JP3634003B2 - 動力伝達用チェーンベルト - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、プーリトランスミッション、とくに可変プーリトランスミッションのプーリを連結するのにとくに適した動力伝達用チェーンベルトに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
動力伝達用チェーンベルトは、一般に、各々全幅のストラットを保持する二つの半チェーンを含んでおり、これらの半チェーンは並んで配置されるとともに、各半チェーンが位相調整されるように、1/2ピッチの距離だけ互いにオフセットされている。ストラットは、対向する半チェーンのリンクによって支持されたストラットの自由端と交互に配置されている。半チェーンをオフセットすることにより、チェーンのノイズ発生が減少することが期待されている。
【0003】
入力軸すなわちドライブシャフトから出力軸すなわちドリブンシャフトにトルクを伝達するための可変プーリトランスミッションが相当な期間使用されている。これらのトランスミッションでは、一対のシーブまたはフランジから構成される第1のプーリが、少なくとも一方のシーブが他方のシーブに対して軸上を動き得るように入力軸に取り付けられている。同様にして構成された第2の調節自在なプーリは出力軸に取り付けられている。入力軸が駆動されたとき、チェーンは二つのプーリ間でトルクを伝達する。一方のプーリの有効径が変化すると、他方のプーリの有効径が逆側に変化して、入,出力軸間の速比が滑らかに連続して調節される。
【0004】
可変プーリトランスミッションチェーンの一つのタイプにおいては、チェーンリンクが交互に配置されたリンクの組で与えられている。リンクは、枢支部材を受け入れるための整列された開孔を有している。枢支部材は、駆動噛合い時にシーブを枢支部材の端部に直接接触させることによって、チェーンおよびプーリシーブ間で動力伝達のための手段を提供し得る。
【0005】
間隔を隔てて配置された枢支部材間においてチェーン上に位置する負荷ブロックまたは荷重伝達部材もまた、プーリ間での動力伝達のための手段を提供し得る。負荷ブロックはチェーンのリンクの回りに延びており、その中にチェーンリンクを受け入れるための一つまたはそれ以上の窓部を有している。負荷ブロックは、プーリおよびチェーン間で駆動噛合いが行われるように、プーリのシーブ面と係合するテーパの付いた外側面または端面を有している。CVT(Continuously Variable Transmission)に使用するのに適したこのような動力伝達用チェーンの例が、米国特許第 4,911,682号および第 4,507,106号に示されている。
【0006】
また、負荷ブロックは、リンク下方の通路内で運ばれるストラットの形態をとることもできる。このタイプのチェーンの例が、米国特許第 5,007,883号に示されている。このタイプのチェーンにおいては、幾つかの組における少なくとも幾つかのリンクが、動力を伝達するストラットを受け入れるための通路を限定するつま先部または突出部を有している。
【0007】
上記トランスミッションチェーンが使用される場合には、負荷ブロックまたはストラットがプーリの側面に接触するときにノイズが発生する。その一方、消費者はますますより静かな環境を求めており、このため、チェーンの運転に伴うノイズを減少させることに努力が向けられてきている。
【0008】
ノイズ問題の一つの解決策は、1ピッチ長以上の長さのリンクを使用し、ストラットの長さを変更し、窓部を受け入れるチェーンの長さを変えることを含んでいる。チェーンのこのようなプーリ噛合い特性を変えることによって、チェーンの運転に伴うノイズパターンが変更されて、より受け入れられやすくなる。
【0009】
他の解決策は、並んで配置され、かつ1/2ピッチの距離だけ互いに位相が離れた関係にある二つのチェーンを使用することである。このタイプのチェーンの例は米国特許第 5,215,505号に示されており、該特許には、I型のフリクションプレートの形態をとる負荷ブロックを示されている。このフリクションプレートは、チェーンを受け入れるための左側および右側の凹部をそれぞれ有している。各チェーンは、交互に配列されかつ同じ厚みを有するリンクを同じ数だけ有している。
【0010】
各チェーンは、1/2ピッチ距離だけ互いに位相調整されて配置されており、すなわち、一方のチェーンの枢支ピンの中心が、他方のチェーンの隣り合う二つの枢支ピンの各中心間の略中間位置に位置している。あるフリクションプレートは一方のチェーンのリンクの頂上部または底部の切欠きに係合しており、隣り合うフリクションプレートは他方のチェーンのリンクの頂上部または底部の切欠きに係合している。
【0011】
本発明の目的は、運転時のノイズを低減できるばかりでなく、安価で組立てを容易に行うことができ、しかも耐久性および寿命を向上できる大容量の動力伝達用チェーンベルトを提供することにあり、このため、本発明のチェーンベルトにおいては、二つのチェーンが並んで配置されかつ互いにオフセットされた、ストラット型の動力伝達負荷ブロックを提供している。各ストラットは、二つのチェーンの横方向の全幅に実質的に等しい横方向の幅を有している。各ストラットの一部分は、一方のチェーンのリンクに設けられたつま先部によって限定される通路内で確実に運ばれる。また、ストラットの他の部分つまりストラット自由端は、他方のチェーンのリンクによって支持される。したがって、ストラットは横方向に自由に運動できるようになり、ストラット全体の耐久性が向上する。この結果、チェーンはより耐久性に富むようになることが期待される。