JP3633664B2 - 対象物収容装置および移送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、対象物を収容する対象物収容装置およびその対象物収容装置を複数備えた移送装置に関するものであり、特に、対象物収容装置自体および対象物収容装置の位置決めの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移送装置の一種に、複数の対象物収容装置を一斉に移動させることにより、移動経路中に設定された特定の位置へ対象物を順次移送するものがある。この移送装置の一つは、(A) 回転駆動装置により回転させられる駆動回転体と、(B) その駆動回転体と平行な軸線まわりに回転可能な従動回転体と、(C) それら駆動回転体および従動回転体に巻き掛けられ、駆動回転体の回転につれて駆動回転体と従動回転体とを周回する周回部材と、(D) その周回部材の複数箇所にそれぞれ固定され、周回部材の周回につれてその周回部材に沿った移動経路上を移動するとともに、対象物を位置決めして収容する対象物収容装置とを含むように構成される。
【0003】
機械加工装置にワーク(被加工物)を供給するワーク供給装置の移送装置がその一例である。この移送装置は、駆動回転体および従動回転体がそれぞれスプロケットにより構成され、周回部材が複数のリンクが連結されたチェーンにより構成されるとともに、複数の対象物収容装置がそれぞれ一定個数おきのリンクに固定される。駆動回転体を構成するスプロケットが電動モータによって回転させられることによりチェーンが送られ、ワーク収容装置がチェーンに沿った移動経路上を移動させられ、移動経路中に設定されたワーク受渡し位置へ順次移動させられるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の移送装置には、対象物収容装置を特定位置に正確に停止させることが困難である問題があった。駆動回転体を駆動する電動モータ等の駆動源を正確に所定位置で停止させることが困難であるために周回部材を適切な位置に停止させ得ないことが原因の一つである。また、たとえ周回部材を適切な位置に停止させ得ても対象物収容装置が正確に特定位置に停止するとは限らない。周回部材が周回させられるとき、周回部材に固定された各対象物収容装置が負荷になり、周回部材の各対象物収容装置が固定された部分が正規の方向から傾き、あるいは逆に、周回部材が停止させられた後に対象物収容装置が慣性でさらに移動し、周回部材の各対象物収容装置が固定された部分が正規の方向から上記の場合とは逆向きに傾き、対象物収容装置の移動経路に平行な方向の位置が一定し難いのである。
【0005】
そのため、対象物収容装置において対象物は位置決めされているが、対象物収容装置のずれにより、対象物と、対象物取出装置,対象物収納装置等の対象物取扱装置との間にずれが生じ、取扱不良が発生する恐れがある。対象物収容装置の位置を検出する位置検出装置を設け、あるいは既に設けられていれば改善するとともに、駆動源の停止制御装置を改善すればこの問題を解消し得るのであるが、製造コストが高くなってしまう。
また、対象物収容装置自体にも改良の余地があった。
本願の請求項1に係る発明は、対象物収容装置を改良することを課題として為されたものであり、請求項2に係る発明は、製造コストの上昇をできる限り低く抑えつつ対象物収容装置を特定位置に正確に停止させ得るようにすることを課題として為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、上記の課題を解決するために、(1)基台と、(2)その基台に直角な対称軸に対して互いに軸対称に移動可能に取り付けられた3つ以上の位置決め部材と、(3)それら位置決め部材を前記対称軸に対して軸対称性を保って移動させる位置決め部材移動装置と、(4)位置決め部材の位置決めされた位置からの移動を防止する移動防止装置とを含む対象物収容装置において、前記位置決め部材移動装置を、(i)前記基台に前記対称軸と平行な回転中心のまわりに回転可能に取り付けられた3つ以上のタイミングプーリと、(ii)それらタイミングプーリの外周の歯部に巻き掛けられたタイミングベルトを含み、それらタイミングプーリを同期回転させる同期回転装置とを含むものとし、かつ、前記タイミングプーリの外周部であってかつ前記歯部よりは内周側の部分に前記位置決め部材を直接立設したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、上記の課題を解決するために、 (a)回転駆動装置により一軸線まわりに回転させられる駆動回転体と、(b)その駆動回転体の軸線と平行な軸線まわりに回転可能な従動回転体と、 (c)それら駆動回転体および従動回転体に巻き掛けられ、駆動回転体の回転につれて駆動回転体と従動回転体とを周回する周回部材と、 (d)その周回部材の複数箇所にそれぞれ固定され、周回部材の周回につれてその周回部材に沿った移動経路上を移動するとともに、対象物を位置決めして収容する対象物収容装置とを含む移送装置において、前記対象物収容装置を請求項1ないし3のいずれかに記載の対象物収容装置としたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
