JP3636190B2 - 抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

抵抗器およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抵抗器およびその製造方法に関するものであり、特に微細な抵抗器およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の抵抗器としては、特許文献1に開示された「側面電極を4層構造とした抵抗器」が知られている。
【0003】
この抵抗器は、図26に示すように、基板1の上面の両端部に位置して基板1の端面より内側に設けた一対の上面電極膜2を跨ぐように抵抗層3を設けるとともに、前記基板1の端面に一対の上面電極膜2と電気的に接続される一対のコ字型の側面電極4を設けている。そして前記側面電極4は、最下層に上面電極膜2と電気的に接続されるNiCr薄膜、Ti薄膜またはCr薄膜からなるコ字型の第1の金属薄膜5と、この第1の金属薄膜5に重畳する低抵抗のCu薄膜からなる第2の金属薄膜6と、この第2の金属薄膜6に重畳するNiめっき膜からなる第1の金属めっき膜7と、さらにこの第1の金属めっき膜7に重畳するPb−Snめっき膜またはSnめっき膜からなる第2の金属めっき膜8の4層構造となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−80501号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の抵抗器においては、基板1の上面の両端部に位置して基板1の端面より内側に、一対の上面電極膜2を設けただけの構成であるため、4層構造からなる側面電極4における第1の金属薄膜5と前記上面電極膜2との接続面積が小さく、その結果、上面電極膜2と側面電極4との電気的接続信頼性が低いという課題を有していた。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、上面電極と側面電極との電気的接続信頼性を高めることができる抵抗器およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
【0008】
本発明の請求項1に記載の発明は、基板と、この基板の一主面に形成した一対の上面電極と、この一対の上面電極と電気的に接続されるように設けた抵抗体と、少なくとも前記抵抗体を覆うように設けられた保護層とを備え、前記一対の上面電極を、第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に少なくとも一部が重なるように設けられた第2の上面電極層と、前記第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の複層構造により構成したもので、この構成によれば、基板の一主面に形成した一対の上面電極を、第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に少なくとも一部が重なるように設けられた第2の上面電極層と、前記第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の複層構造により構成しているため、多数個取りのシート状の基板で抵抗器を製造する際、一対の上面電極間の抵抗値を修正するためのトリミング時の抵抗値測定においては、第1の上面電極層の存在により、当該の第2の上面電極層の他に、隣接する抵抗器の第2の上面電極層に検針を接触させることができ、特に小形の抵抗器を製造する上で有利になる。また基板の端縁に側面電極を形成する場合、この側面電極を薄膜技術で形成する際には、第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の存在により、側面電極と上面電極との接続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極と側面電極との電気的接続信頼性を高めることができるという作用を有するものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、特に、第2の上面電極層を、基板の上面の端縁よりも内側に設けたもので、この構成によれば、第2の上面電極層を、基板の上面の端縁よりも内側に設けているため、多数個取りのシート状の基板を個片あるいは短冊状に分割する際には、分割部に第2の上面電極層が存在せず、その結果、第2の上面電極層の剥離やバリ等が発生しないという作用を有するものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、特に、上面電極を構成する第1の上面電極層と密着層を、基板の端縁において面一となるように構成したもので、この構成によれば、上面電極を構成する第1の上面電極層と密着層を、基板の端縁において面一となるように構成しているため、基板の端縁に側面電極を薄膜技術により形成する場合、基板の端縁と第1の上面電極層および密着層の基板端縁側に薄膜からなる側面電極を連続して安定した状態に形成することができるという作用を有するものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、特に、上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、第2の上面電極層のみが抵抗体と電気的に接続される構成としたもので、この構成によれば、上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、第2の上面電極層のみが抵抗体と電気的に接続される構成としているため、密着層を形成しても抵抗値が変化することはなく、これにより、オーミックコンタクトを良好に保つことができるため、抵抗値修正後の抵抗値変化がない信頼性の高い抵抗器が得られるという作用を有するものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、特に、上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、密着層の厚み方向における最大の高さを第1の上面電極層の厚み方向における最大の高さよりも高くなるように構成したもので、この構成によれば、上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、密着層の厚み方向における最大の高さを第1の上面電極層の厚み方向における最大の高さよりも高くなるように構成しているため、基板の端縁に側面電極を薄膜技術で形成する場合、密着層の存在により、上面電極と薄膜からなる側面電極の接触面積を大きくすることができ、これにより、上面電極と側面電極の電気的接続信頼性を高めることができるという作用を有するものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、特に、基板の端縁に、少なくとも第1の上面電極層および密着層と電気的に接続される略コの字型の一対の側面電極を備えたもので、この構成によれば、基板の端縁に、少なくとも第1の上面電極層および密着層と電気的に接続される略コの字型の一対の側面電極を備えているため、上面電極と側面電極とは安定した状態で電気的接続が行われることになり、これにより、信頼性の高い抵抗器が得られるという作用を有するものである。
【0014】