また、互いにオフセットされた二つの半チェーンを全幅のチェーンが含んでいることから、チェーンの運転に伴うノイズが減少することが期待される。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、第1の半チェーンと、第2の半チェーンとを備えている。第1の半チェーンは、複数の組み合わされたリンクの組を有し、該各組が、第1の横幅を決定するような横方向に整列された複数のリンクを有するとともに、無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材を有し、さらにリンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部を有しており、各つま先部が内側フランク面と外側フランク面とから限定され、その一部分が通路内に配置され、かつ他の部分が第1の横幅を越えて延びている複数のストラットを有している。第2の半チェーンは、複数の組み合わされたリンクの組を有し、該各組が、第2の横幅を決定するような横方向に整列された複数のリンクを有するとともに、無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材を有し、またリンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部を有しており、各つま先部が内側フランク面と外側フランク面とから限定され、その一部分が通路内に配置され、かつ他の部分が第2の横幅を越えて延びている複数のストラットを有し、さらに、第1および第2の半チェーンが並んで配置され、第1の半チェーンのストラットの延長部分が第2の半チェーンのストラットの延長部分と交互に配置され、各ストラットが第1および第2の半チェーンの横方向の全幅にわたって延びており、第1の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第2の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクのストラット接触面によって実質的に支持され、第2の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第1の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクのストラット接触面によって実質的に支持されていることを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項1において、各リンクが、下方に延びかつ対向する一対のつま先部を有し、該各つま先部が、内側フランク面および外側フランク面によって限定されるとともに、内側フランク面が円弧状に形成され、湾曲したクロッチ部によって連結されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項2において、リンクのストラット接触面が、リンクの本体内に中心を有する少なくとも一つの半径によって形成された凸面を含むとともに、凹面を介して外側フランク面に接続されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項3において、チェーンが完全に屈曲した位置において、第1の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第2の半チェーンのリンクの凹面と接触し、第2の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第1の半チェーンのリンクの凹面と接触していることを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、可変プーリトランスミッション用の動力伝達用チェーンベルトにおいて、第1の半チェーンと、第2の半チェーンとを備えている。第1の半チェーンは、複数の組み合わされたリンクの組を有し、該各組が、第1の横幅を決定するような横方向に整列された複数のリンクを有するとともに、無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材を有し、さらにリンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部を有し、各つま先部が内側フランク面と外側フランク面とから限定され、その一部分が通路内に配置され、かつ他の部分が第1の横幅を越えて延びている複数のストラットを有し、各ストラットが、トランスミッションのプーリと接触する縁面を有している。第2の半チェーンは、複数の組み合わされたリンクの組を有し、該各組が、第2の横幅を決定するような横方向に整列された複数のリンクを有するとともに、無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材を有し、またリンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部を有し、各つま先部が内側フランク面と外側フランク面とから限定され、その一部分が通路内に配置され、かつ他の部分が第2の横幅を越えて延びている複数のストラットを有するとともに、各ストラットがトランスミッションのプーリと接触するための縁面を有し、第1および第2の半チェーンが並んで配置され、第1の半チェーンのストラット延長部分が第2の半チェーンのストラット延長部分と交互に配置され、各ストラットが第1および第2の半チェーンの横方向の全幅にわたって延びており、第1の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第2の半チェーンのリンクの外側フランク面のストラット接触面によって実質的に支持されるとともに、第2の半チェーンのストラット延長部分が、第1の半チェーンのリンクの外側フランク面のストラット接触面によって実質的に支持され、チェーンが実質的な非関節運動位置から関節運動位置に移行するときに、ストラット延長部分がストラット接触面と実質的な接触状態を保っていることを特徴としている。
