JP2002110401A - 抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

抵抗器およびその製造方法

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JP2002110401A JP2000300075A JP2000300075A JP2002110401A JP 2002110401 A JP2002110401 A JP 2002110401A JP 2000300075 A JP2000300075 A JP 2000300075A JP 2000300075 A JP2000300075 A JP 2000300075A JP 2002110401 A JP2002110401 A JP 2002110401A
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substrate
upper electrode
shaped
resistor
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JP2000300075A
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Masato Hashimoto
正人 橋本
Akio Fukuoka
章夫 福岡
Toshiki Matsukawa
俊樹 松川
Hiroyuki Saikawa
博之 斉川
Tsutomu Nakanishi
努 中西
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上面電極と端面電極との電気的接続信頼性の
向上および第1の薄膜と第2の薄膜との密着力の向上が
図れて、信頼性を高めることができる抵抗器を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 基板11の一主面上に形成した上面電極
17を第1の上面電極層12と、この第1の上面電極層
12に重なる密着層16とにより構成するとともに、前
記基板11の端縁に設けられ、かつ前記一対の上面電極
17に電気的に接続される端面電極19を、基板11の
端縁側に位置する第1の薄膜20と、この第1の薄膜2
0と電気的に接続されるCu系の合金薄膜からなる第2
の薄膜21と、少なくとも前記第2の薄膜21を覆うニ
ッケルめっきからなる第1のめっき膜22と、少なくと
も前記第1のめっき膜22を覆う第2のめっき膜23の
複層構造により構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抵抗器およびその製
造方法に関するものであり、特に微細な抵抗器およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の抵抗器としては、特開平
3−80501号公報に開示された「端面電極を4層構
造とした抵抗器」が知られている。
【0003】この抵抗器は、図31に示すように、基板
1の上面の両端部に位置して基板1の端面より内側に設
けた一対の上面電極膜2を跨ぐように抵抗層3を設ける
とともに、前記基板1の端面に一対の上面電極膜2と電
気的に接続される一対のコ字型の端面電極4を設けてい
る。そして前記端面電極4は、最下層に上面電極膜2と
電気的に接続されるNiCr薄膜、Ti薄膜またはCr
薄膜からなるコ字型の第1の金属薄膜5と、この第1の
金属薄膜5に重畳する低抵抗のCu薄膜からなる第2の
金属薄膜6と、この第2の金属薄膜6に重畳するNiめ
っき膜からなる第1の金属めっき膜7と、さらにこの第
1の金属めっき膜7に重畳するPb−Snめっき膜また
はSnめっき膜からなる第2の金属めっき膜8の4層構
造となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の抵抗器においては、端面電極4における第2の
金属薄膜6を低抵抗のCu薄膜で構成しているため、こ
の抵抗器を湿度の高い雰囲気中に放置すると、第2の金
属薄膜6であるCu薄膜とその下層である第1の金属薄
膜5との界面において、第1の金属薄膜5と第2の金属
薄膜6とが固溶しづらいため、水分等がこの界面に吸着
されると、第1の金属薄膜5から第2の金属薄膜6が剥
離しやすくなるという課題を有していた。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、上面電極と端面電極との電気的接続信頼性の向上お
よび第1の薄膜と第2の薄膜との密着力の向上が図れ
て、信頼性を高めることができる抵抗器を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の抵抗器は、基板と、この基板の一主面上に形
成した一対の上面電極と、この一対の上面電極と電気的
に接続されるように設けた抵抗体と、少なくとも前記抵
抗体を覆うように設けられた保護層と、前記基板の端縁
に設けられ、かつ前記一対の上面電極に電気的に接続さ
れる一対の端面電極とを備え、前記一対の上面電極を、
第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に重なる密
着層とにより構成するとともに、前記端面電極を、基板
の端縁側に位置し、かつ基板への付着性が良いCr薄
膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄膜のいず
れかからなる第1の薄膜と、この第1の薄膜と電気的に
接続されるCu系の合金薄膜からなる第2の薄膜と、少
なくとも前記第2の薄膜を覆うニッケルめっきからなる
第1のめっき膜と、少なくとも前記第1のめっき膜を覆
う第2のめっき膜の複層構造により構成したもので、こ
の構成によれば、上面電極と端面電極との電気的接続信
頼性の向上および第1の薄膜と第2の薄膜との密着力の
向上が図れて、信頼性を高めることができる抵抗器が得
られるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、特に、基板の一主面上に形成される一対の上面電極
を、第1の上面電極層と、この第1の上面電極層に重な
る密着層とに構成するとともに、前記基板の端縁に設け
られ、かつ前記一対の上面電極に電気的に接続される一
対の端面電極を、基板の端縁側に位置し、かつ基板への
付着性が良いCr薄膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、T
i系合金薄膜のいずれかからなる第1の薄膜と、この第
1の薄膜と電気的に接続されるCu系の合金薄膜からな
る第2の薄膜と、少なくとも前記第2の薄膜を覆うニッ
ケルめっきからなる第1のめっき膜と、少なくとも前記
第1のめっき膜を覆う第2のめっき膜の複層構造により
構成したもので、この構成によれば、基板の端縁に設け
られ、かつ一対の上面電極に電気的に接続される一対の
端面電極を薄膜で形成する場合、一対の上面電極を、第
1の上面電極層と、この第1の上面電極層に重なる密着
層とにより構成しているため、一対の端面電極と一対の
上面電極との接続面積を大きくすることができ、これに
より、上面電極と端面電極との電気的接続信頼性を高め
ることができる。また前記端面電極は、第1の薄膜と電
気的に接続される第2の薄膜をCu系の合金薄膜により
構成しているため、第1の薄膜と第2の薄膜との界面に
おいては、Cu系の合金薄膜を構成する添加金属と第1
の薄膜の構成金属とが全率固溶体を構成することにな
り、これにより、第1の薄膜と第2の薄膜との密着力が
向上して信頼性を高めることができるという作用を有す
るものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、特に、上面電極
を構成する第1の上面電極層と密着層を、基板の端縁に
おいて面一となるように構成したもので、この構成によ
れば、基板の端縁に設けられ、かつ上面電極に電気的に
接続される端面電極を薄膜で形成する場合、第1の上面
電極層および密着層が基板の端縁において面一となって
いるため、基板の端縁と第1の上面電極層および密着層
の基板端縁側に薄膜からなる端面電極を連続して安定し
た状態に形成することができるという作用を有するもの
である。
【0009】請求項3に記載の発明は、特に、上面電極
を構成する第1の上面電極層と密着層のうち、第1の上
面電極層のみが抵抗体と電気的に接続される構成とした
もので、この構成によれば、密着層を形成しても抵抗値
が変化することはないため、オーミックコンタクトを良
好に保つことができ、これにより、抵抗値修正後の抵抗
値変化がない信頼性の高い抵抗器が得られるという作用
を有するものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、特に、上面電極
を構成する第1の上面電極層と密着層のうち、密着層の
厚み方向における最大の高さを第1の上面電極層の厚み
方向における最大の高さよりも高くなるように構成した
もので、この構成によれば、基板の端縁に設けられ、か
つ上面電極に電気的に接続される端面電極を薄膜で形成
する場合、密着層の存在により、上面電極と薄膜からな
る端面電極の接触面積を大きくすることができ、これに
より、上面電極と端面電極との電気的接続信頼性を高め
ることができるという作用を有するものである。
【0011】請求項5に記載の発明は、特に、上面電極
を構成する第1の上面電極層を銀系の材料で構成すると
ともに、密着層を導電性樹脂で構成したもので、この構
成によれば、第1の上面電極層の形成温度が850℃近
辺で、かつ密着層の形成温度が200℃近辺となるた
