JP3629701B2 - 給排気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0003】
本願発明は、給気手段によって所定局所領域を覆うエアカーテン流を形成する一方、該エアカーテン流の内側において、排気手段により当該所定局所領域の空気を吸引して外部に排出するようにした給排気装置に関するものである。
【先行技術】
【0004】
例えば煙発生源等所定局所領域の空気を吸引して外部に排出する換気用の給排気装置として、給気手段によって当該局所領域の外周囲を覆うようにエアカーテン状に空気を送風する一方、該エアカーテン流内において、排気手段により当該局所領域の空気を吸引して外部に排出するようにしたものが、本願発明者等によって既に提案されている。
【0005】
その一例として、例えば図60および図61に示されるようなものがある(例えば特願平11−259872号参照)。
【0006】
図60および図61中、先ず符号4は、上記煙発生源等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いて比較的深さの浅いドーム形状の排気方向への吸気フード(排気フード)10がその集気用開口10aの開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させたオフセット状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0007】
また、後述する空気吹出口3は、上記のように外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる装置本体の側方に位置し、かつ吹出方向に所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0008】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、図60に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0009】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0010】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10をそれぞれ上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、および吸気ダクト2の内気排出端が、それぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、および吸気ダクト2の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、および吸気ファン(排気ファン)がそれぞれ設けられ、それら各ファンの駆動により各々対応する外気送風作用、および吸排気作用が実現されるようになっている。
【0011】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0012】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0013】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0014】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0015】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、例えば円形の長穴(図示省略)を介して位置決めした上で、ビス(図示省略)により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0016】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0017】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴(図示省略)を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス(図示省略)により固定されている。
【0018】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内の接線方向に向けて吹き出される。そして、同第1の送風空気旋回空間4c内で効率良く旋回されながら環状の整流通路40Rを通ることにより整流されて、均一な流速の安定した旋回流となって第2の送風空気旋回空間4dに導かれ、その後、吸気フード10外周のドーム面に沿って上記外気送風チャンバー4の下端側内周面4bと上記吸気フード10の肩部外周面1cとの間に設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となって下方側所定局所領域の外周囲に向けて斜め方向に吹き出される。
【0019】
その結果、該螺旋状の安定した吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内の空気を周囲に拡散しないように包囲する確実なエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気ダクト2の吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0020】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた局所領域内の空気の確実な排気が可能となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
ところが、以上のような構成の給排気装置の場合、次のような点で若干の問題がある。
【0022】
すなわち、上記図60および図61の給排気装置の構成では、吸気フード10の外周のドーム面に沿って吹き出すべき空気を旋回させながら空気吹出口3から斜め下方(下向きに)に空気を吹き出すようになっているが、この場合、局所部をエアカーテンで包み込むことを主眼として空気吹出口3の下向き角を相当に大きくしているので、吸気フード10の吸込み領域が小さく、油煙漏れが多くなる問題がある。
【0023】
また、上記のような給排気装置が設置される場所では、例えば天井部側に空気調和機等が設置されているようなことも多い。そのため、そのような場合には、例えば図62に示すように、当該給排気装置の空気吹出口3部分に同空気調和機側からの空調エアF3が吹き込み、図63に示すように空気吹出口3から吹き出された吹出気流F1が内側から反対側方向に流されてエアカーテン流全体が乱され、吸気フード10内への吸気量が減少するとともに、油煙漏れ量が増大する等の問題がある。
【0024】
さらに、以上の給排気装置の構成では、空気吹出口3を通る吹出空気流の主流が吸気フード10側、または外気送風チャンバー4側のどちらに偏流するかによって吹出方向(下向き角)が変化し、それによっても排気性能が不安定になる問題があった。
【0025】
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、上記空気吹出口からの空気吹出方向の下向き角を小さくし、水平又は水平に近付けることによって、エアカーテン流を形成する空気の吹出方向を可能な限り外向きにすることにより、上記吸気口部の空気吸込領域を適切な広さに維持するとともに、空気調和機等からの横風に対する対抗力を可能な限り大きくして、上記従来のような吸気量の減少、油煙漏れ等を有効に抑制できるようにした給排気装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本願発明は、該目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0027】
(1) 請求項1の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を吸気して排気する吸気口10,60と、該吸気口10,60の外周囲に空気を吹き出す空気吹出口3,53と、該空気吹出口3,53から吹き出される空気の吹出方向を略水平方向にガイドする風向制御縁部14,55とを備え、上記空気吹出口3,53が、略水平方向に向けて空気を吹き出すように構成された給排気装置において、上記風向制御縁部14,55に、上面側から下面側に貫通したスリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を設け、該スリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を介して、上記空気吹出口3,53から略水平方向に吹き出される空気流の一部が、下方にも吹き出されるようにしたことを特徴としている。
【0028】
このように、空気吹出口3から吹き出される空気流の下向き方向の角度を小さくして、その吹出方向を水平又は水平に近い外向きにするほど、ユーザに若干のドラフト感を与える欠点はあるが、吸気口部の吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0029】
また、上記のように空気吹出方向が略水平方向になるようにすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0030】
さらに、そのようにした時の空気吹出流は鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、吹出口からの距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、ユーザーに与えるドラフト感も小さくなる。
【0031】
しかも、同給排気装置では、その場合、上記空気吹出口3,53から吹き出される空気流の一部が、下方にも吹き出されるようになっていることを特徴としている。
【0032】
このように、略水平方向のみでなく、さらに下方側へも空気流の一部を吹き出すことができるようにすると、上述の各作用に加えて、当該上方から下方への吹き出し気流によって上記吸気口に対する下方から上方への吸込上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0033】
また、その結果、空調負荷を削減することができる。
【0034】
すなわち、同給排気装置の構成では、上記空気吹出口3,53から吹き出される空気流の一部を下方に吹き出すようにするに際し、本来空気吹出口3,53から吹き出される空気の吹出方向を略水平方向にガイドする風向制御縁部14,55を利用し、その上面側から下面側に貫通したスリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を設け、該スリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を介して、上記空気吹出口3,53から略水平方向に吹き出される空気流の一部が下方にも吹き出されるようにしている。
【0035】
このように、その空気吹出方向をより確実に水平方向に設定するための風向制御縁部14,55部分に、所定の間隔で周方向に上面側から下面側に貫通したスリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を設け、該スリット14d,14d・・・、55a,55a・・・を介して吹出気流の一部を下方に分流させるようにすると、きわめて簡単な構成で、吸気フード10の開口縁部10dの外周面に沿った適切な下方への空気吹出気流を実現することができる。
【0036】
そして、該吸気フード10の開口縁部10dの外周面に沿った適切な下方への吹き出し気流によって、上述した下方から上方への吸込上昇気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0037】
その結果、さらに効果的に局所領域の空調負荷を削減することができる。
【0038】
(2) 請求項2の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を吸気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の上方部外周に位置して該吸気フード10外周面との間で給気空間および空気吹出口3を形成する送風チャンバー4と、上記吸気フード10の外周に、上記空気吹出口3から吹き出される空気の吹出方向を水平方向にガイドする風向制御縁部14とを備えてなる給排気装置において、上記送風チャンバー4の上記空気吹出口3下端の内側に上記吸気フード10方向に延びる気流制御縁部4fを設けることによって、上記空気吹出口3を上記吸気フード10側に寄せて狭く形成したことを特徴としている。
【0039】
このような構成によると、空気吹出口3そのものが、吸気フード10の外周面側に偏位して狭くなることから、空気吹出口3の上流側では送風チャンバー4側に寄って流れてきた吹出気流も空気吹出口3の下流側では、吸気フード10の外周面側に収束されて均一な流速分布の安定した流れのものとなる。
【0040】
そして、それが安定した略一定の吹出角度で風向制御縁部14の上面に衝突して水平方向に風向変更されるので、常に水平方向に安定して吹き出させることができる。
【0041】
このように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0042】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0043】
(3) 請求項3の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口113とを備え、上記空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口113は、上記吸気フード10の天板部10bの水平面部と外気送風管110の下端側開口部130との間に形成されていることを特徴としている。
【0044】
したがって、このような構成では、当該空気吹出口113が、集気用の吸気フード10の開口部に対して、上下方向に大きく離間されることになり、同空気吹出口113からの吹出気流の吸気フード10の開口部側への作用流も弱くなり、ユーザーに与えるドラフト感がほとんどなくなる。
【0045】
また、同吹出気流による開口部下端での排気流の給気側への誘引流れをも可及的に抑制して吸気フード10の開口部内側に導入させることができるようになり、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0046】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口部下端における排気流の誘引流れが小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0047】
しかも、同給排気装置では、その場合において、上記空気吹出口113は、吸気フード10の天板部10bの水平面部と外気送風管110の下端側開口部130との間に形成されていることを特徴としている。
【0048】
したがって、吸気フード10の天板部10bの水平面部を利用して、簡単かつ低コストに水平方向への気流ガイド作用を備えた空気吹出口113を形成することができる。
【0049】
(4) 請求項4の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口113とを備え、上記空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口113は、上記吸気フード10の天板部10bの水平面部と外気送風管110の下端側開口部130外周の水平板114との間に形成されていることを特徴としている。
【0050】
したがって、このような構成では、当該空気吹出口113が、集気用の吸気フード10の開口部に対して、上下方向に大きく離間されることになり、同空気吹出口113からの吹出気流の吸気フード10の開口部側への作用流も弱くなり、ユーザーに与えるドラフト感がほとんどなくなる。
【0051】
また、同吹出気流による開口部下端での排気流の給気側への誘引流れをも可及的に抑制して吸気フード10の開口部内側に導入させることができるようになり、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0052】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口部下端における排気流の誘引流れが小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0053】
しかも、同給排気装置は、その場合において、上記空気吹出口113は、上記吸気フード10の天板部10bの水平面部と外気送風管110の下端側開口部130外周の水平板114との間に形成されていることを特徴としている。
【0054】
したがって、このような構成では、吸気フード10の天板部10bの水平面部を利用して、外気送風管110側に水平板114を設けるだけで、簡単かつ低コストに水平方向への安定した気流ガイド作用を備えた空気吹出口113を形成することができる。
【0055】
(5) 請求項5の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口113とを備え、上記空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口113に、吹出気流を吹出方向に整流する案内羽根115を設けたことを特徴している。
【0056】
したがって、このような構成では、当該空気吹出口113が、集気用の吸気フード10の開口部に対して、上下方向に大きく離間されることになり、同空気吹出口113からの吹出気流の吸気フード10の開口部側への作用流も弱くなり、ユーザーに与えるドラフト感がほとんどなくなる。
【0057】
また、同吹出気流による開口部下端での排気流の給気側への誘引流れをも可及的に抑制して吸気フード10の開口部内側に導入させることができるようになり、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0058】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口部下端における排気流の誘引流れが小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0059】
しかも、同給排気装置は、その場合において、上記空気吹出口113に、吹出気流を吹出方向に整流する案内羽根115を設けたことを特徴している。
【0060】
したがって、このような構成では、空気吹出口113から水平方向に吹き出される吹出気流は、当該案内羽根115により直線方向又は旋回方向に適切に案内されて、安定した水平方向の吹出気流となる。
【0061】
(6) 請求項6の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口113とを備え、上記空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部に設けられた給排気装置おいて、給気空間4cを形成する外気送風チャンバー4を備え、上記空気吹出口113は、上記吸気フード10の天板部10bの水平面部と該外気送風チャンバー4の下端側開口部との間に形成されていることを特徴としている。
