JP3639506B2 - 車両のダクト構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗用車や商用車等の車両において、前座席の足元部にヒータユニットの加熱された空気を送る為の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に備えられるヒータユニットとして、外気を吸入するファン、吸入された空気を加熱する加熱器、ヒータユニットの空気の供給先(例えば乗員の上半身に向く吹き出し口やフロントガラスのデフロスタ等)を選択する切換弁、及び切換弁を操作する操作部等を備えて構成されたものがある。
【0003】
例えば比較的小型の車両では、前座席の足元部の車体中央側の横側(右及び左の前座席の足元部の間)に、ヒータユニットが配置されたものがある。この場合に、ヒータユニットの前側部分に加熱器を備え、ヒータユニットの上側部分に切換弁及び操作部を備えたものがある(加熱器はラジエータの冷却水の一部が供給されることで吸入された空気を加熱するように構成されているので、ヒータユニットにおいてラジエータに近い前側部分に加熱器を備えることが構造面で好ましい。ダッシュボードパネルに備えられたダイヤル式やスライド式の操作スイッチと操作部とを、ワイヤ等により機械的に連係する場合、ヒータユニットにおいて操作スイッチに近い上側部分に操作部を備えることが構造面で好ましい)。
【0004】
前述のようなヒータユニットが前座席の足元部の車体中央側の横側に配置されている場合、ヒータユニットの後側部分に足元吹き出し口を備えて、加熱器からの空気を切換弁に供給すると同時に、加熱器からの空気を足元吹き出し口から吹き出して、乗員の足元を温めるように構成されたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に記載のように、ヒータユニットを前座席の足元部の車体中央側の横側に配置し、ヒータユニットの後側部分に足元吹き出し口を備えた場合、乗員の足の甲の部分の横側に、足元吹き出し口が位置する状態になることがある(例えばクラッチペダルの踏み面部やブレーキペダルの踏み面部の横側に位置する状態)。
【0006】
これに対して寒冷地では、乗員の足の甲の部分に足元吹き出し口が位置して、乗員の足の甲の部分に加熱器からの空気が当たるような状態では不充分であり、乗員の足のつま先の部分に加熱器からの空気が当たるようにして欲しいと言う要望がある。
本発明は、ヒータユニットの構造や配置に特に変更を加えないで、乗員に対し足のつま先の部分に加熱器からの空気を当てることができるように構成することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[I]
前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、ヒータユニットの前側部分に空気の加熱器を備え、ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備えた場合に、請求項1の特徴によると、接続口にダクトが接続され、ダクトが接続口から加熱器の足元部側の横外側部に沿って前方に延出されており、前座席の足元部に向く足元吹き出し口が、ダクトの前部に備えられている。
【0008】
請求項1の特徴のように、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口から前方にダクトを延出し、足元吹き出し口をダクトの前部に備えることにより、前側に足元吹き出し口が位置することになるので、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、前側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になる。
【0009】
次に請求項1の特徴においてダクトを取り外せば、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口は、ダクトの前部の足元吹き出し口よりも後側に位置することになるのであり(例えば接続口が乗員の足の甲の部分の横側に位置するような状態)、接続口を足元吹き出し口とする仕様を設定することができる。この場合、ヒータユニットの構造や配置等に特に大きな改造を施す必要がない。
【0010】
[II]
加熱器はラジエータの冷却水の一部が供給されることで、吸入された空気を加熱するように構成されていること多いので、加熱器は温度が非常に高くなることがある。これにより前項[I]に記載のように前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、ヒータユニットの前側部分に空気の加熱器を備えていれば、乗員が足を前方に延ばすと、加熱器の直ぐ横側に乗員の足が位置することになることがあり、乗員が熱く感じることがある。
【0011】
請求項1の特徴によるとダクトが接続口から加熱器の足元部側の横外側部に沿って前方に延出されており、ダクトが加熱器の足元部側の横側部に位置する遮熱部材となるので、乗員が足を前方に延ばした際、加熱器(ダクト)の直ぐ横側に乗員の足が位置することになっても、乗員が熱く感じるようなことが少なくなる。
【0012】
[III]
