JP3637878B2 - 基材/シーリング材接合物の製造方法 - Google Patents

基材/シーリング材接合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材/シーリング材接合物の製造方法に関し、より詳しくは反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材と基材との接合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シーリング材は、気密性や水密性を高めることを目的として、建築物や車輌等の構造体を構成する部材の接合部や部材間の間隙等に適用される材料である。シーリング材としては、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリサルファイド系、変成ポリサルファイド系、ポリウレタン系のシーリング材が多用されているが、近年、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体(特開昭63−6003号公報等)を主成分としたシーリング材(以下「PIBシーリング材」という。)が開発され、その硬化物の柔軟性及び耐久性の高さから、幅広い用途に適用され得るシーリング材として注目されている。
【0003】
ところが、PIBシーリング材は塗布対象物(以下単に「基材」という。)に対する接着性が必ずしも充分とは言えないために、PIBシーリング材を塗布する前に基材をプライマーで処理することが検討されている。かかるプライマーとしては、例えば、特開平11−343429号公報に開示された、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体等の飽和炭化水素系重合体を含有するプライマー組成物が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されたプライマー組成物は、その上に積層されるPIBシーリング材と主成分において同一であるために、PIBシーリング材との接着性向上が期待できる一方で、基材に対する接着性の点においてはPIBシーリング材を直接塗布する場合に比較して大幅な向上が見込めないという問題がある。かかる問題は、基材が多孔質基材である場合に特に顕著である。
【0005】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、基材/シーリング材接合物の製造方法であって、シーリング材としてPIBシーリング材を用いた場合に、基材が多孔質基材であっても基材/シーリング材間の結合を強固にすることができ、基材/シーリング材/基材で構成される接合物に応力が付加された場合に、基材/シーリング材間の界面破壊の発生を抑制して、シーリング材の凝集破壊を生じせしめ、これにより高い破断強度を発揮する接合物を得ることの可能な製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物を含むプライマー組成物を2種類用いて、基材上に2層のプライマー層を設けた後に、PIBシーリング材を塗布する方法により上記目的が達成可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明の基材/シーリング材接合物の製造方法は、(1)基材上に、ウレタン系化合物を含む第1のプライマー組成物を塗布して第1のプライマー層を形成する工程と、(2)前記第1のプライマー層上に、シランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含む第2のプライマー組成物を塗布して第2のプライマー層を形成する工程と、(3)前記第2のプライマー層上に、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材を塗布する工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の基材/シーリング材接合物の製造方法は、また、(1)互いに間隙をおいて対向して配置されている基材の対向面のそれぞれに、ウレタン系化合物を含む第1のプライマー組成物を塗布して第1のプライマー層を形成する工程と、(2)前記第1のプライマー層上に、シランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含む第2のプライマー組成物を塗布して第2のプライマー層を形成する工程と、(3)対向する前記第2のプライマー層間を、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材で接合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の基材/シーリング材接合物の製造方法においては、前記ウレタン系化合物が、反応性ウレタン系化合物であることが好ましく、かかる場合においては、前記反応性ウレタン系化合物の反応の終了前に、前記第2のプライマー組成物を塗布することが好ましい。また、前記基材が、多孔質基材であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は本発明にかかる基材/シーリング材接合物の製造方法の第1実施形態を示す断面図である。図1(a)は本発明において用いられる基材1の断面図であり、かかる基材1上にウレタン系化合物を含む第1のプライマー組成物(以下、単に「第1のプライマー組成物」という。)を塗布することにより基材1の上面に第1のプライマー層11が形成される(図1(b))。次いで、第1のプライマー層11上に、シランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含む第2のプライマー組成物(以下、単に「第2のプライマー組成物」という。)を塗布することにより第1のプライマー層11の上面に第2のプライマー層21が形成され(図1(c))、更に、第2のプライマー層21上に反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材を塗布することにより、第2のプライマー層21の上面にシーリング材層31が形成される(図1(d))。
