JP4070036B2 - 電子写真感光体用塗布組成物、電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体用塗布組成物、電子写真感光体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体用塗布組成物、電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電性化合物を主成分とする感光層を有する無機感光体が、広く用いられてきた。しかし、これらは感度、熱安定性、耐湿性、耐久性等において必ずしも満足し得るものではなく、また一部の無機感光体では感光体中に人体に有害な物質を含むため、廃棄に際しての問題がある。
【0003】
これら無機感光体の持つ欠点を克服する目的で様々な有機光導電性化合物を主成分とする感光層を有する有機感光体の研究・開発が近年盛んに行われている。特に電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる物質にそれぞれ分担させた機能分離型の感光体は、それぞれの材料を広い範囲から選択することができ、任意の性能を有する感光体を比較的容易に作製し得ることから多くの研究がなされており、実用に供されているものも多い。
【0004】
これら有機感光体を作製するには、導電性支持体上に電荷発生機能や電荷輸送機能を持つ化合物を層状に塗布して作製される。従って、通常は多層構造を有し、各層は固体状の化合物を溶媒で溶解した塗布組成物を、各種の塗布方式を用いて溶媒塗布することになる。
【0005】
しかし、有機溶媒、特に工業生産に適した高い溶解力と適当な沸点を有する溶媒は、有害なものが多く、特性の優れているもの、例えばハロゲン系溶媒などその傾向が強い。
【0006】
無論、感光体の製造に用いる溶媒である以上、溶解力や適当な沸点をもつと共に、電子写真感光体としての特性に悪影響を与えないものでないと使用することが出来ないから、これらを全て満足する溶媒の必要性は極めて高かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、塗布溶媒としてはハロゲンを含まない溶媒を使用し、毒性の少ない、環境問題、特にオゾンホール問題や発ガン性問題等がない、しかも画像形成の初期から長期間にわたって電位特性や画像特性に優れ、塗布性、重層性等に優れた特性を有する電子写真感光体用塗布組成物、電子写真感光体及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成を採ることにより達成される。
【0009】
(1) 下記一般式(1)で表される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体を含有し、かつバインダーおよびシリコーンオイルを溶解することを特徴とする電子写真感光体用塗布組成物。
【0010】
【化2】
Figure 0004070036
【0011】
〔式中、R1〜R6は水素原子又は炭素数1〜3の置換、非置換のアルキル基を表し、R1〜R6は同時に水素原子ではない。〕
(2) 前記バインダーはポリカーボネートである(1)記載の電子写真感光体用塗布組成物。
【0012】
(3) 更に電荷輸送物質を溶解したことを特徴とする(1)又は(2)記載の電子写真感光体用塗布組成物。
【0013】
(4) 更に酸化防止剤を溶解したことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項記載の電子写真感光体用塗布組成物。
【0014】
(5) 前記一般式(1)で示される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体とバインダーとシリコーンオイルを含有した塗布組成物を、導電性支持体上に塗布することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【0015】
(6) 前記塗布組成物が(2)〜(4)のいずれか1項記載の塗布組成物であることを特徴とする(5)記載の電子写真感光体の製造方法。
【0016】
(7) 前記一般式(1)で表される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体を含有し、かつバインダーおよびシリコーンオイルを溶解する塗布組成物を、導電性支持体上に塗布したことを特徴とする電子写真感光体。
【0017】
(8) 前記バインダーはポリカーボネートである(7)記載の電子写真感光体。
【0018】
(9) 更に電荷輸送物質を溶解したことを特徴とする(7)又は(8)記載の電子写真感光体。
【0019】
(10) 更に酸化防止剤を溶解したことを特徴とする(7)〜(9)のいずれか1項記載の電子写真感光体。
【0020】
(11) 前記感光体中のジオキソラン誘導体残留量が全感光層の20〜50000ppmである(7)〜(10)のいずれか1項記載の電子写真感光体。
