JP3646256B2 - 整水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を電解槽に導入して生成したイオン水を吐出パイプから取り出す整水装置に関し、特にシンクを備えた流し台に収納設置するタイプの整水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を電解槽に導入してイオン水を生成し、このイオン水を吐出パイプから取り出す整水装置があり、この整水装置を構成する浄水器、電解槽、イオン水の取り出しと停止を制御するスイッチ装置、イオン水の吐出パイプが一つの箱に収納されたものや、これらが個々に構成されたものがある。
【0003】
このように一つの箱に収納されたものは、流し台の上や流し台の前方の出窓に設置して使用しているが、この整水装置がその設置によって流し台の上や流し台の前方の出窓部分を占有し、流し台の上や出窓部分の使用範囲が制限される問題がある。
【0004】
これに対して、整水装置を構成する浄水器、電解槽、イオン水の取り出しと停止を制御するスイッチ装置、イオン水の吐出パイプを個々に構成して、これらがそれぞれ流し台に取り付けられるようにしたものがある。
【0005】
この場合、イオン水の取り出しと停止を制御するスイッチ装置とイオン水の吐出パイプは、流し台の上面に突出するように取り付けられるが、電解槽とこれに接続される電装部品は一つの箱に収納されて流し台のシンク下方空間の底板に設置されて、別個に取り付けた浄水器とパイプ接続され、イオン水の取り出しと停止を制御するスイッチ装置と電装部品とが電気接続される。
【0006】
このため、電解槽とこれに接続される電装部品を収納した箱によって、流し台の下部空間は制限され、物の出し入れに流し台のシンク下方空間を利用することが不便になる等、流し台のシンク下方空間の利用範囲が制限される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような点に鑑みて、電解槽とこれに接続される電装部品の設置によって、流し台のシンク下方空間が物の出し入れに不便にならないような設置に適する整水装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を導入してイオン水を生成する電解槽を備え、スイッチ装置によって一方の吐出パイプからアルカリ水と酸性水を選択的に注出すると共に他方の吐出パイプから余水を取り出す整水装置において、前記電解槽に電気的に接続される電装部品と前記電解槽が箱体に収納されて整水ユニットを構成し、前記スイッチ装置は流し台の上面に突出した前記両吐出パイプをカバーすると共に前面にスイッチタッチ面を備え内部にスイッチが収納される水栓ケースに取り付けられており、前記浄水器と前記浄水器を通過した上水道水を前記電解槽に導入するパイプと前記両吐出パイプとが前記流し台のシンクの後側に形成される空間の奥行き寸法内で前記シンク下方空間の奥に設置され、前記両吐出パイプが前記空間に侵入した状態に配置され、前記一方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の大きいメインパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記他方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の小さいサブパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記メインパイプと前記サブパイプの立ち上がり高さ、及び前記メインパイプと前記サブパイプの吐出口の高さを、それぞれ同等または略同等にし、前記メインパイプが前記サブパイプより上方となる状態で前記メインパイプと前記サブパイプはそれぞれ接続環によって前記各吐出パイプに回動可能に接続されたことを特徴とする整水装置である。
【0010】
このような構成によって、前記整水ユニットは、シンクの後側に形成される空間の奥行き範囲内に設置できるため、シンク下方空間は物の収納空間として有効利用できる。
【0011】
そして、前記流し台の上面に突出するように取り付けた前記吐出パイプの出口パイプと前記スイッチ装置に対する配管と電気配線も、デッドスペースであるこのシンク後方の空間から上方へ延ばして行うことができ、このような配管と電気配線がシンク下方空間に延びて物の出し入れの邪魔になったり破損したり等の問題もない。