請求項2の発明に係る移送装置においては、周回部材が停止させられたとき、特定位置の近傍に停止した対象物収容装置が、収容装置位置決め装置により特定位置に正確に位置決めされ、対象物収容装置に収容された対象物も特定位置に正確に位置決めされる。
対象物収容装置における対象物の位置決めは、複数の位置決め棒により対象物を外側から拘束したり、あるいは対象物に中心穴が形成されている場合、位置決め棒を立設して対象物を嵌合する等の態様で行うことができる。
【0008】
請求項1の発明に係る対象物収容装置においては、対象物は3つ以上の位置決め部材により挟まれて位置決めされる。対象物の大きさが変わった場合には、移動防止装置による位置決め部材の移動防止力に抗して、あるいは移動防止を解除し、位置決め部材移動装置により位置決め部材を移動させる。3つ以上の位置決め部材は軸対称性を保って移動させられることにより、対称軸からの距離が等しい位置決め位置に同時に移動させられる。位置決め部材の移動後は移動防止装置によって位置決め部材の移動が防止される。
【0009】
【発明の効果】
請求項2に係る発明によれば、周回部材の停止位置が多少不正確であっても、周回部材に傾きが生じても、対象物収容装置を特定位置に正確に位置決めすることができ、対象物収容装置に対して位置決めされ、収容された対象物の取扱をミスなく行うことができる。
請求項1に係る発明によれば、大きさが異なる複数種類の対象物を正確に位置決めして収容することができ、汎用性の高い対象物収容装置が得られる。
【0010】
【発明の望ましい実施態様】
以下、本発明の望ましい実施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行う。
(1)基台と、
その基台に直角な対称軸に対して互いに軸対称に移動可能に取り付けられた3つ以上の位置決め部材と、
それら位置決め部材を前記対称軸に対して軸対称性を保って移動させる位置決め部材移動装置と、
位置決め部材の位置決めされた位置からの移動を防止する移動防止装置と
を含む対象物収容装置であって、
前記位置決め部材移動装置が、
前記基台に前記対称軸と平行な回転中心のまわりに回転可能に取り付けられた3つ以上のタイミングプーリと、
それらタイミングプーリの外周の歯部に巻き掛けられたタイミングベルトを含み、それらタイミングプーリを同期回転させる同期回転装置と
を含み、前記タイミングプーリの外周部であってかつ前記歯部よりは内周側の部分に前記位置決め部材が直接立設されたことを特徴とする対象物収容装置。
上記位置決め部材としては、断面形状が円形の位置決め棒が望ましい。
(2)前記タイミングベルトの前記タイミングプーリからの脱落を防止する脱落防止手段を含む (1)項に記載の対象物収容装置。
(3)前記脱落防止手段が前記タイミングプーリに設けられた半径方向外向きのフランジ部である (2)項に記載の移送装置。
(4)互いに重ね合わされた複数の対象物の重合わせ方向に延びて、それら複数の対象物を位置決めする位置決め棒を含む (1)項ないし (3)項のいずれかに記載の対象物収容装置。
この態様の装置によれば、対象物を複数収容することができる。
(5)前記対象物を下から受け、前記位置決め棒の長手方向に沿って移動可能な受け部材を含む (1)項ないし (4)項のいずれかに記載の対象物収容装置。
この態様の装置によれば、受け部材を移動させることにより、複数の対象物を一斉に位置決め棒に対して相対移動させることができる。
(6)前記対象物収容装置が、互いに重ね合わされた複数の対象物を下から受けるとともに前記対称軸に直角な方向の成分を持って延びる3つ以上の長穴を有する受け部材を含み、かつ、前記位置決め部材が、複数の対象物の重合わせ方向に延びてそれら複数の対象物を位置決めする位置決め棒を含み、それら位置決め棒の各々が前記長穴の各々を貫通している (1)項ないし (5)項のいずれかに記載の移送装置。
この態様の装置においては、回転体が回転させられるとき、位置決め部材は受け部材を必要に応じて回転させつつ長穴内を移動し、受け部材が位置決め部材の移動を妨げることがなく、受け部材を位置決め部材に嵌めたままで位置決め部材の位置を調節することができる。
(7)前記移動防止装置が、前記回転体に螺合され、前記基台に回転不能に立設されて回転体を回転可能に支持する支持軸に係合するロックねじを含む (1)項ないし (6)項のいずれかに記載の移送装置。
3つ以上の回転体のうちの1つの回転体にロックねじを螺合し、支持軸に係合させれば、全部の回転体の回転を止め、全部の位置決め部材の移動を防止することができる。全部の回転体は同期回転装置を介してつながっており、1つの回転体の回転が止められれば、他の回転体は回転できないからである。
(8)前記移動防止装置が、前記回転体とその回転体を前記基台に固定する固定部材とを含む (1)項ないし (7)項のいずれかに記載の移送装置。
