JP3630502B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明は高トランス−1,4−ポリブタジエン類を含有させることで加工性を改良したゴム組成物に関する。
【0002】
【発明の背景】
多様な触媒系を用いて高トランス−1,4−ポリブタジエン類が製造されてきた。2つの異なった融点を有する高トランス−1,4−ポリブタジエンの製造で特定の触媒系が用いられた。Sandstorm他の米国特許第5,174,838号には、トランス1,4−含有量が75%から85%で1,2−含有量が12%から18%でシス1,4−含有量が3から約8%のトランス1,4−ポリブタジエンゴムの製造でコバルトを基とする触媒が開示されており、このゴムは未硬化状態で約35℃から約45℃の範囲に主要な融点を有しそして約55℃から約65℃の範囲に2番目の主要でない融点を有する。Patterson他の米国特許第5,037,912号には、トランス異性体含有量が約80%から約90%で2つの異なった融点、即ち約60℃から約80℃に第一融点と約135℃から約155℃に第二融点を有するトランス1,4−ポリブタジエンの合成方法で有機リチウムとアルカリ金属アルコキサイドの触媒が開示されている。
【0003】
Jenkinsの米国特許第4,619,982号には、高トランスポリジエンポリマー類の製造で希土類元素の化合物と有機マグネシウム化合物を用いることが示されている。
【0004】
タイヤ踏み面用ゴムコンパンドを含む種々の用途でトランス1,4−ポリブタジエンを用いることが示されており、この目的には、米国特許第5,174,838号、米国特許第4,510,291号および特開平3−65825号に開示されているように、ゴム混合物の生強度を高めることが含まれる。
【0005】
高トランス1,4−ポリブタジエンは、一般に、これの未硬化状態において室温で高い結晶性を示すことから、ゴムよりはむしろ熱可塑性樹脂であると見なされる。高トランス1,4−ポリブタジエンは、これのバックボーンの中に二重結合を数多く有することから、天然ゴムおよび高シス−ポリブタジエンなどの如きエラストマー類と一緒に容易にブレンドされそして共硬化を受ける。
【0006】
発明の要約
30℃から60℃の範囲および70℃から130℃の範囲に2つの異なった融点を有していてトランス−1,4付加含有量が高い(80から95%の)ジエンポリマー類は、コンパンドのムーニー粘度を低くしかつ種々のコンパンドストックの収縮率を低くすることで、加工性を改良するタイヤゴム用添加剤として用いられる。
【0007】
【好適な態様の説明】
ゴム100重量部を基準にして、(a)約70から約99、好適には約85から約95重量部の、天然ゴム、シス−1,4−ポリイソプレンゴム、シス−1,4−ポリブタジエンゴム、スチレン/ブタジエンコポリマーゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーゴムおよび3,4−ポリイソプレンゴムから選択される少なくとも1種のジエンゴムと(b)約1から約30、好適には約5から約15重量部の、トランス1,4含有量が少なくとも約80%であることを特徴とするトランス1,4−ポリブタジエン、で構成される硫黄硬化ゴム組成物を提供する。
【0008】
上記トランス1,4−ポリブタジエンは、これのブタジエン繰り返し単位の80から95%、好適には約86から約92%がトランス1,4−異性体構造であり、この単位の約6から約8%が1,2−構造でありそしてこの単位の約2から約5%がシス1,4−構造でありそしてこれの未硬化状態で約30℃から約60℃、好適には45℃から約50℃の範囲に1番目の主要な融点を有しそして約70℃から130℃、好適には70℃から約107℃の範囲に2番目の主要でない融点を有することを特徴とする。
【0009】
新規な触媒組成物の存在下で1,3−ジエンモノマーを重合させることで、本発明で用いるに有用な高トランス−1,4−ジエンポリマー類を製造する。使用可能な1,3−ジエンモノマー類は共役ジエン類であり、これには1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが含まれる。好適な1,3−ジエンモノマーは1,3−ブタジエンである。
【0010】
本発明における触媒系に成分を4種含める:即ち(a)カルボキシル化金属オキシボレート、(b)有機アルミニウム化合物、(c)有機燐化合物および(d)カルボン酸を含める。