【0062】
したがって、このような構成では、当該空気吹出口113が、集気用の吸気フード10の開口部に対して、上下方向に大きく離間されることになり、同空気吹出口113からの吹出気流の吸気フード10の開口部側への作用流も弱くなり、ユーザーに与えるドラフト感がほとんどなくなる。
【0063】
また、同吹出気流による開口部下端での排気流の給気側への誘引流れをも可及的に抑制して吸気フード10の開口部内側に導入させることができるようになり、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0064】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口部下端における排気流の誘引流れが小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0065】
しかも、同給排気装置では、その場合において、給気空間4cを形成する外気送風チャンバー4を備え、空気吹出口113は、吸気フード10の天板部10bの水平面部と該外気送風チャンバー4の下端側開口部との間に形成されていることを特徴としている。
【0066】
したがって、このような構成では、吸気フード10の天板部10bの水平面部を利用して、外気送風チャンバー4の下端側開口部との間でも、簡単かつ低コストに水平方向への気流ガイド作用を備えた空気吹出口113を形成することができる。
【0067】
(7) 請求項7の発明
この発明の給排気装置は、下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード10と、該吸気フード10の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口113とを備え、上記空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部に設けられた給排気装置において、上記吸気フード10の天板部10bの水平面部下流端に、吹出気流縁切用の突縁部119bを設けたことを特徴としている。
【0068】
したがって、このような構成では、当該空気吹出口113が、集気用の吸気フード10の開口部に対して、上下方向に大きく離間されることになり、同空気吹出口113からの吹出気流の吸気フード10の開口部側への作用流も弱くなり、ユーザーに与えるドラフト感がほとんどなくなる。
【0069】
また、同吹出気流による開口部下端での排気流の給気側への誘引流れをも可及的に抑制して吸気フード10の開口部内側に導入させることができるようになり、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0070】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口部下端における排気流の誘引流れが小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0071】
しかも、同給排気装置では、その場合において、吸気フード10の天板部10bの水平面部下流端には、吹出気流縁切用の突縁部119bを設けたことを特徴としている。
【0072】
したがって、このような構成では、同突縁部119bによって空気吹出口113の吸気フード10側空気吹出端における空気流の縁切りが行われて、吸気フード10側への気流付着が防止されて、流速が向上し、外乱に強い水平方向の吹出気流が形成される。
【発明の効果】
【0073】
以上のように、本願発明の給排気装置によると、所定局所領域を覆うエアカーテン状の吹出気流を、吸込み領域が広くて、可能な限り横風の影響を受けない水平又は水平に近い状態で均一に吹き出させることができるようになるから、所定局所領域内におけるユーザーにドラフトを感じさせることなく、また当該領域内の空気の排気作用を油煙漏れなく効率良く実現することができるようになる。
【0074】
したがって、同装置を例えば局所換気装置に適用した場合には、流速分布が安定したドラフトを感じさせない確実なエアカーテン流により、当該所定局所領域内の換気を十分に効率良く行うことができるようになる。
【発明の実施の形態】
【0075】
(参考例1)
先ず図1〜図5は、本願発明の参考例1に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0076】
このトルネード型局所換気装置は、一例として例えば焼肉店における客席テーブル上のグリル部等所定局所領域の上方部に設けられ、当該グリル部の外周囲上空を室外から導入した外気による略水平方向への螺旋状の旋回気流F1によってエアカーテン状に覆う一方、当該エアカーテン状の螺旋状の旋回気流F1内中心部に作用する吸気方向への吸引負圧により当該エアカーテン状の螺旋状の旋回気流F1内において上方に向けて生じる竜巻状の吸気旋回気流F2を形成せしめ、該竜巻状の上昇旋回気流F2によって上記所定局所領域内において発生する煙や臭いを効率良く吸気して室外に排気できるようにしたものである。
【0077】
図1〜図3中、先ず符号4は、上記グリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いてオフセット配置された下方側から上方側に次第に開口径が小さくなる比較的深さの深いドーム形状の排気方向への吸気フード10がその集気用開口10aのストレートな開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させた状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間(給気空間)が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0078】
また、後述する空気吹出口3は、外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上記のように上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される所定幅の空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0079】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図1に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0080】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に上記筒壁40が嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0081】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10を上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の同図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0082】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0083】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0084】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0085】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ(旋回流生成手段)30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0086】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、例えば図2に示すように、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、円形の長穴11a,11a・・・を介して位置決めした上で、ビス11b,11b・・・により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0087】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0088】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴12,12・・・を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス15,15により固定されている。
【0089】
そして、該吸気フード10の開口縁部の外周面には、上記空気吹出口3からの吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部14が設けられている。
【0090】
この風向制御縁部14は、例えば図3に詳細に示されるように、上記吸気フード10のドーム面を形成するドーム本体部側の下縁部と上記集気用開口10aを形成する開口縁部下端10dとの間にあって水平方向に延びて設けられている。
【0091】
したがって、該構成では、上記吸気フード10のドーム面に沿った空気吹き出し通路を経て上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が、該風向制御縁部14の上面で略水平方向外方にガイド(風向変更)されることにより、吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、気流分布が均一で乱れのない略水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0092】
一般に空気吹出口3から吹き出される空気流の下向き方向の角度を小さくして、その吹出方向を外向きにするほどドラフト感を与える欠点はあるが、吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0093】
また、その場合において、上記のように空気流の吹出方向が略水平方向になるようにすると、例えば図5に示すように空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0094】
さらに、そのようにした場合には鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、ドラフト感も小さくなる。
【0095】
また、以上の場合において、上記吸気フード10の集気用開口10aは、その開口縁部下端10dを、図3に詳細に示すように、上記気流制御用の縁部14よりも所定寸法下方にストレートに延設して筒状に構成されている。
【0096】
上記のように、吸気フード10の外周側に風向制御縁部14を設けた場合において、同風向制御縁部14が当該吸気フード10の集気用開口10aの開口面から半径方向外方に延設されていると、吸気フード10内に集気される上昇旋回気流F2の外周側のものの半径方向外方側への速度成分が強くなって、吸気フード10の外側に漏れやすくなり、排気方向への捕集効率が低下する。
【0097】
ところが、上記のように、吸気フード10の集気用開口10aの開口縁部下端10dが上記気流制御用の縁部14よりも下方に所定寸法ストレートに延設されて筒状に形成されていると、上記排気方向への上昇旋回気流F2の外周側のものを、例えば図3に示すように、半径方向外方への速度成分が強くなる前の段階で、確実に吸気フード10の集気用開口10a側に吸引させることができるようになり、排気方向への捕集効率を向上させることができる。
【0098】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同第1の送風空気旋回空間4c内に流入した空気が、一旦上記仕切板41によって堰止められて当該第1の送風空間4c内の全体に均一に分散される。
【0099】
そして、その後、形状が安定し、かつ通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路40R内に上端側開口40aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路40R内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0100】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口40bから上記のように空気吹出口3方向に広がった第2の送風空気旋回空間4dの半径方向外方に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風チャンバー4の下端4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となった後、ドーム面側に収束されながら、上記風向制御縁部14に向けて吹き出される。そして、該風向制御縁部14によりガイドされて下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆い、横風等外方からの外乱風を有効に遮断するように水平方向に吹き出される。
【0101】
その結果、該横風等外乱風に強い螺旋状の安定した水平方向の吹出旋回気流F1により、横風に対する安定度が高く、送風量を増大させなくても上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように確実に包囲するエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0102】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0103】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0104】
なお、以上のような構成の給排気装置において、空気吹出口3から略水平方向に吹き出される空気流の吹出角θ(これは図4に示されるように風向制御縁部14の傾斜角で決まる)は、略水平方向と見ることができる0°〜30°の範囲内において自由に設定することができることは言うまでもない。
【0105】
今、例えば上記吸気フード10の集気用開口面における流れの分布を比較すると、上記空気吹出口3から吹き出される空気流の下向き方向の角度θが大きくなるにつれて、同開口面の空気吸込領域が狭くなり、その開口部からの煙の漏れが生じ易くなる。特に、下向き方向の角度が30°よりも大きくなる範囲では安定度が大きく変化する。つまり、下向き方向の角度が30°よりも大きくなるにつれ、空気の吸込み領域が狭くなって、少しの外乱(横風)でも、煙の漏れが発生するようになる。
【0106】
その結果、供給される給気風量が同じ場合、空気吹出口3からの空気の吹出方向を下方に向けるにしたがって、吹出風速の水平成分は小さくなり、空気調和機等からの横風に対抗できなくなる。
【0107】
ところが、上記のように、空気吹出口3の吹出角度θを0°〜30°の範囲に小さくして、その吹出方向を略水平方向と見ることができる外吹き状態にすると、ユーザーに若干のドラフト感を与える欠点はあるものの、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0108】
また、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が特に高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0109】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができるメリットが生じる。
【0110】
(参考例2)
次に図6および図7は、本願発明の参考例2に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0111】
このトルネード型局所換気装置は、一例として例えば焼肉店における客席テーブル上のグリル部等所定局所領域の上方部に設けられ、当該グリル部の外周囲上空を室外から導入した外気による略水平方向の螺旋状の旋回気流F1によってエアカーテン状に覆う一方、当該エアカーテン状の螺旋状の旋回気流F1内中心部に作用する吸気方向への吸引負圧により当該エアカーテン状の螺旋状の旋回気流F1内において上方に向けて生じる竜巻状の吸気旋回気流F2を形成せしめ、該竜巻状の上昇旋回気流F2によって上記所定局所領域内において発生する煙や臭いを効率良く吸気して室外に排気できるようにしたものである。
【0112】
図6および図7中、先ず符号4は、上記グリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いてオフセット配置された下方側から上方側に次第に開口径が小さくなる比較的深さの深いドーム形状の排気方向への吸気フード10がその集気用開口10aのストレートな開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させた状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間(給気空間)が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0113】
また、後述する空気吹出口3は、外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上記のように上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される所定幅の空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0114】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図6に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0115】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に上記筒壁40が嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0116】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10を上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0117】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0118】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0119】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0120】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ(旋回流生成手段)30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0121】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、例えば前記参考例1の図2に示すように、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、円形の長穴11a,11a・・・を介して位置決めした上で、ビス11b,11b・・・により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0122】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0123】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴12,12・・・を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス15,15により固定されている。
