JP3636193B2 - 液晶パネル及び液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネル及び液晶パネルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
技術分野本発明は、液晶表示装置に用いる液晶パネルおよびその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、液晶パネルを構成する各基板の構造技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
第11 図(A )、(B )に示すように、液晶パネル10 を構成する透明な第1の基板1 と第2 の基板2 とはスペーサ32 を挟んで所定の間隙をもってシール材3 によって貼り合わされ、この間隙31 には液晶40 が封入されている。また、第1 および第2 の基板1 、2 には偏光板4A 、4B がそれぞれ貼られている。第1 の基板1 の内側表面には、シリコン酸化膜などからなる下地保護膜11 の表面に、透明導電膜であるITO 膜(Indium Tin Oxide )などによって各種キャラクタ表示用あるいはドット表示用の電極6A が形成され、第2 の基板2 の内側表面にも、シリコン酸化膜などからなる下地保護膜21 の表面に、ITO 膜によって各種キャラクタ表示用あるいはドット表示用の電極7A が形成されている。また、第1 および第2 の基板1 、2 では、電極6A 、7A を覆うように透明絶縁膜12 、22 が形成され、この透明絶縁膜12 、22 の表面にはポリイミド膜からなる配向膜13 、23 が形成されている。
【0003】
ここで、シール材3 は、従来、フェノール−ノボラックタイプの2 液混合型のエポキシ樹脂、あるいは脂肪族タイプの2 液混合型のエポキシ樹脂であり、ポリイミド膜からなる配向膜13 、23 と接すると、その界面で十分な密着性を確保できない傾向にある。このため、従来の液晶パネル10 では、シール材3 と配向膜13 、23 との間に隙間S を確保する必要があるので、以下の製造を採用している。すなわち、従来の液晶パネル1 の製造工程では、第12 図に示すように、単品の第1 および第2 の基板1 、2 をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板1A 、2A の表面のうち、これらの大型基板1A 、2A の切断予定線L1 、L2 に沿って切断したときに単品の第1 および第2 の基板1 、2 として分割される各基板形成領域に前記の電極6A 、7A を形成した後、シール材4 を形成する領域よりやや内側領域(第12 図において破線の斜線領域)に透明絶縁膜12 、22 を形成し、しかる後に透明絶縁膜12 、22 に重なるように配向膜13 、23 (ポリイミド膜)をフレキソ印刷している。そして、第1 および第2の大型基板1A 、2A のうちの一方に対して、配向膜13 、23 の形成領域を外周側で囲むようにシール材3 を形成し、このシール材3 によって第1 の大型基板1A と第2 の大型基板2A とを貼り合わせる。次に、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を貼り合わせたものを単品のパネル、あるいは短冊状のパネルに切断した後、シール材3 の途切れ部分30 から液晶を減圧注入し、しかる後に、シール材3 の途切れ部分30 を塞ぐ。
【0004】
しかしながら、従来の液晶パネル1 では、第11 図(B )に示すように、シール材3 と配向膜13 、23 との間に隙間S があるので、この隙間S に相当する部分では液晶40 に低ツイストドメインが発生するという問題点がある。このような低ツイストドメインの発生は表示品位を低下させるので、このような領域は画面表示領域として用いることができない。従って、有効な画面表示領域が狭くなってしまう。ここで、シール材3 を形成する領域(第12 図に実線の斜線を付した領域)にできるだけに近づけるように配向膜13 、23 をフレキソ印刷すれば、低ツイストドメインが発生する領域を狭めることができるが、いくらフレキソ印刷機の精度を高めても、ローラの走行方向(第12 図に矢印X で示す方向)においては低ツイストドメインが発生する隙間S を狭めることができるほど配向膜13 、23 の印刷領域(第12 図に破線の斜線を付した領域)を制御することは不可能である。また、フレキソ印刷に用いるローラの幅方向(第12 図に矢印Yで示す方向)においては、前記の走行方向に比較すれば印刷領域を制御しやすいが、それでも、低ツイストドメインが発生する領域をある一定以上に狭めることは不可能である。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明では、配向膜とシール材との隙間領域で発生する低ツイストドメインを解消することにより、画面表示領域を拡張することのできる液晶パネルおよびその製造方法を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、所定の間隙を介してシール材によって貼り合わされた矩形の一対の基板の間には前記シール材によって区画された領域内に液晶が封入されているとともに、該一対の基板には前記液晶の配向状態を制御するための電極がそれぞれ形成された液晶パネルにおいて、前記一対の基板には前記電極の表面側に配向膜がそれぞれ形成され、前記配向膜はいずれも、該配向膜が形成された基板の少なくとも3 辺に相当する部分では前記シール材の形成領域と重なる領域まで形成されていることを特徴とする。
【0007】
