JP3643486B2 - 光機能素子及び光通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光機能素子及び光通信システムに関する。より具体的には、本発明は、2次以上の回折格子を有する光導波構造を持つ分布帰還構型(Distributed Feedback:DFB)レーザを基本構造とし、類似の導波路構造をもつ各種光機能素子及びこれらを利用した光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
DFBレーザは光通信用に用いられることが多い。単一縦モード発振が得られやすいためである。単一縦モード発振は、レーザの導波路に沿って設けられた周期構造、すなわち回折格子によって実現される。光が、回折格子の周期に整合する縦モードに選択的にフィードバックされるためである。
【0003】
石英ファイバを用いた光通信では、波長1300nm帯と波長1550nm帯の光が用いられる。この波長帯が、石英ファイバの低損失、低分散領域に該当するからである。この波長帯で発光する発光素子の材料としては、InGaAsP/InP系材料が最も適している。従って、光通信用のDFBレーザとしては、InGaAsP/InP系レーザが主流である。
【0004】
図19は、従来のInGaAsP/InP−DFBレーザの構造を表す縦断面図である。すなわち、同図は、DFBレーザをその導波路に平行な方向に切断した断面図であり、このレーザは、1次のブラッグ(Bragg )回折を利用した対称な回折格子とλ/4位相シフトとを有する。同図のレーザの構成をその製造手順に沿って説明すると以下の如くである。
【0005】
まず、n型InP基板101の上に、n型InPのバッファ層101’を結晶成長し、その上にInGaAsPの量子井戸層(quantum well)と障壁層(barrier )との多層構造からなる活性層102を成長し、さらに、活性層102より屈折率の低い導波路層103を成長する。この一連の成長の後、成長炉内よりウェーハを取り出す。
【0006】
次に、導波路層103の上に1次の回折格子110を形成する。このとき、共振器の中央の位置に、導波路内波長λに対してプラス1/4またはマイナス1/4の位相の不連続、すなわち位相シフト115を同時に形成する。この位相シフトの代わりに、導波路の実効屈折率を変化させる構造を用いても同様の効果を実現することができる。つまり、回折格子110の周期が一様な場合でも、導波構造の幅、厚さ、あるいは屈折率などが変化している実効位相シフト領域(図示せず)で代替することもできる。
【0007】
次に、回折格子110と位相シフト115の形状を保存しながら、これらの上にp型InP層104、p型InGaAsコンタクト層105を結晶成長する。
【0008】
この後、ウェーハの面内方向においてストライプ(stripe)構造を形成する。(図示せず。)ストライプ構造の代表としては、BH構造(Buried Heterostructure)やRWG(Ridge Waveguide )構造がある。
【0009】
次に、p型コンタクト層105の上面にp側電極、n型基板101の下面にn側電極を形成する。(図示せず。)
また、この位相シフト構造は、両方の端面の反射率が1%以下でないと単一縦モードの確率が低くなるので、両端面にはARコート150(Anti-Reflection Coating )を施す。これは、発振波長λに対してλ/4厚の誘電体薄膜を端面に堆積させることで実現される。
【0010】
図19に示した構造の他に、HR−AR(High Reflectivity-Anti Reflection )構造がある。この構造のレーザの断面を図20に示す。図19との違いは、位相シフト115がなく、片側の端面に反射率が90%のHRコート160が形成されることである。HRコート160は、誘電体多層膜で構成される。ここで、HRコート160の位置を鏡像の中心として折り返すと、HRコート端面の位置と回折格子との相対位相が図19の位相シフトに相当することが分かる。通常、端面における回折格子の位相は制御できない。従って、端面での回折格子の位相が、所定の位相シフト量に相当する量となる確率は低い。ゆえに、図20の構造においては、単一縦モード歩留まりは一般に図19のλ/4シフト構造に比べて劣る。しかし、AR端面側からの光出力が大きいために、高出力用あるいは高効率用として有用である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの従来のDFBレーザは、製造が容易でなく、良好な特性を得ることが困難であるという問題があった。
【0012】
すなわち、1次のブラッグ(Bragg )回折を利用したDFBレーザの回折格子の周期は、波長1300nmを実現するためには約200nm、波長1550nm帯を実現するためには約240nmとする必要がある。回折格子の形成に際しては、これらの周期の約半分のサイズのパターニング(patterning)を行う必要があるため、極限的な微細加工技術が必要とされ、作成が容易でない。
【0013】
一方、DFBレーザの基本的な構造パラメータである結合効率κは、回折格子の性能に依存する。結合効率κが小さすぎると、十分な分布帰還が得られず単一縦モード発振しにくい。また、大きすぎると、他の縦モードのしきい値も低くなるとともに、光パワーの共振器中央への集中による空間ホールバーニング現象により単一縦モード発振しにくくなる。つまり、最適なκの値がある。(なお、DFBレーザの特性は、共振器長Lにも依存するので、一般には、Lを乗じてκLで議論することが多い。)そして、このような最適なκを実現するためには、回折格子の深さや形状を正確に作成する必要がある。しかし、1次の回折格子は、前述したように極めて微細であり、その形状を制御することは、極めて困難である。また、1次の回折格子の最適な深さは20nm〜30nm程度と極めて浅く、その制御も容易でない。その結果として、最適なκ値が実現されず、所期の諸特性を有するレーザを得にくいという問題があった。
【0014】