回転体の回転を防止すれば、3つ以上のリンクはいずれも回動せず、全部の位置決め部材の移動が防止される。
(9)回転駆動装置により一軸線まわりに回転させられる駆動回転体と、
その駆動回転体の軸線と平行な軸線まわりに回転可能な従動回転体と、
それら駆動回転体および従動回転体に巻き掛けられ、駆動回転体の回転につれて駆動回転体と従動回転体とを周回する周回部材と、
その周回部材の複数箇所にそれぞれ固定され、周回部材の周回につれてその周回部材に沿った移動経路上を移動するとともに、対象物を位置決めして収容する対象物収容装置とを含む移送装置であって、
前記対象物収容装置が (1)項ないし (8)項のいずれかに記載の対象物収容装置である移送装置(請求項2)。
(10)前記駆動回転体および従動回転体がスプロケットであり、前記周回部材がチェーンである (9)項に記載の移送装置。
(11)前記駆動回転体および従動回転体がタイミングプーリであり、前記周回部材がタイミングベルトである(10)項に記載の移送装置。
(12)前記対象物収容装置の移動経路中に設定された特定位置に、前記複数の対象物収容装置のうち、前記周回部材の停止によりその特定位置近傍に停止した対象物収容装置に係合して、その対象物収容装置を正確に位置決めする収容装置位置決め装置を含む (9) 項ないし (11) のいずれかに記載の移送装置。
(13)前記収容装置位置決め装置が、
前記対象物収容装置の移動経路中に設定された特定位置に設けられ、前記駆動回転体の軸線に直角な方向において互いに対向する状態で設けられた2つの係合部材と、
前記基台等対象物収容装置の構成部材に形成された2つの位置決め切欠と、
前記2つの係合部材を係合位置と離間位置とに移動させる係合部材移動装置と
を含み、前記複数の対象物収容装置のうち、前記周回部材の停止により前記特定位置近傍に停止した対象物収容装置を正確に特定位置に位置決めする収容装置位置決め装置を含む(12)項に記載の移送装置(請求項3)。
(14)前記係合部材移動装置が、前記2つの係合部材を駆動する流体圧アクチュエータを含み、一方の流体圧アクチュエータが他方の流体圧アクチュエータより駆動力の大きいものであり、駆動力の大きい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置がストッパにより規定され、駆動力の小さい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置は前記位置決め切欠との係合により決まる(13)項に記載の移送装置(請求項4)。
(15)前記収容装置位置決め装置が、前記特定位置に設けられた第一係合部と、前記対象物収容装置に設けられた第二係合部と、それら両係合部の少なくとも一方を他方に係合する係合位置と他方から離れた離間位置とに移動させる係合部移動装置とを含む(12)項に記載の移送装置。
(16)前記係合部移動装置が前記特定位置に固定的に設けられ、前記第一係合部がその係合部移動装置により移動させられる係合部材であり、前記第二係合部が前記対象物収容装置に固定的に設けられた固定係合部である(15)項に記載の移送装置。
(17)前記第一係合部と第二係合部との一方が突部であり、他方がその突部と嵌合可能な凹部であり、それら突部と凹部との少なくとも一方に直径が漸変するテーパ付き案内部が形成された(15) 項または (16) に記載の移送装置。
(18)前記特定位置に、前記受け部材に対して前記対象物を支持する側とは反対側において昇降可能に設けられた支持部材と、その支持部材を前記対称軸と平行な方向に移動させる支持部材移動装置とを含む受け部材昇降装置が設けられた (9) 項ないし (17) のいずれかに記載の移送装置。
この態様の装置によれば、対象物を受け部材ごと支持部材により位置決め棒に対して相対移動させ、対象物収容装置に収容されている対象物の個数とは無関係に一定の位置で対象物の取出し,収納等を行うことができる。
(19)前記対象物収容装置が複数の対象物を同心状に重ねて支持し、収容する (9) 項ないし (18) のいずれかに記載の移送装置。
(20)当該移送装置が、前記周回部材に沿って形成された上向きの走行面を有する走行台を含み、前記対象物収容装置が各々周回部材の周回につれてその走行台上を走行する (9) 項ないし (19) のずれかに記載の移送装置。
(21)前記周回部材に移動台が固定されており、その移動台に前記対象物収容装置を取外し可能に固定する固定装置を含む (9) 項ないし (20) のいずれかに記載の移送装置。
この態様の装置によれば、移動台に固定する対象物収容装置を交換し、多種類の対象物を移送することができる。対象物収容装置自体を周回部材に対して着脱することによっても同様の目的を達することができるが、一般に、周回部材に対して対象物収容装置を着脱するより、移動台に対して着脱する方が容易である。
(22)前記対象物収容装置を支持して前記走行台上を転動する車輪を含む(20) 項または (21) に記載の移送装置。
この装置においては、周回部材が周回する際の対象物収容装置の移動抵抗(周回部材に対する負荷)が減少させられ、周回部材の正規の方向からの傾きが少なくて済む。