【0012】
上記第1実施形態によれば、得られる基材/シーリング材接合物は、基材1、第1のプライマー層11、第2のプライマー層21及びシーリング材層31の積層体となるが、第1のプライマー層11は基材1の少なくとも一部の表面に形成されていればよく、第2のプライマー層21は第1のプライマー層11の少なくとも一部の表面に形成されていればよく、シーリング材層31は第2のプライマー層21の少なくとも一部の表面に形成されていればよい。
【0013】
図2は本発明にかかる基材/シーリング材接合物の製造方法の第2実施形態を示す断面図である。図2(a)は本発明において用いられる基材1a及び基材1bの断面図であり、基材1a及び基材1bは、互いに間隙をおいて端面が対向するように配置されている。かかる基材の対向面(対向する端面)のそれぞれに第1のプライマー組成物を塗布することにより、基材1aの端面上には第1のプライマー層11aが形成され、基材1bの端面上には第1のプライマー層11bが形成される(図2(b))。次いで、両層上に第2のプライマー組成物を塗布することにより、第1のプライマー層11a上には第2のプライマー層21aが形成され、第1のプライマー層11b上には第2のプライマー層21bが形成される(図2(c))。次に、対向する第2のプライマー層21aと第2のプライマー層21bの間を、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材で接合することにより、第2のプライマー層21aと第2のプライマー層21bの間にシーリング材層31が形成される(図2(d))。
【0014】
上記第2実施形態によれば、得られる基材/シーリング材接合物は、基材1a及び基材1bの対向する端面が、第1のプライマー層11a/第2のプライマー層21a/シーリング材層31/第2のプライマー層21b/第1のプライマー層11bからなる積層物で接合された構造を有するようになる。なお、第2実施形態において、基材1a及び基材1bは同一の基材であっても異なる基材であってもよく、第1のプライマー層11a及び第1のプライマー層11b、第2のプライマー層21a及び第2のプライマー層21bのそれぞれは、それぞれのプライマー層が本発明のプライマー組成物に属する限りにおいて、同一であっても異なっていてもよい。更に、第1実施形態と同様に、第1のプライマー層11a(又は第1のプライマー層11b)は基材1a(又は基材1b)の少なくとも一部の表面に形成されていればよく、第2のプライマー層21a(又は第2のプライマー層21b)は第1のプライマー層11a(又は第1のプライマー層11b)の少なくとも一部の表面に形成されていればよい。また、シーリング材層31は、第2のプライマー層21a及び第2のプライマー層21bの少なくとも一部の表面において、両層を接合していればよい。
【0015】
図3は本発明にかかる基材/シーリング材接合物の製造方法の第3実施形態を示す断面図である。図3(a)は本発明において用いられる基材1a及び基材1bの断面図であり、基材1a及び基材1bは、互いに間隙をおいて対向するように配置されている。かかる基材の対向面のそれぞれに第1のプライマー組成物を塗布することにより、基材1aの下面には第1のプライマー層11aが形成され、基材1bの上面には第1のプライマー層11bが形成される(図3(b))。次いで、両層上に第2のプライマー組成物を塗布することにより、第1のプライマー層11a上には第2のプライマー層21aが形成され、第1のプライマー層11b上には第2のプライマー層21bが形成される(図3(c))。次に、対向する第2のプライマー層21aと第2のプライマー層21bの間を、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材で接合することにより、第2のプライマー層21aと第2のプライマー層21bの間にシーリング材層31が形成される(図3(d))。
【0016】
上記第3実施形態によれば、得られる基材/シーリング材接合物は、基材1aの下面と基材1bの上面が、第1のプライマー層11a/第2のプライマー層21a/シーリング材層31/第2のプライマー層21b/第1のプライマー層11bからなる積層物で接合された構造を有するようになる。なお、第3実施形態において、基材1a及び基材1bは同一の基材であっても異なる基材であってもよく、第1のプライマー層11a及び第1のプライマー層11b、第2のプライマー層21a及び第2のプライマー層21bのそれぞれは、それぞれのプライマー層が本発明のプライマー組成物に属する限りにおいて、同一であっても異なっていてもよい。更に、第1実施形態と同様に、第1のプライマー層11a(又は第1のプライマー層11b)は基材1a(又は基材1b)の少なくとも一部の表面に形成されていればよく、第2のプライマー層21a(又は第2のプライマー層21b)は第1のプライマー層11a(又は第1のプライマー層11b)の少なくとも一部の表面に形成されていればよい。また、シーリング材層31は、第2のプライマー層21a及び第2のプライマー層21bの少なくとも一部の表面において、両層を接合していればよい。
【0017】