これに対して、2次以上の高次のブラッグ回折を利用した回折格子を用いれば、その周期は1次のときの2倍あるいはそれ以上になり、パターニングのサイズも拡大されて、製作は容易となる。また、同じκの値を得るための回折格子の深さも深くなるため、κを制御しやすくなる。
【0015】
しかし、2次以上の回折格子を用いると、その次数以下の回折光が放射モード(radiation mode)となって回折格子に沿って導波路の外に放射される。これは、DFBレーザにとって損失となる。このような損失が発生すると、しきい値が上昇し、単一縦モード特性が劣化するという問題が生ずる。
【0016】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものである。すなわち、その目的は、加工しやすい高次の回折格子を用いても放射モード損の少ない低しきい値DFBレーザなどの光機能素子を実現することにある。また、単一縦モード特性も1次の回折格子以上に向上させることにある。さらに、しきい値と発光出力やその発光パターンを最適化することができる2次の回折格子を用いた面発光型レーザ(GCSEL:Grating-Coupled Surface Emitting Laser)としての光機能素子を提供することにある。また、これらの製造方法を提供するとともに、これらの素子を用いた光通信システムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、
導波路と前記導波路に沿って形成された回折格子とを備え、特定の波長スペクトルの光を放出する光機能素子であって、
前記回折格子は、前記特定の波長スペクトルの光に対して2次以上の高次のブラッグ回折を生じさせるものとして構成され、且つ、その単位構造が前記導波路の方向において非対称三角形状の断面構造を有し、
前記回折格子は、前記導波路の一端面側に第1の非対称性を有する単位構造からなる第1の部分を有し、前記導波路の他端面側に前記第1の部分とは異なる第2の非対称性を有する単位構造からなる第2の部分を有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位相が不連続な位相シフトを有し、
前記第1及び第2の部分は、前記単位構造を構成する前記凸状部のそれぞれの前記位相シフト側の斜面が前記一端面側及び前記他端面側の斜面よりも緩斜面とされ、前記位相シフトを中心として前記非対称三角形状の断面構造が対称となるように相補的に形成され、
前記導波路の前記一端面側及び前記他端面側の少なくともいずれかから前記特定の波長スペクトルの光を取り出し可能としたことを特徴とする光機能素子が提供される。
【0018】
ここで、前記第1の部分と前記第2の部分とは、前記回折格子を介して散逸される放射モードが干渉により弱めあうものとすることができる。
【0019】
また、本発明の他の一態様によれば、
導波路と前記導波路に沿って形成された回折格子とを備え、特定の波長スペクトルの光を放出する光機能素子であって、
前記回折格子は、前記特定の波長スペクトルの光に対して2次以上の高次のブラッグ回折を生じさせるものとして構成され、且つ、その単位構造が前記導波路の方向において非対称三角形状の断面構造を有し、
前記回折格子は、前記導波路の一端面側に第1の非対称性を有する単位構造からなる第1の部分を有し、前記導波路の他端面側に前記第1の部分とは異なる第2の非対称性を有する単位構造からなる第2の部分を有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位相が不連続な位相シフトを有し、
前記第1及び第2の部分は、前記単位構造を構成する前記凸状部のそれぞれの前記位相シフト側の斜面が前記一端面側及び前記他端面側の斜面よりも急斜面とされ、前記位相シフトを中心として前記非対称三角形状の断面構造が対称となるように相補的に形成され、
前記導波路に対して略垂直方向に前記特定の波長スペクトルの光を取り出し可能としたことを特徴とする光機能素子が提供される。
【0020】
ここで、前記第1の部分と前記第2の部分とは、前記回折格子を介して散逸される放射モードが干渉により強めあうものとすることができる。
【0021】
また、前記位相シフトは、前記導波路における導波路内波長をλ、整数をnとして、{nλ±(1/8〜3/8)λ}の位相の不連続を有するものとすることができる。
【0022】
また、前記導波路は、薄膜をストライプ状に加工することにより形成され、前記回折格子は、前記ストライプ状の薄膜の側面に形成されているものとすることができる。
【0023】
また、前記光機能素子は、DFBレーザまたはDBRレーザとして動作するものとすることができる。
【0024】
一方、本発明の他の一態様によれば、上記いずれかの光機能素子を備えたことを特徴とする光通信システムが提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】
一般に、2次以上の回折格子を有する導波構造では、導波光の一部は放射モードとして導波路から散逸する。本発明においては、回折格子の断面形状を非対称形状とする。そして、回折格子の断面形状の非対称性(例えばブレーズ角)を共振器方向に沿って部分的に変化させることによって、放射モードの共振器方向の分布を制御する。また、回折格子の位相シフトとこの非対称性との関係により制御する。
【0026】
端面放射型DFBレーザでは、弱め合う干渉を利用することにより放射モード損を低くして、しきい値を下げることができる。また、放射モードを出力として使う場合には、強め合う干渉を利用することにより、放射モードを強くして出力を増大することができる。
【0027】
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の関連技術に係る光機能素子を表す概略断面図である。すなわち、同図の光機能素子は、InGaAsP/InP系DFBレーザである。本具体例のレーザの構成をその製造手順に沿って説明すれば、以下の如くである。
【0029】
