JP3634832B2 - シート送り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置などにおけるシート送り装置であって、シートの排紙やジャムしたシートの取り出しが容易な給紙トレイを備えたシート送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像読取装置に備えられるシート送り装置においては、給紙トレイ上に載置された原稿シートを繰り出すための給紙ローラ、レジストローラ等を備えた給紙機構、該給紙機構から送り出されてきた原稿シートを画像形成装置のプラテン上に載置させるための搬送ベルト等を備えた搬送機構、そして、画像が読み取られた原稿シートを前記搬送機構から受け取りこれを排紙トレイ上に排紙するための排紙ローラ等を備えた排紙機構とからなり、これらの各機構を一対の側板に取り付けてユニット化している。
【0003】
このようなシート送り装置では、排紙トレイ上に排紙された原稿シートの取り出しや、給紙機構等の各機構内で搬送不良(ジャム)した原稿シートの取り除きを容易にするために、給紙トレイを上方向に回転させて取り出しスペースを確保するように構成されているものが多い。この給紙トレイの回転機構としては、給紙トレイの原稿給紙方向先端部に設けられた回転軸を支点とし、給紙トレイ全体を回転自在に支持するように構成されたものや、原稿シートの先端側を載置する固定トレイと原稿シートの後端側を載置する可動トレイとで給紙トレイを構成し、前記可動トレイの先端部を支点として回転自在に支持したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給紙トレイの原稿給紙方向先端部に設けられた回転軸を支点として給紙トレイ全体を回転自在に支持した構造のシート送り装置にあっては、給紙トレイ上に載置された原稿シートを繰り出すための給紙ローラ、レジストローラ等の給紙機構が前記給紙トレイ先端部を覆うように配置されているため、給紙トレイをその先端部を支点として回転させようとした場合、前記給紙機構に接触して、給紙トレイの回転範囲が制限されてしまう。このため、排紙トレイ上に積載された原稿シートの取り出しや前記給紙機構内等でジャムしたシートの取り出しスペースが十分確保できないという問題があった。
【0005】
一方、前記給紙トレイをシート給紙方向に連接する固定トレイと、前記給紙機構に接触しないように回転可能に取り付けた可動トレイとに分割して形成した場合にあっては、前記可動トレイが前記給紙機構を回避して大きく回転させることができるが、それに伴って前記固定トレイとの間に隙間が生じてしまう。このため、原稿シートを載置したまま可動トレイを回転させると、前記隙間から給紙途中の原稿シートが落下してしまうといった問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、給紙トレイと排紙トレイを上下方向に配置したシート送り装置において、前記排紙トレイに排紙されたシートや給紙途中にジャムしたシートが取り出しやすいように、前記給紙トレイを上方向に回転可能に支持すると共に、前記給紙トレイを回転させた際に給紙トレイ上に載置されたままのシートの脱落を防止することができるシート送り装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るシート送り装置は、装置フレームに固定して取り付けられる固定トレイ及び前記装置フレームに対して回転自在に支持された可動トレイを備える載置手段と、シートを処理する処理部に前記載置手段上のシートを給紙する給紙手段とを備えたシート送り装置において、前記装置フレームに回転自在に取り付けられ、前記可動トレイを前記固定トレイから離れる方向に回転支持するアーム部材と、前記可動トレイを回転させたときに前記固定トレイとの間に生じる隙間にシートの進入を防止する進入防止部材とを設け、前記進入防止部材を可撓性の薄板部材で構成するとともに、前記進入防止部材の一端を可動トレイに固定し、他端を固定トレイ側にフリー状態で延接したことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、給紙トレイがシートの先端側を載置する固定トレイと、シートの後端側を載置する可動トレイとで分離され、且つ前記可動トレイが前記固定トレイから離れた位置に設けた回転軸を介して支持されているので、排紙トレイに排紙されたシートを取り出す場合やシートが搬送途中でジャムした場合において、前記固定トレイ側に設けられている給紙及び搬送機構に接触することなく、可動トレイを大きな角度で回転させてシートの排出スペースを広くすることができる。また、前記可動トレイと固定トレイとの間に進入防止部材を設けることで、前記可動トレイを大きく回転させた場合に生じる隙間が塞がるので、前記給紙トレイにシートが残ったまま回転させても前記隙間からシートが脱落することがなくなる。