【0012】
また、もう一つの発明の整水装置は、浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を導入してイオン水を生成する電解槽を備え、スイッチ装置によって一方の吐出パイプからアルカリ水と酸性水を選択的に注出すると共に他方の吐出パイプから余水を取り出す整水装置において、前記電解槽に電気的に接続される電装部品と前記電解槽が箱体に収納されて整水ユニットを構成し、前記スイッチ装置は流し台の上面に突出した前記両吐出パイプをカバーすると共に前面にスイッチタッチ面を備え内部にスイッチが収納される水栓ケースに取り付けられており、前記浄水器と前記浄水器を通過した上水道水を前記電解槽に導入するパイプと前記両吐出パイプと前記整水ユニットとが前記流し台のシンクの後側に形成される空間の奥行き寸法内で前記シンク下方空間の奥に設置され、前記整水ユニットの上部と前記両吐出パイプとが前記空間に侵入した状態に配置され、前記一方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の大きいメインパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記他方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の小さいサブパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記メインパイプと前記サブパイプの立ち上がり高さ、及び前記メインパイプと前記サブパイプの吐出口の高さを、それぞれ同等または略同等にし、前記メインパイプが前記サブパイプより上方となる状態で前記メインパイプと前記サブパイプはそれぞれ接続環によって前記各吐出パイプに回動可能に接続されたことを特徴とする。
【0013】
流し台の上面に突出する出口パイプを二本設けて、一方のパイプを直径の大きいメインパイプとし、他方パイプを直径の小さいサブパイプとし、スイッチ装置のスイッチ操作によって、メインパイプからアルカリ水と酸性水を選択的に注出し、サブパイプから余水として排出するようにした場合、スイッチOFF時における両パイプからの水切りを同時且つ短時間として、一方のパイプからの水切りが長く続くことによる不快感を拭うことができる。
【0014】
これは、流し台の上方への両パイプの立ち上がり高さを可能な条件の範囲で低くし、両パイプの立ち上がり高さとその吐出口を同等又は略同等になるように構成することによって、両パイプの吐出口の水頭差を減らし水頭差によるメインパイプからの逆流によるサブパイプからの水切れ時間を短くすることで、それを達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。各図は本発明の実施形態を示しており、図1は本発明の整水装置を流し台に設置した状態の正面視での説明図、図2は本発明の整水装置を流し台に設置した状態の側面視での説明図、図3は本発明の整水ユニットの背面図、図4は本発明の整水ユニットの平面図、図5は本発明の整水ユニットの内部説明図、図6はスイッチ装置の内部構造を示す説明図である。
【0016】
本発明の整水装置の構成を図に基づき説明する。本発明の整水装置1は、浄水フィルタを備えた浄水器2を通過した上水道水を電解槽3に導入して生成したイオン水を吐出パイプ4から取り出すものであり、電解槽3に電気的に接続される電装部品5が電解槽3の上方に配置された状態で電解槽3と電装部品5が一つの箱体6に収納されて整水ユニット7を構成し、イオン水の取り出しと停止を制御するスイッチ装置8を、後述のように水栓ケース80を介して吐出パイプ4の一部分に取り付けた構成である。
【0017】
また、箱体6の前壁は、電装部品5を収納する部分の前壁6Aよりも電解槽3を収納する部分の前壁6Bが前方に張り出して段部9を形成し、浄水器2を通過した上水道水が電解槽3に導かれるパイプ10は、電装部品5の前方の箱体6前壁6Aの前面に沿って段部9を貫通して電解槽3に接続している。図5に示すように、パイプ10は、電解槽3と箱体6の前壁6Aとの間で箱体6内に収納される部分10Aと、箱体6前壁6Aの前面に沿って段部9上方へ延びる部分10Bとの分割されており、両パイプ10A、10Bは段部9の外側において接続環11によって接続されている。45は電装部品5への電源供給ラインである。
【0018】