まず、n型InP基板1上に、n型InPのバッファ層1’を結晶成長し、その上にInGaAsPの量子井戸層とバリア層との多層構造からなる活性層2を成長し、さらに活性層2よりも屈折率の低い導波路層3を成長する。ここで、導波路層3の厚さは300nmであり、その組成は、波長1350nmに対応するバンドギャップを有するように決定される。
【0030】
この一連の成長の後、成長炉内よりウェーハを取り出す。この導波路層3の上に2次の回折格子11を形成する。回折格子11は、図中に示されるΔ/Λ=0.25となるようなブレーズ角(Blaze angle )の非対称断面を有する。ここで、Λは回折格子の周期、つまり単位構造の長さである。なお、Δ/Λ=0.5で対称な回折格子となる。例えば、1550nmの発振波長帯を狙う場合には、活性層2の組成をその波長に合わせて調節し、回折格子周期Λを480nmとする。これは、1次の回折格子周期の2倍の値である。また、この場合には、2次の回折格子11の最適な深さも120nm程度と深くなる。
【0031】
このとき共振器の中央の位置に、導波路内波長λの1/4に相当する長さの回折格子11の不連続、すなわち位相シフト15を同時に形成する。この位相シフトの代わりに、導波路の実効屈折率を変化させる構造を採用しても同様の効果を得ることができる。つまり、回折格子11の周期が一様でも、導波構造の幅、厚さ、或いは屈折率を変化させた実効位相シフト領域(図示せず)を設けることにより代替できる。また、位相シフト15は、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0032】
次に、回折格子11と位相シフト15の形状を保持しながら、それらの上にp型InP層4、p型InGaAsコンタクト層5を結晶成長する。
【0033】
また、両端面にはARコート50(Anti-Reflection Coating )を施す。
【0034】
図2は、このDFBレーザのαL−δL線図を表すグラフ図である。縦軸のαLは、ミラー損分のしきい値ゲインαと共振器長Lとの積であり、小さいほどしきい値は低くなる。横軸はδLを表し、δは縦モードの位相定数のブラッグ条件からのズレを示す。すなわち、δ=0は、ブラッグ回折条件に対応する。さらに詳細に説明すると、δは次式により定義される。
【0035】
δ=β1 −β0 =2πneff (1/λ1 −1/λ0 ) (1)
ここで、β0 はブラッグ回折条件における縦モード光の位相定数であり、β1 は
ブラッグ回折条件から外れた縦モード光の位相定数をそれぞれ表す。また、neff は有効屈折率、λ1 はブラッグ回折条件から外れた縦モード光の波長、λ0 はブラッグ回折条件における縦モード光の波長をそれぞれ表す。
【0036】
(1)式の右辺の括弧内は、
(1/λ1 −1/λ0 )=(λ0 −λ1 )/λ0 2 (2)
と近似することができる。従って、(1)式から、δは縦モードの波長のズレに対応した量であることが分かる。具体的には、図2の横軸の符号を逆にして定数2πneff /λ0 2 を乗ずれば、縦モードの波長のブラッグ波長からのズレに対応する。
【0037】
また、図2においては、レーザの回折格子11の断面形状をΔ/Λ=0.25の非対称三角形状とし、回折格子の深さを20nmから180nmまで40nmごとに変化させた場合のそれぞれが表されている。同図においては、回折格子の深さごとに、δ=0の条件での縦モードを表す白丸と、それに隣接する両側の2つの縦モードの白丸とが実線でつながれている。つまり、実線でつなげられた3つのモードは、しきい値の高い方から順に、20nmから180nmの間40nm刻みの深さの回折格子にそれぞれ対応している。
【0038】
これらの3つの縦モードの関係は、いずれの場合にも、δ=0の付近の条件においてしきい値αLが最小となっていることが分かる。つまり、ブラッグ回折条件における縦モードが最も発振しやすく、モード選択性が良好であることが分かる。
【0039】
なお、図2の黒丸は、同じκの値を持つ従来の1次の対称形状回折格子の場合のαL−δL線図であり、比較のために示したものである。
【0040】
図3は、対称断面(Δ/Λ=0.5)の2次の回折格子を用いた比較例のαL−δL線図である。すなわち、同図においても、回折格子の深さごとに、δ=0の条件での縦モードを表す白丸と、それに隣接する両側の2つの縦モードの白丸とが実線でつながれている。つまり、実線でつなげられた3つのモードは、しきい値の高い方から順に、80nmから240nmの間40nm刻みの深さの回折格子にそれぞれ対応している。すなわち、非対称の場合と同一のκを得るためには、対称の回折格子の方がより深い回折格子を形成する必要がある。また、同図の黒丸は、同じκの値を持つ従来の1次の対称形状回折格子の場合のαL−δL線図であり、比較のために示したものである。
【0041】
図3をみると、白丸で示した2次の対称回折格子を有する比較例においては、同一のκを有する1次の回折格子の場合よりも、回折格子が深くなればなるほど明らかにαLが大きくなる。具体的には、同図中の右側の縦モードのαLが上昇し、これにひきずられてブラッグ条件(δ=0)における縦モードのαLも上昇している。つまり、これらの縦モードの発振しきい値が大きくなる。そして、深さ240nmの比較例においては、ブラッグ条件におけるαLと図中の左側の副モードのαLとがほぼ同一レベルとなる。つまり、これらの縦モードのしきい値がほぼ同一となり、単一縦モード発振が崩れる。
【0042】
これに対して、図2に例示した2次の非対称回折格子の場合には、図中の右側の縦モードのしきい値があまり上昇せず、単一縦モード選択性が維持されている。しかも、1次の回折格子と比較して2次の非対称回折格子を用いたことによるαLの上昇の変化も少ない。つまり、加工しやすい2次の回折格子を用いつつ、低しきい値と良好な縦モード選択性とを実現することができる。また、より浅い回折格子で大きいκを得られるので効率も良い。
本具体例の作用について、図4を参照しつつ説明する。同図は、回折格子からの放射モードの共振器軸方向における強度分布を表すグラフ図である。すなわち、同図は、0次モードすなわちブラッグ回折条件における放射モードの強度分布を表し、同図(a)は2次の非対称回折格子、同図(b)は2次の対称回折格子の場合をそれぞれ表す。