【0124】
そして、該吸気フード10の開口縁部の外周面には、上記空気吹出口3からの吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部14が設けられている。
【0125】
この風向制御縁部14は、例えば図7に詳細に示されているように、上記吸気フード10のドーム面を形成するドーム本体部側の下縁部を水平方向に延びる制御面形成縁部14aと外端側で内側方向にU状に折り曲げられて上記吸気フード10の筒状の開口縁部下端10dの上端側水平方向の縁部14cを係止する係止縁部14bとから構成されている。
【0126】
したがって、該構成では、上記吸気フード10のドーム面に沿った空気吹出通路を経て上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が該風向制御縁部14の上面で略水平方向外方にガイド(風向変更)されることにより、吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、気流分布が均一で乱れのない略水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0127】
しかも、本参考例では、図示のように、同風向制御縁部14に対向する上記空気吹出口3側外気送風チャンバー4の下端部4bの下縁4eを垂直方向下方に所定長さ延設し、当該延設端をアール面に形成することによって、上記空気吹出口3を吸気フード10のドーム本体部の外周面側に寄せて狭く形成し、上記空気吹出口3からの吹出気流を上記吸気フード10のドーム面側に収束させるとともに上記空気吹出口3の開口面を風向制御縁部14の上面に接近させるように構成している。
【0128】
したがって、上記空気吹出口3からの吹き出される吹出気流は、上記吸気フード10のドーム面側に収束した一体流となった後、すぐに、上記風向制御縁部14によって、より効果的に水平方向に制御されて吹き出されるようになり、空気吹出口3入口部分での気流分布が外気送風チャンバー4側に変動しようが、吸気フード10側に変動しようが、それに影響されることなく、常に均一な気流分布状態で水平方向に安定して吹き出すことができるようになる。
【0129】
一般に空気吹出口3から吹き出される空気流の下向き方向の角度を小さくして、その吹出方向を外向きにするほどドラフト感を与える欠点はあるが、吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0130】
したがって、その場合において、上記のように空気流の吹出方向が略水平方向になるようにすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0131】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さく、半径方向成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、ドラフト感も小さくなる。
【0132】
また、以上の場合において、上記吸気フード10の集気用開口10aは、その開口縁部下端10dを、例えば図7に詳細に示すように、上記気流制御用の縁部14よりも所定寸法下方にストレートに延設して筒状に構成されている。
【0133】
上記のように、吸気フード10の外周側に風向制御縁部14を設けた場合において、同風向制御縁部14が当該吸気フード10の集気用開口10aの開口面から半径方向外方に延設されていると、吸気フード10内に集気される上昇旋回気流F2の外周側のものの半径方向外方側への速度成分が強くなって、吸気フード10の外側に漏れやすくなり、排気方向への捕集効率が低下する。
【0134】
ところが、上記のように、吸気フード10の集気用開口10aの開口縁部下端10dが上記気流制御用の縁部14よりも下方に所定寸法ストレートに延設されて筒状に形成されていると、上記排気方向への上昇旋回気流F2の外周側のものを、例えば図7に示すように、半径方向外方への速度成分が強くなる前の段階で、確実に吸気フード10の集気用開口10a側に吸引させることができるようになり、排気方向への捕集効率を向上させることができる。
【0135】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同第1の送風空気旋回空間4c内に流入した空気が、一旦上記仕切板41によって堰止められて当該第1の送風空間4c内の全体に均一に分散される。
【0136】
そして、その後、形状が安定し、かつ通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路40R内に上端側開口40aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路40R内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0137】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口40bから上記のように空気吹出口3方向に広がった第2の送風空気旋回空間4dの半径方向外方に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風チャンバー4の下端4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となった後、さらに下方に延設された下縁4eの作用で吸気フード10のドーム面側に収束されながら、上記風向制御縁部14に向けて吹き出される。そして、該風向制御縁部14によりガイドされて下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆い、横風等外方からの外乱風を有効に遮断するように水平方向に吹き出される。
【0138】
その結果、該外乱風に強い螺旋状の安定した水平方向の吹出旋回気流F1により、送風量を増大しなくても、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように確実に包囲するエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0139】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0140】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0141】
(参考例3)
次に、図8および図9は、本願発明の参考例3に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成を示している。
【0142】
この参考例のものは、前述した参考例1のトルネード型局所換気装置の構成において、上記参考例2のような構成を採用することなく、その空気吹出方向を可能な限り水平方向に設定できるように、上記風向制御縁部14を上記空気吹出口3に接近した吸気フード10のドーム面側(肩部側)に設け、上記空気吹出口3の開口面と風向制御縁部14との間隔を狭くしたことを特徴としている。
【0143】
図8および図9中、先ず符号4は、上記参考例1,2の場合と同じく焼肉店の客席テーブル上のグリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いて比較的深さの浅いドーム形状の排気方向への吸気フード10がその集気用開口10aのストレートに延びた開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させたオフセット状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間(給気空間)が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0144】
また、後述する空気吹出口3は、上記のように外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される所定幅の空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0145】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図8に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0146】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に上記筒壁40が嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0147】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10を上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の同図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0148】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0149】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0150】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0151】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0152】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、例えば前述の参考例1の図2の構成に示すように、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、円形の長穴11a,11a・・・を介して位置決めした上で、ビス11b,11b・・・により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0153】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0154】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴12,12・・・を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス15,15により固定されている。
【0155】
そして、この参考例の場合には、当該吸気フード10の上記筒状の開口縁部下端10dの上端よりも上方側のドーム本体部の外周面(ドーム面)には、上記空気吹出口3からの吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部14が上記空気吹出口3に接近し相互の間隔を狭くした状態で設けられている。
【0156】
この風向制御縁部14は、例えば図9に詳細に示されているように、上記吸気フード10の上述した参考例2のものよりも短かめのドーム本体部の下縁部に、水平方向に折り曲げられて水平方向に延びる制御面形成縁部14aと該制御面形成縁部14aの水平方向外端側で内側方向にU状に折り曲げられて内側に上記筒状の開口縁部下端10d側水平方向の縁部14cを係止する係縁部14bとを設けて構成されている。この参考例の場合、上記開口縁部下端10dは、上下方向にストレートな筒状部の上部に所定長さの上記ドーム本体部のドーム面に連続する所定幅のドーム部を有し、上記水平方向の縁部14cは、当該ドーム部の上端に設けられている。そして、それにより風向制御縁部14が空気吹出口3に接近するようになっている。
【0157】
したがって、該構成では、上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が空気吹出口3を出て直ぐに当該風向制御縁部14に衝突し、その上面で速やかに水平方向外方にガイドされることにより、吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、流速分布が均一で乱れのない水平方向の旋回気流を生成できるようになる。その結果、横風に対する安定度が向上する。
【0158】
すなわち、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0159】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0160】
また、その場合において、上記吸気フード10の集気用開口10aは、その開口縁部下端10dを、上記気流制御用の縁部14よりも所定寸法下方に筒状にストレートに延設して構成されている。
【0161】
上記のように、吸気フード10の外周側に風向制御縁部14を設けた場合において、同風向制御縁部14が当該吸気フード10の集気用開口10aの開口面から半径方向外方に延設されていると、吸気フード10内に集気される上昇旋回気流F2の外周側のものの半径方向外方側への速度成分が強くなって、吸気フード10の外側に漏れやすくなり、排気方向への捕集効率が低下する。
【0162】
ところが、上記のように、吸気フード10の集気用開口10aの開口縁部下端10dが上記気流制御用の縁部14よりも下方に所定寸法延設されていると、上記排気方向への上昇旋回気流F2の外周側のものを、例えば図9に示すように、半径方向外方への速度成分が強くなる前の段階で、確実に吸気フード10の集気用開口10a側に吸引させることができるようになり、排気方向への捕集効率を向上させることができる。
【0163】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同第1の送風空気旋回空間4c内に流入した空気が、一旦上記仕切板41によって堰止められて当該第1の送風空間4c内の全体に均一に分散される。
【0164】
そして、その後、形状が安定し、かつ通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路40R内に上端側開口40aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路40R内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0165】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口40bから上記のように空気吹出口3方向に広がった第2の送風空気旋回空間4dの半径方向外方に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風チャンバー4の下端4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となり、同旋回気流F1が空気吹出口3の開口面に近い風向制御縁部14により直ぐに水平方向にガイドされて下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆うように略水平方向に吹き出される。
【0166】
その結果、該螺旋状の略水平方向の安定した吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように確実に包囲する横風に強いエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0167】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0168】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0169】
(参考例4)
図10〜図14は、本願発明の参考例4に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用効果を示している。
【0170】
この参考例のものは、上述のように空気吹出口3側外気送風チャンバー4の下端部4bの下縁4eを垂直方向下方に所定長さ延設することによって、上記空気吹出口3を吸気フード10のドーム本体部の外周面側に寄せて狭く形成し、上記空気吹出口3からの吹出気流を上記吸気フード10のドーム面側に収束させるようにした実施の形態2のトルネード型局所換気装置の構成において、さらに、その空気吹出方向をより確実に水平方向に設定できるように、上記風向制御縁部14を上記の参考例3のものと同様に吸気フード10のドーム面側に寄せて設けたことを特徴としている。
【0171】
図10および図11中、先ず符号4は、上記グリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いて比較的深さの浅いドーム形状の排気方向への吸気フード10がその集気用開口10aの開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させたオフセット状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0172】
