JP3240544B2 - 電子写真感光体とその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体とその製造方法

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JP3240544B2
JP3240544B2 JP11682194A JP11682194A JP3240544B2 JP 3240544 B2 JP3240544 B2 JP 3240544B2 JP 11682194 A JP11682194 A JP 11682194A JP 11682194 A JP11682194 A JP 11682194A JP 3240544 B2 JP3240544 B2 JP 3240544B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体、特に
有機電子写真感光体の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体としては、帯電特性およ
び感度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真特性は
勿論であるが、加えて繰り返し使用での耐刷性、耐摩耗
性、耐湿性等の物理的性質や、コロナ放電時に発生する
オゾン、露光時の紫外線等への耐性(耐環境性)におい
ても良好であることが要求される。
【0003】近年、種々の有機光導電性物質を電子写真
感光体の感光層の材料として利用する研究、開発が活発
にされている。このような有機電子写真感光体によれ
ば、感光層を塗布により形成できるので製造コストが安
く、公害や環境汚染も防止でき、また種々の形(ドラム
シート状等)に容易に加工できる。
【0004】しかし、有機電子写真感光体には以下の欠
点があり、これらの欠点の解決が強く要望されている。
【0005】(A)例えば、低分子の有機化合物を高分
子有機化合物(バインダー)で結着することにより層形
成すると、機械的強度が必ずしも充分でなく、感光体の
反復使用時に、現像ブレードの摺擦等により感光体表面
に傷が生じたり、表面が摩耗したりする。
【0006】(B)感光体は主として負帯電用として用
いられ、例えば特開昭60-247647号に記載されているよ
うに支持体上に薄いキャリア発生層を設け、この上に比
較的厚いキャリア輸送層を設ける構成がとられている。
【0007】この理由は、負帯電使用の場合には、キャ
リアのうちホールの移動度が大きいことからホール輸送
性の材料を使用でき、光感度の点で有利であるのに対
し、電子輸送性の材料に優れた特性をもつものがほとん
ど無く、あるいは発ガン性、催奇性を有するので使用で
きないためである。
【0008】しかし、負のコロナ放電時、帯電器による
負帯電時に雰囲気中に発生するオゾンの量が多く、環境
条件の悪化を生じる。このためイオン性物質の感光体表
面への吸着や感光体表面の材質の劣化を招くため、繰り
返し使用時に電位低下をきたし残留電位上昇、感度低
下、画像品質の低下の原因となり感光体の寿命を低下さ
せる。
【0009】(C)電子写真感光体等の機器は種々の条
件下で長期使用されるものであるため、高温高湿下の条
件下にも置かれることが多い。従って、耐環境性の高い
感光体が要望されるが、現在開発されているものは尚充
分な水準に達していない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
的強度が高く、帯電電位特性、感度特性、残留電位特性
に優れた高温高湿環境下等でも耐久性の高い感光体を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上にキャリア発生層とキャリア輸送層とを順次積層して
なる感光体において、前記キャリア輸送層が複数の構成
層からなり、前記支持体に対して該構成層を設けた側の
該感光体の最表面層に下記一般式(1)で表される繰り
返し単位を有するバインダー樹脂の全繰り返し単位の1
%以上90%以下が一般式(1′)で表される繰り返し単
位によって置換されているバインダー樹脂をさらにイソ
シアネートで架橋してなる樹脂を含有することを特徴と
する電子写真感光体に係るものであり、イソシアネート
を添加した塗工液を円形量規制型塗布機により塗布、製
造することが望ましい。
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R1,R2は水素原子或いは置換若
しくは未置換のアルキル基、アリール基、フェニル基を
表し、R1とR2は結合して環を形成していてもよい。R
3,R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基を表す。Xは水素原子、酸素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、あるいは複素環基を表す。) 最表面層とは、表面(保護)層、表面改質層等の感光体
表面側に設けられた層の他、明確な層をなしていない場
合も含むものであり、キャリア輸送層の複数の構成層の
うち最表層の構成層と一致する場合もある。
【0014】本発明の感光体は、キャリア輸送層の少な
くとも表面領域に上記一般式(1)で表される繰り返し
単位を有するバインダー樹脂を全繰り返し単位の1%以
上90%以下が一般式(1′)で表される繰り返し単位に