対象物収容装置が周回部材に固定された移動台に固定される場合、車輪は移動台に設ければよく、対象物収容装置には設ける必要がないため、複数種類の対象物収容装置を択一的に使用する場合、設備コストを低減させることができる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を機械加工装置のワーク供給装置およびワーク排出装置の各ワーク移送装置に適用した実施例を図面に基づいて詳細に説明する。ワーク供給装置は機械加工装置の一方の側に設けられ、ワーク排出装置は他方の側に設けられており、機械加工装置に設けられたロボットがワーク供給装置から被加工物としてのワークを取り出して機械加工装置に取り付け、加工済みのワークを取り外してワーク排出装置に渡す。ワーク供給装置およびワーク排出装置は同様に構成されており、ワーク供給装置を代表的に説明する。
【0012】
図1および図2において10は走行台である。走行台10は、長方形状を成し、上向きの走行面12を備えている。この走行台10には、駆動スプロケット14および従動スプロケット16が垂直軸線まわりに回転可能に取り付けられるとともに、それらスプロケット14,16の間に一対のチェーンガイド18が設けられている。これらスプロケット14,16およびチェーンガイド18には無端のチェーン20が巻き掛けられており、駆動スプロケット14が駆動源としての減速機付き電動モータ22により回転させられることにより、チェーン20がチェーンガイド18に案内されて周回させられる。
【0013】
このチェーン20の張力は張力調節装置により調節される。従動スプロケット16が、走行台10上に載置された支持板24に回転可能に立設されている。支持板24には、図2に示すように一対の長穴26が形成され、これら長穴26をそれぞれ貫通してボルト28が走行台10に螺合されることにより、支持板24が走行台10に固定されている。ボルト28の螺合を緩め、調節ねじ29を回転させて支持板24を移動させることにより、従動スプロケット16の位置が調節され、チェーン20の引張力が調節される。
【0014】
上記チェーン20には、複数のワーク収容装置30が等間隔に固定されており、チェーン20と共に移動させられる。ワーク収容装置30は、図4に示すように、基台32、ワーク34を受ける受け部材としての受け板36、およびワーク34を位置決めする位置決め部材としての3本の円形断面の位置決め棒38を有する。基台32は、断面形状が矩形を成す基板40と、基板40の長手方向の一端部に直角に固定された連結板42と、連結板42上に固定され、連結板42から基板40と同じ方向へ延び出させられた支持板44とを有する。基台32はコの字形を成すのである。
【0015】
基板40の下面には、3個の車輪46が板面に平行な軸線まわりに回転可能、かつ板面に直角な軸線のまわりに変向可能に取り付けられている。車輪46はキャスタ式になっているのである。また、連結板42は、チェーン20を構成する多数のリンク48のうちの1つに固定されている。多数のリンク48のうちの一定個数おきのものに、リンク48の板面に直角な連結片50が設けられ、2個のボルト52によって連結板42に連結されているのである。したがって、チェーン20が周回させられるとき、車輪46が走行面12上を転動し、ワーク収容装置30が抵抗少なく移動させられる。なお、走行台10上には、図2に示すように、一対のチェーンガイド18とそれぞれ平行に案内板54が固定されており、基板40の側面に接触してワーク収容装置30の移動を案内する。基板40にはまた、位置決め穴56が基板40を貫通して形成されている。
【0016】
支持板44は、図5および図6に示すように、矩形の板材の2つの角部を三角形状に切除した形状を有し、その上に、前記3本の位置決め棒38が立設されたタイミングプーリ252が取り付けられている。ワーク収容装置30の基台32を構成する支持板44には、3つのプーリ軸260が一円周上に等角度間隔に立設され、それぞれタイミングプーリ252が回転可能に嵌合されている。タイミングプーリ252の下端部には外向きのフランジ部262が設けられるとともに、下端面に小径のボス部264が設けられ、ボス部264において支持板44により支持されている。
【0017】
3個のタイミングプーリ252にはそれぞれ、回転軸線からの距離が等しい位置に位置決め棒38が立設されるとともに、タイミングベルト268が巻き掛けられている。タイミングベルト268の巻き掛け時には、3個のタイミングプーリ252はそれぞれ、3本のプーリ軸260の軸線が位置する円周の中心からの距離が等しい位置に位置決め棒38が位置する回転位相とされる。
3個のタイミングプーリ252のうちの1個のタイミングプーリ252のボス部264には、ロックねじ270が螺合されており、プーリ軸260に係合させられることにより3個のタイミングプーリ252の回転が止められる。1個のタイミングプーリ252の回転を止めれば、タイミングベルト268が回転せず、他の2個のタイミングプーリ252も回転不能となるからである。