請求項7に記載の発明は、特に、側面電極を、基板の端縁側に位置し、かつ基板への付着性の良いCr薄膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄膜のいずれかからなる第1の薄膜と、この第1の薄膜と電気的に接続されるCu系の合金薄膜からなる第2の薄膜と、少なくとも前記第2の薄膜を覆うニッケルめっきからなる第1のめっき膜と、少なくとも前記第1のめっき膜を覆う第2のめっき膜の複層構造により構成したもので、この構成によれば、第1の薄膜と電気的に接続される第2の薄膜をCu系の合金薄膜で構成しているため、Cu系の合金薄膜を構成する添加金属と第1の薄膜の構成金属とは第1の薄膜と第2の薄膜との界面において全率固溶体を構成することになり、これにより、第1の薄膜と第2の薄膜の密着力が向上するという作用を有するものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、特に、側面電極を構成する第2の薄膜を、CuにNiを1.6重量%以上含有させたCu−Ni合金薄膜で構成したもので、この構成によれば、側面電極を構成する第2の薄膜を、CuにNiを1.6重量%以上含有させたCu−Ni合金薄膜で構成しているため、Cu−Ni合金薄膜のNi成分と第1の薄膜の構成金属とが全率固溶体を構成することになり、これにより、第1の薄膜と第2の薄膜の密着力が向上するという作用を有するものである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、特に、側面電極を構成する第1の薄膜および第2の薄膜を、基板の裏面から側面にかけて略L字型に構成したもので、この構成によれば、側面電極を構成する第1の薄膜および第2の薄膜を、基板の裏面から側面にかけて略L字型に構成しているため、第1の薄膜と第2の薄膜を薄膜技術により形成する場合、基板の裏面側のみから基板の上面側に向けて容易に形成することができ、これにより、生産性が向上するという作用を有するものである。
【0017】
請求項10に記載の発明は、シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程と、少なくとも前記複数の抵抗体を覆うように複数の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における前記複数対の第2の上面電極層間に抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程と、前記シート状の基板に、前記複数対の第1の上面電極層、第2の上面電極層および複数対の密着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記シート状の基板における複数の短冊状基板に、前記複数の抵抗体が個々に分離されて個片状基板に分割されるように前記スリット状の第1の分割部と直交する方向に複数の第2の分割部を形成する工程とを備えたもので、この製造方法によれば、シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程とを備えているため、多数個取りのシート状の基板で抵抗器を製造する際、複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミング時の抵抗値測定においては、第1の上面電極層の存在により、当該の第2の上面電極層の他に、隣接する抵抗器の第2の上面電極層に検針を接触させることができ、特に小形の抵抗器を製造する上で有利になる。また基板の端縁に側面電極を形成する場合、この側面電極を薄膜技術で形成する際には、第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の存在により、側面電極と、第1の上面電極層、第2の上面電極層、密着層により構成される上面電極との接続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極と側面電極との電気的接続信頼性を高めることができるという作用を有するものである。
【0018】
請求項11に記載の発明は、特に、複数のスリット状の第1の分割部をダイシングにより形成したもので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという作用を有するものである。
【0019】
請求項12に記載の発明は、特に、複数の第2の分割部をダイシングにより形成したもので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという作用を有するものである。
【0020】
請求項13に記載の発明は、特に、複数の第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第2の分割部を分割して個片状基板に分割するようにしたもので、この製造方法によれば、第2の分割部を形成する毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化されるという作用を有するとともに、個片状基板の分割はチップ抵抗器で一般的な分割設備を用いて行うことができるという作用を有するものである。
【0021】
請求項14に記載の発明は、特に、シート状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるようにシート状の基板に形成したもので、この製造方法によれば、複数のスリット状の第1の分割部を形成した後も複数の短冊状基板は不要領域部につながっているため、シート状の基板が複数の短冊状基板に細かく分離されるということはなく、したがって、複数のスリット状の第1の分割部を形成した後も、不要領域部を有するシート状の基板の状態で後工程を行うことができるため、工法設計が簡略化できるという作用を有するものである。
【0022】
請求項15に記載の発明は、シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程と、前記複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における前記複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層を覆うように樹脂層からなる複数の第2の保護層を設ける工程と、前記シート状の基板に、前記複数対の第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記シート状の基板における複数の短冊状基板に、前記複数の抵抗体が個々に分離されて個片状基板に分割されるように前記スリット状の第1の分割部と直交する方向に複数の第2の分割部を形成する工程とを備えたもので、この製造方法によれば、シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程とを備えているため、多数個取りのシート状の基板で抵抗器を製造する際、複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためのトリミング時の抵抗値測定においては、第1の上面電極層の存在により、当該の第2の上面電極層の他に、隣接する抵抗器の第2の上面電極層に検針を接触させることができ、特に小形の抵抗器を製造する上で有利になる。また基板の端縁に側面電極を形成する場合、この側面電極を薄膜技術で形成する際には、第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の存在により、側面電極と、第1の上面電極層、第2の上面電極層、密着層により構成される上面電極との接続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極と側面電極との電気的接続信頼性を高めることができる。さらに複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層を覆うように樹脂層からなる複数の第2の保護層を設ける工程とを備えているため、ガラスを主成分とする第1の保護層でレーザートリミング時のクラックの発生を防止することができ、これにより、電流雑音を小さくできるとともに、樹脂層からなる第2の保護層で抵抗体全体が覆われることにより、耐湿特性に優れた抵抗特性を確保できるという作用を有するものである。