【0017】
請求項6の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項5において、内側フランク面が、ストラットの上端に形成された長手方向の溝と係合する二つの対向突出部を限定していることを特徴としている。
【0018】
請求項7の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項5において、ストラット接触面が、外側フランク面をリンク側部に接続していることを特徴としている。
【0019】
請求項8の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項7において、ストラット接触面が凸面であって、リンク本体内に中心を有する半径の円弧によって形成されていることを特徴としている。
【0020】
請求項9の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項8において、ストラット接触面が凹面を介して外側フランク面に接続されていることを特徴としている。
【0021】
請求項10の発明に係る動力伝達用チェーンベルトは、請求項9において、チェーンが完全に屈曲した位置において、第1の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第2の半チェーンのリンクの凹面と接触し、第2の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第1の半チェーンのリンクの凹面と接触していることを特徴としている。
【0022】
【作用】
本発明は、とくに可変プーリトランスミッションに使用されるチェーンベルトに関し、このチェーンベルトは、並んで配設されかつ互いに1/2ピッチの距離だけオフセットされた二つの半チェーンを含んでいる。半チェーンは、並んで配置されたときに、チェーンの横方向の全幅を限定している。各半チェーンは内側リンクを含み、該内側リンクは、間隔を隔てて配置されかつストラットを受け入れる通路を限定する一対のつま先部を有している。ストラットは、各半チェーンの横幅よりも実質的に大きく、かつチェーンの全幅と実質的に等しい横幅を有している。
【0023】
チェーンのために設けられたストラットの全数のうちの半分は、第1の半チェーンに関係しており、残りの半分は第2の半チェーンに関係している。第1の半チェーンに関係するストラットのうちの少なくとも幾つかは、第1の半チェーンのリンクの通路内で確実に支持される部分を有している。第2の半チェーンに関係するストラットのうちの少なくとも幾つかは、第2の半チェーンのリンクの通路内で確実に支持される部分を有している。
【0024】
各半チェーンおよびそれぞれに関係するストラットが並んで組み立てられるとき、ストラットは組み合わされるとともに、一方の半チェーンにおけるストラットの延長部分すなわち自由端が、他の半チェーンの横方向の幅を越えて延び、他方の半チェーンのリンクに支持される。好ましくは、ストラットの自由端は実質的に接触して、他の半チェーンのリンクにおける外側フランク面に隣接する部分で支持される。このようにして、チェーンの横方向の全幅にわたってストラットを支持する方法で、可変プーリトランスミッションに適した位相調整チェーンベルトが簡単に組み立てられることになる。
【0025】
本発明の一実施態様においては、可変プーリトランスミッションに使用されるチェーンベルトが、並んで配置されかつ互いにオフセットされた第1の半チェーンおよび第2の半チェーンから構成されている。第1の半チェーンは、一対の保持リンクによって差し込まれた内側リンクの配列された複数の組を有している。内側リンクおよび保持リンクの各々は二つの開孔を有しており、各開孔は横方向に配列されるとともに、第1の横方向幅を限定する枢支部材によって連結されている。
【0026】
内側リンクは、間隔を隔てて配置されかつ垂れ下がった一対のつま先部を有しており、各つま先部は、内側フランク面および外側フランク面から構成されている。つま先部は、二つの内側フランク面とクロッチ部とからなる連続する内側面を限定している。つま先部はまた、ストラットの一部分を受け入れるための通路を限定しており、ストラットの他の部分は第1の半チェーンの第1の横方向幅を越えて延びている。チェーンの横方向の整列状態が確保されるように、枢支部材たとえば圧入ピンを支持するための特別な枢支部材保持リンクまたは端リンクを内側フランク面がその最外側に有している場合には、一組または一列おきに配置されるのが好ましい。
【0027】
第2の半チェーンもまた、一対の保持リンクによって差し込まれた内側リンクの配列された複数の組を有している。好ましくは、第2の半チェーンを構成する内側リンクおよび保持リンクは、第1の半チェーンを構成する内側リンクおよび保持リンクと同一である。内側リンクおよび保持リンクの各々は、横方向に整列されかつ第2の横方向幅を決定するように枢支部材によって連結された二つの開孔を有している。
【0028】