図4は本発明にかかる基材/シーリング材接合物の製造方法の第4実施形態を示す断面図である。図4(a)は本発明において用いられる基材1a、基材1b及び基材1cの断面図であり、基材1a及び基材1bは、基材1c上で互いに間隙をおいて対向するように配置されている。かかる配置により基材1a、基材1b及び基材1cは、U字溝を形成している。そして、かかるU字溝の表面に第1のプライマー組成物を塗布することにより、基材1a及び基材1bの対向する端面と、基材1aと基材1bの間隙部分に相当する基材1cの表面に、第1のプライマー層11が形成される(図4(b))。次いで、第1のプライマー層11上に第2のプライマー組成物を塗布することにより、第1のプライマー層11の表面には第2のプライマー層21が形成される(図4(c))。次に、対向する第2のプライマー層21間を、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材で接合することによりシーリング材層31が形成される(図4(d))。
【0018】
上記第4実施形態によれば、得られる基材/シーリング材接合物は、基材1a、基材1b及び基材1cにより形成されるU字溝が、第1のプライマー層11、第2のプライマー層21及びシーリング材層31で充填された構造を有するようになる。なお、第4実施形態において、基材1a、基材1b及び基材1cは同一の基材であっても異なる基材であってもよい。また、第1実施形態と同様に、第1のプライマー層11は、基材1a及び基材1bの対向する端面の少なくとも一部に形成されていればよく、第2のプライマー層21は、対向する第1のプライマー層11の少なくとも一部の表面に形成されていればよい。更に、シーリング材層31は、対向する第2のプライマー層21の少なくとも一部の表面において、両層を接合していればよい。したがって、シーリング材層31は、基材1c上の第2のプライマー層21と接合されていなくてもよい。
【0019】
次に、本発明の基材/シーリング材接合物の製造方法における第1のプライマー組成物、第2のプライマー組成物、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材及び基材のそれぞれについて説明する。
【0020】
本発明における第1のプライマー組成物は必須成分としてウレタン系化合物を含有する。本発明におけるウレタン系化合物とは、分子内にウレタン結合を有し実質的に反応性を有しない化合物(以下「非反応性ウレタン系化合物」という。)又は反応によりウレタン結合又はウレア結合を形成し得る化合物(以下「反応性ウレタン系化合物」という。)をいう。
【0021】
非反応性ウレタン系化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、オレフィン系ポリオール、アクリルポリオール等のポリオールと、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等のポリイソシアネートとを、ポリオールの水酸基当量がポリイソシアネートのイソシアネート当量より大きくなる条件で反応させて得られるポリウレタンや、水酸基以外の活性水素を有する化合物(例えば、ポリアミン、ポリチオール等)と上記ポリオールとの混合物を、活性水素当量がイソシアネート当量より大きくなる条件で、上記ポリイソシアネートと反応させて得られるポリマー等が挙げられる。これらは、例えば、後述する溶媒に溶解させたものが使用でき、基材に適用後、溶媒を揮発させることにより第1のプライマー層を形成できる。
【0022】
反応性ウレタン系化合物は反応前からウレタン結合を有する化合物であっても、反応によって初めてウレタン結合又はウレア結合が形成され得る化合物であってもよい。また、反応性ウレタン系化合物は、ウレタン結合又はウレア結合が形成され得る化合物であればよく、反応によりウレタン結合又はウレア結合以外の結合が生じるものであってもよい。更に、反応性ウレタン系化合物は、1液型の反応性ウレタン系化合物であっても2液型の反応性ウレタン系化合物であってもよい。
【0023】
反応性ウレタン系化合物の好適例として、イソシアネート基を有する化合物(好ましくはイソシアネート基を2以上有する化合物)が挙げられるが、かかる化合物は、1液型で用いた場合には例えば空気中の水と反応することにより、ウレア結合を形成する。イソシアネート基を有する化合物を2液型で用いる場合には、イソシアネート基を有する化合物を主剤としイソシアネート基と反応する基を有する化合物を硬化剤として、両者を混合せしめて反応物を得る。イソシアネート基と反応する基を有する化合物としては、アルコール(好ましくはポリオール)、アミン(好ましくはポリアミン)、カルボン酸(好ましくはポリカルボン酸)等が挙げられ、混合による反応によりそれぞれウレタン結合、ウレア結合、アミド結合を形成する。ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合が形成された後、更にイソシアネート基を有する化合物との反応が進んで、それぞれ、アロハネート結合、ビウレット結合、アシルウレア結合が形成されることもある。
【0024】
反応性ウレタン系化合物のうちイソシアネート基を有する反応性ウレタン系化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、アロハネート変性ポリイソシアネート等が挙げられる。また、これらのポリイソシアネートと、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、オレフィン系ポリオール、アクリルポリオール等のポリオールとを、ポリイソシアネートのイソシアネート当量がポリオールの水酸基当量以上になるような条件で反応させて得られるポリウレタンプレポリマーや、水酸基以外の活性水素を有する化合物(例えば、ポリアミン、ポリチオール等)と上記ポリオールとの混合物を、イソシアネート当量が活性水素当量以上になるような条件で上記ポリイソシアネートと反応させて得られるポリマー等が挙げられる。なお、上述したイソシアネート基を有する反応性ウレタン系化合物における末端イソシアネート基は公知の手法によりブロック化されていてもよい。
