JP2950508B1 - エンドレス繊維製品の製造装置 - Google Patents

エンドレス繊維製品の製造装置

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JP2950508B1
JP2950508B1 JP16307198A JP16307198A JP2950508B1 JP 2950508 B1 JP2950508 B1 JP 2950508B1 JP 16307198 A JP16307198 A JP 16307198A JP 16307198 A JP16307198 A JP 16307198A JP 2950508 B1 JP2950508 B1 JP 2950508B1
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金市郎 飯嶋
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Abstract

【要約】 【課題】 綿切れや固まりのない、縦方向にもきわ
めて強度の大きい、綿入り繊維製品を提供する。 【解決手段】 切れ目又は継ぎ目のない繊維が多数本集
積して成る繊維束3を、送りローラ8と該送りローラよ
り大きい周速度で回転される引張りローラ9により引き
伸ばして綿材11に形成し、この綿材11を、布基材2
6上にその横幅方向に振りながら積層することにより、
綿材11の繊維の方向が上記横幅方向にほぼ合わせて積
層された綿入り繊維製品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状布材の間に綿
材を詰めて縫製して成るふとん、その他のキルティング
製品等に関する綿入り繊維製品、並びにその製造装置及
び方法に関し、具体的には、綿材を、切れ目や継ぎ目の
ない、但しループ状ではない繊維、即ちエンドレス繊維
(エンドレスフィラメント)から製造するエンドレス繊
維製品並びにエンドレス繊維製品の製造装置及び製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年高齢化時代を迎え高齢者介護や看護
のための各種の介護施設、医療施設の整備の必要性が社
会的問題となっている。これらの施設等では、高齢者が
明るく、衛生的な生活環境で、気持ちよく過ごせるよう
に、生活面環境、衛生環境において色々な措置や心配り
が重要視され、実行されている。
【0003】その例として、敷布、ふとん等を含め寝具
については、通常の家庭における生活者用の寝具に比
べ、きわめて頻繁に洗濯が行われている。このように、
頻繁に洗濯が行われると、綿入りのふとんの場合、詰め
られた綿が切れていわゆる綿切れという症状が進んだ
り、綿が縮んで丸まってしまったり、偏ってしまったり
して、ふとんとしての機能が失われ、介護者が取り扱い
にくくなるばかりでなく、使用者にとってもて寝心地の
悪いふとんとなってしまう。この点は、ふとんだけでな
く、綿入り被服である、キルティング材を利用した衣服
等についても同様である。
【0004】ところで、従来の化学繊維材料からふとん
やキルティング材等の綿入りの繊維製品を製造する場合
は、図4(c)に示されるような短繊維片(例えば、長
さが51〜54mm程度の繊維片)から成る繊維束
(「ポリエステルファイバ」)を、カードという製綿機
(周面に鋸歯状の微細な突起を多数設けた一対のローラ
を供え、このローラ間に化学繊維を挿入して毛羽立てて
綿を形成する装置。)により製綿して、得られた綿材を
不織布、生地帯等の布材に積層して袋状に縫製して製造
していた。
【0005】このような短繊維片から製造された綿材を
利用したふとん等は、上記のように頻繁に洗濯を繰り返
すと、綿切れや固まりが顕著に発生して、看護者、使用
者の不便となるだけでなく、ふとん等損耗が激しく、新
規なふとんに頻繁に取り替えなくてはならず、経済的に
も問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な背景において生じている綿入りふとん等の綿切れ、綿
