JP3632573B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、希薄燃焼可能な内燃機関から排出される排気中の有害成分を浄化する排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の排気浄化装置としては、例えば特公平2785612号公報に記載の装置が知られている。こうした排気浄化装置にあっては、ディーゼルエンジンや希薄燃焼を行うガソリンエンジンのように、少なくとも所定の運転領域では理論空燃比より高い空燃比の混合気を燃焼に供して機関運転を行う内燃機関に適用され、当該内燃機関の排気通路に、酸素の存在下でNOxを吸収するNOx吸収剤(触媒)を備えて構成される。
【0003】
NOx触媒は排気中の酸素濃度が高い状態ではNOxを吸収し、排気中の酸素濃度が低い状態ではNOxを放出する特性を有する。ちなみに排気中に放出されたNOxは、排気中にHCやCOといった還元成分が存在していれば、それらと速やかに反応してN2に還元される。また、NOx触媒は、排気中の酸素濃度が高い状態にあるときでも所定の限界量のNOxを吸収すると、それ以上NOxを吸収しなくなる。
【0004】
そこで、このような排気浄化装置では、上記公報にも記載されているように、NOx触媒のNOx吸収量が限界量に達する前に、吸気系のスロットル弁を閉弁する等によって吸気流量を低減するとともに排気系内に還元剤を添加して、NOx触媒に吸収されたNOxを放出および還元浄化し、NOx触媒のNOx吸収能力を回復させるといった制御を所定のインターバルで繰り返すのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる還元剤添加の制御を実行するに際し、同等のインターバル、同等の供給量を適用して還元剤の添加を行っても、各回の添加によって得られる排気中の還元成分量は、添加された還元剤がどの程度の速度で蒸発するのか、或いはどの程度の割合で微粒化するのか等によって異なり、必ずしも安定したものとはならない。
【0006】
還元成分量が安定が損なわれると、排気中の空燃比も不安定となり、排気中に存在するNOxの吸収、放出、及び還元浄化を繰り返すNOx触媒にとって、NOxに対する還元能力ばかりでなく、NOxの吸収や放出に関わるNOxの動態制御についても信頼性が低下することとなる。
【0007】
さらに、蒸発若しくは微粒化しないでNOx触媒上流に滞留した還元剤が一時期にNOx触媒に流れ込み、触媒温度が過度に上昇してしまうといった懸念も生じる。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、還元剤の添加により有効に機能するNOx触媒を備える装置として、還元剤の蒸発や微粒化の容易性が変動する場合であれ、排気中に所望の還元成分を得ることで排気中に存在するNOxの浄化効率を最適化することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の排気系に設けられ当該機関の排気中の窒素酸化物を還元成分の存在下で浄化するNOx触媒と、前記排気系の前記NOx触媒上流に還元剤を供給する還元剤供給手段と、前記NOx触媒を介した前記窒素酸化物の触媒反応に関連する排気中の還元成分量を目標量にする前記還元剤の供給量を演算する演算手段と、当該内燃機関の排気温度、排気壁温および排気流量に基づいて、前記供給される還元剤の蒸発量を推定する蒸発量推定手段と、前記推定された蒸発量に基づいて前記供給量を補正する補正手段とを備えることを要旨とする。
【0010】
ここで、還元剤の蒸発量とは、液体若しくは粉体等の形態を有する還元剤にとって、特定の環境下での平衡状態若しくは定常状態において、当該燃料がどの程度の割合で蒸発(または微粒化)するのがその比率を意味する他、当該平衡状態や定常状態に達するまでに要する期間や速度等を広く含む概念であるものとする。
【0011】
同構成によれば、供給される還元剤の蒸発量を決定づける必要且つ十分なパラメータとして適切な排気温度、排気壁温および排気流量を選択し、これらに基づいて当該蒸発量を推定することとなる。そしてこの推定量に基づいて還元剤の供給量が求められることとなるため、触媒作用にとって、排気中における最適な還元成分量(若しくは濃度)、或いは酸素濃度を高い精度で得ることが容易となる。
【0012】
また、上記構成において、前記蒸発量推定手段の推定する蒸発量は、前記排気温度及び前記排気壁温のうち少なくとも一方が低いほど小さくする傾向にするのがよい。
【0013】
同構成によれば、蒸発若しくは微粒化されない燃料の添加を好適に防止され、無駄な燃料添加を低減することできるようになるばかりでなく、蒸発しない余剰燃料が当該触媒に到達せず排気系に残留するのを好適に抑制することができるようになる。
【0014】
また、上記構成において、前記還元剤供給手段に備えられ前記排気系に還元剤を噴射供給する噴射供給手段と、該噴射供給手段による還元剤の噴射供給量の波形パターンを変更する波形パターン変更手段とをさらに有するのがよい。
