JP3643089B2 - ノズル - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B1/00Nozzles, spray heads or other outlets, with or without auxiliary devices such as valves, heating means
    • B05B1/02Nozzles, spray heads or other outlets, with or without auxiliary devices such as valves, heating means designed to produce a jet, spray, or other discharge of particular shape or nature, e.g. in single drops, or having an outlet of particular shape

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は溶融金属を吐出する技術に関し、例えば半田を所定量ずつ吐出する技術に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半田を所定量ずつ吐出する技術が提案されている。例えば特開昭62−257750号公報や特開平3−138942号公報には溶融半田に圧力を与えてノズルから吐出させる技術が、また特開平3−60036号公報には静電力によって導体ペーストをノズルから引き出す技術が、それぞれ開示されている。
【0003】
図23は半田バンプを形成する装置のノズル200の構成を例示する断面図である。ノズル200には溶融半田室1と、これに連通するストレート部5とが設けられている。溶融半田室1には溶融半田20が蓄えられる。溶融半田20にストレート部5とは反対側から圧力Pが与えられることにより、ストレート部5の溶融半田室1側の開口3から半田滴11が吐出される。ノズル200は半田に対する濡れ性が悪いステンレスで形成される。かかる技術は例えば特開平11−274204号公報に示されている。
【0004】
図24乃至図26は本願出願人による出願にかかる特開2002−43351公報に記載されたノズル201の構成を示す断面図であり、本願において独自の符号を付記している。ノズル201は溶融半田室1に向かって広がるテーパ部6と、テーパ部6からノズル出口表面4に通じるストレート部5を備えている。テーパ部6は端部6a,6bを有しており、これらはそれぞれ、ストレート部5側および溶融半田室1側に接している。また、ストレート部5はノズル出口表面4において開口3を有している。ノズル201も撥半田性の材料で形成される。
【0005】
溶融半田室1と、これを覆うダイアフラム7との間には、図示されない流路から供給された溶融半田20が充填される。ダイアフラム7は変形可能であり、これを介して、図示しない応力源、例えば圧電素子などから溶融半田20に力Fが加えられる。
【0006】
テーパ部6はノズル201の内面が撥半田性であっても、また力Fがかかっていない状態でも溶融半田20がテーパ部6に入っていくような角度で設けられている。テーパ部6は例えば、溶融半田室1の底面1aに垂直な方向を軸とする円錐台の側面を用いて形成される。この円錐台の側面は、当該軸に対して角度αを成す。具体的には、ノズル201の内面に対する溶融半田20の接触角をθsとした場合、角度αは(θs−90°)以上に設定される。一方、ストレート部5の内側面は当該軸に平行であるので、溶融半田20の液面(以下、単に「液面」という)の周囲が端部6aで保持される。
【0007】
力Fは溶融半田20を開口3へ向けて押し出し、その後に溶融半田室1へと向けて引き戻す。このように方向が往復する力Fが印加されることにより、図25に示されるように、溶融半田20の一部が半田滴11として、ストレート部5を介して開口3からノズル201の外部へと吐出される。
【0008】
吐出前には溶融半田20はその液面の周囲が端部6aで保持されているが、吐出後は、半田滴11を吐出した反動によって端部6aよりもテーパ部6側に引き込まれる(図26)。
【0009】
セラミックなどの欠けやすい部材でノズルを形成する場合でも、テーパ部6が存在しないノズル200と比較して、ノズル201はストレート部5が短く、よって容易な加工で足りる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ノズル201もノズル200と同様に溶融半田室1内面が撥半田性なので、溶融半田20は溶融半田室1への馴染みが悪い。このため、図27に示されるように、溶融半田室1に溶融半田20を最初に充填する際、溶融半田室1の一部に気泡40が残ってしまう問題がある。気泡40が残ると、ダイアフラム7で溶融半田室1を押しても気泡40が圧縮されるため、溶融半田20に印加される圧力が減少したり、時間的遅れが生じるため、本来の吐出性能が得られないとの問題があった。
【0011】
本発明はかかる問題を解決しようとするもので、溶融金属の吐出性能の向上を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明のうち請求項1にかかるものは、吐出方向に向けて溶融金属を吐出するノズルであって、親金属性表面(前記親金属性表面に対する前記溶融金属の接触角は90°よりも小さい)と、前記親金属性表面よりも前記吐出方向の行き先側に配置された撥金属性表面(前記撥金属性表面に対する前記溶融金属の接触角は90°よりも大きい)とを備える。そして前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側において、吐出前の前記溶融金属の液面の周囲を保持する。
【0013】
この発明のうち請求項2にかかるものは、請求項1記載のノズルであって、吐出後に前記吐出方向と反対側に向けて引き戻される前記溶融金属の液面の周囲が、前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側において位置する。
【0014】
この発明のうち請求項3にかかるものは、請求項2記載のノズルであって、前記ノズルは、前記吐出方向を含む断面において前記吐出方向に対して第1角度で先細る第1内側面と、前記吐出方向の行き先側で前記第1内側面と連続し、前記吐出方向に対して第2角度で先細るか、前記吐出方向と平行であるか、あるいは第3角度で広がる第2内側面とを更に備える。そして、前記第1内側面と前記第2内側面との境界は、前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側に位置し、前記第1角度は前記第1内側面の前記撥金属性表面に対する前記溶融金属の接触角から90°を差し引いた値以上に設定され、前記第2角度は前記第2内側面に対する前記溶融金属の接触角から90°を差し引いた値未満に設定される。
【0015】
この発明のうち請求項4にかかるものは、請求項3記載のノズルであって、前記第3角度は、前記第2内側面に対する前記溶融金属の接触角を180°から差し引いた値以上に設定される。
【0016】
この発明のうち請求項5にかかるものは、請求項3および請求項4のいずれか一つに記載のノズルであって、前記第1角度は180°以下に設定され、前記親金属性表面を呈して前記第1内面よりも前記行き先側と反対側に配置され、前記溶融金属を格納する溶融金属室を更に備える。
【0017】
この発明のうち請求項6にかかるものは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズルであって、前記撥金属性表面を呈する撥金属性体と、前記撥金属性体上に形成されて前記親金属性表面を呈する親金属性層とを備える。
【0018】
この発明のうち請求項7にかかるものは、請求項6記載のノズルであって、前記溶融金属は溶融半田であり、前記親金属性層はニッケルを主成分とするメッキ層を有する。
【0019】
この発明のうち請求項8にかかるものは、請求項7記載のノズルであって、前記親金属性層は、前記メッキ層上に設けられた半田メッキ層を更に有する。
【0020】
この発明のうち請求項9にかかるものは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズルであって、前記撥金属性表面を呈する撥金属性体と、前記親金属性表面を呈する親金属性体とを備える。
【0021】
この発明のうち請求項10にかかるものは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズルであって、前記親金属性表面を呈する親金属性体と、前記親金属性体上に形成されて前記撥金属性表面を呈する撥金属性層とを備える。
【0022】
【発明の実施の形態】
A.発明の前駆的思想および基本的思想.