【0023】
請求項16に記載の発明は、特に、複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程とを実施した後に実施するようにしたもので、この製造方法によれば、ガラスを主成分とする第1の保護層の形成温度が600℃以上で、かつ導電性樹脂からなる密着層の形成温度が200℃前後となるため、トリミングを行って抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生することはないという作用を有するものである。
【0024】
請求項17に記載の発明は、特に、複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層を覆うように樹脂層からなる複数の第2の保護層を設ける工程とを実施した後に実施するようにしたもので、この製造方法によれば、ガラスを主成分とする第1の保護層の形成温度が600℃以上で、かつ樹脂層からなる第2の保護層と、導電性樹脂からなる密着層の形成温度が200℃前後となるため、トリミングを行って抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生することはないという作用を有するものである。
【0025】
請求項18に記載の発明は、特に、複数のスリット状の第1の分割部をダイシングにより形成したもので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという作用を有するものである。
【0026】
請求項19に記載の発明は、特に、複数の第2の分割部をダイシングにより形成したもので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという作用を有するものである。
【0027】
請求項20に記載の発明は、特に、複数の第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第2の分割部を分割して個片状基板に分割するようにしたもので、この製造方法によれば、第2の分割部を形成する毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化されるという作用を有するとともに、個片状基板の分割はチップ抵抗器で一般的な分割設備を用いて行うことができるという作用を有するものである。
【0028】
請求項21に記載の発明は、特に、シート状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるようにシート状の基板に形成したもので、この製造方法によれば、複数のスリット状の第1の分割部を形成した後も複数の短冊状基板は不要領域部につながっているため、シート状の基板が複数の短冊状基板に細かく分離されるということはなく、したがって、複数のスリット状の第1の分割部を形成した後も、不要領域部を有するシート状の基板の状態で後工程を行うことができるため、工法設計が簡略化できるという作用を有するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態における抵抗器について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施の形態における抵抗器の断面図、図2は同抵抗器の側面電極を除いた上面図である。
【0031】
図1および図2に示すように本発明の一実施の形態における抵抗器は、基板11の上面に一対の上面電極12を有するとともに、この一対の上面電極12間に抵抗体13を有することにより構成される。
【0032】
アルミナ等からなる基板11の上面に設けられる一対の上面電極12は、基板11側から順次形成される第1の上面電極層14と、第2の上面電極層15と、密着層16との複層構造により構成される。第1の上面電極層14は、基板11の上面の長手方向の端縁一杯から中央に向かって設けられているもので、これはAu、樹脂等からなり、少なくとも抵抗値修正(レーザートリミング)時の検針接触領域を大きくするためのものである。第2の上面電極層15は、基板11の上面の長手方向の端縁より中央側に離れた位置から中央に向かい、その一部が第1の上面電極層14と重畳するように形成されているもので、これはAg等からなる。さらに、密着層16は、第1、第2の上面電極層14,15に重畳し、そして基板11の端縁において第1の上面電極層14と面一となるように構成されているもので、これはAg、樹脂等からなり、少なくとも後述する側面電極と上面電極12の電気的接続を良好にするために設けられるものである。この場合、密着層16の厚み方向における最大の高さは、第1の上面電極層14の厚み方向における最大の高さより高くなるように構成されており、これは側面電極と上面電極12の接触面積を大きくするためである。
【0033】
抵抗体13は、一対の上面電極12間に跨るように設けられるもので、酸化ルテニウム等からなる。この場合、オーミックコンタクトを良好に保ち、抵抗値が安定した信頼性の高い抵抗器を得るため、上面電極12における第2の上面電極層15のみが抵抗体13と電気的に接続される構成とすることが好ましい。
【0034】
次に上記抵抗体を所望とする抵抗値に修正するために、抵抗体13の上面にガラス等からなる第1の保護層17を設け、そしてこの第1の保護層17および抵抗体13にレーザー等によりトリミング溝18を設けて抵抗値を修正する。その後、少なくとも前記抵抗体13を、好ましくは一対の上面電極12における第2の上面電極層15間を重畳して跨ぐ抵抗体13と、第1の保護層17およびトリミング溝18を覆うように樹脂またはガラス等からなる第2の保護層19を備える。
【0035】
また、基板11の端縁に、上面電極12と電気的に接続されるように略コ字型に囲む一対の側面電極20を備える。この側面電極20は、基板11の端縁側から順次形成される第1の薄膜21と、第2の薄膜22と、第1のめっき膜23および第2のめっき膜24の複層構造により構成される。第1の薄膜21は、基板11の裏面から側面にかけて略L字型に、基板11への付着性の良いCr,Cr系合金薄膜、Ti,Ti系合金薄膜またはNiCr合金薄膜のいずれかをスパッタ、真空蒸着、イオンプレーティング、P−CVD等の薄膜技術により形成する。第2の薄膜22は、基板11の裏面から側面にかけて略L字型に、かつ、第1の薄膜21と重畳して電気的に接続されるようにCu系の合金薄膜をスパッタ、真空蒸着、イオンプレーティング、P−CVD等の薄膜技術により形成する。
【0036】
第1のめっき膜23は、露出する上面電極12および第2の薄膜22を覆うようにはんだの拡散防止または耐熱性に優れるNiめっき膜により形成する。さらに、第2のめっき膜24は、第1のめっき膜23を覆うようにはんだ付着性の良いPb−Snめっき膜またはSnめっき膜により形成する。
【0037】
以上のように構成された本発明の一実施の形態における抵抗器について、次にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0038】