の固まりや片寄りの問題を解決しようとすることを目的
とするものであり、さらに、この目的を達成するため
に、次のよう新規な発想を実現することを課題とするも
のである。 (1)頻繁な洗濯により上記綿切れ等の問題が生じやす
い原因は、短い繊維片から綿を形成するので、引っ張る
と繊維片同士が分離しやすい、一方団子状に互いに固ま
りあって片寄り易いことに着目して、切れ目や継ぎ目の
ない、但しループ状ではない長い繊維、即ちエンドレス
繊維(エンドレスフィラメント)が多数集積した繊維束
から綿材を製造して、綿の一本づつの要素を切れ目がな
い連続したものとして、綿切れ、固まり、片寄り等の問
題を解決する。
【0007】(2)ふとんは、通常、敷いたり畳んだり
することにより、その縦方向(頭足方向)に引っ張ら
れ、外力が加えられることが多いが、この方向に、上記
切れ目や継ぎ目のない長い繊維束から連続して形成され
た綿材の長手方向を、合わせると綿の一本づつの繊維要
素がさらに引き延ばされ強度的に得策ではないので、ふ
とんの縦方向に略直交する方向、即ち横幅方向に上記綿
材の長手方向を合わせることにより、綿の使用上の強度
を向上させる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次のような構成の綿入りふとんを製造す
る綿入りふとん製造装置を提供する。即ち、このふとん
製造装置は、切れ目又は継ぎ目のない、但しループ状で
はない繊維が多数本集積して成る繊維束から綿材を形成
する開繊装置と、該綿材を、長手方向に走行して供給さ
れる帯状布基材上に積層して綿帯を成形する成形機と、
該綿帯の表面に帯状布材が供給されて成る複合帯材を、
一体に縫着する縫製装置と、該縫着された複合帯材を切
断する切断装置とを具備している。
【0009】そして、上記開繊装置は、上記繊維束が送
り込まれる搬送路に沿って互いに隔設された一対の送り
ローラと、該送りローラより大きい周速度で回転される
一対の引張りローラとから成り、上記送りローラと引張
りローラ間に把持された上記繊維束を、上記送りローラ
と引張りローラの周速度の差によって、引き伸ばしてか
ら上記引張りローラから搬出することにより連続的に綿
材に形成する。
【0010】そして、上記成形機は、下端に取り付けら
れた転動輪がガイドレール上を転動して上記下端が往復
動する矩形の揺動フレームと、該揺動フレーム内に配設
された一対のベルトコンベアとを具備しており、該一対
のベルトコンベアの間で綿材を搬送し、上記帯状布基材
の横幅方向に揺動しながら、上記綿材を該横幅方向に振
りながら積層する。
【0011】以上のような構成の綿入りふとん製造装置
は、切れ目又は継ぎ目のない繊維が多数本集積して成る
繊維束から形成された上記綿材の繊維の長手方向が、綿
入りふとんを敷いたり折り畳んだりする場合に外力が加
えられることの多い縦方向に対して横幅方向に合わせら
れて積層され、上記綿材の使用中の強度を向上させる綿
入りふとんを製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づいて図面を参照にして説明する。本発明は、綿材を布
に包み込んで縫製して製造されるふとん、その他のキル
ト仕様製品等の綿入り繊維製品を製造する装置である。
図1(a)及び(b)は、本発明の綿入り繊維製品製造
装置1の全体構成を示す図であり、(a)は、原材料供
給から成形機までの構成を示し、(b)は、成形機から
切断装置までの構成を示しており、(a)の側面方向か
ら見た図である。
【0013】綿材の原料は、繊維束供給箱2から、ガイ
ドローラ4を介して供給される合成繊維の繊維束(当業
者においては、通常、「トウ」と呼ばれている。)3で
ある。この繊維束3は、切れ目や継ぎ目のない、但しル
ープ状ではないエンドレスのポリエステル等の合成繊維
が多数集積して構成される。例えば、太さ6D(デニー
ル。繊維の太さを表す単位。)の繊維が75000本集
まって成る繊維束3が使用される。なお、直径が複数種
類異なるポリエステル繊維をブレンドして集積した繊維
束を利用してもよい。