特開昭61−141565号公報には、インクジェットプリンタのインク吐出部についての技術であるが、ノズル201のテーパ部6およびストレート部5に相当する部分の表面を親水性とし、ノズル出口表面4に相当する部分を撥水性とする技術が開示されている。そこでノズル201のテーパ部6およびストレート部5の表面を親半田性とし、ノズル出口表面4に相当する部分を撥半田性とする構造を、本発明の前駆的思想としてまず検討する。なお、本願において表面が親半田性であるとは、当該表面に対する半田の接触角が90°よりも小さいことを以て定義する。一方、表面が撥半田性であるとは、当該表面に対する半田の接触角が90°よりも大きいことを以て定義する。
【0023】
図1は本発明の前駆的思想にかかるノズル202の構成を示す断面図である。溶融半田室1、テーパ部6、ストレート部5の表面には、いずれも親半田性の表面処理が為される。具体的には例えば半田に馴染みやすいメッキ層41が設けられる。一方、ノズル出口表面4は撥半田性のままである。
【0024】
このように、ノズル202の内面を親半田性にしたので溶融半田室1から開口3までの溶融半田20の導入が容易である。また溶融半田室1に溶融半田20を最初に充填する際、溶融半田室1の一部に気泡40が残ることもない。
【0025】
半田滴11を吐出する前、液面の周囲は、ノズル201のようなテーパ部6の端部6aにおいてではなく、開口3において保持される。ストレート部5側の表面は親半田性であるために開口3まで溶融半田201が入り込みやすく、かつ開口3においては撥半田性であるノズル出口表面4が大きな角度、ここでは180°で開いているからである。
【0026】
このようにして液面の周囲が開口3で保持されるので、半田滴11の径や吐出方向、および吐出速度に変動がなく、安定して半田滴11を吐出することができる。
【0027】
しかし、開口3は親半田性であるストレート部5の表面と、撥半田性であるノズル出口表面4との境界でもある。従って吐出の反動で液面がストレート部5内へと引き込まれる際にも、液面の周囲は開口3において保持され易く、気泡の巻き込みを生じやすい。
【0028】
このような不都合は、開口3が液面の周囲を吐出前のみならず吐出後でも保持し、かつ開口3に対して溶融半田室1側(つまり吐出する側とは反対側)に接するストレート部5の表面が親半田性であることに由来する。
【0029】
しかしながらこのような気泡の発生は、ストレート部5にメッキ層41を設けず、ストレート部5を撥半田性としても回避されない。図2乃至図6は、本発明の前駆的思想にかかるノズル207の構成を示す断面図であり、図2は吐出前の状態を、図3は吐出中の状態を、図4乃至図6は吐出後の状態を、それぞれ示している。
【0030】
ノズル207は図24乃至図26を用いて説明したノズル201に対して、親半田性のメッキ層41をテーパ部6および溶融半田室1の内面に設けた構造を有している。但しノズル207は図1を用いて説明したノズル202とは異なり、ストレート部5にはメッキ層41を設けていない。従って、吐出前の液面の周囲は図2に示されるように、図24を用いて示されたノズル201と同様に、テーパ部6のストレート部5側の端部6aで保持される。そして半田滴11の吐出時も図25を用いて示されたノズル201と同様、液面の周囲が端部6aで保持されたままである。
【0031】
そして吐出の反動で液面がテーパ部6内へ引き込まれるが、親半田性であるテーパ部6は液面の周囲を端部6bから端部6aへと向かう方向に引っ張る。その結果、液面の周囲は端部6aで保持されてしまい、図4に示されるように液面は波打つ。
【0032】
その後、図5に示されるように気泡12がテーパ部6近傍で溶融半田20に巻き込まれる。これが半田滴11の吐出の度に繰り返されると、巻き込まれた多数の気泡12が集まり、図6に示すように溶融半田室1内に大きい気泡13が発生する。大きい気泡13は吐出の際に圧縮されたり、小さい気泡12に分離したりして、半田滴11の安定した吐出を妨げる。
【0033】
つまりノズル207においてはノズル201の開口3の機能をテーパ部6の端部6aが担っており、端部6aが液面の周囲を吐出前のみならず吐出後でも保持し、かつ端部6aに対して溶融半田室1側(つまり吐出する側とは反対側)に接するテーパ部6の表面が親半田性であることに由来する。
【0034】
そこで本発明の基本的思想として、ノズルの内面を、吐出方向に近い側で撥半田性とし、遠い側で親半田性とする。そして吐出前の液面の周囲を、撥半田性の表面と親半田性の表面との境界よりも吐出方向側で保持する。これにより、吐出時及びその後に反動で溶融半田が吐出方向とは反対側に移動する際に、液面の周囲が上記境界において保持されないように圧力を制御することができる。
【0035】
図7は本発明の基本的思想を示す断面図である。ノズル2は吐出方向Zに向けて溶融金属20を吐出する。ノズル2は領域P1において親半田性表面を、領域P2において撥半田性表面を、それぞれ有している。領域P1よりも領域P2は吐出方向Zの行き先側に位置している。
【0036】
そしてノズル2は、親半田性表面と撥半田性表面との境界よりも距離δ(>0)だけ吐出方向Zの行き先側の位置Aにおいて、後述する手法を用いて吐出前の液面の周囲を保持する。換言するとノズル2は、位置Aよりも吐出方向Zの行き先側を領域Q2、位置Aに関して領域Q2と反対側を領域Q1とすると、吐出前の液面の周囲を領域Q1,Q2の境界たる位置Aで保持する。