【0015】
ここで、噴射量の波形パターンには、各回毎の噴射にかかる最大噴射量(ピーク値)や、噴射継続時間、時間軸上にみられる噴射量の勾配、単一のピークからなる波形か、複数のピークからなる波形かに関わるパターン、或いは今回の噴射時期と次回の噴射時期とのインターバル等が含まれる。さらに、噴射量の波形と相関の高い他のパラメータ、例えば噴射供給手段の動作にかかる制御指令信号の波形等も含まれるものとする。
【0016】
同構成によれば、例えば燃料の蒸発にかかる効率や、供給量の高効率化といった観点から、排気系内の環境条件や制御目的に応じ、最適な供給形態を適宜選択することができるようになる。
【0017】
また、当該内燃機関の排気温度、排気壁温および排気流量に基づいて、所定量の燃料を添加するために実行する噴射回数を異ならしめる噴射回数制御手段をさらに有するのがよい。
【0018】
同構成によっても、例えば燃料の蒸発にかかる効率や、供給量の高効率化といった観点から、排気系内の環境条件や制御目的に応じ、最適な供給形態を適宜選択することができるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置をディーゼルエンジンシステムに適用した一実施の形態について説明する。
【0020】
図1において、内燃機関(以下、エンジンという)1は、燃料供給系10、燃焼室20、吸気系30及び排気系40等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンシステムである。
【0021】
先ず、燃料供給系10は、サプライポンプ11、コモンレール12、燃料噴射弁13、緊急遮断弁14、燃圧制御弁15、調量弁16、燃料添加ノズル17、機関燃料通路P1及び添加燃料通路P2等を備えて構成される。
【0022】
サプライポンプ11は、燃料タンク(図示略)から汲み上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路P1を介してコモンレール12に供給する。コモンレール12は、サプライポンプ11から供給された高圧燃料を所定圧力に保持(蓄圧)する蓄圧室としての機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁13に分配する。燃料噴射弁13は、その内部に電磁ソレノイド(図示略)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して燃焼室20内に燃料を噴射供給する。
【0023】
他方、サプライポンプ11は、燃料タンクから汲み上げた燃料の一部を添加燃料通路P2を介して燃料添加ノズル17に供給する。添加燃料通路P2には、サプライポンプ11から燃料添加ノズル17に向かって緊急遮断弁14、燃圧制御弁15及び調量弁16が順次配設されている。緊急遮断弁14は、緊急時において添加燃料通路P2を遮断し、燃料供給を停止する。燃圧制御弁15は、サプライポンプ11から供給された高圧の燃料を所定の圧力(定圧)に保持・安定させる機能を有する。調量弁16は、燃料添加ノズル17に供給する燃料の圧力(燃圧)を制御する。燃料添加ノズル17は所定圧以上の燃圧(例えば0.2MPa)が付与されると開弁し、排気系40内に燃料を噴射供給する機械式の開閉弁である。すなわち調量弁16により燃料添加ノズル17上流の燃圧が制御されることにより、所望の燃料が適宜のタイミングで燃料添加ノズル17より噴射供給(添加)される。
【0024】
吸気系30は、各燃焼室20内に供給される吸入空気の通路(吸気通路)を形成する。一方、排気系40は、各燃焼室20から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。
【0025】
また、このエンジン1には、周知の過給機(ターボチャージャ)50が設けられている。ターボチャージャ50は、シャフト51を介して連結された2つのタービンホイール52,53を備える。一方のタービンホイール(吸気側タービンホイール)52は、吸気系30内の吸気に晒され、他方のタービンホイール(排気側タービンホイール)53は排気系40内の排気に晒される。このような構成を有するターボチャージャ50は、排気側タービンホイール52が受ける排気流(排気圧)を利用して吸気側タービンホイール53を回転させ、吸気圧を高めるといったいわゆる過給を行う。
【0026】
吸気系30において、ターボチャージャ50に設けられたインタークーラ31は、過給によって昇温した吸入空気を強制冷却する。インタークーラ31よりもさらに下流に設けられたスロットル弁32は、その開度を無段階に調節することができる電子制御式の開閉弁であり、所定の条件下において吸入空気の流路面積を絞り、同吸入空気の供給量を調整(低減)する機能を有する。
【0027】
