JP3640100B2 - 再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープ等の記録媒体に対応した再生装置であって、特に再生データを一旦メモリに取り込んで処理を行ない、再生出力する再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気テープを記録媒体とするデータ記録方式において広く採用されているヘリカルスキャン記録方式では、回転ヘッドに磁気テープを巻き付け、テープ進行方向に対して斜め方向にヘッド走査を行なうことで、図21に示すように磁気テープTには斜め方向にトラックTKが形成される。
【0003】
このようなデータ記録方式において、いわゆるノントラッキング方式として知られているものがある。
このノントラッキング方式とは、再生時には図21にPa,Pbとして示すように記録時より高密度スキャンを行なうことにより、トラック上を正確にトレースしなくてもトラックTK上の全データを読み込むことができるようにしている。そしてさらに読み込んだデータはデータとともに記録されているアドレスを用いてRAMに記憶していき、つまりRAM上で正確な順序に並び変えていくことで、再生データストリームを再構成することができるようにしている。
【0004】
図20にノントラッキング方式における磁気テープ上のトラックTKの構成を示す。
図20(a)に示すように、1トラックは108ブロックで構成される。1ブロックは288ビットである。
トラックのうち中央の92ブロックがメインデータ領域とされ、その両側に9ブロックの内側2重記録領域、及び7ブロックの外側2重記録領域が形成されている。
【0005】
内側2重記録領域では、その位置から外側方向に92ブロック離れたメインデータ領域内のブロックと同一内容のデータが記録され、また外側2重記録領域では、その位置から内側方向に92ブロック離れたメインデータ領域内のブロックと同一内容のデータが記録されている。
具体的には、図20(a)におけるデータ領域DA1内で斜線を付した先頭7ブロックと同一内容のデータが、外側2重記録領域にも記録され、また、データ領域DA2内で斜線を付した終端9ブロックと同一内容のデータが、内側2重記録領域にも記録されるものとなる。
【0006】
この内側2重記録領域と外側2重記録領域は、トラックとヘッドの相対関係においてトラックの始端及び終端における信号読取の信頼性を向上させるために設けられている。つまり、テープの揺動でヘッドの当たり位置がずれても、互いに補い合うようにされ、メインデータ領域内に記録されているブロックとしてのデータについて、トラック始端側もしくは終端側における読取不能のブロック(データ内容)が発生しないようにしている。例えばトラックとヘッドの当たり開始位置(走査開始位置)がずれてデータ領域DA1内の先頭数ブロックが読み込めないような場合があっても、そのデータは外側2重記録領域から読み込むことができる。
【0007】
92ブロックのメインデータ領域については、中央の2ブロックがサブコード(AUX)、その両側の各1ブロックがIBG(Inter-block Gap)、さらにその両側の各4ブロックが制御コード(CTL)の領域とされる。そして、さらにその両側において40ブロックづつのデータ領域DA1,DA2が形成される。
【0008】
1ブロック内の信号フォーマットは図20(b)のようになる。
まず先頭11ビットがシンクパターンとされ、続いて13ビットでアドレスADRSが記録される。このアドレスADRSは6ビットのトラックアドレスと7ビットのブロックアドレスにより構成されている。
各ブロックにはこのようにトラックアドレスとブロックアドレスが記録されており、再生時にはこれらのアドレスを用いて適正なブロック順序でデータストリームを再構成することができる。
【0009】
上述のようにノントラッキング方式の場合、再生ヘッドは必ずしもトラックTK上を正確にトレースしないため、図21に示したように高密度スキャンを行なうことで各トラックについて全ブロックを読み出すことができるようにしているが、この場合各ブロックの読出順序はランダムなものとなる。読み出されたブロックデータは一旦RAMに蓄えられるが、このとき、RAM上ではトラックアドレスとブロックアドレスを用いて書き込みアドレスを生成し各ブロックデータを書き込んでいく。従って、或るトラックについて全ブロックが読み取れた段階では、RAM上ではそのトラックの全てのデータが並んでいるものとなる。従ってRAMから順番にブロックデータを読み出せば適正なデータストリームが再構成されたことになる。
【0010】
アドレスADRSに続いて各12ビットで4ワードのP,Qパリティ(POD,QOD,PEV,QEV)が記録される。
そしてパリティワードに続いて各12ビットで16ワードのデータ(DT1 〜DT16)が記録される。
16ワードのデータ(DT1 〜DT16)に続いて、各12ビットで2つのCRC(Cyclic Redundancy Check code)ワードが記録される。また、このCRCワードには、オーバーライトプロテクトコード(以下、OWPコードという)が記録される。
【0011】
ノントラッキング方式では、記録領域のずれを許容しているため、トラックの両端付近に古いデータの消し残りが存在することがある。また、記録時のドロップアウトやヘッドの目詰まりなどにより、オーバライト時に消去されなかった消し残り部分が発生することもある。再生時にはこのような消し残りデータはCRCはセーフとなるため、正しいデータと誤認されてしまう。そこで、記録動作の切れ目ごとに更新されるコードとしてOWPコードが記録される。
【0012】
再生時には、再生スキャンするトラックについて読み出される各ブロックからOWPコードを抽出していき、多数決で基準のOWPコードを設定する。
1トラック内で或る部分に消し残りが発生していた場合、その消し残りブロックから抽出されるOWPコードは、オーバーライトしたブロックから抽出されるOWPコードとは異なるものとなる。
ところが、1トラックを再生した場合、一部に消し残りがあっても、殆どは正しくオーバーライトされたブロックが読み取れるため、OWPコードとして多数決を取ることにより、その多数側のOWPコードが正しくオーバーライトされたときに設定されたOWPコードと判別することができる。
そして、そのOWPコードを基準OWPコードと設定し、以降、その一連の記録に対する再生においては、OWPコードが異なるブロックのデータは消し残りデータであると判断して、無効とすることができ、誤ったデータを出力してしまうことを防止できる。
【0013】
なお、OWPコードは同じ2ワードを並べて24ビットのCRCと排他的論理和(Exclusive-OR)をとってから記録するようにしている。従って再生時には、再生データから生成したCRCとの排他的論理を取ることで、OWPコードを復元することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、再生時にRAMに取り込んだデータは、所定の処理を行なった後、順番にD/A変換器に対して出力していくことで、例えばアナログオーディオ信号として出力される。
即ち磁気テープから読み出されたデータは一時的にRAMに蓄積された後に再生出力されるわけであるが、RAMに蓄積されるデータ量はほぼ一定の量になるように再生サーボがかけられている。
【0015】
RAMから読み出してD/A変換器に出力されたデータは、RAM上で見ればもはや不要なデータとなる。そして、そのデータワードを記憶しておいた各アドレスは、その後テープから読み出されてくるデータの記憶エリアとして用いられる。
このため、D/A変換器に出力したタイミングで、そのデータワードが記憶されているアドレスにはエラーフラグをセットしておく。
【0016】
その後、テープから読み出されてきたデータについては、CRCチェックがセーフとなったデータワードのみをRAMに書き込むようにしているが、このように新たにデータが書き込まれるタイミングで、そのアドレスにおけるエラーフラグをリセットするようにしている。つまり、エラーフラグにより、そのデータワードが既に出力された不要なものであるか否かを判別できる。
新たにテープから読み出されてきた各データワードについて、CRCエラーとなったものはRAMに書き込まないが、この場合、そのデータワードを書き込むべきアドレスには旧データワードが残され、エラーフラグもセットされている。RAM上でこのようにエラーフラグがセットされているデータワードについてはCRCエラーとして扱い、訂正や補間処理により対処できる。
【0017】
このようにRAM上に記憶されている各データワードに関しては、エラーフラグにより今後出力すべき適正なデータワードであるか否かを判別することになるが、テープ再生動作を開始した直後は、RAMが初期化されていないため各データワードのエラーフラグの状態はどのようなものとなっているかが分からない。このような状態による不安定な動作を避けるために、再生開始時には、RAMの全データワード記憶領域について、エラーフラグセットをセットするという動作を行なうことが求められている。
【0018】
また、記録の継ぎ目を再生した場合についても同様にエラーフラグセットの必要性がある。
例えば図22(a)にテープ上に示すようにそれぞれ異なる時点で記録されたデータ群Xとデータ群Yの記録の継ぎ目があったとする。
各データ群(例えば楽曲等の音声データ群)については、それぞれ各トラックに対応して図示するように連続的な値となるトラックアドレス(Vアドレス)が付加されている。トラックアドレスは記録時において発生されるものであるため、異なる時点で記録したデータ群Xとデータ群Yについては連続性は保たれない。このため、図22(a)の例では、データ群Xについては、トラックアドレスが・・・・『18』『19』『20』として進んできたところで終了しており、隣接するデータ群Yとしての最初のトラックはトラックアドレスが『12』とされている。
【0019】
いまトラックアドレスが『0』〜『31』でサイクリックにインクリメントされる値であるとし、図22(b)にトラックアドレスに対応するRAMの記憶領域イメージを示す。データ群Xについて読み出されてきたデータは図示するようにトラックアドレスに従ってトラックアドレス『20』に対応するアドレスまでに書き込まれていくが、データ群Yに進むと、最初のトラックアドレスは『12』であるため、RAM上ではトラックアドレス『12』に対応するアドレスから書き込みが行なわれていく。