め、抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生すること
はないという作用を有するものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、特に、端面電極
を構成する第2の薄膜を、CuにNiを1.6重量%以
上含有させたCu−Ni合金薄膜で構成したもので、こ
の構成によれば、第1の薄膜と第2の薄膜との界面にお
いて、Cu−Ni合金薄膜のNi成分と第1の薄膜の構
成金属とが全率固溶体を構成するため、第1の薄膜と第
2の薄膜との密着力が向上して信頼性を高めることがで
きるという作用を有するものである。
【0013】請求項7に記載の発明は、特に、端面電極
を構成する第1の薄膜および第2の薄膜を、基板の端面
から裏面にかけて略L字型に構成したもので、この構成
によれば、基板の端縁に設けられ、かつ上面電極に電気
的に接続される端面電極のうち、第1の薄膜と第2の薄
膜を薄膜技術により形成する場合、基板の一方の面であ
る裏面側のみから容易に形成できるため、生産性の向上
が図れるという作用を有するものである。
【0014】請求項8に記載の発明は、特に、保護層
を、抵抗層を覆うガラスを主成分とする第1の保護層
と、この第1の保護層を覆う樹脂を主成分とする第2の
保護層で構成したもので、この構成によれば、ガラスを
主成分とする第1の保護層でレーザートリミング時のク
ラックの発生を防止することができるため、電流雑音を
小さくできるとともに、樹脂を主成分とする第2の保護
層で抵抗層全体が覆われているため、耐湿性に優れた抵
抗特性を確保できるという作用を有するものである。
【0015】請求項9に記載の発明は、特に、シート状
の基板に、複数対の第1の上面電極層および複数対の密
着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリ
ット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記スリ
ット状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状
の基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の
第1の分割部の内面における基板の端面と前記第1の上
面電極層の端面および密着層の端面に端面電極を形成す
る工程とを備えたもので、この製造方法によれば、スリ
ット状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状
の基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の
第1の分割部の内面における基板の端面と第1の上面電
極層の端面および密着層の端面に端面電極を形成するよ
うにしているため、この端面電極は複数の短冊状基板毎
に形成することなく、シート状の基板の状態で一括して
形成することができる。また端面電極を薄膜技術で形成
する場合、シート状の基板の上面に設けた複数対の第1
の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設けてい
るため、端面電極は第1の上面電極層の端面だけでな
く、密着層の端面にも形成されることになり、これによ
り、上面電極に対する端面電極の接続面積が大きくなる
ため、上面電極と端面電極との電気的接続信頼性を高め
ることができるという作用を有するものである。
【0016】請求項10に記載の発明は、特に、スリッ
ト状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状の
基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の第
1の分割部の内面における基板の端面と第1の上面電極
層の端面および密着層の端面に端面電極を形成する工程
において、前記シート状の基板の裏面全体にも薄膜技術
により端面電極を形成し、さらにこのシート状の基板の
裏面全体に形成された端面電極は不要部分を除去して複
数対の裏面電極を形成するようにしたもので、この製造
方法によれば、シート状の基板の裏面全体に形成された
端面電極の不要部分をレーザーで除去することにより、
端面電極の不要部分の剥離除去を非常に精度良く行うこ
とができ、これにより、製品となった場合における抵抗
器の裏面の電極寸法精度を向上させることができるた
め、この抵抗器を裏面側で実装基板に実装した場合にお
ける実装不良を低減させることができるという作用を有
するものである。
【0017】請求項11に記載の発明は、特に、複数の
スリット状の第1の分割部をダイシングにより形成した
もので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類
が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができ
るとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシン
グ設備を用いて容易に行うことができるという作用を有
するものである。
【0018】請求項12に記載の発明は、特に、複数の
第2の分割部をダイシングにより形成したもので、この
製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要である
ため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、
ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用い
て容易に行うことができるという作用を有するものであ
る。
【0019】請求項13に記載の発明は、特に、複数の
第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第
2の分割部を分割して個片状基板に分割するようにした
もので、この製造方法によれば、第2の分割部を形成す
る毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化される
という作用を有するとともに、個片状基板の分割はチッ
プ抵抗器で一般的な分割設備を用いて行うことができる
という作用を有するものである。
【0020】請求項14に記載の発明は、特に、シート
状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリ
ット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領
域部につながった状態となるようにシート状の基板に形
成したもので、この製造方法によれば、複数のスリット
状の第1の分割部を形成した後も複数の短冊状基板は不
要領域部につながっているため、シート状の基板が複数
の短冊状基板に細かく分離されるということはなく、し
たがって、複数のスリット状の第1の分割部を形成した
後も、不要領域部を有するシート状の基板の状態で後工
程を行うことができるため、工法設計が簡略化できると
いう作用を有するものである。
【0021】請求項15に記載の発明は、特に、複数の
抵抗体を覆うように複数のガラスを主成分とする第1の
保護層を設ける工程と、複数対の第1の上面電極層に重
なるように複数対の密着層を設ける工程と、前記複数の
ガラスを主成分とする第1の保護層を覆うように複数の
樹脂層からなる第2の保護層を設ける工程と、シート状
の基板に、複数対の第1の上面電極層および複数対の密
着層を分離して複数の短冊状基板に分割するためのスリ
ット状の第1の分割部を複数形成する工程と、前記スリ
ット状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状
の基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の
第1の分割部の内面における基板の端面と前記第1の上
面電極層の端面および密着層の端面に端面電極を形成す
る工程とを備えたもので、この製造方法によれば、スリ
ット状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状
の基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の
第1の分割部の内面における基板の端面と第1の上面電
極層の端面および密着層の端面に端面電極を形成するよ
うにしているため、この端面電極は複数の短冊状基板毎
に形成することなく、シート状の基板の状態で一括して
形成することができる。また端面電極を薄膜技術で形成
する場合、シート状の基板の上面に設けた複数対の第1
の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設けてい
るため、端面電極は第1の上面電極層の端面だけでな
く、密着層の端面にも形成されることになり、これによ
り、上面電極に対する端面電極の接続面積が大きくなる
ため、上面電極と端面電極との電気的接続信頼性を高め
ることができるという作用を有するものである。
【0022】請求項16に記載の発明は、特に、スリッ
ト状の第1の分割部が複数形成された状態のシート状の
基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリット状の第
1の分割部の内面における基板の端面と第1の上面電極
層の端面および密着層の端面に端面電極を形成する工程
において、前記シート状の基板の裏面全体にも薄膜技術
