JP3637197B2 - 対物レンズ支持装置および対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ支持装置および対物レンズ駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等の光記録媒体に対して情報信号の記録および/または再生を行う光学的情報記録/再生装置に係り、特に光ディスク信号記録面における集光ビームスポットのコマ収差が小さくなるように光ディスク信号記録面に対する対物レンズの傾き(チルト)を高性能・高速に補正できる対物レンズ支持装置と対物レンズ駆動装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク装置、すなわち回転駆動される光ディスクの信号記録面に光ビームを照射して光ディスクに記録された情報信号を読み取ったり、あるいは光ディスクに情報信号を書き込む装置では、情報信号の書き込み(記録)/読み取り(再生)のための手段として、光学ヘッドが用いられている。この光学ヘッドは、半導体レーザ素子等の光源と、コリメータレンズやビームスプリッタなどの光学素子と、対物レンズおよび光検出器を主たる要素として構成され、光源から出射される光ビームをコリメータレンズやビームスプリッタ等の光学素子を介して対物レンズに導き、対物レンズにより光ディスクの記録面上に集光させ、記録面により反射された光ビームを光検出器により検出して、情報信号の記録や再生を行うように構成されている。
【0003】
対物レンズは、対物レンズ駆動装置によってビーム光軸方向(フォーカシング方向)およびビーム光軸方向と直交する方向(トラッキング方向)の2軸方向に電磁的な駆動力で変位駆動される。これにより、光ビームが光ディスクの記録面に合焦して記録トラックを正確に走査する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
対物レンズ駆動装置における対物レンズの可動範囲は、一般的に、光学系一体型の光学ヘッドであっても、また光学系のみを分離して固定し対物レンズのみを駆動する光学系分離型の光学ヘッドであっても、フォーカシング方向では±0.6mmの程度であり、トラッキング方向では±0.4mmの程度である。
【0005】
一般に、光学式記録ディスクはポリカーボネイトやアクリル等の樹脂成型部品のため、成型後静的な反り等の変形を生じやすい。これらの静的な反りがあると、反りによりディスクピット面が傾くことになり、入射光に対する戻り光が角度を持って戻るため、ある許容以上のずれを生じると対物レンズの視野角からはずれることとなり戻り光出力が減少してしまうことになる。また、ピット面が傾くことにより、隣接するトラックとのトラックピッチが等価的に狭くなることになり、ピット面上のビームスポット径を一定とすれば、隣接するトラックのピット情報の影響を受けやすくなってクロストークの増大を招くことになる。
【0006】
以上のような性能劣化を改善するため、上記静的な反りに追従して常にレンズ光軸がピット面に対して直角になるように、対物レンズを含めた光学系を対物レンズを含む面内にて回動せしめるチルトサーボ機構を有する再生装置が知られている。このようなチルトサーボ機構を有する再生装置では静的な反りにしか追従できないと言う問題点があった。
【0007】
また、特開平7−65397号公報(以下、公知例という)には、ディスク記録面とビーム光軸との傾きによる信号品質劣化をなくし、ディスク一周中の反り量の変化に対してビーム光軸の傾きを高速に補正できる光ディスク装置が開示されている。この公知例は、対物レンズを保持する対物レンズホルダをフォーカシング方向、トラッキング方向及び対物レンズの光軸の傾き方向に回動自在に支持できるように4本の可撓性ワイヤで支持している。そして、この対物レンズホルダにはフォーカシング、トラッキング及びチルト用の複数のコイルが取り付けられている。
【0008】
しかし、この公知例に示される4本ワイヤ方式のアクチュエータ構成では、可動体である対物レンズホルダが大きくなってしまい対物レンズ駆動装置の薄型化が実現できない。また、この公知例に示される4本ワイヤ方式のアクチュエータ構成では、対物レンズホルダのラジアルチルト回転中心及びタンジェンシャルチルト回転中心が対物レンズの主点の位置から大きくずれているので、対物レンズがビーム光軸の傾き方向に動いた場合に対物レンズホルダの回転中心から対物レンズまでの距離に比例して対物レンズが入射光束の光軸からずれてしまうという問題点がある。
【0009】
また、この公知例に示される4本ワイヤ方式のアクチュエータ構成では、対物レンズホルダの重心と対物レンズホルダのタンジェンシャルチルト回転中心を一致させることは不可能であるのでクロスアクション共振が発生しやすく、アクチュエータの各可動方向の周波数特性に副共振が発生するという問題点がある。
【0010】
更に、この公知例に示される4本ワイヤ方式のアクチュエータ構成では、アクチュエータの各可動方向の周波数特性に発生した副共振の振幅レベルを減衰させるために新たなダンピング機構が必要となり、対物レンズ駆動装置の小型化、低コスト化が難しいという問題点があった。
【0011】
そこで本発明の目的は、上記従来技術の有する問題を解消し、対物レンズを光ディスク信号記録面における集光ビームスポットのコマ収差が小さくなるように光ディスク信号記録面に対する対物レンズの傾きを高性能・高速に補正できる対物レンズ駆動装置と、対物レンズ支持装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による対物レンズ支持装置は、対物レンズを支持する対物レンズ支持装置であって、光ディスクに対して光ビームを照射し、前記対物レンズの位置をディスクに対するトラッキング方向及び、フォーカッシング方向において位置補正し且つ、当該光ディスクに対するタンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向の少なくとも一方向において前記対物レンズの位置補正を行う対物レンズ支持装置において、前記対物レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを支持する一対の支持部材と、前記支持部材を支持する固定部とを具備し、前記一対の支持部材の各々の前記支持部材は前記レンズホルダに接続される第1の部分と前記固定部に接続される第2の部分とからなり、前記第1の部分は一端と前記レンズホルダに接続された他端とを有し、前記第2の部分は前記第1の部分の前記一端に接続された一端と前記固定部に接続された他端とを有し、前記レンズホルダをタンジェンシャルチルト方向に回転させるように前記レンズホルダにモーメントを加えた場合に、前記第1の部分と前記第2の部分とが接続される各々の前記一端に前記第1の部分と前記第2の部分とをタンジェンシャルチルト方向に回転させるようにモーメントを加えた場合に、前記第1の部分と前記第2の部分とがタンジェンシャルチルト方向に回転することの困難さ程度を示す回転剛性に関して、前記第1の部分の前記回転剛性は前記第2の部分の前記回転剛性よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、一対の支持部材は対物レンズの光軸に直交する平面内に配設されているので、チルト補正に伴う回転運動の回転中心を可動体の重心や対物レンズの後側主点と一致するように、一対の支持部材で容易に対物レンズを保持することができる。一対の支持部材の一端側は一対の支持部材の他端側に比べて小さい剛性を有するので、タンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向のチルト補正をフォーカシング方向あるいはトラッキング方向の並進移動から分離して行うことができるように、対物レンズを支持することができる。
【0014】