【0043】
図4(b)に示したように、対称回折格子の場合には、共振器中央のλ/4位相シフト15を鋭いピークとした分布を示し、その結果相当量のパワーが放射モードとなる。つまり、放射モードによる損失が大きく、ブラッグ条件の縦モードの発振しきい値が上昇する。これに対して、図4(a)に示したように、非対称断面形状の2次の回折格子からの放射モードは、共振器中央のλ/4位相シフトを境にして、放射モードの強い部分(図中左側)と弱い部分(図中右側)とに分かれる。これは左右に進むそれぞれの導波路光から発生される2つの放射モードが強め合う干渉をするか弱め合う干渉をするかによる。非対称回折格子の場合は、対称回折格子の場合よりも放射モードに変換されにくく、しきい値が低くなることがわかる。さらに、図示しないが、本発明者のさらに詳細な検討によれば、非対称回折格子の場合には、図2において左右にそれぞれ白丸で示したようにブラッグ条件からずれた縦モードにおいて、放射モードによる損失が大きくなることが分かった。つまり、非対称回折格子の場合には、0次モードにおける縦モードのしきい値が低く、両側の縦モードとのゲインの差も得られて単一縦 以上詳述したように、本具体例によれば、高次の回折周期と非対称の断面形状と位相シフトとを組み合わせることにより、微細過ぎる1次の回折格子に近い特性が得られるという優位性がある。つまり、従来の1次の回折格子と同等の低しきい値と単一モード選択性を有するDFBレーザを従来の1次の回折格子よりもはるかに容易に製造することができるという利点が得られる。また、より浅い回折格子で深い回折格子と同程度のκを実現できるため効率が良い。
【0044】
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図5は、本実施形態にかかるDFBレーザの断面構造を例示する概念図である。
【0045】
本実施形態に関しては、前述した関連技術と同様の部分には、図5に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。図5のレーザにおいては、回折格子11の非対称断面形状が、共振器中央のλ/4位相シフト15を中心として左右対称となっている。つまり、回折格子11のブレーズ角が位相シフト15の左右で異なっており、それが左右対称になっている。図5の例においては、位相シフト15に近い回折格子の斜面が緩やかになっている。
【0046】
ここで、図5において回折格子11の周期をΛ、右側のスロープ部分をΔと定義する。すると、図5のレーザ構造の回折格子の断面形状は、λ/4位相シフト15の左側でΔ/Λ=0.75の非対称三角形、右側でΔ/Λ=0.25の非対称三角形とした場合に該当する。
【0047】
図6は、本実施形態の構造のαL−δL特性を表すグラフ図である。すなわち、同図の白丸は、前例と同じく回折格子の深さを20nmから180nmまで40nm刻みで変化させたものである。また、図中の黒丸は同じκの値を持つ従来の1次の対称形状回折格子の場合のαL−δL特性を表す。
【0048】
本実施形態のDFBレーザでは、2次の回折格子を用いているにも拘わらず、前述した関連技術よりも、さらに、しきい値ゲインαLを小さくできる。すなわち、図6に示したように、本実施形態のレーザのαLは、1次の回折格子の場合と殆ど変わらない。しかも、図6において0次モードの左右にそれぞれ存在する2つの縦モードのαLは相対的に大きく、しきい値ゲイン差は1次の場合よりも大きくとれる。これは、これらの副モードにおいては、逆に放射モード損が大きくなるからである。なお、本実施形態においても、位相シフト15は、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0049】
図7は、本実施形態の構造の放射モードの共振器軸方向の強度分布を表すグラフ図である。すなわち、同図は、0次モードつまりブラッグ回折条件近傍における縦モード発振の放射モードを表す。図7から、本実施形態においては、0次モードの放射モードが極めて低いことが分かる。これは、本実施形態においては、放射モードが弱め合う干渉によってほとんど外に出ていかないからである。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、1次の回折格子を用いる場合と比較して優れた単一モード選択性が得られ、しかもそのしきい値も同等に低いものとすることができる。さらに、微細な1次の回折格子と比較して製造が容易になる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図8は、本実施形態にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。
【0052】
本実施形態に関しても、前述した関連技術及び第1実施形態と同様の部分には、図8に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態のレーザにおいても、回折格子11の非対称断面形状が、共振器中央のλ/4位相シフト15を中心として左右対称となっている。ただし、本実施形態においては、位相シフト15に近い回折格子の斜面が急峻になっている。すなわち、回折格子1の断面形状は、λ/4位相シフト15の左側でΔ/Λ=0.25の非対称三角形、右側でΔ/Λ=0.75の非対称三角形とされている。
【0053】
図9は、本実施形態の構造のαL−δL特性を表すグラフ図である。すなわち、同図の白丸は、前例と同じく回折格子の深さを20nmから180nmまで40nm刻みで変化させたものである。また、図中の黒丸は同じκの値を持つ従来の1次の対称形状回折格子の場合のαL−δL特性を表す。
【0054】
また、図10は、本実施形態の構造の放射モードの共振器軸方向に沿った強度分布を表すグラフ図である。すなわち、同図は、0次モードつまりブラッグ回折条件近傍における縦モード発振の放射モードを表す。
【0055】