また、後述する空気吹出口3は、上記のように外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される所定幅の空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ吹出方向の所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0173】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図10に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0174】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0175】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10を上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の同図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0176】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0177】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0178】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0179】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0180】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、例えば前述の参考例1の図2の構成に示すように、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、円形の長穴11a,11a・・・を介して位置決めした上で、ビス11b,11b・・・により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0181】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0182】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴12,12・・・を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス15,15により固定されている。
【0183】
そして、当該吸気フード10の上記筒状の開口縁部下端10dよりも上方側のドーム本体部の外周面には、上記空気吹出口3からの吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部14が空気吹出口3に接近するようにドーム面側(肩部側)に寄せて設けられている。
【0184】
すなわち、この風向制御縁部14は、例えば図11に詳細に示されているように、上記吸気フード10の上述した参考例2のものよりも短かめのドーム本体部の下縁部に、水平方向に折り曲げられて水平方向に延びる制御面形成縁部14aと該制御面形成縁部14aの水平方向外端側で内側方向にU状に折り曲げられて内側に上記筒状の開口縁部下端10d側水平方向の縁部14cを係止する係縁部14bとを設けて構成されている。この参考例の場合、上記開口縁部下端10dは、上下方向にストレートな筒状部の上部に所定長さの上記ドーム本体部のドーム面に連続する所定幅のドーム部を有し、上記水平方向の縁部14cは、当該ドーム部の上端に設けられている。そして、それにより、上記風向制御縁部14が空気吹出口3の開口面に接近した位置に設けられるようになっている。
【0185】
また一方、該構成の場合、上述の参考例2のものと同様に送風チャンバー4の空気吹出口3下端を下方に延設することによって(外気送風チャンバー4の下端部4bに下縁4eを延設することによって)、上記空気吹出口3を上記吸気フード10のドーム本体部外周面側(ドーム面側)に寄せて狭く形成している。
【0186】
このような構成によると、空気吹出口3そのものが、吸気フード10のドーム本体部の外周面側(ドーム面側)に偏位して狭くなるとともに下方側風向制御縁部14の上面に接近することから、空気吹出口3の上流側では送風チャンバー4側に寄って流れてきた吹出気流も空気吹出口3の下流側では、吸気フード10のドーム本体部外周面側に収束されて均一な流速分布の安定した流れのものとなる。
【0187】
しかも、該構成では、それに加えて上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が当該空気吹出口3を出て直ぐに当該風向制御縁部14の上面で水平方向外方にガイドされるようになることにより、吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を、より有効に水平方向に安定させることができ、さらに均一で乱れのない旋回気流を生成できるようになる。
【0188】
すなわち、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0189】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0190】
また、その場合において、上記吸気フード10の集気用開口10aは、その開口縁部下端10dを、上記風向制御用の縁部14よりも所定寸法下方にストレートに延設して筒状に構成されている。
【0191】
上記のように、吸気フード10の外周側に風向制御縁部14を設けた場合において、同風向制御縁部14が当該吸気フード10の集気用開口10aの開口面から半径方向外方に延設されていると、吸気フード10内に集気される上昇旋回気流F2の外周側のものの半径方向外方側への速度成分が強くなって、吸気フード10の外側に漏れやすくなり、排気方向への捕集効率が低下する。
【0192】
ところが、上記のように、吸気フード10の集気用開口10aの開口縁部10dが上記風向制御用の縁部14よりも下方に所定寸法ストレートに延設されて筒状に形成されていると、上記排気方向への上昇旋回気流F2の外周側のものを、例えば図11に示すように、半径方向外方への速度成分が強くなる前の段階で、確実に吸気フード10の集気用開口10a側に吸引させることができるようになり、排気方向への捕集効率を向上させることができる。
【0193】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同第1の送風空気旋回空間4c内に流入した空気が、一旦上記仕切板41によって堰止められて当該第1の送風空間4c内の全体に均一に分散される。
【0194】
そして、その後、形状が安定し、かつ通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路40R内に上端側開口40aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路40R内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0195】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口40bから上記のように空気吹出口3方向に広がった第2の送風空気旋回空間4dの半径方向外方に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風チャンバー4の下端4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となり、外気送風チャンバー4の下端部4bの下縁4eおよび風向制御縁部14により水平方向にガイドされて下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆うように水平方向に吹き出される。
【0196】
その結果、例えば図12に示すように空気調和機等からの横風に対する対抗力が増大する。そして、該水平方向の横風に強い螺旋状の安定した吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように包囲する確実なエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0197】
そして、それにより上記螺旋状の水平方向に吹き出される吹出旋回気流F1よりなる安定したエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0198】
また、このように吸込み気流自体が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0199】
しかし、吹出気流に旋回成分を持たせると、上述のように吸気流も効果的に旋回するようになり、その上昇速度が向上する。この事実を図13および図14に示す。今例えば図13に示すように、上述した換気装置の吸気フード10の外径をD、吸気フード10の下端から吸気所定局所領域方向への距離をY、排気速度をVとして、吹出気流を旋回流とした時としなかった時の排気速度Vの相違(上昇率の相違)を示すと、図14のようになり、吹出気流F1を旋回させる方が排気速度が上昇して排気性能が向上することが明らかである。
【0200】
(実施の形態1)
図15および図16は、本願発明の実施の形態1に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0201】
この実施の形態のものは、上記風向制御縁部14をドーム面側に寄せて設けた参考例3のトルネード型局所換気装置の構成において、上記参考例2のトルネード型局所換気装置における下縁4eと同様の作用を実現することができるように、外気送風チャンバー4の下端部4bの内側にドーム本体部外周面側への気流制御縁部4fを吸気フード10のドーム本体部外周面方向に延ばして設けたことを特徴としている。
【0202】
図15および図16中、先ず符号4は、上記焼肉店の客席テーブル上のグリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、この外気送風チャンバー4の内側下方には、所定の間隔を置いて比較的深さの深いドーム形状の排気方向への吸気フード10がその集気用開口10aの開口縁部下端10dを上記外気送風チャンバー4の下端4b側開口面から所定寸法下方に突出させたオフセット状態で着脱可能に設けられている(後述)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4とその内側の吸気フード10との間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口3方向に導くための進行方向に次第に通路径が拡大した送風空間が形成され、上記空気吹出口3に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0203】
また、後述する空気吹出口3は、上記のように外気送風チャンバー4の開口面と吸気フード10の開口面とが上下方向に所定寸法だけオフセットされることによって、上記外気送風チャンバー4の下端部4bの内周面と上記吸気フード10の肩部10cの外周面との間に全周に亘って形成される所定幅の空間を利用して、外気送風チャンバー4および吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ吹出方向の所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に通路中心部の径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0204】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空間内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図15に示すように、上記送風空間を外気送風ダクト5からの外気が供給される上方側第1の送風空気旋回空間4cと後述する空気吹出口3側半径方向外方に広がる下方側第2の送風空気旋回空間4dとに仕切る仕切板41と、該仕切板41の中央部を上下方向に貫通して嵌挿された後述する吸気ダクト2およびスリーブ20よりも所定寸法大径の筒壁40とにより形成されている。仕切板41は、上記送風空間の下方寄りにあって、その外周端41bを上記外気送風チャンバー4の内周壁面に対し、コーナブラケット42を介して取り付けられている。
【0205】
そして、その中央部には、上記筒壁40を嵌合一体化するためのスリーブ構造の円形の開口縁部が、例えば打ち抜き成形等の方法により形成されており、該開口縁部内側の開口部内に嵌合され、ビス止め(又はロー付け)等の手段で固定一体化されている。該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2外周のスリーブ20の外周囲にあって、スリーブ20との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは後述する金属平板30の本体部30bとの間に所定の間隔を保った状態で支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させた上で、第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0206】
さらに、上記外気送風チャンバー4の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、吸気フード10を上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト2が連通状態で接続されている。そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0207】
また、上記吸気ダクト2の第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d間内外周部分には、当該吸気ダクト2を内側に貫挿し得る上述のスリーブ20が嵌装されており、該スリーブ20を介して、後述するように上記外気送風チャンバー4に対して、後述する旋回流生成ステータ30a,30a・・・の本体部30b並びに吸気フード10が一体化されるようになっている。
【0208】
また、吸気ダクト2も該スリーブ20内に貫挿されて、その吸気口2a位置を上述のように適切な位置に設定した上で固定されるようになっている。
【0209】
さらに同吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0210】
そして、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間にあって所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて次第に中心径が拡大する所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ30a,30a・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0211】
この旋回流生成ステータ30a,30a・・・は、例えば前述の参考例2の図2の構成に示すように、中央に上記スリーブ20への嵌合口を形成した円形の金属平板30の外周縁部に放物線方向の切り込みを入れて、設けるべき旋回流生成ステータ30a,30a・・・の形状に対応して帯状に切欠き、該切り欠かれた各帯状部を当該金属平板30のドーナツ状の本体部30b側所定の半径方向位置(半径方向の放射線上の位置)で所定の角度下方側に折り曲げることにより、所定の縦横寸法で所定のラジアル角を有して空気吹出方向に延びる形状のものに形成されている。そして、その金属平板本体部30bの中央部側嵌合口の内周縁部を上記吸気ダクト2外周のスリーブ20の下端側フランジ20a上に上方から嵌合して係止し、円形の長穴11a,11a・・・を介して位置決めした上で、ビス11b,11b・・・により固定されて、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・部分が上記空気吹出口3の空気吹出通路内に適切に設置されるようになっている。
【0212】
また、このようにして旋回流生成ステータ30a,30a・・・の金属平板本体部30bを支持する上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側には上記ドーム形状の吸気フード10の天板部10bがスライド係合方式等の着脱可能な取り付け手段により、下方側から容易に取り付け又は取り外しができるように一体に取り付けられている。
【0213】
すなわち、この吸気フード10の取り付けは、例えば前述の図2のように上記スリーブ20の下端側フランジ20aの下面側に鉤形の上下方向に所定の隙間を有する係合片13,13・・・を設ける一方、吸気フード10の天板10b側に同係合片13,13・・・を任意に嵌合し、同嵌合位置から所定回転角だけ周方向にスライド回転させることによって、その側縁部が上記隙間内に入って位置決め状態で重なり合うように係合する角形の係合穴12,12・・・を設けることにより実現されるようになっており、上記係合位置でビス15,15により固定されている。
【0214】
そして、当該吸気フード10の上記筒状の開口縁部下端10dの上端よりも上方側のドーム本体部の外周面には、上記空気吹出口3からの吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部14が空気吹出口3に接近するようにドーム面側(肩部側)に寄せて設けられている。
【0215】
この風向制御縁部14は、例えば図16に詳細に示されているように、上記吸気フード10の上述した参考例2のものよりも短かめのドーム本体部の下縁部に、水平方向に折り曲げられて水平方向に延びる制御面形成縁部14aと該制御面形成縁部14aの水平方向外端側で内側方向にU状に折り曲げられて上記筒状の開口縁部下端10d側水平方向の縁部14cを内側に係止する係縁部14bとを備えて構成されている。この実施の形態の場合、上記開口縁部下端10dは、上下方向にストレートな筒状部の上部に所定の長さの上記ドーム本体部のドーム面に連続するドーム部を有し、上記水平方向の縁部14cは、当該ドーム部の上端に設けられている。そして、それにより、上記風向制御縁部14が空気吹出口3の開口面に接近して設けられるようになっている。
【0216】
一方、上記空気吹出口3を形成する上記送風チャンバー4の上記空気吹出口3下端部4bの内側には、上記吸気フード10方向に延びる気流制御縁部4fが設けられていて、上記空気吹出口3を上記吸気フード10側に寄せて狭く形成している。
【0217】
したがって、該構成では、上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が上記空気吹出口3側の気流制御縁部4fのために可及的にドーム面側に寄せて流される一方、当該空気吹出口3を出て直ぐに風向制御縁部14の上面で水平方向外方にガイドされるようになり、それらの各作用によって、より効果的に吹出気流の風速を減速させることなく空気の吹出方向を水平方向に安定させることができ、均一で乱れのない水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0218】
すなわち、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0219】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0220】
また、その場合において、上記吸気フード10の集気用開口10aは、その開口縁部下端10dを、上記風向制御用の縁部14よりも所定寸法下方にストレートに延設して筒状に構成されている。
【0221】
上記のように、吸気フード10の外周側に風向制御縁部14を設けた場合において、同風向制御縁部14が当該吸気フード10の集気用開口10aの開口面から半径方向外方に延設されていると、吸気フード10内に集気される上昇旋回気流F2の外周側のものの半径方向外方側への速度成分が強くなって、吸気フード10の外側に漏れやすくなり、排気方向への捕集効率が低下する。