12は市井の上水道水の供給パイプを開閉する止水栓を回すための回転摘みであり、この回転摘み12によって止水栓を開くことによって、上水道水が電磁弁14で開閉されるパイプ13から浄水器2に導入される。この浄水器2は、不織布のフィルタを通して塵を濾過した後、粒状活性炭の浄化層と中空糸膜を順次通して残留塩素、トリハロメタン、農薬、濁り、カルキ臭等を濾過する浄水フィルタを備えている。この浄水器2は、不織布のフィルタ、粒状活性炭の浄化層及び中空糸膜が収納されたカートリッジタイプであり、市場に出回っているカートリッジ構成である。
【0019】
吐出パイプ4は、二本のパイプ4A、4Bで構成している。浄水器2に導入されて浄化された上水道水は、パイプ10を通って電解槽3に導入される。電解槽3は、プラスとマイナスの電極によって上水道水を電気分解してアルカリイオン水と酸性水(酸性イオン水ともいう)を生成する公知の機能を有する。一方の電極をプラスに、他方の電極をマイナスに通電する(これを「正通電」と称することとする)場合と、これとは逆に電極の極性を逆にするように一方の電極をマイナスに、他方の電極をプラスに通電する(これを「逆通電」と称することとする)場合と、両電極に通電しない場合とにスイッチ装置8によって選択できる。
【0020】
スイッチ装置8は、スイッチ8A、8B、8C、8Dを備え、スイッチ8AはONごとに三つの状態、即ち、強アルカリイオン水、弱アルカリイオン水、及び浄水の三種類の水を選択するものである。この三つの選択状態は、スイッチ8AのONごとに順次点灯が選択される表示灯17A、17B、17Cの点灯によって表示される。スイッチ8Cは、酸性水の供給を選択するスイッチであり、ONによって表示灯18が点灯し再度のONによって表示灯18が消灯する。スイッチ8Bは、スイッチ8A又はスイッチ8CをONさせた状態で強アルカリイオン水、弱アルカリイオン水、浄水、又は酸性水の供給を開始し停止する給水ON―OFFスイッチである。
【0021】
スイッチ8Dは、浄水器2の浄水フィルタを収納したカートリッジを交換する場合に使用するものであり、スイッチ8DをONして表示灯19を点灯させてカートリッジ交換中を表示し、カートリッジを交換後に再度スイッチ8DをONすることによって、表示灯19が消灯して通常状態に復帰したことを確認できる。
【0022】
上記正通電は、スイッチ装置8のスイッチ8AのONによってアルカリイオン水を選択した状態で給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって達成できる。スイッチ8Aによって、例えば、表示灯17Aが点灯する強アルカリイオン水を選択し、給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって、電解槽3の前記電極に通電されると共に電磁弁14が開き、上水道水がパイプ13から浄水器2を通過して電解槽3へ導入される通路が形成される。電解槽3で生成された強アルカリイオン水が、吐出パイプ4Aを通ってメインパイプ15から取り出される。前記電極及び電磁弁14への通電は、電装部品5の一つである図示しないリレーが自己保持することによって保持される。
【0023】
この正通電によって酸性水も生成されるため、この酸性水は、吐出パイプ4Bを通ってサブパイプ16から取り出されるが、この場合の正通電は強アルカリイオン水の取り出しが主体であるため、サブパイプ16から取り出される酸性水は余水として排出される水と考えてよい。正通電の停止は、給水ON―OFFスイッチ8Bを再度ONさせることによって、前記リレーの自己保持が解除して達成できる。
【0024】
弱アルカリイオン水の供給は、スイッチ8Aによって、表示灯17Bが点灯した状態で給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって、同様に達成できる。
【0025】
上記逆通電は、スイッチ装置8のスイッチ8Cによって酸性水を選択した状態で給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって達成できる。スイッチ8CをONさせ、給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって、電解槽3の電極に通電されると共に電磁弁14が開き、上水道水がパイプ13から浄水器2を通過した後、パイプ10を介して電解槽3へ導入される通路が形成され、電解槽3で生成された酸性水が、吐出パイプ4Aを通ってメインパイプ15から取り出される。電解槽3及び電磁弁14への通電は、電装部品5の一つである図示しないリレーが自己保持することによって保持される。