図10からわかるように、本実施形態のレーザにおいては、放射モードが極めて強い。これは、放射モードを強め合う干渉が起こるからである。すなわち、本実施形態においては、放射モードが大きすぎて、回折格子の深さを増やせば、それだけ放射損が増加する。つまり、図9のαL−δL線図において白丸で示したように、回折格子の深さを増していくと0次モードのαLの低下量は少なくなり、深さ180nmにおいては、逆に0次モードのαLは上昇する。これは、発振しきい値が上昇することを意味する。同時に、両側の副モードとのαLの差も極めて小さくなり、しきい値ゲイン差が大きくないために、単一縦モード性能はあまり良くない。
【0056】
しかし、本実施形態においては、逆に、強度の高い放射モードを積極的に利用することができる。例えば、放射モードを出力として用いる回折格子結合型面発光レーザ(GCSEL:Grating-Coupled Surface Emitting Laser)などの面型発光素子に本実施形態を適用することにより、光出力を大きくすることができる。従って、κ値を適宜調節することにより、高出力の面発光型レーザを実現することができる。
【0057】
なお、本実施形態においても、位相シフト15は、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0058】
次に、本発明の関連技術の他の具体例について説明する。
図11は、本具体例にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。本具体例に関しても、前述した関連技術と同様の部分には、図11に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本具体例のレーザは、HR−AR(High Reflectivity-Anti Reflection )構造を採用することにより、図5と同様の作用を得ることを目的としたものである。すなわち、図11に示した構造についてHR60の位置で折り返して鏡像を考えると、図5のレーザと同等の構成が得られる。このとき、HR60の端面が実質的な位相シフトとして作用する。このためには、HR60の端面位相の反射率と位相が重要である。つまり、これらを最適化することによって効率の高いλ/4位相シフトの作用を得ることができる。なお、本具体例においても、HR60の端面における位相シフト量は、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0059】
本具体例によれば、簡単な構成で、前述した第1実施形態と同様の種々の効果を得ることができる。すなわち、1次の回折格子を用いる場合と比較して優れた単一モード選択性が得られ、しかもそのしきい値も同等に低いものとすることができる。さらに、微細な1次の回折格子と比較して製造が容易になる。
【0060】
さらに、本具体例によれば、位相シフトを中心にして導波路が折り返されたような構造とされている。従って、素子サイズを一定とした場合に、折り返し分を考慮すると実効的に共振器長Lを長くしたことに対応するので、結合係数κが小さくても良い。つまり、回折格子を浅くすることができる。回折格子が浅いとそれだけ薄い導波路層で済むため、導波路設計のマージンが改善されるという効果が得られる。なお、本具体例によれば、回折格子が浅くなるといってもその最適な深さは60nm以上であるので、1次の回折格子の場合(20nm〜30nm)よりもはるかに製作が容易である。
【0061】
次に、本発明の関連技術のさらに他の具体例について説明する。
図12は、本具体例にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。本具体例に関しても、前述した関連技術と同様の部分には、図12に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本具体例のレーザは、HR−AR(High Reflectivity-Anti Reflection )構造を採用することにより、図8と同様の作用を得ることを目的としたものである。すなわち、図12に示した構造についてHR60の位置で折り返して鏡像を考えると、図8のレーザと同等の構成が得られる。このとき、HR60が実質的な位相シフトとして作用する。このときも、HR60の端面位相の反射率と位相が重要である。つまり、これらを最適化することによって効率の高いλ/4位相シフトの作用を得ることができる。なお、本具体例においても、HR60の端面における位相シフト量は、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0062】
本具体例によれば、簡単な構成で、放射モードを強めあうことが可能となり、前述した具体例と同様の種々の効果を得ることができる。すなわち、高出力のGCSELなどの面発光型素子を実現することができる。
【0063】
さらに、本具体例においても、位相シフトを中心にして導波路が折り返されたような構造とされている。従って、素子サイズを一定とした場合に、折り返し分を考慮すると実効的に共振器長Lを長くしたことに対応するので、結合係数κが小さくても良い。つまり、回折格子を浅くすることができる。回折格子が浅いとそれだけ薄い導波路層で済むため、導波路設計のマージンが改善されるという効果が得られる。また、前述したように、本具体例によれば、回折格子が浅くなるといってもその最適な深さは60nm以上であるので、1次の回折格子の場合(20nm〜30nm)よりもはるかに製作が容易である。
【0064】
次に、本発明の光機能素子の製造方法について説明する。
図13は、本発明にかかるDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。すなわち、同図は、前述した第1実施形態や第2実施形態における回折格子を製造する方法を表すものである。
【0065】
一般的には、回折格子のブレーズ角を位相シフトを境にして左右反転させる加工は結構難しい。ウエットエッチング法を用いると、(111)A面が出現してしまい、対称な回折格子が形成される。(100)面よりずれたオフ・アングル(off-angle )を有する基板を用いると非対称回折格子はできるが、位相シフトを境に反転させることができない。