内側リンクは、間隔を隔てて配置されかつ垂れ下がった一対のつま先部を有しており、各つま先部は、内側フランク面および外側フランク面から構成されている。つま先部は、二つの内側フランク面およびクロッチ部からなる連続する内側面を限定している。つま先部はストラットの一部分を受け入れるための通路を限定しており、ストラットの他の部分は、第2の半チェーンの第2の横方向幅を越えて延びている。チェーンの横方向の整列状態を確保するために、枢支部材を受け入れるための特別な枢支部材保持リンクまたは端リンク、たとえば圧入ピンを内側リンクがその最外側に有している場合には、一組または一列おきに配置されるのが好ましい。また第1の半チェーンと第2の半チェーンとは同一である方が好ましい。
【0029】
第1,第2の半チェーンおよびこれらに関係するストラットは、第1の半チェーンのストラットを第2の半チェーンのストラットに組み合わせることによって組み立てられている。好ましくはストラットは、第1および第2の半チェーンの横方向の全幅に実質的に等しい横方向の幅を有している。半チェーンおよびこれらに関係するストラットが並んで組み立てられる場合には、ストラットが組み合わされ、その延長部分すなわち各ストラットの自由端がチェーンの横方向の全幅を越えて延び、他の半チェーンのリンクによって支持される。好ましくは、第1の半チェーンのストラットの自由端は接触して、第2の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクの部分で支持される。
【0030】
同様に、第2の半チェーンのストラットの自由端は、第1の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクの部分に接触する。このようにして、全幅のストラットが与えられ、チェーンの横方向の全幅にわたって支持されることになる。このようにして、ストラット全体の耐久性が向上する。
【0031】
【実施例】
図1は、一般に、米国特許第 5,007,883号に図示されたタイプの可変プーリトランスミッションに使用される本発明によるチェーンベルト10を示している。なお、該特許は本明細書の中に参考として組み込まれている。
【0032】
本発明のチェーンベルト10は、並んで配置された第1の半チェーン12および第2の半チェーン14から構成されており、各半チェーンは1/2ピッチだけ互いにオフセットされている。組み立てられたとき、チェーン10は、第1および第2の半チェーンの各横方向幅を組み合わせた、すなわち第1および第2の半チェーン全体の横方向幅と実質的に等しい横方向幅を有している。各半チェーンはどんな横方向幅を有していてもよいが、同一の横方向幅を有している方が好ましい。また各半チェーンは構造上も同一である方がより好ましい。
【0033】
各半チェーン12,14は、内側リンク30の組に差し込まれた保持リンク16の複数の組を有している。内側リンク30は、一つのリンクの組の開孔が隣接するリンクの組の開孔と横方向に整列するように、組み合わされている。このようにして、関節運動をしない固定された列18と、関節運動をする列20とが定められる。関節運動をしない列18においては、一組の内側リンクの両方の開孔が、対向する保持リンクの両方の開孔と整列している。関節運動をする列20においては、一組の内側リンクの一つの開孔が、対向する保持リンクの一つの開孔と整列している。
【0034】
保持リンク16は当該技術分野で知られているようなどんな形態であってもよく、これには米国特許出願第08/196,310号(事件整理番号 93003)に示され記述されているものを含んでいる。この特許出願は本件出願の譲受人と同一人に譲渡されており、また本明細書の中に参考として組み込まれているものである。
【0035】
枢支部材22は、無端状チェーンを形成するように、保持リンク16と内側リンク30の開孔内に嵌め込まれている。枢支部材はロッカージョイントを含んでいてもよく、このロッカージョイントは、たとえば米国特許第 4,507,106号に示すようなピンおよびロッカーを含んでいる。なお、該特許は本明細書の中に参考として組み込まれている。枢支部材はまた、本明細書の中に参考として組み込まれた米国特許出願第07/961,077号に記述されているような単一ピンを含んでいてもよい。
【0036】
負荷ブロックまたはストラット130は、プーリのフランジ面と係合するように、内側リンクの各組に関係している。ストラットは硬い金属製のブロックであり、これにより、プーリトランスミッションの運転中における高強度,安定性および耐摩耗性を得ることができる。
【0037】
図5についてさらに詳細に説明すると、第1の半チェーンまたは第2の半チェーンのいずれかのチェーンの中で用いられる内側リンク30の正面図が示されている。図5に示された内側リンクの特定の形状は本発明に有用であることが分かっているが、本発明の目的を達成するものであればいかなる形状であってもよい。第1および第2の半チェーンを組み立てるのに単一の内側リンク形状が用いられる方が好ましく、これにより、コストを低減でき、製作工程を簡略化できる。
【0038】
内側リンク30は、一般に垂直方向の中心線32に関して対称である。また内側リンク30は、好ましくは実質的に水平な頂上部34と、間隔を隔てて配置されかつ垂れ下がった二つのつま先部70,90を有する底部42とから構成されており、これらつま先部によって通路が限定されている。頂上部および底部は両側部54,56で連結されており、これら両側部は、必ずしも垂直でなくてもよいが、実質的に垂直である方が好ましい。上述のようにリンクは、枢支部材22を受け入れるための一対の開孔58および60を有している。
【0039】
頂上部34は、好ましくは曲面36を介して各側部に連結されており、曲面36は、開孔の縁部に中心40を有する円弧38によって形成されている。なお、リンクが対称なので一方の中心40についてのみ示している。両側部54,56は底部42に連結されており、ストラット接触面44を限定している。
