JP3646980B2 - 静電容量型センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型センサ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量型センサ及びその製造方法に関し、特に、小型化をはかった圧力センサに用いて好適な静電容量型センサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力センサの小型化に伴い、ダイアフラムを構成する導電性が付与されたシリコンと、そのダイアフラムとは対向向配置され電極を備えたガラス基板との間隔が微少になる。このことから、陽極接合における高電圧印加時に、ダイアフラムと陽極との間に強い静電引力が生じ、このため、本来、平坦であるべきはずのダイアフラムがガラス基板側に歪んだ状態で形成され、圧力に相応して変位しないといった問題が生じる。
【0003】
この問題を解決するために、ガラスに設けられた電極にも高電圧を印加し、この電極とダイアフラムとを高電位にすることで静電引力の発生を抑える技術が知られている。圧力センサの中には、ガラスに設けられる電極として、中央に位置する電極の他に周辺にも設け、各電極での静電容量の差を測定することにより、圧力をより正確に検出できるものがあり、この場合、各電極をダイアフラムと同電位にすることで上記したダイアフラムの変形や接触を防止することができるが、このためには、各電極への電圧印加を、各電極から引き出されたガラス表面の信号取り出し部を介して行なう必要がある。
【0004】
しかしながら、圧力センサがより小型化すると、信号取り出し部が非常に小さくなると共に、各信号取り出し部とこれらを囲む陽極接合用の電極との間隔が狭くなり、各信号取り出し部に直に電圧印加用の端子を当てることが困難になる。このため、接合用の電極の外側に各信号取出部から引き出された引出部を設け、これらの引出部に導線を接触させることで電圧印加を行う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、陽極接合用の電極の外側に各信号取出用の引出部を引き出すためには、接合用電極の不連続部に各引き出し部を通す必要があり、引き出し部がセンシング電極と補正用電極の2本の場合、不連続部分が長くなり、ダイアフラムとガラスとの陽極接合時における接合強度が弱くなる。まして、信号取り出し部が3以上の場合には各々の信号取り出し用に引出部を設けると更に不連続部分が長く成り、陽極接合自体が困難になる。反対に短い不連続部に複数の引き出し部を通そうとすれば、接合用の電極と引き出し部が接近するため、耐電圧の問題が生じる。従って、ガラス基板に複数電極が設けられた場合、耐電圧を良好に維持しながら基板とダイアフラムとの接合強度を大きくするためには限界があった。
【0006】
そこで、従来、センシング用電極と補正用電極から成る圧力センサにおいて、周辺に配置された補正電極のみをダイアフラムと同電位にするために、引き出し部を通すことで接合強度を保つ方法が提案されている。図4、図5に、それぞれ、斜視図、断面図としてその圧力センサの構造が示されている。図4、図5に示す圧力センサにおいて、中央に置かれたセンシング用電極31は、その周辺がダイアフラムと同電位になっていることで静電引力の影響は受けない。
【0007】
すなわち、共にダイアフラム20と対向したガラス30のセンシング電極31び補正電極32のうち、補正電極32と導通した信号取出部35のみに陽極接合用電極39の外側に引き出された引出部38を設け、補正電極32とダイアフラム20とを同電位にし、ダイアフラム20とガラス30とを陽極接合している。このことにより、陽極接合用電極39の不連続部39Aを短くでき、良好な耐電圧を維持しつつ、陽極接合されたダイアフラム20とガラスとの接合強度を大きくできる。また、陽極接合時にダイアフラム20がガラス30側に引き寄せられることはない。
【0008】
しかしながら、上記した従来技術によれば、一つのガラス側電極31(32)に対して一つのガラス穴36(37)を必要とするため、ガラス自体の穴加工数が増加し、加工費の増大を招く。また、ガラス穴数の増加に伴い、ガラス自体の強度が低下し、ガラス基板の歩留まりが低下するといった欠点も持つ。更に、上記した従来技術によれば、シリコン電極をチップに切り出した後、金属蒸着により形成しており(50)、製法に手間がかかる他、切り出した面を電極として使用しているために、清浄度が低く、電極としての信頼性にも欠ける。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、センシング電極は従来同様、圧力導入口を利用してガラス表面に引き出し、また、補正用電極は、シリコン基板に設けた通路ならびにチップ端縁部に設けた共通のガラス加工穴を介してガラス表面に引き出すことにより、一つのガラス電極に必要なガラス加工穴数の削減をはかり、加工費の増加と歩留まり低下を防いだ静電容量型センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、シリコン電極を共通のガラス加工穴に形成することにより、電極としての信頼性向上をはかった静電容量型センサ及びその製造方法を提供することも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題解決するために請求項1に記載の静電容量型センサは、基板と、この基板とは所定の間隙をもって対向配置され、弾性変形可能な導電性が付与されたシリコンから成るダイアフラムと、前記基板に設けられ前記ダイアフラムとの対向面に形成されるセンシング電極ならびに補正電極から成る静電容量型センサであって、前記センシング電極を、前記基板に加工される第1の貫通穴を介して前記基板表面に引き出す第1の引き出し部と、前記補正電極を、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して前記ガラス基板表面に引き出す第2の引き出し部とを有する構成とした。
