JP2001194253A - 静電容量型センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型センサ及びその製造方法

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JP2001194253A JP2000003433A JP2000003433A JP2001194253A JP 2001194253 A JP2001194253 A JP 2001194253A JP 2000003433 A JP2000003433 A JP 2000003433A JP 2000003433 A JP2000003433 A JP 2000003433A JP 2001194253 A JP2001194253 A JP 2001194253A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス加工費の低減、歩留まり向上をはかる
と共に、信頼性の向上をはかる。 【解決手段】 センシング電極121は、第1の貫通穴
125を利用してガラス12表面に出し、この穴を利用
することで気体のダンピング特性に対して影響を低減で
きる。補正用電極122は、シリコン基板11に設けた
通路127を通って、チップ端縁部に設けた第二の貫通
穴126側面を通り、ガラス表面に折り返してワイヤボ
ンド用パッド124を形成する。このときに使用する穴
は、センサチップの角部を使用し、この場合、4チップ
で1個の穴を共用できる。また、シリコン電極パッド1
11も第2の貫通穴に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型センサ
及びその製造方法に関し、特に、小型化をはかった圧力
センサに用いて好適な静電容量型センサ及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力センサの小型化に伴い、ダイアフラ
ムを構成する導電性が付与されたシリコンと、そのダイ
アフラムとは対向向配置され電極を備えたガラス基板と
の間隔が微少になる。このことから、陽極接合における
高電圧印加時に、ダイアフラムと陽極との間に強い静電
引力が生じ、このため、本来、平坦であるべきはずのダ
イアフラムがガラス基板側に歪んだ状態で形成され、圧
力に相応して変位しないといった問題が生じる。
【0003】この問題を解決するために、ガラスに設け
られた電極にも高電圧を印加し、この電極とダイアフラ
ムとを高電位にすることで静電引力の発生を抑える技術
が知られている。圧力センサの中には、ガラスに設けら
れる電極として、中央に位置する電極の他に周辺にも設
け、各電極での静電容量の差を測定することにより、圧
力をより正確に検出できるものがあり、この場合、各電
極をダイアフラムと同電位にすることで上記したダイア
フラムの変形や接触を防止することができるが、このた
めには、各電極への電圧印加を、各電極から引き出され
たガラス表面の信号取り出し部を介して行なう必要があ
る。
【0004】しかしながら、圧力センサがより小型化す
ると、信号取り出し部が非常に小さくなると共に、各信
号取り出し部とこれらを囲む陽極接合用の電極との間隔
が狭くなり、各信号取り出し部に直に電圧印加用の端子
を当てることが困難になる。このため、接合用の電極の
外側に各信号取出部から引き出された引出部を設け、こ
れらの引出部に導線を接触させることで電圧印加を行う
必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、陽極接合用
の電極の外側に各信号取出用の引出部を引き出すために
は、接合用電極の不連続部に各引き出し部を通す必要が
あり、引き出し部がセンシング電極と補正用電極の2本
の場合、不連続部分が長くなり、ダイアフラムとガラス
との陽極接合時における接合強度が弱くなる。まして、
信号取り出し部が3以上の場合には各々の信号取り出し
用に引出部を設けると更に不連続部分が長く成り、陽極
接合自体が困難になる。反対に短い不連続部に複数の引
き出し部を通そうとすれば、接合用の電極と引き出し部
が接近するため、耐電圧の問題が生じる。従って、ガラ
ス基板に複数電極が設けられた場合、耐電圧を良好に維
持しながら基板とダイアフラムとの接合強度を大きくす
るためには限界があった。
【0006】そこで、従来、センシング用電極と補正用
電極から成る圧力センサにおいて、周辺に配置された補
正電極のみをダイアフラムと同電位にするために、引き
出し部を通すことで接合強度を保つ方法が提案されてい
る。図4、図5に、それぞれ、斜視図、断面図としてそ
の圧力センサの構造が示されている。図4、図5に示す