3つの位置決め棒38はそれぞれ、受け板36に形成された3個の長穴276に移動可能に嵌合されている。受け板36は円形を成し、長穴276は、受け板36の中心線を中心とし、放射状に、かつ、等角度間隔に形成されている。
【0018】
3つの位置決め棒38によるワーク位置決め径の調節時には、ロックねじ270の螺合を緩め、3個のタイミングプーリ252のうちの1個を回転させる。受け板36は位置決め棒38に嵌めたままである。タイミングプーリ252の回転は、タイミングベルト268により他の2個のタイミングプーリ252に伝達され、3個のタイミングプーリ252が同方向に同角度、同期回転させられる。それにより位置決め棒38が3本のプーリ軸260が位置する円周の中心に対して軸対称に移動させられ、ワーク位置決め径が調節される。位置決め棒38は、図5に二点鎖線で示す位置まで移動可能である。
【0019】
位置決め径の調節は位置決め棒38にワーク受け板36が嵌められたままで行うのであるが、ワーク受け板36の位置決め棒38が嵌合される嵌合穴は長穴276とされており、位置決め棒38は受け板36を回転させつつ長穴276内を移動し、受け板36が位置決め棒38の移動を妨げることがない。所望のワーク位置決め径が得られた位置でロックねじ270を締め付け、位置決め棒38の移動を防止する。
【0020】
走行台10の駆動スプロケット12に隣接する位置において、図示しないロボットによるワーク収容装置30からのワーク34の取出しが行われ、従動スプロケット14に隣接する位置において、同じくロボットによるワーク収容装置30へのワーク34の収納が行われる。前記チェーンガイド18上には、図2に示すように、2個の収容装置検出センサ100,101が設けられている。収容装置検出センサ100,101は近接スイッチであり、チェーンガイド18の長手方向において1ピッチ分、すなわち隣接する2個のワーク収容装置30のチェーン20への取付間隔に等しい間隔を隔てて設けられている。これら収容装置検出センサ100,101は、ワーク収容装置30の移動方向の中心部に設けられたドグによりワーク収容装置30を検出し、その検出信号に応じて電動モータ22の回転が停止させられ、チェーン20が停止させられる。収容装置検出センサ100は、ワーク収容装置30が正方向(図2においてチェーン20が反時計方向へ周回させられる方向)へ移動させられるときにワーク収容装置30を検出し、収容装置検出センサ101は、ワーク収容装置30が逆方向(図2においてチェーン20が時計方向へ周回させられる方向)へ移動させられるときにワーク収容装置30を検出する。本実施例においては、2台の移送装置がワーク供給用とワーク排出用とにそれぞれ専用とされており、ワーク収容装置30が一方向に移動させられるため、各移送装置において収容装置検出センサ100,101の一方が使用される。しかし、後述するように、収容装置検出センサ100,101の両方を用いてワーク34の供給,排出を1台の移送装置により行うことも可能である。
【0021】
上記ロボットとのワーク受渡し位置には、ワーク収容装置30を位置決めする収容装置位置決め装置110および受け板36を昇降させる受け板昇降装置112が設けられている。
収容装置位置決め装置110は、図4に示すように、位置決めピン114と、位置決めピン114を昇降させる位置決めピン昇降用油圧シリンダ116とを有する。前記走行台10の下面には、段付状の案内部材122の大径部124が固定され、小径部126は走行台10を貫通して上方へ突出させられるとともに、これら大径部124および小径部126の中心線上を貫通する案内孔128が形成されている。
【0022】
位置決めピン昇降用油圧シリンダ116は、大径部124の下面に上向きに固定され、位置決めピン114はピストンロッド130に取り付けられるとともに、案内孔128に移動可能に嵌合されている。位置決めピン114の先端部には、外周面が先端側ほど直径の小さいテーパ外周面132であるテーパ付き案内部134が設けられており、ピストンロッド130の伸縮により、ワーク収容装置30に形成された位置決め穴56に嵌合する係合位置と、位置決め穴56から離れた離間位置とに移動させられる。
【0023】
受け板昇降装置112は、図2に示すように、一対の支持部材としてのフォーク140およびフォーク140を昇降させる支持部材昇降用油圧シリンダ142を有する。支持部材昇降用油圧シリンダ142は、図3に示すように、走行台10の側面に下向きに取り付けられ、ピストンロッド144の先端部に連結板146が固定されるとともに、走行台10に上下方向に設けられたガイドレール148に摺動可能に嵌合されている。連結板148には上下方向に配設された支柱150の下端部が固定されており、一対のフォーク140は、支柱150の上面に固定の取付板152にワーク収容装置30側に延び出す向きに固定されている。
【0024】
フォーク140は、ピストンロッド144が伸長させられた状態では、ワーク受渡し位置に位置決めされたワーク収容装置30の受け板36のワーク34を受ける側とは反対側
