画情報を格納する画像蓄積装置24、ファクシミリ装置10全体を制御するプログラムを記憶したROMで構成されたシステム制御プログラム記憶部28、デジタル網(例えば、ISDN網)に適した通信(例えば、G4)を制御するためのプログラムを記憶したROMから構成されたデジタル通信制御プログラム記憶部30、アナログ網(例えば、G3)に適した通信を制御するためのプログラムを記憶したROMから構成されたアナログ通信制御プログラム記憶部32、ファクシミリ装置10をデジタル網へ接続するためのデジタル網制御装置38、ファクシミリ装置10をアナログ網へ接続するためのアナログ網制御装置40、及び切換えによって複数の外部回線インターフェースと複数の内部通信回路とを接続するための回線切換え制御装置36を備えており、これらはシステムバス26により相互に接続されている。
【0031】
また、デジタル通信制御プログラム記憶部30は直接回線切換え制御装置36と相互に接続されており、アナログ通信制御プログラム記憶部32は、低速モードと高速モードとを備えたモデム(変復調装置)34を介して回線切換え制御装置36と相互に接続されている。また、回線切換え制御装置36は、デジタル網制御装置38及びアナログ網制御装置40の各々とも相互に接続されている。
【0032】
本実施形態のファクシミリ装置10は、デジタル網にもアナログ網にも接続可能であるが、このファクシミリ装置10をアナログ網にのみ接続する場合にはデジタル通信制御プログラム記憶部30及びデジタル網制御装置38を省略することができ、デジタル網にのみ接続する場合にはアナログ通信制御プログラム記憶部32、モデム34及びアナログ網制御装置40を省略することができる。
【0033】
なお、上記RAM14、システム制御プログラム記憶部28等の記憶動作が可能な部分を本発明の記憶手段に相当するものとして用いることができる。
【0034】
次に、ITU−T勧告T.30及びITU−T勧告T.30 ANNEXFの基本的な通信手順の概要を説明する。図2には、複数ページの画情報の送受信を行なう場合のITU−T勧告T.30の基本的な通信手順が示されており、中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。
【0035】
この図2には、呼の設定及び回線確立のシーケンスであるフェーズA、前処理の過程であり、端末、伝送路などの状態確認及び端末制御のためのシーケンスであるフェーズB、メッセージ伝送とその確認及び同期の保持等を行なう過程であるフェーズC、メッセージ終了と受信確認等を行なう過程であるフェーズD、呼の復旧、即ち回線切断の過程であるフェーズEが網羅されており、複数ページの送受信を行なう場合には、同図に示すようにフェーズC及びフェーズDがページ数分繰り返して実行された後にフェーズEが実行される。
【0036】
一方、図3には、複数ページの画情報の送受信を行なう場合のITU−T勧告T.30 ANNEXFの基本的な通信手順が示されており、中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。
【0037】
この図3には、通信開始時の手順、画情報の伝送時の手順、ページ間の手順、及び通信終了時の手順が網羅されている。このうち通信開始時の手順は、相手側装置の機能等を認識するためのネットワークインタラクション(フェーズ1)、発呼局と応答局との間に設定された通信回線の状態を把握するためのラインプロービング(フェーズ2)、モデムに内蔵された等化器のトレーニングを行うプライマリーチャネル等化器トレーニング(フェーズ3)、モデムの性能情報等を交換しデータ信号速度の設定等を行うモデムパラメータ交換(フェーズ4)、画情報の伝送に先立ち制御チャネルデータの交換等を行うT.30ファクシミリハンドシェーク(フェーズ5)、画情報の伝送に先立ちプライマリーチャネルを再度同期させるプライマリーチャネルの再同期(フェーズ6)の各フェーズにより構成される。ITU−T勧告T.30 ANNEXFにおいて複数ページの送受信を行なう場合には、同図に示すように画情報の伝送時の手順及びページ間の手順が(ページ数−1)回だけ繰り返して実行された後に最終ページの画情報の伝送時の手順及び通信終了時の手順が実行される。
【0038】
なお、このうちネットワークインタラクションでは、ITU−T勧告V.8に準じた動作が行なわれ、次のラインプロービング以降ではITU−T勧告V.34の半2重動作モードに基づく動作が行なわれる。
【0039】
次に、図4乃至図7を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第1実施形態の作用を説明する。図4には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC(図2参照)以降の通信手順が、図5(A)乃至図5(C)には図4に示した通信手順に引き続き実行される再送停止処理時の3種類の通信手順が各々示されており、各図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図6及び図7は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0040】
なお、本第1実施形態では、画情報フレーム再送回数の上限値(以下、再送上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14(図1参照)に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0041】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しない画情報再送カウンタに0を設定(図6のステップ202)し、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ204)後にポストメッセージコマンドとしてのPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信(ステップ206)する。なお、図4では、PPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記画情報再送カウンタとして、例えばRAM14(図1参照)の所定領域を使用することができる。
【0042】
その後、上記ステップ204の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図4では、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0043】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ208)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ210)し、受信した信号がPPR信号である場合には、画情報再送カウンタの値が予めオペレータ等によって設定された再送上限値と等しいか否かを判定し(ステップ212)、画情報再送カウンタの値が再送上限値と等しくない場合には、画情報再送カウンタに1を加算した(ステップ214)後に画情報フレーム再送信を行なった(ステップ216)後、ステップ206へ戻る。