【0014】繊維束3は、ガイドローラ4を介して一対
の拡幅ローラ5に供給される。一対の拡幅ローラ5はそ
の周面に、図2(a)に示すように、幅方向に拡開する
ガイド溝6又はリブが形成されている。一対の拡幅ロー
ラ5の間に繊維束3を挟持して送りながら、繊維束3を
その横幅方向に適宜の幅に拡げる。
【0015】一対の拡幅ローラ5で拡幅された繊維束3
は、開繊装置(製綿装置)7に送られる。開繊装置7
は、図2(b)に示されるように、繊維束3の搬送方向
に隔設された一対の送りローラ8と一対の引張りローラ
9から構成される。送りローラ8より引張りローラ9の
周速度を大きくすることにより、両ローラ8、9間で繊
維束3に張力を付与し繊維束3を破断しない程度に引っ
張って伸張する。張力が付与された繊維束3が引張りロ
ーラ9から送り出されると、付与された張力がなくな
り、引き伸ばされた繊維束3の繊維は図2(c)に示す
ように捲縮され綿材の繊維10となる。これにより繊維
束3は、全体的には膨張状態となって綿材11が形成さ
れる。
【0016】開繊装置7の出口側に、ガイドローラ1
2、12、及び上下に傾斜したベルトコンベア13が配
設され、開繊装置7で形成された綿材11は、ベルトコ
ンベア13により、その上端出口側に配設された成形装
置14に搬送される。
【0017】図3(a)〜(d)は、成形装置14の構
造を示す図である。図3(a)は、成形装置14の全体
構成を示し、成形装置14は、支持構造体15の内側に
矩形の揺動フレーム16を有している。図3(b)及び
そのA−A断面である図3(c)に示されるように、揺
動フレーム16の下端部両側面には、リンク片17を介
して転動輪18が取り付けられている。転動輪18は、
支持構造体15の下部に設けられたガイドレール19上
を転動して走行する。図3(d)に示されるように、リ
ンク片17の上部には長孔20が形成され、この長孔2
0に揺動フレーム16の下端部両側面に突接された軸2
1が挿通され、揺動フレーム16の下端が回転かつ長孔
に沿って若干可動に支持されている。
【0018】揺動フレーム16の上端には、支持軸22
が固定されており、この支持軸22は、支持構造体15
に回転可能に取り付けられている。又、支持軸22は、
減速歯車機構23を介して正逆回転駆動可能なモータに
より正逆回転駆動される。このような構成により、揺動
フレーム16の上端は支持軸22を中心にして、下端部
がガイドレール19により水平に案内されて往復動し、
揺動フレーム16は周期的に揺動される。なお、揺動フ
レーム16の揺動を生じる機構は、その下端側が往復動
すれば、以上の構成に限定されない。
【0019】この揺動フレーム16には、その内側に一
対のベルトコンベア24が配設されている。成形装置1
4に搬送された綿材11は、一対のベルトコンベア24
の上端入口から搬入され、その間に挟まれて、揺動フレ
ーム16の下端出口に搬送される。揺動フレーム16は
揺動しているので、一対のベルトコンベア24により搬
送される綿材11は、下端出口から振られながら下方に
排出される。
【0020】このようにして成形装置から排出される綿
材11は、帯状布基材上に積層され、さらに被覆布材で
サンドイッチ状に挟まれて被覆されることとなるが、こ
の場合、帯状布基材として、不織布又は生地が使用さ
れ、上記被覆布材として不織布又は生地が利用される。
本実施例では、後記するように、「生地・不織布」の組
み合わせで、帯状布基材として不織布を利用し、被覆布
材として生地を利用した構成とする。もちろん、本発明
では、このような組み合わせの実施例に限ることなく、
帯状布基材と被覆布材は、「生地・生地」又は「不織布
・不織布」の組み合わせの別の実施例でも良いことは言
うまでもない。
【0021】図1(b)において、不織布供給ローラ2
5は、帯状布基材である不織布帯26を繰り出す。繰り
出された不織布帯26は、ベルトコンベア27により、
成形装置14の下方を、揺動フレーム16の揺動方向と
直角方向かつ水平方向に走行するように搬送される。従
って、綿材11は、成形装置14の出口から、図4