また、エンジン1には、燃焼室20の上流(吸気系30)及び下流(排気系40)をバイパスする排気還流通路(以下、EGR通路という)60が形成されている。このEGR通路60は、排気の一部を適宜吸気系30に戻す機能を有する。EGR通路60には、電子制御によって無段階に開閉され、同通路を流れる排気流量を自在に調整することができるEGR弁61と、EGR通路60を通過(還流)する排気を冷却するためのEGRクーラ62が設けられている。
【0028】
また、排気系40において、同排気系40及びEGR通路60の連絡部位の下流には、吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒という)41を収容した触媒ケーシング42が設けられている。触媒ケーシング42に収容されたNOx触媒41は、例えばアルミナ(Al2O3)を担体とし、この担体上に例えばカリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタン(La)、イットリウム(Y)のような希土類と、白金Ptのような貴金属とが担持されることによって構成される。
【0029】
このNOx触媒41は、排気中に多量の酸素が存在している状態においてはNOxを吸収し、運転空燃比が理論空燃比より小さく、排気中に酸素が低く、且つ還元成分(例えば燃料の未燃成分(HC))が存在している状態においてはNOxをNO2若しくはNOに還元して放出する。NO2やNOとして放出されたNOxは排気中のHCやCOと速やかに反応することによってさらに還元され、N2となる。ちなみにHCやCOは、NO2やNOを還元することで、自身は酸化されてH2OやCO2となる。すなわち、触媒ケーシング42(NOx触媒41)に導入される排気中の酸素濃度やHC成分を適宜調整すれば、排気中のHC、CO、NOxを浄化することができることになる。
【0030】
また、エンジン1の各部位には、各種センサが取り付けられており、当該部位の環境条件や、エンジン1の運転状態に関する信号を出力する。
【0031】
すなわち、レール圧センサ70は、コモンレール12内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。燃圧センサ71は、添加燃料通路P2内を流通する燃料のうち、調量弁16へ導入される燃料の圧力(燃圧)に応じた検出信号を出力する。エアフロメータ72は、吸気系30内のスロットル弁32下流において吸入空気の流量Gnに応じた検出信号を出力する。A/Fセンサ73は、排気系40の触媒ケーシング42下流において排気中の酸素濃度に応じて連続的に変化する検出信号を出力する。排気温センサ74は、同じく排気系40の触媒ケーシング42下流において排気の温度(排気温度)Texに応じた検出信号を出力する。
【0032】
また、アクセル開度センサ75はエンジン1のアクセルペダル(図示略)に取り付けられ、同ペダルへの踏み込み量Accに応じた検出信号を出力する。クランク角センサ76は、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ70〜76は、電子制御装置(ECU)80と電気的に接続されている。
【0033】
ECU80は、中央処理装置(CPU)81、読み出し専用メモリ(ROM)82、ランダムアクセスメモリ(RAM)83及びバックアップRAM84、タイマーカウンタ85等を備え、これら各部81〜85と、A/D変換器を含む外部入力回路86と、外部出力回路87とが双方向性バス88により接続されて構成される論理演算回路を備える。
【0034】
このように構成されたECU80は、上記各種センサの検出信号を外部入力回路を介して入力し、これら信号に基づいてエンジン1の燃料噴射等についての基本制御を行う他、還元剤(還元剤として作用する燃料)添加にかかる添加タイミングや供給量の決定等に関する還元剤添加制御等、各種の運転制御を実行する。
【0035】
ここで、本実施の形態にかかる還元剤(燃料)添加制御について詳述する。
【0036】
一般に、ディーゼルエンジンでは、燃焼室内に供給される空気と燃焼に供される燃料、すなわち混合気中の酸素が、ほとんどの運転領域で高濃度状態にある。
【0037】
燃焼に供される混合気の酸素濃度は、そのまま燃焼に供された酸素を差し引いて排気中の酸素濃度に反映されるのが通常であり、混合気中の酸素濃度(空燃比)が高ければ、排気中の酸素濃度(空燃比)も基本的には同様に高くなる。一方、上述したように、吸蔵還元型NOx触媒は排気中の酸素濃度が高ければNOxを吸収し、低ければNOxをNO2若しくはNOに還元して放出する特性を有するため、排気中の酸素が高濃度状態にある限りNOxを吸収することとなる。ただし、吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収量に限界量が存在し、同触媒が限界量のNOxを吸収した状態では排気中のNOxが同触媒に吸収されず触媒ケーシングを素通りすることとなる。
【0038】
