JP3632146B2 - 電子写真感光体とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等に用いられる電子写真感光体、更に詳しくは耐久性に優れた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の複写機が広く市場に出て30年以上にもなる。初期の頃は感光体として、セレン、酸化亜鉛又は硫化カドミウムなどの無機光導電物質を用いた無機感光体が広く用いられてきたが、近年、低コストで毒性がなく、且つ加工性に優れ、目的に応じた選択の自由度が大きい有機電子写真感光体が主流になっている。
【0003】
しかしながら、この有機電子写真感光体でも様々な問題が内在している。
【0004】
一般に電子写真法により画像形成を行うには感光体表面に帯電、像露光及び現像を施してトナー像を形成し、該トナー像を転写材上に転写、定着して画像を得ている。転写後の感光体は残留トナーのクリーニング及び除電が行われて長期に繰り返し使用される。従って前記感光体としては帯電電位、電位暗減衰及び残留電位特性などの電子写真性能は勿論、繰り返し使用時の耐刷性、耐摩耗性、耐湿性などの物性や、コロナ放電時に発生するオゾンや像露光光への耐久性に於いても良好であることが要求される。
【0005】
これらの電子写真感光体の繰り返し使用による疲労劣化は、感光体上に形成されたトナー像の転写材への転写、分離及び転写後の感光体上のクリーニングの各工程における擦擦による感光体表面の減耗、損傷、紙粉の付着などに加えて、感光体表面への帯電、像露光、除電などの各工程における感光層の分解、変質などによるものとされている。
【0006】
従って有機感光体の疲労劣化を防止するには感光層表面の物性の改良が必要である。有機感光体は無機感光体に比べ感光層が軟質であり、かつ光導電物質が有機物であるため感光体の繰り返し使用時の疲労劣化が大きい。そこで感光層に用いられるバインダーの改良が重要となる。
【0007】
感光体の機械的強度を改良する目的で、例えばウレタン樹脂などの架橋性樹脂中に電荷発生物質を分散したもの(特開昭51−23738号公報)、電荷輸送層に架橋性樹脂を用いたもの(特開昭56−48637号公報)、更に感光層の上に保護層を設けた特開昭56−48637号公報開示技術が提案されている。
【0008】
しかしながら、これらの公知技術では、物性が改良される反面、電荷輸送物質と樹脂との相溶性が悪く、電荷輸送層中に電荷輸送物質が析出し、そのため感光体の感度や残留電位などの静電気的特性に悪影響を及ぼす欠点があった。そこで物性が改良された変性フェノキシ樹脂を用いた感光体(特開平7−160012号公報)が近年、提案された。
【0009】
上記のごとき発明によって、有機感光体の機械的強度、樹脂と電荷輸送物質との相溶性といった点の改良については、ある程度満足できる結果が得られているが、近年感光体に対する耐久性向上の要求はどんどん高くなっており、現実にはこれらの要求を十分に満たすには至っていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は高い機械的な耐久性を有し、クリーニング特性及び紙粉付着性が改善された電子写真感光体を提供することにある。
【0011】
本発明の第二の目的は、かかる性能に加えて電荷輸送物質との相溶性に優れ、電気的特性の湿度依存性が小さい感光体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成を採ることにより達成される。
【0013】
〔1〕 繰り返し単位として▲1▼側鎖にフッ素原子、又はケイ素原子を有する成分をもった部分と▲2▼主鎖又は側鎖に芳香族を含有する部分と▲3▼水酸基又はアミノ基を含有する部分を有する樹脂を架橋させたバインダーを最上層に含有する電子写真感光体。
【0014】
〔2〕 感光層の水に対する接触角が90度以上である事を特徴とする〔1〕記載の電子写真感光体。
【0015】
〔3〕 2価以上のイソシアナート化合物を架橋剤に用いる事を特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の電子写真感光体。
【0016】
〔4〕 架橋前の樹脂が少なくとも下記一般式(1)〜(8)で表される部分構造を有する事を特徴とする〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載の電子写真感光体。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
(式中、R1,R2は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。一般式(1)〜(8)に於いてXは水素原子又は直接ないしカルボニル基を介して間接的に結合しているアルキル基、アリール基、及びフッ素原子もしくはケイ素原子を有する有機基を表す。
【0020】
一般式(2)〜(7)においてR3は水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、R4は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基もしくはアルコキシル基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。nは正の整数を表す。
【0021】
一般式(8)においてR6,R7は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、互いに結合して環を形成しても良い。R8,R9は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。)
〔5〕〔1〕〜〔4〕の何れか1項記載の電子写真感光体の製造方法において、架橋前の樹脂と2官能以上のイソシアナート化合物を含む塗布液を円形流量規制型塗布装置によって塗布加工する事を特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【0022】
以下、本発明の構成を詳細に説明する。
【0023】
水酸基、アミノ基などの被架橋基を有する樹脂はイソシアナート基やエポキシ基などを2つ以上有する架橋剤によって、より高い機械的強度を持たせることができる。しかしながらクリーニング特性や紙粉付着に関しては機械的強度だけでは改善できず、感光体表面に撥水性を持たせる必要がある。また電子写真感度を高く保つためにはトリアリールアミン誘導体などの電荷輸送物質を高濃度で溶解させる必要がある。
【0024】