また、本発明による対物レンズ駆動装置は、光ディスクに対して光ビームを照射し、対物レンズの位置を光ディスクに対するトラッキング方向及び、フォーカッシング方向において位置補正し且つ、当該光ディスクに対するタンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向の少なくとも一方向において前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動装置において、前記対物レンズを駆動する駆動手段と、前記レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを支持する一対の支持部材と、前記支持部材を支持する固定部とを具備し、前記支持部材は前記レンズホルダに接続される第1の部分と前記固定部に接続される第2部分とからなり、前記第1の部分は一端と前記レンズホルダに接続された他端とを有し、前記第2の部分は前記第1の部分の前記一端に接続された一端と前記固定部に接続された他端とを有し、前記レンズホルダをタンジェンシャルチルト方向に回転させるように前記レンズホルダにモーメントを加えた場合に、前記第1の部分と前記第2の部分とがタンジェンシャルチルト方向に回転することの困難さ程度を示す回転剛性に関して、前記第1の部分の前記回転剛性は前記第2の部分の前記回転剛性よりも小さい
ことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、一対の支持部材は対物レンズの光軸に直交する平面内に配設されているので、チルト補正に伴う回転運動の回転中心を可動体の重心や対物レンズの後側主点と一致するように、一対の支持部材で容易に対物レンズを保持することができる。また、一対の支持部材の一端側は一対の支持部材の他端側のに比べて小さい剛性を有するので、タンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向のチルト補正制御をフォーカシング方向あるいはトラッキング方向の並進移動駆動制御から分離して行うことができる。
【0016】
ここで、一対の支持部材の他端側は一端側に比べ剛性の大きい部材で構成されていてもよい。
【0017】
また、一対の支持部材の一端側はシリコンゴム等の弾性部材で構成され、一対の支持部材の他端側は金属ワイヤ等の可撓性部材で構成されていてもよい。
【0018】
また、前記一対の支持部材の一端側はシリコンゴム等の弾性部材で構成され、一対の支持部材の他端側はシリコンゴム等の弾性部材と金属ワイヤ等の可撓性部材とで構成されていてもよい。
【0019】
また、前記一対の支持部材の各々の支持部材は、前記他端の近傍部分を備え前記固定部から延設された第1の棒状部材と、前記一端の近傍部分を備え前記第1の棒状部材と互いに端部で連結された第2の棒状部材と、を有していてもよい。
【0020】
また、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材とは、互いに直角をなして連結されていてもよい。
【0021】
また、前記一対の支持部材の前記一端の近傍部分は、前記他端の近傍部分に比べて3桁以上より小さい剛性を有していてもよい。
【0022】
また、対物レンズを保持するレンズホルダを備え、一対の支持部材の一端側はレンズホルダに固定されていてもよい。これによって、対物レンズはレンズホルダを介して一対の支持部材によって保持されていてもよい。
【0023】
また、駆動手段はレンズホルダに取り付けられるマグネットと、固定部に取り付けられるコイルを有していてもよい。いわゆるムービングマグネット型を構成するものである。
【0024】
また、駆動手段は固定部に取り付けられるマグネットと、レンズホルダに取り付けられるコイルとを有していてもよい。いわゆるムービングコイル型を構成するものである。
【0025】
また、少なくとも対物レンズを含む可動部は、前記平面内であり且つ対物レンズの光軸上に、その重心を有していてもよい。レンズホルダを設けるか否かを問わない。本発明によれば、クロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0026】
また、前記対物レンズと前記レンズホルダと前記複数のマグネットを含む前記固定部に対し可動である可動部は、前記平面上であり且つ前記レンズ光軸上に、その重心を有していてもよい。本発明によれば、レンズホルダを設けたムービングマグネット型を構成において、クロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0027】
また、前記対物レンズと前記レンズホルダと前記複数のコイルを含む前記固定部に対し可動である可動部は、前記平面上であり且つ前記レンズ光軸上に、その重心を有していてもよい。本発明によれば、レンズホルダを設けたムービングコイル型を構成において、クロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0028】
また、駆動手段は、対物レンズを対物レンズの光軸に直交するとともに前記平面内にある互いに直交する二つの軸回りに回転させるように、形成されていてもよい。
【0029】
また、前記レンズ光軸に直交する前記平面は、前記対物レンズの回転運動に対しほぼ不動の点を通る平面であってもよい。本発明によれば、対物レンズの回転運動に伴い得るクロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0030】
また、前記レンズ光軸に直交する前記平面は、前記対物レンズの主平面にほぼ一致させてもよい。本発明によれば、光ディスク信号記録面における集光ビームスポットのシフト及びコマ収差が小さくなるように一対の支持部材で対物レンズを保持することができる。
【0031】
また、前記対物レンズの回転運動に対する回転中心は、前記平面上であって且つ前記レンズ光軸上にあってもよい。本発明によれば、対物レンズの回転運動に伴い得るクロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0032】
また、前記対物レンズの回転運動に対する回転中心は、前記固定部に対し可動である前記対物レンズを含む可動部の重心の位置とほぼ一致していてもよい。本発明によれば、対物レンズの回転運動に伴い得るクロスアクション共振等の有害な共振を防止でき、良好な周波数特性を得ることができる。
【0033】
また、前記対物レンズの回転運動に対する回転中心は、前記対物レンズの後側主点の位置とほぼ一致させてもよい。本発明によれば、光ディスク信号記録面における集光ビームスポットのシフト及びコマ収差を小さくでき高精度のチルト補正をできクロストークを防止することができる。
【0034】
また、駆動手段は電磁駆動要素から構成され、この電磁駆動要素が形成する磁路の内部に磁性体を配設してもよい。本発明によれば、磁気吸引力を利用して対物レンズをその中立位置に素早く確実に復元させることができる。
【0035】
また、支持部材は、固定部に接続された第1の棒状部材と、対物レンズに接続され、第1の棒状部材と互いに連結された第2の棒状部材と、を有し、前記磁性体により発生する磁気力は、第1の棒状部材をほぼその長手方向に伸張させる方向に作用させてもよい。本発明によれば、一対の支持部材によって対物レンズを安定して保持することができる。
【0036】
また、前記複数のマグネットは、前記他端の近傍部分が前記固定部から延設される方向に着磁されていてもよい。本発明によれば、一対の支持部材によって対物レンズを安定して保持することができる。
【0037】
また、前記対物レンズを保持する平板状のレンズホルダを備え、前記レンズホルダは、前記対物レンズの前記レンズ光軸方向の厚さが前記平面によって前記レンズ光軸方向に二分されるように配設されていてもよい。本発明によれば、レンズホルダは不要な回転モーメントを生じさせることなく支持部材によって安定して保持される。
【0038】
また、前記対物レンズを保持する平板状のレンズホルダを備え、前記レンズホルダは、前記対物レンズの前記レンズ光軸方向の厚さが前記対物レンズの後側主点の位置で前記レンズ光軸方向に二分されるように配設されていてもよい。本発明によれば、可動体の回転中心と対物レンズの後側主点の位置とを安定的に一致させることができる。
【0039】
次に図6(a)〜(f)を参照して本発明の背景を説明する。