【0020】
このような場合、RAM上では、蓄積されてまだD/A変換器に出力されていないデータ群Xのデータワードに対してデータ群Yのデータワードが上書きされてしまうことになり、データ群Yのデータワードの中でCRCエラーによりRAMに書き込まれないデータワードがあった場合、それに対応するRAM上のアドレスにはデータ群Xのデータワードが残されてしまう。つまりデータ群Yにおいて訂正系列上関係の無いデータが混じってしまうことになり、パリティエラーが引き起こされる。
【0021】
パリティエラーが多くなり、訂正しきれずに見逃されてしまうと、再生音として大きな異音が生じ、問題となる。
このようなことを避けるため、上述した再生開始時だけでなく、記録の継ぎ目の再生の際にも、RAMの1周分の領域でエラーフラグセットを行なう必要が生じる。
【0022】
また、以上のように再生開始時や記録の継ぎ目でRAMの1周分の領域でエラーフラグセット(以下、オールエラーセットという)を行なうことが要請されているわけであるが、単純にこの処理を行なうと、再生開始時や記録の継ぎ目でオールエラーセットの処理時間だけ再生出力が待たされることになる。
例えば1トラック20msecにつき32Kbitのエリアを割り当てる場合、RAMが1MbitのD−RAMであるとすると0.64秒、4MbitのD−RAMであるとすると2.56秒待つ必要がある。
この間、再生音声としての音だしが遅れたり、記録された音声データの冒頭部分が欠けて再生出力されるなどの現象が生じるという問題がある。
【0023】
またRAMとしては、大容量化が容易で、またビットあたりのコストも安いD−RAM(ダイナミックRAM)が使用されることが多い。
D−RAMの基本クロックとしては、入出力4ビット構成の場合、反転RAS信号、反転CAS信号、反転WE信号、反転OE信号がある。
そして反転RAS信号は行アドレス(ROWアドレス)のラッチ、メモリセルデータの増幅、リフレッシュ動作、及びチップ全体のアクティブ/プリチャージ動作に関与し、反転CAS信号は列アドレス(COLUMNアドレス)のラッチ、データの読出/書込動作に関与する。
反転WE信号はデータの読出/書込動作に関与する。
反転OE信号はデータの読出動作に関与する。
【0024】
ここで、反転RAS信号により行アドレスのアクセスが行なわれた場合、その1行についての全てのメモリセルに対応してセンスアンプを活性化させて、リフレッシュを実行すると同時に、各メモリセルのデータを出力バッファに取り込む。このため、行アドレスのアクセス時には大きなスパイク電流が流れるという性質がある。
一方、列アドレスのアクセスについては、反転CAS信号により取り込まれた列アドレスにより、行アドレスのアクセスによって出力バッファに取り込まれたデータからその列アドレスとなるデータをデータバスに出力する動作となるため、電流量としてはさほど大きなものとはならない。
【0025】
以上の性質から、オールエラーセットのための処理として特に工夫なくアクセスを行なうようにし、反転RAS信号による行アドレスアクセスの回数が多くなると、その分消費電力が多くなり、D−RAMを使用するシステムにおける省電力化に対する大きな問題となる。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題に鑑みて、適切なタイミングでオールエラーセットとしての処理を実現するとともに、さらにこのオールエラーセットを高速に行なうことができるようにし、再生開始時における迅速な音出し開始や、記録の継ぎ目での音の欠落の防止を実現することを目的とする。
また、オールエラーセットの動作として効率の良いアクセス処理を行ない、消費電力の削減を実現することも目的とする。
【0027】
このため、所定量のデータワードにより構成される各ブロックにより1つのトラックが形成されてデータ記録が行なわれており、各トラックに対するトラック番号及び各ブロックに対するブロック番号が記録されている記録媒体に対応する再生装置として、記録媒体からデータを読み出す読出手段と、行アドレスと列アドレスがマルチプレクスされたRAMで構成されるメモリ手段と、前記読出手段によって記録媒体から読み出されたデータについて、トラック番号及びブロック番号に基づいて書込アドレスを発生させ前記メモリ手段に書き込んでいく制御を行なうとともに、メモリ手段からデータを読み出して再生出力データとする第1のメモリ制御手段と、前記メモリ手段に記憶されているデータが不要とされるときに、1回の行アドレスアクセス期間内に複数の列アドレスアクセスを実行して記憶されている各データワードに対して一括してエラーフラグをセットすることができる第2のメモリ制御手段と、を備えて構成される
【0031】
また、読出手段によって記録媒体から読み出されるデータについて、データの不連続箇所を検出する検出手段を設け、第2のメモリ制御手段は、検出手段によって不連続箇所が検出されたらオールエラーセットを行なうようにする。
さらに、第2のメモリ制御手段は、読出手段によって記録媒体からのデータ読み出し動作が開始される際に、オールエラーセットを行なうようにする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態となる再生装置について説明する。この再生装置は磁気テープを記録媒体としてノントラッキング方式で音声データなどを再生するものとする。説明は次の順序で行なう。
1.再生装置の構成
2.D−RAMの記憶エリア
3.D−RAMインターフェース回路の構成
4.通常のD−RAMアクセス動作
5.オールエラーセットアドレス発生部の構成
6.オールエラーセット処理のためのD−RAMアクセス動作
7.本例の効果
【0033】
1.再生装置の構成
再生装置としての回路ブロックを図1に示す。
この再生装置は、上述した図20のフォーマットによりトラックが形成されている磁気テープからの再生動作を行なうもので、テープから読み出されたデータは一旦、記憶手段に記憶されていくことになるが、この記憶手段としてD−RAM1が設けられている。
このD−RAM1は、図1の各部が含まれる信号処理ICに対して外付けされている構成とし、記憶容量として4Mビットもしくは1Mビットのいづれかのものが採用される。
【0034】
磁気テープに対する磁気ヘッド2のヘリカルスキャンにより回転ヘッドの1回転につき1トラックが記録され、また再生されることになるが、ここで1トラックを『V』と呼ぶこととすると、記録データ又は再生データを記憶するD−RAM1としては、4Mビットの場合は128V分、1Mビットの場合は32V分の記憶容量を持つものとなる。
【0035】
磁気テープから読み出されたデータはD−RAM1に記憶されていくことになるが、D−RAM1へのデータの書込みアクセス動作の前に、まず、記憶されたD−RAM1に記憶されているデータに対する処理部を先に説明する。
【0036】
図1においてD−RAM1に対する書込/読出処理はD−RAMインターフェース回路18により行なわれる。
D−RAM1に書き込まれたデータは、まず誤り訂正処理が行なわれることになる。D−RAMインターフェース回路18を介してD−RAM1から読み出されたデータブロックは、データバス17を介して誤り訂正/PQセット処理回路21に供給される。なお、データバス17は、1ワードにつき12ビットのデータと1ビットのエラーフラグについて使用されている。
誤り訂正/PQセット制御回路20は、磁気テープから読み出されてD−RAM1に記憶されたデータについて、訂正処理及びPQセットに関する制御を行なう。
【0037】
訂正処理が施されたデータについて、D−RAM1上で訂正OKのデータについてはエラーフラグオフ(『0』)とされ、訂正しきれなかったデータについてはエラーフラグが『1』にセットされる。
訂正処理後は一定周期でD−RAM1から読み出されるデータが、DAデータラッチ回路22に取り込まれる。
DA出力/エラーセットアドレス発生回路19は、DAデータラッチ回路22に対してラッチクロックを供給する。
【0038】
DAデータラッチ回路22には12ビット幅に圧縮されているオーディオデータが供給されることになるが、このデータが伸長回路23で18ビットに伸長される。
またDAデータラッチ回路22にラッチされた1ワードのデータにつきエラーフラグがオンとされていた場合、即ち例えば訂正処理で訂正しきれないものであったような場合は、補間回路24で補間処理が施される。そして、D/A変換器25においてアナログオーディオ信号とされ、端子26から再生音声信号として出力されることになる。
【0039】
ここで、D−RAM1に対して使い終ったメモリエリアについては、次にテープから読み出されてくるブロックデータの書き込みに先だって、エラーフラグを『1』にセットしておく処理が行なわれる。
即ち、D/A変換器25側に出力し終ったデータが記憶されていたのメモリエリアへのエラーフラグセットとして、DA出力/エラーセットアドレス発生回路19は、D/A変換器25側への周期的なD−RAM1からのデータ読み出しアクセススロットの直後のスロットにおいて、同じアドレスにエラーフラグ=1を書き込むようにしている。
【0040】
また、P,Qパリティワードについても同様に、不要となったメモリエリアには次にテープから読み出されてくるブロックデータの書き込みに先だって、エラーフラグを『1』としておく処理が行なわれる。
即ち、誤り訂正/PQセット制御回路20は、訂正処理の終ったP,Qパリティワードに対してD−RAM1上で同じアドレスにエラーフラグ=1を書き込むようにしている。
【0041】
以上のようにD−RAM1では、D/A変換器25側への出力が済んで、使い終ったとされるワードデータについては、エラーフラグがセットされていることになる。そしてテープから読み出されたデータについてのD−RAM1への書き込みアクセス時には、エラーフラグが参照される。
【0042】
次に磁気テープから読み出されたデータをD−RAM1に書き込むまでの回路部を説明する。
回転ヘッド部2では、図示しない磁気テープに対してAヘッド、Bヘッドによるヘリカルスキャン再生が行なわれる。Aヘッド、Bヘッドはほぼ180°対向して配置されている。
Aヘッド、Bヘッドによって読み取られた信号はヘッドアンプ3で増幅された後、波形等化器4を介してPLL回路5に供給される。PLL回路5では再生データから再生クロックが生成され、復調回路6で再生クロックを用いてデータの復調処理が行なわれて、同期信号(SYNC)及びNRZ復調データが出力される。
