JPH09274327A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH09274327A
JPH09274327A JP8084065A JP8406596A JPH09274327A JP H09274327 A JPH09274327 A JP H09274327A JP 8084065 A JP8084065 A JP 8084065A JP 8406596 A JP8406596 A JP 8406596A JP H09274327 A JPH09274327 A JP H09274327A
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resin
layer
carrier
binder
group
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JP8084065A
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English (en)
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友男 ▲崎▼村
Tomoo Sakimura
Akira Kinoshita
昭 木下
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 機械的強度を有し、加えてキャリア輸送物質
との相溶性及び電気特性が優れ、且つ、非ハロゲン系溶
剤に可溶なバインダー樹脂を含有した電子写真感光体の
提供。 【解決手段】 下記一般式(1)及び(1′)で表され
る繰り返し単位を同時に有する樹脂で、重量平均分子量
Mwが、5万以上で、且つ、数平均分子量Mnとの比M
w/Mnが2.0以上である樹脂をバインダーとして含
有することを特徴とする。 (式中、R,Rは水素原子或いはアルキル基、アリ
ール基を表し、RとRは結合して環を形成していて
もよい。R,Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基を表す。Xは水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環
基、またはアルキル基、アリール基、複素環基等と結合
した酸素原子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術部分野】本発明は電子写真感光体に
関し、詳しくは電子写真感光体用のバインダー樹脂に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、可視光に光感度を有する電子写真
感光体は複写機、プリンターなどに広く使用されてい
る。このような電子写真感光体としてはセレン、酸化亜
鉛、硫化カドミウム等の無機光導電物質を主成分とする
感光層を設けた無機感光体が広く使用されている。しか
しながら、このような無機感光体は複写機等の電子写真
感光体として要求される光感度、熱安定性、耐湿性、耐
久性等の特性において必ずしも満足できるものではな
い。例えば、セレンは熱や手で触ったときの指紋の汚れ
等により結晶化するため、電子写真感光体としての上記
特性が劣化しやすい。また硫化カドミウムを用いた電子
写真感光体は耐湿度性、耐刷性に劣り、また酸化亜鉛を
用いた電子写真感光体は製造上、取扱い上の制約が大き
いという欠点もある。
【0003】このような無機光導電性物質を改善するた
めに、近年、種々の有機光導電物質を使用することが試
みられており、活発に研究開発が行われいる。例えば特
公昭50−10496号公報にはポリ−N−ビニルカル
バゾールと2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン
を含有した感光層を有する有機感光体が開示されてい
る。しかしながら、該感光体も感度及び耐刷性において
は十分と言えない。
【0004】そのため感光層を2層に分けてキャリア発
生層とキャリア輸送層を別々に構成し、それぞれにキャ
リア発生物質、キャリア輸送物質を含有させた機能分離
型の電子写真感光体が例えば特開昭55−84943
号、米国特許3,871,882号などにて開示され
た。
【0005】該技術によれば、キャリア発生機能とキャ
リア輸送機能を異なる物質に個別に分担させるために、
広範囲の物質から選択することができ、任意の特性を有
する電子写真感光体を比較的容易に得られる可能性があ
る。
【0006】このような機能分離型の電子写真感光体の
感光層は、通常、感光体に用いられいるバインダー樹脂
中に、キャリア発生物質及びキャリア輸送物質を分散・
含有した構成から成っている。
【0007】現在、電子写真社感光体に広く用いられて
いるバインダーとしては、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹
脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などが挙げられる。
【0008】これらの樹脂には、従来から溶剤として有
害性のハロゲン系物質が用いられてきた。ハロゲン系溶
剤の代替としては一般に考えられるのはケトン系、エス