【0066】
これを実現するには、面方位依存性の少ないドライエッチング法を用いる。このようなドライエッチング法としては、例えば、イオン・ミリング(ion milling )法や反応イオン・エッチング(reactive ion etching:RIE)法を挙げることができる。
【0067】
まず、図13(a)に示したように、回折格子を形成する半導体層の表面に回折格子の周期に対応したマスク16を形成する。マスク16の材料としては、レジストや酸化シリコン膜などの各種の材料を適宜用いることができる。
【0068】
次に、図13(b)に示したように、エッチング・ガスもしくは機械的に削るイオンのビームを、基板面に対して斜めに入射させることでブレーズを実現する。このとき、位相シフト15のいずれか一方の側は適当なマスクなどで保護して、他方側にだけブレーズ回折格子を形成する。また、このエッチングに際しては、エッチングガスの「まわり込み」などの等方的エッチング・モードも適宜調節することにより、マスク16の下側も多少エッチングが生ずるようにすることが望ましい。このように、マスク16の下側もエッチングすることにより、非対称三角形状の断面形状を有する回折格子を形成することができる。
【0069】
次に、図13(c)に示したように、一度形成した回折格子をメタルマスクで隠し、反対側に、異なるブレーズ角の回折格子を異なる入射角で形成する。
【0070】
最後に、図13(d)に示したように、マスク16を除去して所望の回折格子は完成する。なお、図13においては、レーザの他の部分は省略して回折格子11の形成部分のみを表した。
【0071】
次に、本具体例の第1の変形例について説明する。
【0072】
図14は、本発明にかかるDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。すなわち、同図は、非対称な回折格子を形成する方法を表すものである。
【0073】
本変形例においては、まず、図14(a)に示したように、半導体層3の上に、対称の断面形状を有するマスク16を形成する。その断面形状は、三角形状であることが望ましいが必ずしも厳密な三角形状である必要はない。
【0074】
次に、図14(b)に示したように、このマスクの16の上から異方性エッチング法により、斜めにエッチングする。この時、エッチング・ビームの入射角度は、マスクの斜面に対して略平行とすることが望ましい。
【0075】
すると、図14(c)に示したように、マスク16の斜面の片側がエッチングされる。そして、マスク16の斜面の裾野の最も薄い部分から、順次下地の半導体層3が露出し、半導体層3のエッチングが進行する。ここで、マスク16と半導体層3とのエッチング速度の関係に応じてエッチング面の角度が変化する。
【0076】
図15は、エッチング面の角度を表す概略断面図である。
【0077】
すなわち、同図において破線A及びA’は、マスク16と半導体層3のエッチング速度が等しい場合のエッチング面を表す。そして、このままエッチングを進行すると、破線O−A’−Oを結んだ対称の回折格子を形成することができる。つまり、この場合には、マスク16の形状が半導体層3にそのまま転写され、エッチング面の角度は、マスク16の斜面の角度と等しい。
【0078】
一方、破線B及びB’は、マスクよりも半導体層のエッチング速度が遅い場合のエッチング面を表す。この場合には、半導体層のエッチング面は、マスクの斜面よりも緩やかに傾斜する。そして、このままエッチングを進行すると、破線O−B’−Oを結んだ非対称の回折格子を形成することができる。
【0079】
一方、破線C及びC’は、マスクよりも半導体層のエッチング速度が早い場合を表す。この場合には、半導体層のエッチング面は、マスクの斜面よりも急峻な斜面となる。そして、このままエッチングを進行すると、破線O−C’−Oを結んだ非対称の回折格子を形成することができる。
【0080】
以上説明したように、本変形例によれば、対称な断面形状を有するマスクに対して、斜め方向から異方性エッチングを実行することにより、非対称な回折格子を形成することができる。ここで、形成される回折格子のブレーズ角度は、マスクの材料を適宜選択して半導体層とのエッチング速度の比率を調節することにより、制御することができる。
【0081】
次に、本具体例の第2の変形例について説明する。
【0082】
図16は、本発明にかかるDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。すなわち、同図は、非対称な回折格子を形成する方法を表すものである。
【0083】
本変形例においては、まず、図16(a)に示したように、半導体層3の上に、非対称の断面形状を有するマスク16を形成する。その断面形状は、三角形状であることが望ましいが必ずしも厳密な三角形状である必要はない。
【0084】
次に、図16(b)に示したように、このマスクの16の上から異方性エッチング法により、エッチングする。この時、エッチングビームの入射角度は、半導体層の主面に対して略垂直となる角度で良い。すると、マスク16はエッチングされ、その薄い部分から順次下地の半導体層が露出してエッチングされる。
【0085】
そして、マスク16が完全にエッチングされた時点では、図16(c)に示したようにマスク16の非対称な形状が半導体層3に転写され、非対称な回折格子11を形成することができる。ここで、マスクと半導体層のエッチング速度が異なる場合には、非対称性が維持されたまま、マスクの傾斜角度と半導体層の傾斜角度とが異なる。従って、マスク材料を適宜選択して、半導体層とのエッチング速度の比率を調節することにより、所定の深さの非対称な回折格子を形成することができる。