【0009】
また、前記進入防止部材を可撓性の薄板部材で形成した場合は、前記可動トレイの回転に伴って自然に撓み変形するので、可動トレイの回転操作が抵抗なくスムーズに行える。さらに、前記進入防止部材は、前記可動トレイ及び固定トレイの少なくとも一方が前記可動トレイと固定トレイとの間でスライド可能に取り付けられているので、前記可動トレイの回転操作によって固定トレイとの隙間が広くなったり、狭くなったりした場合でも、その隙間を塞ぐことができる。
【0010】
また、前記進入防止部材が給紙トレイの幅方向の中央部に設けることで、少ない部材で隙間を塞ぎ、シートの脱落を有効に防止することができる。
【0011】
また、前記可動トレイ及び排紙トレイを回転させたときに、所定の回転位置で保持する第1の保持手段及び第2の保持手段を備えることで、取り出すシートが大量にある場合やジャムした原稿シートの取り除きに時間を要する場合における作業が行い易くなる。
【0012】
また、前記可動トレイと共に排紙トレイを回転可能な構成にした場合に、前記可動トレイと排紙トレイとの間に連結部材を設けることで、前記排紙トレイの回転に連動して可動トレイを回転させることができる。このため、シートがどの部位でジャムしたのか不明な場合に、前記排紙トレイを回転させるだけでこの排紙トレイと前記可動トレイの両方を同時に確認することが可能となる。これによって、装置のメンテナンス性も向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係るシート送り装置の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、本発明のシート送り装置1は、樹脂形成された平板状の装置フレーム2をベースとして、この装置フレーム2上に載置手段(給紙トレイ10)を備えた給紙手段(給紙ユニット3)と、この給紙ユニット3から繰り出された原稿シートを下方の画像読取装置61のプラテン6面に搬送するための搬送ユニット5と、前記画像読取装置で読み取られた原稿シートを排紙するための排紙トレイ11を備えた排紙ユニット4とで構成されている。
【0015】
前記装置フレーム2は、その一端を画像読取装置61に設けられた図示外のヒンジ部材を介して前記プラテン6面に対して開閉可能に取り付けられる。
【0016】
前記給紙ユニット3は、図2に示されるように、給紙トレイ10に載置された原稿シートを繰り出す繰り出しローラ13、複数枚重なった原稿を一枚に分離する分離部材15、原稿シートの給紙を案内する給紙ガイド16a,16b、原稿シートを給紙する給紙ローラ17、原稿シート端を検出するレジストセンサS1、レジストローラ対18及び原稿シートのプラテン上での停止タイミングを制御するタイミングセンサS2等で構成されている。
【0017】
前記給紙ユニット3に備えられている給紙トレイ10は、図2及び図3に示されるように、原稿シートの先端側を載置する固定トレイ10aと原稿シートの後端側を載置する可動トレイ10bとで分離形成されている。前記固定トレイ10aは給紙ユニット3内の給紙ローラ17に向けて固定されており、前記可動トレイ10bは、そのシート載置面の両サイドに設けられたアーム部材21を介して前記装置フレーム2に立設する一対の側板7に回転自在に取り付けられている。また、前記可動トレイ10bの下面には両サイドから下方に延びる支持脚23が設けられ、該可動トレイ10bを下降させたときに、前記支持脚23が排紙トレイ11の載置面の原稿シート収納領域を避けた位置に当接して回転が規制される構成になっている。このとき、可動トレイ10bの載置面は、前記固定トレイ10aの載置面と連続した載置面を形成し、原稿シートの給紙が行える状態となる。
【0018】
前記固定トレイ10aと可動トレイ10bの連接部には、図5及び図6に示すように、前記可動トレイ10bを回転させたときに生じる隙間を塞ぐシート状の進入防止部材31がスライド可能に配設されている。ここで、図5は前記進入防止部材31の取付構造を示し、図6は固定トレイ10aと可動トレイ10bとを前記進入防止部材31を介して取り付けたときの状態を示したものである。前記進入防止部材31は可撓性を備えた薄いシート材(マイラー)で形成されており、その一端は可動トレイ10bの背面側に設けられている背面カバー22の内側に貼り付け固定され、他端は固定トレイ10aが固定されているフレーム34側に延びている。前記進入防止部材31には、可動トレイ10bの回転方向に沿ってスリット32が形成されており、このスリット32に段ネジ33を嵌め込んで前記フレーム34に支持されている。図6に示されるように、前記進入防止部材31を固定トレイ10aと可動トレイ10bの間に介在させることによって、可動トレイ10bの上方への回転動作に伴って、前記進入防止部材31がスリット32にガイドされながら引き出されるため、固定トレイ10aと可動トレイ10bとの間に生じる隙間を塞ぐことができる。