により端面電極を形成し、さらにこのシート状の基板の
裏面全体に形成された端面電極は不要部分を除去して複
数対の裏面電極を形成するようにしたもので、この製造
方法によれば、シート状の基板の裏面全体に形成された
端面電極の不要部分をレーザーで除去することにより、
端面電極の不要部分の剥離除去を非常に精度良く行うこ
とができ、これにより、製品となった場合における抵抗
器の裏面の電極寸法精度を向上させることができるた
め、この抵抗器を裏面側で実装基板に実装した場合にお
ける実装不良を低減させることができるという作用を有
するものである。
【0023】請求項17に記載の発明は、特に、端面電
極を、基板の端縁側に位置し、かつ基板への付着性が良
いCr薄膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄
膜のいずれかからなる第1の薄膜と、この第1の薄膜と
電気的に接続されるCu系の合金薄膜からなる第2の薄
膜と、少なくとも前記第2の薄膜を覆うニッケルめっき
からなる第1のめっき膜と、少なくとも前記第1のめっ
き膜を覆う第2のめっき膜の複層構造により構成し、か
つ前記第1の薄膜と第2の薄膜は、スリット状の第1の
分割部が複数形成された状態のシート状の基板の裏面側
から薄膜技術により複数のスリット状の第1の分割部の
内面における基板の端面と第1の上面電極層の端面およ
び密着層の端面に形成し、さらに前記第1のめっき膜と
第2のめっき膜は、第2の分割部により分割された個片
状基板における前記第2の薄膜を覆うように設けたもの
で、この製造方法によれば、第1の薄膜と電気的に接続
される第2の薄膜をCu系の合金薄膜により構成してい
るため、第1の薄膜と第2の薄膜との界面においては、
Cu系の合金薄膜を構成する添加金属と第1の薄膜の構
成金属とが全率固溶体を構成することになり、これによ
り、第1の薄膜と第2の薄膜との密着力が向上して信頼
性を高めることができる。また第1のめっき膜と第2の
めっき膜は、第2の分割部により分割された個片状基板
における第2の薄膜を覆うように設けているため、めっ
き膜の形成もバレルめっき等により確実に形成すること
ができるという作用を有するものである。
【0024】請求項18に記載の発明は、特に、複数対
の第1の上面電極層に重なるように複数対の導電性樹脂
からなる密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うよ
うに複数のガラスを主成分とする第1の保護層を設ける
工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第1の上面
電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工
程とを実施した後に実施するようにしたもので、この製
造方法によれば、ガラスを主成分とする第1の保護層の
形成温度が600℃以上で、かつ導電性樹脂からなる密
着層の形成温度が200℃前後となるため、トリミング
を行って抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生する
ことはないという作用を有するものである。
【0025】請求項19に記載の発明は、特に、複数対
の第1の上面電極層に重なるように複数対の導電性樹脂
からなる密着層を設ける工程を、複数の抵抗体を覆うよ
うに複数のガラスを主成分とする第1の保護層を設ける
工程と、前記複数の抵抗体における複数対の第1の上面
電極層間の抵抗値を修正するためにトリミングを行う工
程と、少なくとも前記複数のガラスを主成分とする第1
の保護層を覆うように複数の樹脂層からなる第2の保護
層を設ける工程とを実施した後に実施するようにしたも
ので、この製造方法によれば、ガラスを主成分とする第
1の保護層の形成温度が600℃以上で、かつ樹脂層か
らなる第2の保護層と、導電性樹脂からなる密着層の形
成温度が200℃前後となるため、トリミングを行って
抵抗値修正を行った後の抵抗値変化が発生することはな
いという作用を有するものである。
【0026】請求項20に記載の発明は、特に、複数の
スリット状の第1の分割部をダイシングにより形成した
もので、この製造方法によれば、個片状基板の寸法分類
が不要であるため、工程の煩雑さをなくすることができ
るとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシン
グ設備を用いて容易に行うことができるという作用を有
するものである。
【0027】請求項21に記載の発明は、特に、複数の
第2の分割部をダイシングにより形成したもので、この
製造方法によれば、個片状基板の寸法分類が不要である
ため、工程の煩雑さをなくすることができるとともに、
ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用い
て容易に行うことができるという作用を有するものであ
る。
【0028】請求項22に記載の発明は、特に、複数の
第2の分割部をレーザーにより形成し、その後、この第
2の分割部を分割して個片状基板に分割するようにした
もので、この製造方法によれば、第2の分割部を形成す
る毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化される
という作用を有するとともに、個片状基板の分割はチッ
プ抵抗器で一般的な分割設備を用いて行うことができる
という作用を有するものである。
【0029】請求項23に記載の発明は、特に、シート
状の基板の端部に不要領域部を形成し、かつ複数のスリ
ット状の第1の分割部は複数の短冊状基板が前記不要領
域部につながった状態となるようにシート状の基板に形
成したもので、この製造方法によれば、複数のスリット
状の第1の分割部を形成した後も複数の短冊状基板は不
要領域部につながっているため、シート状の基板が複数
の短冊状基板に細かく分類されるということはなく、し
たがって、複数のスリット状の第1の分割部を形成した
後も、不要領域部を有するシート状の基板の状態で後工
程を行うことができるため、工法設計が簡略化できると
いう作用を有するものである。
【0030】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1における抵抗器およびその製造方法について、図面
を参照しながら説明する。
【0031】図1は本発明の実施の形態1における抵抗
器の断面図である。
【0032】図1において、11は焼成済みの96%純
度のアルミナからなるシート状の基板をスリット状の第
1の分割部とこの第1の分割部に直交関係にある第2の
分割部で分割することにより個片化された基板である。
12は基板11の一主面上(上面)に形成された銀を主
成分とする一対の第1の上面電極層である。13は一対
の第1の上面電極層12に一部が重なるように、すなわ
ち電気的に接続されるように基板11の上面に形成され
た酸化ルテニウム系の抵抗体である。14は抵抗体13
の上面に形成されたガラスを主成分とする第1の保護層
である。15は一対の第1の上面電極層12間の抵抗体
13の抵抗値を修正するために設けられたトリミング溝
である。16は一対の第1の上面電極層12の一部に重
なるように設けられた銀系の導電性樹脂からなる一対の
密着層で、この一対の密着層16と前記一対の第1の上
面電極層12とで一対の上面電極17を構成している。
また前記第1の上面電極層12と密着層16は、基板1
1の端縁において面一となるように構成している。そし
てまた前記密着層16は、厚み方向における最大の高さ
を第1の上面電極層12の厚み方向における最大の高さ
よりも高くなるように構成している。18はガラスを主
成分とする第1の保護層14を覆うとともに密着層16
の一部に重なるように形成された樹脂を主成分とする第
2の保護層である。19は前記基板11の端縁に設けら
れ、かつ前記一対の上面電極17に電気的に接続される
一対の端面電極で、この一対の端面電極19は、基板1
1の端縁側に位置して、基板11の端面、第1の上面電
極層12の端面および密着層16の端面に重なるととも
に、基板11の裏面の端部を覆うように略L字型に形成
された第1の薄膜20と、この第1の薄膜20に重なる
ように形成され、かつ第1の薄膜20と電気的に接続さ
れる略L字型の第2の薄膜21と、この第2の薄膜21
を覆うとともに、露出している密着層16の上面を覆う
ように形成された略コ字型のニッケルめっきからなる第
1のめっき膜22と、この第1のめっき膜22を覆うよ
うに形成された略コ字型のスズめっきからなる第2のめ
っき膜23の複層構造により構成されている。
【0033】上記構成においては、一対の上面電極17
を、第1の上面電極層12と、この第1の上面電極層1
2に重なる密着層16とにより構成しているため、一対
の端面電極19と一対の上面電極17との接続面積を大
きくすることができ、これにより、上面電極17と端面
電極19との電気的接続信頼性を高めることができるも
のである。
【0034】また上面電極17を構成する第1の上面電
極層12と密着層16は基板11の端縁において面一と
なるように構成しているため、基板11の端縁に設けら
れ、かつ上面電極17に電気的に接続される端面電極1
9を薄膜で形成する場合、基板11の端縁と第1の上面
電極層12および密着層16の基板端縁側に薄膜からな
る端面電極19を連続して安定した状態に形成すること
ができるものである。
【0035】そしてまた上面電極17を構成する第1の
上面電極層12と密着層16のうち、第1の上面電極層
12のみが抵抗体13と電気的に接続される構成として
