JP3643019B2 - 中空室遮断具及び中空室遮断方法 - Google Patents

中空室遮断具及び中空室遮断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空構造物の中空室内で発泡性基材を発泡させて発泡体とすることにより、その発泡体で前記中空室を遮断する中空室遮断具及び中空室遮断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両ボディのピラー、ロッカーパネル等の中空構造物では、強度及び耐振性、遮音性等の諸性能を向上させるため、その中空構造物における中空室の必要箇所にその中空室を遮断する発泡体を充填することが行われている。
例えば、中空構造物において強度や遮音性等が要求される部位では、図7に示すように、高剛性(高密度)の発泡体50で中空室2を遮断し、その発泡体50により中空構造物1を内側から補強する方式が採られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した中空構造物における中空室の遮断方法では、単一の発泡体で中空室の遮断を行うため、その発泡体の物性に応じた利点と欠点とがそのまま中空室の遮断効果として表れる。例えば、高剛性の発泡体50の場合、高密度で重量が大きいことから、中空構造物1の強度や遮音性等を向上させることは可能であっても大幅な重量増加を招くという問題が生じる。また、重量増加を抑制するために高倍率の発泡体(軽量の発泡体)を使用すると、遮音性等は確保できても強度を希望する程度にまで向上させることは難しいという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、中空構造物の性能を全体的に効率良く向上させることができる中空室遮断具を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、中空構造物の中空室内で発泡性基材を発泡させて発泡体とすることにより、その発泡体で前記中空室を遮断する中空室遮断具であって、前記中空室の長手方向に沿って配置される筒体の内側には、その筒体の内部を遮断する発泡体となる第一の発泡性基材が配置されており、前記筒体の外側には、その筒体と前記中空室の壁面との間を遮断する発泡体となる第二の発泡性基材が配置されており、前記第一の発泡性基材による発泡体と前記第二の発泡性基材による発泡体とは異なる物性を有する。
このため、中空構造物の中空室内で各々の発泡性基材が発泡すると、その中空室は筒体の内側の発泡体と筒体の外側の発泡体とによって遮断される。筒体の内側の発泡体と外側の発泡体とは異なる物性を有しているため、中空室は物性の異なる複数の発泡体の組合わせにより遮断される。したがって、発泡体の組み合わせを適宜変更することで中空室の様々な遮断効果を得ることができ、中空構造物の性能を効率良く向上させることができる。
また、筒体の位置やサイズを適宜変更することにより、中空室の横断面における各々の発泡体の占める領域を希望する状態に設定できる。
なお、筒体により、第一の発泡性基材による発泡体と第二の発泡性基材による発泡体との充填領域が明確になるため、第一の発泡性基材の容量及び第二の発泡性基材の容量を必要最小限に設定できる。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1記載の中空室遮断具であって、
筒体の外側に配置される第二の発泡性基材は、その筒体の内側に配置される第一の発泡性基材よりも剛性の高い発泡体を形成する。
即ち、剛性が高い方の発泡体が中空室の壁面と筒体との間に充填されるため、中空構造物の補強効果が向上する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1記載の中空室遮断具であって、筒体には、その筒体を中空室内の所定位置に位置決めする支持部材が取付けられている。
このため、中空室内における中空室遮断具の位置決めが適正に行われる。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1記載の中空室遮断具であって、筒体が紙製である。
このため、中空室遮断具の軽量化及びコスト低減を図ることができる。
【0008】
請求項5の発明は、中空構造物の中空室内で発泡性基材を発泡させて発泡体にすることにより、その発泡体で前記中空室を遮断する中空室遮断方法であって、