【0086】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図17は、本実施形態にかかるDFBレーザの要部を概念的に説明する一部切断斜視図である。同図のレーザは、いわゆる、埋め込み構造(BH:buried heterosturcture)を有する。すなわち、n型InP基板1の上に、多重量子井戸(MQW:multiple-quantum well )型構造の活性層2がストライプ状に形成されている。活性層3は、側面に回折格子12を備え、p型InP4で埋め込まれている。ここで、回折格子は、2次あるいはそれ以上の高次の非対称の形状を有し、図示しない位相シフトを設けても良い。すなわち、前述した第1〜第2実施形態のいずれかと同様の回折格子を形成することができる。
【0087】
n型InP層70は、この活性層3に電流を狭窄させるための電流ブロック層である。活性層3の上にn型InP層70の開口があり、それ以外の領域では逆バイアス接合により電流をブロックする機能がある。さらに、p型InP4の上には、InGaAsPコンタクト層5が形成され、素子の上下には、それぞれp側電極21とn側電極20とが形成されている。
【0088】
このようにストライプ状の活性層3の側面に回折格子12を形成しても、前述した第1〜第2実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、本実施形態においては、導波路構造の側面に回折格子を形成するので、1回のマスク合わせで所望の形状の回折格子を形成できる。つまり、埋め込まれる導波路活性層3を形成するパターニング時に同時に形成できるため工程を省くことができる。また、マスクによって形状を制御できるため、どの様な非対称構造でもマスクパターンに応じて容易に形成することができる。
【0089】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図18は、本実施形態にかかる光通信システムを表す概念図である。すなわち、同図のシステムにおいては、前述した各実施形態のいずれかの光機能素子を備えた光機能素子ユニット700が設けられ、光信号は光ファイバ800により伝送される。また、光機能素子ユニット700を変調駆動したり、受信後の信号を処理する電子回路群900が光機能素子ユニット700の周辺に配されている。
【0090】
本発明を適用したDFBレーザは、安価であり単一縦モード特性や低しきい値発振特性にも優れる。したがって、それを搭載した光通信装置も低価格で特性が優れるため、メリットが大きい。つまり、大容量の光通信システムを低コストで広く敷設することが可能となり、情報通信システムのインフラ構造を大幅に充実することができる。
【0091】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、上述の具体例においてはDFBレーザを例に挙げたが、これ以外にも、例えば分布ブラッグ反射型(Distributed Bragg Reflector :DBR)レーザについても本発明は同様に適用して同様の効果を得ることができる。
【0092】
また、これ以外にも、本発明は、導波路とそれに沿った回折格子を有する光機能素子全般に広く応用が可能である。
【0093】
また、非対称性の変化の仕方は、上記の具体例以外にも種々考えられ、当業者が適宜設計することができる。例えば、ブレーズ角などの非対称性が、導波路に沿って徐々に変化しているようにしても良い。または、非対称性が互いに異なる3以上の複数の部分を導波路に沿って設けても良い。
【0094】
また、位相シフトの数、位置、量の組み合わせも同様に無限にある。応用によって非対称性とさまざまな組み合わせが考えられ、当業者は適宜設計することができる。ゆえに、本発明の、非対称性とその分布と位相シフトや端面位相との組み合わせで特性を最適化するという主旨を逸脱しない限り多くの応用が可能である。
【0095】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した形態で実施され、以下の効果を奏する。
【0096】
まず、本発明によれば、加工形成しやすい高次の回折格子を用いて安価且つ高性能の光機能素子を実現できる。
【0097】
すなわち、高次の回折格子のブレーズ角等の形状因子や位相シフトを制御することによって、より高精度で高性能の光機能素子を低価格で実現する。具体的には、放射モードの軸方向の強度分布を制御することで実現する。その原理は、本発明の構造によって、放射モード同士の干渉の度合いを調整できることによる。
【0098】
本発明の代表的応用例としては、DFBレーザ、DBRレーザがあげられる。これらの素子は、微細な1次の回折格子を使うのが通例で、高次の回折格子により製作が容易となる。しかも、放射モードによるしきい値の上昇も少ない。また、単一縦モード性能を表す他の縦モードとのゲイン差も一次の回折格子より大きくできる。特に具体的なDFBレーザの構造としては、位相シフトを導波路の中央に有し、その両側に位相シフト側が緩傾斜となった非対称回折格子が形成されているレーザである。このレーザにおいては、放射モードを十分に抑制して、低しきい値と良好な単一モード選択性を得ることができる。
【0099】
また、これとは、逆の非対称断面形状を有する回折格子を設けることにより、面発光型のレーザにおいても出力である放射モード分布を最低化できる。
【0100】
さらに、本発明によれば、非対称の回折格子を容易且つ確実に形成することができる。
【0101】
また、回折格子を導波路ストライプの側面に形成しても同様の種々の効果を得ることができる。さらに、この構造においては、非対称の回折格子を極めて容易に形成することができる。
【0102】
また、上述した低価格で高性能の光機能素子を用いれば、光通信システムも安価になり、性能も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の関連技術にかかる光機能素子を表す概略断面図である。
【図2】 関連技術のDFBレーザのαL−δL線図を表すグラフ図である。
【図3】 対称断面(Δ/Λ=0.5)の2次の回折格子を用いた比較例のαL−δL線図である。
【図4】 回折格子からの放射モードの共振器軸方向における強度分布を表すグラフ図である。すなわち、同図は、0次モードすなわちブラッグ回折条件における放射モードの強度分布を表し、同図(a)は2次の非対称回折格子、同図(b)は2次の対称回折格子の場合をそれぞれ表す。