【0044】
一方、ステップ212において、画情報再送カウンタの値が再送上限値と等しいと判定された場合には、図7に示す再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ218)。
【0045】
再送停止処理ルーチンでは、再送停止処理方法として予めオペレータ等によって設定されているものがケース1であるか否かの判定を行ない(図7のステップ250)、予めケース1が設定されている場合には、EOR・Q信号(Qは、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信した(ステップ252)後に、EOR信号を受信した際に応答局から送信されるERR信号の受信待ちを行ない(ステップ254)、通常のITU−T勧告T.30手順を実行した(ステップ256)後に、本再送停止処理ルーチンを終了する。
【0046】
一方、予めオペレータ等によって設定された再送停止処理方法がケース1でない場合(即ち、ステップ250で否定された場合)には、予め設定された再送停止処理がケース2であるか否かの判定を行ない(ステップ258)、予めケース2が設定されている場合には、フェーズE(図2参照)の開始を示すDCN信号を応答局に対して送信した(ステップ260)後に回線を開放して(ステップ262)、本再送停止処理ルーチンを終了する。
【0047】
一方、予めオペレータ等によって設定された再送停止処理方法がケース1及びケース2の何れのケースでもない場合(即ち、ステップ258で否定された場合)には、予め設定された再送停止処理方法はケース3であるとみなしてEOR・EOP信号を応答局に対して送信した(ステップ264)後に、応答局から送信されるERR信号の受信を待ち(ステップ266)、その後上記ステップ260へ移行してDCN信号の送信及び回線の開放を行なった後に本再送停止処理ルーチンを終了する。上記図6におけるステップ204及びステップ216が本発明の送信手段に、ステップ214が本発明の計数手段に、ステップ218が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0048】
なお、図5(A)は再送停止処理方法としてケース1を実行した場合の通信手順を、図5(B)は再送停止処理方法としてケース2を実行した場合の通信手順を、図5(C)は再送停止処理方法としてケース3を実行した場合の通信手順を、各々示したものである。
【0049】
また、画情報の再送を停止する基準として、画情報の再送が4回行なわれた場合に発呼局から送信されるCTC信号の送信回数の上限値であるCTC送出上限値が予め与えられている場合には、次の(1)式により再送上限値を設定することもできる。
【0050】
再送上限値=CTC送出上限値×4 (1)
以上詳細に説明したように、本第1実施形態に係るファクシミリ装置では、画情報フレーム再送回数が予め設定された再送上限値に達したときに再送が停止されるので、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0051】
また、本第1実施形態に係るファクシミリ装置では、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0052】
なお、本第1実施形態では、ITU−T勧告T.30手順を実行する場合において再送停止処理を行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばITU−T勧告T.30 ANNEXF手順を実行する場合においても本発明は適用することができる。この場合も上記第1実施形態と同様に、画情報の再送回数が予め設定された再送上限値に達した場合に再送停止処理を行なう。
【0053】
[第2実施形態]
本第2実施形態では、請求項3記載の発明について説明する。
【0054】
本第2実施形態は、発呼局から送信されるポストメッセージコマンドの送信回数に上限値を設けて、ポストメッセージコマンドの送信回数が該上限値に達したタイミングで画情報フレーム再送を停止するものである。
【0055】
なお、本第2実施形態に係るファクシミリ装置の構成は、第1実施形態のファクシミリ装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、図8、図9を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第2実施形態の作用を説明する。
【0056】
図8には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC以降の通信手順が示されており、同図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図9は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0057】
なお、本第2実施形態では、ITU−T勧告T.30手順の実行に先立ち、ポストメッセージコマンドの送信回数の上限値(以下、PMC送出上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0058】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しないPMC送出カウンタに0を設定(図9のステップ302)し、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ304)後にポストメッセージコマンドとしてのPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信した(ステップ306)後に、PMC送出カウンタに1を加算する(ステップ308)。なお、図8では、ステップ306においてPPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記PMC送出カウンタとして、例えばRAM14の所定領域を使用することができる。
【0059】
その後、上記ステップ304の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図8は、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0060】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ310)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ312)し、受信した信号がPPR信号である場合には、PMC送出カウンタの値が予めオペレータ等によって設定されたPMC送出上限値と等しいか否かを判定し(ステップ314)、PMC送出カウンタの値がPMC送出上限値と等しくない場合には、画情報フレーム再送信を行なった(ステップ316)後、ステップ306へ戻る。