圧力センサにおいて、中央に置かれたセンシング用電極
31は、その周辺がダイアフラムと同電位になっている
ことで静電引力の影響は受けない。
【0007】すなわち、共にダイアフラム20と対向し
たガラス30のセンシング電極31び補正電極32のう
ち、補正電極32と導通した信号取出部35のみに陽極
接合用電極39の外側に引き出された引出部38を設
け、補正電極32とダイアフラム20とを同電位にし、
ダイアフラム20とガラス30とを陽極接合している。
このことにより、陽極接合用電極39の不連続部39A
を短くでき、良好な耐電圧を維持しつつ、陽極接合され
たダイアフラム20とガラスとの接合強度を大きくでき
る。また、陽極接合時にダイアフラム20がガラス30
側に引き寄せられることはない。
【0008】しかしながら、上記した従来技術によれ
ば、一つのガラス側電極31(32)に対して一つのガ
ラス穴36(37)を必要とするため、ガラス自体の穴
加工数が増加し、加工費の増大を招く。また、ガラス穴
数の増加に伴い、ガラス自体の強度が低下し、ガラス基
板の歩留まりが低下するといった欠点も持つ。更に、上
記した従来技術によれば、シリコン電極をチップに切り
出した後、金属蒸着により形成しており(50)、製法
に手間がかかる他、切り出した面を電極として使用して
いるために、清浄度が低く、電極としての信頼性にも欠
ける。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、センシング電極は従来同様、圧力導入口を利用し
てガラス表面に引き出し、また、補正用電極は、シリコ
ン基板に設けた通路ならびにチップ端縁部に設けた共通
のガラス加工穴を介してガラス表面に引き出すことによ
り、一つのガラス電極に必要なガラス加工穴数の削減を
はかり、加工費の増加と歩留まり低下を防いだ静電容量
型センサ及びその製造方法を提供することを目的とす
る。また、シリコン電極を共通のガラス加工穴に形成す
ることにより、電極としての信頼性向上をはかった静電
容量型センサ及びその製造方法を提供することも目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題解決するた
めに請求項1に記載の静電容量型センサは、基板と、こ
の基板とは所定の間隙をもって対向配置され、弾性変形
可能な導電性が付与されたシリコンから成るダイアフラ
ムと、前記基板に設けられ前記ダイアフラムとの対向面
に形成されるセンシング電極ならびに補正電極から成る
静電容量型センサであって、前記センシング電極を、前
記基板に加工される第1の貫通穴を介して前記基板表面
に引き出す第1の引き出し部と、前記補正電極を、前記
基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後の前記基
板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して前記ガラ
ス基板表面に引き出す第2の引き出し部とを有する構成
とした。センシング電極は、従来と同じく第1の貫通穴
を利用してガラス表面に出すことにより気体のダンピン
グ特性に対する影響を低減し、また、補正電極は、シリ
コン基板に設けた電極通路を通り、更に、ガラス端縁
部、すなわち、積層ウェーハに複数のセンサチップを構
成した場合は、チップ端縁部に設けた第2の貫通穴を利
用してガラス表面に引き出すことにより、隣接するチッ
プで第2の貫通穴を共有する構成とした。このことによ
り、貫通穴数の減少による加工費の増加と歩留まりの低
下を防ぐことができる。
【0011】また、請求項2に記載の静電容量型センサ
は、請求項1に記載の同センサにおいて、第2の貫通穴
をダイジング後の前記基板の角部に形成することとし
た。このときに使用する基板貫通穴は各チップの角部に
形成されるため、隣接する4チップで1個の貫通穴を共
用でき、貫通穴の削減に寄与するため、一層の加工費減
少と、例えばガラス基板の歩留まり向上がはかれる。更
に、請求項3に記載の静電容量型センサは、請求項1ま
たは2に記載の同センサにおいて、ダイアフラム電極
を、前記基板に加工された第2の貫通穴に対向位置する
ダイアフラム表面に形成することとした。このことによ
り、従来のように、ダイアフラム電極をチップに切り出
した後、その切り出した面を電極として使用する必要が
無くなるため、電極としての信頼性向上がはかれる。
【0012】請求項4に記載の静電容量型センサの製造
方法は、複数の基板が一体に形成された基板ウェーハ
と、複数のシリコンウェーハが一体に形成されたダイア
フラムウェーハとを互いに陽極接合して積層ウェーハを
形成し、この積層ウェーハに形成される複数のセンサチ
