JP3636537B2 - 燃料集合体及びその組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料集合体及びその組立方法に関するものであり、特に制御棒案内管にスリーブを介して上部ノズルを取り付けるようにした燃料集合体及び組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の燃料集合体として、例えば特開平6−308267号公報に記載のものがある。この燃料集合体10は、図11に示すように、上部ノズル1及び下部ノズル2が所定間隔離間して配置され、これらノズル1,2の間に所定間隔をおいて複数の支持格子3が配設され、上部ノズル1にはスリーブ4が、支持格子3にはスリーブ5が、そして最下部の支持格子3にはインサート6がそれぞれ予め固定されている。
そして、各支持格子3の格子空間には多数の燃料棒7が挿通支持されている。また、制御棒案内管8は上部ノズル1及び下部ノズル2に結合されていると共に、支持格子3の格子空間内に挿通され且つ支持格子3に結合されている。例えば、制御棒案内管8は、上部ノズル1のスリーブ4と支持格子3のスリーブ5とに嵌合されて、拡管(バルジ)操作によって固定され、拡管部A,Bが設けられる。
【0003】
ところで、制御棒案内管8を固定するための、上部ノズル1のスリーブ4と支持格子3のスリーブ5は、組み立てられた燃料集合体10が反応炉の中で高温(約290〜320℃)状態に保持された際、これらスリーブ4,5に固定された制御棒案内管8がまっすぐになるように設計され、形成されている。
他方、例えば図11に示すように、燃料集合体10の長手方向に直交する断面の中心を通過する中心線を中心軸Oとすると、従来では、常温下、例えば燃料集合体10の組立時等において、上部ノズル1が制御棒案内管8に結合される前の状態では、スリーブ5と制御棒案内管8は、それぞれ中心軸Oと平行な方向に延在するように固定されている。また、スリーブ4は中心軸Oの周囲に所定間隔で上部ノズル1に配列されて固定されており、これに対応して制御棒案内管8も中心軸Oの周囲に所定間隔で支持格子3に配列されて固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、支持格子3よりも上部ノズル1の方が熱膨張率が大きいために、常温では、上部ノズル1における中心軸Oの周囲の各スリーブ4は、中心軸Oからの距離が支持格子3における中心軸Oの周囲の対応する各制御棒案内管8迄の距離よりも若干小さいように、互いにズレた位置(距離L)に設定されている(図12参照)。しかもこの位置ズレ(ピッチ差)の距離Lは中心軸Oから離れるに従って漸次増大するようになっている。
従って、制御棒案内管8を上部ノズル1のスリーブ4に嵌合させて組み立てる際、制御棒案内管8とスリーブ4との間にズレがあるために、スムーズに嵌合操作ができず、組立作業に時間がかかるという欠点がある。しかも、嵌合の際、制御棒案内管8やスリーブ4をズレ量に応じて曲げる作業が必要になり、曲げた状態で嵌合保持されるので、組立後に曲げ応力が残留し、制御棒案内管8の変形等を生じ易く、反応炉の可動時に中性子棒を制御棒案内管8内に挿入できなかったり、移動操作がスムーズにできなくなるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みて、組立後の常温下においても曲げ応力が残留せず、制御棒案内管の変形等が生じにくい燃料集合体及びその組立方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による燃料集合体の組立方法は、下部ノズル及び支持格子に制御棒案内管が挿通され、上部ノズルに予め固定されたスリーブが制御棒案内管の先端部と嵌合されてなる燃料集合体の組立方法において、
上部ノズルのスリーブを傾斜させ且つこれらスリーブは上部ノズルの中心から離間するに従って漸次傾斜角が増大するように配置して固定し、
制御棒案内管は、最上部の支持格子から突出する先端部について、各スリーブに対向する制御棒案内管を当該スリーブと同一角度に傾斜させて固定し、
その後、スリーブと制御棒案内管の先端部を互いに嵌合させて、固定するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、予めスリーブと制御棒案内管が傾斜して形成されているから、従来のもののように結合に当たってスリーブと制御棒案内管の先端部を大きく曲げる必要もなく、しかも結合状態で同一の傾斜角とされているから、結合後に残留応力がほとんど残らず、制御棒案内管の変形も生じない。
【0007】
本発明による燃料集合体は、請求項1記載の組立方法により製造されたことを特徴としている。