【0021】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】
電子写真感光体、特に有機感光体の場合にはその感光層や感光補助層を形成するために、それらを構成する化合物を溶媒に溶かして塗布するのが最もよい製造方法である。
【0023】
しかし、従来広く使用されてきた電子写真感光体層の塗布溶媒は、メチレンクロライド、エチレンクロライド、クロロホルム、モノクロロベンゼン等の含ハロゲン元素の有機溶媒であり、これらは環境問題、発癌性等の見地から使用禁止の方向へ向かいつつある。
【0024】
ハロゲンを含まない有機溶媒としてはトルエン、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン等が用いられてきたが、電荷輸送物質等の塗布物に対する溶解能不足から粘度上昇を招いたり、塗布液を高濃度化出来ないことからくる塗布膜厚の不足等の問題点を解決出来ていない。特に電荷輸送層の場合12μm以上の膜厚が必要とされるが、膜厚が厚くなると塗布性がむずかしくなり、表面状態がゆず状、すじ状等の塗布欠陥を生じる、ポリカーボネートをバインダーとして用いる場合等には、少くとも5重量%以上、好ましくは8重量%以上の高濃度の塗布液で、300cp(22℃)以下の粘度とすることが好ましい。しかし、このような特性は、上記ハロゲンを含まない有機溶媒では得られず、従って2〜3回に分けて塗布するといった方法を採らねばならないこともある。
【0025】
なお、後述する如くポリカーボネートは優れたバインダーとして電子写真感光体の感光層に用いられることが多い。ポリカーボネートのハロゲンを含まない良溶媒として、分子内に酸素原子を2個含む環状エーテルのジオキサンがあるが、ジオキサンは毒性が強く、発ガン性もあり製造工程に投入できない。
【0026】
本発明者等は、鋭意検討した結果、ジオキソラン及びその誘導体を用いることにより、上記した本発明の課題を達成出来ることを見いだし、本発明に至った。
【0027】
本発明の置換、非置換のジオキソラン核を有するジオキソラン誘導体(以下、本発明のジオキソラン誘導体ともいう)とは、置換、非置換の環状5員環エーテル化合物で分子内に互いに隣合っていない酸素原子2個を含むジオキソラン核を有するジオキソラン誘導体である。このうち本発明に係わるジオキソラン誘導体は、分子構造中にジオキソラン核を有し、感光体に使用するバインダーその他の添加物を溶解し、感光体を製造する場合、乾燥出来るものであればよいが、通常は200℃以下のものが使用される。
【0028】
本発明のジオキソラン誘導体としては、具体的には下記一般式(1)で表されるものが好ましく用いられる。
【0029】
【化3】
Figure 0004070036
【0030】
〔式中、R1〜R6は水素原子又は炭素数1〜3の置換、非置換のアルキル基を表し、R1〜R6は同時に水素原子ではない。〕
このアルキル基の置換基としては任意のもので良いが、好ましくは各々炭素原子数1〜2のアルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0031】
本発明のジオキソラン誘導体の沸点は、常圧で150℃以下であるものが好ましいが、80〜130℃であるものがより好ましく、80〜100℃のものが特に好ましい。
【0032】
この理由は、沸点が高いと乾燥工程が長くなりコスト的に不利になるためであり、沸点が80℃より低いと塗布ムラが発生して実用上不利である。
【0033】
ジオキソランはポリカーボネートに対しては溶解力は強いのであるが、沸点が低いので、高めの温度での乾燥に対しては乾燥塗膜の表面が急速乾燥し、内部の溶媒の蒸発を妨げてしまい、結局表面と内部の残留溶媒量の差が大きくなり、表面の乾燥ムラや電子写真特性の繰り返し特性や耐久性に問題があった。本発明のジオキソラン誘導体は、置換基にアルキル基を導入することによりバインダーとの親和力が適切になり、内部の蒸発と表面との蒸発が釣り合いがとれ、更にシリコーンオイルとの相乗効果により、上記欠点を改良克服できたものである。このシリコーンオイルは塗布表面を平滑にする他、多数枚使用時での画像ボケに対しても効果があることが判明した。これは帯電時発生する窒素酸化物の吸着能が比較的大きく画像ボケを生じやすいのであるが、シリコーンオイルを添加することにより阻止できることが判明したものである。又、シリコーンオイルの添加はブレードめくれにも多数枚使用時での画像劣化に対する効果があった。
【0034】
本発明のジオキソラン誘導体の好ましく用いることの出来る具体的例示化合物例を下記に示す。
【0035】
【化4】
Figure 0004070036
【0036】
【化5】
Figure 0004070036
【0040】
シリコーンオイルとしては、特開昭54−143643号、特開昭57−5050号、特開昭57−212453号、特開昭59−208556号、特開昭63−80262号、特開平1−234854号、特開平4−199154号、特開平5−27456号等記載のシリコーンオイルが良い。特にはメチルフェニルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイルが好ましく、又、含有される層の固形分中における含有量は10〜1000ppmが好ましい。