ップをダイシングラインに沿って切断することにより製
造される静電容量型センサの製造方法であって、前記シ
リコンウェーハをエッチングにより複数のダイアフラム
が一体に形成されたものとするステップと、前記基板に
形成されるセンシング電極、前記基板に加工される第1
の貫通穴を介して前記基板表面に引き出される第1の引
き出しパターン、前記基板に形成される補正電極パター
ン、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダイジング後
の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通穴を介して
前記基板表面に引き出される第2の引き出しパターンの
それぞれを前記基板に金属蒸着によって形成し、前記基
板を、基板ウェーハが一体に形成されたものとするステ
ップと、前記基板ウェーハとダイアフラムウェーハとを
積層し、前記ダイアフラムと補正用電極とを同電位に設
定して前記基板ならびにダイアフラムウェーハを互いに
陽極接合し、その積層ウェーハをダイシングラインに沿
って切断することにより各センサチップを取り出すステ
ップとを有することとした。
【0013】ゲージ圧センサに代表される容量型センサ
では、基板の貫通穴を有し、圧力や流体を取込む必要が
ある。但し、その貫通穴数が増えると、加工費の増加や
強度低下による歩留まりの低下を招く。このためには基
板の加工穴数はできるだけ少なくするのが好ましく、従
って、本発明により、センシング電極は、従来と同じく
第1の加工穴を利用して基板表面に出すことにより気体
のダンピング特性に対する影響を低減し、また、補正電
極は、シリコン基板に設けた電極通路の中を通り、更
に、ガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに複数のセ
ンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に設けた第
2の加工穴を利用して基板表面に引き出すことにより、
隣接するチップで第2の加工穴を共有する構成とした。
このことにより、貫通穴数の減少による加工費の増加と
例えばガラス基板の強度が低下することによる歩留まり
の低下を防ぐことができる。
【0014】また、請求項5に記載の静電容量型センサ
の製造方法は、請求項4に記載の同方法において、補正
用電極の引き出し部は、隣接する各センサチップの角部
に形成される第2の加工穴側面を通り、基板表面に折り
返してワイヤボンド用パッドを形成することとした。こ
のときに使用する基板穴は、各チップの角部に形成され
るため、4チップで一つの穴を共用でき、例えばガラス
基板の加工穴数を減らすことができる。従来は、1チッ
プの穴数が2個であったのに対し、4チップで5個とな
り、便宜上、1チップで1.25個の穴数で済む。この
ことにより、ガラス基板穴加工数が減少し、加工費の増
加を防げると共に、ガラス基板自体の強度が増し、歩留
まり向上がはかれる。更に、請求項6に記載の静電容量
型センサの製造方法は、請求項4に記載の同方法におい
て、ダイアフラム電極を、基板に加工された第2の貫通
穴に対向位置するダイアフラム表面に金属蒸着により形
成することとした。このことにより、ダイアフラム電極
をチップに切り出した後金属蒸着で形成し、切り出した
面を電極として使用する従来例に比べ、チップに切り出
した後の金属蒸着を形成する手間が省けると共に、電極
としての信頼性の向上がはかれる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
図であり、静電容量型センサのチップ構成を平面からみ
た図を(a)に、A−A’断面構造を(b)に示す。図
2に、図1(b)に示す断面構造の詳細が示されてい
る。
【0016】図1では、圧力を静電容量の変化として検
出する静電容量型の圧力センサが例示されており、各セ
ンサチップ1(2、3、4)は、図1(b)に示すよう
に、弾性変形可能なダイアフラム11と、このダイアフ
ラム11の肉厚部に陽極接合された上下ガラス基板1
2、13から成る。ダイアフラム11と上下ガラス基板
12、13の間には所定の空隙が形成されている。ダイ
アフラム11は、導電性が付与されたシリコンから成
り、シリコンダイアフラムの略中央表面には電極(以
下、シリコン電極パッド111と称する)が付与されて
いる。また、上ガラス12には、ダイアフラム11と対
向する対向面にセンシング電極121と、補正用電極1
22が設けられている。各電極121、122は、上ガ
ラス12の上面に設けられた各信号取出部123、12
4と貫通穴125、126を介して導通している。図1