いるため、密着層16を形成しても抵抗値が変化するこ
とはなく、これにより、オーミックコンタクトを良好に
保つことができるため、抵抗値修正後の抵抗値変化がな
い信頼性の高い抵抗器が得られるものである。
【0036】また上面電極17を構成する第1の上面電
極層12と密着層16のうち、密着層16の厚み方向に
おける最大の高さを第1の上面電極層12の厚み方向に
おける最大の高さよりも高くなるように構成しているた
め、基板11の端縁に設けられ、かつ上面電極17と電
気的に接続される端面電極19を薄膜で形成する場合、
密着層16の存在により、上面電極17と薄膜からなる
端面電極19の接触面積を大きくすることができ、これ
により、上面電極17と端面電極19の電気的接続信頼
性を高めることができるものである。
【0037】そしてまた端面電極19を構成する第1の
薄膜20と第2の薄膜21は、基板11の端面から裏面
にかけて略L字型に構成しているため、第1の薄膜20
と第2の薄膜21を薄膜技術により形成する場合、基板
11の一方の面である裏面側のみから容易に形成するこ
とができ、これにより、生産性の向上が図れるものであ
る。
【0038】以上のように構成された本発明の実施の形
態1における抵抗器について、次にその製造方法を図面
を参照しながら説明する。
【0039】図2は本発明の実施の形態1における抵抗
器を製造する場合に用いられるシート状の基板の全周囲
の端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図、図3
(a)〜(c)、図4(a)〜(c)、図5(a)
(b)、図6(a)(b)、図7(a)〜(c)、図8
(a)〜(c)、図9(a)〜(c)、図10(a)〜
(c)、図11(a)(b)および図12(a)(b)
は本発明の実施の形態1における抵抗器の製造方法を示
す工程図である。
【0040】まず、図2、図3(a)、図4(a)に示
すように、焼成済みの96%純度のアルミナからなる厚
み0.2mmの絶縁性を有するシート状の基板31を準
備する。この場合、シート状の基板31は、図2に示す
ように、全周囲の端部に最終的には製品とならない不要
領域部31aを有しているものである。そしてこの不要
領域部31aは略ロ字状に構成されているものである。
【0041】次に、図2、図3(b)、図4(b)に示
すように、シート状の基板31の上面にスクリーン印刷
工法により銀を主成分とする複数対の第1の上面電極層
32を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイル
で焼成することにより、第1の上面電極層32を安定な
膜とした。
【0042】次に、図2、図3(c)、図4(c)に示
すように、複数対の上面電極層32を跨ぐように、スク
リーン印刷工法により酸化ルテニウム系の複数の抵抗体
33を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイル
で焼成することにより、抵抗体33を安定な膜とした。
【0043】次に、図5(a)、図6(a)に示すよう
に、複数の抵抗体33を覆うように、スクリーン印刷工
法により複数のガラスを主成分とする第1の保護層34
を形成し、ピーク温度600℃の焼成プロファイルで焼
成することにより、ガラスを主成分とする第1の保護層
34を安定な膜とした。
【0044】次に、図5(b)、図6(b)に示すよう
に、複数対の第1の上面電極層32間の抵抗体33の抵
抗値を一定の値に修正するために、レーザートリミング
工法によりトリミングを行い、複数のトリミング溝35
を形成した。
【0045】次に、図7(a)、図8(a)に示すよう
に、複数対の第1の上面電極層32の一部に重なるよう
に、スクリーン印刷工法により銀系の導電性樹脂からな
る複数対の密着層36を形成し、ピーク温度200℃の
硬化プロファイルで硬化することにより、密着層36を
安定な膜とした。
【0046】次に、図7(b)、図8(b)に示すよう
に、図面上の縦方向に並ぶ複数のガラスを主成分とする
第1の保護層34を覆うとともに、密着層36の一部に
重なるように、スクリーン印刷工法により樹脂を主成分
とする複数の第2の保護層37を形成し、ピーク温度2
00℃の硬化プロファイルで硬化することにより、第2
の保護層37を安定な膜とした。
【0047】次に、図2、図7(c)、図8(c)に示
すように、第2の保護層37を形成したシート状の基板
31の全周囲の端部に形成された不要領域部31aを除
いて、複数対の第1の上面電極層32および密着層36
を分離して複数の短冊状基板31bに分割するためのス
リット状の第1の分割部38をダイシング工法により複
数形成する。この場合、複数のスリット状の第1の分割
部38は700μmピッチで形成されており、かつこの
スリット状の第1の分割部38の幅は120μm幅とな
っている。また前記複数のスリット状の第1の分割部3
8は、シート状の基板31を上下方向に貫通する貫通孔
で形成されているものである。そしてまた前記シート状
の基板31は、不要領域部31aを除いてダイシング工
法により複数のスリット状の第1の分割部38を形成し
ているため、スリット状の第1の分割部38を形成した
後も複数の短冊状基板31bは不要領域部31aにつな
がっているため、シート状態を呈しているものである。
【0048】次に図9(a)、図10(a)に示すよう
に、スパッタ工法を用いて、シート状の基板31の裏面
側から、基板31の裏面全体と複数のスリット状の第1
の分割部38の内面における基板31の端面、第1の上
面電極層32の端面および密着層36の端面に、端面電
極の一部を構成する基板31への付着性が良いCr薄膜
からなる複数対の第1の薄膜39を形成する。
【0049】次に図9(b)、図10(b)に示すよう
に、スパッタ工法を用いて、シート状の基板31の裏面
側から、複数対の第1の薄膜39に重なるように、端面
電極の一部を構成するCu−Ni合金薄膜からなる複数
対の第2の薄膜40を形成する。
【0050】次に図9(c)、図10(c)に示すよう
に、シート状の基板31の裏面全体に形成された複数対
の第1の薄膜39と第2の薄膜40における不要部分、
すなわちシート状の基板31の裏面における略中央部分
を約0.3mm径のスポット径を有するレーザーの照射
により約0.3mm幅で蒸発させて剥離除去することに
より、複数対の裏面電極41を形成する。
【0051】次に図2、図11(a)、図12(a)に
示すように、シート状の基板31の全周囲の端部に形成
された不要領域部31aを除いて、シート状の基板31
における複数の短冊状基板31bに、複数の抵抗体33
が個々に分離されて個片状基板31cに分割されるよう
にスリット状の第1の分割部38と直交する方向に複数
の第2の分割部42を形成する。この場合、複数の第2
の分割部42は400μmピッチで形成されるため、第
2の分割部42の幅は100μm幅となっている。また
この複数の第2の分割部42はレーザースクライブによ
り形成しているもので、まず、レーザーにより分割溝を
形成し、その後、一般的な分割設備により分割溝の部分
を分割して個片状基板31cに分割するようにしてい
る。すなわち、この分割方法は、第2の分割部42を形
成する毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化さ
れるという作用を有するものである。そしてまたこの複
数の第2の分割部42は不要領域部31aを除いて複数
の短冊状基板31bにレーザースクライブにより形成す
るようにしているため、この複数の第2の分割部42を
分割する毎に個片状基板31cに分割され、そしてこの
個片状基板31cは不要領域部31aから分離されるも
のである。
【0052】最後に、図11(b)、図12(b)に示
すように、電気めっき工法を用いて、個片状基板31c
における第2の薄膜40と露出している密着層36の上
面を覆うように、厚みが約2〜6μmで、かつはんだの
拡散防止または耐熱性に優れるニッケルめっきからなる
第1のめっき膜43を形成する。その後、さらに電気め
っき工法を用いて、ニッケルめっきからなる第1のめっ
き膜43を覆うように、厚みが約3〜8μmで、かつは
んだ付着性の良いスズめっきからなる第2のめっき膜4
4を形成する。
【0053】以上の製造工程により、本発明の実施の形
態1における抵抗器は製造されるものである。
【0054】なお、上記製造工程においては、第2のめ
っき膜44をスズめっきで構成しているが、これに限定
されるものではなく、スズ合金系の材料からなるめっき
でもよく、これらの材料で構成した場合は、リフローは
んだ付け時に安定したはんだ付けができるものである。
【0055】また上記製造工程においては、抵抗体33
等を覆う保護層を、抵抗体33を覆うガラスを主成分と
する第1の保護層34と、この第1の保護層34を覆う
とともに、トリミング溝35を覆う樹脂を主成分とする
第2の保護層37の2層で構成しているため、前記第1
の保護層34でレーザートリミング時のクラックの発生
を防止して電流雑音を小さくできるとともに、前記樹脂
を主成分とする第2の保護層37で抵抗体33全体が覆
われるため、耐湿性に優れた抵抗特性を確保できるもの
である。
【0056】そしてまた上記製造工程により製造した抵
抗器は、ダイシング工法により形成されたスリット状の
第1の分割部38およびレーザースクライブにより形成
された第2の分割部42の間隔が正確(±0.005m
m以内)であるとともに、端面電極を構成する第1の薄
膜39、第2の薄膜40、第1のめっき膜43、第2の
めっき膜44の厚みも正確であるため、製品である抵抗
器の全長および全幅は、正確に長さ0.6mm×幅0.
