JP3645976B2 - 電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造 - Google Patents

電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクペダルによる踏力をアシストする電動モータと、該電動モータに電力を供給すべく電池集合体がバッテリケースに収納されて成るバッテリとが車体フレームに搭載される電動補助自転車に関し、特にバッテリの搭載構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる電動補助自転車は、たとえば特開平6−237535号公報および特開平7−40878号公報等により既によく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の電動補助自転車では、バッテリが、シートの下方のシートポスト後方側に固定配置された収納ボックス内に収納されている。このため、充電するためにバッテリを収納ボックスから取外したり、充電後のバッテリを収納ボックス内に収納する作業を行なう際に、その作業の邪魔にならないようにシートを回動させる必要があり、作業性に優れているとは言い難い。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、バッテリの脱着作業を極めて容易に行い得るようにした電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クランクペダルによる踏力をアシストする電動モータと、該電動モータに電力を供給すべく電池集合体がバッテリケースに収納されて成るバッテリとが車体フレームに搭載される電動補助自転車において、バッテリの挿脱方向を上下方向として該バッテリを挿脱可能に収納するバッテリ収納ケースが、車体フレームの前端のヘッドパイプに取付けられたバスケットの背面部、ならびにシートの後方のリヤキャリア上に取付けられたバスケットの前面部の少なくとも一方に配置され、バッテリ収納ケースが、バッテリを挿脱可能に収納すべく上方に開放した収納ケース本体と、該収納ケース本体の上端開口部を開閉可能に閉じる蓋とで構成され、バッテリケースの上面には残量表示計が設けられると共に、前記蓋には、収納ケース本体の上端開口部を閉じた状態で前記残量表示計を上方から視認するための窓が設けられることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、電動補助自転車からのバッテリの取外し、ならびに電動補助自転車への取付けを、バスケットへの荷物の挿脱操作と同様の極めて簡単な操作で容易に行なうことができる。その上、自転車搭乗者がバッテリ残量を極めて容易に確認することができる。
【0007】
請求項記載の発明によれば、クランクペダルによる踏力をアシストする電動モータと、該電動モータに電力を供給すべく電池集合体がバッテリケースに収納されて成るバッテリとが車体フレームに搭載される電動補助自転車において、バッテリの挿脱方向を上下方向として該バッテリを挿脱可能に収納するバッテリ収納ケースが、車体フレームの前端のヘッドパイプに取付けられたバスケットの背面部、ならびにシートの後方のリヤキャリア上に取付けられたバスケットの前面部の少なくとも一方に配置され、収納ケース本体が、該収納ケース本体内に挿入されたバッテリを蓋の開放状態で前後に傾動させ得る形状に形成され、蓋には、その閉鎖時に前記バッテリに接触して該バッテリを収納ケース本体内で前後いずれか一方に傾動させる方向に押圧する押圧部が設けられ、前記蓋の閉鎖によるバッテリの傾動に応じて相互に係合する係合突部および係止凹部の一方が収納ケース本体に設けられると共に、係合突部および係止凹部の他方がバッテリに設けられることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、電動補助自転車からのバッテリの取外し、ならびに電動補助自転車への取付けを、バスケットへの荷物の挿脱操作と同様の極めて簡単な操作で容易に行なうことができる。その上、蓋の閉鎖状態で係合突部が係止凹部に係合され、収納ケース本体内のバッテリが上下に振動することを有効に規制することが可能となる。
【0009】
請求項記載の発明によれば、上記請求項記載の発明の構成に加えて、前記蓋の閉鎖に伴ってバッテリに作用する押圧方向とは逆方向にバッテリを弾発付勢するが、蓋の閉鎖時に前記係合突部および係止凹部が相互に係合する位置までバッテリが傾動することを許容する弾発部が、収納ケース本体に対するバッテリの挿脱時に該バッテリに設けられた係合突部あるいは係止凹部が描く軌跡から外れた位置で収納ケース本体に設けられることにより、蓋の開放時に係合突部および係止凹部の相互係合を解除する方向に弾発部からバッテリに弾発力が作用し、バッテリに設けられた係合突部あるいは係止凹部と弾発部との干渉を回避しつつ、収納ケース本体に対するバッテリの挿脱を容易とすることができる。
【0010】
請求項記載の発明によれば、上記請求項1ないしのいずれかに記載の発明の構成に加えて、収納ケース本体は、前後に分割可能な前部および後部ケース半体が相互に締結されて構成され、前部および後部ケース半体のいずれか一方には、両ケース半体の両側接合部を上下方向に沿うほぼ全長にわたって外側方から覆うカバー壁が一体に設けられることにより、両ケース半体の接合部を外方から視認することができず、外観を優れたものとすることができる。
【0011】
さらに請求項記載の発明によれば、クランクペダルによる踏力をアシストする電動モータと、該電動モータに電力を供給すべく電池集合体がバッテリケースに収納されて成るバッテリとが車体フレームに搭載される電動補助自転車において、バッテリの挿脱方向を上下方向として該バッテリを挿脱可能に収納するバッテリ収納ケースが、車体フレームの前端のヘッドパイプに取付けられたバスケットの背面部、ならびにシートの後方のリヤキャリア上に取付けられたバスケットの前面部の少なくとも一方に配置され、バスケットの両側に、バッテリ収納ケースの一部を収納させる凹部を相互間に形成してバッテリ収納ケースの両側に膨出した膨出部が一体に設けられると共に、それらの膨出部が、車体フレームに固定される支持フレーム側にそれぞれ締結されることを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、電動補助自転車からのバッテリの取外し、ならびに電動補助 自転車への取付けを、バスケットへの荷物の挿脱操作と同様の極めて簡単な操作で容易に行なうことができる。その上、支持フレームへのバスケットの締結部をバスケット内に収納される荷物と干渉しない位置に配置することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1ないし図16は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は電動補助自転車の側面図、図2はモータユニットの拡大縦断側面図、図3は図1の3矢視平面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7はバッテリ収納ケース開放状態での図6に対応する断面図、図8はバッテリの正面図、図9は図8の9矢視側面図、図10はバッテリの内部構成を簡略化して示す図、図11は図4の11−11線断面図、図12は図4の12−12線断面図、図13は充電器の平面図、図14は図13の14−14線断面図、図15は図13の15−15線断面図、図16は充電器の内部構成を簡略化して示す図である。
【0014】