また、シール材を介して貼り合わされた一対の基板を有し、前記シール材によって囲まれる領域内に液晶が封入されてなる液晶パネルにおいて、前記一対の基板の前記液晶側に設けられた電極と、前記一対の基板の前記液晶側に設けられて該一対の基板間を導通させる導通用端子と、前記電極上に設けられた配向膜とを有し、前記配向膜は、前記導通用端子によって前記一対の基板の一方と他方とが導通される領域以外の領域で前記シール材の形成領域を越えて設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、前記配向膜は、前記導通用端子によって前記一対の基板の一方と他方とが導通される領域では前記シール材の形成領域と部分的に重なるように設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、前記導通用端子によって前記一対の基板の一方と他方とが導通される領域では、前記配向膜の形成範囲は前記シール材の形成領域の内側で止められていることを特徴とする。
【0010】
また、前記配向膜は、前記基板の4辺のうち前記導通用端子が設けられている辺を除く各辺では前記シール材の形成領域を越えて設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、前記シール材の形成領域を越えて設けられた前記配向膜は、前記基板の端縁にまで設けられていることを特徴とする。
【0012】
また、前記シール材は、一液性熱硬化型のエポキシ系シール材であることを特徴とする。
【0013】
また、前記配向膜の形成領域と略重なる領域には、当該配向膜の下層側で前記電極を覆う透明絶縁膜が形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、配向膜がシール材の形成領域と重なる領域まで形成されているので、シール材と配向膜との間には隙間がない。従って、シール材の内周縁付近で低ツイストドメインが発生するおそれがない。それ故、シール材の内周縁付近も画面表示領域として有効に利用できるので、画面表示領域を拡張することができる。
【0015】
また、本発明による液晶パネルは、前記シール材は、配向膜として用いるポリイミド膜との密着性の高い一液性熱硬化型のエポキシ系シール材を用いることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、一液性熱硬化型のエポキシ系シール材は配向膜として用いるポリイミド膜との密着性が高い傾向にあり、特に、エポキシ樹脂にアクリル系あるいはシリコン系ゴムをクラフト重合させたハイインパクト化エポキシを配合したものは、一液性熱硬化型のエポキシ系シール材の中でも、ポリイミド膜との間であっても優れた密着性を発揮するので、配向膜の表面に重なるようにシール材を形成してもそれらの界面において十分な液密性や気密性を確保できる。本発明の液晶パネルは、前記配向膜は、前記基板の4 辺に相当する部分で前記シール材の形成領域と重なる領域まで形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の液晶パネルは、前記配向膜は、前記基板の4 辺のうち、入出力端子および基板間導通用端子が形成されている辺を除く各辺では前記シール材の形成領域を越えて基板端縁にまで形成されていることを特徴とする。
【0018】
さらに本発明の液晶パネルは、前記配向膜の形成領域と略重なる領域には、当該配向膜の下層側で前記電極を覆う透明絶縁膜が形成されていることを特徴とする。本発明による液晶パネルの製造方法は、前記一対の基板を複数取りするための大型基板の表面のうち、該大型基板を切断予定線に沿って切断したときに前記一対の基板として分割される各基板形成領域に前記電極をそれぞれ形成した後、当該基板形成領域の少なくとも3 辺に相当する部分では前記シール材の形成領域と重なる領域まで前記配向膜を形成すべき薄膜を形成することを特徴とする。
【0019】
また、本発明による液晶パネルの製造方法は、基板形成領域を複数有する大型基板を前記基板形成領域毎に形成したシール材を介して貼り合わせ、前記大型基板を切断予定線に沿って切断することにより液晶パネルを製造する方法において、前記大型基板上に電極を形成する工程と、前記大型基板が張り合わされた際に該大型基板間を導通させる導通用端子を前記基板形成領域毎に形成する工程と、前記大型基板上の前記電極を覆うように配向膜を形成する工程とを具備し、前記配向膜は、前記導通用端子によって前記大型基板間の導通がなされる領域以外の領域では前記シール材の形成領域を越えて形成されることを特徴とする。
【0020】
また、前記配向膜は、前記導通用端子によって前記一対の基板の一方と他方とが導通される領域では前記シール材の形成領域と部分的に重なるように形成されることを特徴とする。
【0021】
また、前記配向膜の形成範囲は、前記導通用端子によって前記一対の基板の一方と他方とが導通される領域において前記シール材の形成領域の内側で止められることを特徴とする。
【0022】
また、前記配向膜は、前記基板の4辺のうち前記導通用端子が設けられている辺を除く各辺では前記シール材の形成領域を越えて形成されることを特徴とする。
【0023】
また、前記シール材の形成領域を越えて形成される前記配向膜は、前記基板の端縁にまで形成されることを特徴とする。前記一対の基板を複数取りするための大型基板の表面のうち、該大型基板を切断予定線に沿って切断したときに前記一対の基板として分割される各基板形成領域に前記電極をそれぞれ形成した後、前記切断予定線を跨ぐ複数の基板形成領域に対して前記配向膜を形成すべき薄膜をそれぞれ形成することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明による液晶パネルの製造方法は、前記一対の基板をそれぞれ複数取りするための一対の大型基板の各表面のうち、該大型基板を切断予定線に沿って切断したときに前記一対の基板として分割される各基板形成領域に前記電極をそれぞれ形成した後、前記一対の大型基板のそれぞれにおいて前記切断予定線を跨ぐ複数の基板形成領域に対して前記配向膜を形成すべき薄膜をそれぞれ形成した以降、該一対の大型基板の少なくとも一方に前記シール材を形成して該大型基板同士を貼り合わせ、しかる後に、貼り合わせた前記大型基板を前記切断予定線に沿って切断することを特徴とする。