よって置換されているバインダー樹脂をイソシアネート
で架橋してなる樹脂を含有せしめた点が重要である。
【0015】即ち、これらの樹脂は機械的強度、耐傷
性、耐摩耗性、耐刷性に優れ、帯電性能も良好である。
特に形成層表面が表面強度が強く、低い動摩擦係数を有
しており、透明性、絶縁性が良好であり、キャリア輸送
物質との相溶性にも優れている。
【0016】「キャリア輸送層の構成層」は、2層又は
3層以上とすることができる。
【0017】次に、本発明の感光体の一般式構成を図1
に例示する。
【0018】図1において、(a)の感光体は、導電性
支持体1上にキャリア発生層2を設け、キャリア発生層
2上に構成層3A、3Bからなるキャリア輸送層3を設
けたものである。(b)の感光体では基体1A上に導電
層1Bを設けることにより導電性支持体1を形成してい
る。(C)の感光体では感光体上に表面保護層5を設け
ている。(d)の感光体では(a)の感光体でキャリア
発生層2と導電性支持体1との間に中間層又は下引層6
を設けている。
【0019】最上層側のキャリア輸送層構成層((a)
〜(d)の例では構成層3B)におけるキャリア輸送物
質のバインダー物質に対する含有量比(重量比:キャリ
ア輸送物質/バインダー物質)は75重量%以下、更には
5〜75重量%とすることが望ましい。これにより成膜強
度も大きくでき、またキャリア輸送能力も阻害されな
い。
【0020】最下層側のキャリア輸送層構成層((a)
〜(d)の例では構成層3A)におけるキャリア輸送物
質のバインダー樹脂に対する含有量比は、30重量%以
上、更には30〜300重量%とすることが望ましい。これ
によりキャリア発生層からの光キャリア注入能を大きく
できる。特筆すべきことはキャリア輸送物質の含有量比
を例えば300重量%と非常に大きくできることであり、
これは感光体の表面領域側のキャリア輸送層構成層の成
膜強度を大きくしたために可能となったのである。
【0021】下側構成層3Aの厚みは5〜50μmが望ま
しく、5〜30μmとするのが更に望ましい。上側構成層
3Bの厚みは0.1〜10μmとするのが望ましく、0.5〜5
μmとするのが更に望ましい。
【0022】キャリア発生層の膜厚は0.01μm〜10μmと
するのが望ましく、0.1〜5μmとするのが更に望まし
い。保護層の膜厚は2μ以下が望ましく、1μm以下と
するのが更に望ましい。
【0023】次に感光体を構成する材質、処方について
述べる。
【0024】本発明に用いられる一般式(1)で表され
る繰り返し単位を有するバインダー樹脂の全繰り返し単
位の1%以上90%以下が一般式(1′)で表される繰り
返し単位によって置換されているバインダー樹脂は、一
般式(1)で表される繰り返し単位中に存在するOH基
を部分的に他の官能基で置換することによって得ること
ができる。これは樹脂中のOH基が多く存在していると
極性が高すぎて、通常のキャリア輸送物質との相溶性が
悪くなるのを改善したものである。更に本発明の樹脂は
種々の硬化剤で硬化することにより高い機械的強度も得
ることができ、キャリア輸送物質との相溶性、電気的特
性、耐久性のいずれにも優れている。本発明に用いられ
ている樹脂のOH基が他の官能基に置換されている割合
は1%以上90%以下であるが、望ましくは5%以上80%
以下、更に10%以上70%以下が最も好ましい。
【0025】本発明に用いられる樹脂を得る方法として
は一般式(1)の繰り返し単位を有する樹脂中のOH基
を他の官能基で置換することによって得ることができ
る。例えばジメチル硫酸によるメチル化反応、酸性条件
下でのオレフィンとの反応、ハロゲン化反応、アシル化
反応、ヒドロピラン類との反応などが挙げられるが、本
発明の樹脂の製造法はこれらの方法に限定されるもので
はない。
【0026】また一般式(1)で表される繰り返し単位
を有する樹脂はビスフェノール化合物とエピクロロヒド
リンから得ることができる。式中のR1,R2の置換基は
用いるビスフェノール化合物によって種々考えられる
が、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル
などのアルキル基やフェニル基、ベンジル基、トリフル
オロメチル基などが望ましく、特にビスフェノールA
型、ビスフェノールZ型を用いた場合が最も望ましい。
【0027】本発明に用いられる樹脂をイソシアネート
で架橋する方法としては熱、光によるいづれの方法も可
能であるが、一般的には熱により架橋される。イソシア
ネートの種類としては例えばトルイレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニル
メタントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、多官能芳香族イソシアネート、その他ブロック
イソシアネートなどのイソシアネート化合物などを挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。代表的な
ものの構造を下記に示す。
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】また樹脂に対するイソシアネートの割合は
残存OH基の数によって決定される。一般式には残存O
H基1個に対してイソシアネート基1個が対応するた
め、OH基とイソシアネート基の比NCO/OH比が0.