筒体の内部には第一の発泡性基材を配置するとともに、その筒体と前記中空室の壁面との間には第二の発泡性基材を配置する工程と、前記筒体を前記中空室の長手方向に沿って配置する工程と、前記第一、第二の発泡性基材をそれぞれ発泡させて発泡体にし、各々の発泡体で前記筒体の内部及びその筒体と前記中空室の壁面との間をそれぞれ遮断する工程とを有する。
このため、発泡体の組み合わせを適宜変更することで様々な遮断効果を得ることができ、中空構造物の性能を効率良く向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、図1から図3に基づいて、本発明の実施形態1に係る中空室遮断具及び中空室遮断方法の説明を行う。本実施の形態に係る中空室遮断具は、図6に示す車両ボディ1のピラー、ロッカーパネル等の中空構造物における中空室の必要箇所を発泡体により遮断し、それらの中空構造物の強度及び耐振性、遮音性等の諸性能を向上させるものである。ここで、図1は、図6のI-I矢視断面図であり、中空室遮断具10をピラー1p(以下、中空構造物1pという)にセットした状態を表す断面図(A図)及び中空構造物1pの遮断状態を表す断面図(B図)である。また、図2(A)は図1(A)のII- II矢視断面図、図2(B)は図1(B)のII- II矢視断面図である。図3(A)は中空室遮断具10の分解斜視図、図3(B)は中空室遮断具10の全体斜視図である。
【0010】
中空構造物1pは、図1に示すように、インナーパネル4とアウターパネル3とから構成されており、そのインナーパネル4とアウターパネル3とが互いのフランジ4f,3fにおいてスポット溶接されることにより、その内部には断面略角形の中空室2が形成される。
中空構造物1pの中空室2内には、その中空室2を遮断する中空室遮断具10が予め決められた位置に取付けられる。
【0011】
中空室遮断具10は、図3等に示すように、遮断具本体12と、その遮断具本体12を中空構造物1pに取付ける支持部材14とから構成される。
遮断具本体12は、発泡することで発泡体となる第一発泡性基材16(図1(A)等参照)及び第二発泡性基材17と、それらの発泡性基材16,17の発泡方向を規制する円筒形の紙パイプ15とを有している。紙パイプ15は、中空構造物1pの長手方向に沿って配置されるパイプであり、図2、図3に示すように、その両端部の内側にリング状のフランジ部15fを有している。
【0012】
紙パイプ15の内側には、第一発泡体16hとなることでその紙パイプ15の内部を塞ぐ第一発泡性基材16が収納される。第一発泡体16hは、中空構造物1pの遮音性向上を図るための部材であり、その第一発泡体16hとなる第一発泡性基材16は紙パイプ15を遮断できる必要最小量がその紙パイプ15内に収納される。第一発泡性基材16は、発泡材混入の合成樹脂、ゴム等により形成されており、110℃〜190℃前後の温度において高倍率(体積変化率が400%前後)で発泡する。そして、発泡後、硬化して独立気泡の第一発泡体16hとなり、紙パイプ15の内部を塞ぐとともに、その紙パイプ15の内壁面に密着する。第一発泡性基材16としては、例えば、特開平2−276836号公報に示すものが使用される。
【0013】
紙パイプ15の外側には、第二発泡体17hとなることでその紙パイプ15と中空室2の壁面との間を遮断する第二発泡性基材17が装着される。第二発泡体17hは、中空構造物1pを補強するための部材であり、その第二発泡体17hとなる第二発泡性基材17は紙パイプ15とほぼ等しい長さで、かつ所定厚みを有する円筒形に形成されている。
第二発泡性基材17の長さ寸法は中空構造物1pの被補強部位の長さとほぼ等しい寸法に設定されている。また、第二発泡性基材17の内径は、紙パイプ15を収納した状態で一定の隙間Cが形成できる寸法に設定されている。ここで、隙間Cの値は、第二発泡性基材17が発泡した状態で紙パイプ15が潰れない程度の値に設定される。
【0014】
第二発泡性基材17は、発泡材、硬化材を混入した合成樹脂等により形成されており、110℃〜190℃前後の温度で低倍率(体積変化率が200%前後)で発泡する。そして、発泡後、硬化して高剛性の第二発泡体17hとなり、紙パイプ15と中空室2の壁面との間を塞ぐとともに、その中空室2の壁面及び紙パイプ15の外壁面に密着する。第二発泡性基材17としては、例えば、特開平11−158313号公報に示すものが使用される。
このように、紙パイプ15の内部に第一発泡性基材16を収納し、さらにその紙パイプ15を第二発泡性基材17の内部に収納することにより、遮断具本体12が形成される。なお、紙パイプ15が本発明の筒体に相当する。
【0015】