【0008】
本発明による上部ノズルのスリーブ位置決め装置は、上部ノズル位置決め用の載置基準部材と、この上部ノズルの各孔に挿入された各スリーブの一端を位置決め支持する基準部材とを備え、上部ノズルの孔に挿入されたスリーブは傾斜し且つその傾斜角が上部ノズルの中心からの距離に応じて増大するように支持されてなることを特徴とする。
そのため、上部ノズルを載置基準部材に載置して位置決めし、上部ノズルの各孔内にスリーブを挿入して、基準部材上でスリーブの他端を位置決めすれば、任意の所定角度に設定でき、その状態で溶接等の手段でスリーブを上部ノズルに固定できる。
基準部材は所定間隔に設置された突部または凹部にスリーブの一端を嵌合させることで位置決めするようにしてもよい。
【0009】
本発明による制御棒案内管加工装置は、支持格子を支持して位置決めする載置部と、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の先端部に嵌合可能な各穴が穿設された案内管固定部材とを備え、案内管固定部材の各穴は案内管固定部材の中心から離間するに従って、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の位置より相対的に漸次中心よりにズレて形成され、支持格子の載置部と案内管固定部材を位置合わせして、制御棒案内管を案内管固定部材の穴に挿入することで、制御棒案内管の先端部が傾斜させられ、且つその傾斜角は支持格子の中心からの距離に応じて増大するように支持されてなることを特徴とするものである。
各穴を制御棒案内管の各先端部に対向させて、案内管固定部材を制御棒案内管の先端部に挿入すると、制御棒案内管の先端部は対応する穴内に進入し、先端部と穴との位置ズレのために微小角度傾斜させられることになる。この状態で、制御棒案内管を拡管操作等でスリーブに固定できる。
また、各穴の開口部にテーパ面を形成してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図9により説明するが、上述の従来技術と同様の部分または部材には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図1は本実施の形態による上部ノズルと制御棒案内管の先端部との要部説明図、図2はスリーブ付き上部ノズルの底面図、図3は上部ノズルのスリーブと制御棒案内管の先端部との位置関係を示す要部断面図、図4は上部ノズルのスリーブ溶接治具を示す側面図、図5は図4に示す溶接治具の平面図、図6は図4におけるスリーブ下端の溶接治具による位置決め状態を示す部分断面図、図7は最上部の支持格子から突出する制御棒案内管の先端部の加工治具を示す部分断面図、図8は図7に示す制御棒案内管の先端部と加工治具との拡大断面図、図9はスリーブと制御棒案内管の先端部との嵌合工程を示す図である。
【0011】
図1及び2に示す上部ノズル1において、その底面12に設けられた孔(図示せず)にそれぞれスリーブ4が嵌挿され、溶接されている。各スリーブ4(=4a,4b)は、図2において、その中心軸Oを中心にその周囲にほぼ升目上に所定間隔で8本の周囲スリーブ4aが取り付けられ、更にその外周に所定間隔で16本の周囲スリーブ4bが取り付けられた配置となっている。
しかも、周囲スリーブ4a,4bはそれぞれ中心軸Oを含む各平面内で中心軸Oに対して微小角度αiだけ中心軸O方向に傾斜しており、しかもこの周囲スリーブ4a,4bの傾斜角度αiは中心軸Oから離間するに従い、この離間距離に応じて漸次増大するようになっている。
これに対して、上部ノズル1と対向して配置されたスケルトンの嵌合前の図1の状態において、上部ノズル1の中心軸Oに対応して、各支持格子3及び下部ノズル2が中心軸Oと同軸で直交して配設されている。また、各支持格子3のスリーブ5及び下部ノズル2に連結された制御棒案内管8は、中心軸Oの周囲に設けられ、最上部の支持格子3のスリーブ5から先端部8′(=8′a,8′b)が突出している。制御棒案内管8の先端部8′a、8′bは、図1でスリーブ4a,4bに対応して配置され、それぞれ中心軸Oを含む各平面内で中心軸Oに対して微小角度αiだけ中心軸O方向に傾斜しており、しかもこの周囲の先端部8′a,8′bの傾斜角度αiは中心軸Oから離間するに従い、この離間距離に応じて漸次増大するようになっている。
そのため、制御棒案内管8の先端部8′a,8′bは、それぞれ互いに対向する周囲スリーブ4a,4bと同一の微小角度αiだけ、中心軸Oに対して同一方向に傾斜するように形成されている(図3参照)。
そのため、各対向するスリーブ4と制御棒案内管8の先端部8′は、互いに嵌合された状態でその傾斜角度αiがそれぞれ一致することになる。