【0025】
本発明においては、ウレタン系化合物として反応性ウレタン系化合物を用いることが好ましい。反応性ウレタン系化合物を用いることにより第1のプライマー層と基材との接着力が増し、その結果、基材とシーリング材との結合力が向上する傾向にあるからである。
【0026】
第1のプライマー組成物は、上述したウレタン系化合物の1種又は2種以上のみからなるものであってもよく、後述する第2のプライマー層に使用するシランカップリング剤を含んでいてもよい。
【0027】
また、溶媒として、水や有機溶媒を含むものであってもよい。有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられる。
【0028】
ウレタン系化合物としてイソシアネート基を有する化合物を用いる場合においては、上記溶媒は活性水素を含有しない溶媒であることが好ましい。また、この場合において、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等のアミン系触媒や、スタナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、オクテン酸鉛等の有機金属触媒を適量含んでいてもよい。
【0029】
上述した第1のプライマー組成物を基材に塗布する方法としては、刷毛塗り、ロールコート、スプレー塗布等公知の塗布方法が採用できる。このような塗布方法により基材上に第1のプライマー層が形成されるが、第2のプライマー層の形成に先立って、第1のプライマー層から溶媒等の揮発成分を除去することが好ましい。また、第1のプライマー層の厚さは、揮発成分を除去した状態で1〜500μmであることが好ましい。第1のプライマー層の厚さが1μm未満である場合は、基材とシーリング材との接着性が不充分になる傾向にあり、500μmを超す場合は、経済的に不利である。
【0030】
第1のプライマー組成物が反応性ウレタン系化合物を含む場合(1液型又は2液型)は、当該反応が終了する前に、第1のプライマー組成物を基材に塗布することが好ましい。また、基材に塗布された第1のプライマー組成物における反応性ウレタン系化合物の反応の終了前に、第2のプライマー組成物を塗布することが好ましい。このような塗布方法を採用することにより、基材と第1のプライマー層間の接着強度や、第1のプライマー層と第2のプライマー層との接着強度を向上させることができ、ひいては基材とシーリング材との結合力を向上させることができる。
【0031】
次に、第2のプライマー組成物について説明する。第2のプライマー組成物は必須成分としてシランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含有する。本発明においてシランカップリング剤とは加水分解性基と有機基がケイ素原子に結合した化合物をいう。
【0032】
シランカップリング剤における加水分解性基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、アミノ基、ケトキシメート基、アミノオキシ基、カルバモイル基、メルカプト基が挙げられる。また有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等の1価の有機基が挙げられるが、特に、ビニル結合等の不飽和二重結合を有する有機基や、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基、カルボキシル基、メルカプト基等の官能基で置換された1価の有機基が好ましい。
【0033】
好適なシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン等の不飽和二重結合を有するシランカップリング剤;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有するシランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤が例示可能である。
【0034】
本発明において反応性シリコーン樹脂とは、有機樹脂と反応し得る基と、加水分解性シリル基又はシラノール基とを一分子中に有する反応性シリコーン樹脂をいう。有機樹脂と反応し得る基としては、アミノ基、エポキシ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。なお、有機樹脂と反応し得る基は、ケイ素原子に直接結合していてもよく、有機基を介してケイ素原子に結合していてもよい。また、好適な反応性シリコーン樹脂としては、日本ユニカー社製AP−133、APZ−730、APZ−6601、APZ−6612;チッソ社製サイラエースMS3201、MS3202、MS3301、MS3302、MS5101、MS5102等が例示可能である。
【0035】
第2のプライマー組成物は、上述したシランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂の1種又は2種以上からなるものであってもよい。また、第2のプライマー組成物は、第1のプライマー層及びシーリング材との接着性等の観点から、アミノ基を有するシランカップリング剤及び/又はアミノ基を有する反応性シリコーン樹脂を含むことが好ましい。
【0036】
なお、第2のプライマー組成物は有機溶媒を含むものであってもよい。有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられ、シランカップリング剤の貯蔵安定性の観点からは、アルコール系溶媒が好ましい。
【0037】