3mmとなるものである。また第1の上面電極層32お
よび抵抗体33のパターン精度も個片状基板の寸法ラン
ク分類が不要であるとともに同一の個片状基板の寸法ラ
ンク内での寸法ばらつきを考慮する必要がないため、抵
抗体33の有効面積も従来品に比べて大きくとることが
できるものである。すなわち、従来品における抵抗体は
長さ約0.20mm×幅0.19mmであったのに対
し、本発明の実施の形態1における抵抗器の抵抗体33
は長さ約0.25mm×幅0.24mmとなって面積で
は約1.6倍以上となるものである。
【0057】さらに上記製造工程においては、複数のス
リット状の第1の分割部38をダイシング工法を用いて
形成するとともに、個片状基板の寸法分類が不要なシー
ト状の基板31を用いているため、従来のような個片状
基板の寸法分類は不要となり、これにより工程の煩雑さ
をなくすることができるとともに、ダイシングも半導体
等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことが
できるものである。
【0058】さらにまた上記製造工程においては、シー
ト状の基板31は全周囲の端部に最終的には製品となら
ない不要領域部31aを形成し、かつ複数のスリット状
の第1の分割部38は複数の短冊状基板31bが前記不
要領域部31aにつながった状態となるようにシート状
の基板31に形成しているため、複数のスリット状の第
1の分割部38を形成した後も複数の短冊状基板31b
は不要領域部31aにつながっており、そのため、シー
ト状の基板31が複数の短冊状基板31bに細かく分離
されるということはなく、したがって、複数のスリット
状の第1の分割部38を形成した後も、不要領域部31
aを有するシート状の基板31の状態で後工程を行うこ
とができるため、工法設計が簡略化できるものである。
【0059】また上記製造工程においては、シート状の
基板31の裏面全体に形成された複数対の第1の薄膜3
9と第2の薄膜40における不要部分、すなわちシート
状の基板31の裏面における略中央部分を約0.3mm
径のスポット径を有するレーザーの照射により約0.3
mm幅で蒸発させて剥離除去することにより、複数対の
裏面電極41を形成するようにしているため、複数対の
第1の薄膜39と第2の薄膜40における不要部分の剥
離除去も非常に精度良く行うことができ、これにより、
製品となった場合における抵抗器の裏面の電極寸法精度
を向上させることができるため、この抵抗器を裏面側で
実装基板に実装した場合における実装不良を低減させる
ことができるものである。
【0060】次に、上記製造工程における端面電極の一
部を構成する第2の薄膜40について詳述する。
【0061】第2の薄膜40の材料はCu系の合金薄膜
のうち、特にCu−Ni合金薄膜が好ましい。
【0062】Cu−Ni合金薄膜は、添加材料のNiが
合金薄膜主元素のCuおよび第1の薄膜39に対してC
uの全組成比率(範囲)においてNiが均一に溶け合う
という「全率固溶体」を構成する。そのため、Cu−N
i合金薄膜からなる第2の薄膜40と第1の薄膜39と
の界面にはNiが拡散することになって強固な密着層を
形成することになり、これにより、密着性の向上が図れ
る。また、第2の薄膜40の最表面に存在するNiは、
第1のめっき膜43に用いられるニッケルめっきを形成
するためのめっき浴で第2の薄膜40の表面に対して防
食性を高める効果があるため、第1のめっき膜43と第
2の薄膜40の界面における密着性についても向上が図
れる。
【0063】ここで、本発明の実施の形態1における
「全率固溶体」とは、図13に示す第2の薄膜を構成す
るCu−Ni合金薄膜の平衡状態図の通りである。図1
3において、横軸にNi金属の添加量を、縦軸に温度を
とると、実線で示す液相線より高い温度では液相状態で
あり、点線で示す固相線より低い温度では固相状態であ
り、これらの実線および点線で囲まれた領域は固相と液
相とが混じり合った状態、つまり「全率固溶体」であ
る。すなわち、本発明の実施の形態1におけるCu−N
i合金薄膜からなる第2の薄膜40は、母体金属である
面心立方格子のCu金属中に、同じ面心立方格子の結晶
構造を有するNi金属原子が溶け込んで一つの相である
面心立方格子構造の置換型固溶体を全組成範囲に亘って
形成するものである。
【0064】また、図14はCr薄膜からなる第1の薄
膜39とCu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜40の
SIMSによる組成分析結果を示したものである。この
時の第2の薄膜40のNi添加量は6.2wt%であ
る。図14は横軸にCu−Ni合金薄膜の表面からの膜
厚をスパッタリング時間で示し、かつ縦軸は各層でのC
u,Ni,Cr等の原子数を示したものである。この図
14から明らかなように、Cu−Ni合金薄膜層とCr
薄膜層との界面にはCu,NiおよびCrが各々存在す
る拡散層があるものの、Cu−Ni合金薄膜層の表面か
らCr薄膜層との界面までの間においては、Cu金属中
にNi金属が均一に存在しているものである。これは、
Cu−Ni合金薄膜からなる第2の薄膜40が、Cu金
属中にNi金属が完全に溶け込んで一つの相を形成する
「全固溶体」であることを示しているものである。また
この図14では、Ni添加量を6.2wt%としたが、
Ni添加量は全組成範囲において図14に示したものと
同一の結果が得られるものである。
【0065】次に、上記のように構成された本発明の実
施の形態1における抵抗器において、Cu−Ni合金薄
膜を第2の薄膜40として用いた特性について説明す
る。
【0066】特性を説明する試験方法としては、「めっ
きの密着性試験方法/JIS H8504C」に規定さ
れた方法により実施し、試験用テープには図15(a)
(b)に示すように、「セロハン粘着テープ/JIS
Z 1522」に規定された幅18mmの粘着テープ4
5を使用した。この時、粘着テープ45の引き剥がし方
向は、「JIS H 8504」に記載の図15(a)
(b)に示すように、アルミナ基板46に対して垂直方
向または傾斜する方向とした。
【0067】すなわち、この試験方法は、試験片として
アルミナ基板46を用い、このアルミナ基板46の側面
部分に第1の薄膜39としてCr薄膜をスパッタ工法で
形成し、次に、この第1の薄膜39の上に第2の薄膜4
0としてCu−Ni合金薄膜を第1の薄膜39と同様、
スパッタ工法で構成する。その後、レーザーを用いてパ
ターン幅0.3mmのパターンを形成する。
【0068】その後、温度65℃で湿度95%の条件に
おける加速試験を行い、次に、第2の薄膜40の表面に
粘着テープ45を密着させた後、この粘着テープ45を
一気に引き剥がし、全パターン数に対して第2の薄膜4
0が剥離したパターン数の比率を求め、密着性の評価を
行った。
【0069】また第1のめっき膜43と第2の薄膜40
の界面の密着性の評価用試験片については、第2の薄膜
40を形成した後、第1のめっき膜43としてニッケル
めっきを、さらに第2のめっき膜44としてはんだめっ
きを電解めっきで形成したものを用いた。
【0070】評価は、Cu−Ni合金薄膜中のNi添加
量が「1.6wt%」「6.2wt%」「12.6wt
%」であるものと、Ni添加量が「0wt%」であるも
のについて行った。
【0071】(表1)は、加速試験500時間後の第2
の薄膜40と第1の薄膜39の界面における剥離率の評
価結果を示したものである。
【0072】
【表1】
【0073】(表1)から明らかなように、Cu薄膜中
にNiを添加することにより、第2の薄膜40と第1の
薄膜39の界面における密着性が大幅に向上するもので
ある。
【0074】(表2)は、加速試験500時間後の第1
のめっき膜43と第2の薄膜40の界面における剥離率
の評価結果を示したものである。
【0075】
【表2】
【0076】(表2)から明らかなように、Cu薄膜中
にNiを添加することにより、第1のめっき膜43と第
2の薄膜40の界面における密着性が大幅に向上するも
のである。
【0077】なお、上記本発明の実施の形態1において
は、第1の薄膜39と第2の薄膜40をスパッタ工法を
用いて形成したものについて説明したが、このスパッタ
工法に限定されるものではなく、その他の工法である真
空蒸着法、イオンプレーティング法、P−CVD等の薄
膜技術により第1の薄膜39と第2の薄膜40を形成し
た場合においても、本発明の実施の形態1と同様の効果
が得られるものである。
【0078】また上記本発明の実施の形態1において
は、第1の薄膜39をCr薄膜で形成したものについて
説明したが、このCr薄膜に限定されるものではなく、
基板への付着性が良いその他のCr−Si合金薄膜、N
i−Cr合金薄膜、Ti薄膜、Ti系合金薄膜等の材料
で第1の薄膜39を形成した場合においても、本発明の
実施の形態1と同様の効果が得られるものである。
【0079】そしてまた上記本発明の実施の形態1にお
いては、最終的には製品とならない不要領域部31aを
シート状の基板31の全周囲の端部に形成して略ロ字状
に構成したものについて説明したが、この不要領域部3
1aはシート状の基板31の全周囲の端部に必ずしも形
成する必要はなく、例えば、図16に示すようにシート
状の基板31の一端部に不要領域部31dを形成した場
合、図17に示すようにシート状の基板31の両端部に
不要領域部31eを形成した場合、図18に示すように
シート状の基板31の3つの端部に不要領域部31fを
形成した場合においても、上記本発明の実施の形態1と
同様の効果が得られるものである。
【0080】また上記本発明の実施の形態1において
は、複数の第2の分割部42をレーザースクライブによ
り形成したものについて説明したが、この第2の分割部
42は、スリット状の第1の分割部38と同様にダイシ
ング工法を用いて形成するようにしてもよいものであ
る。この場合、ダイシングは半導体等で一般的なダイシ
ング設備を用いて容易に行うことができるものである。
【0081】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における抵抗器およびその製造方法について、図面
を参照しながら説明する。
【0082】図19は本発明の実施の形態2における抵
抗器の断面図である。
【0083】図19において、51は焼成済みの96%
純度のアルミナからなるシート状の基板をスリット状の
第1の分割部とこの第1の分割部に直交関係にある第2
の分割部で分割することにより個片化された基板であ
る。52は基板51の一主面上(上面)に形成された銀
を主成分とする一対の第1の上面電極層である。53は
一対の第1の上面電極層52に一部が重なるように、す