【0043】
図20で説明したように磁気テープの1トラックではブロックという単位でデータが記録されているが、1ブロック毎の再生データについて、同期信号(SYNC)及びNRZ復調データはCRC処理部9に供給され、同期信号(SYNC)のタイミングを基準としてNRZ復調データのCRCチェックが行なわれる。そのデータブロックについてチェックOKであった場合は、セーフ信号(SAFE)が再生制御回路10に供給される。再生制御回路10はCRCチェックについてセーフとされたデータブロックについて、以降、回路の同期が取られ、D−RAM1への書き込み及び誤り訂正、D/A出力などの処理を実行することになる。
【0044】
遅延回路7は、CRC処理部9においてCRCチェックを行なう期間を待機させるために設けられている。つまり、テープから読み出された1ブロックのデータについてCRCチェックがセーフでない場合はD−RAM1への書き込みは行なわないものであるため、NRZ復調データについてこの判断期間として1ブロック期間分だけ転送を遅らせる。遅延回路7はシフトレジスタや、もしくはメモリ及びカウンタによって構成できる。
【0045】
シリアル/パラレル変換部8では、遅延回路7を介してシリアル転送されてくる1ブロックのワードデータをそれぞれパラレルに変換して出力する。
シリアル/パラレル変換部8から出力される1ブロックのデータについては、データラッチ回路11によって各ワード(12ビット)が順次ラッチされ、データバス17に出力されていく。
また、ブロックアドレスについてはブロックアドレスラッチ回路12にラッチされる。この場合、ラッチされるアドレスは図20に示した各ブロックの13ビットのアドレス(トラックアドレス6ビット+ブロックアドレス7ビット)である。
【0046】
詳しくは後述するが、D−RAM1上ではトラックアドレスは7ビットとされている。これは読み出されたトラックアドレス6ビットに加えて、A/Bヘッドのアジマスに対応するビットV0が付加されるものであり、このビットV0は、ブロックアドレスラッチ回路12の出力に付加される。これによりトラックアドレスとブロックアドレスで合計14ビットのアドレスとされ、アドレス変換回路18に供給される。
データラッチ回路11及びブロックアドレスラッチ回路12には再生制御回路10からラッチクロックが供給される。
【0047】
ワードアドレス発生部13は5ビットカウンタとされる。そしてCRCチェックがセーフとなったタイミング、即ちブロックアドレスラッチ回路12のラッチタイミング初期値がロードされ、以降データラッチ回路11へのラッチタイミング毎にカウントアップしていく。そしてそのカウント値に基づいてワードアドレスを発生させる。
図20に示したように1ワードは12ビットであるため、再生制御回路10は12ビットカウンタを有し、この12ビットカウンタのカウントアップ毎にデータラッチ回路11に対するラッチクロック(=ワードカウンタのカウントクロック)を供給している。
【0048】
アドレス変換回路15には、14ビットのブロックアドレス(及びトラックアドレス)と、5ビットのワードアドレスが供給される。
このアドレス変換回路15では、ラッチされたテープ上でのブロックアドレスから、トラックの両端の2重記録領域におけるブロックを本来のブロックと同じブロックアドレスに変換し、ワードアドレスを元に、インターリーブ系列に従ってD−RAM1上の実アドレスに変換する。
またインターリーブのかかっていないCTLブロックについても、8ブロックとも同じ実アドレスに変換する。
【0049】
このアドレス変換回路15により、ワードの実アドレスとしては4ビットに変換され、7ビットのトラックアドレス、7ビットのブロックアドレスと合わせて18ビットがアドレスバス16に出力されることになる。
【0050】
このアドレスバス16に出力されたアドレスと、データバス17に出力されているワードデータがD−RAMインターフェース回路18を介してD−RAM1に供給され、書き込みアクセスが実行される。
【0051】
エラーフラグチェック部27では、D−RAM1上で書き込みを行なうべきブロックアドレスでのエラーフラグの状態が読み込まれ、フラグ状態が判別される。判別されたエラーフラグの状態は再生制御回路10に検出される。
【0052】
また読み出されるデータには、図20で説明したようにCRCコードとともにOWPコードが付加されている。OWPコードは前述したように一連の記録に対して同一のコードが付されるものである。従って、例えば図2に示すように磁気テープ上で異なる時点で記録されたデータ群Xとデータ群Yが隣接していたとき、データ群Xのデータとして読み出されたブロックからは『OWPX 』というOWPコードが検出され、またデータ群Yのデータとして読み出されたブロックからは『OWPY 』というOWPコードが検出される。
【0053】
このOWPコードは、前述のとおりブロックデータは正しくオーバライトされたものか、もしくは消し残りデータであるかを判断する基準となるものであるが、このOWPコードからは、記録されたデータ群の継ぎ目を判別することもできる。つまり、トラック走査により読み出されるOWPコード値の大多数がそれまでと異なる値となったときは、例えば図2の場合ではデータ群Xとデータ群Yの記録の継ぎ目であると判断できる。このOWPコードによって検出できる継ぎ目とは、図22で説明したようにトラックアドレスが不連続となるポイントに相当する。図1においてOWPチェック部14は、このようなOWPコードによる判別処理を行なう。
そして、判別情報は再生制御回路10もしくは再生装置の全体を制御するマイクロコンピュータによって形成されるコントローラ30に供給する。
【0054】
2.D−RAMの記憶エリア
次にD−RAM1の記憶エリアについて説明する。
上述したように、1トラックのデータ量を『1V』とすると、D−RAM1が4Mビットの場合は128V分、1Mビットの場合は32V分の記憶容量を持つものとなるが、4Mビットとして説明すると、D−RAM1には図3に模式的に示すように0V〜127Vという128トラックに対応したアドレス空間が形成される。このトラックに対応するアドレス(トラックアドレス)はV6〜V0の7ビットにより形成される。
1MビットのD−RAMが用いられる場合は、V4〜V0の5ビットで32V分のトラックアドレスが形成されることになる。
【0055】
1つのVアドレス内では、128ブロック分の領域があり、ブロックアドレスとしてB0〜B6の7ビットで、00h〜7Fhのアドレスが形成される。(『h』が付された値は16進表記)
また各ブロックの領域はデータ16ワードに対応して、W0〜W3の4ビットで0h〜Fhのワードアドレスが形成される。
以上、D−RAM1は、トラックアドレスV0〜V6、ブロックアドレスB0〜B7、ワードアドレスW0〜W3による、18ビットのアドレス空間とされている。
【0056】
D−RAM1では、1ワードにつき16ビットが割り当てられるが、D−RAM1に関するデータ幅は4ビット幅とされており、1ワードのアクセスについては、1回の行アクセス内で4回の列アクセスを行なうことで実行するようにする。図20に示したように1ワードのデータは12ビットとされるが、D−RAM1上の16ビットの1ワードにおいて、最初の4ビットはエラーフラグとし、その後の3回アクセス分の12ビットとしてワードデータが割り当てられる。
エラーフラグとしては、CRCチェックセーフの場合には4ビット内の1ビットを『0』とし、またエラーの場合は、『1』を書き込むこととする。
【0057】
D−RAM1に対するアクセスの際のアドレス指定のために10ビットのアドレス端子が形成され、各アドレス端子には行アドレス(ロウアドレス)と列アドレス(カラムアドレス)がマルチプレクスされた状態で時分割されて入力されることで、メモリセルの1つに対して任意にアクセスすることができるようにしている。
【0058】
行アドレスは、反転RAS信号の立ち下りによって各アドレス端子から内部の行アドレスバッファにラッチにされ、また列アドレスは、反転CAS信号の立ち下りによって各アドレス端子から内部の列アドレスバッファにラッチにされる。アクセス動作としては、反転RAS信号で行アドレスを取り込み、その後の反転CAS信号によって1又は複数の列アドレスが順次取り込まれることによって、行アドレス及び列アドレスで指定される所要のメモリセルに対するデータの書込/読出が行なわれる。
【0059】
1つのVアドレス内のメモリーマップを図4に示す。4MビットのD−RAM内には、この図4のメモリ領域が128個分、また1MビットのD−RAM内には、この図4のメモリ領域が32個分、存在することになる。
1つのVアドレス内では、128ブロック分の領域としてB0〜B6の7ビットで、00h〜7Fhのアドレスが形成され、さらに各ブロックの領域は16ワードで構成され、W0〜W3の4ビットで0h〜Fhのワードアドレスが形成される。
【0060】
A/D変換、D/A変換される音声データの系列は、32KHzサンプリングで、L,Rの2チャンネルとし、1トラック(1V)の周期を20msec(50Hz)とすると、1VあたりLチャンネル、Rチャンネルあわせて1280ワード存在する。つまり図20で説明したように1トラックにはデータ領域として80ブロック存在し、各ブロックには、L1,R1 ・・・・・・・L8,R8の16ワードが存在するため、16×80の1280ワードがこれに相当する。
【0061】
この音声データとなる1280ワードは、図4に示した1V分のメモリ領域(128×16=2048ワード)において、後ろづめで書き込まれるとする。
即ち、128ブロックのうちで音声データには80ブロックの領域が割り当てられ、図4に示すようにブロックアドレス30h〜7Fhの領域(データエリア)に書き込まれる。このとき、L,Rチャンネルが交互にアドレスの進む順番にアクセスされる。ブロックアドレス30hのワードアドレス0hがトラックの最初の音声データワード、ブロックアドレス7FhのワードアドレスFhがトラックの最後の音声データワードとなる。
【0062】
1ブロックの音声データの8ワードに対しては、PとQの2つのパリティが生成される。
パリティ生成及び訂正処理については、チャンネル毎の時間軸で奇数番目(OD)と偶数番目(EV)の2つの系列に分けて独立して行なうことになる。
8ワードの音声データに対してクロスインターリーブでPとQの2つの単純パリティを生成する訂正系列とし、P系列にはQワードを含まないものとする。
