JP3646835B2 - プリンタのインク噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のインク通路を形成した記録ヘッドにインク供給源からのインクを供給するようにマニホールド部材を一体的に設けたプリンタのインク噴射装置に関し、特にマニホールド部材の側面に形成した回路パターンを介して、複数のインク通路の各々に設けられたインク噴射の為のアクチュエータに駆動信号を供給するようにしたものに関する。
【0002】
従来、インク供給源からのインクが供給されるインク通路に連通するインクジェットノズルから微小量のインク滴を噴射するインクジェットプリンタとしては、小型化でき且つ高速記録が可能なオンディマンド方式の特に圧力制御方式や熱による泡制御方式を採用したものが一般に普及している。
圧力制御方式では、圧電セラミックスなどの圧電素子を用いた圧電方式を採用したインクジェットプリンタが実用化されるとともに、種々提案されている。
【0003】
この圧電方式を採用したインクジェットプリンタにおいては、インク供給源からのインクがマニホールド部材を介して供給される複数のインク通路と、これらインク通路を構成する圧電素子からなる複数の隔壁と、これら隔壁の左右1対の側壁に設けられた複数の電極とを有する記録ヘッドを備え、駆動ICからの駆動信号をインク噴射させるインク通路に対応する隔壁の電極に所定微小時間だけ供給することで、隣接する2つの隔壁がインク通路の容積を拡大するように夫々せん断歪みにより変形した後元の形状に復帰するときに、インク通路に補充されたインクがその先端の噴射ノズルから噴射するようになっている。
【0004】
例えば、図10に示すように、2色印字用のインクジェットプリンタの2つのインク噴射装置130,131においては、複数のインク通路を形成した圧電材料からなるヘッド基板140に、これら複数のインク通路を塞ぐようにカバー板142が固着された記録ヘッド136に、これらインク通路にインク供給源からのインクを供給するマニホールド部材138が一体的に設けられたものであり、各種の取付け部材(図示略)によりキャリッジ121に固着されている。一方、キャリッジ121には駆動IC150を取付けたプリント基板137が固定され、このプリント基板137には、駆動IC150に接続された配線パターン159が形成されている。
【0005】
更に、ヘッド基板140の側面には、複数のインク通路に対応させて設けたアクチュエータに給電する為の複数の引き出し電極151が形成されている。そして、これら複数の引き出し電極151と、配線パターン159の複数の端子とは、記録ヘッド136の側方において、可撓性を有し幅広のFPC110により電気的に接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示すインク噴射装置130,131においては、記録ヘッド136の側面に形成された複数の引き出し電極151と、配線パターン159の複数の端子とは、記録ヘッド136の側方に設けた幅広のFPC110により接続されているので、並設される記録ヘッド136の間隔が大きくなり、特に3つ又は4つの記録ヘッド136を用いてカラー印字する場合には、これら複数の記録ヘッド136を並設して取付けるキャリッジ121が大型化するとともに、プリンタが大型化するという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、記録ヘッドに設けられた複数のアクチュエータに駆動信号を供給する複数の信号線の接続構造を簡単化且つコンパクト化して、記録ヘッド間スペースの小型化を図れるようなプリンタのインク噴射装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のプリンタのインク噴射装置は、インク供給源に接続されるインク収容室を内部に有するマニホールド部材と、このマニホールド部材に固着される記録ヘッドであって、前記マニホールド部材からインクが供給される複数のインク通路とこれらインク通路の近傍部に夫々設けられた複数のアクチュエータとを左