01〜1であることが望ましい。イソシアネートが少なす
ぎると十分な機械的強度が得られず、また過剰のイソシ
アネートが存在すると電気的特性が悪くなる。
【0035】最上層側のキャリア輸送層構成層((a)
〜(d)の例では構成層3B)より下層のキャリア輸送
層に用いられるバインダー物質はキャリア輸送層の形成
に際して、単独のバインダーでも他のバインダーを併用
してもかまわない。バインダーとして任意のものを選ぶ
ことができるが、溶剤に可溶でフィルム形成能を有する
高分子重合体が望ましい。このような重合体としては例
えば次のものをあげることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0036】ポリカーボネート樹脂 ポリカーボネ
ートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン共重
合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹脂 シリコン樹脂 シリコン-アルキッド樹脂 シリコン-ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 これらの樹脂のなかでもポリカーボネート樹脂またはポ
リカーボネートZ樹脂が最も好ましい。
【0037】本発明の電子写真感光体に用いられるキャ
リア発生物質としてはフタロシアニン化合物、具体的に
はA型、B型、Y型などの結晶型のチタニルフタロシア
ニンをはじめチタニルフタロシアニンの他のフタロシア
ニンの混晶、更にはX型、τ型などの無金属フタロシア
ニン、銅フタロシアニン等に代表される各種の金属フタ
ロシアニン、ナフタロシアニン、その他ポルフィリン誘
導体、アゾ化合物、イミダゾールペリレン、ビスイミダ
ゾピリドノペリレンなどのペリレン色素、アンサンスロ
ン、アントラキノンなどの多環キノン色素、ペリノン色
素、ピリリウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯
体、アズレニウム化合物、スクエアリウム化合物などが
挙げられる。
【0038】本発明に用いられるアゾ化合物の具体例と
しては例えば特開平2-20877号に記載されているごとき
下記「化10」に示す化合物が挙げられる。
【0039】
【化10】
【0040】また本発明に用いられるビスイミダゾピリ
ドノペリレンは、一般式(2)または一般式(3)で示
される。
【0041】
【化11】
【0042】但し、一般式(2)、(3)においてZは
置換、未置換の2価芳香環を形成するのに必要な原子群
を表す。Zの好ましい具体例としては、ベンゼン環、ナ
フタレン環、アンスラセン環、フェナンスレン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、ピラゾール環、アントラキノン
環が挙げられる。なかでも好ましいのはベンゼン環、ナ
フタレン環であり、特に好ましいのはベンゼン環であ
る。Zは置換基を有していてもいなくてもよいが、無置
換のものが特に好ましい。Zの置換基としては、アルキ
ル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アシル、
アシロキシ、アミノ、カルバモイル、ハロゲン、ニト
ロ、シアノなどを挙げることができるが、好ましくはア
ルキル基である。
【0043】下記「化12」、「化13」に一般式(2)、
(3)で表される化合物の具体例を示す。
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】次に、本発明の電子写真感光体に用いられ
るキャリア輸送物質としては種々のものが使用できる
が、代表的なものとして例えばオキサゾール、オキサジ
アゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール
等に代表される含窒素複素環核、及びその縮合環核を有
する化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピラゾ
リン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリールアミ
ン系化合物、スチリル系化合物、ポリス(ビス)スチリル
系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合物、β-
フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合物、ブタジ
エン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、カルバゾール
系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられる。このキャ
リア輸送物質の具体例としては例えば特開昭61-107356
号に記載のキャリア輸送物質を挙げることができるが、