P,Qパリティワード(POD,QOD,PEV,QEV)は音声データの1/4のワード数であるため、ブロックアドレス0Ch〜1Fhの20ブロック分の領域(PQエリア)に割り当てられる。
【0063】
CTLデータについては、ブロックアドレス01hが割り当てられ、さらにAUX1、AUX2はブロックアドレス02h,03hが割り当てられている。
CTLデータ、AUX1、AUX2についてのP,Qワードは、ブロックアドレス04hに割り当てられる。
【0064】
後述する本例の特徴となる動作であるオールエラーフラグセットとしては、以上の音声データワード、PQパリティワード、CTLデータ、AUX1、AUX2としてのワードに関してエラーフラグがセットされるものとなる。
メモリマップ上でブロックアドレス20h〜2Fhは未使用のエリアであり、オールエラーセット動作については、この領域をとばすことで効率的な動作を実現する。なお、ブロックアドレス20h〜2Fhはブロックアドレスの上位3ビット(B6,B5,B5)が(0,1,0)となる領域である。
【0065】
図3、図4のようなメモリ空間をもつD−RAM1に対してのアクセスは、行アドレス(ロウアドレス)と列アドレス(カラムアドレス)により行なわれるが、ロウアドレスとカラムアドレスはそれぞれ10ビットで次のように割り当てられている。
即ちトラックアドレスV6〜V0、ブロックアドレスB6,B5、ワードアドレスW1の合計10ビットがロウアドレスに割り当てられる。
またブロックアドレスB4〜B0、ワードアドレスW3,W2,W0の8ビットはカラムアドレスに割り当てられる。そしてカラムアドレスには1ワードを4回のアドレスで実行するための2ビットb1,b0が加えられ合計10ビットとされる。
【0066】
なお、D−RAM1が1Mビットである場合、トラックアドレスV6,V5はなくなり、ロウアドレスとカラムアドレスはそれぞれ9ビットとなる。この場合、ブロックアドレスB4はロウアドレスに割り当てられる点が4Mビットの場合と異なる。
【0067】
3.D−RAMインターフェース回路の構成
D−RAM1に対するアクセス動作を実行するD−RAMインターフェース回路18の構成を図5に示す。
このD−RAMインターフェース回路18によるアクセスアドレスの発生動作としては、図4で説明したように各エリアに対しての磁気テープから読み出されてきたデータの書込/読出を行なうための通常のアドレス発生動作と、オールエラーセット動作の際のアドレス発生動作を行なう。
【0068】
D−RAMインターフェース回路18はコントローラ30からの制御等に基づいてD−RAM1に対する各種の書込/読出動作を行なう。
データ転送が4ビット幅で行なわれる4Mビット(又は1Mビット)のD−RAM1に対しては、データは、図1で説明したようにデータバス17からD−RAMインターフェース回路18を介して書込/読出が行なわれる。図5のようにD−RAMインターフェース回路18ではデータ読出/書込部49により、書込時にはデータバス17から入力されたデータをD−RAM1に伝送し、また読出時にはD−RAM1から読み出したデータをデータバス17に出力する。
【0069】
書込/読出時には、D−RAMインターフェース回路18はD−RAM1に対してA9〜A0の10ビットのアドレスを出力する。
通常の音声データ等の書込/読出時にはアドレスバス16で転送されてくるアドレスをアドレスフリップフロップ42に取り込み、そのアドレスに基づいてロウアドレス又はカラムアドレスが生成され、アドレスマルチプレクサ43がA9〜A0の10ビットのアドレスとして時分割的にD−RAM1に出力する。
またオールエラーセットのためのアクセス時には、オールエラーセットアドレス発生部50がエラーフラグ書込のためのロウアドレス、カラムアドレスを生成し、アドレスマルチプレクサ43がA9〜A0の10ビットのアドレスとして時分割的にD−RAM1に出力する。
【0070】
また、D−RAM1に対する書込/読出動作のコントロール信号となる反転CAS信号CAS ̄、反転RAS信号RAS ̄、反転ライトイネーブル信号WE ̄は、それぞれ制御回路41がD−RAM1に対して出力する。
なお反転CAS信号CAS ̄、反転RAS信号RAS ̄、反転WE信号WE ̄は後述するオールエラーセットアドレス発生部50での動作にも用いられる。
そして、オールエラーセット動作の場合は、通常のアクセス時に対して、反転CAS信号CAS ̄、反転RAS信号RAS ̄、反転WE信号WE ̄はそのパルス波形が変形される。
【0071】
制御回路41は、マスタークロックMCKが供給されており、マスタークロックMCKから各種の制御信号を生成する。またマスタークロックMCKもしくは反転マスタークロックMCK ̄を所要の部位に供給する。
また、書込/読出動作としての1スロットの基準となるスロットクロックSLOT.CK をアドレスフリップフロップ42及びオールエラーセットアドレス発生部50に供給する。
【0072】
さらに、時分割で出力するロウアドレス/カラムアドレスの出力タイミングを指定するロウ/カラム選択信号RA/CA ̄をアドレスマルチプレクサ43に供給する。
また、D−RAM1が4Mビットとされる場合と1Mビットとされる場合があるが、この識別信号4M/1M ̄をアドレスマルチプレクサ43及びアンドゲート48に供給する。識別信号4M/1M ̄は、D−RAM1が4Mビットであるときは常に『1』とされ、また1Mビットであるときは常に『0』となる信号である。
また、オールエラーセットの際には、その動作を実行するトリガとなる各種信号(DRAM.CLR,DRAM.CLR-V,V/RST )をオールエラーセットアドレス発生部50に供給する。
【0073】
まず通常のデータ書込/読出のためのアドレス発生部位について説明する。
図1で説明したようにD−RAMに対してアクセスすべきアドレスデータがアドレスバス16において18ビットで転送されてくる。
18ビットのアドレスとは、即ちトラックアドレスV6〜V0、ブロックアドレスB6〜B0、ワードアドレスW3〜W0である。
【0074】
転送されてきたトラックアドレスV6〜V0、ブロックアドレスB6〜B0、ワードアドレスW3〜W0はスロットクロックSLOT.CK に基づいてアドレスフリップフロップ42に取り込まれる。
アドレスフリップフロップ42はスロットクロックSLOT.CK のタイミングにより、ラッチした18ビットのアドレスを出力し、アドレスマルチプレクサ43に供給するわけであるが、このときトラックアドレスV6〜V0、ブロックアドレスB6〜B0、ワードアドレスW3〜W0のそれぞれをロウアドレスとカラムアドレスに振り分ける処理が行なわれる。
【0075】
前述したようにD−RAM1が4Mビットの場合、トラックアドレスV6〜V0、ブロックアドレスB6,B5、ワードアドレスW1がロウアドレスに割り当てられる。またブロックアドレスB4〜B0、ワードアドレスW3,W2,W0がカラムアドレスに割り当てられる。
ロウアドレスR9〜R0、カラムアドレスC9〜C0について、割り当てを示したものが図6である。この図6の割り当てに従うようにアドレスフリップフロップ42からアドレスマルチプレクサ43への転送が行なわれる。
【0076】
図5からわかるように、アドレスフリップフロップ42から出力されるワードアドレスW1はロウアドレスR0としてアドレスマルチプレクサ43に供給される。
またブロックアドレスB5,B6はロウアドレスR1,R2としてアドレスマルチプレクサ43に供給される。
またD−RAM1が4Mビットの場合はスイッチ44がT1 端子に接続されているため、トラックアドレスV0〜V6はロウアドレスR3〜R9としてアドレスマルチプレクサ43に供給される。
【0077】
さらにアドレスマルチプレクサ43に対しては、ワードアドレスW0がカラムアドレスC2、ワードアドレスW2がカラムアドレスC3、ワードアドレスW3がカラムアドレスC4として供給される。またブロックアドレスB0〜B4がカラムアドレスC5〜C9として供給される。
【0078】
カラムアドレスC0,C1については、カウンタ45の出力と、ワードアドレスW1、ブロックアドレスB5としての出力の排他的論理和により生成される。カウンタ45は制御回路41からのカウンタクリア信号によりクリアされた後、マスタークロックによりカウントアップを行ない、カウント値(Cb1,Cb0)の出力を行なう。
【0079】
EX−OR回路46はアドレスフリップフロップ42から出力されるブロックアドレスB5(即ちロウアドレスR1)が供給され、カウンタ45の出力Cb1との排他的論理和b1を出力する。これがカラムアドレスC1とされる。
またEX−OR回路47はアドレスフリップフロップ42から出力されるワードアドレスW1(即ちロウアドレスR0)が供給され、カウンタ451の出力Cb0との排他的論理和b0を出力する。これがカラムアドレスC0とされる。
【0080】
このカラムアドレスC1,C0は、1ワード=16ビット幅のデータを4ビット幅のD−RAM1で扱うために割り当てられているもので、反転RAS信号(RAS ̄)による1回の行アドレスのアクセス中に、反転CAS信号(CAS ̄)に応じてC1,C0によって列アドレスを4回アクセスすることで、1ワード(16ビット)のデータの書込/読出を行なうようにしている。
【0081】
ところで、D−RAM1が1Mビットの場合、トラックアドレスV4〜V0、ブロックアドレスB6,B5,B4、ワードアドレスW1がロウアドレスに割り当てられ、ブロックアドレスB3〜B0、ワードアドレスW3,W2,W0がカラムアドレスに割り当てられることになる。
この場合、各9ビットとなるロウアドレスR8〜R0、カラムアドレスC8〜C0について、割り当てを示したものが図7である。D−RAM1が1Mビットの場合は、この図7の割り当てに従うようにアドレスフリップフロップ42からアドレスマルチプレクサ43への転送が行なわれる。
4MビットのD−RAMの場合と異なる点として、ブロックアドレスB4がロウアドレスに割り当てられることになる。
【0082】
図5からわかるように、アドレスフリップフロップ42から出力されるワードアドレスW1、ブロックアドレスB5,B6、トラックアドレスV0〜V4は、ロウアドレスR0〜R7としてアドレスマルチプレクサ43に供給される。
またD−RAM1が1Mビットの場合はスイッチ44がT2 端子に接続されているため、ブロックアドレスB4がロウアドレスR8としてアドレスマルチプレクサ43に供給される。
【0083】