(a)に示されるように、下方を水平にX方向に走行し
て供給される不織布帯26の上面に幅方向Yに振られな
がら供給され、Z方向にくねくねと折り返されながら綿
材11が不織布帯26上に積層される。これにより、綿
材11の層、即ち綿帯28の繊維の方向は、不織布帯2
6の走行方向と略直角方向になる。
【0022】綿材11の不織布帯26の上への積み重ね
状態は、揺動フレーム16の水平往復動の速度及び一対
のベルトコンベア24の速度の両方又はその一方を調整
することにより、適宜の状態に調整できる。即ち、揺動
フレーム16の水平往復動の速度に対し、一対のベルト
コンベアの速度が大きくなればなる程、綿材11の不織
布帯26上への積み重ね状態は、ダボついてくる。反対
にすればダボつきはなくなってくる。通常は、使用後の
洗濯等による収縮を考慮して、ダボついた状態にして積
層される。
【0023】積層された不織布帯26の走行路の途中に
おける、不織布帯26の反対側、即ち綿帯28上方に、
生地帯供給ローラ29が、配設されている。生地帯供給
ローラ29から繰り出される帯状の生地帯(帯状布材)
30は、綿帯28の上面に供給され、綿帯28を不織布
帯26とともにサンドイッチ状に挟んだ複合帯材31が
形成され、縫製装置32へ送られる。
【0024】縫製装置32は、複合帯材31をその搬送
方向(長手方向)、横幅方向、あるいは斜め方向等、適
宜設定された所望の方向に縫製する。これにより、不織
布帯26と生地帯30の間に綿帯28が充填され、その
周囲や内側が適宜縫製されて連続的な綿入り繊維帯材3
3が形成される。
【0025】縫製装置32の出口側には、切断装置34
が配設されている。この切断装置34により、綿入り繊
維帯材33が、その幅方向に切断され綿入り繊維製品3
5が完成される。この綿入り繊維製品35は、その縦方
向に直角の方向(幅方向)に綿材11の繊維の方向が合
わされているので、使用時に外力F(例えば、ふとんの
場合には、頭足方向に引張ったり、折りたたんだりする
際加わる力)が加わっても、大きな強度を有する。
【0026】そして、綿入り繊維製品35は、使用目的
に応じて、例えば、二枚互いに背合わせにされて縫着さ
れ、縁に縁帯を逢着し(これを、通常「ヘム付け」とい
う。)て、ふとんやその他のキルティング製品等の最終
綿入り製品が製造される。
【0027】以上の構成から成る本発明の実施例の装置
による、ふとん、その他のキルティング材等のための綿
入り繊維製品の製造工程を、以下、順次説明する。 (1)原料繊維材である切れ目や継ぎ目のない(エンド
レス)繊維束3が、繊維束供給箱2からガイドローラ4
を介して拡幅ローラ5に供給される。図2(a)に示さ
れるように、拡幅ローラ5において、繊維束3が適宜拡
幅される。そして、拡幅された繊維束3は、開繊装置7
(製綿装置)に搬入される。
【0028】(2)開繊装置7において、繊維束3は一
対の送りローラ8と一対の引張りローラ9の間を通過す
るが、引張りローラ9の方が送りローラ8より周速度が
大きいために、繊維束3は、両ローラ8、9間において
その長手方向に張力を受けて引っ張られ伸張する。この
ように引っ張り力の加えられた原料繊維材が、引張りロ
ーラから送り出されると、原料繊維材は引っ張り力が消
失して図2(c)に示すように捲縮される。すると、原
料繊維束3は全体的に膨張したかのような綿材11が形
成される。このように形成された綿材11は、ガイドロ
ーラ12、12及び搬送ベルトコンベア13により上方
に搬送され、成形装置14に上方から搬入される。
【0029】(3)成形装置14に搬入された綿材11
は、揺動フレーム16内に配設された一対のベルトコン
ベア24によりその出口に搬送され、さらに、揺動フレ
ーム16の揺動に従ってベルトコンベアの下端が揺動さ
れながら下方に排出され、不織布供給ローラ25から供
給される不織布帯26上に積層される。
【0030】本発明では、図4(a)に示されるよう
に、不織布帯26が送られる方向Xと直角の方向、即ち
不織布帯26を幅方向に横切る方向Yに揺動フレーム1
6の下端が揺動されるような構成としている。この構成