【0061】
一方、ステップ314において、PMC送出カウンタの値がPMC送出上限値と等しいと判定された場合には、上記第1実施形態と同様の図7に示す再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ318)。
【0062】
なお、上記図9におけるステップ304及びステップ316が本発明の送信手段に、ステップ308が本発明の計数手段に、ステップ318が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0063】
以上詳細に説明したように、本第2実施形態に係るファクシミリ装置では、画情報フレーム再送に伴って送信されるポストメッセージコマンドの送信回数が予め設定されたPMC送出上限値に達したときに再送が停止されるので、第1実施形態と同様に、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0064】
また、本第2実施形態に係るファクシミリ装置では、第1実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0065】
なお、本第2実施形態では、ITU−T勧告T.30手順を実行する場合において再送停止処理を行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1実施形態と同様に例えばITU−T勧告T.30 ANNEXF手順を実行する場合においても本発明は適用することができる。この場合も上記第2実施形態と同様に、ポストメッセージコマンドの送信回数が予め設定されたPMC送出上限値に達した場合に再送停止処理を行なう。
【0066】
[第3実施形態]
本第3実施形態では、請求項3記載の発明について説明する。
【0067】
本第3実施形態は、4回目のPPR信号を受信したタイミングで応答局に対して送信されるCTC信号の送信回数に上限値を設けて、CTC信号の送信回数が該上限値に達したタイミングで画情報フレーム再送を停止するものである。
【0068】
なお、本第3実施形態に係るファクシミリ装置の構成は、第1実施形態のファクシミリ装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、図10、図11を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第3実施形態の作用を説明する。
【0069】
図10には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC以降の通信手順が示されており、同図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図11は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0070】
なお、本第3実施形態では、ITU−T勧告T.30手順の実行に先立ち、CTC信号の送信回数の上限値(以下、CTC送出上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0071】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しないCTC送出カウンタに0を設定し(図11のステップ352)、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ354)後にPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信する(ステップ356)。なお、図10では、PPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記CTC送出カウンタとして、例えばRAM14(図1参照)の所定領域を使用することができる。
【0072】
その後、上記ステップ354の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図10では、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0073】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ358)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ360)する。
【0074】
一方、上記ステップ358において、受信した信号がPPR信号であると判定された場合(即ち、ステップ358で肯定された場合)には、受信したPPR信号が4回目のPPR信号の受信であるか否かの判定を行ない(ステップ362)、4回目の受信でない場合には、画情報フレーム再送信を行なった(ステップ372)後に上記ステップ356へ戻り、4回目の受信である場合には、CTC送出カウンタの値が予めオペレータ等によって設定されたCTC送出上限値と等しいか否かを判定し(ステップ364)、CTC送出カウンタの値がCTC送出上限値と等しくない場合には、CTC送出カウンタに1を加算した(ステップ366)後にCTC信号を応答局に対して送信し(ステップ368)、その後CTC信号の内容を受容できる場合に応答局から送信されてくるCTR信号の受信を待ち(ステップ370)、CTR信号を受信した後に画情報フレーム再送信を行ない(ステップ372)、上記ステップ356へ戻る。
【0075】
一方、ステップ364において、CTC送出カウンタの値がCTC送出上限値と等しいと判定された場合には、図7に示す上記第1実施形態と同様の再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ374)。
【0076】
なお、上記図11におけるステップ354及びステップ372が本発明の送信手段に、ステップ366が本発明の計数手段に、ステップ374が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0077】
以上詳細に説明したように、本第3実施形態に係るファクシミリ装置では、CTC信号の送信回数が予め設定されたCTC送出上限値に達したときに再送が停止されるので、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0078】
また、本第3実施形態に係るファクシミリ装置では、第1実施形態及び第2実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0079】
[第4実施形態]
【0080】