さらにアドレスマルチプレクサ43に対しては、ワードアドレスW0,W2,W3、ブロックアドレスB0〜B3がカラムアドレスC2〜C8として供給される。
またカラムアドレスC0,C1については、4Mビットの場合と同様である。1Mビットの場合ロウアドレスR9及びカラムアドレスC9は用いられない。
【0084】
アドレスマルチプレクサ43は、D−RAM1に対して各10ビットのロウアドレス及びカラムアドレスを、RAS/CAS選択信号(RA/CA ̄)に応じて時分割的にアドレスA9〜A0として出力する。
RASアクセスの場合はRAS/CAS選択信号(RA/CA ̄)が入力される端子TA は『1』となり、CASアクセスの場合はRAS/CAS選択信号(RA/CA ̄)が入力される端子TA は『0』となる。
【0085】
なお、端子TB は通常のアクセスと後述するオールエラーセット動作のアクセスを識別する端子となり、通常のアクセス時には『0』、オールエラーセット動作時には『1』となっている。
従って、端子TA ,TB が『1,0』のときは通常のアクセスにおいてRASアクセスを行なうタイミングであり、このときアドレスマルチプレクサ43は、アドレスフリップフロップ42から取り込まれたロウアドレスR9〜R0をアドレスA9〜A0として出力する。
RASアクセス時のアドレスA9〜A0の割り当ては図8のとおりである。
【0086】
また端子TA ,TB が『0,0』のときは通常のアクセスにおいてCASアクセスを行なうタイミングであり、このときアドレスマルチプレクサ43は、アドレスフリップフロップ42及びEX−OR回路46,47から取り込まれたカラムアドレスC9〜C0をアドレスA9〜A0として出力する。
CASアクセス時のアドレスA9〜A0の割り当ては図9のとおりである。
【0087】
なお、アドレスA9はアンドゲート48を介して出力される。アンドゲート48の他方の端子には識別信号4M/1M ̄が供給されており、4MビットのD−RAMの場合は『1』、1MビットのD−RAMの場合は『0』となる。従って、4MビットのD−RAMの場合はアドレスA9の値として『0』又は『1』がD−RAM1に供給されるが、1MビットのD−RAMの場合はアドレスA9は常に『0』となる。即ちアドレスA9(ロウアドレスR9又はカラムアドレスC9)はアクセスに用いられない。
【0088】
1MビットのD−RAMの場合ではトラックアドレスV6,V5が不要となるが、1Mビット/4Mビットの両方に対応可能な回路構成を考えたときに、単純にロウアドレス、カラムアドレスの割り当てをずらすと切換回路構成が複雑になる。例えばロウアドレス、カラムアドレスが各9ビットとなることに応じて、ロウアドレスR8としてトラックアドレスV4を割り当て、他を順番にずらしていくことは、A9〜A0の殆どのアドレスラインに関して1Mビット/4Mビットに応じた切換回路構成が必要になる。
ところが本例では図7のようにブロックアドレスB3をロウアドレスR8に割り当てるようにすることで、切換回路としては、A9のアドレスラインのみを1Mビット/4Mビットに応じて有効/無効とするアンドゲート48を設けるのみでよく、回路構成を非常に簡略化できる。
【0089】
4.通常のD−RAMアクセス動作
以上のように通常のアクセス時には、データバス16から取り込まれたアドレスに基づいてロウアドレス、カラムアドレスが生成され、データの書込/読出が実行される。
この通常のD−RAMアクセス動作としての動作タイミングを図13に示す。
【0090】
制御回路41は、図13(a)に示すマスタークロックMCKを1/6周期に分周して図13(b)のようにスロットクロック(SLOT・CK ̄)を生成し、マスタークロックMCKの6クロックの期間をD−RAM1に対するアクセスの1スロットとしている。
【0091】
このアクセスの1スロットにおいてD−RAM1に対して図13(c)(d)(e)のように反転RAS信号RAS ̄、反転CAS信号CAS ̄、反転WE信号WE ̄を出力する。
反転RAS信号RAS ̄の立ち下がりタイミングではアドレスマルチプレクサ43からロウアドレスR9〜R0がアドレスA9〜A0として出力されており、従って、反転RAS信号RAS ̄が『L』レベル期間であるこの1スロットにおいて1回のRASアクセスが行なわれる。
【0092】
そして、1回のRASアクセス期間において、マスタークロック周期で反転CAS信号CAS ̄が4回立下り、この各タイミングでカラムアドレスC9〜C0がアドレスA9〜A0として出力されている。この4回出力される各カラムアドレス(COL0〜COL3)において、C9〜C0の値は、その下位2ビットC1,C0がカウンタ45及びEX−OR回路46,47から得られるビットb1,b0の値としてマスタークロック周期で更新されているものであり、つまり、1ワードデータのアクセスを、1回のRASアクセス期間内の4回のCASアクセスで実行するためのアドレス出力動作となる。
【0093】
b1,b0の2ビットの値としては、Cb1,Cb2の値が『0,0』に初期化されてカウントされるカウンタ45の値と、直前のロウアドレス(R1,R0)の排他的論理和により生成しているが、これにより、RASアクセスからCASアクセスに切り換わる際に、D−RAM1に転送されるアドレス波形上のトランジェントが発生されないようになり、つまりアドレス端子の反転回数を低減させている。これにより端子容量やパターンの配線容量を充放電するための消費電力を減らすとともにシステムノイズを低減することができる。
【0094】
b1,b0の2ビットの値としては、1ワードのアクセス期間中に『0,0』『0,1』『1,0』『1,1』の4通り(ただし発生順序は直前のロウアドレス(R1,R0)などにより異なるものとなる)となるが、b1,b0、つまりD−RAM1においてカラムアドレスC1,C0が『0,0』となるエリア(4ビット)にエラーフラグが割り当てられ、他の『0,1』『1,0』『1,1』となるエリアには12ビットのワードデータが割り当てられる。
【0095】
5.オールエラーセットアドレス発生部の構成
オールエラーセット動作時には、オールエラーセットアドレス発生部50からアドレスマルチプレクサ43に対してロウアドレス、カラムアドレスが供給される。
【0096】
オールエラーセット時にはアドレスマルチプレクサ43の端子TB は『1』となるが、端子TA ,TB が『1,1』のときはオールエラーセットのためのアクセスとしてのRASアクセスを行なうタイミングとなり、このときアドレスマルチプレクサ43は、オールエラーセットアドレス発生部50から取り込まれたロウアドレスR9〜R0をアドレスA9〜A0として出力する。
【0097】
また端子TA ,TB が『0,1』のときはオールエラーセットのためのアクセスにおいてCASアクセスを行なうタイミングであり、このときアドレスマルチプレクサ43は、オールエラーセットアドレス発生部50から取り込まれたカラムアドレスC9〜C0をアドレスA9〜A0として出力する。
なお、このオールエラーセット動作時でも1MビットD−RAMの際には、アンドゲート48によりアドレスA9は用いられないようにされる。
【0098】
このようなオールエラーセットアクセスを実行させるオールエラーセットアドレス発生部50の構成を図10〜図12で説明する。
図10はオールエラーセットアドレス発生部50のブロック図である。
【0099】
図5に示した制御回路41からオールエラーセットの起動トリガとして出力される信号DRAM・CLRはオアゲート51に供給される。また、オールエラーセットの起動をトラック単位の同期信号と同期させたい場合には、制御回路41は信号DRAM・CLR-Vを、ノアゲート52,53で構成されるR−Sフリップフロップに入力する。そしてこのR−Sフリップフロップの出力をDフリップフロップ54に入力する。Dフリップフロップ54に対しては制御回路41がトラックの境界でリセット信号V-RST パルスを用いてDフリップフロップ54を起動する。Dフリップフロップ54の反転出力Q ̄はオアゲート51の他方の端子に入力される。
【0100】
オアゲート51の出力はDフリップフロップ55のクロックとされ、Dフリップフロップ55はこのタイミングで『H』レベルのデータ入力をラッチする。Dフリップフロップ55は後述するロウアドレス発生部80から供給される停止信号AEST.STOPU ̄によりクリアされる。
つまりDフリップフロップ55の出力Qはオールエラーセットの起動から停止までの期間『H』とされる。
【0101】
Dフリップフロップ55の出力QはDフリップフロップ56のデータ入力とされる。Dフリップフロップ56は制御回路41からスロットクロックSLOT.CK  ̄がクロックとして供給され、スロットクロックSLOT.CK  ̄のタイミングでラッチ出力を行なう。
Dフリップフロップ56の出力Qはオールエラーセットのリクエスト信号AEST.REQとなるとともに、Dフリップフロップ57のデータ入力とされる。Dフリップフロップ57にもスロットクロックSLOT.CK  ̄がクロックとして供給されている。
【0102】
リクエスト信号AEST.REQとDフリップフロップ57のQ出力はアンドゲート58に供給される。アンドゲート58の出力はオールエラーセット動作についてのエラーセットスロット信号AEST.SLOT となり、ロウアドレス発生部80に供給される。またエラーセットスロット信号AEST.SLOT は図5に示したようにアドレスマルチプレクサ43の端子TB にも供給され、アドレスマルチプレクサ43に対してオールエラーセットアドレス発生部50からのロウアドレス、カラムアドレスの選択出力を指示する。
【0103】
エラーセットスロット信号AEST.SLOT はインバータ61で反転されてノアゲート62に供給される。ノアゲート62の他端には後述するカラムアドレス発生部70から出力されるロウクロックROW.CKが入力される。
ノアゲート62の出力はDフリップフロップ59のクリア信号となる。
Dフリップフロップ59は『H』レベルのデータ入力がされており、出力Qはノアゲート60に供給される。ノアゲート60の他端には反転WE信号WE ̄が反転入力される。
【0104】
ノアゲート60の出力は反転WE信号WE ̄として制御回路41を介してD−RAM1に供給されるとともに、Dフリップフロップ59のクロックとされる。このDフリップフロップ59の出力Qは、オールエラーセット動作のイネーブル信号AEST.EN となり、カラムアドレス発生部70に供給される。
【0105】