【0041】
本発明に好ましく用いられるバインダーとしては、ポリカーボネート、ポリエステルポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリスチレン系共重合体、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリアクリレート系共重合体、フェノキシ樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル系共重合体、ポリ酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等がある。
【0042】
その中で、より好ましくはポリカーボネート系のものが良く、例えばビスフェノールA型ポリカーボネート(BPA)、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、或いは下記ポリカーボネート類が良い。即ち特開平3−171056号のp5〜p7,特開平5−113670号,特願平6−225081号のp26〜p29、p36〜p41、p52〜p57、p61〜p63に記載のSi元素含有ポリカーボネート、特開平3−45958号のp3,特開平5−188628号に記載のF原子含有ポリカーボネート、特開平4−179961号に記載のポリカーボネート、特開平7−13361号のp6〜p13に記載のポリカーボネート、特開平8−272125号のp9〜p14に記載のポリカーボネート等が挙げられる。
【0043】
塗布はCSH塗布が好ましい。コーターについては特開昭58−189061号、特願平7−128023号、特願平7−162021号に詳しく記載してある。
【0044】
ジオキソラン溶媒は保存放置中に過酸化物を生成することが知られており、酸化防止剤(AO剤)の添加が行われている。しかし電子写真感光体として使用する場合、電子写真特性に悪い影響を与えず、しかも溶液の安定性に優れる酸化防止剤は未だ見いだされてはいない。
【0045】
本発明に用いられる酸化防止剤としては、上記の条件に適合するものであれば特に化学構造等に限定は無い。好ましく用いられる化合物の例としては、例えばヒンダードアミン構造単位もしくはヒンダードフェノール構造単位を有するもの、或いはその双方を有するもの、有機リン系化合物、有機硫黄系化合物、ハイドロキノン系化合物、フェニルアミン系化合物等があるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
(1)ヒンダードフェノール構造単位を有する化合物例
【0047】
【化6】
Figure 0004070036
【0048】
【化7】
Figure 0004070036
【0049】
【化8】
Figure 0004070036
【0050】
【化9】
Figure 0004070036
【0051】
【化10】
Figure 0004070036
【0052】
【化11】
Figure 0004070036
【0053】
【化12】
Figure 0004070036
【0054】
【化13】
Figure 0004070036
【0055】
【化14】
Figure 0004070036
【0056】
【化15】
Figure 0004070036
【0057】
【化16】
Figure 0004070036
【0058】
【化17】
Figure 0004070036
【0059】
(2)ヒンダードアミン構造単位とヒンダードフェノール構造単位を有する化合物例
【0060】
【化18】
Figure 0004070036
【0061】
【化19】
Figure 0004070036
【0062】
【化20】
Figure 0004070036
【0063】
(3)ヒンダードアミン構造単位を有する化合物例
【0064】
【化21】
Figure 0004070036
【0065】
【化22】
Figure 0004070036
【0066】
【化23】
Figure 0004070036
【0067】
(4)有機リン系化合物例
例えば、一般式RO−P(OR)−ORで表される化合物であり、代表的なものとして例えば下記のもの等が挙げられる。尚、ここにおいてRは水素原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0068】
【化24】
Figure 0004070036
【0069】
【化25】
Figure 0004070036
【0070】
(5)有機硫黄系化合物
例えば、一般式R−S−Rで表される化合物であり、代表的なものとして下記のもの等が挙げられる。尚、ここにおいてRは水素原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0071】
【化26】