(a)に示すように、貫通穴125は、各センサチップ
1、2、3、4に各1個、それぞれセンサチップ1、
2、3、4の略中央に形成され、また、貫通穴126
は、各センサチップ1、2、3、4の端縁部、ここでは
角に形成され、4個のセンサチップ1、2、3、4で1
個の貫通穴126が共有使用する構造になっている。
尚、下ガラス基板13は、略中央に圧力もしくは流体導
入口131が設けられており、この導入口131から圧
力もしくは流体が印加されるようになっている。
【0017】センシング電極121は、貫通穴125、
信号取り出し部123を介して上ガラス12の表面に取
出され、この貫通穴125を利用することで気体あるい
は流体のダンピング特性に対して影響を低減できる。補
正用電極122は、図2にその詳細が示されるように、
ダイアフラム11に設けられる電極通路127の中を通
り、更に、チップ端縁部に設けたガラス加工穴126側
面を通り、再び上ガラス表面に折り返して補正電極引き
出し用のワイヤボンドパッド(折り返しパッド124)
を形成する。このときに使用するガラス加工穴126
は、図1(a)に示すように、各チップ1、2、3、4
の角部に形成されているため、4チップで5個の穴数と
なり、説明の便宜上、1チップ当たり1.25個の穴数
で済むことになる。尚、図2(a)は、図1(b)に示
す断面構造のうち、1個のセンサチップを抽出して示し
た断面図、図2(b)は、図2(a)の矢印B方向から
見た矢視図である。
【0018】このような圧力センサでは、圧力導入口1
31に圧力もしくは流体が導入されると、ダイアフラム
11が湾曲するように弾性変形し、ダイアフラム20と
上ガラス12のセンシング電極121及び補正用電極1
22との間の距離が変化し、その距離に応じて静電容量
が変化し、これにより圧力測定が行われる。この際、ダ
イアフラム11の変位は、中央近傍が大きく、周辺部が
小さいため、ダイアフラム11と上ガラス12のセンシ
ング電極121及び補正用電極122間の静電容量に差
が生じ、両者の差異を測定することにより、温度等の変
化に基づく誤差を校正すると共に、ノイズ等を除外し、
より正確に圧力を検出する。この圧力センサは、大気圧
をゼロとしたときの大気圧に対する差圧を示すいわゆる
ゲージ圧センサであり、ダイアフラム11及び上ガラス
12間の空隙部分は、センシング電極121の貫通穴1
25を通じて大気解放されている。
【0019】次に、本発明の静電容量型センサの製造方
法について図1ならびに図3を使用して説明する。図3
は、静電容量型センサの製造方法を説明するために引用
したウェーハの積層構造を示す図である。例えば、圧力
センサは、ダイアフラムウェーハであるシリコンウェー
ハ100及び上下ガラスウェーハ200、300を互い
に陽極接合して積層ウェーハを制作した後、この積層ウ
ェーハに形成された複数のセンサチップ1、2、3、4
を図中、一点鎖線で示すダイシングラインに沿って各々
切断することにより製造される。具体的には、まずシリ
コンウェーハ100をエッチング等により複数のダイア
フラム11が一体に形成されたものとしておく。このと
き、ダイアフラム11の略中央部には、シリコン電極パ
ッド111をアルミ等の金属蒸着及びエッチングにより
設ける。同様に、基板ウェーハである上ガラスウェーハ
200に、貫通穴125、126を設け、更に、センシ
ング電極121、補正用電極122、信号取り出し部1
23、124及び信号取り出し用のパターンをアルミ等
の金属蒸着及びエッチング等により設け、上ガラスウェ
ーハ200を複数の上ガラス12が一体に形成されたも
のとしておく。そして、下ガラスウェーハ300に複数
の圧力導入口131を設け、複数の下ガラス13が一体
に形成されたものとしておく。
【0020】ここで、これらシリコンウェーハ100の
各ダイアフラム11、上ガラスウェーハ200の各上ガ
ラス12、及び下ガラスウェーハ300の各下ガラス1
3は、上記各ウェーハが積層されたとき、各々が圧力セ
ンサのセンサチップ1、2、3、4を構成するように、
互いに対応する位置に設けられている。そして、陽極接
合用の載置台400上に上記各ウェーハ100、20
0、300を積層させた後、例えば、約400℃の高温
下で約400Vの電圧を印加し、各ウェーハを陽極接合
する。このことにより、積層ウェーハには、ダイシング
ラインで区分けされた複数のセンサチップ1、2、3、
4、…が形成され、積層ウェーハをその切断位置で切断
することにより、各センサチップを取り出す。尚、上記
した本発明実施形態では、上ガラス12のみにセンシン
グ電極121及び補正用電極122を設けた静電容量型
センサのみを例示したが、下ガラス13にも同様の電極
が設けられる差圧式の圧力センサにおいても、ガラス側