ノアゲート60の出力である反転WE信号WE ̄はまた、アンドゲート63にも供給される。アンドゲート63の他端には反転マスタークロックMCK ̄が供給されている。このアンドゲート63の出力はノアゲート63に供給され、反転CAS信号CAS ̄とされ制御回路41を介してD−RAM1に供給される。また反転CAS信号CAS ̄はカラムアドレス発生部70に供給される。
【0106】
ロウアドレス発生部80及びカラムアドレス発生部70には反転RAS信号RAS ̄がインバータ65を介して入力される。
そしてカラムアドレス発生部70はアドレスマルチプレクサ43に対してカラムアドレスC2〜C8を出力する動作を行なう。カラムアドレスC2〜C8は上述した通常のアクセス時の場合と同様に、D−RAM1のアドレス空間上でのワードアドレスW0,W2,W3、ブロックアドレスB0〜B3に相当する。
【0107】
またロウアドレス発生部80はアドレスマルチプレクサ43に対してロウアドレスR0〜R9とカラムアドレスC0,C1,C9を出力する動作を行なう。
ロウアドレスR0〜R9はD−RAM1のアドレス空間上でのワードアドレスW1、ブロックアドレスB5,B6、トラックアドレスV0〜V6に相当する。なおロウアドレスR8はD−RAM1が1Mビットの場合はブロックアドレスB4に相当することになる。
【0108】
またカラムアドレスC9はD−RAM1が4Mビットの場合のブロックアドレスB4に相当する。
カラムアドレスC0,C1は、1ワード(16ビット)のアドレスに対してエラーフラグの領域である4ビットをアクセスするためのアドレスとなる。つまり、1ワードにつき12ビットのデータワード領域を除いた1/4であるエラーフラグ領域(通常のアクセスでビットb1,b0=0,0となるアドレス)のみをアクセスするために、(0,0)とロウアドレスR1,R0の排他的論理和がカラムアドレスC0,C1とされる。即ち、ロウアドレスR1,R0がそのままカラムアドレスC0,C1とされる。
【0109】
カラムアドレス発生部70の構成を図11に示す。
カラムアドレス発生部70にはQA 〜QG の7ビットカウンタ72が設けられる。このカウンタ72の出力QA 〜QG としての1〜127の値がワードアドレスW0,W2,W3及びブロックアドレスB0〜B3、つまりカラムアドレスC2〜C8となる。
カウンタ72はイネーブル信号AEST.EN によりクリアされる。またイネーブル信号AEST.EN と反転CAS信号CAS ̄はオアゲート71に入力され、オアゲート71の出力がカウンタ72のクロックとされる。イネーブル信号AEST.EN が『H』となることでカウンタ72のクリアが解除され、オアゲート71の出力に対するカウントが開始される。
【0110】
カウンタ72のQG 出力はDフリップフロップ73のクロックとされる。Dフリップフロップ73のデータ入力は『H』レベルとされており、また図10のようにインバータ65の出力であるRAS信号RASがリセット入力とされている。即ち、カウンタ72が『0』〜『127』の128回の計数出力を終える周期でロウクロックROW.CKが出力される。
このロウクロックROW.CKは図10のようにノアゲート62とともにロウアドレス発生部80に供給される。
【0111】
ロウアドレス発生部80の構成は図12に示される。
ロウアドレス発生部80においてロウクロックROW.CKはDフリップフロップ81のクロック入力とされる。Dフリップフロップ81では反転出力Q ̄がデータ入力とされている。Dフリップフロップ81には図10におけるアンドゲート58の出力であるエラーセットスロット信号AEST.SLOT がクリア入力とされている。即ち、エラーセットスロット信号AEST.SLOT が『H』とされクリアが解除される期間においてロウクロックROW.CKに基づいて反転出力Q ̄のラッチ出力を出力Qとして行なう。
Dフリップフロップ81は2進カウンタとして機能し、この出力QはワードアドレスW1に相当するロウアドレスR0として出力され、また前述したようにカラムアドレスC0とされる。
【0112】
Dフリップフロップ81の出力Qと、インバータ91の出力はアンドゲート82に供給され、アンドゲート82の出力はクロックB5CKとしてDフリップフロップ83に供給される。
Dフリップフロップ83もエラーセットスロット信号AEST.SLOT がクリア入力とされており、また反転出力Q ̄がデータ入力とされている。従ってエラーセットスロット信号AEST.SLOT によりクリア解除される期間においてクロックB5CKに基づいた反転出力Q ̄のラッチ出力を出力Qとする。
この出力QはブロックアドレスB5に相当するロウアドレスR1として出力され、また前述したようにカラムアドレスC1とされる。
【0113】
アンドゲート88の出力ENとDフリップフロップ81の出力Qはアンドゲート84に供給され、さらにDフリップフロップ83の出力Qと、アンドゲート84の出力はオアゲート85に入力される。オアゲート85の出力はクロックB6CKとしてDフリップフロップ86に供給される。
【0114】
Dフリップフロップ86もエラーセットスロット信号AEST.SLOT がクリア入力とされており、また反転出力Q ̄がデータ入力とされている。従ってエラーセットスロット信号AEST.SLOT によりクリア解除される期間においてクロックB6CKに基づいた反転出力Q ̄のラッチ出力を出力Qとする。
この出力QはブロックアドレスB6に相当するロウアドレスR2として出力される。
【0115】
Dフリップフロップ83,86、アンドゲート82,84,88、インバータ91、オアゲート85は、ロウアドレスR1,R2を生成する回路部となるが、ここでは1V期間内に3分周と4分周が切り換えられるようになっている。つまり、ロウアドレスR1,R2は3進と4進が切り換わるカウンタによって出力されることになる。
これは、図4のメモリ空間においてブロックアドレス20h〜2Fhのエリアをとばしてオールエラーセット動作として無駄なアクセスをなくすための処理であり、これについては後述する。
【0116】
Dフリップフロップ86の出力Qはカウンタ87のクロックとされる。
カウンタ87はQA 〜QH の8ビットバイナリカウンタとされる。
このカウンタ87の出力QA 〜QG としての値が4MビットD−RAMに対応するトラックアドレスV0〜V6、つまりロウアドレスR3〜R9となり、出力QH としての値がブロックアドレスB4、つまりカラムアドレスC9となる。
また、1MビットD−RAMに対応する場合は、出力QF としての値がブロックアドレスB4、つまりロウアドレスR8となる。
【0117】
カウンタ87はエラーセットスロット信号AEST.SLOT がクリア入力とされており、エラーセットスロット信号AEST.SLOT によりクリア解除される期間においてDフリップフロップ86の出力Q(即ちロウアドレスR2)についてのカウントを行なう。
【0118】
スイッチ90は、識別信号4M/1M ̄により端子T1 ,T2 が選択される。即ち4MビットD−RAMに対応する場合は端子T1 が選択され、1MビットD−RAMに対応する場合は端子T2 が選択される。
4MビットD−RAMの場合、カウンタ87の出力QH がブロックアドレスB4となり、また1MビットD−RAMの場合、カウンタ87の出力QF がブロックアドレスB4となるため、いづれの場合もスイッチ90からはブロックアドレスB4としての値が出力される。
【0119】
スイッチ90から出力されるブロックアドレスB4としての値はDフリップフロップ89のクロックとされるとともに、アンドゲート88に反転入力される。Dフリップフロップ89では、RAS信号RASによりクリア制御されるとともにデータ入力は『H』とされている。
Dフリップフロップ89の反転出力Q ̄は停止信号AEST.STOP  ̄となり、図10のようにDフリップフロップ55のクリア制御信号となる。
この停止信号AEST.STOP  ̄はオールエラーセットのための一連のアドレス出力が終了したタイミングでHレベルとなり、Dフリップフロップ55をクリアしてオールエラーセット動作を停止させる信号となる。
【0120】
アンドゲート88の他端にはDフリップフロップ86の出力Q(ロウアドレスR2)が入力される。アンドゲート88の出力は信号ENとなり、アンドゲート84に供給され、またインバータ91に供給される。
前述したようにロウアドレスR1,R2は、Dフリップフロップ83,86が、3進と4進が切り換わるカウンタとして機能することで発生されるが、この3進と4進の切り換えにブロックアドレスB4が用いられることになる。
【0121】
6.オールエラーセット処理のためのD−RAMアクセス動作
以上のように構成されるオールエラーセットアドレス発生部50によるオールエラーセット動作のためのアドレス発生動作について図14〜図19で説明する。
図14はオールエラーセット動作の開始から終了までの大まかな信号波形を示す。
【0122】
オールエラーセットは図14(b)の信号DRAM・CLR等がトリガとされるが、制御回路41は、コントローラ30からの制御に応じて、オールエラーセットを開始させるための信号DRAM・CLR等をオールエラーセットアドレス発生部50に供給する。
【0123】
オールエラーセットを行なうのは、図1のOWPチェック部14によって記録の継ぎ目が検出された場合や、無記録領域から記録領域に入ったことが検出された場合である。またコントローラ30はユーザーが再生操作を行なった場合や、再生一時停止を解除する操作を行なった場合にも、オールエラーセット動作を実行させる。
【0124】
図14(b)の信号DRAM・CLRが図10のオアゲート51を介して供給されることにより、Dフリップフロップ55の出力Qは、図14(c)のように『H』レベルとなる。
Dフリップフロップ55の出力Qがデータ入力とされ、また図14(a)のスロットクロックSLOT.CK  ̄がクロックとされDフリップフロップ56の出力Q、即ちリクエスト信号AEST.REQは図14(d)のように立ち上がる。
またアンドゲート58の出力となるエラーセットスロット信号AEST.SLOT は図14(e)のように立ち上がることになる。
【0125】
エラーセットスロット信号AEST.SLOT が『H』レベルの期間には、アドレスマルチプレクサ43はオールエラーセットアドレス発生部50からのロウアドレス/カラムアドレスを、アドレスA0〜A9としてD−RAM1に供給する。
エラーセットスロット信号AEST.SLOT が『H』レベルの期間において、最初のRASアクセス(1st ROW)から最後のRASアクセス(Last ROW) が行なわれることになる。