【0040】
リンクのストラット接触面44は、図8ないし図10にもっともよく示され、以下においてより詳細に記述されるように、ストラットの自由端に実質的に接触してこれを支持している。より詳細には、ストラット接触面44は、垂れ下がったつま先部70,90および両側部56,54に隣接して配置された部分で限定されている。ストラット接触面44は凸面である方が好ましく、リンク30の本体内に中心を有する円弧によって形成される。好ましくは、ストラット接触面44は、リンクの本体内に中心52を有する円弧50から形成されている。この好ましい実施態様においては、ストラット接触面44は、開孔内に中心48を有する円弧46から形成された丸い凸面を介して両側面54,56に接続されている。
【0041】
上述のように、リンクは、間隔を隔てて配置されかつ垂れ下がった二つのつま先部を含んでいる。つま先部70はつま先部90と対称であり、両者とも、チェーン10を適切に配置したときに、可変プーリトランスミッション内の軸に向かう方向に配設されている。つま先部70は、つま先底部82で連結された外側フランク面72および内側フランク面80によって限定されている。つま先底部82は丸い方が好ましく、つま先部内に中心86を有する円弧84から形成されている。外側フランク面72はストラット接触面44に接続されている。好ましくは、外側フランク面は、リンク外側に中心78を有する円弧76によって形成された凹面74を介してストラット接触面44に連結されている。
【0042】
同様に、つま先部90は、つま先底部102で連結された外側フランク面92および内側フランク面100によって限定されている。つま先底部102は丸い方が好ましく、つま先部内に中心106を有する円弧104から形成されている。外側フランク面92はストラット接触面44に連結されている。好ましくは、外側フランク面は、リンク外側に中心98を有する円弧96によって形成された凹面94を介してストラット接触面44に連結されている。
【0043】
内側フランク面80および100は鋭角に形成されており、丸いクロッチ部110で連結されている。クロッチ部110は複数の半径によって構成され、そのうちの少なくとも一つの半径がリンクの垂直中心線32上に中心を有している。好ましくは、クロッチ部110は三つの円弧から形成されており、第1の円弧112は中心114を有し、第2の円弧116は中心線32上に配置された中心118を有し、第3の円弧120は中心線32上において中心118より下方に配置された中心122を有している。
【0044】
つま先部70,90および各内側フランク面80,100は、ストラット130のための通路124を形成するために、間隔をあけて配置されている。内側フランクおよび丸いクロッチ部の形状によって、実質的に円形の通路124を形成している対向するつま先部が形作られている。内側フランク80および100は好ましくは突出部88および108を有しており、それぞれ通路内の形状を限定している。この形状の限定が、ストラットの一部分を保持するのを助けている。
【0045】
負荷ブロックまたはストラット130は、各半チェーンにおける内側リンク30の各列に関係しており、対向するつま先部によって限定された通路124内に支持されている。内側リンクを配列することによって、横方向に延びる複数の通路が各半チェーンに形成されることが当業者には理解されるだろう。とくにリンク列の各組、すなわち関節運動をする各列および関節運動をしない各列は、ストラットの一部分を運ぶ横方向の通路を有している。図6にもっともよく示されているように、ストラット130は垂直方向の中心線132に関して対称であり、頂上部134,丸い二つのリンク接触面140,二つの溝150,第1の面156,第2の面158,底部160,およびプーリ面のフランジと接触する端部168を有している。
【0046】
頂上部134および丸い接触面140を含むストラット上部は、通路124と形状が似ており、通路内にストラットを配置できるように、通路の大きさよりもわずかに小さくなっている。好ましくは、頂上部134は、垂直方向の中心線132上に中心138を有する円弧136によって形成されている。丸い接触面140はそれぞれ複数の円弧から形成されており、該円弧の一つは垂直方向の中心線上に中心が位置している。好ましくは、丸い接触面140は、頂上部を接続する中心144の第1の円弧142と、中心線132上に中心148を有する第2の円弧146とから形成されている。
【0047】
溝150は、丸い接触面と各々実質的に垂直な面156,158との間に設けられており、ストラット本体の外側に中心154を有する円弧152から形成されている。また溝150は、ストラットがリンクの通路内でスライド可能に受け入れられて保持されるように、つま先部の内側フランク上の各突出部88,108を補完するように形成されている。また、ストラットが通路内で支持されているとき、対向する各突出部88,108とこれに対応するストラット上の溝150とによる相互の係合によって、ストラットのリンクに対する相対的な垂直方向の運動が妨げられている。
【0048】
上述のように、本発明のストラット130は好ましくは単一のブロックであって、数枚のプレートからなり、かつこれらが隣接して配置された従来の負荷ブロックよりも強固である。これら従来の負荷ブロックもまた、窓部あるいは開口を有しており、チェーンは開口内に位置している。本発明のストラットは硬い部材であって、負荷ブロック内に延びる開口や窓部を有してはいない。ストラットの外側縁部または端部168は、トランスミッション内プーリのフランジと係合するように形成されている。したがって、負荷ブロックが硬い金属製のものである場合には、プーリとの接触用の均一な端面168を形成することは比較的容易である。