それらの要求のためにフッ素原子やケイ素原子を含む有機基を部分的に導入して撥水性を付与し、更に電荷輸送物質と樹脂との相溶性を増すために芳香族部分を加えたのが本発明である。
【0025】
この樹脂を用いた感光体ではクリーニング不良によるトナー付着及び紙粉付着は観測されず、これらの問題点が改善されていることが分かった。
【0026】
樹脂の物性としては、水に対する接触角を測定したところ、高い接触角を有することが分かった。ここでの接触角の測定は、接触角計CA−DT−A型(協和界面科学社製)を用い、液滴法にて水に対する接触角を測定した。
【0027】
また、本発明の感光体の好ましいものは最表面から0.01μm〜5μm減耗した面も、水に対する接触角は90度以上に保たれていた。
【0028】
これらを評価するための減耗のさせ方は、どの様な方法を用いて行われても同様の結果が得られるが、ここでは気温20℃、湿度50%の環境下で、加重500g、摩耗輪CS−5、回転速度70rpmの条件でテーバー摩耗試験器(東洋精機社製)にて1000回転させて表面を削った。
【0029】
本発明の中心はバインダーであり、好ましくは分子内に芳香族成分を有し、かつ水酸基もしくはアミノ基を有する樹脂を部分的にケイ素原子やフッ素原子を含む官能基で部分的に置換することによって得られる変性樹脂、又はケイ素原子やフッ素原子を含むモノマーと水酸基もしくはアミノ基を含むモノマーの共重合して得られる樹脂を2官能以上の官能基を有する架橋剤を用いて架橋、硬化させたものである。
【0030】
本発明の樹脂は好ましくは架橋前の状態で少なくとも、前記一般式(1)〜(8)であらわされる構造単位を部分構造として有するものである。
【0031】
一般式(1)において、R1,R2は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
【0032】
一般式(1)〜(8)に於いてXは水素原子又は直接ないしカルボニル基を介して間接的に結合しているアルキル基、アリール基、及びフッ素原子もしくはケイ素原子を有する有機基を表し、好ましくは分子量700以下である。
【0033】
一般式(2)〜(7)において、R3は水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、R4は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基もしくはアルコキシル基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。
【0034】
nは正の整数を表す。
【0035】
一般式(8)においてR6,R7は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、互いに結合して環を形成しても良い。R8,R9は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。
【0036】
尚、一般式(1)においてはR1,R2,Xの少なくとも一つはアリール基であることが好ましく、又、一般式(2)〜(7)の構造単位を有するモノマーは単独もしくは他のビニル化合物と共重合体をなしてもよく、特に一般式(2)〜(5)のモノマーは電荷輸送物質との相溶性を高めるため、芳香族成分を有するビニル化合物と共重合するのが好ましい。
【0037】
芳香族成分を有するビニル化合物とは例えば、スチレン、メチルスチレン、クロルスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾールなどをあげることができる。
【0038】
本発明の樹脂のうち、一般式(8)の構造単位を有する樹脂はビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンから得る樹脂を部分的にケイ素或いはフッ素を含む化合物で変性したもので、電荷輸送物質との相溶性が高く、特に好ましい。
【0039】
本発明の樹脂は好ましくは架橋前の状態で上記一般式(1)〜(8)で表される構造単位を少なくとも部分構造として有する物である。より端的に言えば、本発明の樹脂は架橋前の状態で上記一般式(1)〜(8)におけるXが水素原子を示す構造単位とXがフッ素原子もしくはケイ素原子を有する有機基である構造単位とを少なくとも同時に有する物である。
【0040】
以下、具体的な例を挙げるがこれに限定されるものではない。
【0041】
【化5】
【0042】
【化6】
【0043】
【化7】
【0044】
【化8】
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】
【化13】
【0050】
【化14】
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】
本発明の感光体に用いる樹脂を架橋する方法としては熱架橋、光架橋の何れの方法も可能であるが、一般には熱架橋を用いて架橋される。
【0054】
架橋剤の種類としては2官能以上の官能基を有した例えば、ポリイソシアネート化合物、イソシアネート基と反応しうる基を有する化合物との部分反応によるブロックイソシアネートなどのイソシアネート化合物、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。本発明では特に2官能以上の官能基を有したイソシアネート化合物、例えば、ポリイソシアネート化合物、イソシアネート基と反応しうる基を有する化合物との部分反応によるブロックイソシアネートなどが好ましい。又、架橋剤の1分子あたりの官能基数は、架橋に必要な2官能以上であれば良く、上限は架橋剤合成の可否及びコストによって制限される。
【0055】
以下、本発明の2官能以上のイソシアネート化合物の具体例を示すが、これらに制限されるものではない。
【0056】
【化17】
【0057】
【化18】
【0058】
【化19】
【0059】
【化20】
【0060】
【化21】
【0061】
【化22】
【0062】
【化23】
【0063】
本発明の感光体に用いられる樹脂に対する架橋剤の割合は、樹脂の残存OH基の数によって決定される。一般には、残存OH基1個に対して架橋剤の反応点1個が対応する為、樹脂に対して10〜200モル%であることが望ましい。架橋剤が少なすぎると未架橋部分が残り十分な機械的強度が得られず、また過剰の架橋剤が存在すると電気的特性が悪化する。
【0064】
又、樹脂を架橋した層は感光体の何れの層にも用いることができるが、本発明の樹脂は良好な機械的強度を有することから少なくとも最表面層には用いる。
【0065】