先ず図1において、この電動補助自転車は、側面視で略U字状をなす車体フレーム21を備え、該車体フレーム21の前端のヘッドパイプ22にフロントフォーク23が操向可能に支承され、該フロントフォーク23の下端に前輪WF が軸支され、フロントフォーク23の上端にバーハンドル24が設けられる。また車体フレーム21の下部には、電動モータ30を有するモータユニット31が設けられており、該モータユニット31の後部上方で車体フレーム21から後下がりに延びるとともにモータユニット31の後方では略水平に延出される左、右一対のリヤフォーク25…間に後輪WR が軸支され、両リヤフォーク25…および車体フレーム21の後部間には左、右一対のステー26…が設けられる。さらに車体フレーム21の後部には、上端にシート27を備えるシートポスト28が、シート27の上下位置を調整可能として装着されており、シート27の後方側にはリヤキャリア29が固定配置される。
【0015】
図2を併せて参照して、モータユニット31のケーシング135は、車体フレーム21の下部に設けられた一対のハンガ部21a,21bにボルト136,137により結合され、両端にクランクペダル32,32をそれぞれ有するクランク軸33が該ケーシング135で回転自在に支承される。このクランク軸33から動力を伝達可能であるとともに前記電動モータ30からのアシスト力をも作用させ得る駆動スプロケット34と、後輪WR の車軸に設けられた被動スプロケット35とに無端状のチェーン36が巻掛けられる。
【0016】
電動モータ30および前記駆動スプロケット34間に設けられる動力伝達系138がケーシング135内に収納されており、該動力伝達系138は、電動モータ30の回転軸30aに固着された駆動ギヤ139と、回転軸30aと平行な軸線を有してケーシング135に回転自在に支承された第1アイドル軸140の一端に固着されて前記駆動ギヤ139に噛合される第1中間ギヤ141と、第1アイドル軸140に一体に設けられる第2中間ギヤ142と、第2中間ギヤ142に噛合される第3中間ギヤ143と、第1アイドル軸140と平行な軸線を有してケーシング135に回転自在に支承されるとともに第3中間ギヤ143と同軸に配置される第2アイドル軸144と、第3中間ギヤ143および第2アイドル軸144間に設けられる一方向クラッチ145と、第2アイドル軸144に一体に設けられる第4中間ギヤ146と、第4中間ギヤ146に噛合される被動ギヤ147とを備え、該被動ギヤ147は駆動スプロケット34に結合される。
【0017】
このような動力伝達系138では、電動モータ30の作動に伴なうトルクが減速されて駆動スプロケット34に伝達されるが、電動モータ30の作動が停止したときには、一方向クラッチ145の働きにより第2アイドル軸144の空転が許容され、クランクペダル32,32の踏力による駆動スプロケット34の回転が妨げられることはない。
【0018】
またクランク軸33および駆動スプロケット34間には、図示しない動力伝達系が設けられており、該動力伝達系は、入力ペダル32,32による入力トルクに応じて捩じれるトーションバーを備えるとともに、クランクペダル32,32を踏んでクランク軸33を正転させたときの入力トルクを駆動スプロケット34に伝達可能とするとともにクランク軸33を逆転させたときにはクランク軸33の逆転を許容するようにした一方向クラッチを備えるものである。
【0019】
電動モータ30の作動は、図1で示すようにモータユニット31の前方側で車体フレーム21の下部に固定的に支持されたコントローラ37で制御されるものであり、該コントローラ37は、電動モータ30の回転数および入力ペダル32,32による入力トルクに基づいて電動モータ30の作動を制御する。而して、図2で明示するように、電動モータ30の回転数を検出すべく、該電動モータ30の回転軸30aには、外周に突部148aを有するリラクタ148が固定され、ケーシング135には、突部148aを検出してリラクタ148すなわち電動モータ30の回転数を検出する電磁ピックアップ式のセンサ149が取付けられる。またクランク軸33および駆動スプロケット34間の動力伝達系における前記トーションバーの捩れ量を検出する手段(図示せず)により、入力ペダル32,32による入力トルクが検出される。
【0020】
ヘッドパイプ22にはバスケット38が取付けられる。しかも該バスケット38の背面部に配置されるバッテリ収納ケース39も前記ヘッドパイプ22に取付けられており、電動モータ30に電力を供給するためのバッテリ40がバッテリ収納ケース39に挿脱可能に収納される。
【0021】
ところで、車体フレーム21の大部分はカバー41で覆われており、該カバー41の上部に、バッテリ40からコントローラ37および電動モータ30に電力を供給するためのメインスイッチ42が配設される。
【0022】
図3ないし図7を併せて参照して、バスケット38の背面には凹部38aが設けられており、バッテリ収納ケース39は、該凹部38aに一部を収納させるようにしてバスケット38の背面部に配置される。
【0023】
バッテリ収納ケース39は、バッテリ40の挿脱方向を、バスケット38への荷物の挿脱方向と同一の上下方向として該バッテリ40を挿脱可能に収納すべく構成されるものであり、バッテリ40を挿脱可能に収納すべく上方に開放した収納ケース本体44と、該収納ケース本体44の上端開口部を開閉可能に閉じる蓋45とから成り、蓋45は、一対の枢軸46,46を介して収納ケース本体44の上端背面部に連結される。
【0024】
ヘッドパイプ22には、前方側に延びるブラケット47が取付けられており、このブラケット47に取付けられる支持フレーム48にバッテリ収納ケース39の収納ケース本体44が固定的に支持され、支持フレーム48と該支持フレーム48に締結される一対の取付ステー49,49とでバスケット38が固定的に支持される。
【0025】
支持フレーム48は、車体フレーム21の左右方向にほぼ水平に延びる上支持杆部48aと、上支持杆部48aから下方に間隔をあけた位置で車体フレーム21の左右方向にほぼ水平に延びる下支持杆部48bと、上支持杆部48aおよび下支持杆部48bの両端間をそれぞれ結んで上下方向に延びる連結杆部48c,48cと、両連結杆部48c,48cの下端に両端を連ならせてバスケット38の底部を支持すべく前方側に延設される略U字状の前方延長部48dと、上支持杆部48aおよび下支持杆部48b間に設けられる取付板部48eと、上支持杆部48aの両端および両連結杆部48c,48cの連設部にそれぞれ設けられる上支持板部48f,48fと、前方延長部48dの前端に設けられる下支持板部48gとを備える。而して両連結杆部48c,48cおよび前方延長杆部48dは、一本のパイプを曲げ加工して成り、パイプから成る上支持杆部48aの両端部に両連結杆部48c,48cの上端部が溶接され、パイプから成る下支持杆部48bの両端が両連結杆部48c,48cの中間部に溶接される。また取付板部48eは2組のボルト50…およびナット51…によりブラケット47に締結される。
【0026】
バッテリ収納ケース39の収納ケース本体44における背面には、支持フレーム48における下支持杆部48bに上方から係合すべく略J字状に形成される一対の係合部52,52と、支持フレーム48における上支持板部48f,48fに外方側から対向する一対のステー53,53とが一体に設けられる。また一対の取付ステー49,49は、前端部を直角に屈曲させた略L字形に形成されており、これらの取付ステー49,49の後端部と、収納ケース本体44のステー53,53とが、一対ずつ2組のねじ部材54,54によって上支持板部48f,48fにそれぞれ締結される。
【0027】
後端部が上支持板部48f,48fに締結された取付ステー49,49は、収納ケース本体44を貫通して該収納ケース本体44の前方にまで延設される。すなわち収納ケース本体44の後壁および前壁には、一対ずつ2組の矩形状の孔55…,56…が設けられ、それらの孔55…,56…を貫通して取付ステー49,49が前方に延設される。しかも両取付ステー49,49の前端部には、それらの取付ステー49,49の前端間にわたるクロスメンバー57の両端とともに、バスケット38の背面がねじ部材58,58により締結される。またバスケット38の底部は、支持フレーム48の下支持板部48gにねじ部材59によって締結される。
【0028】