本第4実施形態は、PPR信号の受信回数に上限値を設けて、PPR信号の受信回数が該上限値に達したタイミングで画情報フレーム再送を停止するものである。
【0081】
なお、本第4実施形態に係るファクシミリ装置の構成は、第1実施形態のファクシミリ装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、図12、図13を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第4実施形態の作用を説明する。
【0082】
図12には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC以降の通信手順が示されており、同図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図13は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0083】
なお、本第4実施形態では、ITU−T勧告T.30手順の実行に先立ち、PPR信号の受信回数の上限値(以下、PPR受信上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0084】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しないPPR受信カウンタに0を設定(図13のステップ402)し、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ404)後にPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信(ステップ406)する。なお、図12では、PPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記PPR受信カウンタとして、例えばRAM14(図1参照)の所定領域を使用することができる。
【0085】
その後、上記ステップ404の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図12では、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0086】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ408)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ410)し、受信した信号がPPR信号である場合には、PPR受信カウンタの値が予めオペレータ等によって設定されたPPR受信上限値と等しいか否かを判定し(ステップ412)、PPR受信カウンタの値がPPR受信上限値と等しくない場合には、PPR受信カウンタに1を加算した(ステップ414)後に画情報フレーム再送信を行なった(ステップ416)後、上記ステップ406へ戻る。
一方、ステップ412において、PPR受信カウンタの値がPPR受信上限値と等しいと判定された場合には、図7に示す第1実施形態と同様の再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ418)。
【0087】
なお、上記図13におけるステップ404及びステップ416が本発明の送信手段に、ステップ414が本発明の計数手段に、ステップ418が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0088】
以上詳細に説明したように、本第4実施形態に係るファクシミリ装置では、PPR信号の受信回数が予め設定されたPPR受信上限値に達したときに再送が停止されるので、第1実施形態乃至第3実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0089】
また、本第4実施形態に係るファクシミリ装置では、第1実施形態乃至第3実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0090】
なお、本第4実施形態では、ITU−T勧告T.30手順を実行する場合において再送停止処理を行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、例えばITU−T勧告T.30 ANNEXF手順を実行する場合においても本発明は適用することができる。この場合も上記第4実施形態と同様に、PPR信号の受信回数が予め設定されたPPR受信上限値に達した場合に再送停止処理を行なう。
【0091】
[第5実施形態]
【0092】
本第5実施形態は、4回目のPPR信号を受信したタイミングで応答局に対して送信されるCTC信号の内容を応答局が受容できる場合に応答局から送信されるCTR信号の受信回数に上限値を設けて、CTR信号の受信回数が該上限値に達したタイミングで画情報フレーム再送を停止するものである。
【0093】
なお、本第5実施形態に係るファクシミリ装置の構成は、第1実施形態のファクシミリ装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、図14、図15を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第5実施形態の作用を説明する。
【0094】
図14には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC以降の通信手順が示されており、同図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図15は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0095】
なお、本第5実施形態では、ITU−T勧告T.30手順の実行に先立ち、CTR信号の受信回数の上限値(以下、CTR受信上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0096】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しないCTR受信カウンタに0を設定(図15のステップ452)し、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ454)後にPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信する(ステップ456)。なお、図14では、PPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記CTR受信カウンタとして、例えばRAM14(図1参照)の所定領域を使用することができる。
【0097】