Figure 0004070036
【0072】
(6)ハイドロキノン系化合物
ハイドロキノン系化合物としては、例えば、下記の一般式で表される化合物が挙げられる。
【0073】
【化27】
Figure 0004070036
【0074】
式中、R1〜R4は水素原子、アルキル基、ベンジル基、アラルキル基等の置換基を表す。各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0075】
代表的なものとしては、例えば下記のもの等が挙げられる。
【0076】
【化28】
Figure 0004070036
【0077】
【化29】
Figure 0004070036
【0078】
(7)フェニルアミン系化合物
フェニルアミン系化合物としては、例えば、下記の一般式で表される化合物が挙げられる。
【0079】
【化30】
Figure 0004070036
【0080】
式中、Arはアリール基を表し、R6はアルキル基、アリール基、ベンジル基等の置換基を表す。
【0081】
代表的なものとしては、例えば下記のもの等が挙げられる。
【0082】
【化31】
Figure 0004070036
【0083】
好ましい酸化防止剤としては分子内にヒンダードフェノール基を有するものが、塗布液組成物の安定性と成膜された感光体の繰り返し特性や電位の安定性の点で有利であり、酸化防止剤の異種混合物を用いても良い。
【0084】
酸化防止剤の添加量は塗布液組成物に対しては20ppm〜5%が好ましく、50ppm〜3%がより好ましい。乾燥塗膜の全固形分に対しては0.001%〜10%が好ましく、0.01%〜5%がより好ましい。添加量が少ないと溶媒の保存安定性、電子写真の繰り返し特性が悪く、添加量が多すぎると残留電位の上昇がひどくなり、画像カブリが発生する。
【0085】
次に前記感光層を支持する導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板・金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックフィルム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックフィルム・ドラムを使用することができる。
【0086】
又、中間層を設ける場合は、ナイロン等ポリアミド系の化合物を用いた樹脂系中間層、或いは有機金属化合物及びシランカップリング剤を用いるいわゆるセラミック系中間層(硬化性中間層ともいう)が好ましく用いられる。
【0087】
感光層の形成は、有機光導電性層、特に電荷輸送物質と電荷発生物質を双方含有する機能分離型、特に各々を別層とし重層塗布して形成することが好ましい。
【0088】
電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成される。CGMとしては、金属又は無金属フタロシアニン化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等のアゾ化合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化合物、ペリレン系化合物、インジコ化合物、キナクリドン化合物多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテン染料、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。またこれらは必要に応じて二種以上混合して用いてもよい。
【0089】
ただし本発明の目的を最も高いレベルで達成するためには、ペリレン化合物の一種、イミダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニン化合物であるチタニルフタロシアニン(TiOPc)ガリウムフタロシアニン(GaPc)又はヒドロキシガリウムフタロシアニン(GaOHPc)などが好ましい。
【0090】
また、電荷発生層に使用可能なバインダー樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ボリビニルブチラール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシリコーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分子有機半導体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
【0091】
上記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン化合物を用いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブチラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリシリコーン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、或いは両方を混合したものなどが挙げられる。