図8ないし図10において、バッテリ40は、多数のNi−Cd電池60…が直列に接続されて成る電池集合体61がバッテリケース62内に収納されて構成される。而してバッテリケース62は、前部ケース半体63および後部ケース半体64が相互に結合されて成るものであり、バッテリ収納ケース39における収納ケース本体44に、挿脱方向を上下方向として収納すべく偏平な矩形の箱形に形成される。
【0029】
バッテリケース62の上面には、後部ケース半体64に連なる把持部65がバッテリケース62の幅方向中央部で上方に隆起して設けられるとともに、シャント抵抗66(図10参照)を内蔵した残量表示計67が把持部65よりも一側に寄って設けられる。また残量表示計67の上面には、該残量表示計67に表示作動を行なわせるための押しボタン68が、その操作方向を上下方向として配設される。
【0030】
ところで、バッテリ収納ケース39における蓋45の前部には、バッテリ40を図7で示すように挿脱すべく蓋45を開放したときに、バッテリ40の把持部65を握った指Fが蓋45に引っ掛かることがないように、切欠き部45aが設けられる。また蓋45には、収納ケース本体44の上端開口部を閉じた状態で前記残量表示計67を上方から視認することを可能とするとともに押しボタン68の操作を可能とするための窓69が設けられる。
【0031】
蓋45には、収納ケース本体44の前面側上部に設けられた係止孔73に係合する状態およびその係合を解除する状態をキー71によって切換可能な錠止手段72が設けられており、バッテリ40を収納した収納ケース本体44の上端開口部を閉じた状態に在る蓋45を錠止手段72でロックすることができる。また蓋45の内面には弾性部材74が貼着されており、バッテリ40を収納した収納ケース本体44の上端開口部を蓋45で閉じたときに、弾性部材74がバッテリ40の把持部65に当接することにより、バッテリ収納ケース39内でバッテリ40が弾性保持される。これにより、走行状態でのバッテリ収納ケース39内でのバッテリ40の振動を有効に吸収し、バッテリ40と後述の放電端子89,90との安定した接続を保持することができる。
【0032】
図11および図12を併せて参照して、バッテリ40は、第1〜第3接続端子75,76,77を備えており、第1接続端子75はシャント抵抗66を介して電池集合体61のマイナス端子側に接続され、第2接続端子76は電池集合体61のプラス端子側に接続され、第3接続端子77は、電池集合体61の温度検出のためのサーミスタ78を介して電池集合体61のマイナス端子側に接続される。
【0033】
バッテリ40におけるバッテリケース62の前面側すなわち前部ケース半体63には、その幅方向中央部で前方側に突出したガイド部79が上下方向に延びて設けられており、バッテリケース62の底壁面62aと、前記ガイド部79の前壁面すなわちバッテリケース62の前壁面62bとが交わる角部に対応して前記各接続端子75,76,77がバッテリケース62内に配設される。
【0034】
第1接続端子75は、後端側を固定されてバッテリケース62の底部内面に弾発的に当接する平板状の端子板80と、端子板80の下面にリベット結合される放電接点75aと、端子板80の前端部に略直角に連設されてバッテリケース62の前部内面に弾発的に当接される平板状の充電接点75bとを有して、比較的幅広の略L字状に形成されるものであり、放電接点75aは銀接点であり、また充電接点75bには、Ni(あるいは銀)メッキが施される。
【0035】
この第1接続端子75は、ガイド部79の幅方向一側に対応する位置に配置され、バッテリケース62の底壁には、放電接点75aを底壁面62aに臨ませる円形の開口部81が設けられ、ガイド部79には、充電接点75bを前壁面62bに臨ませるスリット82が上端を閉じるとともに下端を開放するようにして上下に長く設けられる。
【0036】
第2接続端子76は、放電接点76aおよび充電接点76bを有して、上記第1接続端子75と同様に略L字形ではあるが第1接続端子75よりも幅を狭くして形成される。この第2接続端子76は、ガイド部79の幅方向他側に対応する位置に配置され、バッテリケース62の底壁には、放電接点76aを底壁面62aに臨ませる円形の開口部(図示せず)が設けられ、ガイド部79には、充電接点76bを前壁面62bに臨ませるスリット83が上端を閉じるとともに下端を開放するようにして上下に長く設けられる。
【0037】
第3接続端子77は、上記第1接続端子75および第2接続端子76と同様に略L字形に形成されるものの、バッテリケース62の底壁面62aに臨む接点を有することはなく、第1接続端子75および第2接続端子76間に対応してバッテリケース62内に配置され、ガイド部79には、第3接続端子77を前壁面62bに臨ませるスリット84が上端を閉じるとともに下端を開放するようにして上下に長く設けられる。
【0038】
またスリット82,84間、ならびにスリット83,84間には、上端を閉じるとともに下端を開放して上下に長く延びるガイド溝85,85が設けられており、ガイド部79の内面側下部には、それらのガイド溝85,85に下方からそれぞれ嵌合してバッテリ40の収納ケース本体44内での幅方向位置を定める嵌合突部86…が設けられる。
【0039】
収納ケース本体44の底部には端子箱88が取付けられており、該端子箱88には、バッテリ収納ケース39に収納されたバッテリ40における第1接続端子75の放電接点75aに接続される第1放電端子89と、第2接続端子76の放電接点76aに接続される第2放電端子90とが配設される。
【0040】
収納ケース本体44の底部には、第1接続端子75の放電接点75aを臨ませてバッテリケース62の底壁に設けられている開口部81に対応した開口部91が設けられており、端子箱88には、上端部を前記開口部91に嵌合せしめると共に下端に端板93を有する有底円筒状の端子支持部92が設けられる。第1放電端子89は、棒状に形成されており、端板93を軸方向移動自在に貫通して端子支持部92内に同軸に配置される。しかも端子支持部92内に摺動自在に嵌合されるリテーナ94が第1放電端子89の中間部に固定されており、このリテーナ94と、端板93の内面に当接したワッシャ97との間にばね95が縮設される。これにより、第1放電端子89は、その上端を第1接続端子75の放電接点75aに接触させる方向に弾発付勢され、第1放電端子89の下端部には、端板93の下面に当接して第1放電端子89の上動限を規制する止め輪96が嵌着される。
【0041】
このような第1放電端子89の端子箱88への配設構造によれば、収納ケース本体44内にバッテリ40が収納されたときに、第1接続端子75の放電接点75aに第1放電端子89の上端が弾発的に当接されることになり、走行時のバッテリ40の振動に対して、放電接点75aおよび第1放電端子89の当接を有効に保持することができる。
【0042】
また第2放電端子90も、上記第1放電端子89と同様の構造で端子箱88に配設されており、収納ケース本体44内にバッテリ40が収納されたときに、第2接続端子76の放電接点76aに第2放電端子90の上端が弾発的に当接され、走行時のバッテリ40の振動に対して、放電接点76aおよび第2放電端子90の当接が有効に保持される。
【0043】
上記第1および第2放電端子89,90は、電動モータ30に電力を供給するためのコードにそれぞれ連なるものであり、それらのコードが端子箱88から引き出される。而して端子箱88の両側方をカバーして該端子箱88が外部から見え難くするために、収納ケース本体44の下端両側には、下方に延びるカバー部44a,44aが一体に設けられ、外観を美しく見せることができる。
【0044】
図13ないし図15において、バッテリ収納ケース39から取出されたバッテリ40に充電するための充電器100は、バッテリ40のバッテリ収納ケース39への挿脱方向と同一方向、すなわち上下方向を着脱方向としてバッテリ40を装着可能である。
【0045】