その後、上記ステップ454の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図14では、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0098】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ458)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ460)する。
【0099】
一方、上記ステップ458において、受信した信号がPPR信号であると判定された場合(即ち、ステップ458で肯定された場合)には、受信したPPR信号が4回目のPPR信号の受信であるか否かの判定を行ない(ステップ462)、4回目の受信でない場合には、画情報フレーム再送信を行なった(ステップ472)後に上記ステップ456へ戻り、4回目の受信である場合には、CTC信号を応答局に対して送信し(ステップ464)、その後応答局から送信されるCTR信号の受信を待ち(ステップ466)、CTR信号を受信したらCTR受信カウンタの値が予めオペレータ等によって設定されたCTR受信上限値と等しいか否かを判定し(ステップ468)、CTR受信カウンタの値がCTR受信上限値と等しくない場合には、CTR受信カウンタに1を加算した(ステップ470)後に画情報フレーム再送信を行なった(ステップ472)後、上記ステップ456へ戻る。
【0100】
一方、上記ステップ468において、CTR受信カウンタの値がCTR受信上限値と等しいと判定された場合には、図7に示す上記第1実施形態と同様の再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ474)。
【0101】
なお、上記図15におけるステップ454及びステップ472が本発明の送信手段に、ステップ470が本発明の計数手段に、ステップ474が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0102】
以上詳細に説明したように、本第5実施形態に係るファクシミリ装置では、CTR信号の受信回数が予め設定されたCTR受信上限値に達したときに再送が停止されるので、第1実施形態乃至第4実施形態と同様に、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0103】
また、本第5実施形態に係るファクシミリ装置では、第1実施形態乃至第4実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0104】
[第6実施形態]
本第6実施形態では、請求項2記載の発明について説明する。
【0105】
本第6実施形態は、画情報フレーム再送の回数に上限値を設けて、画情報フレーム再送信の回数が該上限値に達したタイミングで画情報フレーム再送を停止するものであり、この際の画情報の送信速度が所定速度以下でない場合には画情報フレーム再送信の回数のカウント値を0に戻すものである。
【0106】
なお、本第6実施形態に係るファクシミリ装置の構成は、第1実施形態のファクシミリ装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略し、図16、図17を用いてITU−T勧告T.30を実行する場合の本第6実施形態の作用を説明する。
【0107】
図16には、1ページ目の送信中に画情報の再送シーケンスに移行した場合のフェーズC以降の通信手順が示されており、同図における中心線の左側には発呼局から応答局へ送出される信号が、中心線の右側には応答局から発呼局へ送出される信号が、それぞれ時系列に沿って上から順に示されている。また、図17は、発呼局側ファクシミリ装置のCPU12(図1参照)において実行される、ITU−T勧告T.30におけるフェーズC(図2参照)以降のシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【0108】
なお、本第6実施形態では、ITU−T勧告T.30手順の実行に先立ち、画情報フレーム再送信の回数の上限値(以下、再送上限値と称する)がオペレータ等によってRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。また、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、及びEOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つのケースがオペレータ等によって予め選択され、該選択されたケースを示す情報をRAM14に記憶する等の方法により予め設定されている。
【0109】
ITU−T勧告T.30のフェーズBまでの動作が終了すると、まず、図示しない画情報再送カウンタに0を設定(図17のステップ502)し、応答局に対して1ページ目の画情報フレーム送信を行なった(ステップ504)後にPPS・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を応答局に対して送信(ステップ506)する。なお、図16では、PPS・MPS信号を送信した場合を示している。また、上記画情報再送カウンタとして、例えばRAM14(図1参照)の所定領域を使用することができる。
【0110】
その後、上記ステップ504の1ページ目の画情報フレーム送信時においてフレームエラー等のエラーが発生した場合には、フレームの再送が必要である場合に送信されるPPR信号が応答局から送信され、正常に送信できた場合には、PPR信号以外のMCF信号等の通常の信号が応答局から送信される。なお、図16では、フレームエラーが発生して、応答局からPPR信号が送信された場合を示している。
【0111】
従って発呼局は、応答局からの信号の受信を待ち、受信した信号がPPR信号であるか否かの判定を行ない(ステップ508)、受信した信号がPPR信号以外の信号である場合には、通常のITU−T勧告T.30手順に移行(ステップ510)し、受信した信号がPPR信号である場合には、この時点での画情報の通信速度が所定速度以下であるか否かの判定を行なう(ステップ512)。この際の所定速度は、例えば比較的フレームエラーが発生しにくい2400bpsを適用することができる。
【0112】
ステップ512において、画情報の通信速度が所定速度以下でないと判定された場合には、画情報再送カウンタを0にクリアして(ステップ520)、画情報フレーム再送信を行なった(ステップ522)後に上記ステップ506へ戻り、画情報の通信速度が所定速度以下であると判定された場合には、画情報再送カウンタの値が予めオペレータ等によって設定された再送上限値と等しいか否かを判定し(ステップ514)、画情報再送カウンタの値が再送上限値と等しくない場合は、画情報再送カウンタに1を加算して(ステップ516)、画情報フレーム再送信を行なった(ステップ522)後にステップ506へ戻る。
【0113】
一方、ステップ514において、画情報再送カウンタの値が再送上限値と等しいと判定された場合(即ちステップ514で肯定された場合)には、図7に示す上記第1実施形態と同様の再送停止処理ルーチンを実行する(ステップ524)。