【0037】
吐出前の液面の周囲を保持することにより、半田滴の径や吐出方向、および吐出速度に変化がなく、安定して半田滴を吐出することができる。またノズル2から吐出する溶融半田20を領域P1において親金属性表面で覆って貯蔵することができる。よって図27に示されたような、溶融半田20を貯蔵する際における気泡の発生を回避できる。
【0038】
また溶融半田20に印加される圧力を制御することにより、吐出時及びその反動で溶融半田20が吐出方向Zとは反対側に移動する際に、液面の周囲は位置Aよりも距離δ以上は移動させない。液面の周囲が位置Aよりも距離δ以内で吐出方向Zとは反対側に移動しても、液面の周囲は領域P2にあり、撥半田性表面と接触している。このように液面の周囲の位置を制御することにより、発明の前駆的思想に対して指摘した、半田滴11を吐出した後での液面の周囲に対して、吐出する側とは反対側で接する部分の表面が親半田性であることに由来する、気泡の発生を回避することができる。
【0039】
次に、両者の境界において液面の周囲を保持するために設定される領域Q1,Q2の条件について例示する。
【0040】
B.吐出前における、溶融半田の液面の周囲の保持.
実施の形態の詳細な説明に入る前に、本発明の基本的思想において更に設定される条件として、液面の周囲を保持する条件について説明する。この保持位置は撥半田性の表面を有する内側面によって規定される。図8は吐出方向Zに平行な断面での断面図である。ノズル203は第1の内側面31、第2の内側面32、および底面33を備えている。例えば吐出方向Zに対して、第1の内側面31、第2の内側面32、および底面33はそれぞれ軸対称に、具体的にはそれぞれ円錐台の側面、円柱の側面、円形に開口した平面を採用することができる。
【0041】
第1の内側面31は、当該断面において、吐出方向Zに対して角度αで先細っている。第2の内側面32は吐出方向Zに対して平行であり、底面33は吐出方向Zに対して垂直である。よってこれらはそれぞれノズル201のテーパ部6、ストレート部5、ノズル出口表面4に相当する。
【0042】
角度αが、第1の内側面31に対する溶融半田20の接触角θ31(>90°)を導入した式(1)を満足すれば、溶融半田20は吐出方向Zに沿って移動することができる。
【0043】
【数1】
Figure 0003643089
【0044】
一方、第2の内側面32に対する溶融半田20の接触角θ32(>90°)を導入すると、第2の内側面32において式(2)が成立する。
【0045】
【数2】
Figure 0003643089
【0046】
第2の内面32と吐出方向Zとが成す角度は、溶融半田20が吐出方向Zに沿って移動する際に第2の内側面32に対して濡れ性悪く接触するように設定される。これにより、外部から溶融半田20に圧力を与えない状態で、吐出前の液面の周囲を、第1の内側面31と第2の内側面32の境界において保持することができる。
【0047】
よって大きな、具体的には後述する閾値圧力P1を越える圧力が、第1の内側面31と第2の内側面32の境界に発生しない限り、溶融半田20は図8に示されるように当該境界で保持される。このとき、当該境界に発生する圧力Pと液体の表面張力σによる釣り合いを考えると、式(3)が成立する。但し当該境界が半径Rの円を、液面は曲率半径rの球面の一部を、それぞれ呈するとし、当該球面の中心Oから当該境界に引いた直線と吐出方向Zとが成す角φを導入した。
【0048】
【数3】
Figure 0003643089
【0049】
図8には液面と第2の内面32とが成す角度θをも図示している。角度θは圧力Pが増大するにつれて増大する。角度θが第2の内側面32に対する溶融半田20の接触角θ32未満であれば、液面の周囲が当該境界において保持される。しかし角度θを接触角θ32に等しくする圧力P(これが前述の閾値圧力P1である)よりも大きな圧力Pが当該境界に発生すると、液面の周囲は第2内面32内に位置することになる。この際、曲率半径rは、当該境界が呈する円の半径Rよりも大きい。
【0050】
第2の内面32は、式(2)に基づき、図8に示すように吐出方向Zと平行であってもよいが、吐出方向Zに沿って先細りであってもよい。図9は吐出方向Zに平行な断面での断面図である。ノズル204は第1の内側面31、第2の内側面32、および底面33を備えている。第2の内側面32は吐出方向Zに対して角度βで先細っている。そして吐出前の液面の周囲が、第1の内側面31と第2の内側面32の境界で保持されるためには、式(4)が満足されればよい。第2の内側面32が先細りではない図8に示された場合を除くため、式(4)においてβ=0を除いている。
【0051】
【数4】
Figure 0003643089
【0052】
逆に第2の内側面32は、吐出方向Zに沿って広がってもよい。図10は吐出方向Zに平行な断面での断面図である。ノズル205は第1の内側面31、第2の内側面32、および底面33を備えている。第2の内側面32は吐出方向Zに対して角度γで広がっている。そして吐出前の液面の周囲が、第1の内側面31と第2の内側面32の境界で保持されるためには、式(4)が満足されればよいので、γは0乃至180°の範囲に設定することができる。但しγ=0ならば、第2の内側面32が先細りではない図8に示された場合に相当する。