この充電器100の器体101は、平坦な床面99に載置されるものであり、該床面99からの高さを比較的低くした低位部102と、前記床面99からの高さを低位部102よりも高くして低位部102に連設される高位部103とを有して合成樹脂から成るものであり、バッテリ40の幅よりも幅を狭くした略矩形の箱状に形成される。
【0046】
高位部103には、低位部102側で上下に延びる側面104と、該側面104に対向して上下に延びる側面105と、それらの側面104,105の下端を連結する水平な底面106とで、上方および両側方を開放した装着溝107が形成されており、該装着溝107には、その上方からバッテリ40を装着可能である。しかも装着溝107にバッテリ40を装着したときに、該バッテリ40の上面に配置されている残量表示計67の押しボタン68が少なくとも底面106に対応する位置に在るように、底面106の寸法が設定される。
【0047】
装着溝107の前記両側面104,105は、該装着溝107へのバッテリ40の装着を容易とすべく上方に向かうにつれて相互に離反するように傾斜してテーパ状に形成されている。また装着溝107への装着状態に在るバッテリ40の前面に対向する側面104の下部には、バッテリ40の前面に在るガイド部79の両側で該バッテリ40の前面に接触し得る一対のリブ108,108が上下方向に長くして突設される。さらに装着溝107への装着状態に在るバッテリ40の後面に対向する側面105には、該バッテリ40の後面に接触し得る複数たとえば3個のリブ109…が側面105の上下両端間にわたって突設される。これらのリブ108…,109…も、前記両側面104,105と同様に上方に向かうにつれて外側方に傾斜したテーパ状に形成されるのであるが、両側面104,105の傾斜角よりも傾斜角が小さく設定される。従って、両側面104,105及び各リブ108…,109…が傾斜していることによってバッテリ40の装着溝107の装着および抜出しが容易となるとともに、両側面104,105の傾斜角よりも傾斜角が小さく設定されたリブ108…,109…でバッテリ40の前、後両面が有効に支持されることになり、バッテリ40の装着溝107内での前、後方向のがたつきが防止される。
【0048】
さらに前記側面104には、バッテリ40におけるバッテリケース62に突出して設けられたガイド部79を上方から挿脱可能なガイド凹部110が上方に開放して設けられており、このガイド凹部110の上部両側面110a,110aは、該ガイド凹部110へのガイド部79の挿入を容易とすべく上方に向かうにつれて相互に離反するように傾斜してテーパ状に形成される。
【0049】
ガイド凹部110には、バッテリ40における前面のガイド溝85,85に嵌合する嵌合突部111,111が突設されており、これらの嵌合突部111,111のガイド溝85,85への嵌合により、バッテリ40の装着溝107内での幅方向のがたつきが防止される。
【0050】
図16において、充電器100は、接続コネクタ114を介して交流電源に接続される電源回路115、マイクロコンピュータから成る制御回路116、ドライブ回路117、MOS−FET118、トランジスタ119、ダイオード120等を備える。
【0051】
電源回路115の一端には第1充電端子121が接続され、電源回路115の他端には、MOS−FET118、トランジスタ119およびダイオード120を介して第2充電端子122が接続される。制御回路116は、MOS−FET118のゲートに接続されるトランジスタ125を有するものであり、該トランジスタ125のベースはサーミスタ端子123に接続される。この制御回路116から電源回路115には電流切換のための制御信号が入力され、また第2充電端子122の電圧信号が制御回路116に入力される。さらにドライブ回路117の出力端は、トランジスタ119の導通・遮断を制御すべく該トランジスタ119のベースに接続されるものであり、このドライブ回路117の入力端にはバッテリ検出端子124が接続される。
【0052】
ところで、器体101における高位部103の装着溝107よりも低位部102側の部分ならびに低位部102には、装着溝107に装着されたバッテリ40の下部の側方に位置するようにして基板113が収納配置されており、この基板113上に、図16で示した各電気部品が装着される。而して基板113が装着溝107に装着されたバッテリ40の下部の側方に位置するようにして器体101に配設されることにより、充電器100へのバッテリ40の装着位置を極力低くすることが可能であり、それにより、充電器100へのバッテリ40の装着状態を安定化することができる。
【0053】
装着溝107の側面104に設けられているガイド凹部110の下部には、バッテリ40における前面の各スリット82,83,84にそれぞれ嵌合する突部126,127,128が突設される。而して第1充電端子121およびバッテリ検出端子124は、それぞれワイヤから成るものであり、装着溝107にバッテリ40が装着されたときに第1接続端子75の充電端子75bに弾発的に摺接するように、両端子121,124の屈曲部が突部126に設けられた開口部129から突出せしめられる。またワイヤから成る第2充電端子122は、装着溝107にバッテリ40が装着されたときに第2接続端子76の充電端子76bに弾発的に摺接するように、突部127から突出せしめられ、さらにワイヤから成るサーミスタ端子123は、装着溝107にバッテリ40が装着されたときに第3接続端子77に弾発的に摺接するように突部128から突出せしめられる。
【0054】
ところで、バッテリ40の充電を充電器100への装着によって充電する場合について説明して来たが、バッテリ40に直流電源に連なるコネクタを接続して充電することが望まれる場合もあり、そのような場合に対応して、図9の破線で示すようにバッテリ40のバッテリケース62における上部内側面に開口部を開口し易くするための凹部130を予め設けておき、図8の鎖線で示すようにコネクタ131を前記凹部130に対応してバッテリケース62内に設けることも可能である。
【0055】
次にこの第1実施例の作用について説明すると、ヘッドパイプ22に取付けられたバスケット38の背面部にはバッテリ収納ケース39が固定配置されており、このバッテリ収納ケース39に、挿脱方向を上下方向としてバッテリ40が挿脱可能に収納されるので、電動補助自転車からのバッテリ40の取り外し、ならびに電動補助自転車への取付けを、バスケット38への荷物の挿脱と同様に極めて容易に行なうことができる。
【0056】
しかもバッテリ40におけるバッテリケース62の上面には残量表示計67が設けられており、バッテリ収納ケース39における蓋45には、残量表示計67を上方から視認するための窓69が設けられているので、自転車搭乗者がシート27に腰掛けた状態でも残量表示計67を容易に視認することができ、バッテリ40の残量の確認が容易である。また押しボタン68を押圧操作した時のみ、残量表示系67で残量表示がなされるので、残量表示計67で無駄な電力を消費することがなく、運転時に目障りになることもない。
【0057】
またバッテリ40に設けられている第1および第2接続端子75,76は、放電時にも充電時にも用いられるものであり、放電時専用および充電時専用の接続端子を設けたものに比べると、部品点数の低減ならびにバッテリケース62内の配線構造単純化を図ることができる。
【0058】
ところで、バッテリ40からの放電すなわち電動モータ30への給電時に流れる電流が比較的大であるのに対し、バッテリ40への充電時に流れる電流は比較的小である。このため、放電時および充電時に第1および第2接続端子75,76の同一個所に電気的接続がなされるものである場合には、両接続端子75,76を電気容量の大きなものに設定しておき、充電器100側の充電端子も電気容量の大きなものに設定しておく必要がある。しかるに、第1および第2放電端子89,90が接続される放電接点75a,76aと、第1および第2充電端子121,122が接続される充電接点75b,76bとが、第1および第2接続端子75、76の相互に異なる部位に設けられているので、放電および充電時に第1および第2接続端子75,76を共用化しても、放電および充電時に必要な電気的特性を満足することができる。すなわち大電流が流れる放電時には、銀接点から成る放電接点75a,76aと、第1および第2放電端子89,90とが押圧方向を同軸方向として弾発接触することにより、接触時の摩耗を少なくして大電流が流れることに対応することができ、また小電流が流れる充電時には、ワイヤから成る第1および第2充電端子121,122がバッテリ40の挿入時に充電接点75b,76bをワイピングして充電接点75b,76bの表面の塵埃等を拭掃するようにし、接触不良を生じない構造として小電流が流れることに対応することができる。