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えばフタロシアニン化合物、具体的にはA型、B型、Y型などの結晶型のチタニルフタロシアニンをはじめ、チタニルフタロシアニンと他のフタロシアニンの混晶、更にはX型、τ型などの無金属フタロシアニン、銅フタロシアニン等に代表される各種の金属フタロシアニン、ナフタロシアニン等が挙げられる。
【0066】
又、ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、イミダゾールペリレンやビスイミドペリレンなどのペリレン色素、アンスアンスロンやアントラキノンなどの多環キノン色素、ペリノン色素、ペリリウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、アズレニウム化合物、スクエアリウム化合物等も挙げることができる。
【0067】
次に、本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては種々のものが使用できるが、代表的なものとして例えば、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール等に代表される含窒素複素環核、及びその縮合環核を有する化合物、ポリアリールアルカン型の化合物、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリン系化合物、トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合物、ポリス(ビス)スチリル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合物、β−フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン化合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられる。
【0068】
電荷輸送物質の具体例としては、例えば特開昭61−107356号公報に記載の電荷輸送物質を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
【0069】
代表的な化合物を以下に示す。
【0070】
【化24】
【0071】
【化25】
【0072】
【化26】
【0073】
【化27】
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】
【化30】
【0077】
【化31】
【0078】
感光体の構成は種々の形態が知られている。図1は本発明の感光体の層構成を説明する図であり、単層型或いは積層型の機能分離型感光体が好ましく、通常図1の(1)〜(6)に示すような構成である。
【0079】
図1の(1)に示す層構成は、導電性支持体21上に電荷発生層22を形成し、これに電荷輸送層23を積層して感光層24を形成したものである。又、図1の(2)に示す層構成は、導電性支持体21上に電荷輸送層23を形成し、これに電荷発生層22を積層して感光層24′を形成したものである。又、図1の(3)に示す層構成は、感光層24と導電性支持体21の間に中間層25を設けたものであり、図1の(4)に示す層構成は、(2)の層構成の感光層24′と、導電性支持体21との間に中間層25を設けたものである。なお前記図1の(3)及び(4)の中間層25は、導電性支持体21からのフリーエレクトロンの注入を防止するためのものである。又、図1の(5)に示す層構成は、電荷発生物質26とこれと組み合わされる電荷輸送物質27を含有する感光層24″を形成したものであり、図1の(6)に示す層構成は、前記感光層24″と導電性支持体21との間に中間層25を設けたものである。更に、本発明の感光体では、電荷輸送層を異なる組成の2層以上を積層させて機能分離させることが出来、また最表層に保護層を設けることも可能である。
【0080】
本発明に於いて、導電性支持体21上に感光層を形成する場合、電荷発生物質或いは電荷輸送物質を単独若しくは、他の樹脂や添加剤と共に溶解させた溶液を塗布する方法が有効である。
【0081】
他方、電荷発生物質は一般に溶剤への溶解度が低いため、電荷発生物質を超音波分散機、ボールミル又は、サンドミル等の分散装置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する方法が有効となる。この場合、樹脂や添加剤は分散液中に添加して用いられるのが通常である。
【0082】
感光体の形成に用いられる非ハロゲン系溶剤或いは分散媒としては広く任意のものを用いることが出来例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸t−ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
【0083】
従来から用いられているハロゲン系溶剤、例えば塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン等を用いることも可能である。
【0084】
電荷発生層若しくは電荷輸送層の形成に際して、他の樹脂を併用してもよい。併用出来る樹脂としては、任意のものを選ぶことができるが、フィルム形成能を有する高分子重合体からなる樹脂が好ましい。このような重合体としては例えば下記のものをあげることができるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂、或いはエポキシ、シリコーン若しくはアクリルで変性された変性ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、スチレン−アルキッド共重合体樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド共重合体樹脂、シリコーン−ブチラール共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等がある。
【0086】
次に樹脂に対する電荷発生物質の割合は10〜600重量%が望ましく、更には50〜400重量%とするのが望ましい。樹脂に対する電荷輸送物質の割合は10〜500重量%とするのが望ましい。
【0087】
電荷発生層の厚さは0.01〜20μmとされるが、更には0.05〜5μmが好ましい。電荷輸送層の厚みは1〜100μmであるが、更には5〜30μmが好ましい。
【0088】