【0092】
電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)を単独で、或いはバインダー樹脂とともに構成される。CTMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。またこれらは単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
【0093】
又、電荷輸送層に使用可能なバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また繰り返し使用した際の疲労劣化を少なくするために、或いは耐久性を向上させるために、感光体の各層何れにでも従来公知の酸化防止剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用いることができる。
【0094】
又、耐久性向上のために、必要に応じて感光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよく、この層中に前記、電荷輸送物質を添加して、いわゆる複層型の電荷輸送層を持つ感光体としてもよい。
【0095】
また本発明の感光体には、その他、感色性補正の染料を添加してもよい。また酸化防止剤等の添加剤を併用して添加しても良い。
【0096】
これら感光体層を塗布する方式としては各種のものがあるが、特に円形量規制型塗布方式(装置)、中でもその一種であるスライドホッパ型塗布装置を用いて塗布するのがよい。これらの技術については、特開昭58−189061号、特願平7−128023号、或いは特願平7−162021号等に記載されている。
【0097】
以下に、この方式を説明する。
【0098】
図1は、本発明に用いることができる塗布装置の概要断面図である。図1に於いて、中心線Yに沿って垂直状に重ね合わした円筒状基材1A、1Bと、該円筒状基材1A、1Bに順次感光層用の塗布液2を塗布するスライドホッパ型の塗布装置3を示す。
【0099】
前記円筒状基材1Aを取り囲む様に、塗布液2の塗布液スライド面4が形成され、該塗布液スライド面4に供給された塗布液2を前記円筒状基材1Aに順次塗布する様に構成している。塗布方法としては、前記環状の塗布装置3を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2を供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と送液管6−1′と、塗布液供給部6Aにより前記環状の円形量規制型塗布装置3に接続し、塗布液2を供給する。
【0100】
次に供給された塗布液2は、前記環状の塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7に供給されて塗布液分配スリット8より送液され、エンドレスの塗布液流出口9より前記塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、塗布液2は前記円筒状基材1Aの全周面に塗布される。12は、前記塗布液スライド面4より落下した塗布液2を液溜めする液溜部である。
【0101】
図2は、図1に示す前記スライドホッパ型塗布装置3の一部を切欠して示す斜視図である。
【0102】
図3は、スライドホッパ型の塗布装置3を用いて円筒状基材1A、1Bに感光体となる塗布液を同時に重層塗布する同時重層塗布方法を示す塗布装置の概要断面図である。
【0103】
図3に於いて、中心線Yに沿って垂直状に重ね合わせた円筒状基材1A、1Bと、該円筒状基材1A、1Bに順次感光用の塗布液2を塗布する環状の塗布装置3を示す。図の様に前記円筒状基材1Aを取り囲む様に、塗布液2,2Aの塗布液スライド面4が形成され、該塗布液スライド面4に供給される塗布液2,2Aを前記円筒状基材1Aに順次塗布する様に構成している。塗布方法としては、前記環状の塗布装置3を固定し、円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2,2Aを供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と送液管6−1′と、塗布液供給部6Aから塗布液分配室7に塗布液を送る。
【0104】
塗布液タンク51から塗布液分配室71への送液も同様に行う。
【0105】
次に供給された塗布液2,2Aは、塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7には前記塗布液2を供給し、該塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室71には前記塗布液2Aを供給する。先ず供給された塗布液2は塗布液分配スリット8よりエンドレスの塗布液流出口9より塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、前記円筒状基材1Aの全周面に先ず塗布液2が塗布される。