【0114】
なお、上記図17におけるステップ504及びステップ522が本発明の送信手段に、ステップ516が本発明の計数手段に、ステップ524が本発明の再送停止手段に、各々相当する。
【0115】
以上詳細に説明したように、本第6実施形態に係るファクシミリ装置では、画情報再送カウンタの値が予め設定された再送上限値に達したときに再送が停止されるので、上記第1実施形態乃至第5実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても、再送シーケンスを中断して回線を開放することができる。
【0116】
また、本第6実施形態に係るファクシミリ装置では、上記第1実施形態乃至第5実施形態に係るファクシミリ装置と同様に、再送停止処理方法として、EOR・Q信号(Q信号は、NULL信号、MPS信号、EOM信号、EOP信号の何れか一つの信号)を使用するケース1、DCN信号を使用するケース2、及びEOR・EOP信号を使用するケース3の何れか1つを選択的に実行することができるので、より多機能なファクシミリ装置を実現することができる。
【0117】
さらに、本第6実施形態に係るファクシミリ装置では、画情報の送信速度が所定速度より速い場合には、画情報フレーム再送回数をカウントする画情報再送カウンタの値を0に戻すので、画情報再送カウンタの値を0に戻す処理を含まない上記第1実施形態に係るファクシミリ装置等に比較して、画情報フレーム再送信の停止を判定する基準を厳しくすることができる。
【0118】
なお、本第6実施形態では、ITU−T勧告T.30手順を実行する場合において再送停止処理を行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばITU−T勧告T.30 ANNEXF手順を実行する場合においても本発明は適用することができる。
【0119】
また、本第6実施形態では、画情報の送信速度が所定速度より速い場合には、画情報再送カウンタの値を初期値である0に設定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画情報の送信速度が所定速度より速い場合には、画情報再送カウンタの値への1の加算を行なわない、即ち図17におけるステップ512において否定された場合には、ステップ520を実行しないでステップ522へ移行するようにしてもよい(請求項1の発明に相当)。
【0120】
【発明の効果】
以上説明したように第1の発明によれば、所定通信速度以下で再送された画情報の再送回数が予め記憶された再送回数の上限値に達した場合に画情報の再送が停止されて回線が開放されるので、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても再送シーケンスを中断して回線を開放することができる、という効果を有する。
【0121】
また、第2の発明によれば、画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数が予め記憶された該訂正続行信号の送信回数の上限値に達した場合に画情報の再送が停止されて回線が開放されるので、画情報の再送を行なっても画情報エラーが解消されない場合であっても再送シーケンスを中断して回線を開放することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の全体の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るITU−T勧告T.30の通信手順の一例を示す概略図である。
【図3】本発明の実施形態に係るITU−T勧告T.30 ANNEXFの通信手順の一例を示す概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るファクシミリ装置間の再送停止処理時の通信手順を示す概略図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムにおける再送停止処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第4実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図16】本発明の第6実施形態に係るファクシミリ装置間の通信手順を示す概略図である。
【図17】本発明の第6実施形態に係る発呼局側ファクシミリ装置で実行されるシステム制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ファクシミリ装置(通信端末装置)
12 CPU
14 RAM(記憶手段)
Claims (5)
- 予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送する送信手段と、
所定通信速度以下で再送された画情報の再送回数を計数する計数手段と、
画情報の再送回数の上限値を記憶した記憶手段と、
前記計数手段により計数された画情報の再送回数が前記再送回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する再送停止手段と、
を備えた通信端末装置。 - 前記計数手段は、前記所定通信速度より速い通信速度で画情報を再送した場合、それまでの計数値を初期値に設定する請求項1記載の通信端末装置。
- 予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送する送信手段と、
画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数を計数する計数手段と、
前記画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数の上限値を記憶した記憶手段と、
前記計数手段により計数された訂正続行信号の送信回数が前記送信回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する再送停止手段と、
を備えた通信端末装置。 - 予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送し、
所定通信速度以下で再送された画情報の再送回数を計数し、
計数された画情報の再送回数が当該再送回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する
通信方法。 - 予め定められた通信手順を実行して画情報を送信すると共に、エラーが発生したときに画情報を再送し、
画情報の再送時に用いられる訂正続行信号の送信回数を計数し、
計数された訂正続行信号の送信回数が当該送信回数の上限値に達した場合に画情報の再送を停止して回線を開放する
通信方法。
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