図6(a)は、対物レンズ1に入射する入射ビーム102のビーム光軸102aに対してディスク100に反り等が存在しない状態を示し、図6(b)は、図6(a)に対応し対物レンズ1で集光された入射ビーム102のビームスポットが単一のビット100a上に集光され隣接するビット100bにははみ出ていない状態を示す。
【0040】
図6(c)は、対物レンズ1に入射する入射ビーム102のビーム光軸102aに対してディスク100に反り等がある状態を示し、図6(d)は、図6(c)に対応し、対物レンズ1がチルト補正されないため集光されたビームスポットがビット100aの他に隣接するビット100bにもはみ出ておりクロストークが生じ得る状態を示す。
【0041】
図6(e)は、ビーム光軸102aに対してディスク100に反り等が存在し、本発明による対物レンズ駆動装置によって対物レンズ1をチルト補正した状態を示す。図6(f)は、図6(e)に対応し、本発明による対物レンズ駆動装置によってチルト補正された結果、対物レンズ1によって集光されるビームスポットの強度分布が単一のビット100aのみに集光され、クロストークを回避できる状態を示す。本発明による対物レンズ駆動装置における、対物レンズ1を支持する一対の支持部材110は、対物レンズ1のレンズ光軸1aに直交する平面内に配設されている。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図2は、ディスク100に対する本発明に係る対物レンズ駆動装置101の配置関係を示す。
【0043】
図2において、対物レンズ1に入射する入射ビーム102(ここでは図示しない半導体レーザ等から照射されている)の入射光軸102a(フォーカシング方向)が示されており、入射光軸102aに直交する2つの互いに直交する軸としてタンジェンシャルチルト軸104とラジアルチルト軸105(ディスクのタンジェンシャル方向)が示されている。タンジェンシャルチルト軸104の方向は、ディスク100の中心への移動方向であるトラッキング方向106と一致している。タンジェンシャルチルト軸104回りの回転方向あるいはチルト方向をタンジェンシャルチルト方向107という。ラジアルチルト軸105の方向はディスク100のトラックに接する方向であり、ラジアルチルト軸105回りの回転方向あるいはチルト方向をラジアルチルト方向108という。入射光軸102aに沿った移動方向をフォーカシング方向という。
【0044】
図3は、ディスク100に対する対物レンズ1の配置関係を示す。対物レンズ1のレンズ光軸1aは、チルト補正がない場合には、ビーム光軸102aと一致する。ここで、チルト補正とは、対物レンズ1をタンジェンシャルチルト方向107またはラジアルチルト方向108にチルト制御し、図6(e)および図6(f)に示す状態を実現することをいう。
【0045】
なお、図2または図3では、タンジェンシャルチルト軸104とラジアルチルト軸105を対物レンズ駆動装置101から分離して表示したが、実際は、レンズ光軸1aがビーム光軸102aに一致する場合における一対の支持部材110が配設される平面内にある。
【0046】
次に、以下に図面を参照して、本発明に係る対物レンズ駆動装置の好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る対物レンズ駆動装置101の好適な実施形態の一例を示す斜視図である。
【0047】
図1において、固定部6は対物レンズ駆動装置101をトラッキング方向106に移動する図示しない移動手段に接続されており、対物レンズ駆動装置101は対物レンズ1を固定部6に対し支持し駆動するものであり、対物レンズ1を保持する方形板状のレンズホルダ2と、レンズホルダ2を介して対物レンズ1を支持する一対の支持部材110と、対物レンズ1を駆動するための駆動コイル112、114と、マグネット116,118と磁性体136,138から構成される磁気回路を備えている。
【0048】
一対の支持部材110は、対物レンズ1の光軸1aに直交する平面120内に配設されている。一対の支持部材110は2つの等価な支持部材122、124から構成されている。各々の支持部材122、124の一端122a,124a側はレンズホルダ2の2つの側面にそれぞれ固定され、各々の支持部材122、124の他端122b,124b側は固定部6に固定されている。
【0049】
各々の支持部材122、124は、固定部6から延設された第1の棒状部材126、127と、レンズホルダ2が延設され第1の棒状部材126、127と互いに端部で直角に連結された第2の棒状部材128、129とから構成されている。
【0050】
対物レンズ1が二つの一端122a,124aの間を結ぶ直線130の回りに回転することの困難さの程度を示す剛性に関しては、支持部材122、124の一端122a,124a側の方が、支持部材122、124の他端122b,124b側に比べて小さい剛性となるように設定されている。
【0051】
図1に示す例では、第2の棒状部材128、129は、弾性部材としてのシリコンゴムで構成されており、第1の棒状部材126、127は可撓性部材としての金属ワイヤで構成されている。シリコンゴムで構成された第2の棒状部材128、129は、金属ワイヤで構成された第1の棒状部材126、127に比べ、3桁以上より小さい剛性を有する。
【0052】
各々の駆動コイル112、114は、後述するように、それぞれが巻装状態にあるフォーカシング用コイルとトラッキング用コイルとラジアル方向チルト用コイルとタンジェンシャル方向チルト用コイルから構成されている。そして、複数のコイルからなる駆動コイル112、114とマグネット116、118とで複数の磁気回路が構成される。
【0053】
駆動コイル112、114には、図示しない駆動電源によって駆動電流が供給され、図示しない制御信号に基づいて駆動電流が制御され、対物レンズ1を含む可動部30が固定部6に対し駆動制御される。
【0054】
駆動コイル112、114を構成する各コイルに流す駆動電流と複数の磁気回路とで発生する電磁的な駆動力により対物レンズ1は光軸102aに沿ったフォーカシング方向とトラッキング方向106に並進移動が可能となり、また、タンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108にチルト補正が可能となる。すなわち、駆動コイル112,114と複数の磁気回路は、フォーカシング方向とトラッキング方向106とタンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108との4軸方向に駆動制御を行うように形成されている。
【0055】
上述したように、第2の棒状部材128、129はシリコンゴムで構成されており第1の棒状部材126、127に比べ非常に小さい剛性であるため、第2の棒状部材128、129の変形を第1の棒状部材126、127の変形と分離して制御することができる。この結果、タンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108のチルト補正制御を、フォーカシング方向とトラッキング方向106の駆動制御と分離することができ、チルト補正を高精度に行うことができる。
【0056】
図1に示す例では、駆動コイル112、114は固定部6に接続されており、マグネット116、118は対物レンズ1と一体に移動できるようにレンズホルダ2に固着されている。また対物レンズ1とレンズホルダ2とマグネット116、118等が固定部6に対する可動部を構成している。図1に示すように、マグネット116はレンズホルダ2の側面のうち固定部6から離れた側に固着されており、マグネット118はレンズホルダ2の側面のうち固定部6に近い側に固着されている。各々の駆動コイル112、114は、レンズホルダ2の外側にマグネット116、118に対向して固着されている。
【0057】
なお、駆動コイル112、114をレンズホルダ2に固着し、マグネット116、118を固定部に接続し、これらを対向配置することにより、ムービングコイル型の装置を構成することも可能である。
【0058】
可動部30を構成する対物レンズ1とレンズホルダ2とマグネット116、118等は、可動部30の重心が平面120上で且つ光軸1a上に位置するように、それぞれの位置関係が決められている。
