JP3632889B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、打玉の入賞に基づいて遊技者に有利な所定の開閉サイクルを繰り返すことが可能な大当り遊技状態を発生せしめる特定入賞領域を含む複数の入賞領域が形成された可変入賞球装置を備えた弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、打玉の入賞に基づいて遊技者に有利な大当り遊技状態を発生せしめる特定入賞領域を含む複数の入賞領域が形成された可変入賞球装置を備えた弾球遊技機が多数提案されている。このような弾球遊技機においては、可変入賞球装置の入賞空間を落下する打玉の流下に影響を与えて特定入賞領域への打玉の誘導に変化を与える可動部材を含むものが一般的であり、特に、近年においては、より打玉の誘導を複雑にするため、複数の可動部材を備えたものも提案されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した複数の可動部材は、大当り遊技状態における規制された開閉サイクルの時間経過と共に順次駆動されるものであったため、特定入賞領域へ打玉を誘導し易い態様で可動部材が動作される状況にあるのか否かが遊技者に分かりづらいという欠点があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、大当り遊技状態における規制された開閉サイクルにおいて、特定入賞領域へ打玉を誘導し易い態様で可動部材が動作される状況にあるのか否かが遊技者に分かり易い弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、打玉の入賞に基づいて遊技者に有利な所定の開閉サイクルを繰り返すことが可能な大当り遊技状態を発生せしめる特定入賞領域を含む複数の入賞領域が形成された可変入賞球装置を備えた弾球遊技機において、前記可変入賞球装置は、電気的に駆動されて受け入れた打玉の流下に影響を与えて前記特定入賞領域への打玉の誘導に変化を与える第1の可動部材と、該第1の可動部材の上流側に設けられ電気的に駆動されて受け入れた打玉を貯留し且つ貯留解除されたときに前記特定入賞領域に向けて流下させる第2の可動部材と、電気的に駆動されて受け入れた打玉を前記第2の可動部材に誘導する状態と誘導しない状態とに変化する第3の可動部材と、前記大当り遊技状態における規制された開閉サイクル中に前記特定入賞領域を含む複数の入賞領域に受け入れられた打玉を検出する入賞玉検出器と、を含み、前記第1の可動部材は、前記入賞玉検出器からの検出信号の計数値が第1の所定数となったときから前記開閉サイクルが終了するまで駆動制御され、前記第2の可動部材は、前記開閉サイクルの開始から前記入賞玉検出器からの検出信号の計数値が前記第1の所定数よりも多い第2の所定数となるまで貯留可能となるように駆動制御され、前記第3の可動部材は、前記第2の可動部材が貯留可能状態となっているときに駆動制御されると共に、前記第2の可動部材の貯留解除による打玉が前記特定入賞領域に入賞しなかったときに貯留解除状態となっている前記第2の可動部材に誘導する状態を前記開閉サイクルの終了条件が成立したときに該成立後における前記特定入賞領域への入賞を有効として処理するために設定される特定入賞有効時間においても保持するように駆動制御され、前記特定入賞有効時間中に前記特定入賞領域に入賞したときに該特定入賞有効時間を終了すると共に前記第3の可動部材を前記第2の可動部材に誘導しない状態に駆動制御して次回の開閉サイクルに移行することを特徴とするものである。
【0005】
上記のように構成することにより、入賞個数に応じて第1乃至第3の複数の可動部材をそれぞれ制御するので、入賞個数の表示を見ることにより各可動部材の動作状況が分かり、これによって打玉が特定入賞領域に向けて誘導され易いか否かを理解することができる。特に、第2の可動部材の貯留解除によって打玉が特定入賞領域に入賞して開閉サイクルが継続し易くなっているが、仮に、第2の可動部材の貯留解除によって打玉が特定入賞領域に入賞しなかった場合でも、貯留解除状態となっている第2の可動部材に誘導する状態を開閉サイクルの終了条件が成立したときに該成立後における特定入賞領域への入賞を有効として処理するために設定される特定入賞有効時間においても保持するように第3の可動部材が駆動制御されるので、開閉サイクルを努めて継続させる構成となっているため、開閉サイクルの継続に対する遊技者の期待感を盛り上げることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、実施形態に係る通過口装置20a,20bが適用される弾球遊技機の一例としてのパチンコ遊技機について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機の遊技盤1の正面図である。図において、パチンコ遊技機の遊技盤1には、ほぼ円状に誘導レール2が植立され、この誘導レール2によって囲まれる領域が打玉の落下する遊技領域3を構成している。遊技領域3のほぼ中央には、可変入賞球装置50が配設され、その下方に電動役物からなる始動入賞装置4が配設されている。可変入賞球装置50は、後に詳述するように、可変表示装置としてのドットLED55a,55bと、一対の玉受部材64a,64bと、該玉受部材64a,64bによって受け入れられた入賞玉が落下する入賞空間57と、該入賞空間57の底面を構成する下部玉転動板75で導かれた入賞玉が誘導される特定入賞口59を含む複数の入賞領域59、61a,61bとを有し、打玉が始動入賞装置4に入賞したときや、あるいは後述する大当り遊技状態となったときに玉受部材64a,64bが左右方向に開閉動作して打玉を受け入れ易いようになっている。なお、可変入賞球装置50については、後に詳述する。
【0007】