右両側にそれぞれ有する記録ヘッドとを備えたプリンタのインク噴射装置において、前記複数のアクチュエータを駆動制御する制御回路部と接続された配線パターンを有する剛性のある回路基板を備え、前記記録ヘッドを固着した前記マニホールド部材の複数個を、前記記録ヘッドの複数のインク通路の配列方向と平行な前記マニホールド部材の左右両側面がそれぞれ前記回路基板から立ち上がるように位置させ、かつそのマニホールド部材の左右両側面が相互に平行に対向するようにそれぞれ前記回路基板上に支持し、前記マニホールド部材の前記左右両側面に、前記左右両側の複数のアクチュエータと前記回路基板の前記配線パターンとを結ぶ回路パターンをそれぞれ形成し、且つ前記複数のアクチュエータに駆動信号を出力する駆動ICを前記回路パターンと接続してそれぞれ取付け、前記記録ヘッドの左右両側面に、前記複数のアクチュエータに接続された複数のヘッド側端子をそれぞれ設けるとともに、前記マニホールド部材の左右両側面に前記駆動ICに接続され且つ前記複数のヘッド側端子に対応する複数のマニホールド側端子をそれぞれ設け、また前記マニホールド部材の左右両側面に前記駆動ICに接続され且つ前記回路基板の前記配線パターンに対応する複数の接続端子をそれぞれ設けたものである。
【0009】
複数のアクチュエータを有する記録ヘッドはマニホールド部材に固着され、その記録ヘッドを固着したマニホールド部材の複数個が,記録ヘッドの複数のインク通路の配列方向と平行なマニホールド部材の左右両側面がそれぞれ前記回路基板から立ち上がるように位置させ、かつそのマニホールド部材の左右両側面を相互に平行に対向させてそれぞれ回路基板上で支持され、マニホールド部材の前記左右両側面に回路パターンが形成されたので、それら複数のアクチュエータの各々は、その回路パターンを介して制御回路部により駆動制御される。即ち、マニホールド部材の側方に配線材料を別途設けることなく、マニホールド部材に形成した回路パターンと記録ヘッドの左右両側面に形成してある引き出し電極とを接続することができ、複数の記録ヘッドを並設するときの記録ヘッド間スペースを小さくすることができプリンタを小型化できる。
【0010】
また、マニホールド部材は剛性のある回路基板に支持されることから、記録ヘッドを一体的に設けたマニホールド部材と回路基板とをユニット化してプリンタに組み込むことができ、インク噴射装置の組付けを簡単化できる。また、マニホールド部材の回路パターンと回路基板の配線パターンとの接続を簡単化することができる。
また、前記マニホールド部材の前記左右両側面に、前記複数のアクチュエータに駆動信号を出力する駆動ICを前記回路パターンと接続して取付けたので、噴射駆動により発熱した駆動ICの熱をマニホールド部材のインク収容室のインクに放熱でき、インク粘度が低くなって噴射性能が向上する。
更に、記録ヘッドに設けられた複数のヘッド側端子と、マニホールド部材に設けられた複数のマニホールド側端子とは対応しているので、これらヘッド側端子の各々とマニホールド側端子の各々とを、例えば直接あるいはワイヤーボンディングやロウ付けなどにより、容易に電気的接続することができる。
【0011】
請求項2のプリンタのインク噴射装置は、請求項1の発明において、前記マニホールド部材の前記左右両側面部分をセラミックス製板部材で構成し、このセラミックス製板部材上に回路パターンを形成するとともに、その少なくとも一部をインク収容室に臨ませ、セラミックス製板部材に、前記駆動ICを取付けたものである。
【0012】
この場合、回路パターンが形成されるマニホールド部材の左右両側面部分はセラミックス製板部材なので、エッチング処理やスクリーン印刷などにより容易に回路パターンを形成できる。また、そのセラミックス製板部材に駆動ICを取付け、セラミックス製板部材の少なくとも一部をインク収容室に臨ませたので、噴射駆動により発熱した駆動ICの熱を熱伝導性に優れたセラミックス製板部材を介してインク収容室のインクに効率よく放熱できるとともに、その熱によりインクの温度が上昇して粘度が低くなり、インク噴射性能が向上する。