【0053】
図8に示された場合は、液面がその一部を呈する球面の曲率半径rは、第1の内側面31と第2の内側面32との境界が呈する円の半径Rよりも大きい。しかしながら、式(5)が満足されれば、位置Aにおける液面の接線と第2の内面32とが成す角度θは、接触角θ32に至るまで増大できる。このことと、角度θが(180°−γ)に等しいときに球面の曲率半径rが半径Rに等しくなることと、式(5)から接触角θ32が(180°−γ)以上であることとから、当該境界にかかる圧力Pが式(6)で示される最大圧力Pmaxにまで達するような角度θが存在することがわかる。換言すれば、当該境界において発生する圧力Pが大きくても、液面の周囲を当該境界において保持することができる。但し、角度θが接触角θ32以上になると液面は位置Aで保持されずに、位置Aから第2の内側面32へとあふれ出す。
【0054】
【数5】
Figure 0003643089
【0055】
【数6】
Figure 0003643089
【0056】
第1の内側面31と第2の内側面32とは両者相まって曲面を形成してもよい。図11は吐出方向Zに平行な断面での断面図である。ノズル206は、溶融半田室1と、内側面34と、底面33とを備えている。内側面34は溶融半田室1の底面1aおよび底面33と連続している。内側面34が当該断面において呈する曲線の接線が前記吐出方向と成す角度は、吐出方向Zに向かうにつれて90°から0°へと連続的に変化する。図11では底面1a,33が吐出方向Zに対して垂直である場合を例示しており、従って底面1aと内側面34とは当該断面において角度0°で交わり、底面33と内側面34とは当該断面において90°で交わる。
【0057】
内側面34の断面における接線がこのように設定されるので、内側面34に対する溶融半田20の接触角θ34(>90°)を導入して、吐出方向Zと成す角度が(θ34−90°)となる接線が内側面34において存在する。従って、内側面34が撥半田性である限り、接触角θ34によらずに吐出前の液面の周囲を保持することができる。
【0058】
C.種々の実施の形態.
実施の形態1.
図12乃至図14は本発明の実施の形態1にかかるノズル101の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル101は溶融半田室1と、これに連通するテーパ部6およびテーパ部6に連通するストレート部5を有している。テーパ部6は端部6a,6bを有しており、これらはそれぞれ、ストレート部5側および溶融半田室1側に接している。また、ストレート部5はノズル出口表面4において開口3を有している。ノズル101の形成には撥半田性の材料、セラミック(例えばジルコニア)、ステンレス、石英ガラス、ルビーを採用することができる。そして、溶融半田室1、ストレート部5、テーパ部6を機械加工で形成することができる。セラミックは撥半田性は良好であるが加工が難しく、ステンレスは強度と加工性に優れるが、撥半田性はセラミックに劣る。
【0059】
溶融半田室1は、その底面1aに対向するダイアフラム7で覆われており、溶融半田20が溶融半田室1とダイアフラム7に囲まれて格納される。ダイアフラム7の底面1aに対向する側の面には親半田性層42が設けられる。溶融半田室1にはその底面1aおよび底面1aからダイアフラム7に至る側面に親半田性層43が設けられている。従って溶融半田20は、濡れ性良く溶融半田室1に格納され、溶融半田室1に溶融半田20を最初に充填する際に、気泡40(図27)が溶融半田室1に残留する問題は解決される。
【0060】
親半田性層42,43を形成する方法として、メッキ、コーティング、スパッタ、蒸着を採用することができる。なかでもメッキが最も容易な処理である。溶融半田20に対して濡れ性の良いメッキ材料としては、金、銅、錫、ニッケル、白金、パラジウムが挙げられる。しかし、金、銅、錫は溶融半田20に対する濡れ性は良好であるが、溶融半田20によって侵食され易い。そして侵食が発生すれば親半田性層42,43がなくなってしまい、長期間安定した親半田性を確保することは難しい。また金、パラジウムは貴金属ゆえに高価である。
【0061】
これらの材料と比較して、ニッケルは溶融半田20によって侵食され難く、また安価であり、かつ溶融半田20に対する濡れ性も良好である。しかもノズル101の材料としてステンレスを採用する場合は、ニッケルを材料とするメッキを下地を必要とせず直接に行うことができる。
【0062】
またニッケル(Ni)に少量の燐(P)が入ったNi−Pや、硼素(B)の入ったNi−B、燐とタングステン(W)が入ったNi−P−W、もしくは硼素とタングステンが入ったNi−B−Wを材料とするメッキ層を親半田性層42,43として採用することは望ましい。これらの材料を採用したメッキ層の溶融半田20に対する濡れ性は、ニッケルを材料とするメッキ層と同程度であり、しかもより溶融半田20に侵食されにくいからである。
【0063】
なおノズル101の材料としてセラミックを採用し、かつ親半田性層42,43を上述のニッケルまたはニッケルを主成分とする材料を用いたメッキにて形成する場合、親半田性層42,43の付着力を高めるために、クロム(Cr)あるいはチタン(Ti)をスパッタリングした後、銅(Cu)をスパッタリングした後に、上記メッキを施すことが望ましい。
