JP3638938B1 - 開繊機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 掛け布団36やベッドパッドなどの寝装品35を送給するコンベア装置30と、寝装品35を押さえる押さえローラ41と、送給される寝装品35を滑らないように強固に保持する上下のフィードローラ10、11と、このフィードローラ10、11にて保持している寝装品35の先端部分を外周面に設けたメタリックワイヤー6にて開繊するシリンダ3とを設ける。シリンダ3の高速回転によりメタリックワイヤー6が寝装品35の先端部分の開繊する。
【選択図】 図1
Description
(1)生地と内部の綿を分離させることなく、寝装品の原形のまま供給しても綺麗に開繊できること。
(2)開繊したリサイクル品は、新品の原綿と同様な形状であること。
(3)使用済みの寝装品を開繊する場合には、開繊作業に必要なコストを大幅に削減して、低コストにリサイクル品(リサイクル原綿)である原綿を再生すること。
前記上下のフィードローラ10、11の断面形状を略歯車形状とし、互いのフィードローラ10、11の歯部19と溝13とが前記付勢手段により弾発付勢されながら噛合し、
前記上下のフィードローラ10、11の回転にて送給された寝装品35の先端部分を前記シリンダ3の回転動作によるメタリックワイヤー6にて開繊するようにしていることを特徴としている。
前記上下の前段フィードローラ10、11の断面形状を略歯車形状とし、互いの前段フィードローラ10、11の歯部19と溝13とが前記付勢手段により弾発付勢させながら噛合させ、
前記上下の前段フィードローラ10、11及び後段フィードローラ70、71の回転にて送給された寝装品35の先端部分を前記シリンダ3の回転動作によるメタリックワイヤー6にて開繊するようにしていることを特徴としている。
しかし、本発明では、上下のフィードローラ10、11の歯部19と溝13が噛合するように付勢されているので、シリンダ3が高速回転していてメタリックワイヤー6の刃先7により寝装品35の先端部分を引っ掻いて開繊していても、上下のフィードローラ10、11が回転しない限り、寝装品35はフィードローラ10、11から該寝装品35が滑って送り出されることはなく、かかる不具合は生じず、寝装品35を綺麗に開繊することができ、新品の原綿のような繊維状のリサイクル原綿51に再生することができる。
したがって、使用済みの寝装品35を生地と内部の綿に分離することなく、その原形のままの状態で開繊機本体1にて繊維状に開繊することができ、使用済みの寝装品35を新品と同様のリサイクル原綿51に再生することができる。また、リサイクル原綿51を再生する場合に、リサイクル工程において、単に使用済みの寝装品35を開繊機本体1に供給するだけなので、新品と同様のリサイクル原綿51に再生すべく開繊作業に必要なコストを大幅に削減することができ、低コストなリサイクル原綿51を再生することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1〜図22は第1の実施の形態を示し、図1は開繊機本体1の概略側面図を示し、図2は開繊機本体1の概略平面図を示している。
この溝5に鋸歯型針布であるメタリックワイヤー6が圧入配置されて、該メタリックワイヤー6がシリンダ3の外周面3aにスパイラル状に軸方向の略全長にわたって配設された状態となっている。
すなわち、メタリックワイヤー6の刃先7のシリンダ3の外周面3aからの突出量を大きくして、後述するように寝装品の掻き取り作用である開繊を確実なものとしている。
この上下のフィードローラ10、11の断面形状は、略歯車形状に形成されており、歯部19を形成すべく溝13が軸方向の全長にわたって凹設されている。
上下のフィードローラ10、11の軸17、18を軸支する矩形状の軸受21、22が上記縦溝16を介して凹所15内に上から挿入されて、凹所15内で位置決めされて配置されている。この上下の軸受21、22は凹所15内で上下方向にスライド可能となっている。
このコンベア装置30は、寝装品31を載せて直接搬送するベルト31と、このベルト31の両端に設けられているスプロケット32、33とで構成されている。