【0012】
次に上述のようなスリーブ4及び制御棒案内管8の製作に用いられる治具について説明する。
図4及び図5に示すスリーブ溶接治具(スリーブ位置決め装置)14において、略四角形板状で脚を有する支持台16の上面四隅に脚部18がそれぞれ起立させられている。脚部18を貫通させた基準プレート(基準部材)20が、脚部18にガイドされて上下動可能とされている。この基準プレート20は、その中央底部に固定されたアーム部22に上下動可能に支持され、アーム部22の作動は図示しないギヤを介して連結されたハンドル24によって制御される。
【0013】
脚部18の上端には、中央孔18aが穿設された枠状の載置基準板(載置基準部材)26が固定され、この載置基準板26に上部ノズル1の底面12の周辺部が載置されるように中央孔18aの大きさが設定されている。また、載置基準板26の隣接する二辺の枠上には、上部ノズル1の側面に当接して位置決めする一対の位置決め板28,28が固定され、各対向する他の二辺の枠上には上部ノズル1を挟持するためのクランプ部材30,30がそれぞれ取り付けられている。
そして、基準プレート20上には、上部ノズル1の孔に嵌合された各スリーブ4について、位置に応じて微小角度αiだけ傾斜させた状態で支持するための複数のスリーブ位置決め用の突起32がそれぞれ設けられている。この突起32はスリーブ4の内径より若干小さい外径の略円柱形状を呈し、先端がテーパ面とされている。図4では突起32の一部が破線Cの枠で示されており、その拡大図が図6に示されている。
【0014】
図7及び図8は制御棒案内管8の先端部8′を曲げるための加工治具(案内管加工装置)34を示すものであり、制御棒案内管8が固定された各支持格子3及び下部ノズル2の側面を挟持して位置決めするための載置面36がそれぞれ設けられている(図7では一部のみが示されている)。
また、各制御棒案内管8の先端部8′に嵌合して、先端部8′a,8′bをその位置に応じて微小角度αiだけ傾斜させるための複数の穴40が穿設された案内管固定プレート(案内管固定部材)38が設けられている。この案内管固定プレート38の穴40は、その平面の中心軸Oの周囲に所定間隔でそれぞれ穿設されている周囲の穴40a,40bによって構成されている。しかも、各穴40a,40bはそれぞれ制御棒案内管8の先端部8′a,8′bに対応する。
また、各穴40には、表裏両端に同一のテーパ面41a,41aが形成されており、先端部8′を傾斜させる前においては、中心軸O以外は先端部8′との間に微小な位置ズレ(ピッチ差)が存在するが、挿入時にテーパ面41a,41aによって、先端部8′がガイドされて微小角度だけ屈曲加工されるから、先端部8′の穴内へのスムーズな挿入と傾斜加工が可能になる。
尚、制御棒案内管8の先端部8′に対する案内管固定プレート38の穴40の挿入深さは図示しない規制部材によって一定量に規定され、これによって先端部8′の傾斜角αiが制御される。
【0015】
本実施の形態は上述の構成を備えており、次にその作用を説明する。
まず、上部ノズル1にスリーブ4を溶接するために、図4に示すように、載置基準板26上に底面12を載置し、一対の位置決め板28,28に上部ノズル1の側面を当接させる。そして、クランプ部材30,30でそれぞれ対向する側面を押して位置決め板28,28で挟持することで、上部ノズル1を載置基準板26上の所定位置に保持できる。そして、ハンドル24を操作して基準プレート20を上下動させて、上部ノズル1の底面12に対して所定距離に設定する。
この状態で、上部ノズル1の底面12の図示しない各孔にスリーブ4を挿入すると、各スリーブ4は載置基準板26の中央孔26aを通過して、その下端が基準プレート20上に設けられた対応する各突起32に嵌合する。スリーブ4は、下端縁が基準プレート20上に当接することで、正確に位置決めされる。
各スリーブ4、即ち周囲のスリーブ4a,4bは中心軸Oに対して微小量傾斜し、その傾斜角αiは中心軸Oからの距離に応じて大きくなる。
この状態で、各スリーブ4を上部ノズル1に対して溶接すればよい。
【0016】
次に、複数の支持格子3と下部ノズル2に制御棒案内管8が固定されたものの最上部の支持格子3から突出する制御棒案内管8の先端部8′の加工方法について説明する。