【0126】
各RASアクセス区間の終了タイミングでDフリップフロップ59の出力Q、即ちイネーブル信号AEST.EN は『L』レベルにおち、これによってカラムアドレス発生部70におけるカウンタ72がクリアされる。そして次のRASアクセス区間の開始タイミングでイネーブル信号AEST.EN は『H』レベルに立上り、カウンタ72のカウントが開始される。
【0127】
1回のRASアクセス期間は22スロットの期間(SL1〜SL22)とされ、この間にカウンタ72は『0』〜『127』の計数動作を行なう。つまりCASアクセスが行なわれる。
前述したようにカウンタ72で『0』〜『127』の計数が行なわれた時点でロウクロックROW.CKが出力されるため、イネーブル信号の立下り及びロウアドレスのインクリメントが行なわれることになる。
【0128】
最後のRASアクセス(Last ROW) が終了する時点、つまりロウアドレス発生部80のカウンタ87におけるMSBである出力QH の値がオールエラーセット開始時点から『0』『1』と進み、『0』に立ち下がった時点でDフリップフロップ89の反転出力Q ̄である停止信号AEST.STOP  ̄が図14(g)のように立上り、これに応じてDフリップフロップ55の出力Qが図14(c)のように立ち下がる。さらに、図14(d)(e)のようにリクエスト信号AEST.REQ、エラーセットスロット信号AEST.SLOT も立ち下がる。これによりオールエラーセット動作は終了する。
【0129】
最初のRASアクセス(1st ROW)から最後のRASアクセス(Last ROW) までの各RASアクセスはそれぞれ22スロット期間で行なわれるが、22スロットの各期間の動作波形は図15、図16、図17に示される。図15は第1スロットSL1,図16は第2〜第21スロットとしての1スロット、図17は第22スロットSL22の期間を示している。
【0130】
1スロットは、前述した通常のアクセス時と同様にマスタークロックMCKの6周期期間であり、これがスロットクロックSLOT.CK  ̄の1周期となる。図15、図16、図17には、それぞれ(a)(b)として反転マスタークロックMCKの ̄とスロットクロックSLOT.CK  ̄を示している。
【0131】
SL1〜SL22の22スロットの期間においてカウンタ72の出力による128回のCASアクセスを行なうことになるが、1スロット期間内には最高6回の反転CAS信号CAS ̄を出力できるため、第2〜第21スロット(SL2〜SL21)ではそれぞれ6回のCASアクセスを行ない、第1及び第22スロット(SL1、SL22)では各4回のCASアクセスを行なうようにすることで、22スロット期間に128回のCASアクセスを行なう。
【0132】
まず第1スロットSL1での動作を図15で説明する。
図15(c)のように反転RAS信号RAS ̄が立下り、1回のRASアクセス期間(22スロット)が開始された後、図15(g)の反転WE信号WE ̄の立下りに応じて図15(j)のようにイネーブル信号AEST.EN も立ち下がる。これによりカウンタ72のカウントが開始される。カウンタ72はノアゲート64の出力である反転CAS信号CAS ̄をオアゲート71を介してクロックとして入力しており、またこの場合の反転CAS信号CAS ̄は図10のように反転WE信号WE ̄と反転マスタークロックMCK ̄をアンドゲート63に供給することで生成されるものであるため、反転CAS信号CAS ̄は図15(d)のようになり、これに応じてカウンタ72のカウント値、つまりカラムアドレスC2〜C8の値は図15(e)のようにカウントアップされていく。
つまり、この期間でまず4回のCASアクセスが行なわれる。
【0133】
この図15の期間において、カウンタ72のカウント値のMSB、つまりカラムアドレスC8となる出力QG は図15(f)のように『0』であり、カラムアドレス発生部70から発生されるロウクロックROW.CKも図15(l)のように『L』レベルのままである。
この期間におけるロウアドレスとしての値は図15(k)のように『m』とする。
【0134】
図15(i)のエラーセットスロット信号AEST.SLOT 及び図15(n)のリクエスト信号AEST.REQは、図14(e)(d)からもわかるように『H』レベルが継続し、また図15(m)の停止信号は、図14(g)で説明したように『L』レベルとなっている。
【0135】
第2スロットSL2から第21スロットSL21までは図16の状態となる。この期間は、図16(d)の反転CAS信号CAS ̄に応じてカウンタ72のカウント値、つまりカラムアドレスC2〜C8の値は図16(e)のようにカウントアップされていく。これにより、各スロットでそれぞれ6回のCASアクセスが連続的に行なわれていく。
カウンタ72のカウント値のMSB、つまりカラムアドレスC8となる出力QG は図15(f)のようにスロットSL2〜SL11までの期間は『0』であるが、スロットSL12の時点で一点鎖線で示すように『1』となる。
【0136】
第22スロットSL22の期間は図17の状態となる。
この期間は、図17(d)の反転CAS信号CAS ̄に応じてカウンタ72のカウント値、つまりカラムアドレスC2〜C8の値は図17(e)のように『127』までカウントアップされる。
【0137】
『127』の次の反転CAS信号CAS ̄のカウントタイミングではカウンタ72のカウント値のMSBである出力QG は図17(f)のように『0』におちる。これにより図11から分かるようにロウクロックROW.CKが立ち上がる(図17(h))。また、反転WE信号WE ̄も図17(g)のように立ち上がり、さらにイネーブル信号AEST.EN が立ち下がる。イネーブル信号AEST.EN の立ち下がりによりカウンタ72はクリアされる。
【0138】
さらにロウクロックROW.CKによりロウアドレス発生部80で発生されるロウアドレスがインクリメントされることになるため、図17(k)のようにロウアドレスの値は『m』から『m+1』となる。
【0139】
なお、この図17のスロットSL22が、図14に示す最後のRASアクセス(Last ROW) におけるスロットSL22であったとすると、ロウクロックROW.CKによりロウアドレスの値が更新される時点で、図17(l)のようにカウンタ87のMSBである出力QH (カラムアドレスC4)が『0』になる。これにより図17(m)のように停止信号AEST.STOP が立上り、図14で説明したようにオールエラーセット動作が終了される。
により
【0140】
以上のように、1回のRASアクセス期間としての22スロットにおいて128回のCASアクセスを連続して行なうようにし、このような動作を、必要なRASアクセス回数だけ行なうことで、D−RAM1内の必要な領域全てにエラーフラグをセットするようにしている。
【0141】
また本例では、必要なRASアクセスのみを行なうために、D−RAM1内のブロックアドレス20h〜2FhのエリアについてのRASアクセスを行なわないようにしている。
これは前述したようにロウアドレス発生部80におけるDフリップフロップ83,86、アンドゲート82,84,88、インバータ91、オアゲート85は、ロウアドレスR1,R2を生成する回路部が、ロウアドレスR1,R2を3進と4進を切り換えて発生させることで実現している。
この動作を図18、図19で説明する。
【0142】
図4のメモリエリアを簡略化して示した図19(a)から分かるように、D−RAM1におけるブロックアドレス20h〜2Fhの領域、つまり空の領域とは、ブロックアドレスB6,B5,B4が『0,1,0』となる領域である。
この領域のアクセスを省くためには、図19(b)のようにブロックアドレスB4=0のときにはブロックアドレスB6,B5が『00』『10』『11』と3進で遷移し、また、図19(c)のようにブロックアドレスB4=1のときにはブロックアドレスB6,B5が『00』『01』『10』『11』と4進で遷移するようにすればよい。
【0143】
図12からわかるように、ブロックアドレスB4=1のときにはアンドゲート88の出力である信号ENは『0』、インバータ91の出力は『1』となる。
このため、Dフリップフロップ83に入力されるアンドゲート82の出力B5CKは、Dフリップフロップ81の出力Qと同様の論理状態となる。またアンドゲート84の出力は常に『0』となるため、Dフリップフロップ86に入力されるオアゲート85の出力B6CKは、Dフリップフロップ83の出力Qと同様の論理状態となる。つまり、この場合はDフリップフロップ81,83,86がそのまま接続された状態となり、Dフリップフロップ83,86が通常の4進カウンタとして動作するため、ロウアドレスR1,R2(=ブロックアドレスB5,B6)は図19(c)のように『00』『01』『10』『11』と遷移する。
【0144】
一方ブロックアドレスB4=0のときには、アンドゲート88の出力である信号ENはブロックアドレスB6=0のときのみ『1』となる。この状態は図18(c)(d)(g)に示される。
そしてインバータ91の出力はブロックアドレスB6=0のときは『0』となる。
【0145】
Dフリップフロップ83に入力されるアンドゲート82の出力B5CKは、ブロックアドレスB6=0の期間は図18(e)のように立ち上がらない。
ところがこの信号ENが『1』である期間はアンドゲート84はDフリップフロップ81の出力Qと同一論理状態の出力となり、オアゲート85を介してDフリップフロップ81の出力QがDフリップフロップ86に対する出力B6CKとなる。従って、この期間において図18(f)のように出力B6CKが立ち下がることに応じてブロックアドレスB6はインクリメントされ、図18(c)のようにブロックアドレスB6は『1』となる。
【0146】
ブロックアドレスB6が『1』となると、信号ENは『0』となる。
従って前述した4進の場合と同様にDフリップフロップ81,83,86がそのまま接続された状態となる。このため、アンドゲート82の出力B5CK及びオアゲート85の出力B6CKによるラッチ動作により、Dフリップフロップ83,86から出力されるロウアドレスR1,R2(=ブロックアドレスB5,B6)は『10』『11』と移行する。
【0147】
すなわち、図18(a)のワードアドレスW1が3回カウントされる期間において、ロウアドレスR1,R2(=ブロックアドレスB5,B6)は図18 (b)(c)のように『00』『10』『11』と移行する。これにより、図19(b)のようなRASアクセスの遷移が実現される。