の電極一つとシリコン電極を一つの貫通穴を共用できる
ために適用可能であり、ガラス貫通穴数を減らすことが
できる。また、本発明は圧力センサに制限されず、容量
型の構造を持つセンサであればいずれにも適用できる。
そして、ガラス等の基板に設けられる電極としては、実
施形態で示したようにセンシング電極121と補正用電
極122のように二つに制限されるものでなく、センシ
ング電極121に相当する電極や補正用電極122に相
当する電極が各々複数設けられていてもよい。
【0021】以上説明のように本発明によれば、センシ
ング電極121は従来同様、圧力導入口125を利用し
てガラス表面に引き出し、また、補正用電極122は、
シリコン基板11に設けた電極通路127ならびにチッ
プ端縁部に設けた共通のガラス加工穴126を介してガ
ラス表面に引き出すことにより、一つのガラス電極に必
要なガラス加工穴数の削減をはかり、加工費の増加と歩
留まり低下を防ぐものである。また、シリコン電極パッ
ド111を共通のガラス加工穴126に形成することに
より、電極としての信頼性向上もはかるものである。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、センシ
ング電極は、従来と同じく第1の加工穴を利用してガラ
ス表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する
影響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設け
た通路、更にガラス端縁部、すなわち、積層ウェーハに
複数のセンサチップを構成した場合は、チップ端縁部に
設けた第2の加工穴を利用してガラス表面に引き出すこ
とにより、隣接するチップで第2の加工穴を共有する構
成としたため、ガラス穴の数を減らすことでガラス加工
費を低減でき、また、ガラス強度を低下せずに済むため
貫通穴数の減少による加工費の増加と歩留まりの低下を
防ぐことができる。
【0023】請求項2に記載の発明によれば、使用する
ガラス貫通穴は各チップの角部に形成されるため、隣接
する4チップで1個の貫通穴を共用でき、貫通穴の削減
に寄与するため、一層の加工費減少とガラス基板の歩留
まり向上がはかれる。請求項3に記載の発明によれば、
ダイアフラム電極を、ガラス基板に加工された第2の貫
通穴に対向位置するダイアフラム表面に形成することと
してあるため、従来のように、ダイアフラム電極をチッ
プに切り出した後、その切り出した面を電極として使用
する必要が無くなり、電極としての信頼性向上がはかれ
る。
【0024】請求項4に記載の発明によれば、センシン
グ電極は、従来と同じく第1の加工穴を利用してガラス
表面に出すことにより気体のダンピング特性に対する影
響を低減し、また、補正電極は、シリコン基板に設けた
電極通路の中を通り、更に、ガラス端縁部、すなわち、
積層ウェーハに複数のセンサチップを構成した場合は、
チップ端縁部に設けた第2の加工穴を利用してガラス表
面に引き出すことにより、隣接するチップで第2の加工
穴を共有する構成としてあるため、貫通穴数の減少によ
る加工費の増加とガラス強度が低下することによる歩留
まりの低下を防ぐことができる。
【0025】請求項5に記載の発明によれば、補正用電
極の引き出し部は、隣接する各センサチップの角部に形
成される第2の加工穴側面を通り、ガラス基板表面に折
り返してワイヤボンド用パッドを形成することとしてい
るため、4チップで一つの穴を共用でき、ガラスの加工
穴数を減らすことができる。従来は、1チップの穴数が
2個であったのに対し、4チップで5個となり、便宜
上、1チップで1.25個の穴数で済む。このことによ
り、ガラス穴加工数が減少し、加工費の増加を防げると
共に、ガラス自体の強度が増し、歩留まり向上がはかれ
る。請求項6に記載の発明によれば、ダイアフラム電極
を、ガラス基板に加工された第2の貫通穴に対向位置す
るダイアフラム表面に形成することとしたため、従来の
ように、ダイアフラム電極をチップに切り出した後、そ
の切り出した面を電極として使用する必要が無くなり、
このことにより、センサチップ切り出し面から電極を取
り出す方式と比べ信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電容量型センサの構造を示す図であ
る。
【図2】図1における要部の詳細を示す図である。
【図3】本発明の静電容量型センサの製造方法を説明す
るために引用した図である。
【図4】従来の静電容量型センサの構造を示す斜視図で
ある。