【0106】
更に前記塗布液分配室71には前記塗布液2Aが供給される。供給された塗布液2Aは塗布液分配スリット81よりエンドレスの塗布液流出口91より前記塗布液2面上に連続的に供給され、前記円筒状基材1Aの全周面に先ず塗布液2が、その上に塗布液2Aが重層塗布される。
【0107】
12は、前記塗布液スライド面4より落下した塗布液2を液溜めする液溜部である。
【0108】
図4は前記図1に使用されている塗布装置3を上下に配置した、逐次重層塗布方法に用いられる塗布装置の概要断面図である。これも前記図3に示すようなエンドレスに形成した円筒状基材1A、1Bに塗布液の重層塗布を行う例である。
【0109】
先ず前記図1と同様に塗布液スライド面4に供給される塗布液2を円筒状基材1Aに塗布する。塗布方法としては、塗布装置3を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布装置3の塗布液スライド面4に塗布液2を供給するため、外部に設けた塗布液タンク5より送液ポンプ6−1と送液管6−1′と、塗布液供給部6Aから塗布液分配室7に塗布液を送る(塗布液タンク52から塗布液分配室72への送液も同様に行う)。
【0110】
これにより塗布装置3内に形成した環状の塗布液分配室7に供給されて塗布液分配スリット8よりエンドレスの塗布液流出口9より前記塗布液スライド面4に塗布液2が連続的に供給され、塗布液2は前記円筒状基材1Aの全周面に一層目が塗布される。
【0111】
更に塗布装置3の上部に塗布装置32が設けられている。
【0112】
一層目の塗布液2が塗布された、円筒状基材1Aは矢示方向に上昇し、塗布装置32の塗布液スライド面42のところに進入する。塗布液スライド面42に供給される塗布液2Aを前記円筒状基材1Aに塗布された塗布液2面上に順次重層塗布する。塗布方法としては、前記同様に塗布装置32を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Yに沿って矢印方向に上昇移動させながら上端部より重層塗布を行う。
【0113】
前記環状の塗布装置32の塗布液スライド面42に塗布液2Aを供給するため、外部に設けた塗布液タンク52より送液ポンプの塗布液供給部を塗布装置32に接続し(接続方法は前記塗布装置3に対するのと同一)、塗布液2Aを供給する。次に供給された塗布液2Aは、塗布装置32内に形成した環状の塗布液分配室72に供給されて塗布液分配スリット82よりエンドレスの塗布液流出口92より前記塗布液スライド面42に塗布液2Aが連続的に供給され、塗布液2Aは前記円筒状基材1Aに塗布された塗布液2面上の全周面に塗布される。
【0114】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0115】
実施例1
《感光体ドラムNo.1−1の作製》
導電性支持体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0116】
前記支持体上に下記の如く塗布液組成物UCL−3を調製し、乾燥膜厚1.0μになるよう浸漬塗布し、塗布ドラムを得た。
【0117】
1.UCL−3塗布液組成物
・エチレン−酢酸ビニル系共重合体(エルバックス4260 三井デュポンケミカル社製) 50g
・トルエン/n−ブタノール=5/1(Vol比) 2000ml
このUCL層上に下記の如く塗布液組成物CGL−3を分散調製し、1.5μになるよう浸漬塗布し、塗布ドラムを得た。
【0118】
2.CGL−3塗布液組成物
・Y型チタニルフタロシアニン(CGM−3) 100g
・シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学社製) 100g
・t−酢酸ブチル 1000ml
上記塗布液組成物をサンドミルを用いて17時間分散したもの
このCGL層上に下記の如く塗布液組成物CTL−3を調製、乾燥膜厚23μになるよう浸漬塗布した後、120℃,1時間の乾燥を行い塗布ドラムNo.1−1を得た。
【0119】
3.CTL−3塗布液組成物
Figure 0004070036
【0120】
【化32】
Figure 0004070036
【0121】
《感光体ドラムNo.1−2〜1−6の作製》
感光体ドラムNo.1−1のCTL−3塗布液組成物のジオキソラン誘導体化合物例1の代わりに表1のジオキソランあるいはジオキソラン誘導体を用いた以外は感光体ドラムNo.1−1と同様にして感光体ドラムNo.1−2〜1−6作製した。表1に塗布性をまとめて示す。
【0122】
【表1】
Figure 0004070036
【0123】
表1から明らかなように、沸点が低いジオキソランを用いると、塗布性に問題があり、ゆず状塗布ムラを生じる。
【0124】
実施例2
《感光体ドラムNo.2−1の作製》
導電性支持体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0125】