【0222】
ところが、上記のように、吸気フード10の集気用開口10aの開口縁部10dが上記風向制御用の縁部14よりも下方に所定寸法ストレートに延設されて筒状に形成されていると、上記排気方向への上昇旋回気流F2の外周側のものを、例えば図9に示すように、半径方向外方への速度成分が強くなる前の段階で、確実に吸気フード10の集気用開口10a側に吸引させることができるようになり、排気方向への捕集効率を向上させることができる。
【0223】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の送風空気旋回空間4c内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同第1の送風空気旋回空間4c内に流入した空気が、一旦上記仕切板41によって堰止められて当該第1の送風空間4c内の全体に均一に分散される。
【0224】
そして、その後、形状が安定し、かつ通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路40R内に上端側開口40aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路40R内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0225】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口40bから上記のように空気吹出口3方向に広がった第2の送風空気旋回空間4dの半径方向外方に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風チャンバー4の下端4b側内周面と上記吸気フード10の肩部10c外周面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口3に供給される。そして、該空気吹出口3の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ30a,30a・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となり、気流制御縁部4fによってドーム面側から風向制御縁部14方向に吹き出された後、風向制御縁部14にガイドされて下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆うように水平方向に吹き出される。
【0226】
その結果、該水平方向で横風に強い螺旋状の安定した吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように包囲する確実なエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0227】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0228】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0229】
(実施の形態2)
次に図17〜図19は、本願発明の実施の形態2に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0230】
この実施の形態のものは、例えば図17〜図19に示すように、上述した参考例4のトルネード型局所換気装置の構成において、その空気吹出方向をより確実に水平方向に設定するための風向制御縁部14部分に所定の間隔で周方向に上面側から下面側に貫通した複数のスリット14d,14d・・・を形成し、該複数のスリット14d,14d・・・を介して吹出気流の一部を下方に分流させることにより、吸気フード10の開口縁部10dの外周面に沿った下方への空気吹出気流をも実現したことを特徴としている。
【0231】
その他の部分の構成および作用は、上記参考例4のものと全く同一である。
【0232】
このように、複数のスリット14d,14d・・・を介して水平方向のみでなく、下方側へも空気流を吹き出すことができるようにすると、当該下方への吹き出し気流によって下方から上方への吸込上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0233】
また、その結果、局所領域の空調負荷をも削減することができる。
【0234】
(参考例5)
次に図20〜図22は、本願発明の参考例5に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0235】
この参考例のトルネード型局所換気装置は、上述の各参考例および実施の形態のものとは異なり、換気装置本体の形状を方形のものとする一方、該方形の換気装置本体において、上記各参考例および実施の形態と同様の構造を採用し、その側部に上記各参考例および実施の形態のものと同様の作用を果たす空気吹出口53とそれに対応する風向制御縁部55とを設けて水平方向に旋回気流を吹き出すようにしたことを特徴としている。
【0236】
先ず図20〜図22中、符号50は、臭気や煙等汚染空気発生源を有する所定局所領域の上方部に設けられた例えば下面側が開口した略直方体形状の外気送風チャンバーであり、この外気送風チャンバー50の内側下方には、その天板部50aおよび側壁部50bとの間に各々所定の間隔を置いて角錐台形状の下方から上方に次第に小径となった排気方向への吸気フード60が上記外気送風チャンバー50の下端側開口面よりも所定寸法下方位置まで延びて一体に設けられている(オフセット設置)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー50とその内側の吸気フード60との間に、後述する外気送風ダクト5の外気導入口5aを介して吸入した外気を、空気吹出口53方向に導く外気送風空間が形成されている。
【0237】
該外気送風空間は、上記吸気フード60の側壁部60bの外周に設けられた上下2段の第1の筒壁70と第2の筒壁52とによって、流速を増大させる整流通路70Rと空気吹出口53とが形成されている。また第1の筒壁70の下端を支持する隔壁(仕切板)70cによって、上記外気送風空間は第1,第2の給気空間51A,51Bに形成されている。なお、上記整流通路70Rは、例えば上述の各参考例および実施の形態における筒壁40内の整流通路40Rに対応するものとなっている。
【0238】
さらに、上記外気送風チャンバー50の天板部50aの一側部には、外気送風ダクト5を介して供給される外気を導入すべく上記外気送風ダクト5の外気導入口を接続する外気導入口接続用のフランジ部50cおよび開口部5dが、また上記外気送風チャンバー50の天板部50aおよび吸気フード60の天板部60aの中央部には吸気ダクト2の吸気口接続用のフランジ部60aおよび開口部2dが各々設けられ、それぞれ外気送風ダクト5の外気導入口5d、吸気ダクト2の吸気口2dがそれぞれ連通状態で接続され、それらの外気吸入端、内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2各々の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、排気作用が実現されるようになっている。
【0239】
ところで、この参考例の場合、上記空気吹出口53は、例えば、上記外気送風チャンバー50の下部側開口面(側壁部50b下端側開口面)内の第2の筒壁52と上記吸気フード60の側壁部60bの外周面との間にあって全周方向に連続して角環状に開口されており、その上方位置から下方位置外方に向けて所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、螺旋方向下方に所定の傾斜角を有した旋回流生成ステータ54,54・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0240】
また、上記吸気フード60の下端部61は、上記空気吹出口53の外周端よりも低くなるように、下方側に所定寸法ストレートに延設されて(曲げられて)略等径の筒体部を形成しており、その内側に広面積の集気用開口60aを形成している。そして、同集気用開口60aの上部位置左右には、空気清浄化手段として、上記筒状の下端部61とともに集気用開口60aを形成する断面ハの字形の集気用ガイド板64,64によって支持された油受け62,62を介してグリスフィルタ80,80が頂部を連結閉塞プレート63で互いに連結閉塞された状態で、ハの字状に下方側を開いて並設されており、上記集気用開口60aを介して下方側集気空間81内に吸込まれ、上方側集気空間82を経て吸気ダクト2の吸気口2a方向に流れて行く室内空気中のオイルミスト成分を同グリスフィルタ80,80で回収除去するようになっている。該オイルミスト成分の回収時において、グリスフィルタ80,80から流れ落ちるオイルは、下部側支持部材の開口62aを介して下方側油受け62,62内に留められ、所望の油取出通路を介して取り出される。
【0241】
そして、上記吸気フード60の上記筒状の下端部61の上端よりも上方側の吸気フード傾斜面部60cの外周面には、上記空気吹出口53から吹き出される吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部55が上記空気吹出口53に近接して設けられている。
【0242】
したがって、風向制御縁部55から吹き出された空気は、当該空気吹出口53を出て直ぐに風向制御縁部55の上面で水平方向外方にガイドされるようになり、効果的に吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、均一で乱れのない旋回気流を生成できるようになる。その結果、さらに局所領域の空調負荷をも削減することができる。
【0243】
すなわち、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0244】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0245】
したがって、以上の構成では、図20〜図22に示す状態で、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび排気ダクト2側の排気ファンが駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンの送風圧によって、先ず上記第1の給気空間51A内に吹き出される。そして、同第1の給気空間51Aから上記整流通路70R内を上流70a側から下流70b側へと流れることによって、より均一な流速の空気流となって上記外気送風チャンバー50内の外気送風空間の第2の給気空間51Bに入り、該第2の給気空間51Bから第2の筒壁52内の空気吹出通路を通り、その下流側上記吸気フード60の側壁部60b下部の外周囲(装置本体の側部)の空気吹出口53に供給される。そして、該空気吹出口53部分の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ54,54・・・によって、旋回方向のベクトルが付与され、強い螺旋状の旋回気流F1となって上記のように水平方向と下方の両方に吹き出される。
【0246】
この結果、該吹き出された螺旋状の吹出旋回気流の水平方向成分F1により、上記所定局所領域内の加熱調理器具から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように包囲する横風に強いエアカーテンが形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記排気ダクト2側の上記吸気フード60の集気用開口60a方向に向けて上記排気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の旋回吸気流F2が形成される。その結果、空調負荷を有効に削減することができる。
【0247】
また、以上の構成では、上記のように集気用開口60aを介して吸気ダクト2方向に流れる室内空気は、上記吸気フード60内において上述のように、ハの字形に並設されているグリスフィルタ80,80によってオイルミスト成分が確実に回収除去される。したがって、排気ダクト2内がオイルミスト成分によって詰まるようなこともなく、メンテナンスも容易になる。
【0248】
また、この参考例の場合、上記空気吹出口53は、例えば外気送風チャンバー50と吸気フード60の下端側開口面を上下方向に所定寸法だけオフセットすることによって上記外気送風チャンバー50の下端側開口部側壁の内周面と上記吸気フード60の側壁部外周面との間に形成される空間を利用して、吹出方向に所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0249】
したがって、該構成では、外気送風チャンバー50の下面側開口面と略同一の広い開口面積の集気用開口60aを形成することが可能となり、結局外気送風チャンバー50の外径は必要とする集気用開口60aの開口径に対応した外径のもので足りるようになり、それだけ装置本体をコンパクトに形成することができるようになる。
【0250】
また、この参考例のトルネード型給排気装置は、装置本体部分が全体として直方体形状をしていることから、壁が直交する部屋のコーナ部(角部)に設けることも容易になる。
【0251】
(実施の形態3)
次に図23および図24は、本願発明の実施の形態3に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0252】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上述の参考例5の構成において、その風向制御縁部55に上記実施の形態2のものと同様の作用を果たすスリット55a,55a・・・を設けたことを特徴としている。
【0253】
図23および図24中、符号50は、臭気や煙等汚染空気発生源を有する所定局所領域の上方部に設けられた例えば下面側が開口した略直方体形状の外気送風チャンバーであり、この外気送風チャンバー50の内側下方には、その天板部50aおよび側壁部50bとの間に各々所定の間隔を置いて角錐台形状の下方から上方に次第に小径となった排気方向への吸気フード60が上記外気送風チャンバー50の下端側開口面よりも所定寸法下方位置まで延びて一体に設けられている(オフセット設置)。そして、それにより、上記外気送風チャンバー50とその内側の吸気フード60との間に、後述する外気送風ダクト5の外気導入口5aを介して吸入した外気を、空気吹出口53方向に導く外気送風空間が形成されている。該外気送風空間は、上記吸気フード60の側壁部60bの外周に設けられた上下2段の第1の筒壁70と第2の筒壁52とによって、流速を増大させる整流通路70Rと空気吹出口53とが形成されている。また第1の筒壁70の下端を支持する隔壁(仕切板)70cによって、上記外気送風空間は第1,第2の給気空間51A,51Bに形成されている。なお、上記整流通路70Rは、例えば上述の各実施の形態における筒壁40内の整流通路40Rに対応するものとなっている。
【0254】
さらに、上記外気送風チャンバー50の天板部50aの一側部には、外気送風ダクト5を介して供給される外気を導入すべく上記外気送風ダクト5の外気導入口5aを接続する外気導入口接続用の開口部が、また上記外気送風チャンバー50の天板部50aおよび吸気フード60の天板部60aの中央部には吸気ダクト2の吸気口接続用の開口部が各々設けられ、それぞれ外気送風ダクト5の外気導入口5a、吸気ダクト2の吸気口2aがそれぞれ連通状態で接続され、それらの外気吸入端、内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2各々の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、排気作用が実現されるようになっている。
【0255】
ところで、この実施の形態の場合、上記空気吹出口53は、例えば、上記外気送風チャンバー50の下部側開口面(側壁部50b下端側開口面)内の第2の筒壁52と上記吸気フード60の側壁部60bの外周面との間にあって全周方向に連続して角環状に開口されており、その上方位置から下方位置外方に向けて所定の傾斜角で斜めに形成されている。そして、その空気吹出通路部分には、螺旋方向下方に所定の傾斜角を有した旋回流生成ステータ54,54・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0256】
また、上記吸気フード60の下端部61は、上記空気吹出口53の外周端よりも低くなるように、下方側に所定寸法ストレートに延設されて(曲げられて)略等径の筒体部を形成しており、その内側に広面積の集気用開口60aを形成している。そして、同集気用開口60aの上部位置左右には、空気清浄化手段として、上記筒状の下端部61とともに集気用開口60aを形成する断面ハの字形の集気用ガイド板64,64によって支持された油受け62,62を介してグリスフィルタ80,80が頂部を連結閉塞プレート63で互いに連結閉塞された状態で、ハの字状に下方側を開いて並設されており、上記集気用開口60aを介して下方側集気空間81内に吸込まれ、上方側集気空間82を経て吸気ダクト2の吸気口2a方向に流れて行く室内空気中のオイルミスト成分を同グリスフィルタ80,80で回収除去するようになっている。該オイルミスト成分の回収時において、グリスフィルタ80,80から流れ落ちるオイルは、下部側支持部材の開口62aを介して下方側油受け62,62内に留められ、所望の油取出通路を介して取り出される。
【0257】
そして、上記吸気フード60の上記筒状の下端部61の上端よりも上方側の吸気フード傾斜面部60cの外周面には、上記空気吹出口53から吹き出される吹出空気流を可能な限り水平方向にガイドするための風向制御縁部55が上記空気吹出口53に近接して設けられている一方、当該風向制御縁部55には、上述の実施の形態5のものと同様のスリット55a,55a・・・が設けられている。
【0258】
したがって、風向制御縁部55から吹き出された空気は、当該空気吹出口53を出て直ぐに風向制御縁部55の上面で水平方向外方にガイドされるようになり、効果的に吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、均一で乱れのない水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0259】
すなわち、上記のように空気吹出方向が略水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0260】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0261】
しかも、その場合において、上記風向制御縁部55には、上記上面側から下面側に貫通したスリット55a,55a・・・が設けられていて、図示のように、下方にも旋回空気流F1′が吹き出されるようになっている。
【0262】
このように、上記水平方向のみでなく、スリット55a,55a・・・を介して下方へも旋回空気流F1′を吹き出すことができるようにすると、上述の作用に加えて、下方への吹き出し旋回気流F1′によって下方から上方への吸込上昇気流F2の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。その結果、さらに局所領域の空調負荷をも削減することができる。