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態は、C(シアン:青緑)、M(マゼンタ:赤紫)、Y(イエロー:黄)、K(ブラック:黒)の4色のインクを記録用紙に噴射してカラー画像を記録するカラーインクジェットプリンタのインクジェット噴射装置に本発明を適用した場合のものである。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のカラーインクジェットプリンタ1は、基本的に、本体カバー2内に設けられた本体フレーム3に、ゴム製のプラテン11を含む用紙搬送機構10と、キャリッジ21を移動駆動するキャリッジ駆動機構20と、用紙Pにカラー画像を記録する為のインク噴射機構30等を設けたものであり、キャリッジ21上に取付けられたヘッドホルダー34に、C、M、Y、Kの4色のインクを収容したインクカートリッジ5〜8が夫々着脱自在に装着されている。
【0017】
先ず、用紙搬送機構10について説明すると、前記プラテン11は左右方向向きに配設され、そのプラテン軸11aは左右両端部において、本体フレーム3の側壁板3a,3bに夫々回転自在に枢支され、プラテン軸11aの左端部に取付けられたプラテンギヤ12が図示外のギヤ機構を介してフィードモータにより回転駆動され、プラテン11が所定の用紙送り方向に回転される。
【0018】
次に、キャリッジ駆動機構20について説明すると、前記プラテン11の前側には、キャリッジ21が水平状に配設され、そのキャリッジ21は後端部において、プラテン11と平行に配設され、本体フレーム3の側壁板3a,3cに夫々固着されたガイドロッド22により左右方向移動自在に支持されるとともに、その前端部において、本体フレーム3の前端部のガイドレール3dにより左右方向移動自在に支持されている。
【0019】
一方、キャリッジ21の移動範囲の左端部には、従動プーリー23が側壁板3cに回転可能に枢支されるとともに、その右端部には、ステッピングモータからなるキャリッジ駆動モータ25の駆動軸に取付けられた駆動プーリ24が設けられ、無端状のタイミングベルト26がこれら両プーリ23,24に亙って掛け渡され、キャリッジ21の下端部においてこのタイミングベルト26に連結されている。そして、キャリッジ駆動モータ25が駆動パルスにより回転駆動されると、これら両プーリー23,24とタイミングベルト26とを介して、キャリッジ21が、これらガイドロッド22及びガイドレール部3dに支持されて、プラテン11と平行な走査方向に往復移動駆動される。
【0020】
ここで、キャリッジ21の下側には、図2に示すように、黒の細線を微小間隔毎に印刷した薄いフィルムからなり左右方向に延びる帯状のエンコーダ部材27が水平に設けられ、その左右両端部は、側壁板3a,3cに夫々固着されている。そして、発光素子と受光素子とからなる光学センサであるフォトセンサ(図示略)が、そのエンコーダ部材27に臨むようにキャリッジ21の下側に取付けられている。
【0021】
次に、用紙Pにカラーのインクを噴射して印字するインク噴射装置30〜33について、図1〜図5に基づいて説明する。
前記キャリッジ21上には、上方及び前方が開放状で箱状のヘッドホルダー34が装着されている。そのヘッドホルダー34の後端の立壁部34aの背面部には、マニホールド部材35に記録ヘッド36を一体的に固着した、シアンインク噴射装置30と、マゼンタインク噴射装置31と、イエローインク噴射装置32と、ブラックインク噴射装置33とが夫々設けられ、4つのインクカートリッジ(インク供給源に相当する)5〜8をこれらインク噴射装置30〜33に対応させて着脱自在に装着するようになっている。
【0022】
次に、インク噴射装置30〜33について説明するが、各インク噴射装置30〜33は同様の構成なので、シアンインク噴射装置30について説明し、その他のインク噴射装置31〜33については、同一符号を付して説明を省略するものとする。