このブロワー49の送風出口に排出用ダクト50の一端が接続され、排出用ダクト50の他端は開繊機本体1にて使用済みの寝装品35を開繊したリサイクル原綿51を貯蔵しておく貯蔵室52に壁53を介して開口している。
このベッドパッド56も、掛け布団36の場合と同様に、内部の綿37と、表地である生地38と、綿37と生地38をキルティングする糸39から成っている。なお、ベッドパッド56の構成要素は掛け布団36の場合と同じであるので、同一の番号を付している。このベッドパッド56の場合は、厚みはかなり薄いものである。
固綿57の周囲を裁断することで、図13に示すような四角棒状の固綿片58が形成されることになる。従来では、裁断して余った固綿片58を廃棄していたが、本発明では、この固綿片58もリサイクル化を図るようにしている。なお、この固綿片58自体は圧縮された綿37のみで構成されている。
ベルト31が回転して寝装品35が搬送されていき、押さえローラ41の所で該押さえローラ41により寝装品35は圧縮される。コンベア装置30及び押さえローラ41の回転駆動と同時に、上下のフィードローラ10、11及びシリンダ3、さらにはブロワー49が駆動される。
フィードローラ10、11にて送り出された寝装品35の先端部分は、フィードローラ10、11の回転より高速回転しているシリンダ3のメタリックワイヤー6の刃先7にて開繊される。
ケース45内に落下した多数のリサイクル原綿51は、ブロワー49の吸引作用によりケース45内から送給ダクト48、ブロワー49を介して排出用ダクト50へと強制的に送られる。ブロワー49の送風によりリサイクル原綿51は排出用ダクト50内を送給され、さらに排出用ダクト50の先端より貯蔵室52内に送給される。このようにして開繊されたリサイクル原綿51は貯蔵室52内にて貯蔵される。
そして、メタリックワイヤー6の刃先7にて寝装品35の先端部分は掻き取られるように開繊されている場合、この刃先7による引っ掻き力のみでは寝装品35が送り出されないように上下のフィードローラ10、11にて寝装品35を強固に挟持ないし保持している。
つまり、上側のフィードローラ10はバネ体27にて下側のフィードローラ11側に付勢している弾発力により、上下のフィードローラ10、11の歯部19と溝13が噛合するように付勢されているので、上下のフィードローラ10、11が回転しない限り寝装品35は送り出されることはない。
しかし、本発明では、シリンダ3が高速回転していてメタリックワイヤー6の刃先7により寝装品35の先端部分を引っ掻いて開繊していても、コンベア装置30、押さえローラ41及び上下のフィードローラ10、11が回転しない限り、寝装品35はフィードローラ10、11から該寝装品35が滑って送り出されないようにしているので、かかる不具合は生じず、寝装品35を綺麗に開繊することができ、新品の原綿のような繊維状のリサイクル原綿51に再生することができる。
すなわち、シリンダ3のメタリックワイヤー6による寝装品35の先端部分の開繊時の引っ掻き力のみでは寝装品35がシリンダ3側へ滑らないように、前記フィードローラ10、11にて該寝装品35を強固に保持させているので、寝装品35を綺麗に開繊することができ、新品の原綿のような繊維状のリサイクル原綿51に再生することができる。
また、厚さが厚い掛け布団36の場合では、押さえローラ41にて一層薄く押さえつけられてフィードローラ10、11側へ送られる。
また、図13に示すような固綿片58を開繊機本体1にて繊維状に開繊でき、かかる場合も新品と同様のリサイクル原綿51を容易に再生することができる。
そのため、寝装品35が送給されて、上下のフィードローラ10、11にて寝装品35を保持した場合には、高速回転するシリンダ3のメタリックワイヤー6の刃先7にて開繊される場合でも、その引っ掻き力にて寝装品35が上下のフィードローラ10、11の間を滑るように送り出されることなく、メタリックワイヤー61の刃先62にて寝装品35を強固かつ確実に保持することができる。
次に、第2の実施の形態について図23以降により説明する。本実施形態ではシリンダ3の前段のフィードローラを2段構成として、寝装品35の保持力を一層強固にして、シリンダ3のメタリックワイヤー6の刃先7にて寝装品35の先端部分を開繊している場合の刃先7の引っ掻き力にて寝装品35が送給されるのを確実に防止するようにしたものである。