なわち電気的に接続されるように基板51の上面に形成
された酸化ルテニウム系の抵抗体である。54は抵抗体
53の上面に形成されたガラスを主成分とする第1の保
護層である。55は一対の第1の上面電極層52間の抵
抗体53の抵抗値を修正するために設けられたトリミン
グ溝である。56はガラスを主成分とする第1の保護層
54を覆うとともに、一対の第1の上面電極層52の一
部に重なるように形成された樹脂を主成分とする第2の
保護層である。57は一対の第1の上面電極層52の一
部に重なるとともに、第2の保護層56の一部に重なる
ように設けられた銀系の導電性樹脂からなる一対の密着
層で、この一対の密着層57と前記一対の第1の上面電
極層52とで一対の上面電極58を構成している。また
前記第1の上面電極層52と密着層57は、基板51の
端縁において面一となるように構成している。そしてま
た前記密着層57は、厚み方向における最大の高さを第
1の上面電極層52の厚み方向における最大の高さより
も高くなるように構成している。59は前記基板51の
端縁に設けられ、かつ前記一対の上面電極58に電気的
に接続される一対の端面電極で、この一対の端面電極5
9は、基板51の端縁側に位置して、基板51の端面、
第1の上面電極層52の端面および密着層57の端面に
重なるとともに、基板51の裏面の端部を覆うように略
L字型に形成された第1の薄膜60と、この第1の薄膜
60に重なるように形成され、かつ第1の薄膜60と電
気的に接続される略L字型の第2の薄膜61と、この第
2の薄膜61を覆うとともに、露出している密着層57
の上面を覆うように形成された略コ字型のニッケルめっ
きからなる第1のめっき膜62と、この第1のめっき膜
62を覆うように形成された略コ字型のスズめっきから
なる第2のめっき膜63の複層構造により構成されてい
る。
【0084】上記構成においては、一対の上面電極58
を、第1の上面電極層52と、この第1の上面電極層5
2に重なる密着層57とにより構成しているため、一対
の端面電極59と一対の上面電極58との接続面積を大
きくすることができ、これにより、上面電極58と端面
電極59との電気的接続信頼性を高めることができるも
のである。
【0085】また上面電極58を構成する第1の上面電
極層52と密着層57は基板51の端縁において面一と
なるように構成しているため、基板51の端縁に設けら
れ、かつ上面電極58に電気的に接続される端面電極5
9を薄膜で形成する場合、基板51の端縁と第1の上面
電極層52および密着層57の基板端縁側に薄膜からな
る端面電極59を連続して安定した状態に形成すること
ができるものである。
【0086】そしてまた上面電極58を構成する第1の
上面電極層52と密着層57のうち、第1の上面電極層
52のみが抵抗体53と電気的に接続される構成として
いるため、密着層57を形成しても抵抗値が変化するこ
とはなく、これにより、オーミックコンタクトを良好に
保つことができるため、抵抗値修正後の抵抗値変化がな
い信頼性の高い抵抗器が得られるものである。
【0087】また上面電極58を構成する第1の上面電
極層52と密着層57のうち、密着層57の厚み方向に
おける最大の高さを第1の上面電極層52の厚み方向に
おける最大の高さよりも高くなるように構成しているた
め、基板51の端縁に設けられ、かつ上面電極58と電
気的に接続される端面電極59を薄膜で形成する場合、
密着層57の存在により、上面電極58と薄膜からなる
端面電極59の接触面積を大きくすることができ、これ
により、上面電極58と端面電極59の電気的接続信頼
性を高めることができるものである。
【0088】そしてまた端面電極59を構成する第1の
薄膜60と第2の薄膜61は、基板51の端面から裏面
にかけて略L字型に構成しているため、第1の薄膜60
と第2の薄膜61を薄膜技術により形成する場合、基板
51の一方の面である裏面側のみから容易に形成するこ
とができ、これにより、生産性の向上が図れるものであ
る。
【0089】以上のように構成された本発明の実施の形
態2における抵抗器について、次にその製造方法を図面
を参照しながら説明する。
【0090】図20は本発明の実施の形態2における抵
抗器を製造する場合に用いられるシート状の基板の全周
囲の端部に不要領域部を形成した状態を示す上面図、図
21(a)〜(c)、図22(a)〜(c)、図23
(a)(b)、図24(a)(b)、図25(a)〜
(c)、図26(a)〜(c)、図27(a)〜
(c)、図28(a)〜(c)、図29(a)(b)お
よび図30(a)(b)は本発明の実施の形態2におけ
る抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0091】まず、図20、図21(a)、図22
(a)に示すように、焼成済みの96%純度のアルミナ
からなる厚み0.2mmの絶縁性を有するシート状の基
板71を準備する。この場合、シート状の基板71は、
図20に示すように、全周囲の端部に最終的には製品と
ならない不要領域部71aを有しているものである。そ
してこの不要領域部71aは略ロ字状に構成されている
ものである。
【0092】次に、図20、図21(b)、図22
(b)に示すように、シート状の基板71の上面にスク
リーン印刷工法により銀を主成分とする複数対の第1の
上面電極層72を形成し、ピーク温度850℃の焼成プ
ロファイルで焼成することにより、第1の上面電極層7
2を安定な膜とした。
【0093】次に、図20、図21(c)、図22
(c)に示すように、複数対の上面電極層72を跨ぐよ
うに、スクリーン印刷工法により酸化ルテニウム系の複
数の抵抗体73を形成し、ピーク温度850℃の焼成プ
ロファイルで焼成することにより、抵抗体73を安定な
膜とした。
【0094】次に、図23(a)、図24(a)に示す
ように、複数の抵抗体73を覆うように、スクリーン印
刷工法により複数のガラスを主成分とする第1の保護層
74を形成し、ピーク温度600℃の焼成プロファイル
で焼成することにより、ガラスを主成分とする第1の保
護層74を安定な膜とした。
【0095】次に、図23(b)、図24(b)に示す
ように、複数対の第1の上面電極層72間の抵抗体73
の抵抗値を一定の値に修正するために、レーザートリミ
ング工法によりトリミングを行い、複数のトリミング溝
75を形成した。
【0096】次に、図25(a)、図26(a)に示す
ように、図面上の縦方向に並ぶ複数のガラスを主成分と
する第1の保護層74を覆うとともに、第1の上面電極
層72の一部に重なるように、スクリーン印刷工法によ
り樹脂を主成分とする複数の第2の保護層76を形成
し、ピーク温度200℃の硬化プロファイルで硬化する
ことにより、第2の保護層76を安定な膜とした。
【0097】次に、図25(b)、図26(b)に示す
ように、複数対の第1の上面電極層72の一部に重なる
とともに、第2の保護層76の一部に重なるように、ス
クリーン印刷工法により銀系の導電性樹脂からなる複数
対の密着層77を形成し、ピーク温度200℃の硬化プ
ロファイルで硬化することにより、密着層77を安定な
膜とした。
【0098】次に、図20、図25(c)、図26
(c)に示すように、第2の保護層76を形成したシー
ト状の基板71の全周囲の端部に形成された不要領域部
71aを除いて、複数対の第1の上面電極層72および
密着層77を分離して複数の短冊状基板71bに分割す
るためのスリット状の第1の分割部78をダイシング工
法により複数形成する。この場合、複数のスリット状の
第1の分割部78は700μmピッチで形成されてお
り、かつこのスリット状の第1の分割部78の幅は12
0μm幅となっている。また前記複数のスリット状の第
1の分割部78は、シート状の基板71を上下方向に貫
通する貫通孔で形成されているものである。そしてまた
前記シート状の基板71は、不要領域部71aを除いて
ダイシング工法により複数のスリット状の第1の分割部
78を形成しているため、スリット状の第1の分割部7
8を形成した後も複数の短冊状基板71bは不要領域部
71aにつながっているため、シート状態を呈している
ものである。
【0099】次に図27(a)、図28(a)に示すよ
うに、スパッタ工法を用いて、シート状の基板71の裏
面側から、基板71の裏面全体と複数のスリット状の第
1の分割部78の内面における基板71の端面、第1の
上面電極層72の端面および密着層77の端面に、端面
電極の一部を構成する基板71への付着性が良いCr薄
膜からなる複数対の第1の薄膜79を形成する。
【0100】次に図27(b)、図28(b)に示すよ
うに、スパッタ工法を用いて、シート状の基板71の裏
面側から、複数対の第1の薄膜79に重なるように、端
面電極の一部を構成するCu−Ni合金薄膜からなる複
数対の第2の薄膜80を形成する。
【0101】次に図27(c)、図28(c)に示すよ
うに、基板71の裏面全体に形成された複数対の第1の
薄膜79と第2の薄膜80における不要部分、すなわち
基板71の裏面における略中央部分を約0.3mm径の
スポット径を有するレーザーの照射により約0.3mm
幅で蒸発させて剥離除去することにより、複数対の裏面
電極81を形成する。
【0102】次に図20、図29(a)、図30(a)
に示すように、シート状の基板71の全周囲の端部に形
成された不要領域部71aを除いて、シート状の基板7
1における複数の短冊状基板71bに、複数の抵抗体7
3が個々に分離されて個片状基板71cに分割されるよ
うにスリット状の第1の分割部78と直交する方向に複
数の第2の分割部82を形成する。この場合、複数の第
2の分割部82は400μmピッチで形成されるため、
第2の分割部82の幅は100μm幅となっている。ま
たこの複数の第2の分割部82はレーザースクライブに
より形成しているもので、まず、レーザーにより分割溝
を形成し、その後、一般的な分割設備により分割溝の部
分を分割して個片状基板71cに分割するようにしてい
る。すなわち、この分割方法は、第2の分割部82を形
成する毎に個片化されるのではなく、2段階で個片化さ
れるという作用を有するものである。そしてまたこの複
数の第2の分割部82は不要領域部71aを除いて複数
の短冊状基板71bにレーザースクライブにより形成す
るようにしているため、この複数の第2の分割部82を
分割する毎に個片状基板71cに分割され、そしてこの
個片状基板71cは不要領域部71aから分離されるも
のである。
【0103】最後に、図29(b)、図30(b)に示
すように、電気めっき工法を用いて、個片状基板71c
における第2の薄膜80と露出している密着層77の上
面を覆うように、厚みが約2〜6μmで、かつはんだの