テル系、アルコール系溶剤であるが、これらに対する上
記の樹脂の溶解性は一般に低く、実用的ではない。一
方、代替溶剤に可溶性の樹脂としては、例えばポリアミ
ド樹脂、ホルマール樹脂、ブチラール樹脂、フェノキシ
樹脂などが挙げられる。
【0009】しかし、これらの樹脂はキャリア輸送物質
との相溶性が優れず、例えばキャリア輸送物質の析出に
よる膜の不透明化を招き、画質の低下につながるなどの
問題点を有していた。更に、これらの樹脂は感度や残留
電位などの電気的特性についても問題を有していた。
【0010】特に、従来の樹脂を用いた感光層の欠点と
しては機械的強度が充分ではなく、例えばクリーニング
ブレードやブラシ、現像剤或は紙などとの接触によっ
て、摩耗や傷を生じ易い点が挙げらる。これら摩耗や傷
による画質の低下が市場での感光体の寿命を制限してい
るのが実情である。
【0011】感光層の機械的強度を改良する従来技術と
しては、例えばポリウレタン樹脂などの硬化性樹脂中に
キャリア発生物質を分散した特開昭51−23738
号、或はキャリア輸送層に硬化性樹脂を用いた特開昭5
6−51747号、さらには感光層上層に保護層を設け
た特開昭56−48637号などが提案されている。
【0012】しかしながら、これら従来公知技術では、
物性が改良される反面、キャリア輸送物質とバインダー
との相溶性が優れないため、層中でキャリア輸送物質の
析出を招き、そのため感度や残留電位などの電気特性に
悪影響を及ぼす欠点を有している。さらに近年、フェノ
キシ樹脂を変性して物性改良をした特開平7−1600
12号が開示されているが、年々、高まっている感光層
の高耐久化の要請に対しては、まだ充分とは言えず、更
なる改良が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、電子写真感光体用のバインダー樹脂として輸送
物質との相溶性に優れ、且つ、非ハロゲン系溶剤に対し
て高い溶解性を有する樹脂を含有した電子写真感光体を
提供することにある。本発明の第2の目的は斯かる性能
に併せて感光層が機械的な耐久性を有し、且つ、帯電
性、電位安定性に優れ高感度・高画質を得られる電子写
真感光体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
下記の本発明により解決された。
【0015】(a)下記一般式(1)及び(1′)で表
される繰り返し単位を同時に有する樹脂で、重量平均分
子量Mwが5万以上で、且つ、数平均分子量Mnとの比
(Mw/Mn)が2.0以上である樹脂をバインダーと
して含有することを特徴とする電子写真感光体。
【0016】
【化2】
【0017】(式中、R1、R2は水素原子或いは置換も
しくは未置換のアルキル基、アリール基を表し、R1
2は結合して環を形成していてもよい。R3、R4は水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アル
コキシ基を表す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、複素環基、またはアルキル基、アリ
ール基、複素環基等と結合した酸素原子を表す。) (b)上記(a)項記載のバインダー樹脂を硬化してな
る層を有することを特徴とする電子写真感光体。
【0018】(c)硬化剤が二官能以上のポリイソシア
ネート化合物であることを特徴とする (b)項記載の電子写真感光体。
【0019】以下、本発明を詳述する。
【0020】本発明のバインダー用樹脂は繰り返し単位
中に存在するOH基を部分的に他の官能基で置換するこ
とによって得ることができる。これは樹脂中のOH基が
多く存在していると極性が高すぎて、通常のキャリア輸
送物質との相溶性が悪くなるのを改善したものである。
一方、置換された樹脂には適度な極性基や残存OH基が
存在しているため、ハロゲン系溶剤は勿論上記の脱ハロ
ゲン系溶媒にも可溶となる。すなわち本発明の樹脂はキ
ャリア輸送物質との相溶性と脱ハロゲン化溶媒への溶解
性の両立を可能にしたものである。OH基が他の官能基
に置換されている割合は1%以上であるが、望ましくは
1%以上90%以下、更には10%以上75%以下が好
ましい。また官能基は1種類である必然性はなく、適当
な2種類以上を選んでもよい。
【0021】本発明のバインダー樹脂は、重量平均分子
量Mwが5万以上で、且つ、数平均分子量Mnとの比M
w/Mnが2.0以上であることを特徴とする。Mwが
大であるほど分子量分布は高い方へシフトし、Mw/M
nが大であるほど一般に高分子量成分が多くなる。
【0022】即ち、本発明に係る樹脂は高分子量化によ
ってポリマー主鎖の絡み合いが増加し、感光体として形
成される膜強度を向上、改良することにより本発明の課
題である高耐久性を達成し得るものである。なおMwの
上限については、その時点でのその樹脂合成の可否及び
コストによって左右される。即ちMwが大であるほど一
般に製造コストは上昇し、ついには得ることが不可能な
領域に到達する。そのため現時点では本発明の樹脂はM
wが5万以上30万以下が適当である。
【0023】またMw/Mnは樹脂合成時の条件に左右
され、実際の上限は合成の容易性やコストによって決定
される。そのため現時点では本発明のMw/Mnは2.