そこで、エンジン1のように燃料添加ノズル17を備えた内燃機関では、適宜の時期にスロットル弁32を閉弁して吸入空気量を低減させつつ、さらに燃料添加ノズル17を通じ排気系40のNOx触媒41上流に燃料を添加することで、一時的に排気中の酸素濃度を低減し、且つ還元成分量(HC等)を増大させる。するとNOx触媒41は、これまでに吸収したNOxをNO2若しくはNOに還元して放出し、自身のNOx吸収能力を回復(再生)するようになる。放出されたNO2やNOが、HCやCOと反応して速やかにN2に還元されることは上述した通りである。
【0039】
このとき、自身に吸収したNOxを、上記態様で放出し、さらに還元浄化するNOx触媒41にとって、触媒ケーシング42内に流入する排気中の還元成分量(燃料の濃度)と、酸素濃度(空燃比)とにより還元浄化の効率が決定づけられることとなる。
【0040】
ところで、還元成分の供給と、酸素濃度(空燃比)の低減を図るべく同等量の燃料が排気中に供給されたとしても、排気中の還元成分量として、また空燃比を決定づける燃料成分量として寄与するのは、蒸発した燃料、或いは十分に微粒化した燃料に限られる。
【0041】
したがって、同等量の燃料を同等時間噴射したとしても、その結果得られる実質的な還元成分の濃度と、空燃比とは、燃料添加ノズル17を通じて噴射供給される燃料のうちどの程度の割合の燃料がどの程度の速度で気化(蒸発)、或いは微粒化されるのか、その比率や速度により変動する。
【0042】
一方、上記燃料の蒸発や微粒化に関する比率や速度は、当該燃料の化学的・物理的な性質を同等にすれば、排気系40内における触媒ケーシング42上流の環境条件、なかでも排気流量(又は流速)、排気温度、並びに排気通路内壁の壁温によって概ね決定づけられることが発明者らによって確認されている。
【0043】
そこで、本実施の形態にかかるエンジン1では、排気系40への燃料噴射の実施に際し、排気流量(又は流速)、排気温度、並びに排気通路内壁の壁温を検出または推定し、これらパラメータに基づいて、燃料添加ノズル17によって噴射供給される燃料の蒸発量(微粒化量)を推定し、これを加味してその噴射量や噴射タイミングを決定する制御を行う。
【0044】
こうした制御態様により、NOx触媒41による排気浄化の実施にあたり、排気中の適切な還元成分量および空燃比を安定して得ることができるようになる。
【0045】
以下、本実施の形態にかかるエンジン1のECU80が実施する燃料添加制御に関し、その具体的な制御手順についてフローチャートを参照して説明する。
【0046】
図2には、排気系40へ燃料添加を行うにあたり、その添加量や添加時期を制御するために実施される「燃料添加制御ルーチン」の処理内容を示す。このルーチン処理は、ECU80を通じてエンジン1の始動と同時にその実行が開始され、所定時間毎に実行される。
【0047】
処理がこのルーチンに移行すると、ECU80は先ずステップS101において、燃料添加の実行にかかる調量弁16の制御等にとって必要な運転状態を把握する。例えばECU80は、クランク角センサ76の出力信号に基づいてエンジン1の機関回転数Neを、またA/Fセンサ73の出力信号に基づいて排気中の酸素濃度(便宜上、排気空燃比という)A/Fを各々演算する。また、アクセルの踏み込み量Acc、排気温度Tex等を把握する。
【0048】
続くステップS102においては、燃料添加を実行するか否かを判断する。燃料添加は、例えば以下の条件(1)〜(3)が全て成立したときに行う。
(1)機関回転数Ne及びアクセルの踏み込み量の関係等からエンジン1の運転状態が燃料添加に適していると判断される。これは、エンジン1の運転状態が、燃料添加を実行してもトルク変動等の不具合が生じない領域にある条件にあたる。例えば減速時がこの条件に該当する。
(2)排気温度Texが所定温度(例えば250℃)を上回っていること。これは、NOx触媒が十分に活性化する条件にあたる。
(3)NOx触媒のNOx吸収量が所定量を上回っていること。NOx触媒によるNOx吸収量がその限界値にある程度まで近づいたことを意味する。この吸収量は、前回の燃料添加終了からの経過時間や、排気空燃比A/F及び排気温度Texの履歴等に基づいて推定すればよい。また、この「NOx触媒のNOx吸収量が所定量を上回っていること」といった条件は、「その吸収量に関わらずNOx触媒がNOxを(わずかでも)吸収しているとこと」といった条件に替えてもよい。
ECU80は、上記条件(1)〜(3)全てが成立しているときには、燃料添加を実行すべきと判断してその処理をステップS103に移行する。一方、上記条件(1)〜(3)のうち何れか1つでも成立していない条件があれば、本ルーチンを一旦抜ける。
【0049】
ステップS103においては、燃料添加の実行に際し、排気中、厳密には触媒ケーシング42な流れ込む排気の空燃比(排気中の酸素濃度)の要求値(目標値)を認識する。
【0050】