【0148】
7.本例の効果
以上説明してきた本例では、OWPチェック部14により、再生動作が記録の継ぎ目や、無記録領域から記録領域に入ったことが検出された場合や、再生が開始される場合に、オールエラーセットアドレス発生部50の動作にオールエラーセットのためのアクセスが実行され、D−RAM1に迅速に一括してエラーフラグがセットされるため、再生開始時点でエラーフラグ状態がわからないといったことはなく、不安定な動作を避けることができる。またパリティエラーを効果的に低減し、再生動作を安定させることができる。
【0149】
また本例の場合、D−RAM1は1データワードにつき4回のアクセスが実行されるように構成されているが、オールエラーセット動作については、1ワードの4回のアクセスを指定するカラムアドレスC1,C0、つまりb1,b0の値は、それぞれ『0』とロウアドレスR1,R0の排他的論理和として出力されるようにしている。つまりロウアドレスR1,R0をそのままカラムアドレスC1,C0としている。
【0150】
これは、1ワードの16ビットのアクセス期間においてカラムアドレスC1,C0により各4ビットの『0,0』『0,1』『1,0』『1,1』とされる領域のうち、エラーフラグが割り当てられる領域『0,0』のみしかアクセスされないことになる。
これにより、1ワード期間について無駄なアクセスがなく、エラーセット動作を迅速に実現し、しかも消費電力を削減することができる。
【0151】
また本例では、オールエラーセット動作の際に、1回のRASアクセス期間内に128回のCASアクセスを実行するようにしている。これにより、アクセスに要する消費電力を削減することができる。
つまりD−RAMの場合、RASアクセスが行なわれると、そのロウ(行)アドレスの全てのメモリセルがに対応してセンスアンプが活性化され、リフレッシュ動作とともにメモリセルデータを出力バッファに取り込むため、大きな電流が流れてしまうが、1回のRASアクセス期間内に必要なCASアクセスをすべて実行してしまうことでRASアクセスが効率化され、RASアクセス回数も減らすことができるため、消費電力の削減に寄与できる。
【0152】
また本例では、図18で説明したように、必要なRASアクセスのみを行なうために、D−RAM1内のブロックアドレス20h〜2FhのエリアについてのRASアクセスを行なわないようにしている。
仮にこのような動作を行なわないことを考えると、全エラーフラグをセットするのに要するスロット数は、22×2×8×128=45056スロットとなる。
【0153】
『22』は1回のRASアクセスに要するSL1〜SL22のスロット数、『2』はワードアドレスW1(=カラムアドレスR0)の変化数、『8』はブロックアドレスB5,B6(=カラムアドレスR1,R2)の2ビット値の変化数、『128』はトラックアドレスV0〜V6(=カラムアドレスR3〜R9)の7ビット値の変化数である。
【0154】
これに対して、1トラック内のスロット数は1サンプルあたり32スロットとして、32×1280(ワード)=40960であり、全エラーフラグをセットするのに45056スロットを要すると、その処理は1Vの時間に納まらなくなってしまう。
【0155】
ところが本例の場合は、ブロックアドレスB5,B6(=カラムアドレスR1,R2)の2ビット値を、3進と4進で切り換えることで変化数を『7』としているため、全エラーフラグをセットするのに要するスロット数は、22×2×7×128=39424スロットとなる。
つまり、オールエラーセットセット処理を1Vの時間内に納めることができた。
そしてこのようにオールエラーセット処理の迅速化が実現されるとともに、ブロックアドレス20h〜2Fhのエリアについての不要なアクセスが行なわれないことで、消費電力を低減させることができる。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の再生装置は、メモリ手段に記憶されているデータが不要とされるときに、記憶されている各データワードに対して一括してエラーフラグをセットすることができる第2のメモリ制御手段(オールエラーセットアドレス発生部)を備えるようにしている。これにより、メモリ手段上のデータが不要な時などに一括して高速にエラーフラグのみをセットできるという効果が得られる。
【0157】
特に、この第2のメモリ制御手段は、検出手段によって不連続箇所が検出された場合や、読出手段によって記録媒体からのデータ読み出し動作が開始される際にオールエラーセットを行なうようにすることで、適切な再生動作が実現される。即ち再生開始時における迅速な音出し開始や、記録の継ぎ目での音の欠落の防止を実現するとともに、パリティエラー発生を効果的に低減し、再生動作を安定させることができる。
【0158】
また、第2のメモリ制御手段は、オールエラーセットの際に、各データワードにつき、エラーフラグの含まれる部分のみのアクセスでエラーフラグをセットするようにしているため、1ワード期間について無駄なアクセスがなく、エラーセット動作を迅速に実現し、しかも消費電力を削減することができる。
【0159】
またメモリ手段がD−RAMで構成される場合、第2のメモリ制御手段はオールエラーセットの際に、1回の行アドレスアクセス期間内に複数の列アドレスアクセスを実行していくように構成されることで、行アクセスが効率化され、行アクセス回数も減らすことができるため、消費電力の削減に寄与できる。
【0160】
さらに、メモリ手段において、記憶動作に使用されない空き領域が存在する場合、第2のメモリ制御手段は、オールエラーセットの際に、空き領域についてはエラーフラグセットのためのアクセスを実行しないようにしているため、オールエラーセット処理の迅速化が実現されるとともに、消費電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の再生装置のブロック図である。
【図2】実施の形態の再生装置による記録の継ぎ目の検出動作の説明図である。
【図3】実施の形態のD−RAMのメモリ空間の説明図である。
【図4】実施の形態のD−RAMの1V内のメモリ空間の説明図である。
【図5】実施の形態のD−RAMインターフェース回路のブロック図である。
【図6】実施の形態において4MビットD−RAMに対応するアドレス割り当ての説明図である。
【図7】実施の形態において1MビットD−RAMに対応するアドレス割り当ての説明図である。
【図8】実施の形態におけるRASアクセス時のアドレス割り当ての説明図である。
【図9】実施の形態におけるCASアクセス時のアドレス割り当ての説明図である。
【図10】実施の形態におけるオールエラーセットアドレス発生部の回路図である。
【図11】実施の形態におけるカラムアドレス発生部の回路図である。
【図12】実施の形態におけるロウアドレス発生部の回路図である。
【図13】実施の形態の通常のアクセスタイミングの説明図である。
【図14】実施の形態のオールエラーセットの際の動作の説明図である。
【図15】実施の形態のオールエラーセットの第1スロットの動作の説明図である。
【図16】実施の形態のオールエラーセットの第2〜第21スロットの動作の説明図である。
【図17】実施の形態のオールエラーセットの第22スロットの動作の説明図である。
【図18】実施の形態のオールエラーセットにおけるブロックアドレスの3分周出力の説明図である。
【図19】実施の形態のオールエラーセットにおいて空きエリアをアクセスしないようにする動作の説明図である。
【図20】ノントラッキング方式の磁気テープの記録トラックフォーマットの説明図である。
【図21】ノントラッキング方式の動作の説明図である。
【図22】記録の継ぎ目におけるメモリ書込状態の説明図である。
【符号の説明】
1 D−RAM
9 CRCチェック部
10 再生制御回路
14 OWPチェック部
16 アドレスバス
18 D−RAMインターフェース回路
41 制御回路
42 アドレスフリップフロップ
43 アドレスマルチプレクサ
50 オールエラーセットアドレス発生部
70 カラムアドレス発生部
72,87 カウンタ
80 ロウアドレス発生部

Claims (2)

  1. 所定量のデータワードにより構成される各ブロックにより1つのトラックが形成されてデータ記録が行なわれており、各トラックに対するトラック番号及び各ブロックに対するブロック番号が記録されている記録媒体に対応する再生装置として、
    記録媒体からデータを読み出す読出手段と、
    行アドレスと列アドレスがマルチプレクスされたRAMで構成されるメモリ手段と、
    前記読出手段によって記録媒体から読み出されたデータについて、トラック番号及びブロック番号に基づいて書込アドレスを発生させ前記メモリ手段に書き込んでいく制御を行なうとともに、メモリ手段からデータを読み出して再生出力データとする第1のメモリ制御手段と、
    前記メモリ手段に記憶されているデータが不要とされるときに、1回の行アドレスアクセス期間内に複数の列アドレスアクセスを実行して記憶されている各データワードに対して一括してエラーフラグをセットすることができる第2のメモリ制御手段と、
    を備えて構成されることを特徴とする再生装置。
  2. 所定量のデータワードにより構成される各ブロックにより1つのトラックが形成されてデータ記録が行なわれており、各トラックに対するトラック番号及び各ブロックに対するブロック番号が記録されている記録媒体に対応する再生装置として、
    記録媒体からデータを読み出す読出手段と、
    メモリ手段と、
    前記読出手段によって記録媒体から読み出されるデータについて、データの不連続箇所を検出する検出手段と、
    前記読出手段によって記録媒体から読み出されたデータについて、トラック番号及びブロック番号に基づいて書込アドレスを発生させ前記メモリ手段に書き込んでいく制御を行なうとともに、メモリ手段からデータを読み出して再生出力データとする第1のメモリ制御手段と、
    前記メモリ手段に記憶されているデータが不要とされると共に前記検出手段によって不連続箇所が検出されたときに、記憶されている各データワードに対して一括してエラーフラグをセットすることができる第2のメモリ制御手段と、
    を備えて構成されることを特徴とする再生装置。
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