拡散防止または耐熱性に優れるニッケルめっきからなる
第1のめっき膜83を形成する。その後、さらに電気め
っき工法を用いて、ニッケルめっきからなる第1のめっ
き膜83を覆うように、厚みが約3〜8μmで、かつは
んだ付着性の良いスズめっきからなる第2のめっき膜8
4を形成する。
【0104】以上の製造工程により、本発明の実施の形
態2における抵抗器は製造されるものである。
【0105】なお、上記製造工程においては、第2のめ
っき膜84をスズめっきで構成しているが、これに限定
されるものではなく、スズ合金系の材料からなるめっき
でもよく、これらの材料で構成した場合は、リフローは
んだ付け時に安定したはんだ付けができるものである。
【0106】また上記製造工程においては、抵抗体73
等を覆う保護層を、抵抗体73を覆うガラスを主成分と
する第1の保護層74と、この第1の保護層74を覆う
とともに、トリミング溝75を覆う樹脂を主成分とする
第2の保護層76の2層で構成しているため、前記第1
の保護層74でレーザートリミング時のクラックの発生
を防止して電流雑音を小さくできるとともに、前記樹脂
を主成分とする第2の保護層76で抵抗体73全体が覆
われるため、耐湿性に優れた抵抗特性を確保できるもの
である。
【0107】上記本発明の実施の形態2における抵抗器
の製造工程は、銀系の導電性樹脂からなる複数対の密着
層77の形成順序を、本発明の実施の形態1における抵
抗器の製造工程とは異ならせたもので、その他は同じで
あり、実質的に本発明の実施の形態1と同様の作用効果
を有するものである。
【0108】
【発明の効果】以上のように本発明の抵抗器は、基板の
一主面上に形成される一対の上面電極を、第1の上面電
極層と、この第1の上面電極層に重なる密着層とに構成
するとともに、前記基板の端縁に設けられ、かつ前記一
対の上面電極に電気的に接続される一対の端面電極を、
基板の端縁側に位置し、かつ基板への付着性が良いCr
薄膜、Ti薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄膜のい
ずれかからなる第1の薄膜と、この第1の薄膜と電気的
に接続されるCu系の合金薄膜からなる第2の薄膜と、
少なくとも前記第2の薄膜を覆うニッケルめっきからな
る第1のめっき膜と、少なくとも前記第1のめっき膜を
覆う第2のめっき膜の複層構造により構成したもので、
この構成によれば、基板の端縁に設けられ、かつ一対の
上面電極に電気的に接続される一対の端面電極を薄膜で
形成する場合、一対の上面電極を、第1の上面電極層
と、この第1の上面電極層に重なる密着層とにより構成
しているため、一対の端面電極と一対の上面電極との接
続面積を大きくすることができ、これにより、上面電極
と端面電極との電気的接続信頼性を高めることができ
る。また前記端面電極は、第1の薄膜と電気的に接続さ
れる第2の薄膜をCu系の合金薄膜により構成している
ため、第1の薄膜と第2の薄膜との界面においては、C
u系の合金薄膜を構成する添加金属と第1の薄膜の構成
金属とが全率固溶体を構成することになり、これによ
り、第1の薄膜と第2の薄膜との密着力が向上して信頼
性を高めることができるという優れた効果を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における抵抗器の断面図
【図2】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート状
の基板の全周囲の端部に不要領域部を形成した状態を示
す上面図
【図3】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図4】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平面
【図5】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面図
【図6】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面図
【図7】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図8】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平面
【図9】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図10】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平
面図
【図11】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図12】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面
【図13】同抵抗器の第2の薄膜を構成するCu−Ni
合金薄膜の平衡状態図
【図14】同抵抗器の第1の薄膜と第2の薄膜のSIM
Sによる組成分析結果の説明図
【図15】(a)(b)特性を説明する試験方法を示す
【図16】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート
状の基板の一端部に不要領域部を形成した状態を示す上
面図
【図17】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート
状の基板の両端部に不要領域部を形成した状態を示す上
面図
【図18】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート
状の基板の3つの端部に不要領域部を形成した状態を示
す上面図
【図19】本発明の実施の形態2における抵抗器の断面
【図20】同抵抗器を製造する場合に用いられるシート
状の基板の全周囲の端部に不要領域部を形成した状態を
示す上面図
【図21】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断
面図
【図22】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平
面図
【図23】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図24】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面
【図25】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断
面図
【図26】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平
面図
【図27】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す断
面図
【図28】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程を示す平
面図
【図29】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す断面
【図30】(a)(b)同抵抗器の製造工程を示す平面
【図31】従来の抵抗器の断面図
【符号の説明】
11,51 基板 12,52 第1の上面電極層 13,53 抵抗体 14,54 第1の保護層 15,55 トリミング溝 16,57 密着層 17,58 上面電極 18,56 第2の保護層 19,59 端面電極 20,60 第1の薄膜 21,61 第2の薄膜 22,62 第1のめっき膜 23,63 第2のめっき膜 31,71 シート状の基板 31a,31d,31e,31f,71a 不要領域部 31b,71b 短冊状基板 31c,71c 個片状基板 32,72 第1の上面電極層 33,73 抵抗体 34,74 第1の保護層 35,75 トリミング溝 36,77 密着層 37,76 第2の保護層 38,78 スリット状の第1の分割部 39,79 第1の薄膜 40,80 第2の薄膜 41,81 裏面電極 42,82 第2の分割部 43,83 第1のめっき膜 44,84 第2のめっき膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松川 俊樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 斉川 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中西 努 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E028 BA11 BB01 CA02 DA04 EA01 EB04 JC03 JC06 JC12 5E032 BA11 CC14 CC16 DA01 TB02 5E033 AA02 BB02 BB09 BC01 BE01 BH02

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板の一主面上に形成した
    一対の上面電極と、この一対の上面電極と電気的に接続
    されるように設けた抵抗体と、少なくとも前記抵抗体を
    覆うように設けられた保護層と、前記基板の端縁に設け
    られ、かつ前記一対の上面電極に電気的に接続される一
    対の端面電極とを備え、前記一対の上面電極を、第1の
    上面電極層と、この第1の上面電極層に重なる密着層と
    により構成するとともに、前記端面電極を、基板の端縁
    側に位置し、かつ基板への付着性が良いCr薄膜、Ti
    薄膜、Cr系合金薄膜、Ti系合金薄膜のいずれかから
    なる第1の薄膜と、この第1の薄膜と電気的に接続され
    るCu系の合金薄膜からなる第2の薄膜と、少なくとも
    前記第2の薄膜を覆うニッケルめっきからなる第1のめ
    っき膜と、少なくとも前記第1のめっき膜を覆う第2の
    めっき膜の複層構造により構成した抵抗器。
  2. 【請求項2】 上面電極を構成する第1の上面電極層と
    密着層を、基板の端縁において面一となるように構成し
    た請求項1記載の抵抗器。
  3. 【請求項3】 上面電極を構成する第1の上面電極層と
    密着層のうち、第1の上面電極層のみが抵抗体と電気的
    に接続される構成とした請求項1記載の抵抗器。
  4. 【請求項4】 上面電極を構成する第1の上面電極層と
    密着層のうち、密着層の厚み方向における最大の高さを
    第1の上面電極層の厚み方向における最大の高さよりも