により、切れ目や継ぎ目のない繊維から形成された綿材
11の繊維の長手方向が、不織布帯26の進行長手方向
に直角に配置されるように、綿材11が矢印Zに示され
るように折り返されながら積層された綿帯28が形成さ
れる。
【0031】ところで、ふとんを敷いたり畳んだりする
場合に、ふとんの縦方向に引っ張られ、外力が加えられ
ることが多い。本発明の綿入り繊維製品並びにその製造
装置及び製造方法の特徴は、図4(b)に示されるよう
に、第1に、切れ目や継ぎ目のない繊維束3から連続し
て綿材11を形成することにより、綿切れしにくい綿材
11を製造し、これを布材で被覆して綿入り繊維製品を
製造することである。
【0032】第2に、上記外力Fの加わるふとんの縦方
向Xに直角、即ちふとんの幅方向Yに、綿材11を、切
れ目や継ぎ目のない繊維束3から連続して形成された綿
材11の繊維の長手方向を合わせて、矢印Zに示される
ように折り返しながら積層することにより、使用中の綿
材11の強度を一層向上させることができるようにする
ことである。
【0033】このように本発明により得られる綿入り繊
維製品は、切れ目や継ぎ目のない繊維束3から連続して
形成した切れにくい綿材11の構造と、その不織布帯2
6の幅方向に積層していく配列構造を組み合わせること
により、きわめて綿切れしにくいという相乗的な作用を
発揮させる構成としている。
【0034】なお、図4(c)、(d)は、従来の短い
繊維片から成る短繊維片束、及びこの短繊維片束から形
成された綿入り繊維製品を示すものである。この従来例
に示す綿入り繊維製品は、短繊維片をカードにより絡め
て綿材を製綿しているので、エンドレス繊維を使用する
本発明に比べて強度が低い。又、従来の綿入り繊維製品
は、短繊維片から形成された綿材の繊維の方向が、外力
Fの加わる方向(ふとんの前後方向)に合わせられてい
るので、この点からも強度が低い。
【0035】又、本発明のような、切れ目や継ぎ目のな
い繊維から成る繊維束3から連続して形成された綿材1
1でも、その繊維の長手方向を、不織布帯26の搬送方
向、即ち縦方向に合わせると、使用時に綿の一本づつの
繊維(フィラメント)が、製造時に開繊装置7で引き延
ばされた方向に、更に引っ張り力を加えられるので、強
度的には好ましくない。
【0036】(4)不織布帯26上に積層された綿材1
1の上から、生地供給ローラ29により供給される生地
帯30が積層され、不織布帯26とともに綿材11をサ
ンドイッチ状に積層した綿入り複合帯材31が形成され
る。この綿入り複合帯材31は、縫製装置32内に送ら
れる。
【0037】(5)縫製装置32では、最終製品の態様
に応じて、綿入り複合帯材31の両側縁部、内側中央
部、一枚の長さに対応した前後端縁等が、選択的に適宜
縫製される。これにより、不織布帯26、綿帯28及び
生地帯30がともに縫着され、中に詰められた綿材11
が移動して片寄らないように縫製された綿入り繊維帯材
33が形成される。
【0038】(6)綿入り繊維帯材33は、ベルトコン
ベア36により切断装置34に搬送され、切断装置34
により、ふとん等の最終製品の長手方向の前縁及び後縁
に相当する位置において、その幅方向に切断され綿入り
繊維製品35が製造される。
【0039】本発明の綿入り繊維製品35は、用途に応
じてさらに加工が加えられる。例えば、綿入り繊維製品
35を二枚互いに不織布帯26が背合わせに当接されて
逢着され、さらに周縁部に縁布が逢着(ヘム付け)され
る。このように、本発明の綿入り繊維製品35は、さら
に縫製加工等が加えられて、最終製品として、ふとん、
ふとん以外にもナイトガウン、その他の各種のキルティ
ング仕様製品等が製造される。
【0040】
【発明の効果】本発明の綿入り繊維製品は、切れ目や継
ぎ目のない、但しループ状ではない繊維、即ちエンドレ
ス繊維(エンドレスフィラメント)が集積された繊維束
から綿材を製造し、これを布材で被覆し縫着してなる構
成としたので、頻繁に洗濯しても、従来のふとんのよう
に短い繊維片で形成した綿を利用した場合に生じる、綿
切れや、繊維片が互いに固まりあって片寄り生じるよう