特に代表的なものの構造を下記「化14」から「化19」に
示す。
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
【化19】
【0053】キャリア発生層はキャリア発生物質(CG
M)単独により、又はこれに適当なバインダー樹脂を加
えたものにより、或いは更に特定乃至非特定の極性のキ
ャリアに対する移動度の大きい物質(即ちキャリア輸送
物質)を添加したものにより形成することができる。
【0054】具体的な形成方法としては、支持体上にC
GMを真空蒸着せしめる方法、CGMを適当な溶剤に単
独若しくは適当なバインダー樹脂とともに溶解若しくは
分散せしめたものを塗布(若しくは浸漬塗布)して乾燥
せしめる方法を挙げることができる。
【0055】この後者の方法においては、バインダー樹
脂若しくはキャリア輸送物質を添加してもよく、その場
合のキャリア発生物質:バインダー樹脂:キャリア輸送
物質の割合は重量で1:(0〜100):(0〜500)、特
に1:(0〜10):(0〜50)であることが望ましい。
【0056】またキャリア輸送層の各構成層は、キャリ
ア輸送物質とバインダー樹脂とを溶媒中に溶解、分散せ
しめた溶剤又は分散液を、キャリア発生層上又は他のキ
ャリア輸送層構成層上に塗布、乾燥して形成することが
できる。
【0057】また上側構成層3Bを塗布形成するための
溶媒に対し、下側構成層3Aを塗布形成するためのバイ
ンダー樹脂があまり溶けない(溶解度が低い)ようにす
ることもできる。この場合は、下側構成層3Aへのキャ
リア輸送物質やイソシアネートの拡散、下側構成層3A
の膨潤を防止することができる。
【0058】感光体の各層は浸漬塗布、スプレー塗布、
ブレード塗布、ロール塗布、スパイラル塗布、スライド
ホッパ塗布等の種々の塗布方法により形成できる。
【0059】また、上側構成層3Bと下側構成層3Aの
塗布形成方法を異ならせることもできる。例えば、構成
層3Aを浸漬塗布により形成し、構成層3Bをスプレー
塗布により形成すれば、下側構成層3Aの溶解、膨潤を
防止できる。
【0060】従来、有機光導電性感光体を塗布し、形成
する場合、浸漬塗布、ブレード塗布、スピン塗布、ビー
ム塗布、スパイラル塗布等種々の塗布方法が用いられて
いるが、塗布方法が手軽でかつ平滑な塗膜が容易に得ら
れることから、多量の塗布液を満たしたタンクに被塗布
体を浸漬して塗布する浸漬塗布法が最も普及している。
しかしながら前記浸漬塗布法では感光層を積層塗布する
場合、下層が溶解される。即ち、表面層の塗布時、下層
が溶解されると、塗膜が破壊されて表面層及び下層の機
能が失われ、感光体の性能が発現されない。また表面層
の塗布時、ムラ、スジ、斑点、凹凸等を発生した場合、
電子写真性能が部分的又は局所的に異なる画像ムラを生
じて画質が低下し、かつ光電的、機能的耐久性も低下
し、電子写真性能が損なわれる。また前記浸漬塗布法は
多量の塗布液を収容したタンクに被塗布体を1本づつ浸
漬して塗布を行うため塗布液の無駄が多く、塗布能率が
悪く、塗布加工の初期と後期とではタンク内の塗布液が
変化して電子写真性能にバラツキを生じさせる原因とも
なりうる。特に本発明の如くイソシアネートのような硬
化剤を添加する場合においては塗布液の経時変化が激し
い。
【0061】そこで本発明のように少なくとも上記表面
領域側の構成層に円形量規制型塗布機(例えば円形スラ
イドホッパ塗布機など)を用いれば上記問題を解決で
き、更に本発明においては、少なくとも上記表面領域側
の構成層とそれ以外の構成層で異なったキャリア輸送物
質を使用した場合でも上記表面領域側の構成層塗布液へ
の下層キャリア輸送物質の溶出による不要な混入が生じ
る問題点に対しても有効な手段となる。
【0062】円形量規制型塗布機の塗布原理・特徴につ
いては特開昭60-95440号、特願平3-90250号に開示され
ている。
【0063】本発明の塗布装置による塗布は次のように
して行われる。即ち、エンドレスに形成された連続周面
を有する基材を移動させながら塗布液を塗布する塗布装
置において、該基材周面を取り囲むように且つ塗布液が
基材に連続して接液可能な間隙を維持するようにホッパ
ー塗布面が形成されており、該ホッパー塗布面に塗布液
分配スリットを通じて塗布液を直接供給する塗布液分配
室が基材周面を取り囲むように設けられており、且つ該
塗布液分配室へ塗布液を連続的に供給する塗布液供給口
が設けられると共に、該塗布液を該塗布液分配室外へ排
出する塗布液排出口が塗布装置に設けられており、該塗
布液分配室内にポンプ等により送られた塗布液が前記塗
布液供給口より供給され、該供給口からの塗布液は基材
の円周方向に分配され、これを取り囲むように流れ、前
記塗布液分配スリットを通って、その出口である塗布液
流出口より流出する。前記流出口より押し出された塗布
液は、前記間隙に流出し、基材周面の接液部において塗
布される。
【0064】本発明に係る塗布液供給装置は、単層塗布
装置のみならず、2以上の塗布液を同時塗布する重量塗