【0025】
またさらに、本発明による液晶パネルの製造方法は、前記大型基板では、入出力端子および基板間導通用端子が形成されている辺が互いに反対側に向くように前記基板形成領域が切断予定線を挟んで配置され、前記配向膜を形成すべき薄膜を形成する際には、当該切断予定線に沿って帯状に前記薄膜を形成することを特徴とする。配向膜を形成すべき薄膜を帯状に形成するのではあれば、フレキソ印刷において、入出力端子および基板間導通用端子が形成されている辺にローラの端部を向けることになる。このようなローラの幅方向であれば、ローラの走行方向と違って、ある程度高い精度で印刷領域を制御できるので、この幅方向では基板の端縁にまで配向膜を形成できない場合でも、シール材の形成領域にかなり近接させて、あるいはシール材の形成領域に部分的に重なるように配向膜を形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0027】
[実施の形態1 ]
(全体構成)
第1 図は、液晶表示装置の外観を示す斜視図であり、第2 図は、その分解斜視図である。なお、第1 図および第2 図において、配線パターンおよび端子などについてはその一部のみを示し、それらの詳細は第3 図および第4 図に示す。
【0028】
第1 図および第2 図において、携帯電話などの電子機器に搭載されている液晶表示装置の液晶パネル10 は、透明ガラスなどによって形成された第1 の基板1と、同じく透明ガラスなどによって形成された第2 の基板2 とを有している。これらの基板の一方にはギャップ材および導電粒子を含有するシール材3 が印刷等によって形成され、このシール材3 を挟んで第1 の基板1 と第2 の基板2 とが接着固定されている。この状態において、第1 の基板1 と第2 の基板2 は、シール材3 が含有するギャップ材によって所定の間隙が確保され、この間隙のうち、シール材3 で区画形成された液晶封入領域41 内に液晶40が封入されている。第1 の基板1 の外側表面には偏光板4A が粘着剤などによって貼られ、第2 の基板2 の外側表面にも偏光板4B が粘着剤などで貼られている。液晶パネル10 を反射型として構成する際には、第2 の基板2 に貼られている偏光板4B の外側に、あるいは偏光板4B の代わりに反射板(図示せず。)が貼られる。
【0029】
本形態において、第2 の基板2 は第1 の基板1 よりも大きいので、第2 の基板2 に第1 の基板1 を重ねた状態で、第2 の基板2 はその一部が第1 の基板1 の下端縁から張り出す。この張り出し部分110 には液晶封入領域41 に隣接するようにIC 実装領域9 が形成され、ここに駆動用IC33 がCOG (Chip On Glass )実装されている。
【0030】
第2 の基板2 において、IC 実装領域9 よりさらに下端縁の側では、IC実装領域9 に隣接するように複数の入出力端子7D が基板端縁に沿って形成され、これらの入出力端子7D には、第1 図に二点鎖線で示すように、フレキシブル基板29 が接続される。
【0031】
第3 図および第4 図はそれぞれ、第1 の基板1 および第2 の基板2 に形成した透明電極の配置パターンを示す平面図である。
【0032】
第3 図において、第1 の基板1 の内側表面には、シール剤3 で区画形成された液晶封入領域41 の内側に、キャラクタ表示用あるいはドット表示用の電極6Aと、液晶封入領域41 の外側で第2 の基板2 との導通を図るために辺101 に沿って並ぶ基板間導通用の端子6C とを備える電極パターン6 が形成されている。
【0033】
この電極パターン6 は、ITO 膜などで形成されている。
【0034】
第4 図において、第2 の基板2 の内側表面には、シール材3 で区画形成された液晶封入領域41 の内側に、キャラクタ表示用あるいはドット表示用の電極7Aと、液晶封入領域41 の外側で電極7A をIC 実装領域9 に向けて配線するための配線部7B と、液晶封入領域41 の外側で第1 の基板1 との導通を図るために辺201 の側で並ぶ基板間導通用の端子7C と、辺201 に沿って並ぶ入出力端子7D とを備える電極パターン7 が形成されている。この電極パターン7 もITO 膜などで形成されている。
【0035】
このように構成した第1 の基板1 と第2 の基板2 とを第1 図および第5 図(A)、(B )に示すように貼り合わせた状態で、第1 の基板1 の端子6C と第2 の基板2 の端子7C とが対向するので、端子6C 、7C の間に介在するシール材3に含まれる導電粒子は、端子6C と端子7C とを導通させ、第1 の基板1 と第2の基板2 との間での導通を図ることができる。すなわち、シール材3 に含まれる導電粒子は、弾性変形可能なプラスチックビーズの表面にニッケルもしくは金メッキを施したもので、その粒径は約5 〜9 μm である。これに対して、シール材3 に含まれるギャップ材の粒径は約4 〜8 μm である。それ故、第1 の基板1 と第2 の基板2 とを重ねた状態でその間隙を狭めるような力を加えながらシール材3 を溶融、硬化させると、導電粒子は、第1 の基板1 と第2 の基板2 との間で押し潰された状態で第1 の基板1 の端子6C と第2 の基板2 の端子7C とを導通させる。