【0019】
前記図5及び図6に示したように、本実施形態の進入防止部材31は、シート載置面の順方向略中央部に設けられているので、小サイズの原稿シートを給紙する場合や進入防止部材31の幅を狭く形成した場合であっても、原稿シートの脱落を確実に防止することができる。また、前記進入防止部材31にV字状の切込を入れているので、繰り出しローラ13等の給紙機構部品が配設されている固定トレイ10a方向にスライドさせたときに、前記繰り出しローラ13等における接触を回避して動きをスムーズにすることができる。
【0020】
また、図4に示したように、可動トレイ10bは、原稿シート載置面から繰り出しローラ13近傍に向けて延びるアーム部材21の回転軸24を支点として回転可能な構造となっている。このように回転中心が給紙ユニット3の上方に設定されているので、可動トレイ10bの上方にある繰り出しローラ13や給紙カバー12に衝突してその回転範囲が制限されることがなく、可動トレイ10bの回転角度を大きくとることができる。このため、排紙トレイ11上に順次積載されてくる画像読取済の原稿シートの取り出しや排紙ユニット5内でジャムした原稿シートの取り除きが容易となる。
【0021】
次に、前記進入防止部材31を設けた給紙トレイ10の回転作用を図7に示した概念図に基づいて説明する。図7(a)は、原稿シートPを通常の給紙位置に可動トレイ10bを静止させたときの状態を示したものである。この状態にあっては、前記可動トレイ10bの載置面と固定トレイ10aの載置面とで連続した載置面を形成しており、原稿シートPの給紙が可能である。このように、給紙トレイ10上に原稿シートPが載置されている状態で排紙トレイ11にある原稿シートやジャムした原稿シートを取り除こうとする場合は、回転軸24を支点として前記可動トレイ10bを反時計方向に回転させる。この回転操作によって、給紙トレイ10上に載置されている原稿シートPも同様の回転方向の作用を受けるため、固定トレイ10aと可動トレイ10bとの隙間に原稿シートPの先端部がずれ込むが、図7(b)に示すように、可動トレイ10bの回転に伴い進入防止部材31が回転方向に引き出されてくるので、その隙間を塞いで原稿シートPの脱落が防止される。
【0022】
このようにして、排紙あるいはジャムした原稿シートを取り除いた後に、可動トレイ10bを前記図7(a)の通常の給紙位置に移動する。この際、図7(c)に示されるように、可動トレイ10bの先端は、進入防止部材31上にある原稿シートPの先端を持ち上げながら固定トレイ10aの上方の位置に移動するので、進入防止部材31上にある原稿シートPが固定トレイ10aの後端部に引っ掛かって損傷する恐れがなくなる。
【0023】
なお、上記実施形態では進入防止部材31の一端を可動トレイ10bの背面カバー22に固定して取り付け、他端側をスライド自在に固定トレイ10aの下方のフレーム34に取り付けたが、進入防止部材31の一端を可動トレイ10bの背面カバー22にスライド自在に取り付け、他端側を固定トレイ10aの下方のフレーム34に固定して取り付けてもよい。
【0024】
上記構成からなる給紙ユニット3から給紙された原稿シートは、搬送ユニット5を経由して排紙ユニット4へ送られて排紙される。前記搬送ユニット5は、図2に示したように、駆動ローラ62と従動ローラ63の間に張設された搬送ベルト68を備えている。前記駆動ローラ62は、図示しない搬送モータからギヤ等を介して駆動されている。また、前記給紙ユニット3から給紙される原稿シートを画像形成装置本体61に備えられているプラテン6上に正確に搬送し、精緻な画像読み取りを行うために複数の押圧ローラ64a,64b,64c,64dが設けられている。
【0025】
排紙ユニット4は、排紙する原稿シートを案内する排紙ガイド65、画像の読み取りが終了した原稿シートを排紙トレイ11に向けて搬送する排紙ローラ66、排紙される原稿シートの端を検出する排紙センサS3、原稿シートの反転を検出する反転センサS4、原稿シートを反転させる反転ローラ67、原稿シートの排紙経路を制御する排紙フラッパ68、原稿シートの反転経路を制御する反転フラッパ70と原稿シートを前記反転ローラ67に押圧するピンチローラ71等で構成されている。