布装置にも好適に用いることができる。
【0065】また保護層、中間層又は下引き層は、バイ
ンダー樹脂を溶媒中に溶解せしめた溶液を塗布、乾燥し
て形成することができる。
【0066】感光層の形成に使用される溶剤或いは分散
媒としては広く任意のものを用いることができる。例え
ば、n-ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N-ジメチル
ホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、4-メトキシ-4-メチル-2-ペンタノン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n-ブチ
ル、酢酸t-ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロ
ロメタン、1,2-ジクロロエタン、トリクロロエタン、ク
ロロホルム等が挙げられる。
【0067】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或いは反復使用時の疲労の低減を目的として電子受
容性物質を含有させることができる。このような電子受
容性物質としては例えば、無水コハク酸、無水マレイン
酸、ジブロモ無水コハク酸、無水フタル酸、テトラクロ
ロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3-ニトロ
無水フタル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロ
ベンゼン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾ
ニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、
クロラニル、ブロマニル、ジクロロジシアシ-p-ベンゾ
キノン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-
フルオレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ-9-フル
オレニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安
息香酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペ
ンタフルオロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニ
トロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子
新和力の大きい化合物を挙げることができる。
【0068】電子受容性物質の添加割合はキャリア発生
物質の重量100に対して0.01〜200が望ましく、さらには
0.1〜100が好ましい。
【0069】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤
等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような
目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール
等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もし
くはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、
ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化
合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜リン
酸エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化
合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合
物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが
有効である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGA
NOX 1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社
製)、「スミライザー BHT」「スミライザー MD
P」(住友化学工業社製)等のヒンダードフェノール化
合物「サノール LS−2626」、「サノール LS−622
LD」(三共社製)等のヒンダードアミン化合物が挙げ
られる。
【0070】中間層、保護層等に用いられるバインダー
としては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用
に挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイ
ロン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢
酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-酢酸ビニ
ル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリビ
ニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。ま
た、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化或
いは化学的硬化を利用した硬化型のバインダーを用いる
ことができる。
【0071】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるも
のを用いることができる。
【0072】本発明の感光体は、電子写真複写機、レー
ザビームプリンタ、CRTプリンタ、電子写真式製版シ
ステム等に用いることできる。その際光源として、He-N
eレーザ、半導体レーザ(780nm、680nm等)、LED、
ハロゲンランプ等の各種光源が使用できる。
【0073】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。尚本文中
「部」とは「重量部」を示す。
【0074】(合成例1)一般式(1)で示される繰り
返し単位を有するフェノキシ樹脂(PKHH:ユニオン
カーバイド社製)10部をテトラヒドロフラン100部に溶
解した溶液中に2,3-ジヒドロピラン3部と濃塩酸0.1部
を加えて3時間反応させた。反応後、多量のメタノール
中で反応物を析出させ、更にメタノールで洗浄した後、
乾燥して樹脂約10部を得た。得られた樹脂を解析したと
ころ反応前の樹脂の約60%のOH基が残存していた。
【0075】(合成例2)合成例1においてフェノキシ
樹脂PKHHの代わりにビスフェノールAとエピクロロ
ヒドリンから得られた樹脂を用いた他は合成例1と同様
にして、フェノキシ樹脂を作製した。
【0076】(合成例3)合成例1においてフェノキシ
樹脂PKHHの代わりにビスフェノールZとエピクロロ
ヒドリンから得られた樹脂を用いた他は合成例1と同様
にして、フェノキシ樹脂を作製した。
【0077】(実施例1)直径80mmのドラム状アルミニ
ウム製導電性基体(アルミニウムシリンダー)上に、ポ
リアミド樹脂からなる厚さ約0.1μmの下引き層を設け
た。次にアゾ化合物(G−1)30部、ブチラール樹脂エ
レックスB(BX−L)10部、メチルエチルケトン1600
部からなる塗布液を、上記下引き層上に浸漬塗布により
乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布してキャリア発
生層を形成した。
【0078】次いで、キャリア輸送物質(T−11)500
部、ポリカーボネート樹脂(Z300三菱瓦斯化学社製)5
60部からなる混合物を、1,2-ジクロロエタン3000部に溶
解した液を浸漬塗布により、乾燥後の膜厚が30μmとな
るように塗布し、キャリア輸送層の支持体側構成層を形
成した。
【0079】更にキャリア輸送物質100部と合成例1で
得られた樹脂133部及びイソシアネート(7)16部をジ
クロロメタン溶媒1600部に溶解させた液を浸漬塗布にて
乾燥後の膜厚が5μmの表面領域側キャリア輸送層を形
成した。このキャリア輸送層は100℃〜130℃で2時間硬
化させた。この感光体からは架橋に関与していない残留
イソシアネートは検出されなかった。
【0080】(実施例2)実施例1においてキャリア発
生物質としてアゾ化合物(G−1)の代わりにビスイミ
ダゾピリドノペリレン(A−1)を用いた他は実施例1
と同様にして感光体を作製した。
【0081】(実施例3)実施例2において、イソシア
ネートを8部用いた他は実施例2と同様にして感光体を
作製した。
【0082】(実施例4)実施例2において、イソシア
ネートを24部用いた他は実施例2と同様にして感光体を
作製した。
【0083】(実施例5)実施例1においてキャリア発
生物質としてアゾ化合物(G−1)の代わりにジブロモ
アンサンスロンを用いた他は実施例1と同様にして感光
体を作製した。
【0084】(実施例6)実施例1においてキャリア発
生物質としてアゾ化合物(G−1)の代わりにブラッグ
角2θの27.2°に明瞭なピークを有するY型チタニルフ
タロシアニンを用いた他は実施例1と同様にして感光体
を作製した。
【0085】(実施例7)実施例2において表面領域側
のキャリア輸送層の乾燥後の膜厚が10μmであるような
感光体を作製した。
【0086】(実施例8)実施例2において表面領域側
のキャリア輸送層のキャリア輸送物質を100部用いる代
わりに50部用いた他は実施例2と同様にして感光体を作
製した。