【0011】
本発明の触媒組成物の成分(a)として用いるカルボキシル化金属オキシボレート化合物は、構造:
【0012】
【化1】
【0013】
[ここで、RおよびR’は、炭素原子を1から17個、好適には炭素原子を7から17個含むアルキル基であり、そしてMはニッケルである]
のいずれかで表される化合物である。特定の場合として、Rが7未満の化合物は炭化水素溶媒への溶解度が不足していることからこれの使用はあまり好適ではないがこのような化合物も使用可能であることを注目すべきである。それにも拘らず、特定の溶媒混合物を用いるならば上記化合物を利用することも可能である。便利さの目的で、上記化合物は簡潔化した式(RCOOMO)3Bまたは(RCOOMO)2BOR’[式中、R、R’およびMは上で定義した通りである]で表示可能である。
【0014】
上記カルボキシル化金属オキシボレート化合物、例えばカルボキシル化ニッケルボレートなどは、本技術分野で知られている方法、例えば米国特許第3,296,242号(これの開示は引用することによって本明細書に組み入れられる)の中に詳述されているように、カルボン酸のニッケル塩とホウ素のアルコキサイドを反応させることなどで製造可能である。本発明の触媒組成物で用いる最も好適なカルボキシル化金属オキシボレート化合物は、式(RCOOMO)3B[式中、MはニッケルでありそしてRは炭素原子を7から11個有するアルキル基である]で表される化合物である。また、便利さの目的で、本発明のカルボキシル化金属オキシボレート化合物を本明細書の以下で簡単にホウ酸ニッケルと呼び、これを本実施例では省略形NiOBで表示する。
【0015】
Kang他の米国特許第4,562,172号において高シス−1,4−ポリブタジエンポリマー類を製造する時の重合触媒成分として本発明のカルボキシル化ニッケルボレート化合物を用いたことをこの時点で注目すべきである。
【0016】
本明細書で用いる如き「有機アルミニウム化合物」は、式:
【0017】
【化2】
【0018】
[式中、R1は、アルキル(シクロアルキルを含む)、アリール、アルカリール、アリールアルキル、アルコキシ、フッ素および水素から成る群から選択され、そしてR2およびR3は、アルキル(シクロアルキルを含む)、アリール、アルカリールおよびアリールアルキルから成る群から選択される]
に相当する有機アルミニウム化合物を指す。
【0019】
利用可能な上記式に相当する化合物の説明的例には、ジエチルアルミニウムフルオライド、ジ−n−プロピルアルミニウムフルオライド、ジ−n−ブチルアルミニウムフルオライド、ジイソブチルアルミニウムフルオライド、ジオクチルアルミニウムフルオライド、ジフェニルアルミニウムフルオライド、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、トリ−p−トリルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、エチルジフェニルアルミニウム、エチルジ−p−トリルアルミニウム、エチルジベンジルアルミニウム、ジエチルフェニルアルミニウム、ジエチルp−トリルアルミニウム、ジエチルベンジルアルミニウムおよび他のトリオルガノアルミニウム化合物が含まれる。また、ジアルキルアルミニウムアルコキサイド類、例えばジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイド、ジプロピルアルミニウムメトキサイドなども含まれる。また、上記有機アルミニウム化合物の水素化物も利用可能であり、これらには水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジ−イソブチルアルミニウム、水素化ジフェニルアルミニウム、水素化ジ−p−トリルアルミニウム、水素化ジベンジルアルミニウム、水素化フェニルエチルアルミニウム、水素化フェニルn−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルエチルアルミニウム、水素化p−トリルn−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルイソプロピルアルミニウム、水素化ベンジルエチルアルミニウム、水素化ベンジルn−プロピルアルミニウムおよび水素化ベンジルイソプロピルアルミニウムなどが含まれる。