本発明の感光体の感光層には感度の向上や残留電位の減少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容性物質を含有させることができる。このような電子受容性物質としては例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水コハク酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、p−ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ジクロロジシアノ−p−ベンゾキノン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9−フルオレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオレニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和力の大きい化合物を挙げることができる。
【0089】
電子受容性物質の添加割合は電荷発生物質の100重量部に対して0.01〜200重量部が望ましく、更には0.1〜100重量部が好ましい。
【0090】
又、本発明の感光体の感光層中には保存性、耐久性、耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤を含有させることができる。
【0091】
そのような目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もしくはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜リン酸エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGANOX 1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製)、「スミライザー BHT」「スミライザー MDP」(住友化学工業社製)等のヒンダードフェノール化合物「サノール LS−2626」、「サノール LS−622LD」(三共社製)等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。劣化防止剤の添加割合は電荷輸送物質の100重量部に対して0.1〜100重量部が望ましく、更には0.5〜20重量部が好ましい。
【0092】
次に感光体の中間層に用いられる樹脂としては、電荷発生層及び電荷輸送層用に挙げたものを用いることができるが、その他にナイロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体樹脂等のエチレン系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース誘導体等が有効である。又、メラミン、エポキシ若しくは、イソシアネート等の官能基を有する化合物、又はTi/Zr/Alといった金属原子を含むカップリング剤等の架橋作用を利用した架橋型の樹脂を用いることができる。
【0093】
導電性支持体としては金属板、金属ドラムが用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の導電性化合物の薄層、若しくはアルミニウム、パラジウム等の金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙や各種プラスチックなどの基体の上に設けてなるものを用いることができる。
【0094】
従来、有機感光体を塗布手段を用いて形成する場合、浸漬塗布、ブレード塗布、スピン塗布、ビーム塗布、スパイラル塗布等種々の塗布方法が用いられているが、低コストで且つ平滑な塗膜が容易に得られることから、多量の塗布液を満たしたタンクに被塗布体を浸漬して塗布する浸漬塗布法が最も広く用いられている。
【0095】
しかしながら、浸漬塗布方法を用いて感光体を作る場合、塗布浸漬時に前もって塗布された下層の一部が溶解されるため、界面に乱れが生じ、そのため感光体は画像欠陥を発生しやすい。また例え、界面が乱れなくとも下層の成分の成分が上層用の塗布液層に少しづつ混入することになり、生産が繰り返されると、混入物が蓄積して塗布液の成分が変わってしまう。特に本発明の如くイソシアナート化合物のような活性な硬化剤を含む液では混入してきた成分と反応する事もありうるので影響が大きい。
【0096】
本発明の感光体の内、円形流量規制型塗布装置、中でもその一種であるスライドホッパー型塗布装置を用いて作られた物は上記のような欠点がなく、良好な画像を与える。これらの塗布技術については特開昭58−189061号公報、特開平7−128023号公報、特願平7−162021号公報などに記載されている。
【0097】
以下に、この方式の説明をする。
【0098】
図2は、本発明に係る塗布装置の概要断面図である。図2に於いて、中心線Yに沿って直線上に重ね合わした円筒状基材1A,1Bと該円筒状基材1A,1Bに順次感光層用塗布液2を塗布するスライドホッパ型の塗布装置を示す。前記円筒状基材1Aを取り囲む様に、塗布液2の塗布液スライド面4が形成され、該塗布液スライド面4に供給された塗布液2を前記円筒状基材1Aに順次塗布するように構成している。塗布方法としては、前記環状の塗布装置3を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2を供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と送液管6−1′と、塗布液供給部6Aにより前記環状の円形量規制型塗布装置に接続し、塗布液2を供給する。
【0099】
次に供給された塗布液2は、前記環状の塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7に供給されて塗布液分配スリット8より送液され、エンドレスの塗布液流出口9より前記塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、塗布液2は前記円筒状基材1Aの全周面に塗布される。12は、前記塗布液スライド面4より落下した塗布液2を液溜めする液溜部である。
【0100】
図3は、図2に示す前記スライドホッパ型の塗布装置3の一部を切欠して示す斜視図である。
【0101】