【0059】
また第1および第2接続端子75、76の放電接点75a,76aがバッテリ40におけるバッテリケース62の底壁面62aに臨んで配設されるのに対し、充電接点75b,76bは、底壁面62aと直交する前壁面62bに臨んで配設されるものであるので、放電時および充電時に誤接続が生じることを防止することができる。
【0060】
バッテリ40は、車体搭載時のバッテリ収納ケース39への挿脱方向と同一方向すなわち上下方向を着脱方向として充電器100に装着されるものであり、その充電器100への装着により、充電がなされるので充電時の接続作業を不要として充電作業を容易とすることができる。
【0061】
さらに充電器100への装着時にバッテリ40の自重が作用する壁面すなわち装着溝107の底面106とは異なる壁面である側面104に、各端子121〜124が配設され、バッテリ40の前面側に臨む充電接点75b,76bおよび第3接続端子77に前記各端子121〜124が接続されるので、比較的重いバッテリ40の自重を前記端子121〜124に及ぼすことを回避して、充電器100の各端子121〜124を軽量コンパクトなものとして構成することができる。
【0062】
またバッテリ40の上面には、残量表示計67が設けられており、充電器100へのバッテリ40の装着時に残量表示計67を上方から視認することができる。しかも残量表示計67を表示作動せしめるための押しボタン68はその操作方向が上下方向であるので、該押しボタン68への押圧力により前記各端子121〜122に接触解除方向の力が及ぶことはない。
【0063】
図17〜図24は本発明の第2実施例を示すものであり、図17はバスケットおよびバッテリ収納ケースの平面図、図18は図17の18−18線断面図、図19は図18の19−19線断面図、図20は図18の20−20線断面図、図21は図18の21−21線拡大断面図、図22は図19の22−22線拡大断面図、図23は蓋開放状態での図20に対応する断面図、図24は図18の24−24線拡大断面図である。
【0064】
これらの図17〜図24において、ヘッドパイプ22にはバスケット238が取付けられる。しかも該バスケット238の背面部に配置されるバッテリ収納ケース239も前記ヘッドパイプ22に取付けられており、電動モータ30(図1および図2参照)に電力を供給するためのバッテリ240がバッテリ収納ケース239に挿脱可能に収納される。
【0065】
バスケット238の後部両側には、バッテリ収納ケース239の一部を収納させる凹部238aを相互間に形成するようにしてバッテリ収納ケース239の両側に膨出した膨出部238b,238bが一体に設けられる。
【0066】
バッテリ収納ケース239は、バッテリ240の挿脱方向を、バスケット238への荷物の挿脱方向と同一の上下方向として該バッテリ240を挿脱可能に収納すべく構成されるものであり、バッテリ240を挿脱可能に収納すべく上方に開放した収納ケース本体244と、該収納ケース本体244の上端開口部を開閉可能に閉じる蓋245とから成り、蓋245は枢軸246を介して収納ケース本体244の上端部背面部に連結される。
【0067】
ヘッドパイプ22には、前方側に延びるブラケット47が取付けられており、このブラケット47に取付けられる支持フレーム248にバッテリ収納ケース239の収納ケース本体244が固定的に支持され、支持フレーム248と該支持フレーム248に締結されるステー249とでバスケット238が固定的に支持される。
【0068】
支持フレーム248は、車体フレーム21(図1参照)の左右方向にほぼ水平に延びる上支持杆部248aと、上支持杆部248aから下方に間隔をあけた位置で車体フレーム21の左右方向にほぼ水平に延びる下支持杆部248bと、上支持杆部248aおよび下支持杆部248bの両端間をそれぞれ結んで上下方向に延びる連結杆部248c,248cと、両連結杆部248c,248cの下端からバスケット238の底部を支持すべく相互に近接する方向で斜め前方に延設される前方延長部248d,248dと、上支持杆部248aおよび下支持杆部248b間に設けられる取付板部248eと、両連結杆部48c,48cの上端部にそれぞれ設けられる上支持板部248f,248fと、前方延長部248d,248dの前端間に設けられる前方支持板部248gと、下支持杆部248bの両端および両連結杆部248c,248cの連設部にそれぞれ設けられる下支持板部248h,248hとを備える。
【0069】
上支持杆部248a、両連結杆部248c,248cおよび前方延長杆部248d,248dは、一本のパイプを曲げ加工して成り、パイプから成る下支持杆部248bの両端が両連結杆部248c,248cの下部に溶接される。また取付板部248eは2組のボルト250…およびナット251…によりブラケット47に締結される。
【0070】
バッテリ収納ケース239の収納ケース本体244は、たとえば合成樹脂から成る前部ケース半体241と、後部ケース半体242とが前後に分割することを可能として相互に締結されて成るものであり、上方を開放した箱形に形成される。前部ケース半体241の後部両側には、外側方に張出したフランジ部241a,241aが上下に延びて一体に設けられる。一方、後部ケース半体242の前部両側における上部には、フランジ部241a,241aの後面に対向するフランジ部242a,242aが設けられる。また前部ケース半体241および後部ケース半体242の下部には相互に対向するフランジ部241b,242bがそれぞれ一体に設けられる。
【0071】
ところで、前部ケース半体241の前面上部形状にほぼ対応した形状を有して車体フレーム21の幅方向に沿って延びる金属製のステー249が、前部ケース半体241の前面に接触するようにして配置されており、該ステー249の両端と、支持フレーム248の上支持板部248f,248fとの間に、相互に接触したフランジ部241a,241a;242a,242aが挟まれる。而してボルト252,252およびナット253,253により、ステー249の両端および上支持板部248f,248fが締結されることにより、ステー249が支持フレーム248に固定されるとともに、相互に締結されたフランジ部241a,241a;242a,242aが支持フレーム248に固定的に支持されることになる。また相互に当接したフランジ部241b,242bは、ボルト254,254およびナット255…により、支持フレーム248の下支持板部248h,248hにそれぞれ締結される。
【0072】
このようにして前部ケース半体241および後部ケース半体242は、相互に締結されて収納ケース本体244を構成するとともに支持フレーム248に固定的に支持されることになる。さらに後部ケース半体242の後面は、ねじ部材257により支持フレーム248の取付板部248eに締結される。
【0073】
ところで、前部および後部ケース半体241,242のいずれか一方、この実施例では後部ケース半体242に、両ケース半体241,242の両側接合部を外側方から覆ってバスケット238における膨出部238b,238bの後端に接触する横断面円弧状のカバー壁242c,242cが一体に設けられており、これらのカバー壁242c,242cは、収納ケース本体244の底部に取付けられる端子箱88をも両側から覆う程度に上下に長く形成され、両ケース半体241,242の両側接合部がその上下方向に沿うほぼ全長にわたってカバー壁242c,242cで覆われる。