続くステップS104においては、排気の空燃比を上記ステップS103で求めた要求値に合致させ、且つNOx触媒41中のNOxを全て放出・還元させるための添加燃料量(一回の燃料添加において噴射する燃料の総量)F、添加インターバル(今回の燃料添加終了時から次回の燃料添加開始時までの時間)I、及び添加パターン(時間軸上においてみられる添加燃料量の波形パターン)Pを併せて決定する。そしてECU80は、同ステップS104で決定された各パラメータF,I,Pに従って調量弁16を制御することにより、燃料添加ノズル17による最終的な燃料添加を実行することとなる(ステップS105)。
【0051】
ここで、ステップS104における添加燃料量F及び添加インターバルIの決定に際しては、まず基本量となる基本添加燃料量Fbase及び基本添加インターバルIbaseをそれぞれ算出する。
【0052】
基本添加燃料Fbaseは、以下の作用(a),(b),(c)を及ぼすに必要十分な燃料の添加量に相当する。
(a)排気の希釈
(b)酸素消費
(c)NOx触媒に吸収されているNOxとの反応
具体的には予め設定しておくマップ等を参照し、例えばエンジン1の機関回転数Ne、アクセルの踏み込み量Acc、A/Fセンサの検出信号、又はこれらの履歴等に基づいて推定すればよい。
【0053】
基本添加インターバルIbaseも同じく、上記作用(a),(b),(c)を及ぼすに最適な時間(インターバル)に相当し、予め設定しておくマップ等を参照し、例えばエンジン1の機関回転数Ne、アクセルの踏み込み量Acc、A/Fセンサの検出信号、又はこれらの履歴等に基づいて推定すればよい。
【0054】
次に、こうして求めた基本添加燃料量Fbaseに対し加味する各補正値Fmex,Fvex,Ftex,Ftexwと、基本添加インターバルIbaseに対し加味する各補正値Imex(又はIvex),Itex,Itexwとを以下のようにして求める。
【0055】
先ず、補正値Fmex及びImexは、排気系40内におけるNOx触媒41上流の排気流量Mexを反映した補正値である。排気流量Mexは、例えば、次式(i)に基づいて推定することができる。
Mex = f(Gn,Q) …(i)
ただし、f(Gn,Q)は、変数「Gn」,「Q」の関数を意味する。また、「Gn」は、エアフロメータ72の検出信号に基づく吸入空気の流量にあたり、「Q」は、燃焼室20への燃料噴射量にあたる。ちなみに、排気流量Mexが小さくなるほど、添加燃料の蒸発が緩慢となるため、補正値Fmexは添加燃料量Fをより低減させる性質のものとなり、補正値Imexは添加インターバルIを長くさせる性質のものとなる。
【0056】
次に、補正値Fvex及びIvexは、排気系40内におけるNOx触媒41上流の排気流速Vexを反映した補正値である。排気流速Vexは、先述の排気流量Mexを用い、次式(ii)に基づいて推定することができる。
Vex = Mex/Ap …(ii)
ただし、「Ap」は、排気の流路面積(排気通路の内径)にあたる。ちなみに、排気流速Vexが小さくなるほど、添加燃料の蒸発が緩慢となるため、補正値Fmexは添加燃料量Fをより低減させる性質のものとなり、補正値Imexは添加インターバルIを長くさせる性質のものとなる。なお、排気流速Vexと排気流量Mexとは一義的な関係にあるパラメータであるため、何れか一方を採用して補正値を求めるようにすれば十分である。
【0057】
次に、補正値Ftexは、排気温センサ74の検出信号に基づく排気温度Texを反映した補正値である。ちなみに、排気温度Texが低くなるほど添加燃料の蒸発が緩慢となるため、補正値Ftexは添加燃料量Fをより低減させる性質のものとなり、補正値Itexは添加インターバルIを長くさせる性質のものとなる。
【0058】
次に、補正値Ftexw及びItexwは、排気系40内におけるNOx触媒41上流の排気通路内壁の壁温Texwを反映した補正値である。排気通路内壁の壁温Texwは、先述の排気温度Texをもとに推定する。
【0059】
今、壁温がT0である排気通路内に、これと同じく温度T0の排気が流れていると仮定する。ここで、ある時刻t0において、排気温度が温度T1に変化し、この温度T1を十分長く維持するとすれば、その後、任意の時刻tにおける壁温Txは、次式(iii)に基づいて近似的に求められることが発明者らによって確認されている。
Tx = T0×(1−e^(−t/ts)) …(iii)
ただし、「ts」は、排気(ガス)から排気通路(通路壁の材質)へ熱が伝達されるときの熱伝達の速さを反映する時定数にあたり、予め実験等により求めることができる。すなわち、排気通路内壁の壁温は、同通路内を流れる排気の温度の一次遅れ要素として好適に近似(推定)される。そこで、本実施の形態では、一次なまし処理を施すことで同排気温度Texの履歴に基づいて排気通路内壁の壁温Texwを求める。
【0060】
ちなみに、排気通路内壁の壁温Texwが低くくなるほど、添加燃料の蒸発が緩慢となるため、補正値Ftexwは添加燃料量Fをより低減させる性質のものとなり、補正値Itexwは添加インターバルIを長くさせる性質のものとなる。
【0061】