図4は、スライドホッパ型の塗布装置3を用いて円筒状基材1A,1Bに感光体となる塗布液を同時に重層塗布する同時重層塗布方法を示す塗布装置の概要断面図である。図4に於いて、中心線Yに沿って直線上に重ね合わした円筒状基材1A,1Bと、該円筒状基材1A,1Bに順次感光用の塗布液2を塗布する環状の塗布装置3を示す。図の様に前記円筒状基材1Aを取り囲む様に、塗布液2,2Aの塗布液スライド面4が形成され、該塗布液スライド面4に供給される塗布液2,2Aを前記円筒状基材1Aに順次塗布するように構成している。塗布方法としては、前記環状の塗布装置3を固定し、円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2,2Aを供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と、塗布液供給部6Aから塗布液分配室7に塗布液を送る。
【0102】
塗布液タンク51から塗布液分配室71への送液も同時に行う。
【0103】
次に供給された塗布液2,2Aは、塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7には前記塗布液2を供給し、該塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室71には前記塗布液2Aを供給する。先ず供給された塗布液2は塗布液分配スリット8よりエンドレスの塗布液流出口9より塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、前記円筒状基材1Aの全周面に先ず塗布液2が塗布される。
【0104】
更に前記塗布液分配室71には前記塗布液2Aが供給される。供給された塗布液2Aは塗布液分配スリット81よりエンドレスの塗布液流出口91より塗布液面2上に連続的に供給され、前記円筒状基材1Aの全周面に先ず塗布液が、その上に塗布液2Aが重層塗布される。12は、前記塗布液スライド面4より落下した塗布液2を液溜めする液溜部である。
【0105】
図5は前記図2の実施態様例に使用されている塗布装置3を上下に配置した、逐次重層塗布方法に用いられる塗布装置の概要断面図である。これも前記図4に示すようなエンドレスに形成した円筒状基材1A,1Bに塗布液の重層塗布を行う実施態様例である。
【0106】
先ず前記図2と同様に塗布スライド面4に供給される塗布液2を円筒状気体1Aに塗布する。塗布方法としては、塗布装置3を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2を供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と送液管6−1′と、塗布液供給部6Aから塗布液分配室7に塗布液を送る(塗布液タンク52から塗布液分配室72への送液も同時に行う)。
【0107】
これにより塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7に供給されて塗布液分配スリット8よりエンドレスの塗布液流出口9より前記塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、塗布液2は前記円筒状基材1Aの全周面に一層目が塗布される。
【0108】
更に塗布装置3の上部に塗布装置32が設けられている。一層目の塗布液2が塗布された円筒状基材1Aは矢印方向に上昇し、塗布装置32の塗布液スライド面42のところに進入する。塗布液スライド面42の供給される塗布液2Aを前記円筒状基材1Aに塗布されて塗布液2面上に順次重層塗布する。塗布方法としては、前期同様に塗布装置32を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より重層塗布を行う。
【0109】
前記環状の塗布装置32の塗布液スライド面42に塗布液2Aを供給するため、外部に設けた塗布液タンク52より送液ポンプの塗布液供給部を塗布装置32に接続し(接続方法は前記塗布装置3に対するのと同一)、塗布液2Aを供給する。次に供給された塗布液2Aは、塗布装置32内に形成した環状の塗布液分配室72に供給されて塗布液分配スリット82よりエンドレスの塗布液流出口92より前記塗布液スライド面42に塗布液2Aが連続的に供給され、塗布液2Aは前記円筒状基材1Aに塗布された塗布液2面上に塗布される。
【0110】
本発明の感光体の構成及び該感光体の製造方法は以上のようであるが、その特徴として、本発明の感光体の感光層に用いられる樹脂は機械的耐久性、ハロゲン系溶剤以外の溶剤に対する良好な溶解性、電荷輸送物質との相溶性、及び撥水性にも優れているので、従来、ハロゲン系溶剤の使用を余儀なくされてきた感光層の製造において非ハロゲン系溶剤を可能にすることができた。又、前記樹脂を含有する感光層は機械的に高耐久であり、加えて感度、帯電能、電位安定性などの電気特性にも優れており、更には高温高湿下での反復使用時の画像安定性にも優れている。
【0111】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0112】
(合成実施例1)
下記構造のフェノキシ樹脂10重量部(数平均分子量;16000)を乾燥したテトラヒドロフラン(THF)150重量部に溶解した溶液中に、トリス(トリメチルシロキシ)クロロシラン2重量部とトリエチルアミン2重量部を加えて5時間窒素雰囲気下で環流させた。反応後、多量のメタノール中で反応物を析出させ、更に再沈精製(良溶媒;テトラヒドロフラン、貧溶媒;メタノール)した後、乾燥して樹脂10重量部を得た。得られた樹脂を再度乾燥THFに溶解し、塩化3−フェニルプロピオニル6重量部を加えて6時間窒素雰囲気下で環流した後、多量のメタノール中で反応物を析出させ、更に再沈精製した後、乾燥して樹脂(例示化合物(A−25))9重量部を得た。
【0113】
(合成実施例2)
下記構造のフェノキシ樹脂10重量部(数平均分子量;16000)を乾燥したテトラヒドロフラン(THF)150重量部に溶解した溶液中に、塩化11H−イコサフルオロウンデカノイル2重量部と塩化3−フェニルプロピオニル1.5重量部を加えて8時間窒素雰囲気下で環流させた。反応後、多量のメタノール中で反応物を析出させ、更に再沈精製(良溶媒;テトラヒドロフラン、貧溶媒;メタノール)した後、乾燥して樹脂(例示化合物(B−38))9重量部を得た。
【0114】
【化32】
【0115】
(合成比較例)
上記構造のフェノキシ樹脂の変性剤として、塩化11H−イコサフルオロウンデカノイルや、トリス(トリメチルシロキシ)クロロシランに代えて塩化3−フェニルプロピオニル2重量部だけを用いた他は合成実施例と同様にして樹脂8重量部を得た。
【0116】
(実施例I−1)
X線回折スペクトルのブラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°にピークを有するY型チタニルフタロシアニン1重量部にメチルエチルケトン100重量部、ポリビニルブチラール樹脂1重量部を加え、ボールミルを用いて分散してY型チタニルフタロシアニンの分散液を得た。