【0064】
ダイアフラム7を親半田性の部材で形成すれば、親半田性層42を省略することができる。
【0065】
テーパ部6は吐出方向Zに対して角度αで先細っており、またストレート部5は吐出方向Zに平行である。例えば、テーパ部6は吐出方向Zに平行な軸を有する円錐台の側面を呈し、ストレート部5は当該軸を有する円柱の側面を呈する。但し必ずしもストレート部5やテーパ部6は軸対称である必要はない。これらは本実施の形態および以降の実施の形態において、後述する角度α,γに対して要求される条件を満足していればよい。
【0066】
実施の形態1ではテーパ部6とストレート部5とは同じ材料を用いて形成されている。そしてこの材料に対する溶融半田20の接触角をθsとすると、角度αは式(7)を満足しているものとする。
【0067】
【数7】
Figure 0003643089
【0068】
一方、テーパ部6とストレート部5とに採用される材料は撥半田性であるので、接触角θsは式(8)を満足する。
【0069】
【数8】
Figure 0003643089
【0070】
従って、式(1),(2)を用いてB節で説明されたのと同様に、閾値圧力P1を越える圧力が、テーパ部6とストレート部5との境界、即ち端部6aに発生しない限り、溶融半田20の液面の周囲は図12に示されるように端部6aで保持される。
【0071】
図13は溶融半田20を吐出する際の状態を示したものである。ダイアフラム7には、図示しない圧力源、例えば圧電素子によって力Fが加えられる。力Fは溶融半田20を開口3へ向けて押し出し、その後に溶融半田室1へと向けて引き戻す。このように方向が往復する力Fが印加されることにより、溶融半田20の一部が半田滴11として、ストレート部5を介して開口3からノズル101の外部へと吐出される。溶融半田20を吐出する前において、液面の周囲の位置を保持できるので、吐出に必要な圧力の立ち上がりを良好にし、以て半田滴11を吐出するタイミングの遅れ、半田滴11の径、吐出方向、および吐出速度のばらつきを回避することができる。
【0072】
図14は吐出した後の状態を示したものである。ダイアフラム7には力Fは与えられず、ダイアフラム7は元の位置に戻っている。テーパ部6の呈する角度αは式(7)を満足するものの、液面は吐出の反動でテーパ部6内部に引き込まれるため、液面の周囲は端部6aよりも端部6b側に近い位置Bにまで一旦上昇する。その後、図12に示された状態に戻り、次に半田滴11を吐出するための力Fがダイアフラム7に与えられるまでは、液面の周囲は端部6aに保持される。
【0073】
本実施の形態では端部6aが図7の領域Q1,Q2の境界に、端部6bが図7の領域P1,P2の境界に、テーパ部6が距離δに、それぞれ対応する。従って液面の周囲が引き戻される位置Bがテーパ部6内に留まるように力Fを制御することにより、図4に示されたような液面の波打ちを回避でき、気泡12,13(図5、図6参照)の発生を回避することができ、よってその後の吐出も安定に行うことができる。もちろん、位置Bは底面1aよりも吐出方向Z側に位置するので、親半田性層42,43が溶融半田20に侵食されても、気泡12,13の発生を回避する効果が損なわれることはない。
【0074】
また、ストレート部5は式(4),(5)に鑑み、式(9)を満足する角度βで吐出方向Zに対して先細り、あるいは吐出方向Zに対して広がって、より望ましくは式(10)を満足する角度γで広がってもよい。
【0075】
【数9】
Figure 0003643089
【0076】
【数10】
Figure 0003643089
【0077】
図13では吐出前のみならず、吐出時も液面の周囲が端部6aに保持されている場合が図示されていた。しかし、半田滴11の吐出の前に液面が保持されていることが望ましいものの、吐出の際の液面が保持されなくてもよい。あるいは、液面の周囲は吐出前において端部6aに保持されていても、吐出時においては更に吐出方向Zの行き先側において、開口3において保持されていてもよい。つまり端部6aに発生する圧力Pが閾値圧力P1を越えてもよい。
【0078】
図15はノズル203において第2の内側面32と底面33との境界たる位置Cで液面の周囲が保持されている状態を示す断面図である。位置Cはノズル101の開口3に相当する。底面33は吐出方向Zに対して90°を成して広がっている。底面33に対する溶融半田の接触角θ33を導入して、式(5)と同様に式(11)が成立する。底面33が撥半田性であることから接触角θ33は90°よりも大きいからである。
【0079】
【数11】
Figure 0003643089
【0080】
よって図10に示された場合と同様に、位置Cで液面の周囲を保持する際に印加される圧力Pは、最大圧力Pmaxまで到達できる。この場合の当該液面は半径Rの半球面S1を呈している。更に圧力Pが増大すると、当該液面は半径がRよりも大きな球面の一部S2を呈する。そして位置Cにおける液面の接線と底面33とが成す角ψが接触角θ33以上になると、液面を保持できず、溶融半田20は位置Cから底面33へとあふれ出す。
【0081】
図15で示された位置Cはノズル101の開口3に相当する。よってノズル101の開口3において液面が保持されて半田滴11の吐出が行われても、吐出の反動による液面の周囲の引き戻しが、端部6bにまで達しなければよい。
【0082】
実施の形態2.