    高くなるように構成した請求項1記載の抵抗器。
  5. 【請求項5】 上面電極を構成する第1の上面電極層を
    銀系の材料で構成するとともに、密着層を導電性樹脂で
    構成した請求項1記載の抵抗器。
  6. 【請求項6】 端面電極を構成する第2の薄膜を、Cu
    にNiを1.6重量%以上含有させたCu−Ni合金薄
    膜で構成した請求項1記載の抵抗器。
  7. 【請求項7】 端面電極を構成する第1の薄膜および第
    2の薄膜を、基板の端面から裏面にかけて略L字型に構
    成した請求項1記載の抵抗器。
  8. 【請求項8】 保護層を、抵抗層を覆うガラスを主成分
    とする第1の保護層と、この第1の保護層を覆う樹脂を
    主成分とする第2の保護層で構成した請求項1記載の抵
    抗器。
  9. 【請求項9】 シート状の基板の上面に複数対の第1の
    上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電
    極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程
    と、少なくとも前記複数の抵抗体を覆うように複数の保
    護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体における前記複
    数対の第1の上面電極層間の抵抗値を修正するためにト
    リミングを行う工程と、前記複数対の第1の上面電極層
    に重なるように複数対の密着層を設ける工程と、前記シ
    ート状の基板に、前記複数対の第1の上面電極層および
    複数対の密着層を分離して複数の短冊状基板に分割する
    ためのスリット状の第1の分割部を複数形成する工程
    と、前記スリット状の第1の分割部が複数形成された状
    態のシート状の基板の裏面側から薄膜技術により複数の
    スリット状の第1の分割部の内面における基板の端面と
    前記第1の上面電極層の端面および密着層の端面に端面
    電極を形成する工程と、前記シート状の基板における複
    数の短冊状基板に、前記複数の抵抗体が個々に分離され
    て個片状基板に分割されるように前記スリット状の第1
    の分割部と直交する方向に複数の第2の分割部を形成す
    る工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  10. 【請求項10】 スリット状の第1の分割部が複数形成
    された状態のシート状の基板の裏面側から薄膜技術によ
    り複数のスリット状の第1の分割部の内面における基板
    の端面と第1の上面電極層の端面および密着層の端面に
    端面電極を形成する工程において、前記シート状の基板
    の裏面全体にも薄膜技術により端面電極を形成し、さら
    にこのシート状の基板の裏面全体に形成された端面電極
    は不要部分を除去して複数対の裏面電極を形成するよう
    にした請求項9記載の抵抗器の製造方法。
  11. 【請求項11】 複数のスリット状の第1の分割部をダ
    イシングにより形成した請求項9記載の抵抗器の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 複数の第2の分割部をダイシングによ
    り形成した請求項9記載の抵抗器の製造方法。
  13. 【請求項13】 複数の第2の分割部をレーザーにより
    形成し、その後、この第2の分割部を分割して個片状基
    板に分割するようにした請求項9記載の抵抗器の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 シート状の基板の端部に不要領域部を
    形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の
    短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるよ
    うにシート状の基板に形成した請求項9記載の抵抗器の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 シート状の基板の上面に複数対の第1
    の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面
    電極層と電気的に接続される複数の抵抗体を設ける工程
    と、前記複数の抵抗体を覆うように複数のガラスを主成
    分とする第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗
    体における前記複数対の第1の上面電極層間の抵抗値を
    修正するためにトリミングを行う工程と、前記複数対の
    第1の上面電極層に重なるように複数対の密着層を設け
    る工程と、少なくとも前記複数のガラスを主成分とする
    第1の保護層を覆うように複数の樹脂層からなる第2の
    保護層を設ける工程と、前記シート状の基板に、前記複
    数対の第1の上面電極層および複数対の密着層を分離し
    て複数の短冊状基板に分割するためのスリット状の第1
    の分割部を複数形成する工程と、前記スリット状の第1
    の分割部が複数形成された状態のシート状の基板の裏面
    側から薄膜技術により複数のスリット状の第1の分割部
    の内面における基板の端面と前記第1の上面電極層の端
    面および密着層の端面に端面電極を形成する工程と、前
    記シート状の基板における複数の短冊状基板に、前記複
    数の抵抗体が個々に分離されて個片状基板に分割される
    ように前記スリット状の第1の分割部と直交する方向に
    複数の第2の分割部を形成する工程とを備えた抵抗器の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 スリット状の第1の分割部が複数形成
    された状態のシート状の基板の裏面側から薄膜技術によ
    り複数のスリット状の第1の分割部の内面における基板
    の端面と第1の上面電極層の端面および密着層の端面に
    端面電極を形成する工程において、前記シート状の基板
    の裏面全体にも薄膜技術により端面電極を形成し、かつ
    このシート状の基板の裏面全体に形成された端面電極は
    不要部分を除去して複数対の裏面電極を形成するように
    した請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  17. 【請求項17】 端面電極を、基板の端縁側に位置し、
    かつ基板への付着性が良いCr薄膜、Ti薄膜、Cr系
    合金薄膜、Ti系合金薄膜のいずれかからなる第1の薄
    膜と、この第1の薄膜と電気的に接続されるCu系の合
    金薄膜からなる第2の薄膜と、少なくとも前記第2の薄
    膜を覆うニッケルめっきからなる第1のめっき膜と、少
    なくとも前記第1のめっき膜を覆う第2のめっき膜の複
    層構造により構成し、かつ前記第1の薄膜と第2の薄膜
    は、スリット状の第1の分割部が複数形成された状態の
    シート状の基板の裏面側から薄膜技術により複数のスリ
    ット状の第1の分割部の内面における基板の端面と第1
    の上面電極層の端面および密着層の端面に形成し、さら
    に前記第1のめっき膜と第2のめっき膜は、第2の分割
    部により分割された個片状基板における前記第2の薄膜
    を覆うように設けた請求項9または15記載の抵抗器の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 複数対の第1の上面電極層に重なるよ
    うに複数対の導電性樹脂からなる密着層を設ける工程
    を、複数の抵抗体を覆うように複数のガラスを主成分と
    する第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体に
    おける複数対の第1の上面電極層間の抵抗値を修正する
    ためにトリミングを行う工程とを実施した後に実施する
    ようにした請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  19. 【請求項19】 複数対の第1の上面電極層に重なるよ
    うに複数対の導電性樹脂からなる密着層を設ける工程
    を、複数の抵抗体を覆うように複数のガラスを主成分と
    する第1の保護層を設ける工程と、前記複数の抵抗体に
    おける複数対の第1の上面電極層間の抵抗値を修正する
    ためにトリミングを行う工程と、少なくとも前記複数の
    ガラスを主成分とする第1の保護層を覆うように複数の
    樹脂層からなる第2の保護層を設ける工程とを実施した
    後に実施するようにした請求項15記載の抵抗器の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 複数のスリット状の第1の分割部をダ
    イシングにより形成した請求項15記載の抵抗器の製造
    方法。
  21. 【請求項21】 複数の第2の分割部をダイシングによ
    り形成した請求項15記載の抵抗器の製造方法。
  22. 【請求項22】 複数の第2の分割部をレーザーにより
    形成し、その後、この第2の分割部において個片状基板
    に分割するようにした請求項15記載の抵抗器の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 シート状の基板の端部に不要領域部を
    形成し、かつ複数のスリット状の第1の分割部は複数の
    短冊状基板が前記不要領域部につながった状態となるよ
    うにシート状の基板に形成した請求項15記載の抵抗器
    の製造方法。
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JP2006186231A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Kamaya Denki Kk チップ抵抗器及びその製造方法
JP2012190965A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Koa Corp チップ抵抗器およびその製造方法

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