JP3648348B2 - 中間免震建物用エレベーター昇降路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエレベーター昇降路に係り、特に、地盤の基礎上に設置される低層部建物の上に免震装置を介して設置される高層部建物からなる中間免震建物内を連続して昇降するに好適な中間免震建物用エレベーター昇降路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、基礎上に免震装置を介して免震建屋を設置しているが、最近は地下部の有効活用と、合理的な免震建物を考慮して、基礎上の低層部建物の上に免震装置を介して設置される高層部建物からなる中間免震建物が提案されている。この中間免震建物内を高層部から低層部建物内を貫通して、エレベーターが高層部の昇降路の下に高層部建物下面から昇降支柱体を吊り下げて低層部の昇降路内を昇降する中間免震建物用エレベーター昇降路が提案されている(特公平5−49595号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術は、地震時の高層部と低層部との水平相対変位による、高層部下面から吊り下げられる昇降支持体と低層部建物の昇降路の壁との干渉を避けるために、昇降支柱体と低層部の昇降路の壁との間に、前記水平相対変位量以上のクリアランスを設ける必要があり、低層部の有効床面積が少なくなる欠点を持っている。
【0004】
さらに、高層部のロッキング運動による昇降支柱体の下部の振れ回りが発生しやすい欠点があった。
【0005】
本発明の目的は、建物の中間部に免震支持装置を持つ中間免震建物内を昇降するエレベーターに係わり、地震時の低層部と高層部との相対変位下でも、建物の合理性とエレベーターの安全性が確保できる中間免震建物用エレベーター昇降路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、高層部にも昇降支柱体を配置するため、昇降支持体の上端部を高層部の中間部に固定し、下部を低層部の昇降路壁に取り付ける複数段の拘束材を介して昇降支柱体の下部の水平揺れを拘束して、地震時の高層部と低層部の相対変位を該昇降支柱体の変形で吸収することにより、免震装置の水平変位による昇降支柱体と建物とのクリアランスが小さくできるようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施の形態を図1〜図2に沿って説明する。
【0008】
図1で、地盤の基礎1の上に設置される低層部2、その低層部2の上に、免震装置3を介して、高層部4が設置され、中間免震建物を構成している。高層部4には、エレベーター用の昇降路5、その中間部で、昇降支柱体6が固定されて、下方に吊り下げられ、昇降支柱体6の下部は、低層部2内の昇降路7に、拘束材8を介して水平方向が拘束され、高層部と低層部との水平相対変位に応じて昇降支柱体6に変形が、高層部と低層部の中で起こるよう構成されている。
【0009】
なお、この昇降支柱体6の変形を曲げ変形に近づけレールの急激な曲げ変形を避けるために、拘束材8を上下方向二ケ所以上設けるとよい。また、昇降支柱体6の変形の安定化を図るために、昇降支柱体6を円形材で構成し、不用意の全体の横振動を防止するために、昇降支柱体6の長手中央部と昇降路間に該昇降支柱体6の横揺れ振動を吸収する周知のダンパー等を設けると良い。また、高層部4内の昇降支柱体6の長さH2と、低層部2内の昇降支柱体6の長さH1が、略等しくなる位置で、下部を水平拘束することで、昇降支柱体6と高層部4内の昇降路壁9とのクリアランスL2および、低層部2内の昇降路壁10とのクリアランスL1は、地震時の免震装置のせん断変形に伴う高層部4と低層部2との水平相対変位量LoのLo/2とすることができる。
【0010】
エレベーターに出入りする建屋側に取り付けられる周知の階床戸とエレベーターのかごに取り付けられる周知のかご戸との間隔は乗降の安全上から一定の間隔以下に保つことが要求されるため、前記昇降支柱体6の前記変形に対応して階床戸がかご戸に追随し、昇降支柱体6の変形時の乗降の安全性が確保されるように、階床戸は前記昇降支柱体に取り付けた方がよい。よって、昇降支柱体6に取り付く建物各階のエレベーターへの出入口の階床戸11,昇降路上部の機械室12,昇降路内のかご13,つり合いおもり14,これらの案内レール15(つり合いおもり側図示せず)、該案内レールは、低層部2内において昇降支柱体6の下端部より下方では低層部2内の昇降路16に支持する。機械室12には巻上機 17、巻上機17に掛かって、かご13とつり合いおもり14に連結されるロープ18でエレベーター19を構成している。