図3〜図6に示すように、ヘッドホルダ34の直ぐ後側のキャリッジ21上には剛性を有するプリント基板37(回路基板に相当する)が取付けられ、そのプリント基板37上に、インク収容室35aを内部に有する後方開放状で合成樹脂製のマニホールド部材35が取付けられている。ここで、そのマニホールド部材35の左右両側壁39(記録方向、つまりキャリッジ21の移動方向と直交する側面部分に相当する)だけは、熱伝導性に優れたアルミナなどのセラミックス製板部材で構成されている。
【0023】
更に、マニホールド部材35には、インクカートリッジ5に接続することでインクがインク収容室35aに供給される筒状部材38が一体的に形成されている。
前記マニホールド部材35の後端部には、前端部を部分的に内嵌させて接着固定された記録ヘッド36が一体的に取付けられている。
次に、記録ヘッド36について説明すると、分極された圧電材料製の1対の薄板状のヘッド基板40,41が左右に隣接して配設され、各ヘッド基板40,41には、ピエゾ或いはセラミックススなどからなる薄板状のカバー板42が接着剤により挟着されている。
【0024】
各ヘッド基板40,41の外側端部には、前後方向に延びる複数の平行な細溝43が微小間隔毎に形成され、これら複数の細溝43の各々はカバー板42で夫々塞がれている。これらヘッド基板40,41とカバー板42との後端には、合成樹脂製で複数のインクジェットノズル45を2列状に形成したノズル形成板44が接着固定されている。
【0025】
前記1対のヘッド基板40,41は、同様の構成なので、左側のヘッド基板40について説明すると、図7に示すように、1点鎖線の矢印で示す分極方向をカバー板42に向かう方向と反対方向(右方向)に向けた薄板状の圧電材料(例えば、圧電セラミックスス)からなる圧電板40aと、1点鎖線の矢印で示す分極方向をカバー板42の方向(左方向)に向けた薄板状の圧電材料からなる圧電板40bとを接着して一体化し、これら両圧電板40a,40bに亙って複数の細溝43が形成されるとともに、これら複数の細溝43を仕切るように複数の隔壁46が形成されたものである。そして、複数の細溝43のうち、複数対の隣合う隔壁46間の1つおきの細溝43で、例えば、32個のインク通路47が形成されている。そして、インク収容室35aのインクがこれら複数のインク通路47の各々に供給可能になっている。
【0026】
そして、図5、図7に示すように、前記各隔壁46の上下両側面には、インク通路47の略全長に延びる接地側の電極48と、駆動側の電極49とが夫々付設されている。即ち、図7に示すように、各隔壁46のインク通路47に面する側面には、接地された電極48が付設され、各隔壁46のインク通路47でない細溝43に面する側面には、後述する駆動IC50からの駆動電圧Vが供給される電極49が付設されている。ここで、インク通路47の両側の隔壁46と、それら隔壁46の側面に付設された電極48,49などでアクチュエータが構成されている。
【0027】
ところで、インクを噴射駆動する駆動IC50は、マニホールド部材35の左右両側面(即ち、記録ヘッド36に設けた複数のインク通路47の配列方向と平行な面)に夫々取付けられ、各駆動IC50で1列状のインク噴射を行なうようになっている。そして、記録ヘッド36の左右両側面には、複数の電極48,49に接続された複数の引き出し電極51が前方に向けて夫々形成されるとともに、各引き出し電極51の前端部にはヘッド側端子52が形成されている。更に、マニホールド部材35の左右両側の側壁39の外面には、駆動IC50の出力端子部に接続された複数の引き出し電極53が、エッチング処理又はスクリーン印刷などにより後方に向けて夫々形成され、これら引き出し電極53の後端部には、複数のヘッド側端子52に対応する複数のマニホールド側端子54が形成されている。
【0028】
そして、図5、図6に示すように、各ヘッド側端子52は対応するマニホールド側端子54にワイヤーボンディング55により接続されている。