0以上5.0以下が適当である。
【0024】なお本発明に於いて樹脂の分子量はスチレ
ン換算によるものであり、以下の条件にて測定される。
【0025】装置:東ソーHLC−8020 カラム:GMHXL×2、G2000HXL×1 検出器:示差屈折計 溶出液流速:1.0ミリリットル/分 溶媒:テトラヒドロフラン 試料濃度:0.01g/20ミリリットル 試料量:100マイクロリットル 検量線:標準ポリスチレンにて作成 本発明のバインダー樹脂において、樹脂中のOH基を他
の官能基で置換する場合に用いる反応としては、例えば
ジメチル硫酸によるメチル化反応、酸性条件下でのオレ
フィンとの反応、ハロゲン化反応、アシル化反応、ヒド
ロピラン類との反応などが挙げられるが、本発明の樹脂
の製造法はこれらの方法に限定されるものではない。
【0026】また一般式で表される繰り返し単位を有す
る樹脂は、ビスフェノール化合物とエピクロロヒドリン
から得ることができる。式中のR1、R2の置換基は用い
るビスフェノール化合物によって種々考えられるが、メ
チル、エチル、プロピル、シクロヘキシル基などのアル
キル基やフェニル基、ベンジル基、トリフルオロメチル
基などが望ましい。
【0027】本発明のバインダー樹脂は、電子写真感光
体を形成するいずれの層にも用いることができるが、キ
ャリア輸送物質と良好な相溶性を示すことから感光層に
用いるのが望ましい。特に機能分離型感光体の場合には
キャリア輸送層に用いるのが効果的である。
【0028】更に本発明の樹脂は、種々の硬化剤で硬化
することにより高い機械的強度を得ることができ、加え
てキャリア輸送物質との相溶性、電気的特性のいずれに
も優れているものである。
【0029】本発明に用いられる樹脂を硬化する方法と
しては熱硬化、光硬化のいずれの方法も可能であるが、
一般的には硬化剤を用いて硬化される。
【0030】硬化剤の種類としては二官能基以上の官能
基を有した例えばポリイソシアネート化合物、イソシア
ネート基と反応しうる基を有する化合物との部分反応に
よるブロックイソシアネートなどのイソシアネート化合
物、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂等が挙げられるが、本発明ではこれらの硬化剤
のみに限定されるものではない。
【0031】又、硬化剤の1分子当たりの官能基地数は
架橋に必要な2官能以上であればよく、上限は硬化剤合
成の可否及びコストによって制限される。
【0032】以下、本発明に用いられるポリイソシアネ
ート化合物の具体例を示すがこれらに限定されるもので
はない。
【0033】
【化3】
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】本発明の樹脂に対する硬化剤の割合は残存
OH基の数によって決定される。一般的には残存OH基
1個に対して硬化剤の反応点1個が対応するために、樹
脂に対して10%〜200%であることが望ましい。硬
化剤が少なすぎると十分な機械的強度が得られず、また
過剰の硬化剤が存在すると電気的特性が悪化する。
【0040】また樹脂を硬化した層は、電子写真感光体
のいずれの層にも用いることができるが、本発明の樹脂
は良好な機械的強度を有することから、最表層であるこ
とが望ましい。又、キャリア輸送物質と良好な相溶性を
示すことから感光層、特に機能分離型感光体の場合には
最表層に設けたキャリア輸送層に用いるのが効果的であ
る。
【0041】本発明の電子写真感光体に用いられるキャ
リア発生物質としてはフタロシアニン化合物、具体的に
はA型、B型、Y型などの結晶型のチタニルフタロシア
ニンをはじめチタニルフタロシアニンと他のフタロシア
ニンの混晶、更にはX型、τ型などの無金属フタロシア
ニン、銅フタロシアニン等に代表される各種の金属フタ
ロシアニン、ナフタロシアニン等が挙げられる。
【0042】又、ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、イ
ミダゾールペリレン、ビスイミドペリレンなどのペリレ
ン色素、アンサンスロンやアントラキノンなどの多環キ
ノン色素、ペリノン色素、ピリリウム化合物及びピリリ
ウム化合物の共晶錯体、アズレニウム化合物、スクエア
リウム化合物などが挙げられる。
【0043】次に、本発明の電子写真感光体に用いられ
るキャリア輸送物質としては種々のものが使用できる
が、代表的なものとして例えばオキサゾール、オキサジ
アゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール
等に代表される含窒素複素環核、及びその縮合環核を有
する化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピラゾ
リン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリールアミ
ン系化合物、スチリル系化合物、ポリス(ビス)スチリ
ル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合物、β
−フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合物、ブタ
ジエン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、カルバゾー
ル系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられる。
【0044】キャリア輸送物質としては例えば特開昭6
1−107356号に記載の化合物が挙げられるが、特
に限定されるものではない。代表的な化合物を以下に示