センシング電極は、従来と同じく第1の貫通穴を利用してガラス表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する影響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設けた電極通路を通り、更に、ガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに複数のセンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に設けた第2の貫通穴を利用してガラス表面に引き出すことにより、隣接するチップで第2の貫通穴を共有する構成とした。このことにより、貫通穴数の減少による加工費の増加と歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0011】
また、請求項2に記載の静電容量型センサは、請求項1に記載の同センサにおいて、第2の貫通穴をダイジング後の前記基板の角部に形成することとした。このときに使用する基板貫通穴は各チップの角部に形成されるため、隣接する4チップで1個の貫通穴を共用でき、貫通穴の削減に寄与するため、一層の加工費減少と、例えばガラス基板の歩留まり向上がはかれる。
更に、請求項3に記載の静電容量型センサは、請求項1または2に記載の同センサにおいて、ダイアフラム電極を、前記基板に加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に形成することとした。このことにより、従来のように、ダイアフラム電極をチップに切り出した後、その切り出した面を電極として使用する必要が無くなるため、電極としての信頼性向上がはかれる。
【0012】
請求項4に記載の静電容量型センサの製造方法は、複数の基板が一体に形成された基板ウェーハと、複数のシリコンウェーハが一体に形成されたダイアフラムウェーハとを互いに陽極接合して積層ウェーハを形成し、この積層ウェーハに形成される複数のセンサチップをダイシングラインに沿って切断することにより製造される静電容量型センサの製造方法であって、前記シリコンウェーハをエッチングにより複数のダイアフラムが一体に形成されたものとするステップと、 前記基板に形成されるセンシング電極、前記基板に加工される第1の貫通穴を介して前記基板表面に引き出される第1の引き出しパターン、前記基板に形成される補正電極パターン、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して前記基板表面に引き出される第2の引き出しパターンのそれぞれを前記基板に金属蒸着によって形成し、前記基板を、基板ウェーハが一体に形成されたものとするステップと、前記基板ウェーハとダイアフラムウェーハとを積層し、前記ダイアフラムと補正用電極とを同電位に設定して前記基板ならびにダイアフラムウェーハを互いに陽極接合し、その積層ウェーハをダイシングラインに沿って切断することにより各センサチップを取り出すステップとを有することとした。
【0013】
ゲージ圧センサに代表される容量型センサでは、基板の貫通穴を有し、圧力や流体を取込む必要がある。但し、その貫通穴数が増えると、加工費の増加や強度低下による歩留まりの低下を招く。このためには基板の加工穴数はできるだけ少なくするのが好ましく、従って、本発明により、センシング電極は、従来と同じく第1の加工穴を利用して基板表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する影響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設けた電極通路の中を通り、更に、ガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに複数のセンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に設けた第2の加工穴を利用して基板表面に引き出すことにより、隣接するチップで第2の加工穴を共有する構成とした。このことにより、貫通穴数の減少による加工費の増加と例えばガラス基板の強度が低下することによる歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0014】
また、請求項5に記載の静電容量型センサの製造方法は、請求項4に記載の同方法において、補正用電極の引き出し部は、隣接する各センサチップの角部に形成される第2の加工穴側面を通り、基板表面に折り返してワイヤボンド用パッドを形成することとした。