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2の特徴によると、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口から前方にダクトを延出し、ダクトを上方に延出して、足元吹き出し口をダクトの上部(ダクトの上部か ら延出されたダクトの部分)に備えることにより、前側で且つ上側に足元吹き出し口が位置することになるので、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、乗員の足の前側で且つ上側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になる。
請求項2の特徴によると、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口から前方にダクトが延出され、ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出されており、ダクトがヒータユニットの足元部側の横外側部からあまり離れない状態になっているので、ダクトが前座席の足元部側にあまり入り込まない状態になっている。これにより、請求項2の特徴によると、乗員にとってダクトが足元の邪魔になるようなことが少ない。
【0013】
[IV]
前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備えた場合に、請求項3の特徴によると、接続口にダクトが接続されて、ダクトが接続口からヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って前方に延出され、ダクトがヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出されており、前座席の足元部に向く足元吹き出し口が、ダクトの上部(ダクトの上部から延出されたダクトの部分)に備えられている。
請求項3の特徴のように、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口から前方にダクトを延出し、ダクトを上方に延出して、足元吹き出し口をダクトの上部(ダクトの上部から延出されたダクトの部分)に備えることにより、前側で且つ上側に足元吹き出し口が位置することになるので、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、乗員の足の前側で且つ上側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になる。
【0014】
次に請求項3の特徴においてダクトを取り外せば、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口は、ダクトの上部(ダクトの上部から延出されたダクトの部分)の足元吹き出し口よりも後側に位置することになるのであり(例えば接続口が乗員の足の甲の部分の横側に位置するような状態)、接続口を足元吹き出し口とする仕様を設定することができる。この場合、ヒータユニットの構造や配置等に特に大きな改造を施す必要がない。
【0015】
[V]
前項[IV]に記載のように請求項3の特徴によると、ダクトが接続口からヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って前方に延出され、ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出されており、ダクトがヒータユニットの足元部側の横外側部からあまり離れない状態になっているので、ダクトが前座席の足元部側にあまり入り込まない状態になっている。これにより、請求項3の特徴によると、乗員にとってダクトが足元の邪魔になるようなことが少ない。
【0016】
[VI]
ヒータユニットにおいては、ヒータユニットの空気の供給先(例えば乗員の上半身に向く吹き出し口やフロントガラスのデフロスタ等)を選択する切換弁、及び切換弁を操作する操作部を備えたものがあり、ヒータユニットにおける接続口の上側部分に、ヒータユニットの空気の供給先を選択する操作部を備えたものがある。これにより乗員が足を前方に延ばし少し上げた状態で、足をヒータユニット側に振ったりすると、乗員の足が操作部に直接に当たるおそれがあるので、乗員の足を汚してしまったり、操作部を破損してしまったりするおそれがある。
【0017】
請求項3の特徴によると、操作部の横外側を覆いながらヒータユニット側から前座席の足元部側に向くように、ダクトの上部からダクトの部分が斜めに延出され、前座席の足元部に向く足元吹き出し口が、延出されたダクトの部分に備えられている。これにより、請求項3の特徴によると、操作部の横外側を覆うようにダクトの部分が配置されることになり、乗員の足が操作部に直接に当たる状態がダクトの部分によって避けられる。
【0018】
この場合、請求項3の特徴によると、操作部の横外側を覆いながらヒータユニット側から前座席の足元部側に向くように、ダクトの上部からダクトの部分が斜めに延出されており、延出されたダクトの部分が前座席の足元部側に斜めに開くような状態になっている。これにより、請求項3の特徴によると、前座席側から操作部の点検等を行う際に、作業者が前座席側から操作部の付近(延出されたダクトの部分の内側)に手を入れ易く、操作部の点検等が行い易い。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は比較的小型の車両において、前座席である運転席及び助手席のの足元部の間(車体中央側の横側)(センターコンソール(図示せず)の内側のの下部)に、ヒータユニット1が配置された状態を示しており、図1及び図3に示すようにヒータユニット1がフロア3に設置され、ヒータユニット1の下部に備えられたブラケット2を介して、ヒータユニット1がフロア3にボルトで連結されている。