す。
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】
【化13】
【0050】
【化14】
【0051】電子写真感光体の構成は種々の形態が知ら
れている。本発明の感光体は、分散型或いは積層型であ
る機能分離型のいずれの型でもよい。通常は図1の
(1)〜(6)に示すような構成である。
【0052】図1に於いて(1)に示す層構成は、導電
性支持体1上にキャリア発生層2を形成し、これにキャ
リア輸送層3を積層して感光層4を形成したものであ
る。
【0053】(2)はキャリア発生層2とキャリア輸送
層3を逆にした感光層4′を形成したものである。
(3)は(1)の層構成の感光層4と導電性支持体1の
間に中間層5を設けたものであり、(4)は(2)の層
構成の感光層4′と導電性支持体1との間に中間層5を
設け、それぞれ導電性支持体1のフリーエレクトロンの
注入を防止したものであり、(5)はキャリア発生物質
6とこれと組み合わされるキャリア輸送物質7を含有す
る感光層4″を形成したものであり、(6)はこの感光
層4″と導電性支持体1との間に上記の中間層5を設け
たものである。さらに本発明の感光体の最表層には保護
層を設けることができる。
【0054】感光層の形成においてはキャリア発生物質
或はキャリア輸送物質を単独、もしくはバインダーや添
加剤と共に溶解させた液を塗布する方法が有効である。
しかし一般にキャリア発生物質は溶解度が低いため、キ
ャリア発生物質を超音波分散機、ボールミル、サンドミ
ル、ホモミキサー等の分散装置を用いて適当な分散媒中
に微粒子分散させた液を塗布する方法が有効となる。こ
の場合、バインダーや添加剤は分散液中に添加して用い
るのが普通である。
【0055】感光層の形成に使用される脱ハロゲン溶剤
或は分散媒としては任意のものを用いることができる。
例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブ
チル、酢酸t−ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が
挙げられる。
【0056】勿論、従来から用いられているハロゲン系
溶剤例えば塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン等を
用いることも可能である。
【0057】キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の
形成に際して、非ハロゲン溶剤に可溶な範囲で他のバイ
ンダーを併用してもかまわない。併用バインダーとして
は任意のものを選ぶことができるが、フィルム形成能を
有する高分子重合体が望ましい。このような重合体とし
ては例えば下記の化合物など挙げることができるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン−ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン−アルキッド樹脂 シリコン樹脂 シリコン−アルキッド樹脂 シリコン−ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体 バインダーに対するキャリア発生物質の割合は10〜6
00重量%が望ましく、さらには50〜400重量%と
するのが望ましい。又、バインダーに対するキャリア輸
送物質の割合は10〜500重量%とするのが望まし
い。
【0059】キャリア発生層の厚さは0.01〜20μ
mでよく、さらには0.05〜5μmが好ましい。キャ
リア輸送層の厚みは1〜100μmでよいが、さらには
5〜30μmが好ましい。
【0060】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水コハク酸、無水マレイン
酸、ジブロモ無水コハク酸、無水フタル酸、テトラクロ
ロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3−ニト
ロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメ
リット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テ
トラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−
ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、
p−ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノ
ンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ジクロロジ
シアノ−p−ベンゾキノン、アントラキノン、ジニトロ
アントラキノン、9−フルオレニリデンマロノニトリ
ル、ポリニトロ−9−フルオレニリデンマロノニトリ
ル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息
香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息
香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチ
ル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和力の大
きい化合物を挙げることができる。電子受容性物質の添
加割合は、キャリア発生物質の重量100に対して0.