このときに使用する基板穴は、各チップの角部に形成されるため、4チップで一つの穴を共用でき、例えばガラス基板の加工穴数を減らすことができる。従来は、1チップの穴数が2個であったのに対し、4チップで5個となり、便宜上、1チップで1.25個の穴数で済む。このことにより、ガラス基板穴加工数が減少し、加工費の増加を防げると共に、ガラス基板自体の強度が増し、歩留まり向上がはかれる。
更に、請求項6に記載の静電容量型センサの製造方法は、請求項4に記載の同方法において、ダイアフラム電極を、基板に加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に金属蒸着により形成することとした。このことにより、ダイアフラム電極をチップに切り出した後金属蒸着で形成し、切り出した面を電極として使用する従来例に比べ、チップに切り出した後の金属蒸着を形成する手間が省けると共に、電極としての信頼性の向上がはかれる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態を示す図であり、静電容量型センサのチップ構成を平面からみた図を(a)に、A−A’断面構造を(b)に示す。図2に、図1(b)に示す断面構造の詳細が示されている。
【0016】
図1では、圧力を静電容量の変化として検出する静電容量型の圧力センサが例示されており、各センサチップ1(2、3、4)は、図1(b)に示すように、弾性変形可能なダイアフラム11と、このダイアフラム11の肉厚部に陽極接合された上下ガラス基板12、13から成る。ダイアフラム11と上下ガラス基板12、13の間には所定の空隙が形成されている。
ダイアフラム11は、導電性が付与されたシリコンから成り、シリコンダイアフラムの略中央表面には電極(以下、シリコン電極パッド111と称する)が付与されている。また、上ガラス12には、ダイアフラム11と対向する対向面にセンシング電極121と、補正用電極122が設けられている。各電極121、122は、上ガラス12の上面に設けられた各信号取出部123、124と貫通穴125、126を介して導通している。図1(a)に示すように、貫通穴125は、各センサチップ1、2、3、4に各1個、それぞれセンサチップ1、2、3、4の略中央に形成され、また、貫通穴126は、各センサチップ1、2、3、4の端縁部、ここでは角に形成され、4個のセンサチップ1、2、3、4で1個の貫通穴126が共有使用する構造になっている。尚、下ガラス基板13は、略中央に圧力もしくは流体導入口131が設けられており、この導入口131から圧力もしくは流体が印加されるようになっている。
【0017】
センシング電極121は、貫通穴125、信号取り出し部123を介して上ガラス12の表面に取出され、この貫通穴125を利用することで気体あるいは流体のダンピング特性に対して影響を低減できる。補正用電極122は、図2にその詳細が示されるように、ダイアフラム11に設けられる電極通路127の中を通り、更に、チップ端縁部に設けたガラス加工穴126側面を通り、再び上ガラス表面に折り返して補正電極引き出し用のワイヤボンドパッド(折り返しパッド124)を形成する。このときに使用するガラス加工穴126は、図1(a)に示すように、各チップ1、2、3、4の角部に形成されているため、4チップで5個の穴数となり、説明の便宜上、1チップ当たり1.25個の穴数で済むことになる。
尚、図2(a)は、図1(b)に示す断面構造のうち、1個のセンサチップを抽出して示した断面図、図2(b)は、図2(a)の矢印B方向から見た矢視図である。
【0018】
このような圧力センサでは、圧力導入口131に圧力もしくは流体が導入されると、ダイアフラム11が湾曲するように弾性変形し、ダイアフラム20と上ガラス12のセンシング電極121及び補正用電極122との間の距離が変化し、その距離に応じて静電容量が変化し、これにより圧力測定が行われる。この際、ダイアフラム11の変位は、中央近傍が大きく、周辺部が小さいため、ダイアフラム11と上ガラス12のセンシング電極121及び補正用電極122間の静電容量に差が生じ、両者の差異を測定することにより、温度等の変化に基づく誤差を校正すると共に、ノイズ等を除外し、より正確に圧力を検出する。この圧力センサは、大気圧をゼロとしたときの大気圧に対する差圧を示すいわゆるゲージ圧センサであり、ダイアフラム11及び上ガラス12間の空隙部分は、センシング電極121の貫通穴125を通じて大気解放されている。
【0019】
次に、本発明の静電容量型センサの製造方法について図1ならびに図3を使用して説明する。図3は、静電容量型センサの製造方法を説明するために引用したウェーハの積層構造を示す図である。