上下の後段フィードローラ70、71の軸74、75を軸支する矩形状の軸受76、77が上記縦溝73を介して凹所72内に上から挿入されて、凹所72内で位置決めされて配置されている。この上下の軸受76、77は凹所72内で上下方向にスライド可能となっている。
また、前段フィードローラ10、11については、先の実施形態と同様に圧縮バネ型のバネ体27にて上下の軸受21、22を弾発していることで、下側のフィードローラ11に対して上側のフィードローラ10が常時弾発し、図23に示すように、上下のフィードローラ10、11の歯部19が溝13内に喰い込んで、フィードローラ10、11同士が完全に噛合した状態となっている。
ベルト31が回転して寝装品35が搬送されていき、押さえローラ41の所で該押さえローラ41により寝装品35は圧縮される。コンベア装置30及び押さえローラ41の回転駆動と同時に、上下の前段フィードローラ10、11、上下の後段フィードローラ70、71及びシリンダ3、さらにはブロワー49が駆動される。
後段フィードローラ70、71にて送り出された寝装品35の先端部分は、後段フィードローラ70、71の回転より高速回転しているシリンダ3のメタリックワイヤー6の刃先7にて開繊される。
ケース45内に落下した多数のリサイクル原綿51は、ブロワー49の吸引作用によりケース45内から送給ダクト48、ブロワー49を介して排出用ダクト50へと強制的に送られる。ブロワー49の送風によりリサイクル原綿51は排出用ダクト50内を送給され、さらに排出用ダクト50の先端より貯蔵室52内に送給される。このようにして開繊されたリサイクル原綿51は貯蔵室52内にて貯蔵される。
そして、メタリックワイヤー6の刃先7にて寝装品35の先端部分は掻き取られるように開繊されている場合、この刃先7による引っ掻き力のみでは寝装品35が滑って送り出されないように上下の後段フィードローラ70、71及び前段フィードローラ10、11にて寝装品35を強固に挟持ないし保持している。
つまり、上側のフィードローラ10はバネ体27にて下側のフィードローラ11側に付勢している弾発力により、上下のフィードローラ10、11の歯部19と溝13が噛合するように付勢されていることと、同時に上下の後段フィードローラ70、71のメタリックワイヤー61の刃先62にて引っかけ係止しているので、上下の後段フィードローラ70、71等が回転しない限り寝装品35は送り出されることはない。
さらに、前段フィードローラ10、11の構成を、図26に示すような後段フィードローラ70、71と同じ構成としても良く、前段フィードローラや後段フィードローラに種々の形状のフィードローラを組み合わせて用いても良いのはもちろんである。
そして、袋体90内にリサイクル原綿51が一杯になると、開繊機本体1の動作を停止させて、バンド91を外して空の袋体90を排出用ダクト50に取り付ける。したがって、貯蔵室52からいちいちリサイクル原綿51を取り出す必要がなく、袋体90ごと所望の位置、例えば、カード機(梳綿機)の所に持っていくことができる。
3 シリンダ
6 メタリックワイヤー
7 刃先
10、11 フィードローラ
13 溝
14 ベース
15 凹所
17、18 軸
19 歯部
21、22 軸受
27 バネ体
30 コンベア装置
35 寝装品
36 掛け布団
41 押さえローラ
48 送給ダクト
49 ブロワー
50 排出用ダクト
51 リサイクル原綿
56 ベッドパッド
61 メタリックワイヤー
62 刃先
70、71 後段フィードローラ
90 袋体
Claims (10)
- 供給された布団(36)やベッドパッド(56)などの所定の厚みを有する寝装品(35)を回転しながら上下から強固に保持する上下一対のフィードローラ(10)(11)と、前記上側のフィードローラ(10)を下側のフィードローラ(11)に対して弾発付勢する付勢手段と、外周面にメタリックワイヤー(6)を巻き付けたシリンダ(3)とを備え、
前記上下のフィードローラ(10)(11)の断面形状を略歯車形状とし、互いのフィードローラ(10)(11)の歯部(19)と溝(13)とが前記付勢手段により弾発付勢されながら噛合し、