一方、駆動IC50の入力端子部に接続された数本の引き出し電極56(引き出し電極53とともに回路パターンに相当する)は鉤状に形成され、その終端部には接続端子57が形成されている。そして、前記プリント基板37には、ドット印字の為のシリアルデータからなるクロック及びデータ信号や電圧を出力する図示外の印字制御回路(制御回路部に相当する)に接続されたFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)58が接続されるとともに、クロックライン、データライン・電圧ライン及びアースラインからなる配線パターン59が形成され、その配線パターン59の終端部と対応する接続端子57とがハンダ付け(ロウ付け)により接続されている。
【0029】
駆動IC50は、クロックラインから供給された連続するクロックパルスに基づいて、データラインに現れるデータから、どのノズル45からインク噴射を行うべきかを判断し、対応する引き出し電極51に電圧ラインの電圧を印加する。
【0030】
図8に示すように、インク通路47に隣接する2つの隔壁46の電極49に、駆動IC50から出力される駆動電圧Vが供給されると、インク通路47の上側の隔壁46は、1点鎖線の矢印で示す分極方向と直交する上側に、略く字状にせん断変形(厚みすべり変形)し、インク通路47の下側の隔壁46は下側に略く字状にせん断変形し、インク通路47の容積を拡大する。このとき、インク通路47にインクが補充され、その後電極49への駆動電圧Vの供給が停止されたときに、隔壁46のせん断変形が解除されるのに伴って、インク通路47のインクがインクジェットノズル45から噴射される。
【0031】
以上説明したように、インクカートリッジ5〜8から供給されるインクを収容するインク収容室35aを設けたマニホールド部材35と、このマニホールド部材35に固着されてインクが供給される記録ヘッド36であって、複数のインク通路47とこれらインク通路47の近傍部に複数の隔壁46や電極48,49が設けられた記録ヘッド36とを備えたインク噴射装置30〜33において、マニホールド部材35の左右両側の側壁39に、複数の電極48,49とそれを駆動制御する印字制御回路とを結ぶ引き出し電極53,56を形成したので、マニホールド部材35に形成した引き出し電極53と記録ヘッド36の側面に形成してある引き出し電極51とを接続することで、接続構造を簡単化且つコンパクト化できる。しかも、左右両側壁39は、インク通路47の配列方向と平行であるから、引き出し電極53,56のための面積を広くとることができ、記録ヘッド36の引き出し電極51や駆動ICとの接続作業が容易になる。そして、マニホールド部材の側方に、FPCなどの別体の配線材料を設けることがないことから、複数の記録ヘッドを並設するときの記録ヘッド間スペースの小型化が図れ、これら複数の記録ヘッド36を並設して取付けるキャリッジ21を小型化でき、更にはインクジェットプリンタ1を小型化することができる。
【0032】
また、マニホールド部材35の引き出し電極56と印字制御回路とを結ぶ配線パターン59を有する剛性のあるプリント基板37を備え、マニホールド部材35はそのプリント基板37に接着して支持されたので、記録ヘッド36を一体的に設けたマニホールド部材35とプリント基板37とをユニット化してインクジェットプリンタ1に組み込むことができ、インク噴射装置30〜33の組付けを簡単化できる。また、マニホールド部材35の引き出し電極56とプリント基板37の配線パターン59との接続を簡単化することができる。
【0033】
また、マニホールド部材35のインク収容室35aを形成する左右両側壁39をセラミックス製板部材で構成し、このセラミックス製板部材上に引き出し電極53,56が形成され、その側壁39に、記録ヘッド36の複数の電極39に駆動信号を出力する駆動IC50を取付けたので、エッチング処理やスクリーン印刷などにより側壁39に容易に引き出し電極53,56を形成でき、また噴射駆動により発熱した駆動IC50の熱を熱伝導性に優れた側壁39を介してインク収容室35aのインクに効率よく放熱できるとともに、その熱によりインクの温度が上昇して粘度が低くなり、インク噴射性能が向上する。
【0034】