なお、このようにして求めた排気通路内壁の壁温Texwが予め設定する所定温(下限値)を下回っている場合、ECU80は、添加燃料のうち、蒸発若しくは微粒化せず排気通路内に滞留する成分量が過剰になると判断し、今回の燃料添加を見合わせる。
【0062】
他方、添加パターンPの決定に際してECU80は、上記と同様にして求めた排気流量Mex、排気流速Vex、排気温度Tex、排気通路内壁の壁温Texwに基づいて、添加パターンを決定する。なお、添加パターンの変更は、調量弁16への通電量(通電波形)を制御することによって行う。
【0063】
図3及び図4は、何れも本実施の形態にかかる燃料添加制御で適用される添加パターンの代表例を、調量弁16への通電波形(図3(a),図4(a))、排気系40内における排気中の還元成分量の推移(図3(b),図4(b))、および酸素濃度の推移(図3(c),図4(c))として同一時間軸上に示すタイムチャートである。
【0064】
先ず、図3(a)に示すように燃料添加に際して単一のピークを有する矩形波からなる電流を調量弁16に通電し、同調量弁16を開弁して燃料添加ノズル17を開弁駆動した場合、図3(b),(c)に各々示すように燃料の添加に伴い排気中の還元成分濃度(HC成分濃度)は高濃度側に、酸素濃度は低濃度側に単一のピークを示す。また、燃料添加ノズルから噴射される瞬間的な噴射量の推移は、図3(b)に示す還元成分濃度の推移態様とほぼ一致する。
【0065】
一方、図4(a)に示すように燃料添加に際して相対的に通電時間の短い矩形波からなる電流を断続的に複数回(本例では2回)調量弁16に通電した場合、図4(b),(c)に各々示すように、燃料の添加に伴い排気中の還元成分濃度(HC成分濃度)は高濃度側に、酸素濃度は低濃度側に上記複数の通電波形に対応した複数(本例では2つ)のピークを示す。またこの場合も、燃料添加ノズルから噴射される瞬間的な噴射量の推移は、図4(b)に示す還元成分濃度の推移態様とほぼ一致する。
【0066】
ここで、燃料添加ノズル17によって添加される燃料の量が同等である場合、図3(a)に示すような単一ピークの電流波形を適用して燃料噴射を行った場合、当該燃料噴射による排気中還元成分の最大値(図3(b)参照)は、図4(a)に示すような断続的な通電態様を適用して燃料噴射を行った場合に得られる排気中還元成分の最大値(図4(b)参照)よりも大きくなる。また、燃料添加に起因する排気中還元成分の増加が持続する時間は、単一の電流波形を適用して燃料噴射を行った場合の方が、断続的な通電態様を適用して燃料噴射を行った場合より短くなる。
【0067】
すなわち、一度に多量の燃料添加を行い、高効率をもって還元成分量を高めたいとき、若しくは酸素濃度(空燃比)を低減したいときには、図3(a)に示すような単一の電流波形を適用した燃料噴射の形態(添加パターン)が好ましい。本実施の形態においては、排気温度Texや排気通路内壁の壁温Texwが高い場合、排気流量Mexが大きい場合、或いは排気流速Vexが高い場合には、必要に応じてこのような単一のピークを有する電流波形を適用し、一度に多量の燃料添加を行うことによって排気中の酸素濃度を短期間で大きく低減させること、或いは排気中の還元成分量を効率的に高めるようにする。
【0068】
一方、排気温度Texや排気通路内壁の壁温Texwが低い場合、排気流量Mexが小さい場合、或いは排気流速Vexが低い場合、一度に多量の燃料添加を行うと添加された燃料が排気通路内に滞留しやすいので、本来一回の添加分にあたる燃料を分割し、より少量の燃料を複数回に亘って噴射する制御を実行することにより、排気通路内における燃料の残留を抑制・防止する。
【0069】
以上、ステップS104で決定された各パラメータF,I,Pに従って調量弁16が制御され、続くステップS105において燃料添加ノズル17による最終的な燃料添加が実行されることは上述した通りである。
【0070】
上記処理手順に基づき、本実施の形態にかかる「燃料添加制御ルーチン」では、NOx触媒41に吸収されたNOxの還元浄化を行いつつ同触媒41のNOx吸収能力の再生を行う。
【0071】
ここで、従来の燃料添加制御にあっては、エンジンの運転状態に応じて大きく異なる添加燃料(還元剤)の蒸発量を十分に加味した燃料添加を行っていなかった。
【0072】
このため、当該制御に実施にあたり、NOx触媒に吸収されたNOxの放出・還元に最適な排気空燃比や還元成分量を確保することが困難となっていた。添加燃料の蒸発量を無視した制御では、排気浄化(NOx浄化)に適用する触媒にとって特有な還元成分量、或いは排気空燃比を安定して得ることができないばかりでなく、蒸発又は微粒化せず排気通路内に残留した添加燃料が、特定の運転領域(例えば加速時等)において触媒ケーシングに一気に流れ込み、触媒床温を過度に上昇させてしまうといった二次的な弊害を招くことともなっていた。
【0073】