【0026】
前記構成からなる排紙ユニット4は、装置フレーム2の原稿搬送方向に沿った下流側端部に設置されており、前記排紙ガイド65、排紙ローラ66、反転ローラ67、排紙フラッパ69、反転フラッパ70、ピンチローラ71が一対の側板7に取り付けられている。また、排紙トレイ11は、スイッチバック路44のガイドを兼用する装置フレーム2の原稿排紙方向の先端側に回転可能に支持されている。これによって、原稿シートがスイッチバック路44で滞留した場合に、前記排紙トレイ11を上方向に持ち上げることで原稿シートを容易に取り除くことができる。
【0027】
一方、給紙トレイ10は前述したように、その支持脚23が排紙トレイ11のシート載置面上に当接した状態で支持されているので、図8に示すように排紙トレイ11を回転すると可動トレイ10bも連動して回転する。つまり、可動トレイ10bの支持脚23が排紙トレイ11の回転に連動して可動トレイ10bを回転させるための連動手段として作用する。
【0028】
本発明のシート送り装置1は、前記可動トレイ10bや排紙トレイ11を回転させたときに、所定の回転位置で保持する第1の保持手段(給紙トレイ回転保持機構)及び第2の保持手段(排紙トレイ回転保持機構)を備えている。前記給紙トレイ回転保持機構は、図8及び図9に示されるように、一端が装置フレーム2に回転自在に取り付けられる第1保持アーム45と、この第1保持アーム45をスライドさせるスライド溝46が形成された第1ホルダ47と、この第1ホルダ47と前記第1保持アーム45の他端との間に取り付けられた弾性手段としてのコイルバネ48とで構成される。
【0029】
前記第1保持アーム45は、その一端を装置フレーム2に回転自在に連結する連結部材49によって回転支持され、他端が係合ピン50を介して前記スライド溝46に係合している。前記第1ホルダー47は、可動トレイ10bの背面カバー22の下面に取り付けられており、可動トレイ10bの回転に連動して第1保持アーム45の一端に設けられた係合ピン50がスライド溝46にガイドされながら移動し、この第1保持アーム45は装置フレーム2に回転自在に連結された連結部材49を支点として移動する。このとき、前記第1ホルダ47に設けられているコイルバネ48は可動トレイ10bと第1保持アーム45の回転に応じて縮み、所定の位置でコイルバネ48による弾性力と可動トレイ10bの荷重によって、第1保持アーム45の他端がスライド溝46に沿って下方に移動する力とがつり合い、これによって、可動トレイ10bは所定の回転位置に静止することができる。
【0030】
なお、本実施形態において、給紙トレイ回転保持機構に設けられるスライド溝46は、その延設方向に対して、前記第1保持アーム45が85度近辺の傾斜を保持するように規制されている。これは、スライド溝46の延設方向と第1保持アーム45とのなす角度が90度以上になると、可動トレイ10bに連動して第1保持アーム45が円滑に移動されず、可動トレイ10bの回転動作の妨げとなるためである。前記コイルバネ48については、スライド溝46の延設方向と第1保持アーム45とが80度近辺の傾斜角にて、第1保持アーム45がスライド溝46に沿って下方に移動する力とつり合う。前記傾斜角が80度より小さい角度では、第1保持アーム45がスライド溝46に沿って下方に移動する力よりも弾性力が小さくなり、傾斜角が80度よりも大きい角度では、第1保持アーム45がスライド溝46に沿って下方に移動する力よりも弾性力が大きくなるようなバネ定数のコイルバネ48を選択している。
【0031】
図10乃至図12に示す排紙トレイ回転保持機構は、装置フレーム2の一端に設けられた回転軸43を支点として排紙トレイ11全体を回転させるために、一端が装置フレーム2に回転自在に取り付けられる第2保持アーム55と、この第2保持アーム55をスライドさせるスライド溝56が形成された第2ホルダ57と、この第2ホルダ57と前記第2保持アーム55の他端との間に取り付けられたコイルバネ58とで構成される。このような構成部材からなる排紙トレイ回転保持機構の基本的な動作は、前記給紙トレイ回転保持機構と同様であるので、説明は省略する。
【0032】
また、前述したように、前記給紙トレイ回転保持機構と排紙トレイ回転保持機構とをそれぞれ設けると共に、前記可動トレイ10bを排紙トレイ11に対して一定の隙間を設けて支持する支持脚23が設けられている。前記支持脚23は、前記排紙トレイ11に排紙される原稿シートを積載する隙間を形成する以外に、前記排紙トレイ11を回転させる際に、その回転を可動トレイ10bに伝達する連結部材を兼ねている。したがって、前記排紙トレイ11を回転させると、それに伴って可動トレイ10bも回転させることができるので、前記排紙トレイ11の下部でジャムしたシートを容易に取り除くことができる。