【0059】
タンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108のチルト補正に伴う可動部30の回転運動の回転中心は、平面120上であり且つ光軸1a上に位置し、可動部30の重心とほぼ一致した位置となるように設定されている。
【0060】
上述のように、可動部30の回転運動の回転中心が可動部30の重心とほぼ一致した位置にあるので、クロスアクション共振等の有害な共振を防止することができ、アクチュエータの各移動方向において良好な周波数特性を得ることができる。さらに、アクチュエータの各移動方向の周波数特性に関して、部品精度及び組立精度等に起因する有害な副共振が発生したとしても、レンズホルダ2を支持する支持部材122、124の一端122a,124a側は、シリコンゴムで形成されているので減衰効果が大きく、その副共振の振幅レベルを問題ないレベルまで十分に減衰させることができる。
【0061】
また、タンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108のチルト補正に伴う可動部30の回転運動の回転中心は、対物レンズ1の後側主点の位置とほぼ一致した位置にある。また、平面120は、対物レンズ1の主平面にほぼ一致した平面である。図5(a)は、本発明におけるように、可動部の回転運動の回転中心132と対物レンズ1の後側主点134とが一致した場合を示す図である。図5(b)は、比較のために、可動部の回転運動の回転中心132と対物レンズ1の後側主点134とが一致しない場合を示す図である。
【0062】
図5(b)に示すように、回転中心132と後側主点134とが一致しない場合は、ディスク100上における入射ビーム102の集光点の位置は、対物レンズ1の回転移動に伴い、シフト誤差δを生じる。この結果、安定したアクチュエータ制御ができなくなる。
【0063】
これに対し、図5(a)に示すように、回転中心132と後側主点134とが一致させた場合は、チルト補正の有無に依存せずに光軸102aは後側主点134を通る。この結果、対物レンズの一般的な特性として知られているように、入射ビーム102は後側主点134から等価的に出射され、シフト誤差δを生じないようにすることができ、安定したアクチュエータ制御ができる。
【0064】
レンズホルダ2は、その光軸1a方向の厚さが平面120によって光軸方向に二分されるように設計されている。さらに、この二分する平面120は、対物レンズ1の後側主点134を含んでいる。この結果、レンズホルダ2は、不要な回転モーメントを生じることなく支持部材122、124によって安定して保持され、可動体30の回転中心132と対物レンズ1の後側主点134の位置とが安定的に一致する。
【0065】
次に、図4(a),図4(b)を参照して、本実施形態で採用される可動体30の中立位置への復元手法について説明する。
図1に切り欠いて示されているように、駆動コイル112、114の内部には、マグネット116、118と対向するように鉄などの磁性体136、138が配設されている。図4(a)は、実施形態のように、マグネット116、118と対向するように磁性体136、138が配設された場合を示す図である。図4(b)は、磁性体136、138が配設されていない場合を比較のために示す図である。レンズホルダ2等で構成される可動部30が光軸102aに沿ってフォーカシング方向へ変位する場合に、第1の棒状部材126が曲げ変形を受ける。図4(b)に示すように、磁性体136、138が用いられていない場合では、レンズホルダ2は光軸102aに対し傾斜する。この結果、可動部30には一種のチルト移動が混在してしまい、純粋なフォーカシング制御をすることができない。
【0066】
これに対し、図4(a)に示すように、磁性体136、138が用いられている場合では、磁性体136とマグネット116の間に磁気的吸引力、いわゆる磁気バネ力140が作用する。この磁気バネ力140による磁気的吸引力は磁性体136とマグネット116の間における互いの光軸102a方向の相対移動を妨げ、予め設定された中立位置へ可動部30を止めるように作用する。同様に、磁性体138とマグネット118の間にも磁気バネ力142が生成される。この結果、図4(a)に示されるように、磁気バネ力140、142の作用により、レンズホルダ2は光軸102aに対し傾斜することなく安定した姿勢を保つことができ、チルト移動を混在させることなくフォーカシング制御のみを純粋に行うことが可能になる。
【0067】
図1に示すように、マグネット116、118は、第1の棒状部材126、127の長手方向に着磁されている。この結果、磁気バネ力140、142は、第1の棒状部材126、127の剛性の大きい長手方向に力成分を有し、シリコンゴム等で形成された剛性の小さい第2の棒状部材128、129の軸線方向には力成分を有しないようにすることができる。そして支持部材122、124によってレンズホルダ2を安定して吊設支持することができる。
【0068】
また、磁性体136とマグネット116の間に形成される磁気バネ力140は、磁性体138とマグネット118の間に形成される磁気バネ力142のバネ定数以上のバネ定数を有するように、それぞれのマグネット116,118の磁力あるいは磁気ギャップの間隔などが調節されている。これは、磁気バネ力140、142による磁気的吸引力は第1の棒状部材126、127をその長手方向に伸張させる方向に作用するため、第1の棒状部材126,127が撓んでしまったり、あるいは座屈してしまったりという危険を回避することができる。そして、支持部材122、124によってレンズホルダ2を安定して吊設支持することができる。
【0069】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、タンジェンシャルチルト方向107とラジアルチルト方向108のチルト補正制御をフォーカシング方向とトラッキング方向106の駆動制御とは分離して行うことができる。この結果、チルト補正を高精度にかつ高速に行うことができ、光ディスク100の信号記録面における集光ビームスポットのコマ収差を小さくすることが可能になる。
【0070】
次に、本発明の実施形態について別の図面を用いてさらに詳細に説明する。
【0071】
図7は本発明に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す概略平面図、図8はその概略側面図、図9は図7のA−A線から見た概略断面図である。図7〜図9に示すように、対物レンズ駆動装置101は、対物レンズ1を保持するレンズホルダ2と、レンズホルダ2に取り付けられた4個のマグネット5a、5b、5c、5dと、一対の支持部材7a、7bと、フォーカシング用コイル9a、9b、トラッキング用コイル10a、10b、10c、10d、ラジアル方向チルト用コイル11a、11b、11c、11d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル12a、12bと、前記複数のコイル9a、9b、10a、10b、10c、10d、11a、11b、11c、11d、12a、12bの内部に配設された鉄などの4個の磁性体13a、13b、13c、13dとを備えている。
【0072】
ここで、フォーカシング用コイル9a、9bはフォーカシング方向(光軸102aの方向)の補正をするためのコイルであり、トラッキング用コイル10a、10b、10c、10dはトラッキング方向106の補正をするためのコイルであり、ラジアル方向チルト用コイル11a、11b、11c、11dはラジアルチルト方向108のチルト補正をするためのコイルであり、タンジェンシャル方向チルト用コイル12a、12bはタンジェンシャルチルト方向107のチルト補正をするためのコイルである。
【0073】
一対の支持部材7a、7bは、直角に折れ曲がった形状を有し、レンズホルダ2をフォーカシング方向及びトラツキング方向106に並進移動自在に吊設支持するとともに、ラジアルチルト方向108及びタンジェンシャルチルト方向107に回動自在に支持する。一対の支持部材7a、7bの一端は前記レンズホルダ2に固定され、他端は固定部6に固定されている。