【図5】 第1実施形態にかかるDFBレーザの断面構造を例示する概念図である。
【図6】 第1実施形態の構造のαL−δL特性を表すグラフ図である。
【図7】 第1実施形態の構造の放射モードの共振器軸方向の強度分布を表すグラフ図である。
【図8】 第2実施形態にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。
【図9】 第2実施形態の構造のαL−δL特性を表すグラフ図である。
【図10】 第2実施形態の構造の放射モードの共振器軸方向に沿った強度分布を表すグラフ図である。
【図11】 関連技術にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。
【図12】 関連技術にかかるDFBレーザの要部断面構造を例示する概念図である。
【図13】 本発明のDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。
【図14】 本発明のDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。
【図15】 エッチング面の角度を表す概略断面図である。
【図16】 本発明のDFBレーザの製造方法の要部を概念的に説明する工程断面図である。
【図17】 第3実施形態にかかるDFBレーザの要部を概念的に説明する一部切断斜視図である。
【図18】 第4実施形態にかかる光通信システムを表す概念図である。
【図19】 従来のInGaAsP/InP−DFBレーザの構造を表す縦断面図である。
【図20】 HR−AR(High Reflectivity-Anti Reflection )構造のレーザの断面図である。
【符号の説明】
1 n型InP基板
1’ n型InP
2 MQW構造活性層、活性層ストライプ
3 導波路層
4 p型InP層
5 p型InGaAsコンタクト層
10 一次回折格子
11 二次回折格子
12 側面型二次回折格子
15 位相シフト
16 レジスト回折格子
20 n側電極
21 p側電極
50 ARコート
60 HRコート
70 n型InP電流ブロック層
100 メタルマスク
700 本発明の光機能素子ユニット
800 光ファイバ
900 外部回路

Claims (8)

  1. 導波路と前記導波路に沿って形成された回折格子とを備え、特定の波長スペクトルの光を放出する光機能素子であって、
    前記回折格子は、前記特定の波長スペクトルの光に対して2次以上の高次のブラッグ回折を生じさせるものとして構成され、且つ、その単位構造が前記導波路の方向において非対称三角形状の断面構造を有し、
    前記回折格子は、前記導波路の一端面側に第1の非対称性を有する単位構造からなる第1の部分を有し、前記導波路の他端面側に前記第1の部分とは異なる第2の非対称性を有する単位構造からなる第2の部分を有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位相が不連続な位相シフトを有し、
    前記第1及び第2の部分は、前記単位構造を構成する前記凸状部のそれぞれの前記位相シフト側の斜面が前記一端面側及び前記他端面側の斜面よりも緩斜面とされ、前記位相シフトを中心として前記非対称三角形状の断面構造が対称となるように相補的に形成され、
    前記導波路の前記一端面側及び前記他端面側の少なくともいずれかから前記特定の波長スペクトルの光を取り出し可能としたことを特徴とする光機能素子。
  2. 前記第1の部分と前記第2の部分とは、前記回折格子を介して散逸される放射モードが干渉により弱めあうことを特徴とする請求項1記載の光機能素子。
  3. 導波路と前記導波路に沿って形成された回折格子とを備え、特定の波長スペクトルの光を放出する光機能素子であって、
    前記回折格子は、前記特定の波長スペクトルの光に対して2次以上の高次のブラッグ回折を生じさせるものとして構成され、且つ、その単位構造が前記導波路の方向において非対称三角形状の断面構造を有し、
    前記回折格子は、前記導波路の一端面側に第1の非対称性を有する単位構造からなる第1の部分を有し、前記導波路の他端面側に前記第1の部分とは異なる第2の非対称性を有する単位構造からなる第2の部分を有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位相が不連続な位相シフトを有し、
    前記第1及び第2の部分は、前記単位構造を構成する前記凸状部のそれぞれの前記位相シフト側の斜面が前記一端面側及び前記他端面側の斜面よりも急斜面とされ、前記位相シフトを中心として前記非対称三角形状の断面構造が対称となるように相補的に形成され、
    前記導波路に対して略垂直方向に前記特定の波長スペクトルの光を取り出し可能としたことを特徴とする光機能素子。
  4. 前記第1の部分と前記第2の部分とは、前記回折格子を介して散逸される放射モードが干渉により強めあうことを特徴とする請求項3記載の光機能素子。
  5. 前記位相シフトは、前記導波路における導波路内波長をλ、整数をnとして、{nλ±(1/8〜3/8)λ}の位相の不連続を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光機能素子。
  6. 前記導波路は、薄膜をストライプ状に加工することにより形成され、
    前記回折格子は、前記ストライプ状の薄膜の側面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の光機能素子。
  7. 前記光機能素子は、DFBレーザまたはDBRレーザとして動作することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の光機能素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の光機能素子を備えたことを特徴とする光通信システム。
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