【0263】
したがって、以上の構成では、図示の状態で、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび排気ダクト2側の排気ファンが駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンの送風圧によって、先ず上記第1の給気空間51A内に吹き出される。そして、同第1の給気空間51Aから上記整流通路70R内を上流70a側から下流70b側へと流れることによって、より均一な流速の空気流となって上記外気送風チャンバー50内の外気送風空間の第2の給気空間51Bに入り、該第2の給気空間51Bから第2の筒壁52内の空気吹出通路を通り、その下流側上記吸気フード60の側壁部60b下部の外周囲(装置本体の側部)の空気吹出口53に供給される。そして、該空気吹出口53部分の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ54,54・・・によって、旋回方向のベクトルが付与され、強い螺旋状の旋回気流F1となって上記のように水平方向と下方の両方に吹き出される。
【0264】
この結果、該吹き出された横風に強い螺旋状の吹出旋回気流の水平方向成分F1により、上記所定局所領域内の加熱調理器具から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように包囲する横風に強いエアカーテンが形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記排気ダクト2側の上記吸気フード60の集気用開口60a方向に向けて上記排気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の旋回吸気流F2が形成される。
【0265】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテンによって包まれた加熱調理器具部分の煙や臭気等汚染した空気の確実な吸気、清浄化が可能となる。
【0266】
そして、その場合において、上記のように風向制御縁部55には、その上面側から下面側に貫通したスリット55a,55a・・・が設けられていて、さらに下方にも旋回空気流F1′が吹き出されるようになっている。
【0267】
したがって、例えば図23および図24に示すように、当該下方への吹き出し旋回気流F1′によって下方から上方への吸込上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。また、その結果、空調負荷を有効に削減することができる。
【0268】
また、以上の構成では、上記のように集気用開口60aを介して吸気ダクト2方向に流れる室内空気は、上記吸気フード60内において上述のように、ハの字形に並設されているグリスフィルタ80,80によってオイルミスト成分が確実に回収除去される。したがって、排気ダクト2内がオイルミスト成分によって詰まるようなこともなく、メンテナンスも容易になる。
【0269】
また、この実施の形態の場合、上記空気吹出口53は、例えば外気送風チャンバー50と吸気フード60の下端側開口面を上下方向に所定寸法だけオフセットすることによって上記外気送風チャンバー50の下端側開口部側壁の内周面と上記吸気フード60の側壁部外周面との間に形成される空間を利用して、吹出方向に所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、その上方側から下方側に向けて所定の傾斜角で斜めに形成されている。
【0270】
したがって、該構成では、外気送風チャンバー50の下面側開口面と略同一の広い開口面積の集気用開口60aを形成することが可能となり、結局外気送風チャンバー50の外径は必要とする集気用開口60aの開口径に対応した外径のもので足りるようになり、それだけ装置本体をコンパクトに形成することができるようになる。
【0271】
また、この実施の形態のトルネード型給排気装置は、装置本体部分が全体として直方体形状をしていることから、壁が直交する部屋のコーナ部(角部)に設けることも容易になる。
【0272】
(参考例6)
次に図25は、本願発明の参考例6に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0273】
この参考例のものは、上述した参考例3のトルネード型局所換気装置と同様の構成において、その風向制御縁部14を上記吸気フード10自体に設けるのではなく、それとは別体の同一曲率形状で上下方向の長さが短かいドーム部材14aの外周縁を水平方向に折り曲げることによって形成するようにし、これを上記吸気フード10と相互に重ね合わせて設けることにより、その取付けを容易にする一方、上記気流制御部である筒壁40の下端側の長さを短くして下方側の開口40b部分にパンチグプレートよりなるその整流板40Pを設けて整流機能を、さらに大きく向上させたことを特徴としている。
【0274】
その他の構成および作用は、上述の参考例3のものと基本的に同一である。
【0275】
なお、上記整流板40Pは省略することももちろん可能である。
【0276】
(参考例7)
次に図26は、本願発明の参考例7に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0277】
この参考例のものは、上記参考例6のトルネード型局所換気装置の構成において、上記風向制御縁部14の設置角度、すなわち空気吹出口3からの空気吹出角θを水平状態(θ=0°の状態)から下向き方向に所定角傾斜させたものである(θ>0°)。このようにした場合にも、上述の参考例1において説明したように、同吹出角θがθ=0°〜30°の範囲にある場合おいては、横風に強い有効な換気作用を実現することができる。
【0278】
(参考例8)
次に図27は、本願発明の参考例8に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0279】
この参考例のものは、上記参考例3,6のトルネード型局所換気装置と略同様のトルネード型局所換気装置の構成において、前述のような風向制御縁部14を設けることなく、空気吹出口3そのものを水平方向に向けて形成したことを特徴としている。
【0280】
図27中、先ず符号4は、例えば焼肉店のグリル部等所定局所領域の上方部に設けられた例えば略円錐形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、内側に同形状の第1の送風空気旋回空間4cを形成している。この外気送風チャンバー4の下部側開口部下方には、上下方向に所定の間隔を置いてオフセット配置された下方側から上方側に次第に開口径が小さくなる側板100aおよび天板100bよりなる円錐台形状の空気吹出口形成部材100を介して比較的深さの浅いドーム形状の排気方向への吸気フード10が設けられている。該吸気フード10は、その下端10d側集気用開口10aが下方側所定局所領域に対向する形で、その上部側肩部10cおよび天板部10bよりなるドーム部側が、上記空気吹出口形成部材100の内側に収納されている。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4の下端側仕切板41(後述)とその下方の空気吹出口形成部材100の天板部100bとの間に、後述する外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して導入した外気を有効に旋回させながら水平方向に吹き出すための第2の送風空気旋回空間4d(中央部側)と空気吹出通路とを備えた空気吹出口3が換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、全周方向に連続して環状に形成されている。
【0281】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の第1の送風空気旋回空間4c内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、例えば図27に示すように、上記外気送風ダクト5からの外気が供給される第1の送風空気旋回空間4cと空気吹出口3側半径方向外方に広がる第2の送風空気旋回空間4dとを仕切る仕切板41の中央部に立設された後述する吸気ダクト2よりも所定寸法大径の筒壁40と該筒壁40の下端側開口40b面に設けられた多数の整流穴を有する整流板40Pより形成されている。仕切板41は、上記第1の送風空気旋回空間4cの底部にあって、その外周端を上記外気送風チャンバー4の下端側開口部内周壁面に取り付けて支持されている。
【0282】
該筒壁40は、以下に述べる吸気ダクト2の外周囲にあって、吸気ダクト2との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口40aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口40bは仕切板41に連続して支持されていて、上記上方側第1の送風空気旋回空間4cと下方側第2の送風空気旋回空間4dとを相互に連通させ、上記第1の送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞るとともに整流板40Pの整流穴を通すことによって流速分布を均一化させながら、半径方向に開口した空気吹出口3の上流側第2の送風空気旋回空間4d側に流す環状の整流通路40Rを形成している。
【0283】
さらに、上記外気送風チャンバー4内の第1の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび第1,第2の送風空気旋回空間4c,4d、空気吹出通路形成部材100、吸気フード10を各々上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置して開口するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。
【0284】
そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の同図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0285】
さらに、上記吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0286】
一方、上記空気吹出口3は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部側仕切板41と上記吸気フード10の天板部10aおよび肩部10cを覆う上記空気吹出通路形成部材100の天板部100b外周面との間にあって半径方向に所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、水平方向に形成されている。そして、その第2の送風空気旋回空間4dに続く水平方向の空気吹出通路部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ(旋回流生成手段)101,101・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0287】
この旋回流生成ステータ101,101・・・は、例えば図27に示すように、空気吹出通路形成部材100の天板部100bの上面側に固定して設けられている。
【0288】
したがって、該構成では、上記第1の送風空気旋回空間4cから整流通路40R、第2の送風空気旋回空間4dを経て半径方向外方側に水平に開口された上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流は、当該水平方向の空気吹出通路を有した空気吹出口3を通ることにより、吹出気流の風速を減速させることなく水平方向に安定して吹き出されるようになり、気流分布が均一で乱れのない略水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0289】
一般に空気吹出口3から吹き出される空気流は、その下向き方向の角度を小さくして、吹出方向を外向きにすると、吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0290】
したがって、上記のように空気吹出口3を水平方向に形成して空気流の吹出方向が水平方向になるようにすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0291】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さく、半径方向成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、ドラフト感も小さくなる。
【0292】
(参考例9)
次に図28は、本願発明の参考例9に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0293】
この参考例のものは、上記参考例8のトルネード型局所換気装置の構成において、その空気吹出口3の空気吹出角θを、上記実施の形態3又は10のようにθ=0°〜30°範囲内で所定角θだけ下向きに変更したことを特徴としている。
【0294】
このようにした場合にも、上記参考例1又は7の場合と全く同様の横風に強い有効な換気作用を実現することができる。
【0295】
(参考例10)
さらに図29〜図33は、本願発明の参考例10に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0296】
この参考例のトルネード型局所換気装置は、上記各参考例および実施の形態の場合と同様に、一例として例えば一般家庭の台所又は飲食店の業務用厨房等におけるガステーブル等所定局所領域としての加熱調理器具の上方部に設けられ、当該加熱調理器具の外周囲上空を室外から導入した外気による略水平状態の螺旋状の旋回空気流F1によってエアカーテン状に包み込む一方、当該エアカーテン状の螺旋状の旋回空気流F1内中心部に作用する吸気方向への吸引負圧により当該エアカーテン状の螺旋状の旋回空気流F1内において上方に向けて生じる竜巻状の吸気旋回気流F2を形成せしめ、該竜巻状の上昇旋回気流F2によって上記所定局所領域の加熱調理器具等から発生する煙や臭い等を効率良く吸引して室外に排気できるようになっており、その場合において、特に上記螺旋状の旋回空気流F1を吹き出す送風チャンバー部分を複数のユニットに分割構成してコンパクト化したことを特徴とするものである。
【0297】
先ず同換気装置本体の全体的な構成を示す図29〜図31中、符号22は上記臭気や煙等汚染空気発生源を有する所定局所領域の上方部に設けられた例えば下面側が開口し、該開口部が集気用開口21aに形成された略直方体形状の吸気フードであり、この吸気フード22の上部外周囲(4方部位)には、下部側に位置して背面側から前面側水平方向に開口した空気吹出口24を具備する送風チャンバー(給気チャンバー)90が着脱可能に取り付けられている。
【0298】
また、該吸気フード22の上記集気用開口21aの上方部には、下方側所定局所領域から出る室内空気中のオイルミスト成分を回収除去するための、例えば金属メッシュ構造のグリスフィルタ25,25が設けられている。
【0299】
このグリスフィルタ25,25は、図示のように、下方側樋状の油受け26および上方側隔壁状の取付板28,28を介してVの字状に上方側を開いて並設されており、上記集気用開口21aを介して上方に吸込まれ、排気ダクト方向に流れて行く室内空気中のオイルミスト成分を確実に回収除去する。該オイルミスト成分の回収時において、上記グリスフィルタ25,25から流れ落ちるオイルは、上記下方側油受け26内の一端側方向に下降傾斜した油留り部27内に留められ、上記一端側低位部から外部への所望の油取出通路を介して取り出される。
【0300】
ところで、この参考例の上記送風チャンバー90は、図示のように、上記直方体形状の吸気フード22上部の前後左右各面に対応する4組の相互に独立した樋状の送風チャンバーユニット90a〜90dよりなっている。
【0301】
すなわち、該送風チャンバーユニット90a〜90dの各々は、例えば図32に示すように、天板37a、前板37b、背板37c、底板37dを有する断面方形構造の長細い箱体よりなり、該箱体の内部を底板部33aと上部側垂直板部33bよりなる仕切板33によって、大容積の給気導入空間32と上下方向に延びる小容積の背板37c側整流通路34とに区画し、底板37d側の上部に設けた背面側から前面側への仕切板33の底板部33aとともに、上記上方から下方にストレートに延びた整流通路34の下流部を上記背面側から前面側水平方向に通路方向を変えて延長させることによって、背面側から前方側水平方向に開口した空気吹出通路を形成している。そして、該水平方向の空気吹出通路途中部分に螺旋方向に所定の傾斜角を有した旋回流生成ステータ(旋回流生成手段)36,36・・・を長手方向に所定の間隔を保って並設するとともに同通路の下流域を水平方向に開口する空気吹出口24に構成している。
【0302】
一方、天板部37aには給気ダクト接続口32aが設けられており、図示しない給気ダクトを介して吸入した外気は、一旦上記給気空間32内に導入されて動圧分布が安定化された後に、さらに仕切板33を介して上記整流通路34に供給され、同整流通路34を介して整流されて流速分布が均一化された空気が上記空気吹出口24に供給されるようになっている。そして、同空気吹出口24の空気吹出通路部分の上記旋回流生成ステータ36,36・・・によって旋回方向のベクトルが付与された後に、上記所定局所領域の外周囲を覆うように水平方向に吹き出される。
【0303】
そして、該構成の送風チャンバーユニット90a〜90dは、それぞれその背板37c側を介して上記吸気フード22の側板22部分に取り付けられている。
【0304】
一方、上記吸気フード22の天板部22aの中央部には、排気ダクト接続口21bが設けられ、該排気ダクト接続口21bを介して図示しない排気ダクトが連通状態で接続されるようになっており、その内気排出端が戸外に延設されている。そして、上記給気ダクト、排気ダクト各々の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、排気ファン(吸気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気供給作用、内気排気作用が実現されるようになっている。
【0305】
また、上記吸気フード22の下端部22cは、上記送風チャンバーユニット90a〜90dの各空気吹出口24位置よりも低くなるように、下方側に所定寸法ストレートに延びて略等径の筒体部を形成しており、その内側に広面積の集気用開口21aを形成しているが、同集気用開口21aの外周縁部分では、図3に示すように内側上方にU状に曲げられて油受け溝23を形成している。そして、その集気空間21内上方位置には、集気される室内空気F2の吸気流速を高めるとともに、その流れを上記中央部側グリスフィルタ25,25方向にガイドする外周側から中央部方向に昇り傾斜した集気用ガイド板29,29,29,29が設けられている。したがって、上記吸気フード22の内周面および集気用ガイド板29,29,29,29に付着した後、次第に流下する油は上記油受け溝23内に留められて外部に排出されるとともに、竜巻状に上昇する室内空気流F2がスムーズにグリスフィルタ25,25を通って高流速で排気ダクト方向に流れされるようになっている。