【0026】
この逆通電によってアルカリイオン水も生成されるため、このアルカリイオン水は、吐出パイプ4Bを通ってサブパイプ16から取り出されるが、この逆通電は、酸性水の取り出しが主体であるため、サブパイプ16から取り出されるアルカリイオン水は、余水として排出される水と考えてよい。この逆通電の停止は、給水ON―OFFスイッチ8Bを再度ONさせることによって、前記リレーの自己保持が解除して達成できる。
【0027】
また、浄水の取り出しは、スイッチ8Aによって表示灯17Cが点灯する状態を選択し、給水ON―OFFスイッチ8BをONさせることによって達成される。これによって、電解槽3への通電回路は遮断した状態であり、電磁弁14は通電にて開き、上水道水がパイプ13から浄水器2を通過して電解槽3へ導入される通路が形成されるが、電解槽3の電極には通電されていないので、上水道水が浄水器2を通過したそのままの状態で吐出パイプ4Aを通ってメインパイプ15から取り出される。電磁弁14への通電は、電装部品5の一つである図示しないリレーが自己保持することによって保持される。
【0028】
この場合、吐出パイプ4Bを通ってサブパイプ16からも同様の浄水が取り出されるが、このサブパイプ16から取り出される水は、余水として排出される排水と考えてよい。前記浄水の取り出し停止は、給水ON―OFFスイッチ8Bを再度ONさせることによって、前記リレーの自己保持が解除して達成できる。
【0029】
二本の吐出パイプ4A、4Bは、それぞれ接続環20、21によってメインパイプ15とサブパイプ16に接続されており、この接続環20、21はスイッチ装置8のコントロールボックス80の上面に配置しており、メインパイプ15とサブパイプ16はこの部分で水密状態で左右に回動可能である。このため、メインパイプ15とサブパイプ16の取り付けと交換は、この接続環20、21を外すことによって行える。
【0030】
スイッチ装置8は、吐出パイプ4A、4Bを保持しカバーする水栓ケース80に取り付けられている。水栓ケース80は、スイッチ装置8に対する電気的絶縁と防水のために合成樹脂製の防水構成であり、前面のスイッチタッチ面は可撓性の合成樹脂フィルムによって水密状態に覆われ、内部にスイッチとそれに係わる取り付け部材やリード線などが収納されている。
【0031】
22は一般的な混合栓であり、上水道水をパイプ25を通してそのまま、または温水供給管路23からパイプ24を通して供給される温水と混合して取り出すことができるものである。
【0032】
本発明の整水装置1は、流し台30に適用して効果がある構成である。すなわち、流し台30は、上板31よりも窪んでシンク32が形成され、シンク32の下方空間33は物品の収納空間である。このような流し台30において、空間33の奥壁34に沿って支持台35が設けられ、この支持台35の上面に浄水器3が支持具36によって着脱自在に保持されている。また整水ユニット7は、浄水器2と横並びの位置において、空間33の奥壁34に固定した左右一対の支持具37に引っ掛けにて保持される。この支持具37への引っ掛けは、図3に示すように、箱体6の背面板6Cに形成した上方が先細った左右一対の係止孔38に支持具37の頭が着脱自在に係止することによって達成される。
【0033】
本発明の整水装置1は、シンク32の後側に形成される空間41を利用して流し台30内に設置されるのに適した構成である。このため、整水ユニット7と浄水器2が上記のように横に並んで配置され、浄水器2を通過した上水道水が電解槽3に導かれるパイプ10、電解槽3から出口パイプ15、16へイオン水を供給する吐出パイプ4A、4B及び整水ユニット7が、シンク32の後側に形成される空間41の奥行き寸法T内で空間33の奥に設置されている。その一つの実施形態として、パイプ4A、4B及び整水ユニット7の上部がこの空間41に侵入し、スイッチ装置8と電解槽3とを電気的に接続するリード線46も吐出パイプ4A、4Bに沿って配置された設置状態を図示している。そして、吐出パイプ4A、4Bの出口パイプ15、16とスイッチ装置8は、水栓ケース80によって流し台30の上面に突出するように上板31に取り付けられている。
【0034】
このため、シンク32後方のデッドスペース41を有効利用でき、シンク32の下方空間33が十分な広さで使用できる。また、スイッチ装置8の略直下側に電解槽3の収納された箱体6を設置できるため、電解槽3から出口パイプ15、16へ至る配管と、スイッチ装置8と電解槽3を接続する電気配線もシンク32後方の空間41を略垂直に立ち上がることによって短くできる。