ちなみに、このような添加燃料の蒸発量の把握にあたり、例えば、単に排気温度に基づいて排気通路の壁面付着量を推定する等し、この推定量から添加される燃料の蒸発率(気化率)を演算したとしても、添加された燃料のうち、実際にどの程度の燃料がどの程度の速度で蒸発するかは、燃料が添加される部位から触媒の設置部位に亘る排気通路の微妙な環境条件によって大きく異なる。また、排気通路内壁の壁温(壁温の変化)は、正しくは排気から壁面に亘る熱伝達の応答遅れ要素として把握される。すなわち、そのような応答遅れ要素として把握される排気通路内壁の壁温を考量することなく燃料の蒸発率を推定したところで、そうした推定に十分な信頼性が得られるとは言い難い。
【0074】
この点、本実施の形態にかかる制御態様によれば、こうした添加燃料の蒸発量を決定づける必要十分な条件である排気温度Tex、同排気温度Texの応答遅れ要素として近似した排気通路内壁の壁温Texw、および排気流速Vex(又は排気流量Mex)を適用することにより、添加される燃料の蒸発量(蒸発の効率)を正確に把握することとしている。
【0075】
そしてさらに、把握された蒸発の効率に応じて燃料添加にかかる添加パターン(添加燃料の供給量、燃料添加の前回実施から今回実施までのインターバル、時間軸上に形成される噴射量の波形、各波形間の時間間隔、所定量の燃料を添加するために実行する噴射回数を含む)を操作することにより、最適な供給態様を選択する。このため、燃料の蒸発(微粒化)の容易性が変動する場合であれ、無駄のない燃料の噴射供給を行って且つ、確実に所望の排気空燃比(還元成分量)を得ることができるようになる。
【0076】
よって、幅広い運転領域において、排気中に存在するNOxの浄化効率を最適化することができるようになる。
【0077】
なお、上記実施の形態においては、排気通路内壁の壁温Texwを、同通路内を流れる排気の温度(排気温度)Texの一次遅れ要素として近似(推定)することとした。これに替え、排気温度Texを基本量とし、熱伝達に要する応答遅れを加味して行う他の計算方法等により、排気通路内壁の壁温Texwを推定してもよい。例えば、次式(iv)により排気通路内壁の壁温Texwを演算することとしてもよい。
ただし、Tex(n)は排気温度Texの最新値にあたり、Tex(n−1)は所定時間前に検出した排気温度Texにあたる。
【0078】
また、上記実施の形態において説明した排気流量Mex、排気流速Vex、排気温度Tex、排気通路内壁の壁温Texwと、各パラメータに関連する補正値Imex,Ivex,Itex,Itexwとの関係は、一般的な傾向であり、厳密なものではない。ただし、その厳密な関係は、適用対象となるエンジンシステム等に応じ実験等によって求められるので、経験式(関数)として、或いはマップ(数値テーブル)としてECU80のROM82等に保管し適宜活用すれば、容易に本実施の形態にかかる制御構造を具現することができる。
【0079】
また、図3および図4において説明した排気流量Mex、排気流速Vex、排気温度Tex、排気通路内壁の壁温Texwと、添加パターンとの対応関係もまた、一般的な傾向ではあるが、そうした添加パターンの変更に応じて、添加される燃料の蒸発態様が顕著に異なることは、発明者らによって確認されている。そこで、上記各パラメータMex、Vex、Tex、Texwの変化に対応させて変更する添加パターンは、図3および図4に示したものばかりでなく、例えば噴射量の最大値(ピーク)を時間軸上に3つ、或いはそれ以上有するパターンを設定することもできる。また、断続的な通電を行い時間軸上に燃料量のピークを複数形成するあたり、各ピーク間のインターバルを異なるものとしたり、各ピークに相当する調量弁16への通電時間を異なるものとしてもよい。こうした添加パターンの変更により、例えば上記各パラメータMex、Vex、Tex、Texwの状態に関わらず、燃料の蒸発効率の最適化を図ることが容易になる。
【0080】
また、上記実施の形態においては、還元剤としてディーゼルエンジンの燃料(軽油)を適用することとした。この他、ガス中の還元成分としてNOxを還元する機能を有するものであれば、他の還元剤、例えばガソリン、灯油等を用いても構わない。
【0081】
また、上記実施の形態においては、NOx触媒として、いわゆる吸蔵還元型NOx触媒を適用することとしたが、これに替えいわゆる選択還元型NOx触媒を適用してもよい。要は、ガス中の還元成分量或いはこれに関連する成分の量(例えば酸素濃度)に応じてNOxの浄化(還元)作用効率が異なる触媒を適用して排気中のNOxを浄化する排気浄化装置であれば、本実施の形態において用いたものと同等の制御構造を適用して同実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏することができる。
【0082】
また、本実施の形態においては、燃料タンクからコモンレール12へ燃料を供給するサプライポンプ11を用いて、サプライポンプ11の汲み上げた燃料の一部を排気系40内に添加供給する装置構成を適用することとした。しかし、こうした装置構成に限らず、例えば添加燃料を燃料タンク、或いは他の燃料(還元剤)供給源から供給する独立した供給系を備える装置構成を適用してもよい。