【0074】
しかも前記フランジ部242a,242aは、カバー壁242c,242cに一体に形成されるものであり、フランジ部242a,242aを後方側に臨ませる凹部258…がカバー壁242c,242cに設けられる。
【0075】
また後部ケース半体242の両側のカバー下部242c,242cからは前部ケース半体241のフランジ部241aに前端を接触させるようにして前方に延びる連結筒部242d…が一体に設けられており、前部ケース半体241のフランジ部241a,241aは、ねじ部材256,256によりそれらの連結筒部242d…の前端に締結されるが、これらのねじ部材256,256および連結筒部242d…は、両ケース半体241,242を仮止めする機能を果すだけである。
【0076】
バスケット238の底部は、支持フレーム248における前方支持板部248gに一対のねじ部材259,259によって締結される。またバスケット238において、バッテリ収納ケース239の両側に膨出した膨出部238b,238bは、ステー249の両端に固着されたウェルドナット260,260と、それらのウェルドナット260,260に螺合されるねじ部材261,261とにより、ステー249の両端に締結される。すなわち両膨出部238b,238bは、ステー249を介して支持フレーム248に固定的に締結される。
【0077】
収納ケース本体244における前部ケース半体241の前面上部には、バスケット238の後部の凹部238aに接触してバスケット238および前部ケース半体241間を所定間隔に保つためのリブ243が外側方に張出すようにして一体に設けられる。
【0078】
バッテリ240は、多数のNi−Cd電池60…が直列に接続されて成る電池集合体61がバッテリケース262内に収納されて構成されるものであり、バッテリケース262は、第1ケース半体263および第2ケース半体264が相互に結合されて成り、バッテリ収納ケース239における収納ケース本体244に、挿脱方向を上下方向として収納すべく偏平な矩形の箱形に形成される。
【0079】
バッテリケース262の上面には、第2ケース半体264に連なる把持部265がバッテリケース262の幅方向中央部で上方に隆起して設けられるとともに、残量表示計67が把持部265よりも一側に寄って設けられる。また残量表示計67の上面には、該残量表示計67に表示作動を行なわせるための押しボタン68が、その操作方向を上下方向として配設される。また蓋245には、収納ケース本体244の上端開口部を閉じた状態で前記残量表示計67を上方から視認することを可能とするとともに押しボタン68の操作を可能とするための窓69が設けられる。
【0080】
蓋245には、収納ケース本体244の前面側上部すなわち前部ケース半体241の前面側上部に設けられた係止孔73に係合する状態およびその係合を解除する状態をキー71によって切換可能な錠止手段72が設けられており、バッテリ240を収納した収納ケース本体244の上端開口部を閉じた状態に在る蓋245を錠止手段72でロックすることができる。
【0081】
バッテリ240におけるバッテリケース262の前面側すなわち第1ケース半体263には、その幅方向中央部で前方側に突出したガイド部265が上下方向に延びて設けられる。またバッテリケース262には、第1実施例のバッテリ40におけるバッテリケース62と同様に、第1〜第3接続端子75,76,77が配設される。これらの第1〜第3接続端子75〜77と、収納ケース本体244の底部に取付けられた端子箱88との接続構造、ならびに上記第1実施例で詳述した充電器100との接続構造は、第1実施例と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0082】
収納ケース本体242は、該収納ケース本体242内に挿入されたバッテリ240を蓋245の開放状態で前後に傾動させ得る形状に形成されるものであり、前部ケース半体241および後部ケース半体242間の間隔は、収納ケース本体242の下部よりも上部で大きくなるように設定される。
【0083】
しかも蓋245には、該蓋245を閉じたときに収納ケース本体242内に収納されているバッテリ240の後部上端に接触して該バッテリ240を図20で示すように前方側に傾動させる方向に押圧する押圧部268が設けられており、蓋245の閉鎖時には該押圧部268によってバッテリ240が前方に傾動する方向に押圧される。
【0084】
一方、収納ケース本体244における前部ケース半体241の前部には、一対の係止凹部269,269が設けられており、それらの係止凹部269,269は、ステー249の下面に上縁部を合わせてたとえば矩形状の貫通孔として形成され、バッテリ240の前面すなわち第1ケース半体263には、収納ケース本体244内でのバッテリ240の前方への傾動に応じて前記両係止凹部269,269にそれぞれ係合する係合突部270,270が突設される。
【0085】
また収納ケース本体244における前部ケース半体241の前部には、収納ケース本体244内でのバッテリ240の前方への傾動に応じて該バッテリ240の前面に当接するリブ274,274が前記係止凹部269,269の下方に位置するようにして一体に設けられるとともに、収納ケース本体244内でのバッテリ240の前方への傾動に応じて該バッテリ240の上面に係合可能な規制突部275が一体に設けられる。すなわちバッテリ240におけるバッテリケース262の幅方向中央部には把持部265が上方に隆起して設けられており、該把持部265の下方でバッテリケース262の上面に係合可能として前記規制突部275が前部ケース半体241に突設される。
【0086】
さらに収納ケース本体244における前部ケース半体241の前部には、たとえば合成樹脂製である前部ケース半体241の一部を切り起こして形成された一対の弾発部271,271が、蓋245の閉鎖に伴ってバッテリ240に作用する押圧方向とは逆方向にバッテリ240を弾発付勢するが、蓋245の閉鎖時には係合突部270,270および係止凹部269,269が相互に係合する位置までバッテリ240が傾動することを許容するようにして設けられる。しかも両弾発部271,271は、収納ケース本体242に対するバッテリ240の挿脱時に該バッテリ240に設けられた係合突部270,270が描く軌跡から外れた位置、すなわち係止凹部269,269の上方位置からは横方向にずれた位置で収納ケース本体242に配設される。
【0087】
ところで、蓋245の開放状態では、収納ケース本体244内に雨水等が浸入するおそれがあり、収納ケース本体244内に水等が溜まることを防止するために、収納ケース本体244の背面下端部すなわち後部ケース半体242の背面下端部には排水孔272が設けられる。
【0088】
この第2実施例によれば、バスケット238の後部両側に、バッテリ収納ケース239の一部を収納させる凹部238aを相互間に形成してバッテリ収納ケース239の両側に膨出した膨出部238b,238bが一体に設けられており、それらの膨出部238b,238bが、支持フレーム248に固定されたステー249に、ウェルドナット260,260およびねじ部材261,261によって締結されている。このような膨出部238b,238bには、荷物が収納されることは殆どなく、したがって、バスケット238内に収納される荷物にねじ部材261,261が干渉することはない。
【0089】
また収納ケース本体244が、収納ケース本体244内に挿入されたバッテリ240を蓋245の開放状態で前後に傾動させ得る形状に形成されており、蓋245には、その閉鎖時に前記バッテリ240に接触して該バッテリ240を収納ケース本体244内で前方側に傾動させる方向に押圧する押圧部268が設けられる。
【0090】