【0033】
以上説明したように、本発明のシート送り装置1によれば、給紙トレイ10が原稿シートの先端側を載置する固定トレイ10aと、原稿シートの後端側を載置する可動トレイ10bとに分割され、前記固定トレイ10aに対して、可動トレイ10bが大きく回転可能な構造となっているので、その下の排紙トレイ11に排紙される原稿シートの取り出しや、排紙ユニット内でジャムしたシートの取り除きが容易になる。
【0034】
また、前記可動トレイ10bと固定トレイ10aとの間に可撓性のフィルムで形成された進入防止部材31をスライド可能に掛け渡しているので、前記可動トレイ10bに給紙中の原稿シートが残っている状態で大きく回転させたとしても、給紙トレイ10から原稿シートが脱落するのを防止することができる。
【0035】
さらに、前記可動トレイ10bと排紙トレイ11の回転を所定位置で保持する回転保持機構が設けられているので、原稿シートの排出作業や装置のメンテナンス作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート送り装置の全体を示す斜視図である。
【図2】上記シート送り装置の断面図である。
【図3】上記シート送り装置の給紙ユニットの要部断面図である。
【図4】上記給紙ユニットの可動トレイを持ち上げた状態を示す説明図である。
【図5】上記給紙ユニットの給紙トレイに設けられる進入防止部材の斜視図である。
【図6】上記進入防止部材が組み込まれた給紙ユニットの内部構造を示す斜視図である。
【図7】上記給紙トレイの回転動作を示す作用図である。
【図8】上記シート送り装置における給紙トレイ回転保持機構を示す断面図である。
【図9】上記給紙トレイ回転保持機構の要部を示す斜視図である。
【図10】上記シート送り装置における排紙トレイ回転保持機構を示す断面図である。
【図11】上記排紙トレイ回転保持機構の要部を示す斜視図である。
【図12】上記給紙トレイ回転保持機構の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 シート送り装置
2 装置フレーム
3 給紙ユニット
4 排紙ユニット
5 搬送ユニット
10 給紙トレイ
10a 固定トレイ
10b 可動トレイ
11 排紙トレイ
21 アーム部材
24 回転軸
31 進入防止部材
45 第1保持アーム
55 第2保持アーム
61 画像形成装置
Claims (8)
- 装置フレームに固定して取り付けられる固定トレイ及び前記装置フレームに対して回転自在に支持された可動トレイを備える載置手段と、シートを処理する処理部に前記載置手段上のシートを給紙する給紙手段とを備えたシート送り装置において、
前記装置フレームに回転自在に取り付けられ、前記可動トレイを前記固定トレイから離れる方向に回転支持するアーム部材と、前記可動トレイを回転させたときに前記固定トレイとの間に生じる隙間にシートの進入を防止する進入防止部材とを設け、
前記進入防止部材を、可撓性の薄板部材で構成するとともに、前記進入防止部材の一端を可動トレイに固定し、他端を固定トレイ側にフリー状態で延接したことを特徴とするシート送り装置。 - 前記進入防止部材が前記固定トレイ及び可動トレイの幅方向の少なくとも中央部に設けられた請求項1に記載のシート送り装置。
- 前記可動トレイを所定の回転位置で保持する第1の保持手段を備えてなる請求項1に記載のシート送り装置。
- 前記可動トレイの下方に配置され、前記処理部で処理されたシートを収納する排紙トレイを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート送り装置。
- 前記排紙トレイを前記装置フレームに回転自在に取り付けると共に、所定の回転位置で保持する第2の保持手段を備えてなる請求項4に記載のシート送り装置。
- 前記排紙トレイの回転に連動して前記可動トレイを回転させる連結部材を前記可動トレイの下部に設けた請求項4に記載のシート送り装置。
- 前記固定トレイ側にフリー状態で延接された進入防止部材の他端が、前記固定トレイ側でスライド可能である請求項1に記載のシート送り装置。
- 前記進入防止部材には、前記可動トレイの回転方向に沿ってスリットが形成され、このスリットに段ネジを嵌め込んで、前記固定トレイの背面側に設けられたフレームに取り付けることによって、前記進入防止部材の他端側をスライド可能に支持することを特徴とする請求項7に記載のシート送り装置。
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