【0049】
従来の負荷ブロックについて幾枚かのプレートの大きさが少し異なっていたり、チェーンの回りの異なった位置に配置されていたりした場合には、プーリと接触するように配置された外側縁部にわずかな変形が現れるだろう。このような変形は、負荷ブロックについて不均一な外表面となって現れる。このような状態では、負荷ブロックを構成するプレートのすべてがプーリと接触するわけではない。このようなことが起こると、負荷ブロックを構成するプレート間に不均一な荷重が作用して、プーリ間でのトルク伝達やトランスミッション内での使用中の耐摩耗性に関して負荷ブロックが効果的なものでなくなってしまう。
【0050】
本発明による硬い単一のブロックは、従来の負荷ブロックの幾つかのものが有する上記欠点を排除する。また、たとえ本発明のストラットが各半チェーンのリンクと積極的に係合するとしても、従来技術に付随する耐久性の問題に帰着するような固定された状態では、ストラットはリンクと係合しない。
【0051】
さらに、本発明によるストラットは、チェーンの上に配置するのが容易である。ストラットは、チェーンの各内側リンク30から延びている各つま先部70,90によって形成された通路124内に配置されている。これは、負荷ブロックの開口内にチェーンを配置する必要があった従来技術の負荷ブロックよりもかなり簡単な構造である。また負荷ブロックは、リンクの隣接する組を固定する場所にピンで留められていた。このような従来の装置は基本的に、チェーンの組立て中に負荷ブロックをチェーン上に配置させる必要があった。このような構造は、本発明の負荷ブロックよりも、使用するのが難しく、経費もかかる。したがって、本発明は、多くの従来のチェーンベルトよりもさらに安価で組立てが容易な可変プーリトランスミッション用のチェーンベルトを提供するものである。
【0052】
上述のように、各ストラットは、各半チェーンにおける内側リンクの各列に関係している。ストラットは、該ストラットを運ぶ半チェーンの横方向の幅よりも大きい横方向の幅を有している。好ましくはストラットは、チェーンの全幅に実質的に等しい横方向の幅を有している。言い換えれば、ストラットは、第1および第2の半チェーンの横方向の全幅に実質的に等しい横方向の幅を有している方が好ましい。これにより、各ストラットの一部分のみが、各半チェーンの通路内でリンクによって運ばれることになる。ストラットの他の部分は、他の半チェーンの横方向の幅を横切って延びており、他の半チェーンの通路内で運ばれるのではなく、ストラット接触面44においてリンクに実質的に支持される。
【0053】
図2ないし図4において、第1の半チェーンが関節運動列(屈曲列)のストラットと非関節運動列(非屈曲列)のストラットとを含み、第2の半チェーンも同様に関節運動列(屈曲列)のストラットと非関節運動列(非屈曲列)のストラットとを含んでいることが理解されるだろう。
【0054】
第1および第2の半チェーンが組み立てられると、第1の半チェーンのストラットが第2の半チェーンのストラットと交互に配置される。第1および第2の半チェーンが1/2ピッチオフセットされているので、第1の半チェーンの非関節運動列のストラットは、第2の半チェーンの非関節運動列のストラットと関節運動列のストラットとに差し込まれている。したがって、第1の半チェーンの非関節運動列のストラットが、第2の半チェーンの非関節運動列におけるリンクの整列された開孔と実質的に同一の横断面内に配置されていることが理解されるだろう。また、第1の半チェーンの関節運動列のストラットは、第2の半チェーンの非関節運動列におけるリンクの整列された開孔と実質的に同一の横断面内に配置されている。
【0055】
このように、第2の半チェーンの非関節運動列における各リンクは、以下の三つのストラットと関係している。すなわち、順に、第1の半チェーンの非関節運動列のストラット、第2の半チェーンの非関節運動列のストラット、第1の半チェーンの関節運動列のストラットである。
【0056】
同様に、第2の半チェーンの非関節運動列のストラットおよび関節運動列のストラットは、第1の半チェーンの非関節運動列におけるリンクの整列された開孔と実質的に同一の横断面内に配置されている。この結果、第1の半チェーンの非関節運動列における各リンクは、次の三つのストラットと関係している。すなわち、順に、第2の半チェーンの関節運動列のリンクのストラット、第1の半チェーンの非関節運動列のストラット、第2の半チェーンの非関節運動列のリンクのストラットである。
【0057】
したがって、二つの半チェーンの組立体は、他方の半チェーンと関係する二つのストラットが両側に配置された一方の半チェーンと関係する一つのストラットに帰着することになる。また各半チェーンは、一方の半チェーンに関係するストラットを運ぶための通路を限定する各つま先部に隣接して配置される。
【0058】
可変プーリトランスミッションに使用されるチェーンベルトの負荷ブロックおよびストラットが相当大きな圧縮荷重を受けることは、当業者には知られている。各半チェーンは各ストラットの一部分のみを支えるので、ストラットが自由端で支持されなければ片持ち梁の状態になるということもまた、当業者には分かるだろう。片持ち支持の結果、チェーンベルトの耐久性および寿命は低下する。しかしながら、本発明によれば、内側リンク30およびストラット130の特別な形状により、ストラットの自由端が支持されている。
【0059】