図16は、本発明の実施の形態2にかかるノズル102の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル102はノズル101に対し、親半田性層43を溶融半田室1の底面1aのみならず、端部6bを経由してテーパ部6に入り込んで延びる変形を施した構造を有している。テーパ部6はノズル101と同様に、式(7)を満足する。また、ストレート部5は式(9)を満足する角度βで吐出方向Zに対して先細り、あるいは吐出方向Zに対して広がって、より望ましくは式(10)を満足する角度γで広がってもよい。
【0083】
このような構造であっても、ノズル101と同様に、吐出の反動で引き戻された際の液面の周囲の位置Bの方が、親半田性層43よりも吐出方向Zの行き先側であれば、実施の形態1に示された効果を得ることができる。
【0084】
テーパ部6は半田滴11の吐出時に溶融半田20が集中して流れるので親半田性層43は、溶融半田20に侵食される可能性がある。しかし、テーパ部6であっても端部6b側では端部6a側ほどには溶融半田20の流れは集中しない。よってノズル102のように、溶融半田室1の底面1aのみならず、端部6bを経由してテーパ部6に入り込んで延びても、親半田性層43は容易には溶融半田20に侵食されることはない。
【0085】
ノズル102は更に作製上の利点がある。ノズル101のように、テーパ部6に全く親半田性層43を設けず、かつ底面1aに親半田性層43を設ける構造を作製する場合、親半田性層43を形成する処理(例えばメッキ)の際にメッキを妨げるマスクがテーパ部6を正確に覆う必要がある。しかしながらノズル102では、端部6bを経由してテーパ部6へと親半田性層43が延びて設けられることが許されるので、端部6bの大きさよりも小さいマスクを使うことができ、マスクの位置決めがし易くなる。
【0086】
つまり親半田性表面を呈する親半田性層43と、テーパ部6のうち撥半田性表面を呈する部分との境界を、テーパ部6において位置させたことにより、テーパ部6に全く親半田性層43を設けずにテーパ部6を全て撥半田性にする場合と比較して、親半田層43を設ける処理が容易となる。また、テーパ部6の途中まで親半田性表面となるので、溶融半田20を最初に充填する際に、テーパ部6に気泡が残留しにくい。
【0087】
実施の形態3.
図17および図18は、本発明の実施の形態3にかかるノズル103の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル103はストレート部5を省略した構造となっている。従って、テーパ部6の端部6aはテーパ部6とノズル出口表面4との境界として捉えられ、これは開口3として捉えることもできる。また、図10に即して考えれば、角度γが90°であり、第2の内側面32が底面33と一致する場合に相当する。ノズル103においても、ノズル102と同様に、親半田性層43が底面1aから端部6bを経由してテーパ部6に延びて設けられてもよい。テーパ部6はノズル101と同様に、式(7)を満足する。
【0088】
図17は吐出前の状態を示しており、図18は半田滴11を吐出する状態を示している。いずれの状態においても、液面の周囲は開口3(つまり端部6a)で保持される。ノズル103を用いる際にも、半田滴11の吐出の反動で引き戻される液面の周囲の位置が、親半田性層43が設けられている位置に達しないように、力Fを制御する。よってノズル101,102と同様の効果を得ることができる。
【0089】
ノズル103ではノズル101,102とは異なってストレート部5が設けられていないので、半田滴11を吐出する際に突出する液面がストレート部5に接触することがない。よって半田滴11の吐出方向が曲がったり、不安定になったりすることが回避される。
【0090】
かかる効果を得るには、必ずしも、端部6aと開口3とが一致することが要求されるものではない。図17及び図18は図10においてγが90°の場合を示しており、図10を用いて説明され、式(5)で示されたように、式(5)が満足されれば、位置Aにおける液面の接線と第2の内面32とが成す角度θは、接触角θ32に至るまで増大できる。よって角度γが式(5)を満足さえすれば、吐出の際に突出する液面が第2の内面32に接触することがない。
【0091】
実施の形態4.
図19は、本発明の実施の形態4にかかるノズル104の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。図19はまだ溶融半田室1に溶融半田が充填されていない状態を表している。ノズル104はノズル101の親半田性層43上に半田メッキ層14を設けた構造となっている。テーパ部6はノズル101と同様に、式(7)を満足する。ストレート部5は式(9)を満足する角度βで吐出方向Zに対して先細り、あるいは吐出方向Zに対して広がって、より望ましくは式(10)を満足する角度γで広がってもよい。またノズル102,103において設けられた親半田性層43の上に、半田メッキ層14を設けてもよい。
【0092】
図示されない流路から溶融半田室1へと溶融半田が供給される際、溶融半田の半田メッキ層14に対する濡れ性は非常に大きいので、溶融半田はスムーズに溶融半田室1内に充填される。また、半田メッキ層14によって親半田性層43が覆われるので、親半田性層43の酸化を防止することができる。従って酸化膜による溶融半田の濡れ性の悪化を回避できる。
【0093】
そして半田メッキ層14は供給された溶融半田に速やかに溶け込んでしまい、残留しない。そのため、溶融半田を溶融半田室1に格納した後のノズル104は、溶融半田が溶融半田室1に格納されたノズル101と同じ構造を呈することになる。よって、溶融半田が格納された後は、ノズル104も実施の形態1と同様の効果を奏すことができる。
【0094】
上述のように、溶融半田に対して一旦接触すると、半田メッキ層14は溶融半田に溶け込んでしまい、残留しない。よってストレート部5やテーパ部6にも半田メッキ14を行ってもよい。
【0095】
なお半田メッキ層14に代えて、金メッキ層を設けても、親半田性層43の酸化防止や、溶融半田を最初にノズル102に供給する際にスムーズに充填する効果を得ることができる。しかしながら、金(Au)は溶融半田中の錫(Sn)と反応してAu−Sn合金が生成される。そしてAu−Sn合金は半田に比べ粘り気が強い。よって金メッキ層を設けた場合には、Au−Sn合金がテーパ部6やストレート部5またはノズル出口表面4の開口3付近に付着しやすく、吐出に悪影響を及ぼす可能性がある。半田メッキ層14を採用することにより、不要な不純物が生成されることもなく、親半田性層43の酸化を防止し、溶融半田を最初にノズル102に供給する際にスムーズに充填する効果を得ることができる。
【0096】
実施の形態5.