【0020】
図3に示すようにヒータユニット1は、外気を吸入するファン4、吸入された空気を加熱する加熱器5、切換弁6及び温度調節板7、接続口8等を備えて構成されており、ヒータユニット1の下部の前側部分に加熱器5が備えられ、ヒータユニット1の下部の後側部分の右及び左側(運転席及び助手席側)に接続口8が配置されている。
【0021】
図1及び図2に示すように右側(運転席側)の接続口8は側面視(図1参照)で、クラッチペダル14の踏み面部14aの少し上側に位置する状態となっており、乗員がクラッチペダル14の踏み面部14aに左足Fを乗せると、乗員の左足Fの甲の部分の横側に、右側(運転席側)の接続口8が位置する状態になっている。左側(助手席側)の接続口8も、側面視で右側(運転席側)の接続口8と略同じ位置に配置されている。
【0022】
図1及び図2に示すように、右側(運転席側)の接続口8にダクト16が接続されている。ダクト16は右側(運転席側)の接続口8に接続される第1ダクト部分17、及び足元吹き出し口18aを備えた第2ダクト部分18の2つの部分から構成されており、第1ダクト部分17に第2ダクト部分18が嵌め込まれている。
【0023】
図1,2,4に示すように第1ダクト部分17は、右側(運転席側)の接続口8に挿入される接続口17a、接続口17aから90度向きを変えて前方に延出された第1部分17b、第1部分17bから90度向きを変えて上方に延出され斜め上方(図2及び図4の紙面右方)に延出された第2部分17c、取付ブラケット17d、第1部分17bに設けられた第1及び第2開口17e,17fを備えて構成されており、樹脂により角パイプ状に一体的に形成されている。
【0024】
図1,2,4に示すように第2ダクト部分18は、第1部分18b(第1部分18bの下部は斜め下方(図2及び4の紙面左方)に延出されている)、第1部分18bから斜め後方(図2及び図4の紙面斜め右下方)に延出された第2部分18c、第2部分18cから右方(図2及び図4の紙面右方)に延出されて少し先細り状の第3部分18d、斜め前方下方に向いて第3部分18dに備えられた足元吹き出し口18a、及び取付ブラケット18eを備えて構成されており、樹脂により角パイプ状に一体的に形成されている。
これにより、第1ダクト部分17の第2部分17cに第2ダクト部分18の第1部分18bの下部が挿入されて嵌め込まれ、第1及び第2ダクト部分17,18が連結されており、第1及び第2ダクト部分17,18の連結部分にテープ(図示せず)が巻き付けられている。
【0025】
以上のような構造のダクト16において図1,2,4に示すように、第1ダクト部分17の接続口17aを右側(運転席側)の接続口8に挿入し、第1ダクト部分17の取付ブラケット17dを、ヒータユニット1の右横外側部に取付ピン19で連結し、第2ダクト部分18の取付ブラケット18eを、ヒータユニット1の右横外側部のブラケット20に取付ピン19で連結する。
【0026】
図1及び図2に示すようにダクト16をヒータユニット1に取り付けた状態において、右側(運転席側)の接続口8から第1ダクト部分(第1部分17b)が、ヒータユニット1の右横外側部に沿って前方に加熱器5の右横外側部まで延出され、第1ダクト部分17(第1部分17b)から、第1ダクト部分(第2部分17c)及び第2ダクト部分(第1部分18b)が、ヒータユニット1の右外横側部から少し離れるように右斜め上方に延出される。第2ダクト部分(第1部分18b)から第2ダクト部分(第2部分18c)が、ヒータユニット1の右横外側部から離れるように右斜め後方に延出され、第2ダクト部分18(第2部分18c)から第2ダクト部分18(第3部分18d)が、右横外方に延出される状態となる。
【0027】
これにより図1及び図2に示すように、乗員がクラッチペダル14の踏み面部14aに左足Fを乗せた状態において、第2ダクト部分18の足元吹き出し口18aが乗員の左足Fのつま先の略真上(図2参照)に位置し、斜め前方下方に向く状態となっている。第1ダクト部分17の第1開口17eが、側面視で乗員の左足Fのつま先の前方に位置する状態となっている(図1参照)。後述する操作軸9及び操作アーム10の右横外側を覆うように、操作軸9及び操作アーム10の右横外側に、第2ダクト部分18(第2部分18c及び第3部分18d)が位置する状態となっている。
【0028】
図3に示すように、温度調節板7はヒータユニット1の横軸芯P1周りに角度変更自在(揺動自在)に支持されており、加熱器5はラジエータ(図示せず)の冷却水の一部がパイプ15を介して供給されて発熱している。これにより、ファン4によって吸入された空気(点線の矢印参照)が、ファン4から下方の温度調節板7に送られ、空気の一部が温度調節板7の下側から加熱器5を通り加熱されて、加熱器5で加熱された空気が加熱器5の下側から後側に流れ上方に流れて切換弁6に達すると同時に、加熱器5で加熱された空気が右側(運転席側)の接続口8からダクト16(図1及び図2参照)に入り、左側(助手席側)の接続口8から助手席の足元部に流れる。残りの空気が温度調節板7の上側から加熱器5を通らずに切換弁6に達して、加熱されない空気と前述の加熱器5で加熱された空気とが混合する。
【0029】