また、始動入賞装置4の左右には、通過口装置20a,20bが配置され、該通過口装置20a,20bに打玉が入賞すると、可変入賞球装置50に設けられる可変表示装置としての2つのドットLED55a,55bが変動表示し、その表示結果が予め定められた特定の表示結果となったときに、前記電動役物からなる始動入賞装置4が所定時間の開放動作を2回行う。このような動作を行うために、通過口装置20a,20bには、通過玉検出器40a,40bが内蔵され、また、始動入賞装置4には、始動入賞玉検出器5と開放駆動する始動ソレノイド6とが付設されている。なお、通過口装置20a,20bについては、後に詳述する。
【0008】
また、遊技領域3には、通常の入賞口7a,7bや、チューリップ式入賞口9a,9bや、ランプ付風車11a,11bや、風車(符号なし)等が配設されている。入賞口7a,7bは、可変入賞球装置50の左右側方に配置され、その内部に肩ランプ8a,8bを内蔵し、チューリップ式入賞口9a,9bは、可変入賞球装置50の下部側方に配設され、その内部に袖ランプ10a,10bが内蔵されている。更に、遊技領域3の中央両端には、サイドランプ12a,12bも配設されている。これらの肩ランプ8a,8b、袖ランプ10a,10b、及びサイドランプ12a,12bは、通過口入賞時や始動入賞時や大当り遊技状態時等に点灯または点滅して遊技者にその旨を報知するためのものである。なお、同様の機能を有するランプとして、前記誘導レール2の外周に沿って設けられるレール飾りランプ14やパチンコ遊技機の前面上部に設けられる遊技効果ランプ15(図9に符号だけ示す)がある。また、遊技領域3の最下方には、上記したいずれの入賞口、あるいは可変入賞球装置50にも入賞しなかった打玉が取り込まれるアウト口13が形成されている。
【0009】
上記したように遊技盤1には、可変入賞球装置50を含むいろいろな遊技装置が設けられるが、これらの遊技装置の遊技状態に応じて効果音を発生するスピーカ16(図9に符号だけ表示)がパチンコ遊技機に設けられている。また、遊技盤1の前面は、2枚のガラス板(図示しない)が配置されている。
【0010】
次に、通過口装置20a,20bの構成について図1及び図2を参照して説明する。図1は、通過口装置20a,20bの平面図であり、図2は、通過口装置20a,20bの背面から見た分解斜視図である。図において、通過口装置20a,20b(2つの通過口装置は、全く同じ構造であるので、1つの通過口装置を図示する)は、前記遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板21を有し、該取付基板21の中央に開設された長方形状の貫通開口22の両側面に沿って取付基板21を前後に貫通するように装着枠23が形成されている。装着枠23は、上面、底面前方部、及び後部側面が開放して形成されており、その前面壁上部に押え突起24が突設され、その底面後方に係止爪25aを有する係止片25が形成されている。この押え突起24及び係止爪25aは、後述する通過玉検出器40a,40bを着脱自在に且つ所定の位置に固定するものである。
【0011】
また、取付基板21には、位置決め突起26a,26b、係合穴27a,27b、取付穴28a,28b、係止穴29a,29b(29aは、図示しない)が形成されている。位置決め突起26a,26bは、取付基板21の裏面上部左右に後方に向かって突設されるもので、通過口装置20a,20bを遊技盤1の表面に取り付ける際に、正確な位置に位置決めするものである。また、係合穴27a,27bは、次に説明する装飾カバー部材30を取付基板21に取り付ける際に位置決めするもので、装飾カバー部材30に形成される位置決め突起31a,31bが挿入されるものである。また、取付穴28a,28bは、通過口装置20a,23bを遊技盤1の表面に止着するビス(図示しない)を挿入するための穴である。更に、係止穴29a,29bは、前記装着枠23の側部に形成され、装飾カバー部材30に形成される係止片32a,32bが挿入されたときに、装飾カバー部材30が取付基板21に装着されるためのものである。なお、取付基板21の前面には、前記装着枠23を囲むようにシール貼付凹部37が形成されており、このシール貼付凹部37に装飾シール(図示しない)を貼付することにより取付基板21の前面を装飾している。
【0012】
上記した取付基板21の前面には、装飾カバー部材30が着脱自在に取り付けられる。即ち、装飾カバー部材30の後方に形成された位置決め突起31a,31bを前記係合穴27a,27bに差し込み、その後、装飾カバー部材30の後方に向かって突設された係止片32a,32bを指で内側に押し込みながら前記係止穴29a,29bに差し込み、指を離すことにより係止片32a,32bの先端に形成される係止爪が係止穴29a,29bの縁に係合して装飾カバー部材30を取付基板21に装着することができる。外す場合には、逆に係止片32a,32bを指で内側に押し込みながら引き抜くことにより簡単に行うことができる。
【0013】
ところで、装飾カバー部材30は、打玉が通過するように上下に入口開口33及び出口開口34が形成されている。このうち上部の入口開口33には、前方及び両側面から内側に向かって被覆部35が突設されている。この被覆部35は、次に説明する通過玉検出器40a,40bが装着されたときに、通過玉検出器40a,40bの前方に形成される玉通過穴41の上端開口縁を被覆するものである。このため、遊技領域3を落下する打玉が通過口装置20a,20bを通過する際には、被覆部35に衝突して通過玉検出器40a,40bの玉通過穴41の開口縁には、衝突しないものである。
【0014】
上記のようにして装飾カバー部材30が取り付けられた取付基板21の後方からは、その前方に打玉が通過し得る玉通過穴41を有する通過玉検出器40a,40bが装着されるようになっている。即ち、通過玉検出器40a,40bを前記装着枠23の間に挿入し、通過玉検出器40a,40bの先端上部を前記押え突起24に当接させると共に、通過玉検出器40a,40bの後端下部と前記係止片25の係止爪25aと係合することにより、通過玉検出器40a,40bを装着することができる。一方、通過玉検出器40a,40bを取り外す場合には、係止片25を押し下げた状態で通過玉検出器40a,40bを後方に引き抜くことにより簡単に行うことができる。