【0117】
一方、アルミニウムを蒸着したポリエステルベース上にワイヤーバー塗布法によってポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.5μmの中間層を設けた後、得られたY型チタニルフタロシアニンの分散液をワイヤーバー塗布して厚さ0.3μmの電荷発生層を得た。
【0118】
次に電荷輸送物質(例示化合物(C−25))1重量部と例示化合物(A−3)の樹脂1.33重量部を1,2−ジクロロエタン8重量部に溶解させた液にイソシアネート化合物(例示化合物(B−8))を0.3重量部添加し、この塗布液を上記の電荷発生層上にブレード塗布した後、100℃で2時間乾燥して厚さ25μmの実施例I−1の感光体を得た。
【0119】
(実施例I−2)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−1)の樹脂を用い、イソシアネート化合物(例示化合物(B−9))0.2重量部を用いた他は、実施例I−1と同様にして実施例I−2の感光体を得た。
【0120】
(実施例I−3)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、電荷輸送物質に例示化合物(C−24)、樹脂に例示化合物(A−4)を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−16)を用いた他は、実施例I−2と同様にして実施例I−3の感光体を得た。
【0121】
(実施例I−4)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−5)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−29)0.35重量部を用いた他は、実施例I−3と同様にして実施例I−4の感光体を得た。
【0122】
(実施例I−5)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、電荷輸送物質に例示化合物(C−8)、樹脂に例示化合物(A−6)、イソシアネート化合物に例示化合物(B−17)0.25重量部を用いた他は、実施例I−3と同様にして実施例I−5の感光体を得た。
【0123】
(実施例I−6)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−8)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−29)0.3重量部を用いた他は、実施例I−5と同様にして実施例I−6の感光体を得た。
【0124】
(実施例I−7)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、電荷輸送物質に例示化合物(C−15)、樹脂に例示化合物(A−10)、イソシアネート化合物に例示化合物(B−36)0.2重量部を用いた他は、実施例I−3と同様にして実施例I−7の感光体を得た。
【0125】
(実施例I−8)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−11)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−12)0.2重量部を用いた他は、実施例7と同様にして実施例I−8の感光体を得た。
【0126】
(比較例I−1)
イソシアネート化合物(例示化合物(B−8))を添加しない以外は、実施例1と同様にして比較例I−1の感光体を得た。
【0127】
(比較例I−2)
イソシアネート化合物(例示化合物(B−16))を添加しない以外は、実施例3と同様にして比較例I−2の感光体を得た。
【0128】
(比較例I−3)
イソシアネート化合物(例示化合物(B−29))を添加しない以外は、実施例6と同様にして比較例I−3の感光体を得た。
【0129】
(比較例I−4)
イソシアネート化合物(例示化合物(B−36))を添加しない以外は、実施例7と同様にして比較例I−4の感光体を得た。
【0130】
(比較例I−5)
電荷輸送物質に例示化合物(C−25)1重量部と樹脂に下記構造のポリカーボネート(D−1)1.33重量部を1,2−ジクロロエタン8重量部に溶解させた液にシリコーンオイルKF−54(信越化学社製)の1%ジクロルエタン溶液0.1重量部を添加した他は、実施例I−1と同様にして比較例I−5の感光体を得た。
【0131】
【化33】
【0132】
(比較例I−6)
ポリカーボネート樹脂(D−1)に代えて上記構造式(D−2)を用いた他は、比較例I−5と同様にして比較例I−6の感光体を得た。
【0133】
(比較例I−7)
ポリカーボネート樹脂(D−1)に代えて上記構造式(D−3)を用いた他は、比較例I−5と同様にして比較例I−7の感光体を得た。
【0134】
(比較例I−8)
ポリカーボネート樹脂(D−1)に代えて上記構造式(D−4)を用いた他は、比較例I−5と同様にして比較例I−8の感光体を得た。
【0135】
(評価I−1)
前記実施例I−1〜I−8及び比較例I−1〜I−8の感光体を、直径12.5cmの円形に裁断し気温20℃、湿度50%の環境下に於いて、加重500g、摩耗輪CS−5、回転速度70rpmの条件でテーバー摩耗試験器(東洋精機社製)にて1000回転させて表面を削った。削る前後でサンプルの重さを測定し、削る前後での重さの差を減耗量とした。この減耗量を、次のようにして膜厚換算を行った。
【0136】
単位膜厚あたりの重さ=裁断サンプルの面積×膜厚×樹脂比重/膜厚
減耗膜厚=減耗量/単位膜厚あたりの重さ
裁断サンプル面積:122.45cm2
膜厚:0.0025cm
樹脂比重:1.2
単位膜厚あたりの重さ=14.7mg/μm
又、削る前後でそれぞれの面の水に対する接触角を接触角計CA−DT−A型(協和界面科学社製)を用い液滴法にて測定を行った。
【0137】
更に、アルミニウム蒸着ポリエステルベースに代え、アルミニウムドラム上に実施例I−1〜I−8及び比較例I−1〜I−8の感光体を作製し、これらの感光体をデジタル複写機「Konica 7728」(コニカ社製)改造機に搭載し画像形成を行い、2万プリント後の画像について付着による白スジの発生の有無を調べた。
【0138】
この付着による白スジ欠陥とは、トナーもしくは紙粉等の付着に起因すると考えられる画像欠陥(白スジ状)のことである。
【0139】
これらの結果を、表1に示す。
【0140】
【表1】
【0141】
表1に示したとおり比較例の感光体では減耗膜厚が大きく、紙粉等の付着による白スジ状画像欠陥が、多数発生するのに対し、本発明の感光体では、減耗膜厚が小さく、白スジ画像欠陥は発生せず良好な画像を得ることができる。