【0074】
複数のコイル9a、9b、10a、10b、10c、10d、11a、11b、11c、11d、12a、12bは、レンズホルダ2をフォーカシング方向、トラッキング方向106、ラジアルチルト方向108及びタンジェンシャルチルト方向107の4軸方向に駆動させるように、固定部6が連結されたベース8に配設されている。
【0075】
マグネット5aと磁性体13a、マグネット5bと磁性体13b、マグネット5cと磁性体13c、マグネット5dと磁性体13dはそれぞれ対になって磁気回路を構成している。フォーカシング用コイル9a、9b、トラッキング用コイル10a、10b、10c、10d、ラジアル方向チルト用コイル11a、11b、11c、11d及びタンジェンシャルチルト方向チルト用コイル12a、12bにそれぞれ個別に任意の電流を流すことにより、フォーカシング用コイル9a、9b、トラッキング用コイル10a、10b、10c、10d、ラジアル方向チルト用コイル11a、11b、11c、11d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル12a、12bにそれぞれ所定のローレンツ力が発生し、同時にその反力がマグネット5a、5b、5c、5dにそれぞれ発生するので、レンズホルダ2を所望の4軸方向に任意に動かすことができる。
【0076】
本実施例においては対物レンズ駆動装置の高駆動感度化をはかるために磁性体13a、13b、13c、13dを配設したが、磁性体13a、13b、13c、13dを配設しないでマグネット5a、5b、5c、5dだけからなる純粋な開放型磁気回路であっても何ら構わない。また、本実施例の構成は、いわゆるムービングマグネット型であり、4軸方向の駆動力を得るためのコイル及び磁気回路の構成は種々変形可能であることはいうまでもない。
【0077】
さて、本実施例の対物レンズ駆動装置においては、一対の支持部材7a、7bは対物レンズ1の光軸1aに直交する一つの平面120上に配設されている。一対の支持部材7a、7bの主成分は弾性部材である弾性ゴム15a、15bからなるが、金属材料などの可撓性部材からなるワイヤ14a、14bが、弾性ゴム15a、15bからなる一対の支持部材7a、7bの少なくともディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分の内部に配置されている。これによって、一対の支持部材7a、7bのディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分の剛性のみが大きくなっている。
【0078】
図10に一対の支持部材7a、7bのうちの支持部材7bの断面図を示す。ここでは図示しない支持部材7aも同様の構造を有する。図10に示す弾性ゴム15bのうちの斜線を施した斜線部分16が主に、タンジェンシャルチルトの動作時にタンジェンシャルチルト方向107にねじり変形する。ここでもし、ワイヤ14a、14bが弾性ゴム15a、15bの内部に配置されておらず、一対の支持部材7a、7bが弾性ゴム15a、15bだけからなるとすると、タンジェンシャルチルトの動作時に弾性ゴム15a、15bのうちの斜線を施した斜線部分16以外のディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17が大きく変形を生じてしまうことになる。この大きな変形により前記レンズホルダ2は、駆動信号に基づいた所定のタンジェンシャルチルトだけではなく、不要なフォーカシング方向の変位とディスクタンジェンシャル方向105の変位を伴って動かされてしまうことになる。
【0079】
支持部材7a、7bを均一な材料で構成するとどうしても支持部材部分17に不要な変位が生じてしまう。これは次のように説明される。
【0080】
斜線を施した斜線部分16のタンジェンシャルチルト方向107のねじり剛性は斜線を施した斜線部分16の長さに反比例し、斜線を施した斜線部分16以外のディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17のタンジェンシャルチルト方向107の回転剛性はディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17の長さに反比例する。斜線を施した斜線部分16の長さは、斜線を施した斜線部分16以外のディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17の長さに比べて、フォーカシング方向への自由度を確保する上でどうしてもかなり短くなる。そして斜線を施した斜線部分16のタンジェンシャルチルト方向107のねじり剛性が、斜線を施した斜線部分16以外のディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17のタンジェンシャルチルト方向107の回転剛性に比べてより大きくなってしまう。
【0081】
そこで、支持部材部分17に不要な変位をほとんど発生させないために、本実施例においては、ヤング率が弾性ゴム15a、15bの10000倍以上大きい金属材料からなるワイヤ14a、14bが弾性ゴム15a、15bからなる一対の支持部材7a、7bの少なくともディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分の内部に配置されているのである。なお、本実施例においては、弾性ゴムの内部にワイヤ14a、14bを配置したが、弾性ゴムに比べて十分に剛性の大きい部材をディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17に任意に配置してもよいことはいうまでもない。
【0082】
また、ディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分17が弾性ゴムを含まない金属ワイヤ等の支持部材であっても何らかまわない。ここで、重要なことは、レンズホルダ2をタンジェンシャルチルト方向107にチルト動作させたときに、支持部材部分17をほとんど変形させずに、斜線を施した斜線部分16のみを大きくねじり変形させることができるように、斜線部分16と支持部材部分17との間で著しく剛性比が異なるように設計することである。弾性ゴム15a、15bとしては、ブチルゴム、ネオプレインゴム、シリコンゴム、天然ゴム等の弾性部材が適している。また、支持部材7a、7bの主成分が弾性ゴム15a、15bからなるので十分なダンピング効果を実現することができ、4軸方向において極めて良好な周波数特性が得られる。
【0083】
更に、本実施例では、対物レンズ1、レンズホルダ2及びマグネット5a、5b、5c、5dからなる可動部30の重心が、光軸4上であって、且つ、光軸4に直交する一つの平面120上にあり、且つ、光軸4に直交する平面120が対物レンズ1の主平面と一致しているので、対物レンズ1の回動に伴うディスク上の集光ビームスポット移動を発生しないようにできる。
【0084】
次に、本発明の対物レンズ駆動装置の他の実施例について説明する。
なお、以下の各実施例において、図7乃至図10に示したものと同一の構成要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0085】
図11及び図12に、光軸4に対して垂直な方向から入射する入射光束3を反射鏡18で対物レンズ1へ導く実施例を示す。図11は概略平面図、図12は図11のB−B線から見た概略断面図である。図12に示すように、このような構成にすることにより対物レンズ駆動装置の薄型化を実現することができる。
【0086】
次に、支持部材7a、7bについての他の実施例について説明する。
図13及び図14は、レンズホルダ2と支持部材7a、7bの接合部を示す概略断面図である。図13に示す実施例では、支持部材7a、7bの弾性ゴム15a、15b部分の端面が接着剤19によりレンズホルダ2に接着されている。
【0087】