【0015】
また、通過玉検出器40a,40bの前方に形成される玉通過穴41の内部には、通過する打玉によって押圧されるアクチュエータ42が臨み、通過玉検出器40a,40bの後端には、配線が接続される端子金具43a,43bが突出されている。更に、通過玉検出器40a,40bの中程には、上面を除いて切欠溝44が形成されている。本実施形態においては、切欠溝44を特に利用していないが、例えば、前記係止片25を短く形成して、係止爪25aを切欠溝44に係止させることにより、通過玉検出器40a,40bを固定するようにしても良い。
【0016】
上記のように構成される通過口装置20a,20bにおいて、通過玉検出器40a,40bが装着された際には、図1に示すように、通過玉検出器40a,40bの玉通過穴41の寸法L1よりも入口開口33の被覆部35の寸法L2の方が小くなるので、通過口装置20a,20bを通過する打玉が直接玉通過穴41の上端開口縁へ衝突することを防止でき、これによって通過玉検出器40a,40bが破損したり、あるいは劣化を早めたりすることがなく、長期間に渡って通過口装置20a,20bとしての機能を維持することができる。
【0017】
なお、上記した実施形態では、被覆部35によって玉通過穴41の前方及び両サイドを被覆するものを示したが、前方部分は、押え突起24によっても被覆されるので、前方部分に被覆部35を形成しなくても良い。また、玉通過穴41の開口縁の全長に渡って被覆部35を形成する必要はなく、例えば、玉通過穴41の前方及び両サイドの開口縁の中央部分だけを被覆する被覆部を点状に形成したものでも良い。また、装着枠23の取付基板21から前方に突出する部分は、なくても良い。更に、通過玉検出器40a,40bとしてアクチュエータ42を有するものを示したが、玉通過穴41を有する近接型スイッチであっても良い。
【0018】
次に、上記した通過口装置20a,20bへの打玉の通過に基づいて作動する遊技装置としての可変表示装置55a,55bを含む可変入賞球装置50について図4乃至図8を参照して説明する。まず、可変入賞球装置50の全体の構造を主として図4乃至図6を中心にして説明する。なお、その他の図面は、必要に応じてその都度引用して説明する。可変入賞球装置50は、前記遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板51を有している。取付基板51のほぼ中央には、縦長で且つ奥行きを有する入賞空間57が形成され、該入賞空間57の上縁部に沿って逆さ「コ」字状の上方枠52が突設されている。この上方枠52の上辺は、打玉を誘導するように誘導部として形成され、この誘導部に受け止められた打玉は、取付基板51に形成された通常入賞口53に入賞するようになっている。また、上方枠52の前面には、上部装飾板54が取り付けられ、該上部装飾板54に可変表示装置としてのドットLED55a,55bが臨んでいる。また、ドットLED55a,55bの両側には、複数(4つ)の通過記憶表示LED56が設けられている。この通過記憶表示LED56は、変動表示中や始動入賞装置4の開放中に前記通過口装置20a,20bを通過した通過玉数を最高4個まで記憶した旨を報知するもので、ドットLED55a,55bを変動表示する権利を留保するものである。
【0019】
ところで、可変表示装置としてのドットLED55a,55bは、通過記憶があるときに0〜7の数値を図柄として変動表示し、所定時間(約6秒)経過後にまず左側のドットLED55aが停止し、次いで右側のドットLED55bが停止する。そして、停止時の表示結果が予め定めた特定の表示結果、本実施形態においては、奇数のゾロ目であるときには、当りと判定されて始動入賞装置4が2回開閉動作を行う。なお、ドットLED55a,55bの変動表示制御については、後に詳述する。
【0020】
また、ドットLED55a,55bには、図7及び図8に示すように、それぞれの遊技状態に応じたメッセージを表示させることが可能である。例えば、図7の(A)に示すように、電源投入時に「ニンジャ・カゲマル・サンジョウ!」という遊技開始可能状態を表示し、同(B)(C)に示すように、始動入賞時に「ドロン・ドロン」又は「2デゴザル」という表示を行い、同(D)に示すように、異常発生時にその異常に対応する表示「E1」「E2」「E4」「E5」「E6」を行わせたり、あるいは、図8の(E)〜(H)に示すように、大当り遊技状態の初回の開閉サイクル(後に詳述する)の開始前に「V オミゴト」と表示し、通常の開閉サイクルの開始前に「V」と開放回数とを交互に表示し、最終回の開閉サイクルの開始前に「ラストデゴザル」と表示させたり、更に、開閉サイクル中に可変入賞球装置50に受け入れられた入賞玉数を後述する入賞個数表示LED83と同時に又は入賞個数表示LED83に換えて「1コ」〜「10コ」まで表示させたりすることができる。
【0021】
また、入賞空間57の両側縁部及び下縁部に沿って上向き「コ」字状の下方枠58が突設されている。下方枠58の内部は、3つに区画され、その中央に特定入賞玉検出器60を含む特定入賞口59が形成され、該特定入賞口59の左右に通常入賞口61a,61bが形成されている。特定入賞口59に打玉が入賞して前記特定入賞玉検出器60を作動させると、大当り遊技状態となり、後に詳述するように玉受部材64a,64bを開閉させて多量の入賞玉が発生するような遊技状態とする。また、特定入賞口59及び通常入賞口61a,61bに入賞した入賞玉は、遊技盤1の裏面に設けられる入賞玉検出器63(図3に表示)を作動させ、後述する入賞個数表示LED83に、入賞個数を表示するようになっている。更に、特定入賞口59及び通常入賞口61a,61bの前面には、下部装飾板62が固定され、可変入賞球装置50の下方部分の装飾効果を高めている。