01〜200が望ましく、さらには0.1〜100が好
ましい。
【0061】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤
等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような
目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール
等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もし
くはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、
ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化
合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜リン
酸エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化
合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合
物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが
有効である。
【0062】特に有効な化合物の具体例としては「IR
GANOX 1010」、「IRGANOX 565」
(チバ・ガイギー社製)、「スミライザー BHT」
「スミライザー MDP」(住友化学〔株〕製)等のヒ
ンダードフェノール化合物、「サノール LS−262
6」、「サノール LS−622LD」(三共〔株〕
製)等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0063】中間層、保護層等に用いられるバインダー
としては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用
に挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイ
ロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸
ビニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポ
リビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効であ
る。また、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱
硬化或は化学的硬化を利用した硬化型のバインダーを用
いることができる。
【0064】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるも
のを用いることができる。
【0065】上記のようにして本発明のバインダー樹脂
を用いた電子写真感光体を得ることができるが、その特
長は本発明の樹脂がハロゲン系溶剤以外の溶剤に対して
も良好な溶解性を示すとともに、キャリア輸送物質との
相溶性にも優れているので従来ハロゲン系溶剤の使用を
余儀なくされてきた感光層の製造において、非ハロゲ系
溶剤を可能にすることができる。又、このバインダー樹
脂を含有する感光層は機械的に高耐久性を有し、加えて
感度、帯電能、電位安定性などの電気特性にも優れる。
【0066】
【実施例】以下、本発明を実施例にて更に詳述する。
【0067】(合成実施例)下記の繰り返し単位(1)
で構成されたフェノキシ樹脂(PKHJ:Phenox
y Associates社製)10部(重量部の意。
以下同じ)をテトラヒドロフラン200部に溶解した溶
液中に、2,3−ジヒドロピラン3.6部と濃塩酸0.
6部を加えて3時間反応させた。反応後、多量のメタノ
ール中で反応物を析出させ、更にメタノールで洗浄した
後、乾燥して樹脂約10部を得た。得られた樹脂を解析
したところ、Mwが56000、Mw/Mnが2.7、
繰り返し単位(1)と(1′)で構成されており、全繰
り返し単位に於ける(1′)の割合(以後、変性率とす
る。測定法は下記に示す)は30%であった。
【0068】
【化15】
【0069】
【化16】
【0070】〈変性率測定法〉変性前及び変性後のフェ
ノキシ樹脂1部をテトロヒドロフラン6.5部にそれぞ
れ溶解させ、テフロンシート上にブレード塗布機にて塗
布し、約15μmの膜を形成する。これを剥離しFT−
IR(NIKOLET ANALYTICALINST
RUMENTS社製、モデル5SX)にて測定を行う。
OH(3400cm-1)及びCH(840cm-1)吸収
ピークの吸光度を読み取り以下のようにして変性率を算
出する。
【0071】Abs1(3400):変性前のフェノキ
シ樹脂の3400cm-1の吸光度 Abs1(3400):変性前のフェノキシ樹脂の84
0cm-1の吸光度 Abs1(3400):変性後のフェノキシ樹脂の34
00cm-1の吸光度 Abs1(3400):変性後のフェノキシ樹脂の84
0cm-1の吸光度 C1=Abs1(3400)/Abs1(840) C2=Abs2(3400)/Abs1(840) 変性率(%)=(C1−C2)/C1 (合成比較例1)合成実施例において、フェノキシ樹脂
を同じ繰り返し単位(1)で構成され、低分子量である
PKHH(Phenoxy Associates社
製)に変えた他は同様に行い樹脂を得た。得られた樹脂
を解析したところ、Mwが46000、Mw/Mnが
2.5、繰り返し単位(1)及び(1′)で構成されて
おり、変性率は32%であった。
【0072】(合成比較例2)合成実施例において得た
樹脂をさらにカラム分離して、Mwが54000、Mw
/Mnが1.8、繰り返し単位(1)及び(1′)で構
成され、変性率が29%である樹脂を得た。