遮断具本体12は、図3に示すように、一対の支持部材14によってその長手方向両端部が支持される。支持部材14は、樹脂板により略L字状に形成されており、遮断具本体12の端面に当接する支持面14eと中空室2の壁面に当接する当接面14bとを有している。支持部材14の支持面14eは、第二発泡性基材17が半径方向に発泡膨張できるように発泡方向を規制する面であり、その支持面14eの略中央に紙パイプ15を支える支持クリップ18が設けられている。
【0016】
支持クリップ18は、支持面14eに対して直角に形成された一対の弾性変形可能な平板18bを有しており、その平板18bの先端外側に鉤状の係止部18xが形成されている。支持クリップ18は、紙パイプ15に挿入される際に縮小方向に弾性変形し、その係止部18xが紙パイプ15のフランジ部15fを通過した段階で元の形状まで復元する。これによって、支持クリップ18の係止部18xが紙パイプ15のフランジ部15fと弾性的に係合し(図2参照)、紙パイプ15に対する支持クリップ18の抜け止めが図られる。即ち、支持クリップ18と紙パイプ15のフランジ部15fとの係合作用により、遮断具本体12と支持部材14とが連結される。
【0017】
また、支持部材14の当接面14bの略中央には、支持部材14を中空構造物1pに固定するための取付けクリップ19(図3参照)が形成されている。取付けクリップ19は、前述の支持クリップ18と等しい構造を有しており、中空構造物1pの所定位置に形成された取付け穴4h(図3(B)参照)に挿入される。これによって、取付けクリップ19が取付け穴4hを介して中空構造物1と弾性的に係合し、支持部材14は中空構造物1pに固定される。
なお、支持部材14、取付けクリップ19及び支持クリップ18は一般的に樹脂の射出成形により一体成形される。
【0018】
次に、上記した中空室遮断具10を使用して中空構造物1pを遮断する手順について説明する。
先ず、中空室遮断具10が次の工程に従って製造される。即ち、最初に紙パイプ15の内部に第一発泡性基材16が圧入される。前述のように、第一発泡体16hは、中空構造物1pの遮音性向上を図るための部材であり、その第一発泡体16hとなる第一発泡性基材16は紙パイプ15を遮断できる必要最小量がその紙パイプ15内に収納される。
次に、第一発泡性基材16の圧入が完了した紙パイプ15が第二発泡性基材17の内部に収納され、遮断具本体12が形成される。なお、第二発泡性基材17に対する紙パイプ15の収納と、その紙パイプ15に対する第一発泡性基材16の圧入とは同時でも良いし、紙パイプ15を第二発泡性基材17に収納した後にその紙パイプ15に第一発泡性基材16を圧入しても良い。
【0019】
次に、紙パイプ15の両側に支持部材14の支持クリップ18が挿入されることにより、遮断具本体12と支持部材14とが連結され、中空室遮断具10が完成する。
次に、中空室遮断具10の取付けクリップ19がインナーパネル4の取付け穴4hに挿入され、その中空室遮断具10がインナーパネル4の長手方向に沿って固定される。このようにして、中空室遮断具10がインナーパネル4に固定された状態で、インナーパネル4のフランジ4fにアウターパネル3のフランジ3fがスポット溶接され、図1に示すように、断面略角形の中空構造物1pが形成される。
【0020】
これによって、中空構造物1pの中空室2内には、中空室遮断具10の遮断具本体12がその中空室2とほぼ同心となるように取付けられる。このようにして、中空構造物1pが形成されると、その中空構造物1pを備える車両ボディ1は塗料槽に浸漬され、引き上げられた後、焼付け塗装される。この焼付け塗装の際の外部加熱により、図1(B)、図2(B)に示すように、第一発泡性基材16及び第二発泡性基材17がそれぞれ発泡膨張し、高倍率の第一発泡体16h及び高剛性の第二発泡体17hとなる。
【0021】
高倍率の第一発泡体16hは紙パイプ15の内部を遮断し、その第一発泡体16hの周縁部が紙パイプ15の内周面に密着する。また、高剛性の第二発泡体17hは支持部材14の支持面14eに沿って膨張し、紙パイプ15と中空室2の壁面との間を遮断する。そして、その第二発泡体17hの外周縁部が中空室2の壁面に密着し、その第二発泡体17hの内周縁部が紙パイプ15の外周面に密着する。これによって、中空構造物1pは、高剛性の第二発泡体17hによって内側から補強され、さらに高倍率の第一発泡体16hによって遮音性の向上が図られる。
【0022】