図14に示す実施例では、レンズホルダ2の側面に微小な嵌合穴20aが設けられている。そして、支持部材7a、7bの弾性ゴム15a、15b部分の端面及び側面の一部が、接着剤19によりレンズホルダ2の嵌合穴20a内に接着されている。図14に示す実施例では、接着強度を大きくすることができる他に、レンズホルダ2と支持部材7a、7bの接着による組立位置合わせを容易に行うことができる。
【0088】
次に、本発明のさらに他の実施例について説明する。
図15〜図19に示す実施例では、一対の支持部材7a、7bの内部に配置されたワイヤ14a、14bが、ディスクタンジェンシャル方向105に延びた支持部材部分だけでなくトラッキング方向106にも延在したL字型をなしている。
【0089】
図15に示すように、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分の端面が固定部6まで延在している。
【0090】
図16は、図15に示す実施例の一対の支持部材7a、7bとレンズホルダ2の拡大断面図である。図16に示すように、ワイヤ14a、14bの端部付近を除く弾性ゴム15a、15bの端面が、接着剤19によりレンズホルダ2に接着されている。ここで、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分の端部はレンズホルダ2に接合されていない。したがって、タンジェンシャルチルトの動作時にディスクタンジェンシャルチルト方向107にねじり変形するのは弾性ゴム15a、15bのうちのトラッキング方向106に延びた部分、すなわち、図16に示す斜線部分16だけである。図15及び図16に示した実施例では、レンズホルダ2がトラッキング方向106に変位したときに、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106に延びたワイヤ部分の端部がレンズホルダ2の端面まで延びているので、弾性ゴム15a、15bの斜線部分16がトラッキング方向106に圧縮変形することがなく、精密なトラッキング動作を行うことができる。
【0091】
図17は、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分の端部がレンズホルダ2の内部にまで延在した実施例の概略平面図を示す。図18は、図17に示す実施例の一対の支持部材7a、7bとレンズホルダ2の構成を示す拡大断面図である。
【0092】
図18に示すように、ワイヤ14a、14b付近を除く弾性ゴム15a、15bの端面が、接着剤19によりレンズホルダ2に接着されている。ここで、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分の端部のレンズホルダ2の内部に配設された部分は、レンズホルダ2に接合されていない。したがって、タンジェンシャルチルトの動作時にタンジェンシャルチルト方向107にねじり変形するのは弾性ゴム15a、15bのうちのトラッキング方向106に延びた部分、すなわち、図18に示す斜線部分16だけである。
【0093】
また、図19は、図17に示す実施例の一対の支持部材7a、7bとレンズホルダ2の別の構成を示す拡大断面図である。図19に示すように、ワイヤ14a、14b付近を除く弾性ゴム15a、15bの斜線部分16の端面はレンズホルダ2の内部に配設されており、接着剤19によりレンズホルダ2に接着されている。また、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分のレンズホルダ2の内部に配設された部分は、レンズホルダ2に接合されていない。このため、図18に示す例と同様に、タンジェンシャルチルトの動作時にタンジェンシャルチルト方向107にねじり変形するのは弾性ゴム15a、15bのうちのトラッキング方向106に延びた部分、すなわち、図19に示す斜線部分16だけである。
【0094】
図17、図18及び図19に示した実施例では、レンズホルダ2がトラッキング方向106に変位したときに、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分の端部がレンズホルダ2の嵌合穴20の端面まで延びているので、弾性ゴム15a、15bの斜線部分16がトラッキング方向106に圧縮変形することがなく、精密なトラッキング動作を行うことができる。また、更に、L字型のワイヤ14a、14bのトラッキング方向106にのびたワイヤ部分のワイヤ端部がレンズホルダ2に設けられた嵌合穴20bとタンジェンシャルチルト方向107及びトラッキング方向106に摺動可能に極めて微少な隙間寸法で嵌合しているので、レンズホルダ2がフォーカシング方向に変位したときに、弾性ゴム15a、15bの斜線部分16がフォーカシング方向に変形することがなく、精密なフォーカシング動作を行うことができる。
【0095】
ここで、図13〜図19に示す実施例においては、レンズホルダ2と支持部材7a、7bの接合方法として、弾性ゴム15a、15bの端面とレンズホルダ2の端面を接着剤19で接着する構成として説明したが、接着以外の方法で接合してもよいことは言うまでもない。例えば、トラッキング方向106に延びた弾性ゴム15a、15bの端部がレンズホルダ2に対して少なくともフォーカシング方向、トラッキング方向106及びタンジェンシャルチルト方向107に固定されるように、弾性ゴム15a、15bの端部をレンズホルダ2に嵌合させるように構成してもよい。
【0096】
次に、本発明のさらに他の実施例について説明する。
図20および図21に、一対の支持部材7a、7bの固定部6側の一端の構成が異なる実施例を示す。図20はこの実施例の概略断面図であり、図21は一対の支持部材7a、7bの固定部6側の一端の構成を示す拡大断面図である。
【0097】
図21に示すように、弾性ゴム15a、15bの端部が固定部6の内部に挿通され、固定部6に固定されている。また、ワイヤ14a、14bの端部も固定部材6に固定されている。このような構成にすると、前述の実施例に比べてさらなるダンピング効果が実現することができ、前記4軸方向において極めて良好な周波数特性が得られる。
【0098】
次に、本発明の対物レンズ駆動装置の他の実施例について説明する。
図22は本発明に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す概略平面図であり、図23はその概略側面図であり、図24は図22のC−C線から見た概略断面図である。
【0099】
図22〜図24に示すように、対物レンズ駆動装置101は、光ディスクに入射光束3を集光する対物レンズ1を保持するレンズホルダ2と、レンズホルダ2に取り付けられたフォーカシング用コイル21a、21b、トラッキング用コイル22a、22b、22c、22d、ラジアル方向チルト用コイル23a、23b、23c、23d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル24a、24bと、レンズホルダ2を支持する一対の支持部材7a、7bと、ベース8に配設されたマグネット26a、26b及びベース8に形成されたヨーク25a、25b、25c、25d、25e、25fとを備えている。
【0100】
一対の支持部材7a、7bは、直角に折れ曲がった形状を有し、レンズホルダ2をフォーカシング方向(ビーム光軸102aの方向)及びトラツキング方向106に並進移動自在に吊設支持するとともに、ラジアルチルト方向108及びタンジェンシャルチルト方向107に回動自在に支持する。一対の支持部材7a、7bの一端は前記レンズホルダ2に固定され、他端は固定部6に固定されている。
【0101】
マグネット26a、26b及びベース8に形成されたヨーク25a、25b、25c、25d、25e、25fは、レンズホルダ2をフォーカシング方向、トラッキング方向106、ラジアルチルト方向108及びタンジェンシャルチルト方向107の4軸方向に駆動させるように、配設されている。
【0102】