例えば、圧力センサは、ダイアフラムウェーハであるシリコンウェーハ100及び上下ガラスウェーハ200、300を互いに陽極接合して積層ウェーハを制作した後、この積層ウェーハに形成された複数のセンサチップ1、2、3、4を図中、一点鎖線で示すダイシングラインに沿って各々切断することにより製造される。具体的には、まずシリコンウェーハ100をエッチング等により複数のダイアフラム11が一体に形成されたものとしておく。このとき、ダイアフラム11の略中央部には、シリコン電極パッド111をアルミ等の金属蒸着及びエッチングにより設ける。同様に、基板ウェーハである上ガラスウェーハ200に、貫通穴125、126を設け、更に、センシング電極121、補正用電極122、信号取り出し部123、124及び信号取り出し用のパターンをアルミ等の金属蒸着及びエッチング等により設け、上ガラスウェーハ200を複数の上ガラス12が一体に形成されたものとしておく。そして、下ガラスウェーハ300に複数の圧力導入口131を設け、複数の下ガラス13が一体に形成されたものとしておく。
【0020】
ここで、これらシリコンウェーハ100の各ダイアフラム11、上ガラスウェーハ200の各上ガラス12、及び下ガラスウェーハ300の各下ガラス13は、上記各ウェーハが積層されたとき、各々が圧力センサのセンサチップ1、2、3、4を構成するように、互いに対応する位置に設けられている。
そして、陽極接合用の載置台400上に上記各ウェーハ100、200、300を積層させた後、例えば、約400℃の高温下で約400Vの電圧を印加し、各ウェーハを陽極接合する。このことにより、積層ウェーハには、ダイシングラインで区分けされた複数のセンサチップ1、2、3、4、…が形成され、積層ウェーハをその切断位置で切断することにより、各センサチップを取り出す。
尚、上記した本発明実施形態では、上ガラス12のみにセンシング電極121及び補正用電極122を設けた静電容量型センサのみを例示したが、下ガラス13にも同様の電極が設けられる差圧式の圧力センサにおいても、ガラス側の電極一つとシリコン電極を一つの貫通穴を共用できるために適用可能であり、ガラス貫通穴数を減らすことができる。また、本発明は圧力センサに制限されず、容量型の構造を持つセンサであればいずれにも適用できる。そして、ガラス等の基板に設けられる電極としては、実施形態で示したようにセンシング電極121と補正用電極122のように二つに制限されるものでなく、センシング電極121に相当する電極や補正用電極122に相当する電極が各々複数設けられていてもよい。
【0021】
以上説明のように本発明によれば、センシング電極121は従来同様、圧力導入口125を利用してガラス表面に引き出し、また、補正用電極122は、シリコン基板11に設けた電極通路127ならびにチップ端縁部に設けた共通のガラス加工穴126を介してガラス表面に引き出すことにより、一つのガラス電極に必要なガラス加工穴数の削減をはかり、加工費の増加と歩留まり低下を防ぐものである。また、シリコン電極パッド111を共通のガラス加工穴126に形成することにより、電極としての信頼性向上もはかるものである。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、センシング電極は、従来と同じく第1の加工穴を利用してガラス表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する影響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設けた通路、更にガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに複数のセンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に設けた第2の加工穴を利用してガラス表面に引き出すことにより、隣接するチップで第2の加工穴を共有する構成としたため、ガラス穴の数を減らすことでガラス加工費を低減でき、また、ガラス強度を低下せずに済むため貫通穴数の減少による加工費の増加と歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、使用するガラス貫通穴は各チップの角部に形成されるため、隣接する4チップで1個の貫通穴を共用でき、貫通穴の削減に寄与するため、一層の加工費減少とガラス基板の歩留まり向上がはかれる。
請求項3に記載の発明によれば、ダイアフラム電極を、ガラス基板に加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に形成することとしてあるため、従来のように、ダイアフラム電極をチップに切り出した後、その切り出した面を電極として使用する必要が無くなり、電極としての信頼性向上がはかれる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、センシング電極は、従来と同じく第1の加工穴を利用してガラス表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する影響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設けた電極通路の中を通り、更に、ガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに複数のセンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に設けた第2の加工穴を利用してガラス表面に引き出すことにより、隣接するチップで第2の加工穴を共有する構成としてあるため、貫通穴数の減少による加工費の増加とガラス強度が低下することによる歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、補正用電極の引き出し部は、隣接する各センサチップの角部に形成される第2の加工穴側面を通り、ガラス基板表面に折り返してワイヤボンド用パッドを形成することとしているため、4チップで一つの穴を共用でき、ガラスの加工穴数を減らすことができる。従来は、1チップの穴数が2個であったのに対し、4チップで5個となり、便宜上、1チップで1.25個の穴数で済む。このことにより、ガラス穴加工数が減少し、加工費の増加を防げると共に、ガラス自体の強度が増し、歩留まり向上がはかれる。