前記上下のフィードローラ(10)(11)の回転にて送給された寝装品(35)の先端部分を前記シリンダ(3)の回転動作によるメタリックワイヤー(6)にて開繊するようにしていることを特徴とする開繊機。 - 前記上下のフィードローラ(10)(11)の歯部(19)を前記シリンダ(3)とは反対方向に尖らせていることを特徴とする請求項1に記載の開繊機。
- 前記上下のフィードローラ(10)(11)の軸(17)(18)を軸支する軸受(21)(22)をベース(14)の凹所(15)内に上下方向にスライド可能に配置し、前記上側の軸受(21)をバネ体(27)にて弾発付勢していることを特徴とする請求項1記載の開繊機。
- 前記フィードローラ(10)(11)の前段側に配置されて前記寝装品(35)を送給するコンベア装置(30)と、このコンベア装置(30)の上方に配置されてコンベア装置(30)上の寝装品(35)を押さえる押さえローラ(41)と、前記シリンダ(3)にて開繊したリサイクル原綿(51)を吸引し、且つ排出用ダクト(50)を介して吸引したリサイクル原綿(51)を溜めるブロワー(49)とを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項3にいずれか記載の開繊機。
- 供給された布団(36)やベッドパッド(56)などの所定の厚みを有する寝装品(35)を回転しながら上下から強固に保持する上下一対の前段フィードローラ(10)(11)と、この前段フィードローラ(10)(11)の後段に近接して配置されて該前段フィードローラ(10)(11)からの寝装品(35)を回転しながら上下から強固に保持する上下一対の後段フィードローラ(70)(71)と、前記上側のフィードローラ(10)(70)を下側のフィードローラ(11)(71)に対して弾発付勢する付勢手段と、外周面にメタリックワイヤー(6)を巻き付けたシリンダ(3)とを備え、
前記上下の前段フィードローラ(10)(11)の断面形状を略歯車形状とし、互いの前段フィードローラ(10)(11)の歯部(19)と溝(13)とが前記付勢手段により弾発付勢させながら噛合させ、
前記上下の前段フィードローラ(10)(11)及び後段フィードローラ(70)(71)の回転にて送給された寝装品(35)の先端部分を前記シリンダ(3)の回転動作によるメタリックワイヤー(6)にて開繊するようにしていることを特徴とする開繊機。 - 前記上下の後段フィードローラ(70)(71)の外周面にメタリックワイヤー(61)をスパイラル状に巻き付け、上下のメタリックワイヤー(61)の刃先(62)を該後段フィードローラ(70)(71)の外周面に前記付勢手段により互いに弾発付勢させていることを特徴とする請求項5に記載の開繊機。
- 前記後段フィードローラ(70)(71)のメタリックワイヤー(61)の刃先(62)を尖らせると共に、前記シリンダ(3)とは反対方向に尖らせていることを特徴とする請求項6に記載の開繊機。
- 前記フィードローラ(10)(11)の前段側に配置されて前記寝装品(35)を送給するコンベア装置(30)と、このコンベア装置(30)の上方に配置されてコンベア装置(30)上の寝装品(35)を押さえる押さえローラ(41)と、前記シリンダ(3)にて開繊したリサイクル原綿(51)を吸引し、且つ排出用ダクト(50)を介して吸引したリサイクル原綿(51)を溜めるブロワー(49)とを備えていることを特徴とする請求項5〜請求項7にいずれか記載の開繊機。
- 前記排出用ダクト(50)の送風出口にリサイクル原綿(51)貯蔵用の袋体(90)を着脱自在に装着していることを特徴とする請求項4または請求項8に記載の開繊機。
- 前記シリンダ(3)のメタリックワイヤー(6)による寝装品(35)の先端部分の開繊時の引っ掻き力のみでは寝装品(35)がシリンダ(3)側へ滑らないように、前記フィードローラ(10)(11)または後段フィードローラ(70)(71)にて該寝装品(35)を強固に保持させていることを特徴とする請求項1または請求項5に記載の開繊機。
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