図3は本発明の一実施の形態における抵抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の全周囲の端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図、図4(a)(b)、図6(a)(b)、図8(a)(b)、図10(a)(b)、図12(a)(b)、図14、図16(a)(b)および図18(a)(b)は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造工程を示す断面図、図5(a)(b)、図7(a)(b)、図9(a)(b)、図11(a)(b)、図13(a)(b)、図15、図17(a)(b)および図19(a)(b)は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造工程を示す上面図である。
【0039】
まず、図3、図4(a)、図5(a)に示すように、焼成済みの96%純度のアルミナからなる厚み0.2mmの絶縁性を有するシート状の基板31を準備する。この場合、シート状の基板31は、図3に示すように、全周囲の端部に最終的には製品とならない不要領域部31aを有しているものである。そしてこの不要領域部31aは略ロ字状に構成されているものである。
【0040】
次に、図3、図4(b)、図5(b)に示すように、シート状の基板31の上面にスクリーン印刷工法によりAu系の導電性ペーストからなる複数対の第1の上面電極層32を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、第1の上面電極層32を安定な膜とした。
【0041】
次に、図3、図6(a)、図7(a)に示すように、前記第1の上面電極層32に少なくとも一部が重なるように、シート状の基板31の上面にスクリーン印刷工法により銀を主成分とする複数対の第2の上面電極層33を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、第2の上面電極層33を安定な膜とした。
【0042】
次に、図3、図6(b)、図7(b)に示すように、複数対の第2の上面電極層33を跨ぐように、スクリーン印刷工法により酸化ルテニウム系の複数の抵抗体34を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、抵抗体34を安定な膜とした。
【0043】
次に、図8(a)、図9(a)に示すように、複数の抵抗体34を覆うように、スクリーン印刷工法によりガラスを主成分とする複数の第1の保護層35を形成し、ピーク温度600℃の焼成プロファイルで焼成することにより、ガラスを主成分とする第1の保護層35を安定な膜とした。
【0044】
次に、図8(b)、図9(b)に示すように、複数対の第2の上面電極層33間の抵抗体34の抵抗値を一定の値に修正するために、レーザートリミング工法によりトリミングを行い、複数のトリミング溝36を形成した。
【0045】
次に、図10(a)、図11(a)に示すように、複数対の第1の上面電極層32の一部および第2の上面電極層33の一部に重なるように、スクリーン印刷工法により銀系の導電性樹脂からなる複数対の密着層37を形成し、ピーク温度200℃の硬化プロファイルで硬化することにより、密着層37を安定な膜とした。
【0046】
次に、図10(b)、図11(b)に示すように、図面上の縦方向に並ぶガラスを主成分とする複数の第1の保護層35を覆うとともに、抵抗体34の一部および第2の上面電極層33の一部を覆うように、スクリーン印刷工法により樹脂を主成分とする複数の第2の保護層38を形成し、ピーク温度200℃の硬化プロファイルで硬化することにより、第2の保護層38を安定な膜とした。
【0047】
次に、図3、図12(a)、図13(a)に示すように、第2の保護層38を形成したシート状の基板31の全周囲の端部に形成された不要領域部31aを除いて、複数対の第1の上面電極層32および密着層37を分離して複数の短冊状基板31bを分割するためのスリット状の第1の分割部39をダイシング工法により複数形成する。この場合、複数のスリット状の第1の分割部39は700μmピッチで形成されており、かつこのスリット状の第1の分割部39の幅は120μm幅となっている。また前記複数のスリット状の第1の分割部39は、シート状の基板31を上下方向に貫通する貫通孔で形成されているものである。そしてまた前記シート状の基板31は、不要領域部31aを除いてダイシング工法により複数のスリット状の第1の分割部39を形成しているため、スリット状の第1の分割部39を形成した後も複数の短冊状基板31bは不要領域部31aにつながっているため、シート状態を呈しているものである。
【0048】
次に、図12(b)、図13(b)に示すように、マスク(図示せず)を用いてスパッタ工法により、シート状の基板31の裏面側から、基板31の裏面の一部と複数のスリット状の第1の分割部39の内面における基板31の端面、第1の上面電極層32の端面および密着層37の端面に、側面電極40の一部を構成する基板31への付着性が良いCr薄膜からなる複数対の第1の薄膜41を略L字型に形成する。
【0049】
次に、図14、図15に示すように、マスク(図示せず)を用いたスパッタ工法により、シート状の基板31の裏面側から、複数対の第1の薄膜41に重なるように、側面電極40の一部を構成するCu−Ni合金薄膜からなる複数対の第2の薄膜42を略L字型に形成する。
【0050】
次に、図3、図16(a)(b)、図17(a)(b)に示すように、シート状の基板31の全周囲の端部に形成された不要領域部31aを除いて、シート状の基板31における複数の短冊状基板31bに、複数の抵抗体34が個々に分離されて個片状基板31cに分割されるようにスリット状の第1の分割部39と直交する方向に複数の第2の分割部43を形成する。この場合、複数の第2の分割部43は400μmピッチで形成されるため、第2の分割部43の幅は100μm幅となっている。またこの複数の第2の分割部43はレーザースクライブにより形成しているもので、まず、図16(a)、図17(a)に示すようにレーザーにより分割溝を形成し、その後、図16(b)、図17(b)に示すように一般的な分割設備により分割溝の部分を分割して個片状基板31cに分割するようにしている。すなわち、この分割方法は、第2の分割部43を形成する毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化されるという作用を有するものである。そしてまたこの複数の第2の分割部43は不要領域部31aを除いて複数の短冊状基板31bにレーザースクライブにより形成するようにしているため、この複数の第2の分割部43を形成する毎に個片状基板31cに分割され、そしてこの個片状基板31cは不要領域部31aから分離されるものである。
【0051】
次に、図18(a)、図19(a)に示すように、電気めっき工法を用いて、側面電極40の一部を構成する第2の薄膜42を覆うとともに、露出している密着層37の端面および第2の上面電極層33の上面を覆うように、厚みが約2〜6μmで、かつはんだの拡散防止または耐熱性に優れるニッケルめっきからなる第1のめっき膜44を形成する。
【0052】
最後に、図18(b)、図19(b)に示すように、電気めっき工法を用いて、ニッケルめっきからなる第1のめっき膜44を覆うように、厚みが約3〜8μmで、かつはんだ付着性の良いスズめっきからなる第2のめっき膜45を形成する。
【0053】
以上の製造工程により、本発明の一実施の形態における抵抗器は製造されるものである。
【0054】
なお、上記製造工程においては、第2のめっき膜45をスズめっきで構成しているが、これに限定されるものではなく、スズ合金系の材料、例えば、はんだ等からなるめっきでもよく、これらの材料で構成した場合は、リフローはんだ付け時に安定したはんだ付けができるものである。
【0055】