【0083】
また、本実施の形態においては、燃料の排気系への添加にあたり、添加燃料通路P2を介して供給される燃料の圧力を調量弁16によって制御し、その圧力制御によって燃料添加ノズル17の開閉弁動作を制御する構成を適用している。これに対し、例えば燃料噴射弁13のように、ECU80による通電を通じて直接開閉弁動作を制御される電磁弁等を燃料添加を行う噴射弁として適用してもよい。この場合、調量弁16は装置構成から除外してよい。
【0084】
また、上記実施の形態においては、本発明の排気浄化装置を内燃機関としての直列4気筒のディーゼルエンジン1に適用することとしたが、希薄燃焼を行うガソリンエンジンにも好適に本発明を適用することができる。また、直列4気筒の内燃機関に限られることもない。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、供給される還元剤の蒸発量を決定づける必要且つ十分なパラメータとして適切な排気温度、排気壁温および排気流量を選択し、これらに基づいて当該蒸発量を推定することとなる。そしてこの推定量に基づいて還元剤の供給量が求められることとなるため、触媒作用にとって、排気中における最適な還元成分量(若しくは濃度)、或いは酸素濃度を高い精度で得ることが容易となる。
【0086】
また、蒸発若しくは微粒化されない燃料の添加を好適に防止され、無駄な燃料添加を低減することできるようになるばかりでなく、蒸発しない余剰燃料が当該触媒に到達せず排気系に残留するのを好適に抑制することができるようになる。
【0087】
また、例えば燃料の蒸発にかかる効率や、供給量の高効率化といった観点から、排気系内の環境条件や制御目的に応じ、最適な供給形態を適宜選択することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるディーゼルエンジンシステムを示す概略構成図。
【図2】同実施の形態にかかる燃料添加制御手順を示すフローチャート。
【図3】同実施の形態にかかる燃料添加制御で適用される添加パターンの代表例を示すタイムチャート。
【図4】本実施の形態にかかる燃料添加制御で適用される添加パターンの代表例を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
10 燃料供給系
11 サプライポンプ
12 コモンレール
13 燃料噴射弁
14 緊急遮断弁
15 燃圧制御弁
16 調量弁
17 燃料添加ノズル(噴射供給手段)
20 燃焼室
30 吸気系
31 インタークーラ
32 スロットル弁
40 排気系
41 NOx触媒
42 触媒ケーシング
50 ターボチャージャ
51 シャフト
52 排気側タービンホイール
53 吸気側タービンホイール
60 EGR通路
61 EGR弁
62 EGRクーラ
70 レール圧センサ
71 燃圧センサ
72 エアフロメータ
74 排気温センサ
75 アクセル開度センサ
76 クランク角センサ
80 電子制御装置(ECU)
81 中央処理装置(CPU)
82 読み出し専用メモリ(ROM)
86 外部入力回路
87 外部出力回路
88 双方向性バス
P1 機関燃料通路
P2 添加燃料通路
Claims (4)
- 内燃機関の排気系に設けられ当該機関の排気中の窒素酸化物を還元成分の存在下で浄化するNOx触媒と、
前記排気系の前記NOx触媒上流に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
前記NOx触媒を介した前記窒素酸化物の触媒反応に関連する排気中の還元成分量を目標量にする前記還元剤の供給量を演算する演算手段と、
当該内燃機関の排気温度、排気壁温および排気流量に基づいて、前記供給される還元剤の蒸発量を推定する蒸発量推定手段と、
前記推定された蒸発量に基づいて前記供給量を補正する補正手段とを備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記蒸発量推定手段の推定する蒸発量は、前記排気温度および前記排気壁温のうち少なくとも一方が低いほど小さくなることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記還元剤供給手段に備えられ前記排気系に還元剤を噴射供給する噴射供給手段と、該噴射供給手段による還元剤の噴射供給量の波形パターンを変更する波形パターン変更手段とをさらに有することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 当該内燃機関の排気温度、排気壁温および排気流量に基づいて、所定量の燃料を添加するために実行する噴射回数を異ならしめる噴射回数制御手段をさらに有することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の排気浄化装置。
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