上述した第2のプライマー組成物を基材に塗布する方法としては、第1のプライマー組成物と同様の方法が採用可能である。かかる塗布により、第1のプライマー層上に第2のプライマー層が形成されるが、シーリング材の塗布に先立って、第2のプライマー層から溶媒等の揮発成分を除去することが好ましい。また、第2のプライマー層の厚さは、揮発成分を除去した状態で1〜500μmであることが好ましい。第2のプライマー層の厚さが1μm未満である場合は、基材とシーリング材との接着性が不充分になる傾向にあり、500μmを超す場合は、経済的に不利である。
【0038】
次に、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材について説明する。本発明において、シーリング材は必須成分として反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含有する。
【0039】
ポリイソブチレン系重合体における反応性ケイ素基とは、反応によりシロキサン結合を形成し得る基をいい、かかる基としては、下記一般式(1)で表される基が好ましい。
【化1】
Figure 0003637878
【0040】
式中、R1及びR2は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は(R’)3SiO−(R’は、炭素数1〜20の置換若しくは非置換の炭化水素基であり、3個のR’は同一でも異なっていてもよい。)で示されるトリオルガノシロキシ基、Xは水酸基又は加水分解性基をそれぞれ示す。なお、R1、R2及びXがそれぞれ2個以上存在するときは、これらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、aは0〜3の整数、bは0〜2の整数、mは0〜19の整数をそれぞれ示す。但し、a+mb≧1でなければならない。
【0041】
Xが加水分解性基である場合、かかる基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、アミノ基、ケトキシメート基、アミノオキシ基、カルバモイル基、メルカプト基を例示でき、これらのなかではアルコキシ基が特に好ましい。アルコキシ基の炭素数は1〜6が好ましく、1〜4が更に好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ基が特に好ましい。
【0042】
反応性ケイ素基は、ポリイソブチレン系重合体に直接結合していても、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、尿素結合等の結合を介して結合していてもよい。また、ポリイソブチレン系重合体に結合する反応性ケイ素基の数は1以上であればよい。本発明においては、ポリイソブチレン系重合体に結合する反応性ケイ素基の数は1.1〜10が好ましく、1.1〜5が更に好ましい。なお、反応性ケイ素基の数が整数でない場合があるのは、平均値を意味するためである。
【0043】
本発明においてポリイソブチレン系重合体とは、イソブチレンを必須成分とするモノマーを重合して得られた重合体をいう。すなわち、ポリイソブチレン系重合体はイソブチレンホモポリマー又はイソブチレンモノマーと他のモノマーとのコポリマーを意味する。ポリイソブチレン系重合体が、コポリマーである場合、該コポリマーを形成する全モノマー中イソブチレンモノマーの含有割合は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。
【0044】
イソブチレンモノマーと共重合する上記他のモノマーとしては、例えば、イソブチレン以外のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン、アリルシラン等が挙げられる。具体的には、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、テトラビニルシラン、アリルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランが例示可能である。
【0045】
なお、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体は、上述のポリイソブチレン系重合体に少なくとも1つの上記反応性ケイ素基を結合させたものであるが、ポリイソブチレン系重合体がコポリマーであり、イソブチレンモノマー以外のモノマーとしてメトキシシリル基やクロロシリル基を有するモノマーを使用した場合は、反応性ケイ素基が結合したポリイソブチレン重合体が得られるので、これに反応性ケイ素基を更に結合せしめるかどうかは任意である。
【0046】
反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体の製造方法としては、例えば、末端がビニル基であるポリイソブチレン系重合体を合成した後に、かかるビニル基と水素化ケイ素化合物とを反応(ヒドロシリル化反応)させる方法が採用可能である。この場合においては、反応性ケイ素基は−CH2−CH2−を介してポリイソブチレン系重合体に結合する。
【0047】
末端がビニル基であるポリイソブチレン系重合体は、例えば、イソブチレン(場合により更に共重合モノマー)を重合して得られた重合体にジエン(例えば炭素数4〜30のジエン)を付加させる方法や、特開昭63−6003号公報に引用されているイニファー法により製造することが可能である。また、水素化ケイ素化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が例示できる。なお、式中のR1、R2、X、a、b及びmは上記R1、R2、X、a、b及びmと同義である。
【化2】
Figure 0003637878
【0048】