【0022】
前記上方枠52と下方枠58との間には、一対の玉受部材64a,64bが左右方向に開閉自在に設けられている。玉受部材64a,64bは、周知のリンク機構を介して図5に示す開閉ソレノイド65a,65bに連結され、該開閉ソレノイド65a,65bがONとされたときに、玉受部材64a,64bが開放して上方枠52の両端部との間に打玉の通過可能な大きな間隙が形成され、遊技者にとって有利な第1の状態となる。一方、開閉ソレノイド65a,65bがOFFとされたときには、玉受部材64a,64bが起立した状態となってその先端が上方枠52の両端部と対設して打玉が通過しないようにされ、遊技者にとって不利な第2の状態となる。なお、遊技者にとって不利な第2の状態においては、玉受部材64a,64bの先端と上方枠52の両端部との間に打玉が1個通過し得る間隔を形成した入賞し難い状態を含んでも良い。
【0023】
より具体的に開閉ソレノイド65a,65bの駆動制御について説明すると、前記始動入賞装置4に打玉が入賞して始動入賞玉検出器5をONさせると、開閉ソレノイド65a,65bは、相対的に短い時間間隔で2回ONする。このため玉受部材64a,64bが2回開閉動作する。そして、玉受部材64a,64bの開閉動作中に受け入れられた入賞玉が特定入賞口59に入賞して特定入賞玉検出器60をONさせると、大当り遊技状態となり、開閉ソレノイド65a,65bは、やはり短い時間間隔でON・OFF状態を繰り返す。このため玉受部材64a,64bも連続的に開閉動作を繰り返すようになっている。しかして、そのような繰り返し回数は、最高18回に設定され、また18回の動作中に入賞玉が10個発生した場合には、その時点で開閉ソレノイド65a,65bのON・OFF動作も終了するようになっている(以下、このような開閉動作を開閉サイクルという)。更に、開閉サイクルの途中に、再度特定入賞口59に入賞玉が入賞した場合には、継続権が成立すると共に直ちに開閉サイクルを中断し、所定時間のインターバル時間の経過後、次回の開閉サイクルに移行する。そして、開閉サイクルの継続回数は、継続権が成立することを条件として、最高15回に設定されている。
【0024】
上記したように、この実施形態の可変入賞球装置50は、大当り遊技状態になると、短時間に多量の入賞玉を発生させるような構造になっているが、大当り遊技状態を生起するためには、玉受部材64a,64bに誘導される入賞玉を前記した複数の入賞領域のうちの特定入賞口59に入賞させなければならない。しかして、図示の実施形態において、入賞玉は、前記入賞空間57を経て最終的に下部玉転動板75を流下して複数の入賞口59、61a,61bに到達することになる。そこで、入賞空間57内の構成について以下説明する。
【0025】
上記した玉受部材64a,64bによって受け入れられた入賞玉は、前記入賞空間57のほぼ中央に横臥された上部玉転動板66に到達する。この上部玉転動板66は、玉受部材64a,64bで受け入れた入賞玉を後方に導くよう後方に向かって下り傾斜していると共に、その後端部左右に形成された落下口68a,68bから入賞玉を下方に向かって落下させるようになっている。落下口68a,68bには、図6に示すように、大当り遊技状態の開閉サイクル時に誘導ソレノイド73(図示しない;図9に符号のみ表示)によって開閉動作される開閉誘導部材67a,67bが設けられ、開閉誘導部材67a,67bが開放した状態では、落下口68a,68bが閉塞されて上部玉転動板66を流下する入賞玉は後部通路69に導かれ、その後、後部通路69の中央に形成された貯留部入口70から下方に落下する。一方、開閉誘導部材67a,67bが閉じた状態(後述する装飾振分部材76の背面に隠れた状態)では、上部玉転動板66を流下する入賞玉は、落下口68a,68bから下方の下部玉転動板75上に落下する。
【0026】
前記貯留部入口70から入った入賞玉は、入賞空間の後面壁中央に開設された放出口71から下部玉転動板75に放出されるようになっているが、その放出口71は、大当り遊技状態における開閉サイクルの開始時から所定の条件が成立するまでの間、ストッパーソレノイド74によって駆動されるストッパー板72によって閉塞されている。このため、貯留部入口70から入った入賞玉は、ストッパー板72によって放出口71の直前で貯留された状態となる。ただし、貯留されるのは、最初の入賞玉1個であり、2個目以降の入賞玉は、図5に示すように、側方に形成された溢れ口から溢れて入賞玉として処理される。もちろん、この溢れた入賞玉は、入賞玉検出器63によって検出されるようになっている。なお、貯留部入口70から入った入賞玉をすべて貯留するようにしても良い。
【0027】
上記した上部玉転動板66の下方には、下部玉転動板75が配置されている。この下部玉転動板75は、入賞空間57の底面を構成するものであり、入賞空間57の後方から前方に向けて下り傾斜するように設けられている。そして、下部玉転動板75の流下端に前記複数の入賞口59、61a,61bが臨むものである。そして、下部玉転動板75上には、次に説明する装飾振分部材76の下端に設けられる流路変更部材81a,81bが設けられ、下部玉転動板75を流下する入賞玉の流路を変更するようになっている。
【0028】
また、入賞空間57の中央には、装飾振分部材76が垂直方向に設けられている。この装飾振分部材76は、忍者の意匠が付与されており、図5に示すように、可変入賞球装置50の背面上部に設けられた駆動モータ77の駆動により所定角度の範囲内で回動動作されるものである。しかして、駆動モータ77のモータ軸には、検知板78が固着され、該検知板78の形成された切欠部79を図示しない停止位置検出器80(図9に符号のみ表示)で検出して、装飾振分部材76が正面を向いた位置を検出するようになっている。なお、装飾振分部材76は、後に詳述するように、大当り遊技状態の開閉サイクル中に動作するようになっている。