また、記録ヘッド36の側面には、複数の電極48,49に接続された複数の引き出し電極51が形成されるとともに、その終端部に複数のヘッド側端子52が設けられるとともに、マニホールド部材35の側面には、駆動IC50の出力端子部に接続された複数の引き出し電極53が形成されるとともに、その終端部に、複数のヘッド側端子52に対応する複数のマニホールド側端子54が設けられ、これらヘッド側端子52の各々とマニホールド側端子54の各々とを、ワイヤーボンディング55にて接続したので、これら両端子52,54の接続を容易に且つ確実に行なうことができる。
【0035】
ここで、前記実施形態の変更態様として、プリント基板37をマニホールド部材35の前端側にノズル形成板44を平行に配置したり、図9に示すように、複数の引き出し電極51の終端部に形成されたヘッド側端子の各々と、複数の引き出し電極53の終端部に形成されたマニホールド側端子の各々とを、側壁34に設けられたスルーホール60により直接接触させたり、ハンダなどを用いてロウ付けにより接続するようにしてもよい。また、前記ヘッド基板40,41を、1つの分極方向を有する1枚の圧電板で構成し、各隔壁46の側面のうち、基端側又は先端側の約半分だけに電極を設け、各隔壁46を同様に略く字状にせん断変形させてもよい。更に、加熱により泡を発生してインクを噴射する構成の記録ヘッドを有するインク噴射装置など、種々のインクジェットプリンタに用いるインク噴射装置に本発明を適用することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
請求項1のプリンタのインク噴射装置によれば、インク供給源に接続されるインク収容室を内部に有するマニホールド部材と、このマニホールド部材に固着される記録ヘッドであって、マニホールド部材からインクが供給される複数のインク通路とこれらインク通路の近傍部に夫々設けられた複数のアクチュエータとを左右両側にそれぞれ有する記録ヘッドとを備えたプリンタのインク噴射装置において、マニホールド部材の左右両側面に、左右両側の複数のアクチュエータとそれを駆動制御する制御回路部とを結ぶ回路パターンを形成したので、マニホールド部材に形成した回路パターンと記録ヘッドの側面に形成してある引き出し電極とを接続することで、接続構造を簡単化且つコンパクト化でき、記録ヘッドを固着したマニホールド部材の複数個を、記録ヘッドの複数のインク通路の配列方向と平行なマニホールド部材の左右両側面がそれぞれ前記回路基板から立ち上がるように位置させ、かつそのマニホールド部材の左右両側面が相互に平行に対向するようにそれぞれ回路基板上で支持するので、マニホールド部材の側方に、FPCなどの別体の配線材料を設けることがなく、平行複数の記録ヘッドを並設するときの記録ヘッド間スペースの小型化が図れ、プリンタを小型化できる。
【0037】
更に前記マニホールド部材の回路パターンと制御回路部とを結ぶ配線パターンを有する剛性のある回路基板を備え、マニホールド部材はその回路基板に支持されたので、記録ヘッドを一体的に設けたマニホールド部材と回路基板とをユニット化してプリンタに組み込むことができ、インク噴射装置の組付けを簡単化できる。また、マニホールド部材の回路パターンと回路基板の配線パターンとの接続を簡単化することができる。
更に、前記マニホールド部材の前記左右両側面に、前記左右両側の複数のアクチュエータに駆動信号を出力する駆動ICを前記回路パターンと接続して取りつけたので、噴射駆動により発熱した駆動ICの熱をマニホールド部材のインク収容室のインクに放熱でき、インク粘度が低くなって噴射性能が向上する。
更に、前記記録ヘッドの左右両側面に、複数のアクチュエータに接続された複数のヘッド側端子をそれぞれ設けるとともに、マニホールド部材の左右両側面に駆動ICに接続され且つ複数のヘッド側端子に対応する複数のマニホールド側端子をそれぞれ設け、また前記マニホールド部材の左右両側面に前記駆動ICに接続され且つ前記回路基板の前記パターンに対応する複数の接続端子をそれぞれ設けたので、これらヘッド側端子の各々とマニホールド側端子の各々とを、例えば直接あるいはワイヤーボンディングやロウ付けなどにより、容易に電気的接続することができる。
【0038】