図20は、本発明の実施の形態5にかかるノズル105の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル105はノズル201と同様に溶融半田室1、テーパ部6、ストレート部5を備えている。テーパ部6はノズル101と同様に、式(7)を満足する。ストレート部5は式(9)を満足する角度βで吐出方向Zに対して先細り、あるいは吐出方向Zに対して広がって、より望ましくは式(10)を満足する角度γで広がってもよい。
【0097】
ノズル105は親半田性の第1の板16と、第2の板15とが貼り合わされて構成されている。第1の板16よりも第2の板15の方が、ノズル出口表面4側に配置されている。第1の板16と第2の板15との境界は、少なくとも溶融半田20が接触する面において、吐出の反動によって液面の周囲が最も溶融半田室1側に引き戻される位置Bmaxと、溶融半田室1の底面1aとの間に設定される。
【0098】
溶融半田室1はダイアフラム7で覆われており、ダイアフラム7の底面1aに対向する側の面には親半田性層42が形成される。但しダイアフラム7を親半田性の部材で形成すれば、親半田性層42を省略することができる。
【0099】
ノズル105において要求された親半田性表面は、ノズル101〜104で採用されていた親半田性層43を採用することなく、第1の板16によって得られている。よって親半田性層43を新たに表面処理で設ける必要がなく、ノズル105の作製時間と工程を減らし、コストダウンに寄与することができる。また、親半田性層43が溶融半田20に侵食されて除去されたり、溶融半田20が冷却される際に収縮することに起因する、親半田性層43の剥離も回避できる。よって溶融半田0の親金属性表面、撥金属性表面に対する濡れ性が変化せず、長期に安定した濡れ性を確保でき、信頼性が高い点で有利である。
【0100】
実施の形態6.
図21は、本発明の実施の形態6にかかるノズル106の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル106もノズル105と同様に、親半田性の第1の板16と、第2の板15が貼り合わされて構成されている。但しノズル106はノズル105と比較して、第1の板16と第2の板15との位置関係において異なっている。即ち、第1の板16が第2の板15を囲み、第2の板15がストレート部5と開口3とを形成している。ノズル出口表面4は開口3近傍では第2の板15によって、その外側では第1の板16によって、それぞれ提供されている。
【0101】
ノズル106もノズル105と同様に、第1の板16と第2の板15との境界が、溶融半田20が接触する面においては位置Bmaxと溶融半田室1の底面1aとの間に設定される。従って、本実施の形態でも実施の形態5と同じ効果を得ることができる。
【0102】
溶融半田室1とテーパ部6およびストレート部5の加工は、第1の板16に第2の板15を組み込んだ後で行ってもよいし、先に当該加工を第1の板16および第2の板15をそれぞれに行った後、両者を組み込んでもよい。
【0103】
実施の形態7.
図22は、本発明の実施の形態7にかかるノズル107の、吐出方向Zに平行な断面で現れる構造を示す断面図である。ノズル107は溶融半田室1と、これに連通するテーパ部6およびテーパ部6に連通するストレート部5を有している。テーパ部6は端部6a,6bを有しており、これらはそれぞれ、ストレート部5側および溶融半田室1側に接している。また、ストレート部5はノズル出口表面4において開口3を有している。テーパ部6はノズル101と同様に、式(7)を満足する。また、ストレート部5は式(9)を満足する角度βで吐出方向Zに対して先細り、あるいは吐出方向Zに対して広がって、より望ましくは式(10)を満足する角度γで広がってもよい。ノズル107は親半田性の材料、例えばニッケルを採用して形成することができる。溶融半田室1、ストレート部5、テーパ部6は機械加工で形成することができる。
【0104】
溶融半田室1は、その底面1aに対向するダイアフラム7で覆われており、溶融半田20が溶融半田室1とダイアフラム7に囲まれて格納される。ダイアフラム7の底面1aに対向する側の面には親半田性層42が設けられるが、ダイアフラム7を親半田性の部材で形成すれば親半田性層42を省略できる。従って溶融半田20は、濡れ性良く溶融半田室1に格納され、溶融半田室1に溶融半田20を最初に格納する際にの気泡40(図27)が溶融半田室1に残留する問題は解決される。
【0105】
ノズル出口表面4、ストレート部5、およびテーパ部6には撥半田性層17が設けられている。撥半田性層17は、セラミックやダイヤモンド・ライク・カーボンを材料とするコーティングにより、またはクロムメッキにより、形成することができる。
【0106】
ノズル107によっても、ノズル101と同じ位置に撥半田性表面と親半田性表面とが配置されるので、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。もちろん、ノズル102に対応して、撥半田性層17は、開口3からストレート部5および端部6aを経由して位置Bを越えていれば、テーパ部6を部分的に覆っていてもよい。またノズル103に対応して、ストレート部5を省略してもよい。
【0107】
撥半田性層17は、溶融半田20との馴染みが悪いため、溶融半田20に侵食されることがなく、長期に渡って安定した吐出が得られる。
【0108】
しかし、実施の形態1乃至実施の形態4で示されたノズル101〜104のように、撥半田性表面を呈する撥半田性体と、その上に形成された親半田性表面を呈する親半田性層43を備える構造の方が望ましい。ノズル出口表面4に対するクリーニングによって撥半田性層17が損傷する場合も考えられるからである。そして損傷した場合には、吐出時に溶融半田20がノズル出口表面4側にあふれ出し、吐出が不安定になる可能性もある。ノズル101〜104では液面の周囲が位置する部分には表面処理が施されていないので、その部分における撥半田性は劣化せず、安定した吐出が得られ易い。
【0109】
【発明の効果】
この発明のうち請求項1、請求項10にかかるノズルによれば、吐出前の溶融金属の液面の周囲を保持することにより、溶融金属を吐出するタイミングの遅れ、溶融金属滴の径、吐出方向、および吐出速度のばらつきを回避することができる。またノズルから吐出する溶融金属を親金属性表面で覆って貯蔵することができ、溶融金属を貯蔵する際に、気泡が発生することを回避できる。
【0110】
この発明のうち請求項2にかかるノズルによれば、溶融金属の液面の周囲に対して吐出する側とは反対側で接する部分の表面は撥金属性である。よってこの部分の表面が親半田性であることに由来する気泡の発生を回避することができる。
【0111】
この発明のうち請求項3にかかるノズルによれば、第1内側面と第2内側面との境界において、吐出前の溶融金属の液面の周囲を保持することができる。
【0112】
この発明のうち請求項4にかかるノズルによれば、第1内側面と第2内側面との境界において発生する圧力が大きくても、溶融金属の液面の表面を当該境界において保持することができる。また吐出の際に突出する溶融金属の液面が第2内側面と接触せず、吐出方向が曲がったり、吐出が不安定となることがない。
【0113】