【0029】
上記した装飾振分部材76の下端には、所定の間隔を開けて一対の流路変更部材81a,81bが固着されている。この流路変更部材81a,81bは、忍者の意匠が付与されている装飾振分部材76の忍者の足に付けられた浮下駄の意匠が付与されており、下部玉転動板75に対して前後方向に配置される。しかして、装飾振分部材76が正面を向いているときには、流路変更部材81a,81bも正面を向いており、このため、下部玉転動板75のほぼ中央を流下する入賞玉は、流路変更部材81a,81bに案内されて特定入賞口59に入賞する可能性が高くなる。したがって、図5に示すように、前記放出口71から放出される入賞玉は、流路変更部材81a,81bが正面さえ向いていれば、特定入賞口59に入賞する確率が高く、開閉サイクルの継続権が成立する。一方、装飾振分部材76が左右方向に向いているときには、流路変更部材81a,81bも左右方向に向いているので、下部玉転動板75のほぼ中央を流下する入賞玉であっても、流路変更部材81a,81bに案内されて通常入賞口61a,61bに誘導される可能性が高い。なお、流路変更部材81a,81bの外側の下部玉転動板75を流下する入賞玉は、図6の破線で示すように、通常入賞口61a,61bに誘導される可能性が高い。
【0030】
以上、可変入賞球装置50の主要な構成について説明してきたが、上記した構成以外に、遊技に関連した数値を表示する表示器や可変入賞球装置50を光によって装飾する飾りLEDやランプ等も設けられている。具体的には、表示器として、図4に示すように、入賞空間57の下部後面壁の左右に、大当り遊技状態中の開閉サイクルの継続回数を表示する開成回数表示LED82や、1回の開閉サイクル中に受け入れられた入賞玉数を表示する入賞個数表示LED83が設けられている。また、装飾用のLEDやランプとして、図4に示すように、前記取付基板51の中央両側に設けられる飾りLED84a,84b、及び、入賞空間57の後面全域を照明する役物ランプ85(図9に符号のみ表示)等が設けられている。
【0031】
以上、可変入賞球装置50を含む弾球遊技機の遊技盤1の構成について説明してきたが、それらの遊技装置は、図9に示す遊技制御回路によって制御される。図9は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、MPU、ROM、RAM、入出力回路を含む基本制御回路90によって制御される。しかして、基本制御回路90は、検出回路91を介して特定入賞玉検出器60、始動入賞玉検出器5、入賞玉検出器63、通過玉検出器40a,40b、及び停止位置検出器80からの検出信号が入力され、アドレスデコード回路92から基本制御回路90及び検出回路91にチップセレクト信号が与えられる。また、電源投入時に初期リセット回路93から基本制御回路90にリセット信号が与えられ、所定時間毎に定期リセット回路94から基本制御回路90に定期リセット信号が与えられる。
【0032】
一方、基本制御回路90からは、以下の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、スピーカ制御回路95を介してスピーカ16に音声信号が与えられ、モータ駆動回路96を介して駆動モータ77に駆動信号が与えられる。また、LED制御回路97を介して入賞個数表示LED83、開成回数表示LED82、通過記憶表示LED56、ドットLED55a,55b、及び飾りLED84a,84bに表示制御信号が与えられ、ランプ制御回路98を介して風車ランプ11a,11b、遊技効果ランプ15、レール飾りランプ14、役物ランプ85、サイドランプ12a,12b、肩ランプ8a,8b、及び袖ランプ10a,10bに表示制御信号が送られる。なお、図中同一の枠で囲まれたランプは、同期的に駆動表示されるものである。更に、ソレノイド駆動回路99を介して始動ソレノイド6、開閉ソレノイド65a,65b、誘導ソレノイド73、及びストッパーソレノイド74に駆動信号を与えている。また、基本制御回路90からは、大当り信号を出力する大当り情報出力回路100に駆動信号が与えられている。なお、上記した装置や回路には、電源回路101から各種の電圧を有する電力が供給されている。
【0033】
以上、説明した遊技制御回路の具体的な動作の一例を図10乃至図16に示すタイムチャート及び説明図を参照して説明する。図10は、通過口装置20a,20bに打玉が入賞したときのドットLED55a,55b(以下、図柄55a,55bという)の可変表示制御を示すタイムチャートである。図11は、打玉が通過口装置20a,20bに入賞したときに決定される当り図柄の選択方法を説明する説明図である。
【0034】
図10において、いずれかの通過口装置20a,20bに打玉が入賞して通過玉検出器40a又は40bをONさせ、通過信号P1が導出されると、まず、ランダム数1から1つの値が抽出される(1回目)。ランダム数1は、当り図柄か否かを決定するためのランダム数であると共に、外れの時に右側の図柄55bに表示される図柄を決定するためのランダム数であり、電源投入後「0〜15」の16通りの数値が刻々と変動している。そして、通過信号P1導出後、図柄55a,55bの変動開始時である0.008秒後に、もう一度ランダム数1から1つの値を抽出する(2回目)と共に、ランダム数2からも1つの値を抽出する。ランダム数2は、当りの時に図柄55a,55bに表示される図柄を決定するためのランダム数であると共に、外れの時に左側の図柄55aに表示される図柄を決定するためのランダム数であり、電源投入後「0〜7」の8通りの数値が刻々と変動している。
【0035】