【0036】
また、第1 の基板1 と第2 の基板2 とを貼り合わせた状態で、第1 の基板1 の電極6A と第2 の基板2 の電極7A との間に対向部分が構成されるので、これらの電極6A 、7A によって液晶40 に電場をかけることにより液晶40 の配向状態を制御し、液晶パネル10 に希望の像を表示することができる。
【0037】
(透明絶縁膜および配向膜の構成)
第5 図(A )、(B )はそれぞれ、第1 図に示す液晶パネルの断面図、およびその端部を拡大して示す断面図である。第6 図は、第1 図に示す液晶パネルの配向膜形成領域とシール材形成領域との関係を模式的に示す液晶パネルの平面図である。
【0038】
このように構成した液晶パネル10 において、第5 図(A )、(B )に示すように、第1 および第2 の基板1 、2 では、電極6A 、7A を覆うように透明絶縁膜12 、22 が形成され、この透明絶縁膜12 、22 の表面にはポリイミド膜からなる配向膜13 、23 が形成されている。これらの配向膜13 、23 は、ラビング処理が施されたポリイミド膜であり、液晶40 をSTN (Super Tw
isted Nematic )方式で用いるようになっている。
【0039】
ここで、第5 図(A )、(B )および第6 図(配向膜13 、23 および透明絶縁膜12 、22 の形成領域を破線の斜線領域で示し、シール材3 の形成領域を実線の斜線領域で示す。)に示すように、第1 および第2 の基板1 、2 のいずれにおいても、透明絶縁膜12 、22 および配向膜13 、23 は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分でシール材3の形成領域と重なる領域まで形成されている。
【0040】
ここに用いるシール材3 として、本形態では、配向膜13 、23 を構成するポリイミド膜との間であっても密着性の高い一液性熱硬化型のエポキシ系シール材を用いている。たとえば、三井東圧化学社製のストラクトボンドES シリーズ(商品名)を用いている。この一液性熱硬化型のエポキシ系シール材は、エポキシ樹脂にジシアンジアミド、ジヒドラジド類イミダゾール類その他の潜在性硬化剤を分散させ、さらに無機フィラー、溶剤、粘度調整剤などを配合したものである。さらに、この系に対しては、エポキシのハイインパクト化技術、すなわち、エポキシ樹脂にアクリル系あるいはシリコン系ゴムをクラフト重合させたハイインパクト化エポキシを配合してある。従って、一液性熱硬化型のエポキシ系シール材の中でも、三井東圧化学社製のストラクトボンドES シリーズはポリイミド膜との間であっても優れた密着性を発揮するので、配向膜13 、23 の表面に重なるようにシール材3 を形成しても、それらの界面で優れた液密性や気密性を発揮する。
【0041】
このようにして配向膜13 、23 の形成領域を設定するにあたって、第1 の基板1 の辺101 に相当する部分には、第2 の基板2 との導通用の端子6C が形成され、第2 の基板2 の辺201 に相当する部分には、第1 の基板1 との導通用の端子7C および入出力端子7D が形成されているので、これらの端子6C 、7C、7D を配向膜13 、23 で覆うと電気的な導通を図れなくなる。そこで、本形態では、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、導通用の端子6C 、7C および入出力端子7D が形成されている辺101、201 に相当する部分では、配向膜13 、23 をシール材3 の形成領域と部分的に重なるように形成するに止め、その他の3 辺102 〜104 、202 〜204 に相当する部分では配向膜13 、23 を第1 および第2 の基板1 、2 の端縁まで形成してある。
【0042】
また、電極6C 、7C を覆うように形成された透明絶縁膜12 、22 については、配向膜13 、23 に対して略重なるように形成されている。すなわち、透明絶縁膜12 、22 についても、第1 および第2 の基板1 、2 の導通用の端子6C、7C および入出力端子7D を覆うと電気的な導通を図れなくなるので、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、導通用の端子6C 、7C および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 に相当する部分では、透明絶縁膜12 、22 をシール材3 の形成領域と部分的に重なるように形成するに止め、その他の3 辺102〜104 、202 〜204 に相当する部分では透明絶縁膜12 、22 を第1 および第2 の基板1 、2 の端縁まで形成してある。
従って、本形態の液晶パネル10 では、第5 図(B )に示すように、シール材3 と配向膜13 、23 との間に隙間がないので、シール材3 の内周縁付近で液晶40 に低ツイストドメインが発生するおそれがない。従って、シール材3 の内周縁付近も有効な画面表示領域として用いることができるので、画面表示領域を拡張することができる。
【0043】
(液晶パネルの製造方法)