【0020】
好適な有機アルミニウム化合物はトリアルキルアルミニウム化合物、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどであり、これらの中でトリイソブチルアルミニウムが特に好適である。
【0021】
この触媒系の成分(c)として用いるに有用な有機燐化合物は、式(ArO)3P[式中、Arは置換もしくは未置換のアリール基である]に相当する。この置換および未置換アリール基は、典型的には炭素原子を6から20個有する芳香族炭化水素であり、これには、任意に反応性を示さない置換基、例えばC1−C6アルキル基またはアルコキシ基(これらの基は4−ブチルフェニル、トリル、4−ブトキシフェニル、メトキシフェニルなどを形成する)などを有していてもよいフェニルまたはナフチル基などが含まれる。本触媒系で用いるに好適な有機燐化合物はトリフェニルホスファイトである。
【0022】
この触媒組成物の成分(d)として本発明で用いるに有用なカルボン酸含有化合物には、カルボン酸およびフッ素置換カルボン酸が含まれる。適切なカルボン酸には、C2−C12脂肪族およびC6−C18芳香族カルボン酸(これは酢酸、プロピオン酸、酪酸、デカン酸、安息香酸などを包含する)に加えてC2−C18ジカルボン酸(これはテレフタル酸、イソフタル酸、しゅう酸などを包含する)が含まれる。この触媒系で成分(d)として用いるに好適なカルボン酸はフッ素置換カルボン酸である。このフッ素置換カルボン酸は部分的または完全にフッ素置換されていてもよく、好適には完全にフッ素置換されている。適切なフッ素置換カルボン酸には、これらに限定するものでないが、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸に加えてフッ素置換基を有する上記カルボン酸のいずれもが含まれる。成分(d)として用いるに好適な化合物はトリフルオロ酢酸である。
【0023】
上記4種の触媒成分が相互作用して活性触媒を形成する。従って、1つの如何なる成分に関する最適濃度もその他の成分各々の濃度に依存する。本発明の触媒系で1,3−ジエンモノマーを重合させてジエンポリマーを生じさせる場合、幅広い範囲の触媒成分濃度を利用してこれを実施することができる。従って、触媒成分a、b、cおよびd(上に定義した)のモル比は好適には下記の如くである:a:bは約1:1から1:70、好適には1:1から1:20の範囲であり、a:cは約1:0.1から1:10の範囲であり、そしてa:dは1:1から約1:70、好適には1:1から約1:20の範囲である。a:b:c:dの好適なモル比は1:1.5:1:1.5から1:15:1:15である。
【0024】
上記4種の触媒成分をいくつかの方法で重合系に導入することができる。このように、この4種の触媒成分を段階的にか或は同時様式で1,3−ジエンの溶液に仕込んでもよく、通常これは重合技術で「インサイチュー」触媒仕込み手順と呼ばれる。また別法として、触媒成分の全部を、少量の1,3−ジエンモノマーの存在下、不活性希釈剤中で混合した後、この完成したブレンド物を重合系の中に添加する手順を用いて、重合系の外側で触媒を調製することも可能である。
【0025】
本発明の方法で用いる全触媒組成物の濃度はかなり変化させることが可能であり、これは純度、望まれる重合速度、温度などの要因に依存する。従って、上記濃度は触媒有効量であると述べる以外、触媒組成物の全濃度を特定して挙げることはできない。一般的には、0.05から10mM phgmの範囲の量でNiOB触媒を用いる。この上に挙げた比率で残りの触媒成分を用いる。望まれる特性を有するポリブタジエンポリマー類をもたらす特定濃度および比率をいくつか以下の実施例に示す。
【0026】
不活性な炭化水素溶媒中で本発明の重合を実施する結果としてこれは溶液重合である。この言葉「不活性な溶媒」は、この溶媒がその結果として生じるポリマーの構造の中に入り込まないこと、この生じるポリマーの特性に悪影響を与えないこと、そして用いる触媒の活性に悪影響を与えないことを意味する。用いることができる適切な炭化水素溶媒には、脂肪族、芳香族または環状脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ペンタン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサンなどが含まれる。好適な炭化水素溶媒は脂肪族炭化水素であり、上記溶媒の中でヘキサンが特に好適である。