また上記製造工程においては、抵抗体34等を覆う保護層を、抵抗体34を覆うガラスを主成分とする第1の保護層35と、この第1の保護層35を覆うとともにトリミング溝36を覆う樹脂を主成分とする第2の保護層38の2層で構成しているため、前記第1の保護層35でレーザートリミング時のクラックの発生を防止して電流雑音を小さくできるとともに、前記樹脂を主成分とする第2の保護層38で抵抗体34全体が覆われるため、耐湿性に優れた抵抗特性を確保できるものである。
【0056】
そしてまた上記製造工程により製造した抵抗器は、ダイシング工法により形成されたスリット状の第1の分割部39およびレーザースクライブにより形成された第2の分割部43の間隔が正確(±0.005mm以内)であるとともに、側面電極40を構成する第1の薄膜41、第2の薄膜42の厚みおよび第1のめっき膜44、第2のめっき膜45の厚みも正確であるため、製品である抵抗器の全長および全幅は、正確に長さ0.6mm×幅0.3mmとなるものである。また第1の上面電極層32および抵抗体34のパターン精度も個片状基板の寸法ランク分類が不要であるとともに同一の個片状基板の寸法ランク内での寸法バラツキを考慮する必要がないため、抵抗体34の有効面積も従来品に比べて大きくとることができるものである。すなわち、従来品における抵抗体は長さ約0.20mm×幅0.19mmであったのに対し、本発明の一実施の形態における抵抗器の抵抗体34は長さ約0.25mm×幅0.24mmとなって面積では約1.6倍以上となるものである。
【0057】
さらに上記製造工程においては、複数のスリット状の第1の分割部39をダイシング工法を用いて形成するとともに、個片状基板の寸法分類が不要なシート状の基板31を用いているため、従来のような個片状基板の寸法分類は不要となり、これにより工程の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるものである。
【0058】
さらにまた上記製造工程においては、シート状の基板31は全周囲の端部に最終的には製品とならない不要領域部31aを形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部39は複数の短冊状基板31bが前記不要領域部31aにつながった状態となるようにシート状の基板31に形成しているため、複数のスリット状の第1の分割部39を形成した後も複数の短冊状基板31bは不要領域部31aにつながっており、そのため、シート状の基板31が複数の短冊状基板31bに細かく分離されるということはなく、したがって、複数のスリット状の第1の分割部39を形成した後も、不要領域部31aを有するシート状の基板31の状態で後工程を行うことができるため、工法設計が簡略化できるものである。
【0059】
また上記製造工程においては、側面電極40を構成する第1の薄膜41と第2の薄膜42をマスク(図示せず)を用いたスパッタ工法により形成しているが、これに限定されるものではなく、上記マスク(図示せず)を用いずに、シート状の基板の裏面全体にもスパッタ工法により薄膜を形成し、その後、裏面全体に形成された薄膜の不要部分、すなわち裏面の略中央部分をレーザー照射により剥離除去して側面電極40における裏面部分を形成するようにしてもよいものである。
【0060】
次に、上記製造工程における側面電極40の一部を構成する第2の薄膜42について詳述する。
【0061】
第2の薄膜42の材料はCu系の合金薄膜のうち、特にCu−Ni合金薄膜が好ましい。
【0062】
Cu−Ni合金薄膜は、添加材料のNiが合金薄膜主元素のCuおよび第1の薄膜41に対してCuの全組成比率(範囲)においてNiが均一に溶け合うという「全率固溶体」を構成する。そのため、Cu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜42と第1の薄膜41との界面にはNiが拡散することになって強固な密着層を形成することになり、これにより、密着性の向上が図れる。また、第2の薄膜42の最表面に存在するNiは、第1のめっき膜44に用いられるニッケルめっきを形成するためのめっき浴で第2の薄膜42の表面に対して防食性を高める効果があるため、第1のめっき膜44と第2の薄膜42の界面における密着性についても向上が図れる。
【0063】
ここで、本発明の一実施の形態における「全率固溶体」とは、図20に示す第2の薄膜を構成するCu−Ni合金薄膜の平衡状態図の通りである。図20において、横軸にNi金属の添加量を、縦軸に温度をとると、実線で示す液相線より高い温度では液相状態であり、点線で示す固相線より低い温度では固相状態であり、これらの実線および点線で囲まれた領域は固相と液相とが混じり合った状態、つまり「全率固溶体」である。すなわち、本発明の一実施の形態におけるCu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜42は、母体金属である面心立方格子のCu金属中に、同じ面心立方格子の結晶構造を有するNi金属原子が溶け込んで一つの相である面心立方格子構造の置換型固溶体を全組識範囲に亘って形成するものである。
【0064】
また、図21はCr薄膜からなる第1の薄膜41とCu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜42のSIMSによる組成分析結果を示したものである。この時の第2の薄膜42のNi添加量は6.2wt%である。図21は横軸にCu−Ni合金薄膜の表面からの膜厚をスパッタリング時間で示し、かつ縦軸は各層でのCu,Ni,Cr等の原子数を示したものである。この図21から明らかなように、Cu−Ni合金薄膜層とCr薄膜層との界面にはCu,NiおよびCrが各々存在する拡散層があるものの、Cu−Ni合金薄膜層の表面からCr薄膜層との界面までの間においては、Cu金属中にNi金属が均一に存在しているものである。これは、Cu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜42が、Cu金属中にNi金属が完全に溶け込んで一つの相を形成する「全固溶体」であることを示しているものである。またこの図21では、Ni添加量を6.2wt%としたが、Ni添加量は全組成範囲において図21に示したものと同一の結果が得られるものである。
【0065】
次に、上記のように構成された本発明の一実施の形態における抵抗器において、Cu−Ni合金薄膜を第2の薄膜42として用いた特性について説明する。
【0066】
特性を説明する試験方法としては、「めっきの密着性試験方法/JIS H8504C」に規定された方法により実施し、試験用テープには図22(a)(b)に示すように、「セロハン粘着テープ/JIS Z 1522」に規定された幅18mmの粘着テープ46を使用した。この時、粘着テープ46の引き剥がし方向は、「JIS H 8504」に記載の図22(a)(b)に示すように、アルミナ基板47に対して垂直方向または傾斜する方向とした。
【0067】
すなわち、この試験方法は、試験片としてアルミナ基板47を用い、このアルミナ基板47の側面部分に第1の薄膜41としてCr薄膜をスパッタ工法で形成し、次に、この第1の薄膜41の上に第2の薄膜42としてCu−Ni合金薄膜を第1の薄膜41と同様、スパッタ工法で構成する。その後、レーザーを用いてパターン幅0.3mmのパターンを形成する。
【0068】
その後、温度65℃で湿度95%の条件における加速試験を行い、次に、第2の薄膜42の表面に粘着テープ46を密着させた後、この粘着テープ46を一気に引き剥がし、全パターン数に対して第2の薄膜42が剥離したパターン数の比率を求め、密着性の評価を行った。
【0069】
また第1のめっき膜44と第2の薄膜42の界面の密着性の評価用試験片については、第2の薄膜42を形成した後、第1のめっき膜44としてニッケルめっきを、さらに第2のめっき膜45としてはんだめっきを電解めっきで形成したものを用いた。