の待機位置にあって、基台32と干渉しない基板40と支持板44との間に位置する。フォーク140は、ピストンロッド144の収縮により連結板146および支柱150を介して上昇させられ、受け板36に係合し、受け板36ごとワーク34を上昇させる。
【0025】
ワーク受渡し位置には、図1および図2に示すように、ワーク渡し用センサ160およびワーク受取り用センサ162が設けられている。ワーク渡し用センサ160は、ブラケット164によって走行台10に取り付けられた投光器166およびブラケット168によって走行台10に取り付けられた受光器170を有する透過型センサである。これら投光器166および受光器170は、機械加工装置に設けられたロボットがワーク収容装置30からワーク34を取り出す高さに設けられ、受け板34により支持された一番上のワーク34が渡し位置ないし取出位置へ上昇させられたことを検出する。
【0026】
ワーク受取り用センサ162も、ブラケット164によって走行台10に取り付けられた投光器172と、ブラケット168によって走行台10に取り付けられた受光器174とを有する透過型センサである。ワーク受取り用センサ162は、ワーク渡し用センサ160からワーク34の厚さに等しい距離下方へ離れた位置に設けられており、受け板36あるいは一番上のワーク34が、ロボットにより保持された加工済みのワーク34を受ける受取り位置ないし収納位置へ上昇させられたことを検出する。
上記投光器166,172および受光器170,174のブラケット164,168に対する取付位置は、ワーク34の厚さに応じて調節可能である。
なお、図1〜図6に示す移送装置はワーク供給装置の移送装置であり、ワーク渡し用センサ160のみが使用され、ワーク排出装置の移送装置においてはワーク戻し用センサ162が使用される。しかし、後述するように、ワーク渡し用センサ160,ワーク戻し用センサ162の両方を用いてワーク34の供給,排出を1台の移送装置により行うことも可能である。
【0027】
以上のように構成されたワーク供給装置においては、複数のワーク収容装置30がチェーン20の移動により移動させられ、順次ワーク受渡し位置へ移動させられる。ワーク収容装置30がワーク受渡し位置へ移動させられれば、チェーン20の移動が止められる。停止後、収容装置位置決め装置110の位置決めピン114が上昇させられ、基台32の位置決め穴56に嵌合させられ、ワーク収容装置30が水平面内において位置決めされる。位置決めピン114の先端部にはテーパ付き案内部134が設けられており、位置決め穴56の中心と位置決めピン114の中心とにずれがあっても、位置決めピン114はテーパ付き案内部134の最小径部が平面視で位置決め穴56内にある限り位置決め穴56に嵌入可能であり、ワーク収容装置30を位置決めする。
【0028】
位置決め後、フォーク140が上昇させられ、受け板36に係合し、ワーク34を上昇させる。支持板44は2個の角部が三角形状に切り欠かれた形状を有しており、フォーク140は支持板44と干渉することなく、受け板36に係合し、ワーク34を上昇させることができる。ワーク収容装置30に収容された複数のワーク34のうち、一番上のワーク34がワーク渡し用センサ160により検出されれば、上昇が停止させられ、一番上のワーク34は渡し位置に停止させられる。位置決め棒38は、渡し位置へ上昇させられたワーク34の下端部に係合する長さを有し、上昇後にワーク34がロボットによって取り出されるとき、ロボットとの干渉を回避しつつワーク34を位置決めし続ける。
ワーク34の取出し後、フォーク140が上昇させられ、次のワーク34が渡し位置へ上昇させられる。ワーク収容装置30に収容された全部のワーク34が取り出されたならば、フォーク140が待機位置へ下降させられ、受け板36が基台32により支持される状態とされる。
【0029】
次いで位置決めピン114が下降させられてワーク収容装置30の位置決めが解除された後、チェーン20が周回させられ、ワーク収容装置30が移動させられ、後続のワーク収容装置30がワーク受渡し位置へ移動させられて位置決めされる。したがって、走行台10上を走行するワーク収容装置30の半分は空であり、空のワーク収容装置30には、従動スプロケット16に隣接する位置に設定された収容位置へ移動させられたとき、新たなワーク34がロボットにより収納される。
【0030】
ワーク排出装置の移送装置においては、空のワーク収容装置30がワーク受渡し位置へ移動させられ、収容装置位置決め装置110により位置決めされてロボットからワーク34を受け取る。
【0031】
本実施例においては、2台の移送装置がワーク供給用とワーク排出用とにそれぞれ専用とされていたが、1台の移送装置にワークの供給と排出との両方を行わせることも可能である。例えば、互いに隣接するワーク収容装置30の一方からワークが取り出され、他方にワークが収納されるようにすればよいのである。この場合の作動を具体的に説明すれば以下のようである。