なことが防止される。
【0041】又、ふとんを敷いたり畳んだりする場合に
は、ふとんの縦方向に引っ張られたりして外力が加えら
れることが多いが、本発明では、上記縦方向に直角の方
向、即ち横幅方向に、切れ目や継ぎ目のない繊維束から
連続して形成された綿材の繊維の長手方向を合わせるよ
うにして布材に積層したので、使用時の綿の強度を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る綿入りふとん製造装置の
全体構成を示す図である。
【図2】本発明の綿入りふとん製造装置の拡幅ローラ及
び開繊装置(製綿装置)の構造及び作用を説明する図で
ある。
【図3】本発明の綿入りふとん製造装置の成形装置の構
造及び作用を説明する図である。
【図4】本発明の綿入り繊維製品に係る綿材の繊維の方
向を説明する図、及び従来の短繊維片の方向、及び綿入
り繊維製品の綿材の繊維の方向を示す図である。
【符号の説明】
1 綿入り繊維製品製造装置 3 繊維束(エンドレス繊維束) 5 拡幅ローラ 7 開繊装置(製綿装置) 8 送りローラ 9 引張りローラ 11 綿材 14 成形装置 15 支持構造 16 揺動フレーム 23 減速歯車機構 26 不織布帯 28 綿帯 30 生地帯 32 縫製装置 34 切断装置 35 綿入り繊維製品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B68G 7/02 A47C 27/12 B68G 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切れ目又は継ぎ目のない、但しルー
    プ状ではない繊維が多数本集積して成る繊維束から綿材
    を形成する開繊装置と、 該綿材を、長手方向に走行して供給される帯状布基材上
    に積層して綿帯を成形する成形機と、 該綿帯の表面に帯状布材が供給されて成る複合帯材を、
    一体に縫着する縫製装置と、 該縫着された複合帯材を切断する切断装置とを具備す
    る、綿入りふとんを製造する綿入りふとん製造装置であ
    って、 上記開繊装置は、上記繊維束が送り込まれる搬送路に沿
    って互いに隔設された一対の送りローラと、該送りロー
    ラより大きい周速度で回転される一対の引張りローラと
    から成り、上記送りローラと引張りローラ間に把持され
    た上記繊維束を、上記送りローラと引張りローラの周速
    度の差によって、引き伸ばしてから上記引張りローラか
    ら搬出することにより連続的に綿材に形成し、 上記成形機は、下端に取り付けられた転動輪がガイドレ
    ール上を転動して上記下端が往復動する矩形の揺動フレ
    ームと、該揺動フレーム内に配設された一対のベルトコ
    ンベアとを具備しており、該一対のベルトコンベアの間
    で綿材を搬送し、上記帯状布基材の横幅方向に揺動しな
    がら、上記綿材を該横幅方向に振りながら積層し、 切れ目又は継ぎ目のない繊維が多数本集積して成る繊維
    束から形成された上記綿材の繊維の長手方向が、綿入り
    ふとんを敷いたり折り畳んだりする場合に外力が加えら
    れることの多い縦方向に対して横幅方向に合わせられて
    積層され、上記綿材の使用中の強度を向上させる綿入り
    ふとんを製造する ことを特徴とする綿入りふとん製造装
    置。
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JP16307198A Expired - Fee Related JP2950508B1 (ja) 1998-06-11 1998-06-11 エンドレス繊維製品の製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111719202A (zh) * 2019-03-21 2020-09-29 北京智棉科技有限公司 快速棉花制条仪

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