センターコンソールのコントロールパネル(図示せず)に備えられた温度調節ダイヤル(図示せず)と、温度調節板7とがワイヤ(図示せず)を介して接続されている。これによって、乗員が温度調節ダイヤルを操作して温度調節板7の角度を変更することにより、加熱されない空気と加熱器5で加熱された空気との割合を変更することによって、切換弁6に供給される空気の温度(右及び左側(運転席及び助手席側)の接続口8に供給される空気の温度)を調節することができる。
【0030】
図3に示すように、切換弁6は円筒状の部材を半分に切断したような形状に形成され、外面に開口(図示せず)が設けられており、ヒータユニット1の横軸芯P2周りに角度変更自在(揺動自在)に支持されている。図1,2,3に示すように、ヒータユニット1の右横外側部から切換弁6の操作軸9が横外側に突出して、操作軸9に操作アーム10が固定されており、前述のコントロールパネルに備えられた切換ダイヤル(図示せず)と、操作アーム10とに亘ってワイヤ11が接続されている。図2及び図3に示すように、ヒータユニット1において切換弁6の上部に、第1ダクト12及び第2ダクト13が備えられており、運転席及び助手席に着座した乗員の上半身に向く吹き出し口(図示せず)に、第1ダクト12が接続され、フロントガラスのデフロスタ(図示せず)に、第2ダクト13が接続されている。
【0031】
これにより、乗員が切換ダイヤルを操作して切換弁6の角度を変更し、切換弁6の外面の開口を第1及び第2ダクト12,13に向けることにより、切換弁6からの空気の供給先(運転席及び助手席に着座した乗員の上半身に向く吹き出し口、デフロスタ、及び右側及び左側(運転席及び助手席側)の接続口8(ダクト16)を選択することができる。
【0032】
以上のようにして、右側(運転席側)の接続口8からダクト16に供給された空気(加熱器5で加熱された空気)は、第2ダクト部分18の足元吹き出し口18aから、クラッチペダル14の踏み面部14aに乗せた乗員の左足Fのつま先に、前側且つ上側から供給されるのであり、第1ダクト部分17の第1開口17eから、乗員の左足Fの裏側に供給される。
【0033】
前述のように第2ダクト部分18の足元吹き出し口18a及び第1ダクト部分17の第1開口17eから、加熱器5で加熱された空気が運転席の足元部に供給されると、運転席の足元部の冷たい空気が後側(乗員側)に流れてくることがある。この場合、加熱器5で加熱された空気が右側(運転席側)の接続口8からダクト16に供給されると、加熱器5で加熱された空気が第1ダクト部分17の第2開口17fから後側(乗員側)に流れて、乗員のふくらはぎ付近に供給される。
【0034】
[発明の実施の別形態]
前述の[発明の実施の別形態]において、ダクト16とは左右対称に形成されたダクト(図示せず)を、左側(助手席側)の接続口8に設けてもよい。
前述の[発明の実施の別形態]において、第2ダクト部分18を廃止し、第1ダクト部分17のみでダクト16を構成してもよい。このように構成すると、第1ダクト部分17の前部(第1開口17eの付近)に、足元吹き出し口(図示せず)を後方(乗員側)に向くように備えればよい。
前述の[発明の実施の別形態]において、第1ダクト部分17(第1部分17b)をさらに前方(図1の紙面右方)に延出して、第1ダクト部分17(第1部分17b)により、加熱器5の右横外側部が略完全に覆われるように構成してもよい。以上のような本発明は、左側が運転席で右側が助手席の車両にも適用できる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、ヒータユニットの前側部分に空気の加熱器を備え、ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備えた場合、ダクトを備えることにより、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、前側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になって、特に寒冷地での居住性を向上させることができた。前座席の足元部に例えばクラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルが配置されていれば、クラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルの操作感覚を向上させることができる。
【0036】
請求項1の特徴によると、ダクトを取り外すことにより、ヒータユニットの構造や配置等に特に大きな改造を施さずに、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口を足元吹き出し口とする仕様を容易に設定することができるので、生産性も良いものとなった。
【0037】
請求項1の特徴によると、ダクトが加熱器の足元部側の横側部に位置する遮熱部材となり、乗員が足を前方に延ばした際に、加熱器(ダクト)の直ぐ横側に乗員の足が位置することになっても、乗員が熱く感じるようなことが少なくなるので、この面においても居住性を向上させることができた。
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2の特徴によると、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、前側で且つ上側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になって、特に寒冷地での居住性を向上させることができた。前座席の足元部に例えばクラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルが配置されていれば、クラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルの操作感覚を向上させることができる。