【0027】
不活性雰囲気、例えば窒素雰囲気下などで本発明の重合を実施すべきであり、そして触媒成分を失活させる可能性のある材料、例えば水および空気などを排除する予防策を取るべきである。
【0028】
この重合で用いる温度は決定的でなく、約0℃から約150℃の範囲であってもよい。好適な重合温度は約25℃から約130℃の範囲であり得る。本発明の触媒組成物は大部分の従来技術触媒系で今まで実際に例示されてきた温度より高い重合温度をより堅実に使用することを可能にすることを注目すべきである。
【0029】
よく知られている様式で少量の低級アルコール、例えばメタノールなどと抗酸化剤、例えばジ−t−ブチルクレゾールなどを添加することで重合を停止させることができる。
【0030】
いずれかの公知様式、例えば過剰量のメタノールまたは他の低級アルカノール中で凝固させることなどで、このジエンポリマー生成物を溶液から回収することができる。いずれかの便利な方法、例えば真空乾燥、ドラム乾燥、押出し機乾燥などを用いて、このポリマー生成物の乾燥を行うことができる。
【0031】
本発明の方法で製造した結晶性ジエンポリマー類は2つの異なった融点を有すると共に高いトランス−1,4付加含有量を有する。第一融点(Tm1)は30℃から60℃、好適には45℃から50℃の範囲にありそして第二融点(Tm2)は70℃から130℃、好適には70℃から107℃の範囲にある。この第二融点(Tm2)は重合温度で調節されるが、第一融点(Tm1)は如何なる重合温度でも常に30℃から60℃の範囲である。本発明に従って製造したジエンポリマー類のトランス−1,4付加含有量は80から95%、好適には約88%から約92%である。
【0032】
本発明の方法に従って製造した結晶性の高トランスジエンポリマー類は、好適には88%から92%が1,4−トランス単位で2%から5%がシス単位で6%から8%がビニル単位であるミクロ構造を有する。この結晶性ジエンポリマー類は、ダンプ(dump)温度を低くし、コンパンドのムーニー粘度を低くしそして多様なコンパンドストックの収縮率を低くすることで、ゴムコンパンドの加工性を改良する天然および合成ゴム用添加剤として用いるに有用である。
【0033】
本発明に従って製造した結晶性の高トランス−1,4ポリブタジエンポリマー類を典型的には1から30重量%、好適には5から15重量%の範囲の量で天然ゴムおよび合成ゴムに添加する。
【0034】
本発明の特徴を更に説明する目的で以下の実施例を示し、これは本発明の範囲に対する制限として見なされるべきでない。本実施例に示す部およびパーセントは特に明記しない限り重量である。
【0035】
【実施例】
実施例A
温度計、撹拌機、加熱手段、圧力手段の入り口および出口を取り付けた2ガロンのステンレス鋼製反応槽を窒素雰囲気下に維持しながら、これに、1,3−ブタジエンが768グラム入っているブタジエン/ヘキサンブレンド物(モノマー濃度21.7%)を3538グラム、ニッケルボロアシレートを2.4mL(30mLの乾燥ヘキサンに入れて)(ヘキサン中0.08モル規定の溶液)、トリイソブチルアルミニウムを25mL(ヘキサン中0.77モル規定の溶液)、そして30mLの乾燥ヘキサンに入れた1モルの三フッ化ホウ素と2モルのn−ヘキサノールの錯体(5.2mL)を仕込んだ。このニッケルボロアシレートとトリイソブチルアルミニウムの比率は約1:100であった。次に、重合を70℃で90分間実施した。その結果として生じるポリマーセメント状物を、半ガロンのヘキサン、抗酸化剤およびショートストッパー(short stopper)が入っている5ガロンのバケツ(ポリエチレンライナーを取り付けた)の中に滴下した。このヘキサンで希釈したセメント状物の脱溶媒を蒸気を用いて行った後、オーブン乾燥を80℃で行った。モノマーからポリマーへの変換率は90.1%であった。この得られたポリマー(サンプルA)の物性を以下に記述する。このポリマーを比較試験で用いると共に、結晶性高トランスBRとのゴムブレンド物への組み込みで用いた。
【0036】
実施例1−6