本発明において用いられる反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した場合の数平均分子量(Mn)が、500〜30,000の重合体であることが好ましく、1,000〜15,000の重合体であることが更に好ましい。
【0049】
本発明におけるシーリング材は、上述した反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体の1種又は2種以上のみからなるものであってもよいが、更に、炭酸カルシウム、タルク、有機中空体等の充填剤;スズ化合物、ビスマス化合物、リン酸等の硬化促進剤;シランカップリング剤、エポキシ樹脂等の接着性付与剤;オルトギ酸アルキル、オルト酢酸アルキル、加水分解性有機シリコン化合物等の脱水剤;水添ひまし油、脂肪酸アミド等のチキソ性付与剤;脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、アルコール、ケトン、エステル、エーテル等の溶剤;フタル酸エステル等の可塑剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤;トリメチルシリルエーテル等のモジュラス調整剤;桐油等の空気酸化硬化性化合物;酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料等を含むものであってもよい。
【0050】
本発明におけるシーリング材は、1液型のシーリング材であっても2液型のシーリング材であってもよい。1液型のシーリング材とは、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体と硬化促進剤とを同一の配合中に含むシーリング材であり、湿分を遮断した状態で保管され使用時には空気中の水分と接触させ硬化反応を生じせしめる。一方、2液型のシーリング材とは、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を主成分とする主剤と、硬化促進剤を主成分とする硬化剤との2成分からなるシーリング材であり、使用時に主剤と硬化剤とを混練することにより硬化反応を生じせしめる。
【0051】
上述したシーリング材を第2のプライマー層上に塗布する方法としては、公知のシーリング材塗布方法がいずれも採用可能である。シーリング材の塗布により、第2のプライマー層上にシーリング材層が形成されるが、シーリング材層は水分と接触させることにより硬化反応が進行して硬化物となる。シーリング材層の厚さは特に制限されず、基材間の間隙のサイズ等にしたがって適宜決定することができる。
【0052】
次に、本発明における基材について説明する。本発明の基材/シーリング材接合物の製造方法において用いられる基材の種類としては、例えば、有機材料、無機材料、有機無機複合材料、金属材料が挙げられ、その形状は任意であるが、本発明においては、多孔質基材が好ましい。
【0053】
本発明において用いられる基材としては建材用の基材が特に好ましく、かかる基材としては、プレキャストコンクリート板、ALCパネル、GRC・セメント押出し成形板、窯業系サイディング、石材笠木、プレキャストコンクリート板笠木、コンクリート壁等が挙げられる。
【0054】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0055】
(実施例1)
50mm×50mm×12mmのモルタル板に、刷毛を用いて、イソシアネート基を有するウレタン系化合物を含むプライマー組成物であるコニシ社製のボンドシールプライマー#9を塗布し、室温で1時間乾燥させ、モルタル板上に厚さ約20μmのプライマー層(第1のプライマー層)を形成させた。
【0056】
次いで、第1のプライマー層上に、刷毛を用いて、反応性シリコーン樹脂を含むプライマー組成物である日本ユニカー社製のAPZ−6601(固形分:4.5%)を塗布し、室温で1時間乾燥させ、第1のプライマー層上に厚さ約20μmのプライマー層(第2のプライマー層)を形成させた。
【0057】
このようにして得られた第1及び第2のプライマー層を備えたモルタル板2枚を用いて、以下に述べる方法でJIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。すなわち、上記モルタル板2枚を第2のプライマー層が対向するように平行に向かい合わせ、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材であるサンスター技研社製ペンギンシール7000を用いて、第2のプライマー層間を接合し、温度23℃湿度50%の恒温恒湿漕で7日間、次いで温度50℃湿度65%の恒温恒湿漕で7日間保持して、シーリング材を硬化させた。
【0058】
(実施例2)
サンスター技研社製ペンギンシール7000に代えて、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材である横浜ゴム社製のマイレックスZを用いた他は実施例1と同様にして、JIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0059】
(比較例1)
実施例1と同様にして第1のプライマー層を形成した後、第1のプライマー層間を、実施例1と同様にしてサンスター技研社製ペンギンシール7000を用いて接合した後、硬化させ、JIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0060】
(比較例2)
サンスター技研社製ペンギンシール7000に代えて、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材である横浜ゴム社製のマイレックスZを用いた他は比較例1と同様にしてJIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0061】