このように、高剛性の第二発泡体17hと高倍率の第一発泡体16hとを組合わせた状態で中空構造物1pの中空室2を遮断できるため、高剛性の第二発泡体17hだけでその中空室2を遮断する場合に比べ、高倍率の第一発泡体16hを使用した分だけ中空構造物1pの重量増加を抑えることができる。なお、紙パイプ15の径を増減させて、高剛性の第二発泡体17hと高倍率の第一発泡体16hとの比率を調整することにより、中空構造物1pの軽量化を図りつつ中空構造物1pの補強を効率的に行うことができる。
また、紙パイプ15と中空室2の壁面との間を遮断する第二発泡体17hの剛性が、その紙パイプ15の内部を遮断する第一発泡体16hの剛性よりも高いため、中空構造物1の補強効果が向上する。
【0023】
また、中空室遮断具10には、紙パイプ15を中空室2内の所定位置に位置決めする支持部材14が取付けられているため、中空室2内における中空室遮断具10の位置決めが適正に行われる。
また、紙パイプ15を使用しているため、中空室遮断具10の軽量化及びコスト低減を図ることができる。
【0024】
[実施形態2]
以下、図4、図5に基づいて本発明の実施形態2に係る中空室遮断具及び中空室遮断方法の説明を行う。本実施の形態に係る中空室遮断具20は実施形態1に係る中空室遮断具10の遮断具本体12の支持構造を変更したものであり、その他の構造は実施形態1に係る中空室遮断具10と同様である。このため、実施形態1に係る中空室遮断具10と同じ部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0025】
本実施の形態に係る中空室遮断具20の紙パイプ25は、図4に示すように、その両端部の内側にリング状のフランジ部25fを有しており、さらにそのフランジ部25fの中心を挟んで両側には紙パイプ25の長手方向に角形の切込み25cが形成されている。
紙パイプ25を支持する一対の支持部材24は鉄板により略L字状に形成されており、遮断具本体12の端面に当接する支持面24eと中空室2の壁面に当接する当接面24bとを有している。
【0026】
支持部材24の支持面24eには、その略中央に紙パイプ25の端部が挿入される円形の開口24aが形成されており、その開口24aの両側に紙パイプ25の切込み25cと嵌合する角形突起24tが形成されている。即ち、紙パイプ25の切込み25cが支持部材24の角形突起24tと嵌合するように、その紙パイプ25の両端部が支持部材24の開口24aに挿入されることにより、紙パイプ25は一対の支持部材24によって支持される。また、支持部材24はその当接面24bが中空室2の壁面(インナーパネル4の壁面)にスポット溶接されることにより、中空構造物1pに固定される。
【0027】
次に、上記した中空室遮断具20を使用して中空構造物1pを遮断する手順について説明する。
先ず、紙パイプ25の内部に第一発泡性基材16が圧入された後、その紙パイプ25が第二発泡性基材17に通され、その第二発泡性基材17の両端面から突出した紙パイプ25の両端部が支持部材24の開口24aに挿入される。これによって、中空室遮断具20が完成する。
次に、インナーパネル4の長手方向に中空室遮断具20を配置し、そのインナーパネル4の壁面に支持部材24の当接面24bをスポット溶接する。
【0028】
次に、インナーパネル4とアウターパネル3とが互いのフランジ4f,3fにおいてスポット溶接され、断面略角形の中空構造物1pが形成される。このようにして、中空構造物1pが形成されると、その中空構造物1pを備える車両ボディ1は塗料槽に浸漬され、引き上げられた後、焼付け塗装される。この焼付け塗装に際の外部からの加熱によって、図1(B)、図2(B)に示すように、第一発泡性基材16及び第二発泡性基材17がそれぞれ発泡膨張し、高倍率の第一発泡体16hにより紙パイプ25の内部が遮断され、高剛性の第二発泡体17hにより紙パイプ25と中空室2の壁面との間が遮断される。
【0029】
上記したように、本実施の形態に係る中空室遮断具20によると、溶接によりその中空室遮断具20をインナーパネル4に取付ける構造のため、中空室遮断具20の取付け自由度が向上する。
ここで、実施形態1及び実施形態2においては支持部材14,24により中空室遮断具10,20をインナーパネル4に取付ける例を示したが、図5に示すように、複数の棒状支持部材34を紙パイプ15及び第二発泡性基材17に対して交差するように固定し、それらの棒状支持部材34を利用して中空室遮断具30を中空室2内にセットすることも可能である。これによって、遮断具本体12の支持構造が簡易なものになる。
【0030】
ここで、実施形態1及び実施形態2では、紙パイプ15を使用する例を示したが、紙以外にも例えば樹脂や薄い金属等を使用しても良い。また、円筒形の紙パイプ15を例に説明したが中空構造物1pの断面形状に合わせて多角筒形の紙パイプを使用することも可能である。