【0306】
以上のような構成では、例えば図31〜図33に示すように、上記給気ダクト側の外気送風ファンおよび排気ダクト側の排気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記給気ダクトを介して給気ダクト接続口32aに導かれた外気が、外気送風ファンの送風圧によって上記給気空間32内に導入される。そして、同給気空間32内で動圧分布が均一化された後、整流通路34を通ることにより、より均一な高流速の空気流となって上記送風チャンバーユニット90a〜90dの下部側にあって上記吸気フード22の外周囲(換気装置本体の側部)に水平方向に開口して設けられた空気吹出口24,24,24,24に供給される。そして、該空気吹出口24,24,24,24の水平方向の空気吹出通路を通過する時に、上記旋回流生成ステータ36,36・・・によって、旋回方向のベクトルが付与され、強い螺旋状の旋回気流F1となって下方側局所領域にある加熱調理器具等の外周囲上方に略水平に吹き出される。
【0307】
その結果、該水平方向に吹き出され、水平状態で旋回する螺旋状の吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内の加熱調理器具等から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように包囲するエアカーテンが形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記排気ダクト側の上記吸気フード22の集気用開口21a方向に向けて集気用ガイド板29,29で絞られながら上記排気ファンの吸引力により下方から上方に高流速で上昇する竜巻状の大きな吸引力の旋回吸気流F2が形成される。
【0308】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテンによって包まれた加熱調理器具部分の煙や臭気等汚染した空気の確実な吸気、清浄化が可能となる。
【0309】
以上のように、この参考例のトルネード型局所換気装置の構成では、空気吹出口3およびその空気吹出通路そのものが吸気フード22の側部にあって水平方向に延びて設けられている。
【0310】
したがって、該構成では、整流通路34から空気吹き出し通路を経て上記空気吹出口3から吹き出される吹出気流が、水平方向に安定したものとなり、上記所定局所領域の上方に気流分布が均一で乱れのない略水平方向の旋回気流よりなるエアカーテンを生成できるようになる。
【0311】
一般に空気吹出口3から吹き出される空気流は、その下向き方向の角度を小さくして、吹出方向を外向きにするほどドラフト感を与える欠点はあるが、吸気口側の吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0312】
したがって、上記のように空気流の吹出方向が略水平方向になるようにすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0313】
また、同装置の構成によると、送風チャンバー90部分がコンパクトにユニット化され、吸気フード22の外周囲部分に対して簡単に取り付けられるようになっているので、換気装置本体側に空気吹出口24,24,24,24を、換気装置本体中央部に集気用開口21aを備えた構造のトルネード型給排気装置を、簡単、かつ低コストに提供できるようになる。
【0314】
また、その結果、吸気フード22部分が従来一般の換気扇構造であるような場合にも、容易にアレンジして適用することができるようになるので、より低コストなものにすることができる。
【0315】
さらに、集気用ガイド板29,29・・の設置により、集気用開口21aの開口径の大きさに拘わらず、吸気風速の向上効果を得ることができる。
【0316】
(実施の形態4)
次に図34および図35は、本願発明の実施の形態4に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0317】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、一例として例えば焼肉店の各客席テーブルのグリル部等所定局所領域における加熱調理器具の上方部に設けられ、当該加熱調理器具の外周囲を室外から導入した外気による略水平流状態の空気流F1によってエアカーテン状に包み込む一方、当該エアカーテン状の空気流F1内中心部に作用する吸気方向への吸引負圧により当該エアカーテン状の空気流F1内において上方に向けて生じる竜巻状の吸気旋回気流F2を形成せしめ、該竜巻状の上昇旋回気流F2によって、上記所定局所領域の加熱調理器具等から発生する煙や臭い等を効率良く吸引して室外に排気できるように構成しており、その場合において、上記水平流を形成するための空気吹出口113を、吸気ダクト2の吸気口2aを内側に開口させた吸気フード10の上方部に設置することにより、来客等加熱調理器具の使用者にドラフト感を与えず、しかも給気側への誘引流れによる排気漏れを生じさせないようにしたことを特徴とするものである。
【0318】
図34中、先ず符号2は、天井部から下方に延設され、上記焼肉店の客席テーブルのグリル部等所定局所領域の上方部で開口した吸気ダクト、次に110は同吸気ダクト2の外周に所定の間隔を保って一体に設けられた上下方向に所望の長さを有する円筒形状の外気送風管(給気管)であり、この外気送風管110の下方には、同外気送風管110の下端側開口部130との間に所定の間隔を置いて、天板10b部分が扁平で所定幅cの水平面部を有する深さの浅いドーム形状の吸気フード10が、その集気用開口10aを下方側に向け、上記吸気ダクト2の吸気口2aの外周を囲む状態で、同吸気ダクト2の下端部に着脱可能に係止して設けられている。そして、それにより、先ず上記外気送風管110とその内側の吸気ダクト2との間に、外気送風ダクト(給気ダクト)5の外気導入口5aを介して接線方向に導入した外気を有効に旋回させながら後述する空気吹出口113方向に導く環状の外気送風空間(給気空間)111が形成され、そこで上記空気吹出口113に供給する空気流を予じめ所定流速の旋回気流に形成するようになっている。
【0319】
また、空気吹出口113は、上記外気送風管110の下端側開口部130と上記吸気フード10の扁平な天板部10bとが上下方向に所定間隔だけオフセットされることによって、上記外気送風管110の下端側開口部130と上記吸気フード10の扁平な天板部10bの水平面部との間に位置して上記吸気ダクト2外周の全周方向に亘って形成され、上記吸気ダクト2、外気送風管110、吸気フード10よりなる換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ上記吸気フード10の上方部に位置して水平方向に開口されている。
【0320】
さらに、上記外気送風ダクト5の外気吸入端、上記吸気ダクト2の内気排出端は、それぞれ戸外に延設されている。これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の各々図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0321】
さらに、上記吸気ダクト2の吸気フード10内における吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内集気用開口10aの上方部に集気された汚れた内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には前述の各参考例および実施の形態と同様に油受け溝を有する断面U状の油受けが各々設けられる(図示省略)。
【0322】
なお、112は外気送風空間111上端のシール部である。
【0323】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、上記外気送風ファンからの送風圧によって上記外気送風管110の外気送風空間111内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同外気送風空間111内に流入した空気が、該環状の外気送風空間111内をその上下方向の長さに応じて上方から下方に所定の時間をかけて流れる段階で流速が均一化される。
【0324】
そして、該流速が均一化された空気流が、その下端側開口部130から上記のように空気吹出口113方向に旋回しながら均等に送風されて、上記外気送風管110の下端側開口部130と上記吸気フード10の扁平な天板部10b水平面部との間に位置して全周方向に連続して設けられた空気吹出口113に供給される。そして、該空気吹出口113に供給された空気は、上記扁平な吸気フード天板部10bの水平面部によって水平方向外向きにガイドされ、全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となって、下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆うように略水平方向に吹き出される。
【0325】
その結果、該螺旋状に旋回しながら水平方向に流れる安定した吹出旋回気流F1により、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように確実に包囲する、横風に強いエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された上記吸気ダクト2の吸気口2a方向に向けて上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の吸引力の大きな安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0326】
そして、それにより上記水平方向に流れる螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0327】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0328】
特に、以上の構成では、上記外気送風管110の下端側開口部130から吹き出される吹出気流が、同開口部130を出て直ぐに吸気フード10の扁平な天板部10bの水平面部に衝突し、その水平面で速やかに水平方向外方にガイドされることにより、吹出気流の風速を減速させることなく吹出方向を水平方向に安定させることができ、流速分布が均一で乱れのない水平方向の旋回気流を生成できるようになる。その結果、横風に対する安定度が向上する。
【0329】
そして、このように空気吹出方向が水平方向となる外吹き状態にすると、その吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。そして、天井部側の空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができるようになり、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減することもできる。
【0330】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さくなる一方、半径方向の成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、逆にドラフト感も小さくすることができる。
【0331】
しかも、本実施の形態の構成では、その場合において、上記のような構成の空気吹出口113が、上記吸気フード10の上方部にあって、同吸気フード10の扁平な天板部10bの水平面部を利用して設けられている。
【0332】
したがって、例えば図34中に示しているように、当該空気吹出口113が、吸気フード10の下面側集気用開口10aに対して、上下方向の距離a、半径方向の距離b共に大きくなり、図35に示すように、空気吹出口113からの吹出気流F1の集気用開口10a側への作用流F1′,F1″・・・も前述の各参考例および実施の形態のものに比べて遥かに弱くなり、来客M,Wに与えるドラフト感もほとんどなくなることに加え、同吹出気流F1による排気流F2の誘引流れF2′を可及的に抑制して吸気側に導入させられるので、排気効率をも十分に向上させることができる。
【0333】
特に同一給気風量の場合に、従来のものに比べて、吸気フード10の開口縁部下端10dにおける排気流F2の誘引流れF2′が小さくなることから、従来よりも給気風量をアップすることができるようになり、より十分な風量の横風に強い吹出気流を形成することができる。
【0334】
さらに、前述の各参考例および実施の形態のものと比べて、空気吹出口形成部材等が不要になって、構成部材の数も少なくなり、その構成自体もシンプルになるので、製品コストも大幅に削減することができる。
【0335】
(実施の形態5)
次に図36は、本願発明の実施の形態5に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0336】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態4と同様の場合において、特に空気吹出口113部分に十分な長さの空気吹出通路113aを形成し、上述のように水平方向に吹き出される空気流F1の吹出状態を一層安定させるようにしたことを特徴とするものである。
【0337】
そのために、上述の外気送風管110の下端側開口部130の外周に、略上述の吸気フード10の天板10b側水平面部の幅cと同じ幅の水平板(ドーナツ板)114を設け、該水平板114と上記吸気フード10の扁平な天板部10bの水平面部との間に半径方向に相当に長い空気吹出通路113aを形成するようにし、その外周端を空気吹出口113としている。
【0338】
このような構成によれば、上記実施の形態4のものに比べて、同空気吹出通路113aによる水平方向外向への吹出気流案内作用により、吹き出される空気流F1が、より安定した乱れのない水平流となる。
【0339】
(実施の形態6)
次に図37は、本願発明の実施の形態6に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0340】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態5と同様の場合において、さらに空気吹出通路113aの下流部分に、吹出気流整流用の案内羽根として、それぞれ螺旋方向に、前述の各実施の形態のものと同様の所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ115,115・・・を全周方向に所定の間隔を保って並設したことを特徴とするものである。
【0341】
そして、それによって前述の各実施の形態のものと同様に、空気吹出口113から吹き出される吹出気流F1の旋回成分を強くし、外乱に対する安定度を向上させたものである。
【0342】
(実施の形態7)
次に図38は、本願発明の実施の形態7に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0343】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態6と同様の場合において、さらに上記外気送風管110の下端側開口部130にドーナツ板状のパンチングプレートよりなる整流部材116を設けて、外気送風空間111から空気吹出通路113aに供給される旋回空気の流速分布をより均一にし、より安定した吹出気流F1を実現できるようにしたものである。
【0344】
(実施の形態8)
次に図39は、本願発明の実施の形態8に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0345】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態6と同様の場合において、さらに上記外気送風管110の下端側空気吹出通路113aの上流部に上記外気送風管110と略等径のスリーブ状のパンチングプレートよりなる整流部材117を設けて、外気送風空間111から空気吹出通路113aに供給される旋回空気の流速分布をより均一にし、より安定した吹出気流F1を実現できるようにしたものである。
【0346】
(実施の形態9)
次に図40は、本願発明の実施の形態9に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0347】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態7における外気送風管110を上下方向に長く形成して、その上方部側で上述した外気送風ダクト5と接続する一方(上方側は切断して図示を省略している)、下方部側を図示のように上下2組に分割し、それらの外周囲を前述の参考例6,7,8のものと同様の上部から下部にかけて次第に内径が拡大した漏斗形状の外気送風チャンバー4で囲繞し、その内部に同様の送風空気旋回空間4cを設けている。そして、上方側第1の外気送風管110Aを上記実施の形態7のものと同様の外気を旋回させて供給する作用を果たす上述の外気送風管として機能させる一方、下方側第2の外気送風管110Bを送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞ることによって流速分布を均一化させる前述の参考例6,7,8の筒壁40と同様の気流制御機能を持たせたことを特徴としている。そして、その場合において、その下端側の開口110b部分にパンチングプレートよりなる整流部材116を設けて、その整流機能を、さらに大きく向上させている。
【0348】
したがって、以上の構成では、今例えば上記外気送風ダクト5側の外気送風ファンおよび吸気ダクト2側の吸気ファンがそれぞれ駆動されたとすると、先ず上記外気送風ダクト5を介して外気導入口5aに導かれた外気が、外気送風ファンからの送風圧によって上記第1の外気送風管110Aの外気送風空間111a内に接線方向に向けて吹き出される。そして、それにより旋回方向に所定のレベルの動圧を伴って同外気送風空間111a内に流入した空気が、当該外気送風空間111a内で旋回流に形成される。
【0349】
そして、さらに容積の大きい外気旋回空間4cに導入されて、流速が均一化される。その後、上記通路径が小さくなった上下方向に所定の長さを有する環状の整流通路111bを有する第2の外気送風管110B内に上端側開口110aの全周方向から均等に流入することになり、該環状の整流通路111b内を所定の時間をかけて流れる段階で絞られて、さらに流速が均一化される。
【0350】
そして、該さらに流速が均一化された空気流が、下端側開口110bから上記のようにパンチングプレートよりなる整流部材116で整流され、上記第2の外気送風管110Bの下端側開口110b外周の水平板114と上記吸気フード10の扁平な天板部10bの水平面との間に周方向に連続して設けられた空気吹出口113の空気吹出通路113aに供給される。そして、該空気吹出口113の空気吹出通路113aを通過する時に、上記旋回流生成ステータ115,115・・・によって、さらに大きく旋回方向のベクトルが付与され、より強く全周方向に気流速度が均一な安定した螺旋状の旋回気流F1となった後、さらに同空気吹出通路113aの作用で、下方側所定局所領域にある加熱調理器具の外周囲を覆い、横風等外方からの外乱風を有効に遮断するように水平方向に吹き出される。