マグネット26aとヨーク25a、25b、25c、マグネット26bとヨーク25d、25e、25fはそれぞれ対になって磁気回路を構成している。フォーカシング用コイル21a、21b、トラッキングコイル22a、22b、22c、22d、ラジアル方向チルト用コイル23a、23b、23c、23d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル24a、24bにそれぞれ個別に任意の電流を流すことにより、フォーカシング用コイル21a、21b、トラッキング用コイル22a、22b、22c、22d、ラジアル方向チルト用コイル23a、23b、23c、23d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル24a、24bにそれぞれ所定のローレンツ力が発生するので、レンズホルダ2を所望の4軸方向に任意に動かすことができる。なお、本実施例の構成は、いわゆるムービングコイル構成であり、4軸方向の駆動力を得るためのコイル及び磁気回路の構成を種々に変形可能であることはいうまでもない。
【0103】
本実施例の対物レンズ駆動装置においては、一対の支持部材7a、7bは、図7乃至図21に示したような構成を採用することができる。この結果、ムービングマグネット構成の場合と同様の効果を奏することができる。
【0104】
次に、ムービングコイル構成を採用した場合の他の実施例について説明する。
【0105】
図25及び図26に、レンズ光軸4に対して垂直な方向から入射する入射光束3を反射鏡18で対物レンズ1へ導く実施例を示す。図25は概略平面図、図26は図25のD−D線から見た概略断面図である。図26に示すように、このような構成にすることにより対物レンズ駆動装置の薄型化を実現することができる。
【0106】
ここで、レンズホルダ2と支持部材7a、7bの接合部の構成、一対の支持部材7a、7bの内部に配置されたワイヤ14a、14bの構成配置、及び一対の支持部材7a、7bの固定部6側の一端の構成に関しては、前述した実施例の場合と同様に適用することができる。
【0107】
次に、本発明の他の実施例について説明する。
図27〜図29に示す実施例では、一対の支持部材7a、7bの内部にそれぞれ4本のワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hが配設されている。図27は概略平面図を示し、図28及び図29は支持部材7a、7bの断面図であり、一対の支持部材7a、7bの内部に配設されたワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hの断面形状が示されている。図28は、ワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hの断面形状が略円形の場合の実施例を示す。図29は、ワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hの断面形状が矩形の場合の実施例を示す。ワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hの断面形状は任意に設定してよいことは言うまでもない。
【0108】
このように、複数のワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hを支持部材7a、7bの中に配設することにより、この配設されたワイヤを複数のコイルのリード線として用いることが出来る。これによって、複数のコイルに電流を供給するための新たなフレキシブルケーブルを配設する必要がなくなるという利点がある。
【0109】
上述の実施例においては、レンズホルダ2に取り付けられたフォーカシング用コイル21a、21b、トラッキング用コイル22a、22b、22c、22d、ラジアル方向チルト用コイル23a、23b、23c、23d及びタンジェンシャル方向チルト用コイル24a、24bにそれぞれ駆動電流を供給するために合計8本の前記ワイヤ27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hが支持部材7a、7bの中に配設されている。
【0110】
なお、図30および31に示すように、レンズホルダ2に一端で取り付けられる弾性ゴムからなる部分15a,15bと、固定部6に一端が固定されるワイヤからなる部分7a,7bとによって、支持部材7a、7bを構成してもよい。この場合、ワイヤからなる部分7a,7bは、線状部分と、この線状部分の先端にあるリング状部分とからなり、線状部分は例えば一辺が100μmの平方状断面を有し、リング状部分には円筒状の弾性ゴムからなる部分15a,15bの他端が接合されている。
【0111】
次に、図32を参照して本発明のさらに他の実施例について説明する。
図32(a)、図32(b)、図32(c)、図32(d)は、支持部材122、124の種々の構成例を示す模式図である。支持部材122、124は、固定部6から延設されたタンジェンシャルチルト方向の回転剛性の大きい第1の棒状部材126、127と、第1の棒状部材126、127と互いに端部で直角に連結されたタンジェンシャルチルト方向のねじり剛性の小さい第2の棒状部材128、129とから構成されている。
【0112】
図32(a)は、第2の棒状部材128、129をコイルバネ部状に形成し第1の棒状部材126、127に比べて著しく小さいタンジェンシャルチルト方向のねじり剛性を持たせるようにした例を示す。
【0113】
図32(b)は、第2の棒状部材128、129をヒンジ部状に形成し第1の棒状部材126、127に比べて著しく小さいタンジェンシャルチルト方向のねじり剛性を持たせるようにした例を示す。
【0114】
図32(c)は、第2の棒状部材128、129を2路に分岐した分岐部を有するように形成し第1の棒状部材126、127に比べて著しく小さいタンジェンシャルチルト方向のねじり剛性を持たせるようにした例を示す。
【0115】
図32(d)は、第2の棒状部材128、129を第1の棒状部材126、127に比べて細い形状に形成し第1の棒状部材126、127に比べて著しく小さいタンジェンシャルチルト方向のねじり剛性を持たせるようにした例を示す。
【0116】
図32(a)、図32(b)、図32(c)または図32(d)に示す支持部材122、124は、例えば金属ワイヤやプラスチックワイヤで作成することができる。このため、きわめて簡易な構成で容易に本発明における支持部材122、124を得ることができる。
【0117】
次に、図33を参照して本発明のさらに他の実施例について説明する。
図33(a)、図33(b)は、レンズホルダ2自体を着磁した例を示す。図33(a)は一極着磁した例を示し、図33(b)は二極着磁した例を示す。二極着磁した例の場合は、駆動コイル及び磁性体を含む磁気回路は適宜構成可能であることはいうまでもない。レンズホルダ2を構成する材料としては、プラスチックマグネットを用いることができる。本実施例の構成によれば、マグネットを別体として設ける必要がなくなり、対物レンズ駆動装置をきわめてコンパクトに構成することができる。
【0118】
本発明に係る対物レンズ駆動装置の実施例は、これまでに説明したものだけに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の構成によれば、確実にチルト補正を行うことができる。
【0120】
この結果、光ディスク信号記録面における集光ビームスポットのコマ収差が小さくなるように光ディスク信号記録面に対する対物レンズの傾きを高性能・高速に補正すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズ駆動装置の一実施形態を示す概略斜視図。
【図2】ディスクに対する対物レンズ駆動装置の配置関係と駆動方向を説明するための概略斜視図。
【図3】ディスクと対物レンズの駆動方向の関係を説明する概略斜視図。
【図4】磁気バネ力の効果を説明する図であり、磁気バネ力を作用させた場合(a)と磁気バネ力を作用させない場合(b)を示す説明図。
【図5】可動体の回転中心と対物レンズの後側主点とが一致している場合(a)にビームシフトがないこと、一致していない場合(b)にビームシフトが生じることを示す図。