前記支持体上に下記の如く塗布液組成物UCL−1を調製し、乾燥膜厚1.0μになるように浸漬塗布し、塗布ドラムを得た。
【0126】
1.UCL−1塗布液組成物
・共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製) 2g
・メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比) 1000ml
このUCL上に、下記塗布組成物CGL−4を分散調製し、乾燥膜厚1.5μとなるよう浸漬塗布した。
【0127】
2.CGL−4a塗布液組成物
Figure 0004070036
【0128】
【化33】
Figure 0004070036
【0129】
上記塗布液組成物をサンドミルを用いて20時間分散したもの
このCGL層上に下記の如く塗布液組成物CTL−4−a2を調製し、乾燥膜厚19μとなるように浸漬塗布し、更にこの上に下記の如く塗布液組成物CTL−4−bを調製し、乾燥膜厚5μとなるようCSH塗布した後、120℃,1時間の乾燥を行い塗布ドラムNo.2−1を得た。
【0130】
3.CTL−4−a2塗布液組成物
Figure 0004070036
4.CTL−4−b塗布液組成物
Figure 0004070036
上記塗布液組成物をサンドミルを用いて20時間分散したもの
以上のようにして作製した感光体ドラムNo.2−1は、塗布性は良好であった。画像域での膜厚変動は±2μm以内であった。
【0131】
実施例3
《感光体ドラムNo.3−1の作製》
実施例1の塗布ドラムNo.1−1上に下記OCL−1塗布組成物を調製し、乾燥膜厚3μになるようCSH塗布した後、120℃,1時間の乾燥を行い、塗布ドラムNo.3−1を得た。
【0132】
OCL−1塗布液組成物
Figure 0004070036
上記塗布液組成物をサンドミルを用いて3時間分散したもの
以上のようにして作製した感光体ドラムNo.3−1は、塗布性は良好であった。画像域での膜厚変動は±2μm以内であった。
【0133】
実施例4
《感光体ドラムNo.4−1の作製》
導電性支持体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0134】
前記支持体上に下記の如く塗布液組成物UCL−6を調製し、乾燥膜厚1.0μになるよう浸漬塗布し、塗布ドラムを得た。
【0135】
1.UCL−6塗布液組成物
・チタンキレート化合物(TC−750 松本製薬製) 30g
・シランカップリング剤(KBM−503 信越化学社製) 17g
・2−プロパノール 150ml
このUCL層上に下記の如く塗布液組成物CGL−3を分散調製し、0.5μになるよう浸漬塗布し、塗布ドラムを得た。
【0136】
2.CGL−3塗布液組成物
・Y型チタニルフタロシアニン(CGM−3) 10g
・シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学社製) 10g
・t−酢酸ビニル 1000ml
上記塗布液組成物をサンドミルを用いて20時間分散したもの
このCGL層上に下記の如く塗布液組成物CTL−6を調製し、乾燥膜厚23μになるようCSH塗布した後、120℃,1時間の乾燥を行い塗布ドラムNo.4−1を得た。
【0137】
3.CTL−6塗布液組成物
Figure 0004070036
以上のようにして作製した感光体ドラムNo.4−1は、塗布性は良好であった。画像域での膜厚変動は±2μm以内であった。
【0138】
以上のようにして得た電子写真感光体ドラムNo.1−1〜4−1をコニカ社製複写機U−BIX4045を用いて以下のような感光体特性評価を行った。
【0139】
1.電子写真特性
上記複写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除電のプロセスを10,000回繰り返した時、2回目と10,000回目の黒紙電位、白紙電位及び残留電位の差の絶対値(それぞれΔVb、ΔVw、ΔVr)を測定して評価した。ここで言う黒紙電位とは反射濃度1.3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。同様に白紙電位とは、反射濃度0.0の白紙原稿を複写する際の感光体の表面電位を言う。
【0140】
2.画像評価
10,000枚コピー後の画像サンプルを見て地カブリ、中間調画像での白スジや黒スジ、濃淡ムラ等の感光体劣化による画像欠陥、ブレードめくれ等の有無を調べた。
【0141】
3.解像度
1mm当たりの等間隔の縦線を2.0本、3.0本、4.0本、5.0本、6.0本、7.0本、8.0本設け、縦線の判別できるグレイドを解像度とする。ボケの程度を表し、数が少ないほど悪いことを示す。
【0142】
4.減摩耗量
なお、減摩耗量については1万コピー後感光体膜厚を測定し、初期の値と比較した。
【0143】
結果を表2に示す。
【0144】
【表2】
Figure 0004070036