駆動スプロケット14に隣接したワーク受渡し位置に位置決め装置110により位置決めされ、受け板36が受け板昇降装置112により上昇させられているワーク収容装置30に、ロボットにより加工済みのワーク34が収納された後、受け板36が受け板昇降装置112により下降させられ、位置決め装置110による位置決めが解除される。そして、ワーク収容装置30が1ピッチ分移動させられ、隣接のワーク収容装置30がワーク受渡し位置に位置決めされ、それの受け板36が上昇させられて加工前のワーク34がロボットに渡される。その後、両ワーク収容装置30は上記の場合と逆の向きに1ピッチ分移動させられ、当初受渡し位置に位置決めされていたワーク収容装置30が次の加工済みのワークの収納に備えて待機する状態とされる。
このように1台の移送装置によりワーク34の供給と排出との両方が行われ、ワーク収容装置30が正逆両方向に移動させられる場合、前記収容装置検出センサ100,101の両方が使用され、それらセンサ100,101が交互にワーク収容装置30を検出し、チェーン20が止められて、加工前のワーク34をロボットに渡すワーク収容装置30と加工済みのワーク34を受け取るワーク収容装置30とが交互にワーク受渡し位置に停止させられる。
2つのワーク収容装置30によるロボットへのワーク34の供給と、ロボットからのワーク34の受取りが終了すれば、それらワーク収容装置30が1ピッチ分送られた後、同様のことが繰り返される。したがって、移送装置の片側はワーク供給用として機能し、反対側はワーク排出用として機能することになる。
【0032】
なお、1台の移送装置によりワークの供給と排出との両方が行われる場合、加工前のワークを渡すワーク収容装置および加工済みのワークを受け取るワーク収容装置を、両方共にワーク受渡し位置に停止させ、収容装置位置決め装置により位置決めした状態でワークの渡しと受取りとが行われるようにしてもよい。ロボットは、ワーク受渡し位置に停止させられた2個のワーク収容装置からワークを取り出し、収納するのであるが、取出し時と収納時とではワークを保持するワーク保持部の位置が変えられ、ワークを渡すワーク収容装置とワークを受け取るワーク収容装置とに交互に位置させられる。
この場合、例えば、2個のワーク収容装置をワーク受渡し位置において、駆動スプロケットの回転軸線と従動スプロケットの回転軸線とを結ぶ直線に対して対称な位置に停止させ、ロボットに一方のワーク収容装置からワークを取り出させられ、他方のワーク収容装置にワークを収納させる。
2個のワーク収容装置のうちの一方とロボットとの距離が遠い場合、駆動スプロケットと従動スプロケットとのうち、少なくとも隣接する位置にワーク受渡し位置が設けられるスプロケットを2個設け、チェーンに、駆動スプロケットの回転軸線と従動スプロケットの回転軸線とを結ぶ直線に対して水平面内において直角な方向に延びる直線部を設け、2
個のワーク収容装置をチェーンの直線部分において相並んだ状態で停止させ、収容装置位置決め装置により位置決めする。このようにすれば、ワーク受渡し位置において停止させられた2個のワーク収容装置間の距離が短くなり、ロボットから遠い側のワーク収容装置とロボットとの距離が短くなってロボットが容易にワークの取出し,収納を行うことができる。
このように2個のワーク収容装置を共にワーク受渡し位置に停止させれば、ワーク収容装置を一方向のみに移動させることにより、ワークの供給と排出との両方を行うことができる。
【0037】
なお、上記実施例においては、位置決め装置110の位置決めピン114が、3本の位置決め棒38の対称軸線を中心線とする位置決め穴56に嵌入することによりワーク収容装置30の位置決めを行うようにされており、チェーン20の停止位置に多少の誤差があってもワーク収容装置30の対称軸線が精度良く位置決めされるようにされている。ワーク収容装置30は対称軸線が精度良く位置決めされればよく、対称軸線まわりの多少の回転は許容されるため、この簡単な位置決め装置110により目的を達成することができるのであるが、これ以外の位置決め装置の採用も可能である。
【0038】
例えば、図7に示すように、対象物収容装置378の移動方向に直角な方向において互いに対向する状態で2つの係合部材380,382を配置し、基台384等対象物収容装置の構成部材に形成した2つのV字形の位置決め切欠386に係合させるのである。係合部材380,382を係合位置と離間位置とに移動させるエアシリンダ,油圧シリンダ等の流体圧アクチュエータ388,390の一方(周回部材の側に配設される流体圧アクチュエータ388が望ましい)を他方より駆動力の大きいものとし、駆動力の大きい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置をストッパ(流体圧アクチュエータの作動限度を規定するストッパを含む)により規定し、駆動力の小さい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置は位置決め切欠との係合により決まるようにすれば、対象物収容装置の対称軸線の位置のみならず対称軸線まわりの回転位置も精度よく位置決めすることができる。この位置決め装置392は、周回部材の停止による対象物収容装置の位置決め精度が著しく悪い場合にも有効である。
【0040】