【0011】
また、昇降支柱体6と昇降路16との相対変位に応じて、移動可能な渡し板 20が床スラブ21の床面と昇降支柱体6との間に設けてある。
【0012】
エレベーターの安全装置の1つである緩衝器22は、ピット面23上に設置する。また、図2は、低層部2の高さが低い場合を示したもので、緩衝器22は、昇降支柱体6の下端部に上下方向にルーズに勘合しピット面23の上を昇降支柱体6の水平方向の動きに同期して水平方向に移動可能な緩衝器台24の上に設けると、緩衝器22が作動したときの衝撃力は昇降支柱体6に作用しないため、昇降支柱体6の設計が容易となる。
【0013】
以上のように構成することにより、低層部2のクリアランスを小さくでき、低層部2の床面積の有効利用を図り、地震時には、昇降支柱体6の曲げ変形は発生するが、昇降支柱体6が振れまわることなく、安全に乗降させることができる。また、他の発明の実施の形態として、地震時にかご13とつり合いおもり14とが共に昇降支柱体6の範囲内に位置すると、地震時にかご13とつり合いおもり14の慣性力が昇降支柱体6に作用するため、これらの慣性力に耐える昇降支柱体6とする必要があるが、昇降支柱体6をかご13とつり合いおもり14が同居しない位置に配置する実施形態をとると、昇降支柱体6の構造はかご13あるいはつり合いおもり14の慣性力の大きい方の荷重に耐える構造とすればよいため、昇降支柱体6の構造の合理化を図ることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、地震時の高層部と低層部の相対変位が昇降支柱体の変形で吸収でき、この昇降支柱体の変形が高層部建物内でも発生する位置に昇降支柱体を配置して、またこの変形に応じて、支柱体と建物壁との干渉を防ぐクリアランスを定めることにより、このクリアランス寸法が小さくなり、中間免震建物の有効床面積の低下が避けられる効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わるエレベーターの昇降路構造図。
【図2】図1の補足説明図。
【符号の説明】
2…低層部、3…免震装置、4…高層部、5,7,16…昇降路、6…昇降支柱体、8…拘束材、9,10…昇降路壁、11…階床戸、12…機械室、13…かご、14…つり合いおもり、19…エレベーター、20…渡し板、21…床スラブ、22…緩衝器、23…ピット面、24…緩衝器台。
Claims (6)
- 地盤の基礎上に設置される建物で、建物の中間部に免震装置を設けて、建物の低層部と高層部を構成する中間免震建物内を昇降する中間免震建物用エレベーターの昇降路において、該高層部建物から下方に吊り下げられる昇降支柱体、該昇降支柱体でエレベーターのレールを支持し、該昇降支柱体の下部が、低層部の昇降路で水平方向に拘束されて、高層部と低層部との水平相対変位に応じた昇降支柱体の水平方向の変形が、前記高層部内と前記低層部内に発生する位置に昇降支柱体を配置することを特徴とする中間免震建物用エレベーター昇降路。
- 高層部建物内の昇降支柱体の長さと、低層部の昇降支柱体の長さが、略等しくなる位置から前記昇降支柱体が吊り下げられることを特徴とする請求項1の中間免震建物用エレベーター昇降路。
- 前記昇降支柱体の下端部より下方の低層部昇降路内のレールは、低層部の昇降路壁で支持されることを特徴とする請求項1の中間免震建物用エレベーター昇降路。
- 前記昇降支柱体の下端部を上下方向二ヶ所以上で拘束材を介して、低層部の昇降路に水平方向に固定されることを特徴とする請求項1,請求項2の中間免震建物用エレベーター昇降路。
- 前記昇降支柱体にエレベーターに出入りする階床戸を取り付けることを特徴とする請求項1,請求項2の中間免震建物用エレベーター昇降路。
- 前記昇降支柱体が、前記エレベーターを構成するかごとつり合いおもりが同居しない前記中間免震建物の位置に、配置されることを特徴とする請求項1の中間免震建物用エレベーター昇降路。
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