【0070】
評価は、Cu−Ni合金薄膜中のNi添加量が「1.6wt%」「6.2wt%」「12.6wt%」であるものと、Ni添加量が「0wt%」であるものについて行った。
【0071】
(表1)は、加速試験500時間後の第2の薄膜42と第1の薄膜41の界面における剥離率の評価結果を示したものである。
【0072】
【表1】
Figure 0003636190
【0073】
(表1)から明らかなように、Cu薄膜中にNiを添加することにより、第2の薄膜42と第1の薄膜41の界面における密着性が大幅に向上するものである。
【0074】
(表2)は、加速試験500時間後の第1のめっき膜44と第2の薄膜42の界面における剥離率の評価結果を示したものである。
【0075】
【表2】
Figure 0003636190
【0076】
(表2)から明らかなように、Cu薄膜中にNiを添加することにより、第1のめっき膜44と第2の薄膜42の界面における密着性が大幅に向上するものである。
【0077】
なお、上記本発明の一実施の形態においては、第1の薄膜41と第2の薄膜42をスパッタ工法を用いて形成したものについて説明したが、このスパッタ工法に限定されるものではなく、その他の工法である真空蒸着法、イオンプレーティング法、P−CVD等の薄膜技術により第1の薄膜41と第2の薄膜42を形成した場合においても、本発明の一実施の形態と同様の効果が得られるものである。
【0078】
また上記本発明の一実施の形態においては、第1の薄膜41をCr薄膜で形成したものについて説明したが、このCr薄膜に限定されるものではなく、基板への付着性が良いその他のCr−Si合金薄膜、Ni−Cr合金薄膜、Ti薄膜、Ti系合金薄膜等の材料で第1の薄膜41を形成した場合においても、本発明の一実施の形態と同様の効果が得られるものである。
【0079】
そしてまた上記本発明の一実施の形態においては、最終的には製品とならない不要領域部31aをシート状の基板31の全周囲の端部に形成して略ロ字状に構成したものについて説明したが、この不要領域部31aはシート状の基板31の全周囲の端部に必ずしも形成する必要はなく、例えば、図23に示すようにシート状の基板31の一端部に不要領域部31dを形成した場合、図24に示すようにシート状の基板31の両端部に不要領域部31eを形成した場合、図25に示すようにシート状の基板31の3つの端部に不要領域部31fを形成した場合においても、上記本発明の一実施の形態と同様の効果が得られるものである。
【0080】
さらに上記本発明の一実施の形態においては、複数の第2の分割部43をレーザースクライブにより形成したものについて説明したが、この第2の分割部43は、スリット状の第1の分割部39と同様にダイシング工法を用いて形成するようにしてもよいものである。この場合、ダイシングは半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるものである。
【0081】
さらにまた上記本発明の一実施の形態における抵抗器の製造工程においては、複数対の第1の上面電極層32および第2の上面電極層33に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層37を設ける工程を、複数の抵抗体34を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層35を設ける工程と、前記複数の抵抗体34における複数対の第2の上面電極層33間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程とを実施した後に実施するようにしているが、順番を変えて、複数の抵抗体34を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層35を設ける工程と、前記複数の抵抗体34における複数対の第2の上面電極層33間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層35を覆うように樹脂層からなる第2の保護層38を設ける工程とを実施した後に、複数対の第1の上面電極層32および第2の上面電極層33に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層37を設ける工程を実施するようにしてもよいもので、この製造方法においても、上記本発明の一実施の形態と同様の作用効果を有するものである。
【0082】
すなわち、上記本発明の一実施の形態で示した製造方法では、ガラスを主成分とする第1の保護層35の形成温度が600℃以上で、かつ導電性樹脂からなる密着層37の形成温度が200℃前後となるため、トリミングを行って抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生することはないものである。一方、順番を変えた場合でも、ガラスを主成分とする第1の保護層35の形成温度が600℃以上で、かつ樹脂層からなる第2の保護層38と、導電性樹脂からなる密着層37の形成温度が200℃前後となるため、トリミングを行って抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生することはないものである。
【0083】
上記したように本発明の一実施の形態においては、図1に示すように、基板11の一主面(上面)に形成した一対の上面電極12を、第1の上面電極層14と、この第1の上面電極層14に少なくとも一部が重なるように設けられた第2の上面電極層15と、前記第1の上面電極層14および第2の上面電極層15に重なる密着層16の複層構造により構成しているため、多数個取りのシート状の基板で抵抗器を製造する際、一対の上面電極12間の抵抗値を修正するためのトリミング時の抵抗値測定においては、第1の上面電極層14の存在により、当該の第2の上面電極層15の他に、隣接する抵抗器の第2の上面電極層15に検針を接触させることができ、特に小形の抵抗器を製造する上で有利になる。また基板11の端縁に側面電極20を形成する場合、この側面電極20を薄膜技術で形成する際には、第1の上面電極層14および第2の上面電極層15に重なる密着層16の存在により、側面電極20と上面電極12との接続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極12と側面電極20との電気的接続信頼性を高めることができるという作用を有するものである。
【0084】
また、第2の上面電極層15は、基板11の上面の端縁よりも内側に設けているため、多数個取りのシート状の基板を個片あるいは短冊状に分割する際には、分割部に第2の上面電極層15が存在せず、その結果、第2の上面電極層15の剥離やバリ等が発生しないという作用を有するものである。
【0085】
そしてまた上面電極12を構成する第1の上面電極層14と密着層16を、基板11の端縁において面一となるように構成しているため、基板11の端縁に側面電極20を薄膜技術で形成する場合、基板11の端縁と第1の上面電極層14および密着層16の基板端縁側に薄膜からなる側面電極20を連続して安定した状態に形成することができるという作用を有するものである。
【0086】
さらに上面電極12を構成する第1の上面電極層14、第2の上面電極層15および密着層16のうち、第2の上面電極層15のみが抵抗体13と電気的に接続される構成としているため、密着層16を形成しても抵抗値が変化することはなく、これにより、オーミックコンタクトを良好に保つことができるため、抵抗値修正後の抵抗値変化がない信頼性の高い抵抗器が得られるという作用を有するものである。
【0087】