移送対象物は機械加工装置により加工されるワークに限らず、また、形状は円板状に限らず、軸対称形状物であれば円板状の対称物と同様に位置決めし得る。位置決め棒等の位置決め部材を対象物の形状に応じた位置に、形状に応じた個数、軸対称に移動可能に設ければよいのである。また、対象物が円形のものである場合でも、対象物を取り扱う取扱装置との干渉を回避する等の目的で、位置決め部材の本数や位置を変更することも可能である。
さらに、対象物が環状を成す場合、3つ以上の位置決め部材を対象物の内周面に係合させて位置決めしてもよい。これら位置決め部材を基台に軸対称性を保って移動可能に設け、位置決め径を調節可能とすれば、内周面の径が異なる複数種類の対象物を収容装置に収容することができる。
【0041】
また、上記各実施例のワーク収容装置は移送装置用に限定されず、例えば、ワーク搬送パレット上に複数並べて配設し、搬送車両等によりパレットごと搬送して工作機械等の近傍に位置決めして載置し、ロボット等にワークを供給し、逆にワークを受け取るようにしてもよく、1個のワーク収容装置を位置固定に設け、ロボット間のワーク受渡しの中継装置等として使用することも可能である。
さらに、本発明は、上記各実施例の構成要素の組合わせを変えた態様で実施することができる。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるワーク移送装置を備えたワーク供給装置を示す正面図である。
【図2】上記ワーク供給装置を示す平面図である。
【図3】上記ワーク供給装置を示す側面図である。
【図4】上記ワーク移送装置の構成要素であるワーク収容装置がチェーンに固定された状態を示す正面図(一部断面)である。
【図5】上記ワーク収容装置を示す平面図である。
【図6】上記ワーク収容装置を示す正面図である。
【図7】本発明の別の実施例であるワーク移送装置の位置決め装置を示す平面図である。
【符号の説明】
14:駆動スプロケット 16:従動スプロケット 20:チェーン 22:電動モータ 30:ワーク収容装置 32:基台 36:受け板 38:位置決め棒 110:収容装置位置決め装置 252:タイミングプーリ 268:タイミングベルト 78:対象物収容装置 380,382:係合部材 384:基台 386:位置決め切欠 388,390:流体圧アクチュエータ 392:位置決め装置

Claims (4)

  1. 基台と、
    その基台に直角な対称軸に対して互いに軸対称に移動可能に取り付けられた3つ以上の位置決め部材と、
    それら位置決め部材を前記対称軸に対して軸対称性を保って移動させる位置決め部材移動装置と、
    位置決め部材の位置決めされた位置からの移動を防止する移動防止装置と
    を含む対象物収容装置であって、
    前記位置決め部材移動装置が、
    前記基台に前記対称軸と平行な回転中心のまわりに回転可能に取り付けられた3つ以上のタイミングプーリと、
    それらタイミングプーリの外周の歯部に巻き掛けられたタイミングベルトを含み、それらタイミングプーリを同期回転させる同期回転装置と
    を含み、前記タイミングプーリの外周部であってかつ前記歯部よりは内周側の部分に前記位置決め部材が直接立設されたことを特徴とする対象物収容装置。
  2. 回転駆動装置により一軸線まわりに回転させられる駆動回転体と、
    その駆動回転体の軸線と平行な軸線まわりに回転可能な従動回転体と、
    それら駆動回転体および従動回転体に巻き掛けられ、駆動回転体の回転につれて駆動回転体と従動回転体とを周回する周回部材と、
    その周回部材の複数箇所にそれぞれ固定され、周回部材の周回につれてその周回部材に沿った移動経路上を移動するとともに、対象物を位置決めして収容する対象物収容装置とを含む移送装置であって、
    前記対象物収容装置が請求項1に記載の対象物収容装置である移送装置。
  3. 前記対象物収容装置の移動経路中に設定された特定位置に設けられ、前記駆動回転体の軸線に直角な方向において互いに対向する状態で設けられた2つの係合部材と、
    前記基台等対象物収容装置の構成部材に形成された2つの位置決め切欠と、
    前記2つの係合部材を係合位置と離間位置とに移動させる係合部材移動装置と
    を含み、前記複数の対象物収容装置のうち、前記周回部材の停止により前記特定位置近傍に停止した対象物収容装置を正確に特定位置に位置決めする収容装置位置決め装置を含む請求項2に記載の移送装置。
  4. 前記係合部材移動装置が、前記2つの係合部材を駆動する流体圧アクチュエータを含み、一方の流体圧アクチュエータが他方の流体圧アクチュエータより駆動力の大きいものであり、駆動力の大きい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置がストッパにより規定され、駆動力の小さい側の流体圧アクチュエータによる係合部材の係合位置は前記位置決め切欠との係合により決まる請求項3に記載の移送装置。
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