請求項2のプリンタのインク噴射装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、前記マニホールド部材の前記左右両側面部分をセラミックス製板部材で構成し、このセラミックス製板部材上に回路パターンを形成するとともに、その少なくとも一部をインク収容室に臨ませ、セラミックス製板部材に、駆動ICを取付けたので、エッチング処理やスクリーン印刷などによりセラミックス製板部材に容易に回路パターンを形成でき、また噴射駆動により発熱した駆動ICの熱を熱伝導性に優れたセラミックス製板部材を介してインク収容室のインクに効率よく放熱できるとともに、その熱によりインクの温度が上昇して粘度が低くなり、インク噴射性能が向上する。
【0039】
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカラーインクジェットプリンタの内部機構を示す概略斜視図である。
【図2】キャリッジ及びインク噴射装置の拡大平面図である。
【図3】インク噴射装置の概略斜視図である。
【図4】インク噴射装置の拡大斜視図である。
【図5】インク噴射装置の背面側からの拡大斜視図である。
【図6】インク噴射装置の要部横断断面図である。
【図7】非駆動時のヘッド基板の部分拡大縦断面図である。
【図8】駆動時の図7相当図である。
【図9】変更形態に係るインク噴射装置の平面図である。
【図10】従来の技術に係る記録ヘッドとプリント基板の斜視図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ
30〜33 インク噴射装置
35 マニホールド部材
35a インク収容室
36 記録ヘッド
37 プリント基板
39 側壁
44 ノズル形成板
45 インクジェットノズル
46 隔壁
47 インク通路
48,49 電極
50 駆動IC
51、53 引き出し電極
52 ヘッド側端子
54 マニホールド側端子
55 ワイヤーボンディング
59 配線パターン
Claims (2)
- インク供給源に接続されるインク収容室を内部に有するマニホールド部材と、このマニホールド部材に固着される記録ヘッドであって、前記マニホールド部材からインクが供給される複数のインク通路とこれらインク通路の近傍部に夫々設けられた複数のアクチュエータとを左右両側にそれぞれ有する記録ヘッドとを備えたプリンタのインク噴射装置において、
前記複数のアクチュエータを駆動制御する制御回路部と接続された配線パターンを有する剛性のある回路基板を備え、
前記記録ヘッドを固着した前記マニホールド部材の複数個を、前記記録ヘッドの複数のインク通路の配列方向と平行な前記マニホールド部材の左右両側面がそれぞれ前記回路基板から立ち上がるように位置させ、かつそのマニホールド部材の左右両側面が相互に平行に対向するようにそれぞれ前記回路基板上に支持し、
前記マニホールド部材の前記左右両側面に、前記左右両側の複数のアクチュエータと前記回路基板の前記配線パターンとを結ぶ回路パターンをそれぞれ形成し、且つ前記複数のアクチュエータに駆動信号を出力する駆動ICを前記回路パターンと接続してそれぞれ取付け、
前記記録ヘッドの左右両側面に、前記複数のアクチュエータに接続された複数のヘッド側端子をそれぞれ設けるとともに、前記マニホールド部材の左右両側面に前記駆動ICに接続され且つ前記複数のヘッド側端子に対応する複数のマニホールド側端子をそれぞれ設け、また前記マニホールド部材の左右両側面に前記駆動ICに接続され且つ前記回路基板の前記配線パターンに対応する複数の接続端子をそれぞれ設けたことを特徴とするプリンタのインク噴射装置。 - 前記マニホールド部材の前記左右両側面部分をセラミックス製板部材で構成し、このセラミックス製板部材上に前記回路パターンを形成するとともに、その少なくとも一部をインク収容室に臨ませ、
前記セラミックス製板部材に、前記駆動ICを取付けたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタのインク噴射装置。
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