とくに、図2ないし図4において、各半チェーンは、垂れ下がったつま先部によって限定される通路内で各ストラットの一部分を支持しており、組み立てられたときには、第1の半チェーンによって運ばれるストラットは、第2の半チェーンによって運ばれるストラットと交互に配置される。第1の半チェーン上の各ストラットの自由端は、つま先部の外側フランク面に隣接する部分において第2の半チェーンのリンクに接触する。同様に、第2の半チェーン上の各ストラットの自由端は、つま先部の外側フランク面に隣接する部分において第1の半チェーンのリンクに接触する。
【0060】
図7についてさらに詳細に説明すると、同図には、組み立てられたチェーンの一部が示されており、チェーンが完全に屈曲した位置において、第1の半チェーンの内側リンクが第2の半チェーンの内側リンクとともに示されている。この完全に屈曲した状態においては、第1の半チェーンのストラットの自由端が、第2の半チェーンのリンクのつま先部における外側フランク面に隣接しているリンクのストラット接触面44に接触して、該ストラット接触面により実質的に支持されることが分かるだろう。
【0061】
とくに、第1の半チェーンのストラットの上部が、第2の半チェーンのリンク上の凹面74,94と接触する。好ましくは、第1の半チェーンのストラットの丸い接触面140が、相互に補完するように、第2の半チェーンのリンク上の凹面74,94と接触する。たとえば、第1の半チェーンにおける非関節運動列のストラットの一つの接触面は、第2の半チェーンにおける非関節運動列のリンクの凹面と接触する。第1の半チェーンにおける非関節運動列のストラットの他の接触面は、第2の半チェーンにおける関節運動列のリンクの凹面と接触する。これにより、各ストラットがその横方向の幅にわたって十分に支持されることになる。
【0062】
次に、図8ないし図10においては、水平に近い位置から完全に屈曲した位置までチェーンが動くときの組立チェーンベルトの一部が示されている。チェーンが水平に近い位置にある場合には、ストラット134の自由端の頂上部が実質的に接触して、隣接する二つのリンクのストラット接触面44において実質的に支持されるということが分かるだろう。チェーンが屈曲するにつれて、ストラットは、図7および図10に示す位置に達するまで、ストラット接触面44に沿って実質的な接触状態を維持する。
【0063】
本実施例においては、単一の全幅チェーンを構成するのに二つの半チェーンを有するものとして説明されてきたが、本発明の原理は、二つ以上の半チェーンを含む全幅のチェーンを提供するのに用いるようにしてもよい。たとえば、上述の二つの半チェーンの間に第3のチェーンを設けることも可能である。この第3のチェーンは、第1または第2の半チェーンのいずれかと位相が同じであって、ストラットを運んでもよいしまた運ばなくてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る動力伝達用チェーンベルトによれば、コストを低減でき、組立てを容易に行うことができるとともに、耐久性および寿命を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による動力伝達用チェーンベルトの全体斜視図。
【図2】図1のチェーンベルトの底面部分図。
【図3】組み立てられて図1のチェーンベルトを構成することになる二つの半チェーンの底面部分図。
【図4】一部組立て途中にある図1の二つの半チェーンの斜視部分図。
【図5】図1のチェーンベルトに用いられる内側リンクの正面図。
【図6】図1のチェーンベルトに用いられるストラットの端面図。
【図7】交互配置のストラットとチェーンリンクとの接触を示す屈曲位置における二つのリンクの正面図。
【図8】略水平位置における図1の組立チェーンベルトの正面部分図。
【図9】わずかに屈曲した位置における図1の組立チェーンベルトの正面部分図。
【図10】完全に屈曲した位置における図1の組立チェーンベルトの正面部分図。
【符号の説明】
10 チェーンベルト
12,14 半チェーン
30 内側リンク
44 ストラット接触面
70,90 つま先部
124 通路
130 ストラット
Claims (10)
- 動力伝達用チェーンベルト10において、第1の半チェーン12と、第2の半チェーン14とを備え、
a.第1の半チェーン12が、
i.複数の組み合わされたリンクの組18,20を有し、該各組が、第1の横幅を決定する、横方向に整列された複数のリンク30を有しており、
ii. 無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材22を有し、
iii. リンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部70,90を有し、各つま先部が内側フランク面80,100と外側フランク面72,92とから限定されており、
iv. その一部分が通路内に配置され、他の部分が第1の横幅を越えて延びている複数のストラット130を有し、
b.第2の半チェーン14が、
i.複数の組み合わされたリンクの組18,20を有し、該各組が、第2の横幅を決定する、横方向に整列された複数のリンク30を有しており、
ii. 無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材22を有し、
iii. リンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部70,90を有し、各つま先部が内側フランク面80,100と外側フランク面72,92とから限定されており、