【0145】
表2から明らかなように、本発明の感光体は初期から1万回にかけても電子写真特性や画像特性、解像度、耐摩耗性に優れしかも塗布溶媒としてはハロゲンを含まない溶媒を使用している為、環境問題特にオゾンホール問題や発ガン性問題等が発生しない。また初期から多数本の塗布安定性が良く、重層性等製造方法に優れた特性を有することが解る。
【0146】
なお、ポリカーボネートのハロゲンを含まない良溶媒として、分子内に酸素原子を2個含む環状6員環エーテルのジオキサンがあるが、ジオキサンは毒性が強く、発ガン性でもあり工程に投入できない。
【0147】
また、上記電子写真感光体No.1−1とNo.4−1を、半導体レーザー光源(780nm)によるデジタル像露光方式に改良したコニカ社製複写機U−BIX4145改造機に装着し、1万回の像形成テストを行い、電位変動量、画像評価、解像度及び減摩耗量等を観測した。
【0148】
1.電位変動量の測定
1万回の像形成テスト前後の未露光部電位(VH)と露光光フル点灯時の露光部の電位(VL)を測定し、その差絶対値ΔVH及びΔVLから画出し前後の各感光体の電位変動量を求めた。
【0149】
結果を表3に示す。
【0150】
【表3】
Figure 0004070036
【0151】
表3から明らかなように、本発明の感光体は初期から1万回にかけても電子写真特性や画像特性、解像度や耐摩耗性に優れ、しかも塗布溶媒としてはハロゲンを含まない溶媒を使用している為、環境問題特にオゾンホール問題や発ガン性問題等が発生しない、塗布性、重層性等製造方法に優れた特性を有することが解る。
【0152】
なお、ポリカーボネートのハロゲンを含まない良溶媒として、分子内に酸素原子を2個含む環状エーテルのジオキサンがあるが、ジオキサンは毒性が強く、発ガン性でもあり工程に投入できない。
【0153】
【発明の効果】
本発明により、塗布溶媒としてはハロゲンを含まない溶媒を使用し、毒性の少ない、環境問題、特にオゾンホール問題や発ガン性問題等がない、しかも画像形成の初期から長期間にわたって電位特性や画像特性、解像度に優れ、塗布性、重層性等に優れた特性を有する電子写真感光体用塗布組成物、電子写真感光体及びその製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置の概要断面図。
【図2】スライドホッパ型塗布装置の斜視図。
【図3】同時重層塗布方法の塗布装置の概要断面図。
【図4】逐次重層塗布方法の塗布装置の概要断面図。
【符号の説明】
1A,1B 円筒状基材
2,2A 塗布液
3,32 塗布装置
4,42 塗布液スライド面
5,51,52 塗布液タンク
6−1 送液ポンプ
6−1′ 送液管
6A 塗布液供給部
7,71,72 塗布液分配室
8,82 塗布液分配スリット

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体を含有し、かつバインダーおよびシリコーンオイルを溶解することを特徴とする電子写真感光体用塗布組成物。
    Figure 0004070036
    〔式中、R1〜R6は水素原子又は炭素数1〜3の置換、非置換のアルキル基を表し、R1〜R6は同時に水素原子ではない。〕
  2. 前記バインダーはポリカーボネートである請求項1記載の電子写真感光体用塗布組成物。
  3. 更に電荷輸送物質を溶解したことを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体用塗布組成物。
  4. 更に酸化防止剤を溶解したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電子写真感光体用塗布組成物。
  5. 前記一般式(1)で示される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体とバインダーとシリコーンオイルを含有した塗布組成物を、導電性支持体上に塗布することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  6. 前記塗布組成物が請求項2〜4のいずれか1項記載の塗布組成物であることを特徴とする請求項5記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 前記一般式(1)で表される沸点150℃以下のジオキソラン誘導体を含有し、かつバインダーおよびシリコーンオイルを溶解する塗布組成物を、導電性支持体上に塗布したことを特徴とする電子写真感光体。
  8. 前記バインダーはポリカーボネートである請求項7記載の電子写真感光体。
  9. 更に電荷輸送物質を溶解したことを特徴とする請求項7又は8記載の電子写真感光体。
  10. 更に酸化防止剤を溶解したことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項記載の電子写真感光体。
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