また、実施形態1及び実施形態2では、紙パイプ15の内側と外側に剛性の異なる発泡体を配置する例を示したが、弾性変形可能な発泡体と剛性の高い発泡体とを組合わせて耐振性の向上を図りつつ中空構造物の補強を行うことも可能である。
【0031】
また、実施形態1及び実施形態2では、単一の筒体を使用する例を示したが、径の異なる複数の筒体を重ねて使用し、各々の筒体の間に種類の異なる発泡体を充填することも可能である。
また、実施形態1及び実施形態2では、車両ボディ1のピラー1p、ロッカーパネル等の中空構造物に本発明の中空室遮断具を使用する例を示したが、車両ボディ以外、例えば、建築物、船舶等の建造物を構成する中空構造物に本発明の補強具を使用することも可能である。
【0032】
なお、実施形態1及び実施形態2により把握される発明であって特許請求の範囲に記載されていない発明を以下に追記する。
1) 筒体に対して交差して配置された棒状の支持部材により、その筒体を中空室内で位置決めする中空室遮断具。このため、筒体の位置決め構造が簡易なものになる。
2) 紙パイプの両端にリング状のフランジ部が形成されている中空室遮断具。このため、紙パイプの強度がアップする。
3) 紙パイプとその紙パイプの外側に配置された発泡性基材との間には、その紙パイプが潰れない程度の隙間が形成されている中空室遮断具。これによって、紙パイプの潰れを防止できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によると、発泡体の組み合わせを適宜変更することで中空室の様々な遮断効果を得ることができ、中空構造物の性能を効率良く向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図6のI-I矢視断面図であり、中空室遮断具を中空構造物にセットした状態を表す断面図(A図)及び中空構造物の遮断状態を表す断面図(B図)である。
【図2】図1(A)のII- II矢視断面図(A図)及び図1(B)のII- II矢視断面図(B図)である。
【図3】中空室遮断具の分解斜視図(A図)及び中空室遮断具の全体斜視図(B図)である。
【図4】中空室遮断具の変更例を表す縦断面図(A図)及び要部斜視図である(B図)である。
【図5】中空室遮断具の変更例を表す横断面図である。
【図6】中空室遮断具を備える車両ボディの斜視図である。
【図7】従来の中空室の遮断例を表す横断面図である。
【符号の説明】
1 車両ボディ
1p ピラー(中空構造物)
2 中空室
10 中空室遮断具
12 遮断具本体
14 支持部材
15 紙パイプ(筒体)
16 第一発泡性基材
16h 第一発泡体
17 第二発泡性基材
17h 第二発泡体

Claims (5)

  1. 中空構造物の中空室内で発泡性基材を発泡させて発泡体とすることにより、その発泡体で前記中空室を遮断する中空室遮断具であって、
    前記中空室の長手方向に沿って配置される筒体の内側には、その筒体の内部を遮断する発泡体となる第一の発泡性基材が配置されており、
    前記筒体の外側には、その筒体と前記中空室の壁面との間を遮断する発泡体となる第二の発泡性基材が配置されており、
    前記第一の発泡性基材による発泡体と前記第二の発泡性基材による発泡体とは異なる物性を有することを特徴とする中空室遮断具。
  2. 請求項1記載の中空室遮断具であって、
    第二の発泡性基材による発泡体は、第一の発泡性基材による発泡体より剛性が高いことを特徴とする中空室遮断具。
  3. 請求項1記載の中空室遮断具であって、
    筒体には、その筒体を中空室内の所定位置に位置決めする支持部材が取付けられていることを特徴とする中空室遮断具。
  4. 請求項1記載の中空室遮断具であって、
    筒体が紙製であることを特徴とする中空室遮断具。
  5. 中空構造物の中空室内で発泡性基材を発泡させて発泡体にすることにより、その発泡体で前記中空室を遮断する中空室遮断方法であって、
    筒体の内部には第一の発泡性基材を配置するとともに、その筒体と前記中空室の壁面との間には第二の発泡性基材を配置する工程と、
    前記筒体を前記中空室の長手方向に沿って配置する工程と、
    前記第一、第二の発泡性基材をそれぞれ発泡させて発泡体にし、各々の発泡体で前記筒体の内部及びその筒体と前記中空室の壁面との間をそれぞれ遮断する工程と、
    を有することを特徴とする中空室遮断方法。
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