しかして、ゲート通過時の1回目のランダム数1から抽出された数値が例えば、「2」であるときには、当りであると判定され、そのとき2つの図柄55a,55bに表示される図柄を決定するために、図11に示すように、変動開始時のランダム数2で抽出された値の下位2ビット(2進数)の結果が10進数で「0」である時には、図柄55a,55bに表示される図柄の組合せを「1・1」とし、以下同様に、下位2ビットの結果が「1」のとき「3・3」とし、下位2ビットの結果が「2」のとき「5・5」とし、下位2ビットの結果が「3」のとき「7・7」とする。
【0036】
一方、1回目のランダム数1から抽出された数値が「2」以外のときには、外れであると判定され、そのとき2つの図柄55a,55bに表示される図柄を決定するために、図11に示すように、変動開始時のランダム数2で抽出された値をそのまま左図柄55aに表示される図柄とし、一方、右図柄55bに表示される図柄は、変動前の図柄の数値に2回目のランダム数1から抽出された値の下位3ビットによって表される数値を2進数的に加算したものである。なお、このように決定された数値が当りの組合せと一致した時には、左図柄55bに表示される数値を右図柄55aに表示される図柄の値に「1」を加算して、当り図柄からはずして表示する。
【0037】
上記したように、通過信号P1が導出されると同時に、図柄55a,55bに表示される図柄が当りか否かが決定され、図柄55a,55bの変動開始時に、停止時に表示される図柄も決定される。しかして、通過信号P1導出後0.008秒経過後に図柄55a,55bの変動が同時に開始された場合において、図10に示すように、左図柄55aの変動表示においては、基本時間(6.000秒)の間、図柄の変動速度が0.040秒に設定されている。そして、基本時間の経過後、停止図柄と一致したところ(0.000秒〜0.280秒の間で一致)で変動表示を停止する。
【0038】
一方、右図柄55bの変動表示においては、最初に停止する左図柄55aに表示される停止図柄が当り図柄でないとき(リーチ状態でないとき)と、当り図柄であるとき(リーチ状態のとき)とでは、異なる態様で変動表示される。そこで、まずリーチ状態でないときの変動表示について説明すると、基本時間として最初に停止する左図柄55aの変動が停止するまでの時間が設定され、その基本時間の間変動速度が0.040秒に設定されて変動表示している。そして、基本時間終了後、微小時間(0.400秒)経過後に、停止図柄と一致したところ(0.000秒〜0.280秒の間で一致)で変動表示を停止する。
【0039】
次に、リーチ状態のときの変動表示について説明すると、最初に停止する左図柄55aの変動が停止するまでの間、変動速度が0.040秒に設定されて変動表示しており、その時間が経過した後、変動速度が変動速度の遅い速度である0.160秒に設定され、2周期分の図柄(20図柄)を変動表示(したがって、3.200秒が経過する)する。そして、この2周期分の図柄の変動表示が終了するまでが基本時間とされ、その基本時間が経過した後、停止図柄と一致するまで変動表示する。この場合、7つうちの1つの停止図柄と一致するまでであるので、その停止時間は、0.000秒〜1.120秒までの間の0.160秒毎に区切られる時間のいずれかが選択される。
【0040】
上記のようにして図柄表示装置の図柄55a,55bが変動表示を停止した以降の遊技が図12及び図13に示される。図12は、停止図柄が当りとなった場合の始動入賞装置4の動作を示すタイムチャートであり、図13は、停止図柄が外れとなった場合であって通過記憶がある場合の図柄55a,55bの変動表示態様を示すタイムチャートである。そこで、先に図13を参照して、外れの場合について説明すると、2つの図柄55a,55bの変動表示が停止した後、一定時間(1秒)が経過した時点で確認のため、停止図柄の組合せが当りであるか否かの判定が行われる。そして、外れと判定された後、微少時間(0.008〜0.012秒)経過した後、再度図柄55a,55bの変動表示を開始する。
【0041】
次に図12を参照して、当りの場合について説明すると、2つの図柄55a,55bの変動表示が停止した後、一定時間(1秒)が経過した時点で確認のため、停止図柄の組合せが当りであるか否かの判定が行われる。その結果、当りと判定されたときには、始動入賞装置4のソレノイド6(普通電動役物;第2種始動口と表示)が2回に分けて開放される。この場合、1回目の開放は、判定と同時に2.800秒間行われ、その後、5.000秒の間隔を置いて2回目の開放が2.800秒間行われる。そして、2回目の開放が終了した後において、通過記憶がある場合でも直ちに図柄55a,55bの変動表示が開始されるのではなく、微少時間(0.008〜0.012秒)経過した後、図柄55a,55bの変動表示を開始する。
【0042】
上記のようにして図柄55a,55bの表示結果が当りとなって始動入賞装置5が開放し、その開放中に始動入賞装置4に打玉が入賞して始動入賞玉検出器5をONさせた時の可変入賞球装置50の動作が図14に示されている。なお、図中、大入賞口は、玉受部材64a,64bを示すので、図中においては開閉ソレノイド65a,65bの駆動タイミングを表す。図14において、始動入賞装置4に打玉が入賞して始動信号S1を導出すると、その導出後、一定時間(1.000秒)が経過すると、大入賞口64a,64bが0.500秒の開放を0.500秒間隔を置いて2回行う。また、始動信号S1があった後から大入賞口64a,64bが閉じるまでの時間は、始動受付禁止期間とされる。この始動受付禁止期間は、その期間内に始動入賞装置4に入賞した打玉も始動入賞としての機能を無効とされるものである。
【0043】
なお、図示のタイムチャートでは、大入賞口64a,64bが閉じた後でも、入賞空間57を流下する入賞玉が特定入賞口59に到達するまで時間がかかるので、大入賞口64a,64bの閉成後一定時間(3.000秒)の役物連続作動装置作動有効時間を認めている。役物連続作動装置有効期間は、大入賞口64a,64bの閉じる間際に入賞した入賞玉が特定入賞口59に入賞することもあるので、その入賞を有効と認定するために設定される猶予時間である。
【0044】