【0073】実施例1 ブラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°に
ピークを有するY型チタニルフタロシアニン1重量部に
メチルエチルケトン100重量部、ポリビニルブチラー
ル樹脂1重量部を加え、ボールミルを用いて分散した。
【0074】一方、アルミニウムを蒸着したポリエステ
ルベース上に、ワイヤーバー塗布法によってポリアミド
樹脂「CM8000」(東レ〔株〕製)からなる厚さ
0.4μmの下引き層を設けた後、得られたY型チタニ
ルフタロシアニンの分散液をワイヤーバー塗布して厚さ
0.3μmのキャリア発生層とした。次いでキャリア輸
送物質(21)1重量部と合成実施例で得られた樹脂
1.33重量部をメチルエチルケトン8重量部に溶解さ
せた液をブレード塗布、100℃で1時間乾燥して厚さ
21μmのキャリア輸送層を形成させた。
【0075】(比較例1)実施例1において合成実施例
で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例1で得られ
た樹脂を用いた他は実施例1と同様にして感光体を作成
した。
【0076】(比較例2)実施例1において合成実施例
で得られた樹脂を用いる代わりに合成比較例2で得られ
た樹脂を用いた他は実施例1と同様にして感光体を作成
した。
【0077】〈評価1〉得られたサンプルをKonik
a 9028(コニカ〔株〕製デジタル複写機)改造機
に搭載し、千プリントの繰り返し使用を行った後、感光
層膜厚の減耗量について評価した。
【0078】得られた結果を下記表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】表1から明らかなように、本発明の樹脂か
らなる層を含有した感光体は、繰り返し使用時の機械的
耐久性に優れていることが分かる。
【0081】実施例2 実施例1においてキャリア輸送層の塗布液調製の際に、
イソシアネート(7)の0.2重量部を加え、キャリア
輸送層の乾燥時間を2時間に変更した他は同様にして感
光体を作製した。
【0082】実施例3 実施例2において、イソシアネート(7)の代わりにイ
ソシアネート(1)を用いた他は同様にして感光体を作
成した。
【0083】比較例3 比較例2において、合成実施例で得られた樹脂の代わり
に比較合成例1で得られた樹脂を用いた他は同様にして
感光体を作成した。
【0084】比較例4 実施例2において、合成実施例で得られた樹脂の代わり
に比較合成例2で得られた樹脂を用いた他は同様にして
感光体を作成した。
【0085】〈評価2〉得られたサンプルをKonik
a 7728(コニカ〔株〕製デジタル複写機)改造機
に搭載し、グリッド電圧VGを800Vに調節し、未露
光部電位VH及び0.7mWの光照射時の露光部の電位
VLを測定した。次に2万プリントの繰り返し使用を行
った後、VH、VLを測定し、更に感光体表面のキズに
ついて評価した。但し、キズの評価は10cm×10c
mの正方形内の個数をカウントした。得られた結果を下
記表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】表2から明らかなように、本発明の樹脂を
硬化してなる層を含有する感光体は感度や繰り返し使用
時の電位特性に優れるだけでなく、耐久性において優れ
ていることが分かる。
【0088】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明のバイン
ダー樹脂を用いれば環境に有害なハロゲン系溶媒を使用
することなく、良好な特性が得られ、且つ、機械的耐久
性を有する電子写真感光体を得られた。さらに本発明の
樹脂を硬化することにより高い機械的耐久性を有する電
子写真感光体を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体の層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4,4′,4″ 感光層 5 中間層 6 キャリア発生物質 7 キャリア輸送物質

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)および(1′)で表さ
    れる繰り返し単位を同時に有する樹脂で、重量平均分子
    量Mwが5万以上で、且つ、数平均分子量Mnとの比M
    w/Mnが2.0以上である樹脂をバインダーとして含
    有することをを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1、R2は水素原子或いは置換もしくは未置換
    のアルキル基、アリール基を表し、R1とR2は結合して
    環を形成していてもよい。R3、R4は水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を表
    す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
    ル基、複素環基、またはアルキル基、アリール基、複素
    環基等と結合した酸素原子を表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバインダー樹脂を硬化し
    てなる層を有することを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 硬化剤が二官能以上のポリイソシアネー
    ト化合物であることを特徴とする請求項2記載の電子写
    真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7859620B2 (en) 1997-12-26 2010-12-28 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display
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