【0142】
(実施例II−1)
ブラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°にピークを有するY型チタニルフタロシアニン1重量部にメチルエチルケトン100重量部、ポリビニルブチラール樹脂1重量部を加え、ボールミルを用いて分散してY型チタニルフタロシアニンの分散液を得た。
【0143】
アルミニウムドラム上に浸漬塗布にてポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.5μmの中間層を設けた後、得られたY型チタニルフタロシアニンの分散液を塗布して厚さ0.3μmの電荷発生層を得た。次いで電荷輸送物質(例示化合物(C−25))1重量部と合成実施例で得られた樹脂(例示化合物(A−25))1.33重量部をメチルエチルケトン8重量部に溶解させた液を作製した。この塗布液100重量部あたり、イソシアナート化合物(例示化合物(B−8))2.0重量部を加えて浸漬塗布し、100℃で2時間乾燥して厚さ25μmの電荷輸送層を形成して実施例II−1の感光体を得た。
【0144】
(比較例II−1)
実施例II−1において合成実施例で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例で得られた樹脂を用いた他は実施例II−1と同様にして比較例II−1の感光体を作製した。
【0145】
(実施例II−2)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−21)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−16)、電荷輸送物質に例示化合物(C−24)を用いた他は、実施例II−1同様にして実施例II−2の感光体を得た。
【0146】
(実施例II−3)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−24)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−29)を用いた他は、実施例II−2と同様にして実施例II−3の感光体を得た。
【0147】
(実施例II−4)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−26)の樹脂を用いた他は、実施例II−1と同様にして実施例II−4の感光体を得た。
【0148】
(評価II−1)
前記実施例II−1〜II−4及び比較例II−1の感光体をデジタル複写機「Konica 7728」(コニカ社製)改造機に搭載し、気温30℃、湿度85%の条件下で、帯電器のグリッド電圧VGを800Vに調節して画像形成を行い、未露光部電位VH及び0.7mWの光照射時の露光部の電位VLを測定した。次に2万プリントの繰り返し画像形成を行った後、VH及びVLを測定した。
【0149】
その結果を表2に示した。
【0150】
【表2】
【0151】
表2から、感光体の電荷輸送層の樹脂として、本発明の樹脂を用いることにより、優れた電位特性を有しており、初期及び高温高湿下での反復使用後も安定し優れた電位特性を保持していることが解る。これに対して比較感光体では高温高湿下での繰り返し画像形成により電位特性は著しく低下することが解る。
【0152】
(実施例II−5)
電荷輸送層の塗布を浸漬塗布に代えてスライドホッパ型塗布装置により行った他は、実施例II−2と同様にして実施例II−5の感光体を得た。この感光体を評価II−1と同じデジタル複写「Konica 7728」(コニカ社製)改造機に搭載し、同条件で2万プリントを行い画像サンプルと比較したが、中間調画像に於いて画像欠陥は観察されなかった。
【0153】
(実施例II−6)
実施例II−1と同様の電荷輸送層の塗布液を調整し、アルミニウムを蒸着したポリエステルベース上にブレード塗布し、100℃で2時間乾燥して厚さ25μmの電荷輸送層のみの実施例II−6の感光体を作製した。
【0154】
(比較例II−2)
合成実施例で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例で得られた樹脂を用いた他は実施例II−6と同様にして比較例II−2の感光体を作製した。
【0155】
(評価II−2)
前記実施例II−6及び比較例II−2のサンプルを、直径12.5cmの円形に裁断し気温20℃、湿度50%の環境下に於いて、加重500g,摩耗輪CS−5,回転速度70rpmの条件でテーバー摩耗試験器(東洋精機社製)にて1000回転させて表面を削った。削る前後で感光体の重さを測定し、削る前後での重さの差を減耗量とした。その結果を、表3に示す。
【0156】
【表3】
【0157】
本発明内の実施例II−6の感光体は減耗量がきわめて少いのに対し、本発明外の比較例II−2はきわめて多く、本発明の効果は明らかである。
【0158】
実施例で実証した如く、本発明の樹脂を用いれば、高温高湿下での電位特性に優れた電子写真感光体を得られる。更に本発明の樹脂を硬化することにより、高い機械的耐久性と高温高湿下での高い画像耐久性を有する電子写真感光体を得られる。更に、感光体が円形量規制型塗布機を用いて製造された場合、感光体使用の初期及び高温高湿下での反復使用後も画像欠陥の極めて少ないなどの効果がある。
【0159】
(実施例III−1)
X線回折スペクトルのブラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°にピークを有するY型チタニルフタロシアニン1重量部にメチルエチルケトン100重量部、ポリビニルブチラール樹脂1重量部を加え、ボールミルを用いて分散してY型チタニルフタロシアニンの分散液を得た。
【0160】
アルミニウムドラム上に浸漬塗布にてポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.5μmの中間層を設けた後、得られたY型チタニルフタロシアニンの分散液を塗布して厚さ0.3μmの電荷発生層を得た。次いで電荷輸送物質(例示化合物(T−21))1重量部と合成実施例で得られた樹脂(例示化合物(A−38))1.33重量部をテトラヒドロフラン8重量部に溶解させた液を作製した。この塗布液100重量部あたり、イソシアナート化合物(例示化合物(B−7))2.0重量部を加えて浸漬塗布し、100℃で1.5時間乾燥して厚さ25μmの電荷輸送層を形成して実施例III−1の感光体を得た。
【0161】
(比較例III−1)