(比較例3)
50mm×50mm×12mmのモルタル板に、刷毛を用いて、反応性シリコーン樹脂を含むプライマー組成物である日本ユニカー社製のAPZ−6601(固形分:4.5%)を塗布し、室温で1時間乾燥させ、モルタル板上に厚さ約20μmのプライマー層(第1のプライマー層)を形成させた。次いで、第1のプライマー層間を、実施例1と同様にしてサンスター技研社製ペンギンシール7000を用いて接合した後、硬化させ、JIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0062】
(比較例4)
サンスター技研社製ペンギンシール7000に代えて、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材である横浜ゴム社製のマイレックスZを用いた他は比較例3と同様にしてJIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0063】
(比較例5)
プライマー組成物を塗布していない50mm×50mm×12mmのモルタル板2枚を平行に向かい合わせ、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材であるサンスター技研社製ペンギンシール7000を用いて接合し、実施例1と同様に硬化させJIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0064】
(比較例6)
サンスター技研社製ペンギンシール7000に代えて、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材である横浜ゴム社製のマイレックスZを用いた他は比較例5と同様にしてJIS A 1439に準拠したH型試験片を作製した。
【0065】
実施例1〜2及び比較例1〜6で得られたH型試験片を用いて引張り試験を行い、50%モジュラス(M50)、破断強度(Tmax)、破断伸び(E)を測定すると共に、破壊モードを観察した。引張り試験によりシーリング材部分のみで凝集破壊が起こった場合は、破壊モードはCF100(凝集破壊100%を意味する)とした。そして、全体の破壊箇所のうちシーリング材部分での凝集破壊がX%であった場合はCFXとした。同様に、モルタル界面のみで界面破壊が起こった場合は、破壊モードはAF100(界面破壊100%を意味する)とした。
【0066】
得られた結果をプライマー層とシーリング材の種類と共に以下の表1及び表2に示した。なお、表1における「A」はサンスター技研社製ペンギンシール7000を意味し、「B」は横浜ゴム社製マイレックスZを意味する。また、「C」はコニシ社製ボンドシールプライマー#9を意味し、「D」は日本ユニカー社製APZ−6601を意味する。
【0067】
【表1】
Figure 0003637878
【0068】
【表2】
Figure 0003637878
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基材/シーリング材接合物の製造方法であって、シーリング材としてPIBシーリング材を用いた場合に、基材が多孔質基材であっても基材/シーリング材間の結合を強固にすることができ、基材/シーリング材/基材で構成される接合物に応力が付加された場合に、基材/シーリング材間の界面破壊の発生を抑制して、シーリング材の凝集破壊を生じせしめ、これにより高い破断強度を発揮する接合物を得ることの可能な製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1c…基材、11,11a〜11b…第1のプライマー層、21,21a〜21b…第2のプライマー層、31…シーリング材層。

Claims (5)

  1. 基材上に、ウレタン系化合物を含む第1のプライマー組成物を塗布して第1のプライマー層を形成する工程と、
    前記第1のプライマー層上に、シランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含む第2のプライマー組成物を塗布して第2のプライマー層を形成する工程と、
    前記第2のプライマー層上に、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材を塗布する工程と、を含むことを特徴とする基材/シーリング材接合物の製造方法。
  2. 互いに間隙をおいて対向して配置されている基材の対向面のそれぞれに、ウレタン系化合物を含む第1のプライマー組成物を塗布して第1のプライマー層を形成する工程と、
    前記第1のプライマー層上に、シランカップリング剤及び/又は反応性シリコーン樹脂を含む第2のプライマー組成物を塗布して第2のプライマー層を形成する工程と、
    対向する前記第2のプライマー層間を、反応性ケイ素基を有するポリイソブチレン系重合体を含むシーリング材で接合する工程と、を含むことを特徴とする基材/シーリング材接合物の製造方法。
  3. 前記ウレタン系化合物が、反応性ウレタン系化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の基材/シーリング材接合物の製造方法。
  4. 前記反応性ウレタン系化合物の反応の終了前に、前記第2のプライマー組成物を塗布することを特徴とする請求項3記載の基材/シーリング材接合物の製造方法。
  5. 前記基材が、多孔質基材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の基材/シーリング材接合物の製造方法。
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