まず、図7に示すように、各支持格子3と下部ノズル2の側面を載置板36上に載置し、対向する側面を他の載置板36で挟持する。この状態で各制御棒案内管8は、全長に亘って互いに平行であり、中心軸Oとも平行である。そして、案内管固定プレート38の周囲を最上部の支持格子3の周囲と位置合わせして、案内管固定プレート38をスリーブ4の所定深さまで嵌挿してゆく(図7参照)。この時、周囲の制御棒案内管8の先端部8′a,8′bは案内管固定プレート38の周囲の穴40a,40bと若干の位置ズレ(ピッチ差)が存在する。しかしながら、図8に示すように、各穴40にはその表裏面にテーパ面41a,41aが形成されているから、いずれの面から先端部8′に押し付けても、先端部8′a,8′bとの位置ズレに関わらず、各先端部8′a,8′bはテーパ面41a,41aにガイドされて各穴40a,40bに挿入され、中心軸Oからの距離に応じた微小角度αiだけ傾斜させられるようわずかに屈曲させられる。
【0017】
その後、制御棒案内管8と支持格子3のスリーブ5とを拡管操作で互いに固定する。
この場合の各先端部8′a,8′bの屈曲位置は、図3に示されているように、最上部の支持格子3のスリーブ5と制御棒案内管8との拡管部44付近となる。
このようにして、制御棒案内管8は、最上部の支持格子3から突出する先端部8′が微小角度αiだけ傾斜加工させられる。しかも、その傾斜角度αiは中心軸Oに対して離間するにつれて漸次増大し、図1に示すスリーブ4付きの上部ノズル1と対向させた状態で、各対向するスリーブ4と同一方向に同一角度だけ傾斜することになる(図3参照)。
このようにして得られた支持格子3、下部ノズル2及び制御棒案内管8からなるスケルトンに燃料棒8を挿入する。
【0018】
次に、スケルトンの支持格子3等に固定された制御棒案内管8の先端部8′と上部ノズル1のスリーブ4とを嵌合させる。
その方法について説明すると、まず、図1及び図3に示すように、上部ノズル1と支持格子3の各四周をなす各側面を同一平面上に位置合わせすると、上部ノズル1と支持格子3の各中心軸Oが同一直線上で一致し、同時に周囲のスリーブ4a,4b及び制御棒案内管8の先端部8′a,8′bもそれぞれ対向させられる。
次に図9において、ガイドピン15の一端部15aを制御棒案内管8の先端部8′a,8′bに挿入してストッパー15bで係止させ、他端部15cにストッパー15bより内径の大きいスリーブ4a,4bを挿入してゆく。そして、ガイドピン15の他端部15cに設けられたネジ穴15dに図示しないネジを螺合させてガイドピン15を引き抜くと、各先端部8′a又は8′bが各スリーブ4a又は4b内に挿入された状態になる。
そして、図3において、嵌合状態の先端部8′a又は8′b(二点鎖線図示)とスリーブ4a又は4bは互いにその軸心が一致することになり、そのために傾斜による残留応力がほとんどない。他の先端部8′a,8′bとスリーブ4a,4bも同様に嵌合する。
そして、その後に、各先端部8′とスリーブ4を拡管操作等で固定する。
【0019】
上述のように、本実施の形態によれば、中心軸Oの周囲の対向するスリーブ4と制御棒案内管8の先端部8′とが互いに同一の傾斜角αiとされ、嵌合状態で曲げ応力の残留や制御棒案内管8の変形が生じないので、従来のものと比較して燃料集合体の製作が容易であり、反応炉内で制御棒案内管8内に中性子棒を挿入することが容易でスムーズに移動制御することができる。
【0020】
尚、図10はスリーブ溶接治具14の基準プレート20の変形例を示すものであり、この基準プレート46では、突部32に代えて凹部48が形成され、この凹部48内にスリーブ4の先端部が嵌合することで、位置決めされ、所定の微小傾斜角αiが付与されるようになっている。
また、案内管固定プレート38の穴40に形成されるテーパ面41aは表裏両面に設けられていなくてもよく、制御棒案内管8の先端部8′に先に挿入される側の面に少なくとも形成されていればよい。
また、案内管固定プレート38の穴40には必ずしもテーパ面41aが形成されていなくてもよい。
この場合、制御棒案内管8の先端部8′とこれを保持する支持格子3との間には、通常若干のガタが存在するので、そのガタの範囲分だけ先端部8′を所要方向に曲げて、案内管固定プレート38の穴40内にそれぞれ挿入することで傾斜させるようにしてもよい。
或いは、各穴40と制御棒案内管8の先端部8′の一方の開口との間には位置ズレがないようにし、代わりに各穴40は対応する先端部8′a,8′bに応じて微小角度曲げるべき方向に傾斜して穿孔されている構成としてもよい。
【0021】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る燃料集合体の組立方法及び燃料集合体は、従来のもののように結合に当たってピッチ差のあるスリーブと制御棒案内管の先端部を屈曲保持する必要もなく、結合状態で結合前と同様の角度に保持されて同一の傾斜角とされているから、結合後に残留応力がほとんど残らず、制御棒案内管の変形も生じない。
【0022】