【0087】(実施例9)実施例2においてイソシアネ
ート(7)を用いる代わりにイソシアネート(1)を用
いた他は実施例2と同様にして感光体を作製した。
【0088】(実施例10)実施例2においてイソシアネ
ート(7)を用いる代わりにイソシアネート(19)を用
いた他は実施例2と同様にして感光体を作製した。
【0089】(実施例11)実施例2において合成例1で
得られた樹脂を用いる代わりに合成例2で得られた樹脂
を用いた他は実施例2と同様にして感光体を作製した。
【0090】(実施例12)実施例2において合成例1で
得られた樹脂を用いる代わりに合成例3で得られた樹脂
を用いた他は実施例2と同様にして感光体を作製した。
【0091】(実施例13)実施例2において得られるキ
ャリア発生層上にキャリア輸送物質500部、ポリカーボ
ネート樹脂(Z300三菱瓦斯化学社製)560部からなる混
合物を、1,2-ジクロロエタン3000部に溶解した液を浸漬
塗布により、乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗布
し、キャリア輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0092】更に表面側のキャリア輸送物質の濃度が下
層のキャリア輸送物質の濃度と等しくなるようにキャリ
ア輸送物質100部と合成例で得られた樹脂100部及びイソ
シアネート(7)12重量部をジクロロメタン溶媒1600部
に溶解させた液を浸漬塗布にて乾燥後の膜厚が5μmの
表面領域側キャリア輸送層を形成した。このキャリア輸
送層は100℃〜130℃で2時間硬化させた。この感光体か
らは架橋に関与していない残留イソシアネートは検出さ
れなかった。
【0093】(比較例1)実施例2において合成例1で
得られた樹脂の代わりに未処理のフェノキシ樹脂(PK
HH:ユニオンカーバイド社製)を用いた他は実施例2
と同様にして感光体を作成したところキャリア輸送物質
の析出が見られた。
【0094】(比較例2)実施例2において、イソシア
ネートを用いない他は実施例2と同様にして感光体を作
製した。
【0095】(比較例3)実施例2において、表面領域
側のキャリア輸送層を設置せず、実施例2と同様にして
キャリア輸送層の膜厚が25μmの感光体を作製した。
【0096】(比較例4)実施例2において、形成した
キャリア発生層の上にキャリア輸送物質100部と合成例
で得られた樹脂133部及びジフェニルメタンジイソシア
ネート20部をジクロロメタン溶媒800部に溶解させた液
を浸漬塗布にて乾燥後の膜厚が25μmとなるようにキャ
リア輸送層を形成し、感光体を作製した。
【0097】(比較例5)実施例2において、表面側の
キャリア輸送層を設ける代わりに5μmのウレタン樹脂
からなる保護層を設けた他は実施例2と同様にして感光
体を作製した。
【0098】(評価1)以上のようにして得た電子写真
感光体をコニカ社製複写機U−BIX4045を用いて以下
のような感光体特性評価を行った。結果を表1に示し
た。
【0099】1.電気的特性、繰り返し特性評価 上記複写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露
光→除電のプロセスを50,000回繰り返したときの1回目
と50,000回目の黒紙電位、白紙電位及び残留電位(それ
ぞれVb、Vw、Vr)を測定して評価した。尚、ここで
いう黒紙電位とは反射濃度1.3の黒紙原稿を複写する際
の感光体の表面電位をいう。同様に白紙電位とは、反射
濃度0.0の白紙原稿を複写する際の感光体の表面電位を
いう。
【0100】2.画像評価 50,000枚コピー後の画像サンプルを見て地カブリ、中間
調画像での白スジや黒スジそして濃淡ムラなどの感光体
劣化(膜厚減耗、電気的特性)による画像欠陥ができい
ないか調べた。
【0101】3.耐摩耗性評価 感光体の耐摩耗性を50,000枚コピーの実写試験の前後で
の感光体膜厚の変化量で評価した。尚、感光体の膜厚は
Fischer社製EDDY 560Cで測定した。
【0102】
【表1】
【0103】表1の結果からわかるように本発明の感光
体は良好な電気的特性を示すとともに優れた耐摩耗性を
有していることがわかる。
【0104】(実施例14)実施例2において、キャリア
輸送層の表面側構成層のみを円形スライドホッパを用い
て感光体を形成した。
【0105】(実施例15)実施例2において、キャリア
輸送層の支持体側、表面領域側の両者を円形スライドホ
ッパを用いて感光体を形成した。
【0106】(評価2)以上のようにして得た電子写真
感光体を次のように評価した。
【0107】1.電子写真感光体の評価 前記感光体評価法と同様の方法にて評価した。
【0108】2.表面性評価 感光体表面の表面性(平滑性)を感光体を目視により塗
布ムラ、凹凸、亀裂などの塗布欠陥の有無を判断した。
結果を表1に示した。
【0109】表1の結果からわかるように、キャリア輸
送層を円形スライドホッパを用いて作製した本発明の感