この試験で用いた材料は、天然ゴム(NR)/高シスポリブタジエンゴム(BR)(50:50)のゴムブレンド物を部分的に結晶性高トランスBRで置き換えたゴムブレンドであった。結晶性高トランスBRは46℃と106℃に2つの融点を有する。このポリマー樹脂のミクロ構造は93.4%が1,4−トランスで1.5%が1,4−シスで5.5%が1,2である。このポリマーのMnは44,000でありそしてMw/Mnは1.20である。以下の表1に示すコンパンド化処方に従ってゴム組成物を調製した。実施例1から3は比較実施例である一方、実施例4から6は本発明のブレンド物を示す。
【0037】
ゴム組成物の硬化を145℃で25分間行うことで試験片を調製した。その結果を以下の表2に示す。
【0038】
実施例B
ゴムライナーおよび3穴クラウンキャップを取り付けた28オンスの飲料用ボトル5個に精製Bd/ヘキサンブレンド物(1,3−ブタジエン24.7重量パーセント)を270グラム仕込んだ。次に、各ボトルに以下の順で触媒成分を仕込んだ:(1)ヘキサン中のニッケルボロアシレート(以後NiOB)(ヘキサン中0.825モル規定溶液);(2)ヘキサン中のトリイソブチルアルミニウム(以後TIBAL)(20重量%);(3)トリフェニルホスファイト(以後TPP)(混ぜものなし)およびトリフルオロ酢酸(以後TFA)。TPPとNiのモル比を変化させた。触媒成分の添加が終了した後、重合を水浴中3つの異なる温度(30、50および80℃)で16時間行った。少量のイソプロパノールおよび抗酸化剤を用いて重合を停止させた。その結果として生じるポリマーを過剰量のイソプロパノールで凝固させた後、濾過を行うことで、ポリマーの回収を行った。この樹脂状ポリマーの乾燥を真空下50℃で行った。この重合で用いた種々の触媒成分の重量およびモル比、重量条件およびポリマー特性を表3に実施例B−1からB−5として示す。
【0039】
実施例7−12
サンプルAを高シスブタジエンまたは高シスブタジエンと高トランスブタジエンの組み合わせで置き換える以外は実施例3の一般的手順を繰り返した。サンプルBは96.0%がシスで2.4%がトランスで1.6%がビニルの高シスBRであり、これのMnは94,000でMw/Mnは5.25であった。100℃におけるムーニーML1+4は49であった。本発明における実施例11および12で用いた調製したままのNiOB触媒使用結晶性高トランスBR(実施例B−5)のミクロ構造は、90.7%が1,4−トランスで2.8%が1,4−シスで6.5%が1,2である。このポリマーの融点は44.1℃と96.9℃であった。その結果として得られるポリマーブレンド物の物性を表4に示す。
【0040】
本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0041】
1. 天然ゴム、シス1,4−ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンコポリマーゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴムから選択される少なくとも1種のジエンゴムが70から95重量部で30℃から60℃の範囲に第一融点および70℃から130℃の範囲に第二融点を有するトランス1,4−ポリブタジエンが5から30重量部のブレンド物で構成されるゴム組成物。
【0042】
2. 該トランス1,4−ポリブタジエンが80から95%のトランス含有量を有する第1項記載のゴム組成物。
【0043】
3. 該トランス1,4−ポリブタジエンが約88%から約92%のいろいろなトランス含有量を有する第1項記載のゴム組成物。
【0044】
4. 該第一融点が45℃から50℃の範囲にありそして該第二融点が70℃から107℃の範囲にある第1項記載のゴム組成物。
【0045】
5. 第1項記載のゴム組成物で構成されるゴム構成要素を有するゴムタイヤ。
Claims (2)
- 天然ゴム、シス1,4−ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンコポリマーゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴムから選択される少なくとも1種のジエンゴムが70から95重量部で30℃から60℃の範囲に第一融点および70℃から130℃の範囲に第二融点を有するトランス1,4−ポリブタジエンが5から30重量部のブレンド物で構成されるゴム組成物。
- 請求項1記載のゴム組成物で構成されるゴム構成要素を有するゴムタイヤ。
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