請求項2の特徴によると、ダクトが接続口からヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って前方に延出され、ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出され、ダクトがヒータユニットの足元部側の横外側部からあまり離れない状態になっており、乗員にとってダクトが足元の邪魔になるようなことがないので、この面においても居住性を向上させることができた。
【0038】
請求項3の特徴によると、前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備えた場合、ダクトを備えることにより、加熱器からの空気を接続口及びダクトを通して足元吹き出し口により、前側で且つ上側から乗員の足のつま先の部分に当てるようにすることが可能になって、特に寒冷地での居住性を向上させることができた。前座席の足元部に例えばクラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルが配置されていれば、クラッチペダルやブレーキペダル、アクセルペダルの操作感覚を向上させることができる。
【0039】
請求項3の特徴によると、ダクトを取り外すことにより、ヒータユニットの構造や配置等に特に大きな改造を施さずに、ヒータユニットの後側部分に位置する接続口を足元吹き出し口とする仕様を容易に設定することができるので、生産性も良いものとなった。
【0040】
請求項3の特徴によると、ダクトが接続口からヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って前方に延出され、ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出され、ダクトがヒータユニットの足元部側の横外側部からあまり離れない状態になっており、乗員にとってダクトが足元の邪魔になるようなことがないので、この面においても居住性を向上させることができた。
【0041】
請求項3の特徴によると、ヒータユニットにおける接続口の上側部分に、ヒータユニットの空気の供給先を選択する操作部を備えた場合に、操作部の横外側を覆いながらヒータユニット側から前座席の足元部側に向くように、ダクトの上部からダクトの部分が斜めに延出されているので、乗員の足が操作部に直接に当たる状態がダクトの部分によって避けられるようになって、乗員の足を汚してしまったり、操作部を破損してしまったりする状態を少なくすることができた。
請求項3の特徴によると、延出されたダクトの部分が前座席の足元部側に斜めに開くような状態になっており、作業者が前座席側から操作部の付近(延出されたダクトの部分の内側)に手を入れ易く、操作部の点検等が行い易い状態になっているので、メンテナンス性の良いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒータユニット及びダクトの付近の側面図
【図2】 ヒータユニット及びダクトの付近の平面図
【図3】 ヒータユニットの側面図
【図4】 ダクトの全体斜視図
【符号の説明】
1 ヒータユニット
5 加熱器
8 接続口
9,10 操作部
16 ダクト
18a 足元吹き出し口

Claims (3)

  1. 前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、前記ヒータユニットの前側部分に空気の加熱器を備え、前記ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備えると共に、
    前記接続口にダクトを接続して、前記ダクトを前記接続口から前記加熱器の足元部側の横外側部に沿って前方に延出し、前記前座席の足元部に向く足元吹き出し口を、前記ダクトの前部に備えてある車両のダクト構造。
  2. 前記接続口にダクトを接続して、前記ダクトを前記接続口から前記加熱器の足元部側の横外側部に沿って前方に延出し、前記ダクトを前記ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出して、前記前座席の足元部に向く足元吹き出し口を、前記ダクトの上部に備えてある請求項1に記載の車両のダクト構造。
  3. 前座席の足元部における車体中央側の横側にヒータユニットを配置し、前記ヒータユニットの後側部分に加熱器からの空気が供給される接続口を備え、
    前記ヒータユニットにおける前記接続口の上側部分に、前記ヒータユニットの空気の供給先を選択する操作部を備えると共に、
    前記接続口にダクトを接続して、前記ダクトを前記接続口から前記ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って前方に延出し、前記ダクトを前記ヒータユニットの足元部側の横外側部に沿って上方に延出して、
    前記操作部の横外側を覆いながら前記ヒータユニット側から前記前座席の足元部側に向くように、前記ダクトの上部からダクトの部分を斜めに延出し、前記前座席の足元部に向く足元吹き出し口を、延出された前記ダクトの部分に備えてある車両のダクト構造。
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