この発明のうち請求項5にかかるノズルによれば、またノズルから吐出する溶融金属を親金属性表面で覆って貯蔵することができる。
【0114】
この発明のうち請求項6にかかるノズルによれば、液面の周囲が位置する部分に表面処理を施してないため、溶融金属に対するテーパ部の濡れ性が変化しないので、常に安定した吐出が得られる。
【0115】
この発明のうち請求項7にかかるノズルによれば、ニッケルを主成分とするメッキ層を採用することにより、溶融半田によって侵食され難く、また安価であり、かつ溶融半田に対する濡れ性も良好な親金属性層を得ることができる。また撥金属性体としてステンレスを採用する場合は、親金属性層を形成するメッキを撥金属性体に対して直接に行うことができる。
【0116】
この発明のうち請求項8にかかるノズルによれば、ニッケルを主成分とするメッキ層の酸化を半田メッキ層で防止できので、酸化膜によって溶融半田との濡れ性が悪化することを回避できる。また半田メッキ層は溶融半田との濡れ性が良く、かつ、不要な金属間化合物の生成もないので、親金属性層において溶融半田を安定して格納することができる。
【0117】
この発明のうち請求項9にかかるノズルによれば、親金属性表面、撥金属性表面を得るための表面処理が要らないため、作製時間と工程を減らし、コストダウンに寄与することができる。また、親半田性表面が溶融半田金属に侵食されて除去されたり、溶融金属が冷却される際に収縮することに起因する親金属性表面の剥離も回避できる。よって溶融金属の親金属性表面、撥金属性表面に対する濡れ性が変化せず、長期に安定した濡れ性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図3】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図4】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図5】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図6】 本発明の前駆的思想の構成を示す断面図である。
【図7】 本発明の基本的思想を示す断面図である。
【図8】 本発明の基本的思想を示す断面図である。
【図9】 本発明の基本的思想を示す断面図である。
【図10】 本発明の基本的思想を示す断面図である。
【図11】 本発明の基本的思想を示す断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態2にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態3にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態3にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態4にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態5にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態6にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態7にかかるノズルの構造を示す断面図である。
【図23】 従来の技術を例示する断面図である。
【図24】 従来の技術を例示する断面図である。
【図25】 従来の技術を例示する断面図である。
【図26】 従来の技術を例示する断面図である。
【図27】 従来の技術を例示する断面図である。
【符号の説明】
1 溶融半田室、1a 底部、3 開口、4 ノズル出口表面、5 ストレート部、6 テーパ部、6a,6b 端部、15 第2の板、16 第1の板、17 撥半田性層、42,43 親半田性層、A,B 位置、P1,P2,Q1,Q2 領域、θ31,θ32,θ33,θs 接触角。

Claims (10)

  1. 吐出方向に向けて溶融金属を吐出するノズルであって、
    親金属性表面(前記親金属性表面に対する前記溶融金属の接触角は90°よりも小さい)と、
    前記親金属性表面よりも前記吐出方向の行き先側に配置された撥金属性表面(前記撥金属性表面に対する前記溶融金属の接触角は90°よりも大きい)と
    を備え、
    前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側において、吐出前の前記溶融金属の液面の周囲を保持するノズル。
  2. 吐出後に前記吐出方向と反対側に向けて引き戻される前記溶融金属の液面の周囲が、前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側において位置する、請求項1記載のノズル。
  3. 前記ノズルは、
    前記吐出方向を含む断面において前記吐出方向に対して第1角度で先細る第1内側面と、
    前記吐出方向の行き先側で前記第1内側面と連続し、前記吐出方向に対して第2角度で先細るか、前記吐出方向と平行であるか、あるいは第3角度で広がる第2内側面と
    を更に備え、
    前記第1内側面と前記第2内側面との境界は、前記親金属性表面と前記撥金属性表面との境界よりも前記吐出方向の行き先側に位置し、
    前記第1角度は前記第1内側面の前記撥金属性表面に対する前記溶融金属の接触角から90°を差し引いた値以上に設定され、
    前記第2角度は前記第2内側面に対する前記溶融金属の接触角から90°を差し引いた値未満に設定される、請求項2記載のノズル。
  4. 前記第3角度は、前記第2内側面に対する前記溶融金属の接触角を180°から差し引いた値以上に設定される、請求項3記載のノズル。
  5. 前記第1角度は180°以下に設定され、
    前記親金属性表面を呈して前記第1内面よりも前記行き先側と反対側に配置され、前記溶融金属を格納する溶融金属室
    を更に備える、請求項3および請求項4のいずれか一つに記載のノズル。
  6. 前記撥金属性表面を呈する撥金属性体と、
    前記撥金属性体上に形成されて前記親金属性表面を呈する親金属性層と
    を備える、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズル。
  7. 前記溶融金属は溶融半田であり、
    前記親金属性層はニッケルを主成分とするメッキ層を有する、請求項6記載のノズル。
  8. 前記親金属性層は、前記メッキ層上に設けられた半田メッキ層を更に有する、請求項7記載のノズル。
  9. 前記撥金属性表面を呈する撥金属性体と、
    前記親金属性表面を呈する親金属性体と
    を備える、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズル。
  10. 前記親金属性表面を呈する親金属性体と、
    前記親金属性体上に形成されて前記撥金属性表面を呈する撥金属性層と
    を備える、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のノズル。
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