このような構成の液晶パネル10 の製造方法を第5 図(A )、(B )および第7 図を参照して説明する。第7 図は、第1 図に示す液晶パネルの製造工程において、第1 の基板1 および第2 の基板2 をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板1A 、2A 、これらの第1 および第2 の大型基板1A 、2A に形成した透明絶縁膜12 、22 並びに配向膜13 、23 の形成領域、およびシール材3 の形成領域を示す説明図である。なお、第7 図には、第1 の基板1 および第2 の基板2 をそれぞれ複数取りするための第1および第2 大型基板1A 、2A、これらの第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対する透明絶縁膜12 、22並びに配向膜13 、23 の形成領域(破線の斜線領域)、およびシール材3 の形成領域(実線の斜線領域)を示し、その他の構成部分を省略してあるので、第1および第2 の大型基板1A 、2Aに形成していく各構成要素の説明は第5 図(A)、(B )を参照することにする。
【0044】
まず、第5 図(A )、(B )および第7 図に示すように、第1 の基板1 および第2 の基板2 をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板1A 、2A の表面全体に下地保護膜11 、21 を形成した後、これらの大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断したときに第1 および第2 の基板1 、2として分割される各基板形成領域に、フォトリソグラフィ技術を用いて電極6A、7A や端子6C 、7C などの電極パターン6 、7を形成する。
次に、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して電極6A 、7A を覆うようにシリコン酸化膜からなる透明絶縁膜12 、22 を形成する。これらの透明絶縁膜12 、22 は、切断予定線L1 、L2 を跨いで複数の基板形成領域に対して帯状に形成する。すなわち、第1 および第2 の大型基板1A 、2A では、入出力端子12 および基板間導通用の端子6C 、7C が形成されている辺101 、201 が互いに反対側に向くように基板形成領域が切断予定線L2 を挟んで配置されているので、透明絶縁膜12 、22 を切断予定線L2 に沿って帯状に形成する。
【0045】
その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分において、透明絶縁膜12 、22 はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。また、透明絶縁膜12 、22 は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104、201 〜204 のうち、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7Dが形成されている辺101 、201 を除く3 辺102 〜104 、202 〜204に相当する部分ではシール材3の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2の端縁にまで形成され、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 に相当する部分ではシール材3 の形成領域に部分的に重なるように形成される。
【0046】
次に、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して透明絶縁膜12 、22 を覆うようにポリイミド膜(配向膜13 、23 )をフレキソ印刷により形成する。
【0047】
これらのポリイミド膜(配向膜13 、23 )も、切断予定線L1 、L2 を跨がって複数の基板形成領域に対して帯状に形成する。すなわち、第1 および第2 の大型基板1A 、2A では、入出力端子7D および基板間導通用の端子6C 、7C が形成されている辺101 、201 が互いに反対側に向くように基板形成領域が切断予定線L2 を挟んで配置されているので、フレキソ印刷機のローラの端部を辺101 、201 の方に向けてローラを切断予定線L2 に沿って走行させ、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )を切断予定線L2 に沿って帯状に形成する。その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分において、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。また、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 を除く3 辺102 〜104 、202 〜204 に相当する部分ではシール材3 の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2 の端縁にまで形成され、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 に相当する部分ではシール材3 の形成領域に部分的に重なるように形成される。
【0048】
次に、第1 および第2 の大型基板にラビング処理を行ってポリイミド膜を配向膜13 、23 とする。
【0049】
次に、第2 の大型基板2A に対して、配向膜13 、23 の表面にシール材3 を印刷した後、プリベークを行い、しかる後に、シール材3 を介して第1 の大型基板1A と第2 の大型基板2A とを貼り合わせる。この際には、第5 図(A )に示すように、第1 の大型基板1 に対してスペーサ32 を散布してから第1 の大型基板1A と第2 の大型基板2A とを貼り合わせる。
【0050】