合成実施例で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例で得られた樹脂を用いた他は実施例III−1と同様にして比較例III−1の感光体を得た。
【0162】
(実施例III−2)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−33)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−9)、電荷輸送物質に例示化合物(C−17)を用いた他は、実施例III−1と同様にして実施例III−2の感光体を得た。
【0163】
(実施例III−3)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−35)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−16)を用いた他は、実施例III−2と同様にして実施例III−3の感光体を得た。
【0164】
(実施例III−4)
電荷輸送層の塗布液調製の際に、例示化合物(A−39)の樹脂を用い、イソシアネート化合物に例示化合物(B−16)を用いた他は、実施例III−1と同様にして実施例III−4の感光体を得た。
【0165】
(評価III−1)
前記実施例III−1〜実施例III−4及び比較例III−1の感光体をデジタル複写機「Konica 7728」(コニカ社製)改造機に搭載し、気温30℃、湿度85%の条件下で、帯電器のグリッド電圧VGを800Vに調節して画像形成を行い、未露光部電位VH及び0.7mWの光照射時の露光部の電位VLを測定した。
【0166】
次に2万プリントの繰り返し画像形成を行った後、VH及びVLを測定し、その結果を表4に示した。
【0167】
【表4】
【0168】
表4から、感光体の電荷輸送層の樹脂として、本発明の樹脂を用いることにより、優れた電位特性を有しており、初期及び高温高湿下での反復使用後も安定し優れた電位を保持していることが解る。これに対して比較感光体では、高温高湿下での繰り返し画像形成により電位特性は著しく低下することが解る。
【0169】
(実施例III−5)
電荷輸送層の塗布を浸漬塗布に代えてスライドホッパ型塗布装置により行った他は、実施例III−1と同様にして実施例III−5の感光体を得た。
【0170】
この感光体を評価III−1と同じデジタル複写「Konica 7728」(コニカ社製)改造機に搭載し、同条件で2万プリントを行い画像サンプルと比較したが、中間調画像に於いて画像欠陥は観られなかった。
【0171】
(実施例III−6)
実施例III−2と同様の電荷輸送層の塗布液を調製し、アルミニウムを蒸着したポリエステルベース上にブレード塗布し、100℃で2時間乾燥して厚さ25μmの電荷輸送層のみの実施例III−6の感光体を作製した。
【0172】
(比較例III−2)
合成実施例で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例で得られた樹脂を用いた他は実施例III−6と同様にして比較例III−2の感光体を作製した。
【0173】
(評価III−2)
前記実施例III−6及び比較例III−2の感光体を、直径12.5cmの円形に裁断し気温20℃、湿度50%の環境下に於いて、加重500g,摩耗輪CS−5,回転速度70rpmの条件でテーバー摩耗試験器(東洋精機社製)にて1000回転させて表面を削った。削る前後で感光体の重さを測定し、削る前後での重さの差を減耗量とした。その結果を表5に示す。
【0174】
【表5】
【0175】
表5から明らかなごとく、本発明内、外の感光体の減耗量の差は極めて大きいことがわかる。
【0176】
【発明の効果】
本発明により、高い機械的な耐久性を有し、クリーニング特性及び紙粉付着性が改善された電子写真感光体を提供することが出来る。又、かかる性能に加えて電荷輸送物質との相溶性に優れ、電気的特性の湿度依存性が小さい感光体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体の層構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る塗布装置の概要断面図である。
【図3】本発明に係る塗布装置の斜視図である。
【図4】本発明に係る塗布装置の概要断面図である。
【図5】本発明に係る塗布装置の概要断面図である。
【符号の説明】
21 導電性支持体
22 電荷発生層
23 電荷輸送層
24,24′,24″ 感光層
25 中間層
26 電荷発生物質
27 電荷輸送物質
Claims (5)
- 繰り返し単位として▲1▼側鎖にフッ素原子、又はケイ素原子を有する成分をもった部分と▲2▼主鎖又は側鎖に芳香族を含有する部分と▲3▼水酸基又はアミノ基を含有する部分を有する樹脂を架橋させたバインダーを最上層に含有する電子写真感光体。
- 感光層の水に対する接触角が90度以上である事を特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
- 2価以上のイソシアナート化合物を架橋剤に用いる事を特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体。
- 架橋前の樹脂が少なくとも下記一般式(1)〜(8)で表される部分構造を有する事を特徴とする請求項1、2又は3記載の電子写真感光体。
一般式(2)〜(7)においてR3は水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、R4は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基もしくはアルコキシル基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。nは正の整数を表す。
一般式(8)においてR6,R7は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、互いに結合して環を形成しても良い。R8,R9は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表し、置換基の数は1つでも複数でもよい。) - 請求項1〜4の何れか1項記載の電子写真感光体の製造方法において、架橋前の樹脂と2官能以上のイソシアナート化合物を含む塗布液を円形流量規制型塗布装置によって塗布加工する事を特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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