したがって、バッテリ240を収納ケース本体244内に収納して蓋245を閉じると、図20で示すように、矢印276で示す方向への押圧力がバッテリ240の上部に作用し、収納ケース本体244における前部ケース半体241に突設されたリブ274…にバッテリ240の前面が押付けられ、バッテリ240の後部下端が収納ケース本体244の後部下端の接触点Pに押付けられる。これによりバッテリ収納ケース239内でバッテリ240が上、下に振動することは極力回避されるが、バッテリ240の前方への傾動に応じて規制突部275がバッテリ240の幅方向中央部における上面に係合することにより、バッテリ240の上方への移動が阻止される。
【0091】
しかも収納ケース本体2444の前面には、金属製のステー249の下面に上縁を合わせた一対の係止凹部269,269が設けられ、バッテリ240の前面には一対の係合突部270,270が設けられており、蓋245の閉鎖に伴なうバッテリ240の前方への傾動に応じて係止凹部269,269の上縁およびステー249の下面に係合突部270,270が係合することにより、収納ケース本体244内でバッテリ240が上下に振動することを有効に規制することができ、バッテリ240の放電接点75a,76aと、端子箱88の放電端子89,90との接続状態を確実に維持することができる。特に路面の凹凸により比較的強いショックが前輪WF (図1参照)に加わっても、バッテリ240が金属製のステー249と係合することによりバッテリ240の上方への移動が有効に抑えられることになる。
【0092】
さらに蓋245の閉鎖に伴ってバッテリ240に作用する押圧方向とは逆方向にバッテリ240を弾発付勢するが、蓋245の閉鎖時には係合突部270,270および係止凹部269,269が相互に係合する位置までバッテリ240が傾動することを許容する弾発部271,271が収納ケース本体244に設けられていることにより、蓋245の開放時には、図23で示すようにバッテリ240を弾発部271,271で後方側に傾動させ、係合突部270,270および係止凹部269,269の係合を自動的に解除することができる。しかも収納ケース本体244に対するバッテリ240の挿脱時に該バッテリ240に設けられた係合突部270,270が描く軌跡から外れた位置で収納ケース本体244に弾発部271,271が設けられることにより、収納ケース本体244に対するバッテリ240の挿脱操作時に係合突部270,270と弾発部271,271との干渉を回避することができ、収納ケース本体244に対するバッテリ240の挿脱操作を行ない易くすることができる。
【0093】
また収納ケース本体244を構成する前部ケース半体241および後部ケース半体242のいずれか一方、たとえば後部ケース半体242には、両ケース半体241,242の両側接合部を上下方向に沿うほぼ全長にわたって外側方から覆うカバー壁242c,242cが一体に設けられており、両ケース半体241,242の接合部をカバー壁242c,242cで覆って外方から視認することができないようにすることにより、外観を優れたものとすることができる。
【0094】
図25は本発明の第3実施例を示すものであり、上記各実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0095】
車体フレーム21の前端のヘッドパイプ22に取付けられたバスケット38の背面部に、該バスケット38への荷物の挿脱方向と同一である上下方向に挿脱可能としてバッテリ40を収納するバッテリ収納ケース39が配置されるとともに、シート27の後方のリヤキャリア29上には、ヘッドパイプ22に取付けられたバスケット38と同一のバスケット38′が前後を逆向きとして取付けられ、該バスケット38′の前面部に、バスケット38′への荷物の挿脱方向と同一である上下方向に挿脱可能としてバッテリ40′を収納するバッテリ収納ケース39′が配置される。
【0096】
リヤキャリア29の前部には、支持ステー279が締結されており、この取付けステー279およびリヤキャリア29で支持されるようにして、バスケット38′がリヤキャリア29上に配置され、バッテリ収納ケース39′は、取付けステー279で支持されるようにしてバスケット38′の前面部に配置される。
【0097】
またバッテリ40′に電力を供給するためのコード280は、カプラ281を介してコード282に接続され、該コード282は、バッテリ40に連なるコード(図示せず)と並列にしてコントローラ37に接続される。
【0098】
この第3実施例によれば、両バッテリ収納ケース39,39′にバッテリ40,40′をそれぞれ収納しておくことにより、電動モータ30に供給する電力の容量を2倍にして航続距離を延ばすことができ、またカプラ281によるコード280,282の接続を解除しておけば、バッテリ40′を予備電源として用いることが可能であり、バッテリ40の消耗が不意に生じても、バッテリ40′による電力供給に切換えて電動モータ30によるアシストが可能となる。
【0099】
またヘッドパイプ22側のバスケット38に比較的重い荷物を収納したときなどに、段差を乗り越えるために自転車の前部を持ち上げるような使用が多いときには、リヤキャリア29側のバッテリ収納ケース39′だけにバッテリ40′を収納するようにしておけば、自転車の前部側を軽くすることもでき、バスケット38,38′に収納する荷物の重さに応じて、バッテリ収納ケース39,39′のいずれかを選択してバッテリ40あるいは40′を収納することができ、幅広い使い方に対応することができる。しかも両バッテリ収納ケース39,39′のうち使用しない側のものにバッテリ以外の小物を収納するようにして、錠付きの収納ケースとして用いることも可能であり、小さな荷物を両バッテリ収納ケース39,39′の一方に錠付きで使用した状態で自転車から離れて買い物等をすることもできる。
【0100】
さらに両バスケット38,38′を同一形状のものとしたことにより、部品の汎用性が高くなる。しかも、バッテリ38,38′にバッテリ収納ケース39,39′が取り付けられるので、ユーザーの好みに応じて、ヘッドパイプ22側およびリヤキャリア29側のいずれかだけを選択することも可能である。
【0101】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0102】
例えば、蓋245の閉鎖時にバッテリ240が後方側に傾動する方向に弾発付勢する構造とすることも可能であり、バッテリ240側に係止凹部が設けられ、その係止凹部に係合する係合突部が収納ケース本体244側に設けられてもよい。また弾発部としてゴム等の弾性材を収納ケース本体244の内面に貼着するようにしてもよい。さらに収納ケース本体244における前部ケース半体241にカバー壁が設けられるようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】
以上のように請求項1〜5の各発明によれば、バスケットの背面部もしくは前面部に配置されるバッテリ収納ケースに、挿脱方向を上下方向としてバッテリを挿脱可能に収納することにより、電動補助自転車からのバッテリの取外し、ならびに電動補助自転車への取付けを、バスケットへの荷物の挿脱操作と同様の極めて簡単な操作で容易に行なうことができる。
【0104】
また特に請求項1の発明によれば、収納ケース本体を開閉可能に閉じる蓋に、バッテリケースの上面に設けられた残量表示計を、蓋の閉鎖状態で視認するための窓が設けられることにより、自転車搭乗者がバッテリ残量を極めて容易に確認することができる。
【0105】
また特に請求項2の発明によれば、蓋の閉鎖状態で係合突部が係止凹部に係合されることにより、収納ケース本体内に収納されたバッテリが上下に振動することを有効に規制することができる。
【0106】
また特に請求項3の発明によれば、蓋の開放時に係合突部および係止凹部の相互係合を解除する方向に弾発部からバッテリに弾発力を作用せしめ、バッテリに設けられた係合突部あるいは係止凹部と弾発部との干渉を回避しつつ、収納ケース本体に対するバッテリの挿脱を容易とすることができる。
【0107】
また特に請求項4の発明によれば、両ケース半体の接合部をカバー壁で覆って外方から視認できないようにし、外観を優れたものとすることができる。
【0108】