【図6】対物レンズに入射する入射ビームのビーム光軸に対してディスクに反り等が存在しない状態を示す図(a)と、(a)に対応し対物レンズで集光された入射ビームのビームスポットが単一のビット上に集光されることを示す図(b)と、ディスクに反り等がある状態を示す図(c)と、(c)に対応しチルト補正されないため集光されたビームスポットが隣接するビットにもはみ出てクロストークが生じ得る状態を示す図(d)と、ディスクに反り等が存在しチルト補正した状態を示す図(e)と、(e)に対応しクロストークを回避できた状態を示す図(f)。
【図7】本発明に係る対物レンズ駆動装置の一実施例の構成を示す概略平面図。
【図8】図7に対応する概略側面図。
【図9】図7のA−A線から見た概略断面図。
【図10】支持部材の一実施例を示す断面図。
【図11】本発明に係る対物レンズ駆動装置の他の実施例の構成を示す概略平面図。
【図12】図11に対応する概略側面図。
【図13】レンズホルダと支持部材の接合部の実施例の概略断面図。
【図14】レンズホルダと支持部材の接合部の他の実施例を示す概略断面図。
【図15】一対の支持部材の内部に配置されたワイヤが、ディスクタンジェンシャル方向に延びた支持部材部分だけでなくトラッキング方向にも延在したL字型のワイヤからなる場合の実施例を示す概略平面図。
【図16】図15に示す実施例の支持部材とレンズホルダの拡大断面図。
【図17】L字型のワイヤのトラッキング方向にのびたワイヤ部分の端面がレンズホルダの内部にまで延在した実施例を示す概略平面図。
【図18】図17に示す実施例の支持部材とレンズホルダの構成を示す拡大断面図。
【図19】図17に示す実施例の支持部材とレンズホルダの別の構成を示す拡大断面図。
【図20】一対の支持部材の固定部側の一端の構成が異なる実施例を示す概略断面図。
【図21】図20に示す実施例の支持部材の固定部側の一端の構成を示す拡大断面図。
【図22】ムービングコイル構成の対物レンズ駆動装置の構成を示す概略平面図。
【図23】図22に対応する概略側面図。
【図24】図22のC−C線から見た概略断面図。
【図25】本発明に係る対物レンズ駆動装置の他の実施例を示す概略平面図。
【図26】図25のD−D線から見た概略断面図。
【図27】一対の支持部材の内部にそれぞれ4本のワイヤが配設された構成の実施例を示す概略平面図。
【図28】図27の実施例において、ワイヤ断面形状の実施例を示す断面図。
【図29】図27の実施例において、ワイヤ断面形状の他の実施例を示す断面図。
【図30】本発明に係る対物レンズ駆動装置の他の実施例を示す概略平面図。
【図31】図30に示す支持部材の詳細を示す概略斜視図。
【図32】支持部材の種々の構成例を示す模式図。
【図33】レンズホルダ自体を着磁した例を示す図。
【符号の説明】
1 対物レンズ
2 レンズホルダ
5a、5b、5c、5d マグネット
6 固定部
7a、7b 支持部材
9a、9b フォーカシングコイル
10a、10b、10c、10d トラッキングコイル
11a、11b、11c、11d ラジアル方向チルト用コイル
12a、12b タンジェンシャル方向チルト用コイル
13a、13b、13c、13d 磁性体
14a、14b ワイヤ(可撓性部材)
15a、15b 弾性ゴム(弾性部材)
21a、21b フォーカシングコイル
22a、22b、22c、22d トラッキングコイル
23a、23b、23c、23d ラジアル方向チルト用コイル
24a、24b タンジェンシャル方向チルト用コイル
26a、26b マグネット
27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27h ワイヤ
100 ディスク
101 対物レンズ駆動装置
110 一対の支持部材
112、114 駆動コイル
116、118 マグネット
122、124 支持部材
136、136 磁性体
140、142 磁気バネ力

Claims (9)

  1. 対物レンズを支持する対物レンズ支持装置であって、
    光ディスクに対して光ビームを照射し、前記対物レンズの位置をディスクに対するトラッキング方向及び、フォーカッシング方向において位置補正し且つ、当該光ディスクに対するタンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向の少なくとも一方向において前記対物レンズの位置補正を行う対物レンズ支持装置において、
    前記対物レンズを保持するレンズホルダと、
    前記レンズホルダを支持する一対の支持部材と、
    前記支持部材を支持する固定部と
    を具備し、
    前記一対の支持部材の各々の前記支持部材は前記レンズホルダに接続される第1の部分と前記固定部に接続される第2の部分とからなり、前記第1の部分は一端と前記レンズホルダに接続された他端とを有し、前記第2の部分は前記第1の部分の前記一端に接続された一端と前記固定部に接続された他端とを有し、
    前記レンズホルダをタンジェンシャルチルト方向に回転させるように前記レンズホルダにモーメントを加えた場合に、前記第1の部分と前記第2の部分とがタンジェンシャルチルト方向に回転することの困難さ程度を示す回転剛性に関して、前記第1の部分の前記回転剛性は前記第2の部分の前記回転剛性よりも小さいことを特徴とする対物レンズ支持装置。
  2. 光ディスクに対して光ビームを照射し、対物レンズの位置を光ディスクに対するトラッキング方向及び、フォーカッシング方向において位置補正し且つ、当該光ディスクに対するタンジェンシャルチルト方向あるいはラジアルチルト方向の少なくとも一方向において前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動装置において、
    前記対物レンズを駆動する駆動手段と、
    前記レンズを保持するレンズホルダと、
    前記レンズホルダを支持する一対の支持部材と、
    前記支持部材を支持する固定部と
    を具備し、
    前記支持部材は前記レンズホルダに接続される第1の部分と前記固定部に接続される第2部分とからなり、前記第1の部分は一端と前記レンズホルダに接続された他端とを有し、前記第2の部分は前記第1の部分の前記一端に接続された一端と前記固定部に接続された他端とを有し、
    前記レンズホルダをタンジェンシャルチルト方向に回転させるように前記レンズホルダにモーメントを加えた場合に、前記第1の部分と前記第2の部分とがタンジェンシャルチルト方向に回転することの困難さ程度を示す回転剛性に関して、前記第1の部分の前記回転剛性は前記第2の部分の前記回転剛性よりも小さいことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 前記支持部材の第1の部分は弾性部材とを含み、第2の部材は可撓性部材を含むことを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 前記支持部材の第1の部分は弾性部材を含み、第2の部分は弾性部材及び、可撓性部材とを含むことを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
  5. 前記駆動手段は、コイルと、少なくとも一つのマグネットとマグネットブロックとを含む少なくともひとつの磁気回路とを具備したことを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
  6. 前記駆動手段におけるマグネットは前記レンズホルダに取り付けられ且つ、コイルは前記固定部に取り付けられていることを特徴とする請求項5記載の対物レンズ駆動装置。
  7. 前記駆動手段におけるマグネットは前記固定部に取り付けられ且つ、コイルは前記レンズホルダに取り付けられていることを特徴とする請求項5記載の対物レンズ駆動装置。
  8. 前記対物レンズの重心は、当該対物レンズの光軸上にあることを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
  9. 前記駆動手段は、電磁駆動要素から構成され、この電磁駆動要素が形成する磁路に磁性体を配設してなることを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
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