iv. その一部分が通路内に配置され、他の部分が第2の横幅を越えて延びている複数のストラット130を有するとともに、第1および第2の半チェーンが並んで配置され、第1の半チェーンのストラットの延長部分が第2の半チェーンのストラットの延長部分と交互に配置され、各ストラットが第1および第2の半チェーンの横方向の全幅にわたって延びており、第1の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第2の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクのストラット接触面44によって実質的に支持されており、第2の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第1の半チェーンのリンクの外側フランク面に隣接するリンクのストラット接触面44によって実質的に支持されている、
ことを特徴とする動力伝達用チェーンベルト。 - 各リンクが、下方に延びかつ対向する一対のつま先部を有し、該各つま先部が、内側フランク面および外側フランク面によって限定され、内側フランク面が円弧状に形成され、湾曲したクロッチ部110によって連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の動力伝達用チェーンベルト。 - リンクのストラット接触面が、リンクの本体内に中心52を有する少なくとも一つの半径50によって形成された凸面を含むとともに、凹面74,94を介して外側フランク面に接続されている、
ことを特徴とする請求項2記載の動力伝達用チェーンベルト。 - チェーンが完全に屈曲した位置において、第1の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第2の半チェーンのリンクの凹面と接触し、第2の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第1の半チェーンのリンクの凹面と接触している、
ことを特徴とする請求項3記載の動力伝達用チェーンベルト。 - 可変プーリトランスミッション用の動力伝達用チェーンベルト10において、第1の半チェーン12と、第2の半チェーン14とを備え、
a.第1の半チェーン12が、
i.複数の組み合わされたリンクの組18,20を有し、該各組が、第1の横幅を決定する、横方向に整列された複数のリンク30を有しており、
ii. 無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材22を有し、
iii.リンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部70,90を有し、各つま先部が内側フランク面80,100と外側フランク面72,92とから限定されており、
iv. その一部分が通路内に配置され、他の部分が第1の横幅を越えて延びている複数のストラット130を有し、各ストラットが、トランスミッションのプーリと接触する縁面を有し、
b.第2の半チェーン14が、
i.複数の組み合わされたリンクの組18,20を有し、該各組が、第2の横幅を決定する、横方向に整列された複数のリンク30を有しており、
ii. 無端状のループを形成するように、リンクの隣接する組を連結する枢支部材22を有し、
iii. リンクの少なくとも幾つかの組の中の各リンクから下方に延び、かつ通路を限定する一対のつま先部70,90を有し、各つま先部が内側フランク面80,100と外側フランク面72,92とから限定されており、
iv. その一部分が通路内に配置され、他の部分が第2の横幅を越えて延びている複数のストラット130を有するとともに、各ストラットがトランスミッションのプーリと接触するための縁面を有し、第1および第2の半チェーンが並んで配置され、第1の半チェーンのストラット延長部分が第2の半チェーンのストラット延長部分と交互に配置され、各ストラットが、第1および第2の半チェーンの横方向の全幅にわたって延びており、第1の半チェーンのストラット延長部分の少なくとも一部分が、第2の半チェーンのリンクの外側フランク面のストラット接触面44によって実質的に支持されるとともに、第2の半チェーンのストラット延長部分が、第1の半チェーンのリンクの外側フランク面のストラット接触面44によって実質的に支持され、チェーンが実質的な非関節運動位置から関節運動位置に移行するときに、ストラット延長部分がストラット接触面と実質的な接触状態を保っている、
ことを特徴とする可変プーリトランスミッション用の動力伝達用チェーンベルト。 - 内側フランク面が、ストラットの上端に形成された長手方向の溝150と係合する二つの対向突出部88,108を限定している、
ことを特徴とする請求項5記載の動力伝達用チェーンベルト。 - ストラット接触面が、外側フランク面をリンク側部54,56に接続している、
ことを特徴とする請求項5記載の動力伝達用チェーンベルト。 - ストラット接触面が凸面であって、リンク本体内に中心52を有する半径50の円弧によって形成されている、
ことを特徴とする請求項7記載の動力伝達用チェーンベルト。 - ストラット接触面が凹面74,94を介して外側フランク面に接続されている、
ことを特徴とする請求項8記載の動力伝達用チェーンベルト。 - チェーンが完全に屈曲した位置において、第1の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第2の半チェーンのリンクの凹面と接触し、第2の半チェーンのストラット延長部分の一部分が第1の半チェーンのリンクの凹面と接触している、
ことを特徴とする請求項9記載の動力伝達用チェーンベルト。
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