再び第5 図(A )、(B )および第7 図において、第1 の大型基板1A と第2の大型基板2A とを貼り合わせた後は、第1 の大型基板1A と第2 の大型基板2A とを貼り合わせたものを切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の液晶パネル10 に分割するか、あるいは第1 の大型基板1A と第2 の大型基板2A とを貼り合わせたものを切断予定線L1 に沿って切断して短冊状のパネルに分割する。これらのいずれの状態に切断しても、その切断面(辺104 、204 に相当する部分)にシール材3 の途切れ部分30 が開口する。
【0051】
従って、第1 および第2 の基板1 、2 の間隙のうち、シール材3 で区画された領域を真空状態にしてこの途切れ部分30 を液晶中に浸けた状態で大気開放すれば、シール材3 で区画された領域内に液晶40 が注入される。それ故、液晶40の注入後、シール材3 の途切れ部分30 を塞げば、第1 および第2 の基板1 、2の間隙31 に液晶40 が封入された状態となる。
【0052】
この状態で、すでに単品の液晶パネル10 に分割されておれば、第1 図および第5 図(A )、(B )に示すように、そのまま偏光板4A 、4B などの貼り付けを行う。これに対して、短冊状のパネルに分割されておれば、単品の液晶パネル10 に分割した後、偏光板4A 、4B などの貼り付けを行う。
【0053】
しかる後には、第1 図に示すように、第2 の基板2 の入出力端子7D にフレキシブル配線基板29 を異方性導電膜などを用いて圧着し、検査工程に回送する。
【0054】
このように、本形態の製造方法によれば、フレキソ印刷機のローラ面の走行方向(第7 図に矢印X で示す方向)においてはべた塗りを行えばよいので、この方向では配向膜13 、23 の印刷領域を制御できなくても、シール材3 と配向膜13 、23 との間に隙間が発生しない。また、フレキソ印刷に用いるローラ面の幅方向(第7 図に矢印Y で示す方向)においては、配向膜13 、23 が基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D を覆うことがないようにその印刷領域を制御する必要があるが、このような方向については、フレキソ印刷機において印刷領域の制御が比較的容易であるので、この方向においてもシール材3 と配向膜13 、23 との間に隙間が発生しない。
【0055】
[実施形態2 ]
第8 図は、本発明の実施の形態2 に係る液晶パネルの製造工程において、第1の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。なお、本形態の液晶パネルの基本的な構成は、実施の形態1 に係る液晶パネルと共通するので、対応する部分には同一の符号を付して第8 図に示すとともに、それらの詳細な説明を省略する。
【0056】
第8 図に示すように、本形態では、第1 および第2 の大型基板1A 、2Aに対して電極6A 、7A (第3 図、第4 図および第5 図を参照。)を覆うようにシリコン酸化膜からなる透明絶縁膜12 、22 を形成する。これらの透明絶縁膜12、22 は、切断予定線L1 、L2 のうち、切断予定線L1 を跨ぐが、切断予定線L2 については跨ぐことなく、複数の基板形成領域に対して各列毎に帯状に形成する。
その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分において、透明絶縁膜12 、22 はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。
【0057】
また、透明絶縁膜12 、22 は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 、および切断予定線L2 の側に位置する辺103 、203 を除く2 辺102 、104 、202 、204 に相当する部分では、シール材3 の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2 の端縁にまで形成される。
【0058】
次に、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して透明絶縁膜12 、22 を覆うようにポリイミド膜(配向膜13 、23 )をフレキソ印刷により形成する。
【0059】
これらのポリイミド膜(配向膜13 、23 )も、切断予定線L1 、L2 のうち、切断予定線L1 を跨ぐが、切断予定線L2 については跨ぐことなく、複数の基板形成領域に対して各列毎に帯状に形成する。
【0060】
その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104、201 〜204 に相当する部分において、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。また、ポリイミド膜(配向膜13 、23 は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 、および切断予定線L2 の側に位置する辺103 、203 を除く2 辺102 、104 、202 、204 に相当する部分ではシール材3 の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2 の端縁にまで形成される。
【0061】
[実施形態3 ]
第9 図は、本発明の実施の形態3 に係る液晶パネルの製造工程において、第1の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。なお、本形態の液晶パネルの基本的な構成は、実施の形態1 に係る液晶パネルと共通するので、対応する部分には同一の符号を付して第9 図に示すとともに、それらの詳細な説明を省略する。
【0062】