さらにまた上面電極12を構成する第1の上面電極層14、第2の上面電極層15および密着層16のうち、密着層16の厚み方向における最大の高さを第1の上面電極層14の厚み方向における最大の高さよりも高くなるように構成しているため、基板11の端縁に側面電極20を薄膜技術で形成する場合、密着層16の存在により、上面電極12と薄膜からなる側面電極20の接触面積を大きくすることができ、これにより、上面電極12と側面電極20の電気的接続信頼性を高めることができるという作用を有するものである。
【0088】
また、上面電極12を構成する第1の上面電極層14は、導電性ペーストにより構成しているため、多数個取りのシート状の基板を個片あるいは短冊状に分割する際、第1の上面電極層14の分割加工がしやすくなり、これにより、第1の上面電極層14の剥離やバリ等が発生しにくいという作用を有するものである。
【0089】
そしてまた基板11の端縁に、少なくとも第1の上面電極層14および密着層16と電気的に接続される略コの字型の一対の側面電極20を備えているため、上面電極12と側面電極20とは安定した状態で電気的接続が行われることになり、これにより、信頼性の高い抵抗器が得られるという作用を有するものである。
【0090】
さらに第1の薄膜21と電気的に接続される第2の薄膜22をCu系の合金薄膜で構成しているため、Cu系の合金薄膜を構成する添加金属と第1の薄膜21の構成金属とは第1の薄膜21と第2の薄膜22との界面において全率固溶体を構成することになり、これにより、第1の薄膜21と第2の薄膜22の密着力が向上するという作用を有するものである。
【0091】
さらにまた側面電極20を構成する第2の薄膜22を、CuにNiを1.6重量%以上含有させたCu−Ni合金薄膜で構成しているため、Cu−Ni合金薄膜のNi成分と第1の薄膜21の構成金属とが全率固溶体を構成することになり、これにより、第1の薄膜21と第2の薄膜22の密着力が向上するという効果を有するものである。
【0092】
また側面電極20を構成する第1の薄膜21および第2の薄膜22を、基板11の裏面から側面にかけて略L字型に構成しているため、第1の薄膜21と第2の薄膜22を薄膜技術により形成する場合、基板11の裏面側のみから基板11の上面側に向けて容易に形成することができ、これにより、生産性が向上するという効果を有するものである。
【0093】
【発明の効果】
以上のように本発明の抵抗器は、基板の一主面上に形成した一対の上面電極を、第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に少なくとも一部が重なるように設けられた第2の上面電極層と、前記第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の複層構造により構成しているため、多数個取りのシート状の基板で抵抗器を製造する際、一対の上面電極間の抵抗値を修正するためのトリミング時の抵抗値測定においては、第1の上面電極層の存在により、当該の第2の上面電極層の他に、隣接する抵抗器の第2の上面電極層に検針を接触させることができ、特に小形の抵抗器を製造する上で有利になる。また基板の端縁に側面電極を形成する場合、この側面電極を薄膜技術で形成する際には、第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の存在により、側面電極と上面電極との接続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極と側面電極との電気的接続信頼性を高めることができるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における抵抗器の断面図
【図2】同抵抗器の側面電極を除いた上面図
【図3】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の全周囲の端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図
【図4】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図5】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図6】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図7】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図8】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図9】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図10】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図11】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図12】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図13】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図14】同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図15】同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図16】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図17】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図18】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図19】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図20】同抵抗器の第2の薄膜を構成するCu−Ni合金薄膜の平衡状態図
【図21】同抵抗器の第1の薄膜と第2の薄膜のSIMSによる組成分析結果の説明図
【図22】(a)(b)特性を説明する試験方法を示す図
【図23】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の一端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図
【図24】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の両端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図
【図25】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の3つの端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図
【図26】従来の抵抗器の断面図
【符号の説明】
11 基板
12 上面電極
13 抵抗体
14 第1の上面電極層
15 第2の上面電極層
16 密着層
17 第1の保護層
18 トリミング溝
19 第2の保護層
20 側面電極
21 第1の薄膜
22 第2の薄膜
23 第1のめっき膜
24 第2のめっき膜
31 シート状の基板
31a,31d〜31f 不要領域部
31b 短冊状基板
31c 個片状基板
32 第1の上面電極層
33 第2の上面電極層
34 抵抗体
35 第1の保護層
36 トリミング溝
37 密着層