【0035】
また、上記のように、電解槽3に電気的に接続される電装部品5が電解槽3の上方に配置され、浄水器2を通過した上水道水が電解槽3に導かれるパイプ10を電装部品5の前方の箱体6の前面に沿って前壁の段部9を貫通して接続した構成を採ることによって、整水ユニット7とそれに接続されるパイプが占める厚さが、シンク32の後側に形成される空間41の奥行き寸法の範囲内に収まる薄い寸法にすることができる。そして、整水ユニット7と浄水器2が横に並んで配置される構成をとることによって、シンク32後方のデッドスペース41を有効利用でき、シンク32下方の空間33の利用範囲が広くなる効果を奏することができる。
【0036】
整水ユニット7と浄水器2の厚さが、シンク32の後側に形成される空間41の奥行き寸法Tの範囲内に収まる寸法とし、整水ユニット7と浄水器2が横に並んで配置される構成をとることによって、より一層、シンク32後方のデッドスペース41を有効利用でき、シンク32の下方空間33の利用範囲が広くなる効果がある。
【0037】
また、吐出パイプ4は二本のパイプ4A、4Bで構成され、各パイプ4A、4Bはそれぞれ対応する出口パイプ15、16を備え、吐出パイプ4A、4Bはスイッチ装置8と共に流し台30の上面に突出した状態に取り付けられ、二本の出口パイプ15、16は、その吐出口15A、16Aが同等又は略同等になる高さに配置している。このため、流し台30の上方への両パイプ15、16の立ち上がり高さを可能な条件の範囲で低くし、両パイプ15、16の立ち上がり高さと吐出口15A、16Aの高さを同等又は略同等になるように構成している。
【0038】
この一つの実施形態を図6に拡大で示しており、両パイプ15、16の出口15A、16Aの流し台30の上方への立ち上がり高さT1は185mmであり、T2は208mmである。両パイプ15、16の出口15A、16Aの高さの差を少なくすることで、水頭差を小さく抑えている。これによって両パイプ15、16の水切りが良好且つ同等となる。
【0039】
浄水器2は、その上面側にそれぞれ可撓性のパイプ10とパイプ13がワンタッチジョイント39、40によって接続され、浄水器2はこのワンタッチジョイント39、40によってパイプ10とパイプ13に着脱自在である。このワンタッチジョイント39、40は、工具なしに着脱できる周知のものであり、この着脱によって、浄水器2の不織布のフィルタ、粒状活性炭の浄化層及び中空糸膜が収納されたカートリッジフィルタの交換を容易にしている。
【0040】
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種種の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明によると、整水ユニットは、流し台のシンクの後側に形成される空間の奥行き範囲内に設置できるため、シンク下方空間は物の収納空間として有効利用できる。
【0042】
また、前記両吐出パイプと前記整水ユニットの上部とがシンクの後側に形成される空間に侵入した状態に配置される構成をとることによって、より一層シンク後方のデッドスペースを有効利用でき、電解槽から出口パイプ(メインパイプ、サブパイプ)へ至る配管と、スイッチ装置に接続する電気配線も、デッドスペースであるシンク後方の空間を略垂直に立ち上がることによって短くでき、このような配管と電気配線がシンク下方空間に延びたことにより生じ易くなる、物の出し入れの邪魔や破損等の問題も解決される。
【0044】
更に、前記一方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の大きいメインパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記他方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の小さいサブパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記メインパイプと前記サブパイプの立ち上がり高さ、及び前記メインパイプと前記サブパイプの吐出口の高さを、それぞれ同等または略同等にしたため、スイッチOFF時における両パイプからの水切れが同等となり、一方のパイプからの水切りが長く続くことによる不快感を拭うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整水装置を流し台に設置した状態の正面視での説明図である。