次に、図15及び図16を参照して大当り遊技状態の開閉サイクル時の動作について説明する。図15は、通常の開閉サイクルの動作状態を示し、図16は、最終回部分の開閉サイクルの動作を示す。なお、図中役物連続作動装置は、特定入賞玉検出器60を示し、人形は、装飾振分部材76を示すので、図中では駆動モータ77の駆動タイミングを表し、また、一時停止板は、ストッパー板72を示すので、図中ではストッパーソレノイド74の駆動タイミングを表し、刀は、開閉誘導部材67a,67bを示すので、図中では誘導ソレノイド73の駆動タイミングを表す。
【0045】
まず、1回の開閉サイクルにおける動作を図15に基づいて説明する。役物連続作動装置60がONして継続信号Rn(1≦n≦15)が導出されると、その継続信号Rnから一定時間(3.000秒)遅れて大入賞口64a,64bが開閉動作を開始する。しかして、大入賞口64a,64bが開閉動作を開始するまでの間、人形76は、正面を向いた位置(通常位置)から左方向に1回向いた後、再度通常位置に戻った状態で停止する。この動作は、大入賞口64a,64bの最初の開閉動作が開始されるまでの間に終了されるようになっている。
【0046】
ところで、大入賞口64a,64bの開閉動作である開閉サイクルは、開放時間と閉成時間とが0.748秒間隔で18回行われるが、その開閉動作が開始されると同時に一時停止板72がONされて放出口71の直前で入賞玉が貯留可能状態となる。また、開閉動作が開始されると同時に刀67a,67bも大入賞口64a,64bと交互に開閉動作を繰り返す。このため、大入賞口64a,64bに受け入れられ上部玉転動板66を流下する入賞玉は、刀67a,67bの開閉動作に応じて落下口68a,68bから落下したり、あるいは後部通路69に導かれて貯留入口70から落下し、貯留玉又は溢れ玉となる。
【0047】
また、開閉サイクルにおける開閉動作が9回目に到達したとき、又は入賞玉検出器63で入賞玉が2個検出されたときに、人形76が所定の周期で往復回動を開始し、その動作は、開閉サイクルが終了した直後まで継続される。したがって、下部玉転動板75を流下する入賞玉は、流路変更部材81a,81bによって流路を変更され、特定入賞口59又は通常入賞口61a,61bのいずれかに導かれる。また、入賞した入賞玉が7個となったとき、又は開閉動作が最終の18回となったときには、一時停止板72がOFFとなって貯留されていた入賞玉を放出口71から放出する。放出口71から放出された入賞玉は、流路変更部材81a,81bに案内されて特定入賞口59又は通常入賞口61a,61bのいずれかに導かれる。この場合、落下口68a,68bから落下した入賞玉よりも特定入賞口59に誘導される確率が高くなり、次回の開閉サイクルに継続される可能性が高い。このように、本実施形態においては、人形76と一時停止板72という2つの可動部材が入賞個数又は開閉動作回数に応じてそれぞれ駆動制御されるようになっているので、例えば、入賞個数表示LED83の表示を見ることにより人形76及び一時停止板72の動作状況が分かり、これによって打玉が特定入賞口59に向けて誘導され易いか否かを理解することができる。
【0048】
また、開閉サイクルの終了条件に達したときには、前記と同様に役物連続作動装置作動有効時間が設定され、その時間内に入賞空間57を落下する入賞玉が特定入賞口59に誘導されたときには、次の開閉サイクルに移行することになる。ただし、最終の開閉サイクル時においては、役物連続作動装置作動有効時間は、設定されない。
【0049】
次に、図16を参照して最終回部分の開閉サイクルにおける動作について説明すると、継続回数13回目の開閉サイクルにおいて、例えば、開閉動作が18回又は入賞玉が7個に達することなく入賞玉が特定入賞口59に入賞して継続信号R14が導出されたときには、直ちに開閉サイクルが終了され、前記継続信号Rnが導出されたときと同様に、継続信号R14の導出後、大入賞口64a,64bの開閉サイクルが開始されるまでの間、人形76が所定の動作を行い、また、大入賞口64a,64bの14回目の開閉サイクルが開始された後も前記と同様な動作を行う。
【0050】
そして、14回目の開閉サイクルにおいて、例えば、大入賞口64a,64bへの入賞玉の数が7個となる前に開閉動作が18回に到達した時には、一時停止板72がOFFとされ、貯留されていた入賞玉が放出口71から放出される。そして、その放出された入賞玉が特定入賞口59に導かれたときには、最終回の継続信号R15が導出される。なお、18回の開閉動作前に入賞玉が7個入賞した時には、貯留解除が行われ、その解除された入賞玉が特定入賞口59に誘導されることなく、入賞玉が計8個となったときには、刀67a,67bがONした状態を保持して、以後入賞する入賞玉を後部通路69から放出口71に導き、下部玉転動板75の中央を流下させて特定入賞口59に導き、開閉サイクルを継続させるように努めている。
【0051】
上記した最終回の継続信号R15が導出された時には、継続信号R15が導出された後、人形76は、左右方向の動作を開閉サイクルが終了するまで継続し、一時停止板72及び刀67a,67bは、駆動されることはない。
【0052】
以上、実施形態の構成及び作用について説明してきたが、本実施形態によれば、打玉の入賞に基づいて遊技者に有利な所定の開閉サイクルを繰り返すことが可能な大当り遊技状態を発生せしめる特定入賞口59を含む複数の入賞口59,61a,61bが形成された可変入賞球装置50を備えたパチンコ遊技機において、前記可変入賞球装置50は、電気的に駆動されて受け入れた打玉の流下に影響を与えて特定入賞口59への打玉の誘導に変化を与える複数の可動部材としての人形76及び一時停止板72と、前記大当り遊技状態における規制された開閉サイクル中に受け入れられた打玉を検出する入賞玉検出器63と、を含み、前記入賞玉検出器63からの検出信号の異なる計数値に応じて前記人形76と一時停止板72をそれぞれ駆動制御するようにしたので、例えば、入賞個数表示LED83の表示を見ることにより人形76及び一時停止板72の動作状況が分かり、これによって打玉が特定入賞口59に向けて誘導され易いか否かを理解することができる。