光体は、キャリア輸送層を浸漬塗布により作製した感光
体と比較して、耐久性、塗布性ともに同等以上の特性を
示す。一方、電気的特性及び繰り返し特性については良
好な結果を示しており、円形スライドホッパによる塗布
が有利であることがわかる。
【0110】
【発明の効果】本発明により、耐摩耗性、耐刷性、耐オ
ゾン性に優れ、高耐久でかつ繰り返し使用による電位安
定性の低下、残留電位の上昇及び光感度の低下が少ない
電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる感光体の層構成図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 3A 下側構成層 3B 上側構成層 5 表面(保護)層 6 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−123065(JP,A) 特開 平2−96175(JP,A) 特開 平2−22660(JP,A) 特開 平1−245262(JP,A) 特開 昭62−54265(JP,A) 特開 昭58−221847(JP,A) 特開 昭58−9148(JP,A) 特開 平4−350662(JP,A) 特開 昭63−33747(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上にキャリア発生層とキャ
    リア輸送層とを順次積層してなる電子写真感光体におい
    て、前記キャリア輸送層が複数の構成層からなり、前記
    支持体に対して該構成層を設けた側の前記感光体の最表
    面層に、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有
    するバインダー樹脂の全繰り返し単位の1%以上90%以
    下が一般式(1′)で表される繰り返し単位によって置
    換されているバインダー樹脂をイソシアネートで架橋し
    てなる樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、R1,R2は水素原子或いは置換若しくは未置換
    のアルキル基、アリール基、フェニル基を表し、R1
    2は結合して環を形成していてもよい。R3,R4は水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を表
    す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
    ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、あるいは複素
    環基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)及び(1′)で表され
    るバインダー樹脂のR1,R2がメチル基、R3,R4が水
    素原子であることを特徴とする請求項1記載の電子写真
    感光体。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)及び(1′)で表され
    るバインダー樹脂のR1,R2が結合して炭化水素鎖から
    なる6員環を形成し、R3,R4が水素原子であることを
    特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記イソシアネート化合物が芳香族ジイ
    ソシアネートであることを特徴とする請求項1記載の電
    子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記イソシアネート化合物が置換若しく
    は未置換のジフェニルメタンジイソシアネートであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記導電性支持体側の構成層中のキャリ
    ア輸送物質の濃度が、前記表面領域側の構成層側のキャ
    リア輸送物質の濃度よりも大きいことを特徴とする請求
    項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 導電性支持体上にキャリア発生層とキャ
    リア輸送層とを順次積層してなる感光体の製造方法にお
    いて、前記キャリア輸送層が複数の構成層からなり、該
    複数の構成層の表面側の構成層に上記一般式(1)で表
    される繰り返し単位を有するバインダー樹脂の全繰り返
    し単位の1%以上90%以下が一般式(1′)で表される
    繰り返し単位によって置換されているバインダー樹脂を
    含む塗工液にイソシアネートを添加した塗工液を円形量
    規制型塗布機により形成せしめたことを特徴とする電子
    写真感光体の製造方法。 【化2】
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