本発明による上部ノズルのスリーブ位置決め装置は、上部ノズル位置決め用の載置基準部材と、上部ノズルの各孔に挿入された各スリーブの一端を位置決め支持する基準部材とを備え、上部ノズルの孔に挿入されたスリーブは傾斜し且つその傾斜角は上部ノズルの中心からの距離に応じて増大するように支持されてなるから、上部ノズルに固定する各スリーブを任意の所定角度に設定でき、固定できる。
【0023】
本発明による制御棒案内管加工装置は、支持格子を支持して位置決めする載置部と、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の先端部に嵌合可能な各穴が穿設された案内管固定部材とを備え、案内管固定部材の各穴は案内管固定部材の中心から離間するに従って、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の位置より相対的に漸次中心よりにズレて形成され、支持格子の載置部と案内管固定部材を位置合わせして、制御棒案内管を案内管固定部材の穴に挿入することで、前記制御棒案内管の先端部が傾斜させられ、且つその傾斜角は支持格子の中心からの距離に応じて増大するように支持されてなるから、位置ズレ(ピッチ差)のある制御棒案内管の先端部は対応する穴内に挿入され、微小角度傾斜させられ、確実に所定角度に曲げられることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施の形態によるスリーブ付き上部ノズルと制御棒案内管の要部説明図である。
【図2】図1に示すスリーブ付き上部ノズルの底面図である。
【図3】上部ノズルのスリーブと制御棒案内管の先端部との位置関係を示す要部断面図である。
【図4】上部ノズルのスリーブの溶接治具を示す側面図である。
【図5】図4に示す溶接治具の平面図である。
【図6】図4におけるスリーブの位置決め状態を示す部分断面図である。
【図7】最上部の支持格子から突出する制御棒案内管の先端部の加工治具を示す部分断面図である。
【図8】図7に示す制御棒案内管と加工治具の拡大断面図である。
【図9】制御棒案内管とスリーブの嵌合工程を示す図である。
【図10】溶接治具の変形例を示す図6と同様な断面図である。
【図11】一般的な燃料集合体の要部構成を示す側面図である。
【図12】図11に示す燃料集合体の上部ノズルを結合する前の上部ノズルのスリーブと制御棒案内管との位置関係を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 上部ノズル
2 下部ノズル
3 支持格子
4(4a,4b),5 スリーブ
8 制御棒案内管
8′(8′a,8′b) 先端部
38 案内管固定プレート
41a テーパ面

Claims (4)

  1. 下部ノズル及び支持格子に制御棒案内管が挿通され、上部ノズルに予め固定されたスリーブが前記制御棒案内管の先端部と嵌合されてなる燃料集合体の組立方法において、
    前記上部ノズルのスリーブを傾斜させ且つこれらスリーブは上部ノズルの中心から離間するに従って漸次傾斜角が増大するように配置して固定し、
    前記制御棒案内管は、最上部の支持格子から突出する先端部について、上記各スリーブに対向する制御棒案内管を当該スリーブと同一角度に傾斜させて固定し、
    その後、前記スリーブと制御棒案内管の先端部を互いに嵌合させて、固定するようにしたことを特徴とする燃料集合体の組立方法。
  2. 請求項1記載の組立方法により製造されてなることを特徴とする燃料集合体。
  3. 上部ノズル位置決め用の載置基準部材と、この上部ノズルの各孔に挿入された各スリーブの一端を位置決め支持する基準部材とを備え、前記上部ノズルの孔に挿入されたスリーブは傾斜し且つその傾斜角が上部ノズルの中心からの距離に応じて増大するように支持されてなることを特徴とする上部ノズルのスリーブ位置決め装置。
  4. 支持格子を支持して位置決めする載置部と、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の先端部に嵌合可能な各穴が穿設された案内管固定部材とを備え、
    前記案内管固定部材の各穴は案内管固定部材の中心から離間するに従って、最上部の支持格子から突出する各制御棒案内管の位置より相対的に漸次中心よりにズレて形成され、
    前記支持格子の載置部と案内管固定部材を位置合わせして、制御棒案内管を案内管固定部材の穴に挿入することで、前記制御棒案内管の先端部が傾斜させられ、且つその傾斜角は支持格子の中心からの距離に応じて増大するように支持されてなることを特徴とする案内管加工装置。
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