【図5】従来の静電容量型センサの構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1(2、3、4) センサチップ 11 ダイアフラム 12 上ガラス(基板) 13 下ガラス(基板) 100 ダイアフラム(シリコン)ウェーハ 111 シリコン電極パッド 121 センシング電極 122 補正用電極 123 センシング電極取り出し部 124 補正用電極取り出し部(折り返しパッド) 125 第1の貫通穴 126 第2の貫通穴 127 電極通路 200 上ガラス(基板)ウェーハ 300 下ガラス(基板)ウェーハ 400 積層ウェーハ載置台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 DD05 DD07 EE25 FF43 GG01 GG11 4M112 AA01 BA07 CA02 CA11 CA13 DA02 DA08 DA16 DA18 EA02 EA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板とは所定の間隙をもっ
    て対向配置され、弾性変形可能な導電性が付与されたシ
    リコンから成るダイアフラムと、前記基板に設けられ前
    記ダイアフラムとの対向面に形成されるセンシング電極
    ならびに補正電極から成る静電容量型センサであって、 前記センシング電極を、前記基板に加工される第1の貫
    通穴を介して前記基板表面に引き出す第1の引き出し部
    と、 前記補正電極を、前記基板とダイアフラムの間隙を通り
    ダイジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫
    通穴を介して前記ガラス基板表面に引き出す第2の引き
    出し部と、を有することを特徴とする静電容量型セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記第2の貫通穴を、ダイジング後の前
    記基板の角部に形成することを特徴とする請求項1に記
    載の静電容量型センサ。
  3. 【請求項3】 前記ダイアフラムに付与される電極を、
    前記第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表面に形
    成することを特徴とする請求項1または2に記載の静電
    容量型センサ。
  4. 【請求項4】 複数の基板が一体に形成された基板ウェ
    ーハと、複数のシリコンウェーハが一体に形成されたダ
    イアフラムウェーハとを互いに陽極接合して積層ウェー
    ハを形成し、この積層ウェーハに形成される複数のセン
    サチップをダイシングラインに沿って切断することによ
    り製造される静電容量型センサの製造方法であって、 前記ダイアフラムウェーハをエッチングにより複数のダ
    イアフラムが一体に形成されたものとするステップと、 前記基板に形成されるセンシング電極、前記基板に加工
    される第1の貫通穴を介して前記基板表面に引き出され
    る第1の引き出しパターン、前記基板に形成される補正
    電極パターン、前記基板とダイアフラムの間隙を通りダ
    イジング後の前記基板の端縁部に加工される第2の貫通
    穴を介して前記基板表面に引き出される第2の引き出し
    パターンのそれぞれを前記基板に金属蒸着によって形成
    し、前記基板を、基板ウェーハが一体に形成されたもの
    とするステップと、 前記基板ウェーハとダイアフラムウェーハとを積層し、
    前記ダイアフラムと補正用電極とを同電位に設定して前
    記基板ならびにダイアフラムウェーハを互いに陽極接合
    し、その積層ウェーハをダイシングラインに沿って切断
    することにより各センサチップを取り出すステップと、
    を有することを特徴とする静電容量型センサの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記補正用電極は、ダイジング後の隣接
    する各センサチップの角部に形成される第2の貫通穴側
    面を通り、前記基板表面に折り返してワイヤボンド用パ
    ッドを形成することを特徴とする請求項4に記載の静電
    容量型センサの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイアフラムの電極を、前記基板に
    加工された第2の貫通穴に対向位置するダイアフラム表
    面に金属蒸着により形成することを特徴とする請求項4
    に記載の静電容量型センサの製造方法。
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