請求項6に記載の発明によれば、ダイアフラム電極を、ガラス基板に加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に形成することとしたため、従来のように、ダイアフラム電極をチップに切り出した後、その切り出した面を電極として使用する必要が無くなり、このことにより、センサチップ切り出し面から電極を取り出す方式と比べ信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電容量型センサの構造を示す図である。
【図2】図1における要部の詳細を示す図である。
【図3】本発明の静電容量型センサの製造方法を説明するために引用した図である。
【図4】従来の静電容量型センサの構造を示す斜視図である。
【図5】従来の静電容量型センサの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1(2、3、4) センサチップ
11 ダイアフラム
12 上ガラス(基板)
13 下ガラス(基板)
100 ダイアフラム(シリコン)ウェーハ
111 シリコン電極パッド
121 センシング電極
122 補正用電極
123 センシング電極取り出し部
124 補正用電極取り出し部(折り返しパッド)
125 第1の貫通穴
126 第2の貫通穴
127 電極通路
200 上ガラス(基板)ウェーハ
300 下ガラス(基板)ウェーハ
400 積層ウェーハ載置台

Claims (6)

  1. 基板と、この基板とは所定の間隙をもって対向配置され、弾性変形可能な導電性が付与されたシリコンから成るダイアフラムと、前記基板に設けられ前記ダイアフラムとの対向面に形成されるセンシング電極ならびに補正電極から成る静電容量型センサであって、
    前記センシング電極を、前記基板に加工される第1の貫通穴を介して前記基板表面に引き出す第1の引き出し部と、
    前記補正電極を、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して前記ガラス基板表面に引き出す第2の引き出し部と、
    を有することを特徴とする静電容量型センサ。
  2. 前記第2の貫通穴を、ダイジング後の前記基板の角部に形成することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサ。
  3. 前記ダイアフラムに付与される電極を、前記第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に形成することを特徴とする請求項1または2に記載の静電容量型センサ。
  4. 複数の基板が一体に形成された基板ウェーハと、複数のシリコンウェーハが一体に形成されたダイアフラムウェーハとを互いに陽極接合して積層ウェーハを形成し、この積層ウェーハに形成される複数のセンサチップをダイシングラインに沿って切断することにより製造される静電容量型センサの製造方法であって、
    前記ダイアフラムウェーハをエッチングにより複数のダイアフラムが一体に形成されたものとするステップと、
    前記基板に形成されるセンシング電極、前記基板に加工される第1の貫通穴を介して前記基板表面に引き出される第1の引き出しパターン、前記基板に形成される補正電極パターン、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して前記基板表面に引き出される第2の引き出しパターンのそれぞれを前記基板に金属蒸着によって形成し、前記基板を、基板ウェーハが一体に形成されたものとするステップと、
    前記基板ウェーハとダイアフラムウェーハとを積層し、前記ダイアフラムと補正用電極とを同電位に設定して前記基板ならびにダイアフラムウェーハを互いに陽極接合し、その積層ウェーハをダイシングラインに沿って切断することにより各センサチップを取り出すステップと、
    を有することを特徴とする静電容量型センサの製造方法。
  5. 前記補正用電極は、ダイジング後の隣接する各センサチップの角部に形成される第2の貫通穴側面を通り、前記基板表面に折り返してワイヤボンド用パッドを形成することを特徴とする請求項4に記載の静電容量型センサの製造方法。
  6. 前記ダイアフラムの電極を、前記基板に加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に金属蒸着により形成することを特徴とする請求項4に記載の静電容量型センサの製造方法。
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