【0053】
なお、上記した実施形態においては、通過口装置20a,20bとして、打玉が通過して再度遊技領域3に放出されるものを示したが、通過玉検出器40a,40bを通過した後に入賞玉として遊技盤1の裏面に取り込む形式の通過口装置であっても良い。また、上記した実施形態においては、通過口装置20a,20bによって作動される遊技装置として可変表示装置を構成するドットLED55a,55bを例示したが、遊技盤1に設けられる遊技装置であれば、どのようなものでも良い。例えば、可変入賞球装置や可動装飾部材であっても良い。また、弾球遊技機における遊技内容も、上記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、フィーバータイプの遊技内容を有する弾球遊技機、あるいはアレンジタイプの遊技内容を有する弾球遊技機であっても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明においては、入賞個数に応じて第1乃至第3の複数の可動部材をそれぞれ制御するので、入賞個数の表示を見ることにより各可動部材の動作状況が分かり、これによって打玉が特定入賞領域に向けて誘導され易いか否かを理解することができる。特に、第2の可動部材の貯留解除によって打玉が特定入賞領域に入賞して開閉サイクルが継続し易くなっているが、仮に、第2の可動部材の貯留解除によって打玉が特定入賞領域に入賞しなかった場合でも、貯留解除状態となっている第2の可動部材に誘導する状態を開閉サイクルの終了条件が成立したときに該成立後における特定入賞領域への入賞を有効として処理するために設定される特定入賞有効時間においても保持するように第3の可動部材が駆動制御されるので、開閉サイクルを努めて継続させる構成となっているため、開閉サイクルの継続に対する遊技者の期待感を盛り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る通過口装置の平面図である。
【図2】通過口装置の背面から見た分解斜視図である。
【図3】通過口装置が適用される弾球遊技機の遊技盤の正面図である。
【図4】通過口装置に基づいて作動される遊技装置を含む可変入賞球装置の正面図である。
【図5】可変入賞球装置の一部を破断した斜視図である。
【図6】可変入賞球装置の内部構造を示す部分斜視図である。
【図7】遊技装置としての可変表示装置に表示されるメッセージを説明する説明図である。
【図8】遊技装置としての可変表示装置に表示されるメッセージを説明する説明図である。
【図9】遊技動作を制御する遊技制御回路を示すブロック図である。
【図10】可変表示装置の動作を示すタイムチャートである。
【図11】可変表示装置において、当り図柄の抽出方法を説明する説明図である。
【図12】当りのときの始動入賞装置及び可変表示装置の作動を示すタイムチャートである。
【図13】外れのときの可変表示装置の作動を示すタイムチャートである。
【図14】始動入賞時における可変入賞球装置の動作を示すタイムチャートである。
【図15】大当り遊技状態時における通常の開閉サイクルの動作を示すタイムチャートである。
【図16】大当り遊技状態時における最終回部分の開閉サイクルの動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
50 可変入賞球装置
55a,55b ドットLED(可変表示装置及び可変表示部)
59 特定入賞口(特定入賞領域)
61a,61b 通常入賞口(入賞領域)
63 入賞玉検出器
72 ストッパー板(一時停止板;可動部材)
74 ストッパーソレノイド
76 振分装飾部材(人形;可動部材)
77 駆動モータ
81a,81b 流路変更部材
Claims (1)
- 打玉の入賞に基づいて遊技者に有利な所定の開閉サイクルを繰り返すことが可能な大当り遊技状態を発生せしめる特定入賞領域を含む複数の入賞領域が形成された可変入賞球装置を備えた弾球遊技機において、
前記可変入賞球装置は、電気的に駆動されて受け入れた打玉の流下に影響を与えて前記特定入賞領域への打玉の誘導に変化を与える第1の可動部材と、該第1の可動部材の上流側に設けられ電気的に駆動されて受け入れた打玉を貯留し且つ貯留解除されたときに前記特定入賞領域に向けて流下させる第2の可動部材と、電気的に駆動されて受け入れた打玉を前記第2の可動部材に誘導する状態と誘導しない状態とに変化する第3の可動部材と、前記大当り遊技状態における規制された開閉サイクル中に前記特定入賞領域を含む複数の入賞領域に受け入れられた打玉を検出する入賞玉検出器と、を含み、
前記第1の可動部材は、前記入賞玉検出器からの検出信号の計数値が第1の所定数となったときから前記開閉サイクルが終了するまで駆動制御され、
前記第2の可動部材は、前記開閉サイクルの開始から前記入賞玉検出器からの検出信号の計数値が前記第1の所定数よりも多い第2の所定数となるまで貯留可能となるように駆動制御され、
前記第3の可動部材は、前記第2の可動部材が貯留可能状態となっているときに駆動制御されると共に、前記第2の可動部材の貯留解除による打玉が前記特定入賞領域に入賞しなかったときに貯留解除状態となっている前記第2の可動部材に誘導する状態を前記開閉サイクルの終了条件が成立したときに該成立後における前記特定入賞領域への入賞を有効として処理するために設定される特定入賞有効時間においても保持するように駆動制御され、
前記特定入賞有効時間中に前記特定入賞領域に入賞したときに該特定入賞有効時間を終了すると共に前記第3の可動部材を前記第2の可動部材に誘導しない状態に駆動制御して次回の開閉サイクルに移行することを特徴とする弾球遊技機。
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