【図2】本発明の整水装置を流し台に設置した状態の側面視での説明図である。
【図3】本発明の整水ユニットの背面図である。
【図4】本発明の整水ユニットの平面図である。
【図5】本発明の整水ユニットの内部説明図である。
【図6】本発明のスイッチ装置の内部構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1……整水装置
2……浄水器
3……電解槽
4、4A、4B……吐出パイプ
5……電装部品
6……箱体
7……整水ユニット
8……スイッチ装置
9……段部
10、13…パイプ
14…電磁弁
30…流し台
31…上板
32…シンク
33…収納空間
41…シンク後側空間

Claims (2)

  1. 浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を導入してイオン水を生成する電解槽を備え、スイッチ装置によって一方の吐出パイプからアルカリ水と酸性水を選択的に注出すると共に他方の吐出パイプから余水を取り出す整水装置において、前記電解槽に電気的に接続される電装部品と前記電解槽が箱体に収納されて整水ユニットを構成し、前記スイッチ装置は流し台の上面に突出した前記両吐出パイプをカバーすると共に前面にスイッチタッチ面を備え内部にスイッチが収納される水栓ケースに取り付けられており、前記浄水器と前記浄水器を通過した上水道水を前記電解槽に導入するパイプと前記両吐出パイプとが前記流し台のシンクの後側に形成される空間の奥行き寸法内で前記シンク下方空間の奥に設置され、前記両吐出パイプが前記空間に侵入した状態に配置され、前記一方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の大きいメインパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記他方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の小さいサブパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記メインパイプと前記サブパイプの立ち上がり高さ、及び前記メインパイプと前記サブパイプの吐出口の高さを、それぞれ同等または略同等にし、前記メインパイプが前記サブパイプより上方となる状態で前記メインパイプと前記サブパイプはそれぞれ接続環によって前記各吐出パイプに回動可能に接続されたことを特徴とする整水装置。
  2. 浄水フィルタを備えた浄水器を通過した上水道水を導入してイオン水を生成する電解槽を備え、スイッチ装置によって一方の吐出パイプからアルカリ水と酸性水を選択的に注出すると共に他方の吐出パイプから余水を取り出す整水装置において、前記電解槽に電気的に接続される電装部品と前記電解槽が箱体に収納されて整水ユニットを構成し、前記スイッチ装置は流し台の上面に突出した前記両吐出パイプをカバーすると共に前面にスイッチタッチ面を備え内部にスイッチが収納される水栓ケースに取り付けられており、前記浄水器と前記浄水器を通過した上水道水を前記電解槽に導入するパイプと前記両吐出パイプと前記整水ユニットとが前記流し台のシンクの後側に形成される空間の奥行き寸法内で前記シンク下方空間の奥に設置され、前記整水ユニットの上部と前記両吐出パイプとが前記空間に侵入した状態に配置され、前記一方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の大きいメインパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記他方の吐出パイプに接続されて吐出口が下向くように屈曲した直径の小さいサブパイプが前記水栓ケースの上面より上方へ延び、前記メインパイプと前記サブパイプの立ち上がり高さ、及び前記メインパイプと前記サブパイプの吐出口の高さを、それぞれ同等または略同等にし、前記メインパイプが前記サブパイプより上方となる状態で前記メインパイプと前記サブパイプはそれぞれ接続環によって前記各吐出パイプに回動可能に接続されたことを特徴とする整水装置。
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