38 第2の保護層
39 第1の分割部
40 側面電極
41 第1の薄膜
42 第2の薄膜
43 第2の分割部
44 第1のめっき膜
45 第2のめっき膜

Claims (21)

  1. 基板と、この基板の一主面に形成した一対の上面電極と、この一対の上面電極と電気的に接続されるように設けた抵抗体と、少なくとも前記抵抗体を覆うように設けられた保護層とを備え、前記一対の上面電極を、第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に少なくとも一部が重なるように設けられた第2の上面電極層と、前記第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なる密着層の複層構造により構成した抵抗器。
  2. 第2の上面電極層を、基板の上面の端縁よりも内側に設けた請求項1記載の抵抗器。
  3. 上面電極を構成する第1の上面電極層と密着層を、基板の端縁において面一となるように構成した請求項1記載の抵抗器。
  4. 上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、第2の上面電極層のみが抵抗体と電気的に接続される構成とした請求項1記載の抵抗器。
  5. 上面電極を構成する第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層のうち、密着層の厚み方向における最大の高さを第1の上面電極層の厚み方向における最大の高さよりも高くなるように構成した請求項1記載の抵抗器。
  6. 基板の端縁に、少なくとも第1の上面電極層および密着層と電気的に接続される略コ字型の一対の側面電極を備えた請求項1記載の抵抗器。
  7. 側面電極を、基板の端縁側に位置し、かつ基板への付着性の良いCr薄膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄膜のいずれかからなる第1の薄膜と、この第1の薄膜と電気的に接続されるCu系の合金薄膜からなる第2の薄膜と、少なくとも前記第2の薄膜を覆うニッケルめっきからなる第1のめっき膜と、少なくとも前記第1のめっき膜を覆う第2のめっき膜の複層構造により構成した請求項6記載の抵抗器。
  8. 側面電極を構成する第2の薄膜を、CuにNiを1.6重量%以上含有させたCu−Ni合金薄膜で構成した請求項7記載の抵抗器。
  9. 側面電極を構成する第1の薄膜および第2の薄膜を、基板の裏面から側面にかけて略L字型に構成した請求項7記載の抵抗器。
  10. シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程と、少なくとも前記複数の抵抗体を覆うように複数の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における前記複数対の第2の上面電極層間に抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程と、前記シート状の基板に、前記複数対の第1の上面電極層、第2の上面電極層および複数対の密着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記シート状の基板における複数の短冊状基板に、前記複数の抵抗体が個々に分離されて個片状基板に分割されるように前記スリット状の第1の分割部と直交する方向に複数の第2の分割部を形成する工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  11. 複数のスリット状の第1の分割部をダイシングにより形成した請求項10記載の抵抗器の製造方法。
  12. 複数の第2の分割部をダイシングにより形成した請求項10記載の抵抗器の製造方法。
  13. 複数の第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第2の分割部を分割して個片状基板に分割するようにした請求項10記載の抵抗器の製造方法。
  14. シート状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるようにシート状の基板に形成した請求項10記載の抵抗器の製造方法。
  15. シート状の基板の上面に複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程と、前記複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における前記複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、前記複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設ける工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層を覆うように樹脂層からなる複数の第2の保護層を設ける工程と、前記シート状の基板に、前記複数対の第1の上面電極層、第2の上面電極層および密着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記シート状の基板における複数の短冊状基板に、前記複数の抵抗体が個々に分離されて個片状基板に分割されるように前記スリット状の第1の分割部と直交する方向に複数の第2の分割部を形成する工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  16. 複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程とを実施した後に実施するようにした請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  17. 複数対の第1の上面電極層および第2の上面電極層に重なるように導電性樹脂からなる複数対の密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うようにガラスを主成分とする複数の第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第2の上面電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工程と、少なくとも前記ガラスを主成分とする複数の第1の保護層を覆うように樹脂層からなる複数の第2の保護層を設ける工程とを実施した後に実施するようにした請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  18. 複数のスリット状の第1の分割部をダイシングにより形成した請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  19. 複数の第2の分割部をダイシングにより形成した請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  20. 複数の第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第2の分割部において個片状基板に分割するようにした請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  21. シート状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるようにシート状の基板に形成した請求項15記載の抵抗器の製造方法。
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