第9 図に示すように、本形態では、第1 および第2 の大型基板1A 、2Aに対して電極6A 、7A (第3 図、第4 図および第5 図を参照。)を覆うようにシリコン酸化膜からなる透明絶縁膜12 、22 を形成する。これらの透明絶縁膜12、22 は、切断予定線L1 、L2 のうち、切断予定線L2 を跨ぐが、切断予定線L1 については跨ぐことなく、複数の基板形成領域に対して帯状に形成する。その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分において、透明絶縁膜12 、22 はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。また、透明絶縁膜12 、22 は、第1および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、切断予定線L2 の側に位置する辺103 、203 に相当する部分では、シール材3 の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2 の端縁にまで形成される。
【0063】
また、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して透明絶縁膜12 、22 を覆うようにポリイミド膜(配向膜13 、23 )をフレキソ印刷により形成する。
【0064】
これらのポリイミド膜(配向膜13 、23 )も、切断予定線L1 、L2 のうち、切断予定線L2 を跨ぐが、切断予定線L1 については跨ぐことなく、複数の基板形成領域に対して帯状に形成する。その結果、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201〜204 に相当する部分において、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。
【0065】
また、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )は、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204のうち、切断予定線L2 の側に位置する辺103 、203 に相当する部分ではシール材3 の形成領域を越えて第1 および第2 の基板1 、2 の端縁にまで形成される。
【0066】
[実施形態4 ]
第10 図は、本発明の実施の形態4 に係る液晶パネルの製造工程において、第1 の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。なお、本形態の液晶パネルの基本的な構成は、実施の形態1 に係る液晶パネルと共通するので、対応する部分には同一の符号を付して第10 図に示すとともに、それらの詳細な説明を省略する。
【0067】
第10 図に示すように、本形態では、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して電極6A 、7A (第3 図、第4 図および第5 図を参照。)を覆うようにシリコン酸化膜からなる透明絶縁膜12 、22 を形成する。これらの透明絶縁膜12 、22 は、切断予定線L1 、L2 を跨ぐことなく、複数の基板形成領域毎に独立して形成される。それでも、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1 および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 に相当する部分において、透明絶縁膜12 、22 はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。
【0068】
また、第1 および第2 の大型基板1A 、2A に対して透明絶縁膜12 、22 を覆うようにポリイミド膜(配向膜13 、23 )をフレキソ印刷により形成する。
【0069】
これらのポリイミド膜(配向膜13 、23 )も、切断予定線L1 、L2 を跨ぐことなく、複数の基板形成領域毎に形成する。それでも、第1 および第2 の大型基板1A 、2A を切断予定線L1 、L2 に沿って切断して単品の第1および第2 の基板1 、2 に分割したときの第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104、201 〜204 に相当する部分において、ポリイミド膜(配向膜13 、23 )はシール材3 の形成領域に重なるように形成される。
【0070】
[その他の実施形態]
なお、上記のいずれに形態においても、透明絶縁膜12 、22 およびポリイミド膜(配向膜13 、23 )は、基板の4 辺においてシール材3 の形成領域に重なるように形成されていたが、少なくとも3 辺においてシール材3 の形成領域に重なっておればよい。たとえば、第1 および第2 の基板1 、2 の4 辺101 〜104 、201 〜204 のうち、基板間導通用の端子6A 、7A および入出力端子7D が形成されている辺101 、201 ではシール材3の形成領域の内側で、透明絶縁膜12 、22 およびポリイミド膜(配向膜13 、23 )の形成範囲を止めてもよい。
【0071】
また、パッシブマトリクスタイプの液晶パネルの例であったが、アクティブマトリクスタイプの液晶パネルに本発明を適用してもよい。
【0072】