また特に請求項5の発明によれば、バスケットの両側の膨出部を支持フレーム側に締結するようにし、支持フレームへのバスケットの締結部をバスケット内に収納される荷物と干渉しない位置に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電動補助自転車の側面図である。
【図2】 モータユニットの拡大縦断側面図である。
【図3】 図1の3矢視平面図である。
【図4】 図3の4−4線断面図である。
【図5】 図3の5−5線断面図である。
【図6】 図3の6−6線断面図である。
【図7】 バッテリ収納ケース開放状態での図6に対応する断面図である。
【図8】 バッテリの正面図である。
【図9】 図8の9矢視側面図である。
【図10】 バッテリの内部構成を簡略化して示す図である。
【図11】 図4の11−11線断面図である。
【図12】 図4の12−12線断面図である。
【図13】 充電器の平面図である。
【図14】 図13の14−14線断面図である。
【図15】 図13の15−15線断面図である。
【図16】 充電器の内部構成を簡略化して示す図である。
【図17】 第2実施例におけるバスケットおよびバッテリ収納ケースの平面図である。
【図18】 図17の18−18線断面図である。
【図19】 図18の19−19線断面図である。
【図20】 図18の20−20線断面図である。
【図21】 図18の21−21線拡大断面図である。
【図22】 図19の22−22線拡大断面図である。
【図23】 蓋開放状態での図20に対応する断面図である。
【図24】 図18の24−24線拡大断面図である。
【図25】 第3実施例の電動補助自転車の側面図である。
【符号の説明】
21・・・車体フレーム
22・・・ヘッドパイプ
27・・・シート
29・・・リヤキャリア
30・・・電動モータ
32・・・クランクペダル
38,38′,238・・・バスケット
39,39′,239・・・バッテリ収納ケース
40,40′,240・・・バッテリ
44,244・・・収納ケース本体
45,245・・・蓋
61・・・電池集合体
62,262・・・バッテリケース
67・・・残量表示計
69・・・窓
238a・・・凹部
238b・・・膨出部
241・・・前部ケース半体
242・・・後部ケース半体
242c・・・カバー壁
268・・・押圧部
269・・・係止凹部
270・・・係合突部
271・・・弾発部

Claims (5)

  1. クランクペダル(32)による踏力をアシストする電動モータ(30)と、該電動モータ(30)に電力を供給すべく電池集合体(61)がバッテリケース(62,262)に収納されて成るバッテリ(40,40′,240)とが車体フレーム(21)に搭載される電動補助自転車において、
    バッテリ(40,40′,240)の挿脱方向を上下方向として該バッテリ(40,40′,240)を挿脱可能に収納するバッテリ収納ケース(39,39′,239)が、車体フレーム(21)の前端のヘッドパイプ(22)に取付けられたバスケット(38,238)の背面部、ならびにシート(27)の後方のリヤキャリア(29)上に取付けられたバスケット(38′)の前面部の少なくとも一方に配置され
    バッテリ収納ケース(39,39′,239)が、バッテリ(40,40′,240)を挿脱可能に収納すべく上方に開放した収納ケース本体(44,244)と、該収納ケース本体(44,244)の上端開口部を開閉可能に閉じる蓋(45,245)とで構成され、
    バッテリケース(62,262)の上面には残量表示計(67)が設けられると共に、前記蓋(45,245)には、収納ケース本体(44,244)の上端開口部を閉じた状態で前記残量表示計(67)を上方から視認するための窓(69)が設けられることを特徴とする、電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造。
  2. クランクペダル(32)による踏力をアシストする電動モータ(30)と、該電動モータ(30)に電力を供給すべく電池集合体(61)がバッテリケース(62,262)に収納されて成るバッテリ(40,40′,240)とが車体フレーム(21)に搭載される電動補助自転車において、
    バッテリ(40,40′,240)の挿脱方向を上下方向として該バッテリ(40,40′,240)を挿脱可能に収納するバッテリ収納ケース(39,39′,239)が、車体フレーム(21)の前端のヘッドパイプ(22)に取付けられたバスケット(38,238)の背面部、ならびにシート(27)の後方のリヤキャリア(29)上に取付けられたバスケット(38′)の前面部の少なくとも一方に配置され、
    収納ケース本体(244)が、該収納ケース本体(244)内に挿入されたバッテリ(240)を蓋(245)の開放状態で前後に傾動させ得る形状に形成され、
    蓋(245)には、その閉鎖時に前記バッテリ(240)に接触して該バッテリ(240)を収納ケース本体(244)内で前後いずれか一方に傾動させる方向に押圧する押圧部(268)が設けられ、
    前記蓋(245)の閉鎖によるバッテリ(240)の傾動に応じて相互に係合する係合突部(270)および係止凹部(269)の一方が収納ケース本体(242)に設けられると共に、係合突部(270)および係止凹部(269)の他方がバッテリ(240)に設けられることを特徴とする電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造。
  3. 前記蓋(245)の閉鎖に伴ってバッテリ(240)に作用する押圧方向とは逆方向にバッテリ(240)を弾発付勢するが、蓋(245)の閉鎖時に前記係合突部(270)および係止凹部(269)が相互に係合する位置までバッテリ(240)が傾動することを許容する弾発部(271)が、収納ケース本体(244)に対するバッテリ(240)の挿脱時に該バッテリ(240)に設けられた係合突部(270)あるいは係止凹部(269)が描く軌跡から外れた位置で収納ケース本体(244)に設けられることを特徴とする、請求項記載の電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造。
  4. 収納ケース本体(244)は、前後に分割可能な前部および後部ケース半体(241,242)が相互に締結されて構成され、前部および後部ケース半体(241,242)のいずれか一方には、両ケース半体(241,242)の両側接合部を上下方向に沿うほぼ全長にわたって外側方から覆うカバー壁(242c)が一体に設けられることを特徴とする、請求項ないしのいずれかに記載の電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造。
  5. クランクペダル(32)による踏力をアシストする電動モータ(30)と、該電動モータ(30)に電力を供給すべく電池集合体(61)がバッテリケース(62,262)に収納されて成るバッテリ(40,40′,240)とが車体フレーム(21)に搭載される電動補助自転車において、
    バッテリ(40,40′,240)の挿脱方向を上下方向として該バッテリ(40,40′,240)を挿脱可能に収納するバッテリ収納ケース(39,39′,239)が、車体フレーム(21)の前端のヘッドパイプ(22)に取付けられたバスケット(38,238)の背面部、ならびにシート(27)の後方のリヤキャリア(29)上に取付けられたバスケット(38′)の前面部の少なくとも一方に配置され、
    バスケット(238)の両側に、バッテリ収納ケース(239)の一部を収納させる凹部(238a)を相互間に形成してバッテリ収納ケース(239)の両側に膨出した膨出部(238b)が一体に設けられると共に、それらの膨出部(238b)が、車体フレーム(21)に固定される支持フレーム(248)側にそれぞれ締結されることを特徴とする電動補助自転車におけるバッテリ搭載構造。
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