さらに、上記形態では大型基板の段階で配向膜などを形成し、大型基板同士を貼り合わせてから単品の液晶パネルに切断していく例であったが、単品の基板の状態で電極や配向膜を形成する場合であっても本発明を適用できる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る液晶パネルおよびその製造方法では、配向膜がシール材の形成領域と重なる領域まで形成されているので、シール材と配向膜との間に隙間がなく、シール材の内周縁付近で低ツイストドメインが発生するおそれがないうえ、シール材の内周縁付近も画面表示領域として有効に利用できる。従って、より広い画面表示領域を必要とする液晶表示装置およびその製造方法として有用であり、特に限られた画面表示領域を有効利用して、より多くの表示を必要とする液晶表示装置およびその製造方法として用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶表示装置の外観を示す斜視図である。
【図2】 第1 図に示す液晶表示装置に用いた液晶パネルの分解斜視図である。
【図3】 第1 図に示す液晶パネルの第1 の基板に形成した透明電極の配置パターンを示す平面図である。
【図4】 第1 図に示す液晶パネルの第2 の基板に形成した透明電極の配置パターンを示す平面図である。
【図5】(A )、(B )はそれぞれ、第1 図に示す液晶パネルの断面図、およびその端部を拡大して示す断面図である。
【図6】 第1 図に示す液晶パネルの配向膜形成領域とシール材形成領域との関係を模式的に示す液晶パネルの平面図である。
【図7】 第1 図に示す液晶パネルの製造工程において、第1 の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態2 に係る液晶パネルの製造工程において、第1の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態3 に係る液晶パネルの製造工程において、第1の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。
【図10】 本発明の実施の形態4 に係る液晶パネルの製造工程において、第1 の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの点線の斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの実線の斜線領域)を示す説明図である。
【図11】 (A )、(B )はそれぞれ、従来の液晶パネルの断面図、およびその端部を拡大して示す断面図である。
【図12】 第11 図に示す従来の液晶パネルの製造工程において、第1 の基板および第2 の基板をそれぞれ複数取りするための第1 および第2 の大型基板、これらの第1 および第2 の大型基板に形成した透明絶縁膜並びに配向膜の形成領域(右下がりの斜線領域)、およびシール材の形成領域(右上がりの斜線領域)を示す説明図である。

Claims (5)

  1. シール材を介して貼り合わされた一対の基板を有し、前記シール材によって囲まれる領域内に液晶が封入されてなる液晶パネルにおいて、
    前記一対の基板の前記液晶側に設けられた電極と、
    前記一対の基板の前記液晶側に設けられて該一対の基板間を導通させる導通用端子と、
    前記電極上に形成されたポリイミド膜からなる配向膜とを有し、
    前記シール材は一液性熱硬化型エポキシ系シール材であって、前記一対の基板に設けられた前記導通用端子は、前記シール材に含まれる導電粒子により導通されてなり、
    前記配向膜は、前記シール材の内側を覆うように形成されると共に、前記一対の基板の4辺のうち、前記導通用端子が形成される辺を除く3辺では前記シール材の形成領域を越えて形成され、前記導通用端子が形成される辺では前記シール材の形成領域と部分的に重なる個所まで形成されてなる
    ことを特徴とする液晶パネル。
  2. 請求項1において、前記シール材の形成領域を超えて設けられた前記配向膜は、前記基板の端縁にまで設けられていることを特徴とする液晶パネル。
  3. 基板形成領域を複数有する一対の大型基板を前記基板形成領域毎に形成したシール材を介して貼り合わせ、前記大型基板を切断予定線に沿って切断することにより液晶パネルを製造する方法において、
    前記一対の大型基板上に電極を形成する工程と、
    前記一対の大型基板が貼り合わされた際に該一対の大型基板間を導通させる導通用端子を前記基板形成領域毎に形成する工程と、
    前記一対の大型基板上の前記電極上にポリイミド膜からなる配向膜を形成する工程とを具備し、
    前記シール材は一液性熱硬化型エポキシ系シール材であって、前記基板形成領域毎に形成された前記導通用端子は、前記シール材に含まれる導電粒子により導通されてなり、
    前記配向膜は、前記各基板形成領域毎に、前記シール材の内側を覆うように形成されると共に、前記各基板形成領域の4辺のうち、前記導通用端子が形成される辺を除く3辺では前記シール材の形成領域を越えて形成され、前記導通用端子が形成される辺では前記シール材の形成領域と部分的に重なる個所まで形成されてなる
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  4. 請求項3において、前記シール材の形成領域を越えて設けられた前記配向膜は、前記基板の端縁にまで形成されていることを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  5. 請求項3又は4において、前記配向膜は、前記大型基板を切断する切断予定線を跨いで隣接する前記基板形成領域に連続して形成されることを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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