【0351】
その結果、該外乱風に強い螺旋状の安定した水平方向の吹出旋回気流F1により、送風量を増大しなくても、上記所定局所領域内から出る煙や臭気を周囲に拡散しないように確実に包囲するエアカーテン流が形成されるとともに、その中心軸方向内側には、それと逆方向の上記吸気ダクト2の、上記吸気フード10の集気用開口10a面付近まで筒状に延設された吸気口2a方向に向けて、上記吸気ファンの吸引力により下方から上方に上昇する竜巻状の大きな吸引力の安定した旋回吸気流F2が形成される。
【0352】
そして、それにより上記螺旋状の吹出旋回気流F1よりなるエアカーテン流によって包まれた所定局所領域からの煙や臭気等汚染した空気の確実な排気、清浄化が可能となる。
【0353】
また、このように吸込み気流が竜巻状となると、上昇気流の上昇速度が向上し、一時的又は瞬間的に吹き込む横風による吹出気流の乱れからの立ち直りが速くなる。
【0354】
また、上記図35に示されるのと同様の作用が生じ、来客へのドラフト感も小さくなり、さらに排気漏れも少なくなる。
【0355】
(実施の形態10)
次に図41は、本願発明の実施の形態10に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0356】
この実施の形態のものは、上記実施の形態9(図40)のトルネード型局所換気装置の構成において、その空気吹出口113の空気吹出角θを、上記参考例3,7又は9のようにθ=0°〜30°の範囲内で所定角θだけ下向きに変更したことを特徴としている。
【0357】
このようにした場合にも、その他の参考例および実施の形態の場合と略同様の横風に強い有効な換気作用を実現することができる。
【0358】
(実施の形態11)
次に図42は、本願発明の実施の形態11に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0359】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態9と同様の場合において、さらに上記吸気フード10の扁平な天板部10b上に、その水平面部の直系よりも大径の水平板119を設け、その外周縁119bを吸気フード10の肩部10cよりも若干外方に突出させることによって、水平方向外方への吹出気流F1の吸気フード2外周面側への付着を抑制し、給気方向への誘引排気流を可及的に低減するようにしたものである。
【0360】
なお、符号119aは、基部側吸気ダクト2への嵌合部を示している。
【0361】
(実施の形態12)
次に図43は、本願発明の実施の形態12に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0362】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態11と同様の場合において、さらに上記水平板119の吸気ダクト側嵌合部119a位置に上方側から半径方向外方側へのアール面状の送風ガイド部材120を設けて、外気送風管110Bからの空気流が圧損なくスムーズに水平方向外向に吹き出されるようにしたものである。
【0363】
(実施の形態13)
次に図44は、本願発明の実施の形態13に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0364】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態12と同様の場合において、さらに上記空気吹出口113の下流端側上部に位置する外気送風チャンバー4の下端を、内側水平方向に折り曲げることによって、図示のような扁平なエッジ部4gを形成し、空気吹出領域の上下両位置での流れを、より一層スムーズにするようにしたものである。
【0365】
(実施の形態14)
次に図45は、本願発明の実施の形態14に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0366】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記参考例8と略同様の構成のトルネード型局所換気装置を、同参考例8のような空気吹出口形成部材100を使用することなく構成したことを特徴とするものである。
【0367】
図45中、先ず符号4は、略円錐台形状の外気送風チャンバー(給気チャンバー)であり、内側に同形状の送風空気旋回空間4cを形成している。この外気送風チャンバー4の下部側開口部下方には、上下方向に所定の間隔を置いてオフセット配置された下方側から上方側に次第に開口径が小さくなる天板部10bが特に扁平な円錐台形状の深さの浅いドーム形状の吸気フード10が設けられている。該吸気フード10は、その下面側集気用開口10aが下方側所定局所領域に対向する形で、その上部側天板部10bが、上記外気送風チャンバー4の下部に対向している。そして、それにより、上記外気送風チャンバー4の下端側にあって仕切板としての作用も果たす水平板114とその下方側吸気フード10の天板部10bとの間に、外気を有効に旋回させながら水平方向外向に吹き出すための半径方向に延びる空気吹出通路113aを備えた空気吹出口113が換気装置本体(給排気装置本体)の側方に位置し、かつ全周方向に連続する形で環状に形成されている。
【0368】
ところで、上記外気送風チャンバー4内の送風空気旋回空間4c内には、上記吸気フード10の上方部側に位置して、上記のようにして導入された旋回方向への空気流の流速分布を均一化するための流速制御構造を有した気流制御手段が設けられている。この気流制御手段は、上記外気送風ダクト5からの外気が供給される送風空気旋回空間4cと空気吹出口113側半径方向外方に広がる水平板114の中央部に立設された吸気ダクト2よりも所定寸法大径の外気送風管110(図27の筒壁40に対応)と該外気送風管110の下端側開口110b面に設けられた多数の整流穴を有する整流部材(図示省略)より形成されている。
【0369】
該外気送風管110は、以下に述べる吸気ダクト2の外周囲にあって、吸気ダクト2との間に所定の間隔を保ち得るに十分な内径寸法のものに構成されている。そして、その上端側開口110aは上記外気送風チャンバー4の天板部4aとの間に所定の間隔を保ち、また下端側開口110bは水平板114に連続して支持されていて、上記上方側送風空気旋回空間4cと下方側空気吹出通路113aとを相互に連通させ、上記送風空気旋回空間4c側の旋回気流をその通路径を絞るとともに図示しない整流部材の整流穴を通すことによって、その流速分布を均一化させながら、半径方向に開口した空気吹出口113の空気吹出通路113a上流側に流す環状の整流通路110Rを形成している。
【0370】
さらに、上記外気送風チャンバー4内の送風空気旋回空間4c部分には、室外から供給される外気を斜め接線方向(旋回方向)に向けて導入すべく上記外気送風ダクト5先端側の曲成された外気導入口5aが連通状態で接続されている。また、上記吸気フード10には、上記外気送風チャンバー4の天板(頂部)4aおよび送風空気旋回空間4c、吸気フード10を各々上下方向に貫通して導入され、その下端側吸気口2aが上記吸気フード10の集気用の開口10a面付近に位置して開口するように筒状に延設(突設)された吸気ダクト(排気ダクト)2が連通状態で接続されている。
【0371】
そして、それら外気送風ダクト5の外気吸入端、吸気ダクト2の内気排出端がそれぞれ戸外に延設されている。そして、これら外気送風ダクト5、吸気ダクト2の図示しない戸外への延設端には、例えば多翼送風機(シロッコファン)よりなる外気送風ファン、吸気ファン(吸排気ファン)がそれぞれ設けられ、それらの駆動により各々対応する外気送風作用、吸排気作用が実現されるようになっている。
【0372】
さらに、上記吸気ダクト2の吸気口2aの上部外周には、上記吸気フード10内に集気された内気を吸引する補助吸気口2b,2b・・・が、また下端には油受け溝7aを有する断面U状の油受け7が各々設けられている。
【0373】
一方、上記空気吹出口113は、上述のように、上記外気送風チャンバー4の下端部側水平板114と上記吸気フード10の扁平な天板部10b上の水平面部との間にあって半径方向外方に所定の通路長さを有して全周方向に連続して環状に開口されており、水平方向の空気吹出通路113aを形成している。そして、同水平方向の空気吹出通路113aの下流部分には、それぞれ螺旋方向下方に所定の傾斜角(ラジアル角)を有した多数枚の旋回流生成ステータ(旋回流生成手段)115,115・・・が全周方向に所定の間隔を保って並設されている。
【0374】
したがって、該構成では、上記送風空気旋回空間4cから整流通路110Rを経て半径方向外方側に水平に開口された上記空気吹出口113から吹き出される吹出気流は、当該水平方向の空気吹出通路113aを有した空気吹出口113を通ることにより、吹出気流の風速を減速させることなく水平方向に安定して吹き出されるようになり、気流分布が均一で乱れのない略水平方向の旋回気流を生成できるようになる。
【0375】
一般に空気吹出口113から吹き出される空気流は、その下向き方向の角度を小さくして、吹出方向を外向きにすると、吸込み領域は広がり、油煙漏れは少なくなる。
【0376】
したがって、上記のように空気吹出口113を水平方向に形成して空気流の吹出方向が水平方向になるようにすると、空気調和機等からの横風に対抗する力が高まり、横風による乱れの少ない、より安定したエアカーテン流を形成することができ、同じ横風環境下での必要換気量を削減することができる。また、それによって、空調設備費、ランニングコストを削減できる。
【0377】
さらに、鉛直方向の速度成分が小さく、半径方向成分は、距離が離れるにしたがって2乗で減衰していくため、ドラフト感も小さくなる。
【0378】
(実施の形態15)
次に図46は、本願発明の実施の形態15に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成および作用を示している。
【0379】
この実施の形態のものは、上記実施の形態14のトルネード型局所換気装置の構成において、その外気送風チャンバー4側水平板114の位置を、所定寸法上方に高くして空気吹出通路113aの幅を広くし、その吹出端に上記実施の形態13と同様のエッジ部4gを設けたことを特徴としている。
【0380】
このようにした場合にも、上記各実施の形態の場合と全く同様の横風に強い有効な換気作用を実現することができ、ドラフト感を下げて、排気効率を向上させることができる。
【0381】
(実施の形態16)
さらに図47は、本願発明の実施の形態16に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0382】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態15の場合において、さらに上記実施の形態11,12,13と同様の水平板119を設けて、水平方向への空気吹出気流の案内作用を向上させたことを特徴とするものである。
【0383】
(実施の形態17)
さらに図48は、本願発明の実施の形態17に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0384】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態16と同様に水平板119を設けた場合において、さらに上方側水平板114の位置を上方に上げて設置するとともに、気流制御手段としての外気送風管110を前述の参考例1のもののように、上記水平板(仕切板)114の上下両方向に突出させて設けたことを特徴とするものである。
【0385】
このような構成にすると、下方側空気吹出通路113aの上下高さが拡大され、バッファ空間としての作用が生じて、同通路113a部分での気流の整流作用が向上する。
【0386】
(実施の形態18)
さらに図49は、本願発明の実施の形態18に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0387】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態4と略同様の構成において、上記吸気フード10の天板部10bの扁平度を高くして、上記実施の形態11,12,13と同様の水平板119を設ける一方、その上方の外気送風管110の下端側開口部130をパンチングプレート122により形成して、それを水平方向外方への空気吹出口113としたものである。
【0388】
このようにすると、上記パンチングプレート122により、空気吹出口113部分での整流作用が生じる一方、水平板119により水平方向への気流案内作用が高まる。
【0389】
(実施の形態19)
さらに図50は、本願発明の実施の形態19に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0390】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態6と同様の構成において、上記吸気フード10の天板部10bの扁平度を高くし、実施の形態11,12,13と同様の水平板119を設けて、同様に水平方向外方への気流案内作用を向上させたものである。
【0391】
(実施の形態20)
さらに図51は、本願発明の実施の形態20に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0392】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態19の構成において、さらに外気送風管110と水平板114との取付角をアール面状のものとし、上方から下方、下方から水平方向への吹出方向変更時の流れをスムーズにするようにしたものである。
【0393】
(実施の形態21)
さらに図52は、本願発明の実施の形態21に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0394】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態19の構成において、その外気送風管110および水平板114の外周に、上記実施の形態15のものと同様の外気送風チャンバー4を設けるとともに、該外気送風チャンバー4下端の内側に上記実施の形態13のものと同様のエッジ部4gを設けたことを特徴とするものである。
【0395】
(実施の形態22)
さらに図53は、本願発明の実施の形態22に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0396】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態21の構成において、外気送風管110と水平板114を上下に分離する一方、例えば水平板114をパンチングプレートよりなる整流板124としたことを特徴とするものである。
【0397】
このような構成によると、外気送風管110の下端側開口部130からの旋回空気が外気旋回空間4c内で緩やかに整流され、さらに整流板124で整流されて、空気吹出通路113aに供給されるようになる。
【0398】
(実施の形態23)
さらに図54および図55は、本願発明の実施の形態23に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0399】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態13と同様の構成において、特に吸気フード10の天板部10bの扁平度を高くし、かつ水平板119の半径方向外方への突出量を大きくすることにより、水平方向外方への気流吹出状態を向上させたことを特徴とするものである。
【0400】
(実施の形態24)
さらに図56は、本願発明の実施の形態24に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0401】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態23の構成において、上記実施の形態12と同様の水平方向への送風ガイド部材120を設けたことを特徴とするものである。
【0402】
(実施の形態25)
さらに図57は、本願発明の実施の形態25に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0403】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態23の構成において、上方側第1の外気送風管110Aの下端側開口部130の送風空気旋回空間4c内への突出量(寸法)を大きくし、気流制御手段である第2の外気送風管110Bに近付けたことを特徴とするものである。
【0404】
(実施の形態26)
さらに図58は、本願発明の実施の形態26に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0405】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態23の構成において、上方側第1の外気送風管110Aの下端側開口部130の送風空気旋回空間4c内への突出量(寸法)をさらに大きくし、気流制御手段である第2の外気送風管110B内に所定長さ嵌合したことを特徴とするものである。
【0406】
すなわち、このような構成では、上流側第1の外気送風管110Aの送風空間111aを介して供給される旋回空気が、下流側大径の第2の外気送風管110Bの整流通路110bで整流されて流速分布が安定化され、その後空気吹出通路113aに供給されるようになる。
【0407】
(実施の形態27)
さらに図59は、本願発明の実施の形態27に係る給排気装置を採用して構成したトルネード型局所換気装置の構成と作用を示している。
【0408】
この実施の形態のトルネード型局所換気装置は、上記実施の形態21の構成において、上記外気送風管110の下端側開口部130の径を大きくし、同大径部で気流制御作用を生ぜしめるようにしたことを特徴とするものである。
【0409】
すなわち、このような構成では、外気送風管110の上流側送風空間111aを介して供給される旋回空気が、下流側大径の整流通路111bで整流されて流速分布が安定化され、その後下端側開口部130から空気吹出通路113aに供給されるようになる。
【0410】
(その他の実施の形態)
以上の実施の形態6〜27の各々における旋回流生成ステータ115,115・・・は、それぞれ案内羽根として空気吹出口113における吹出気流F1の旋回方向への整流案内作用を果たすものであるが、その整流角は自由であり、該案内羽根は、必ずしも旋回流生成ステータである場合に限らず、例えば半径方向に直線的に吹出気流を整流する整流羽根であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0411】
【図1】本願発明の参考例1に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図2】同装置の要部の構成を示す平面図である。
【図3】同装置の要部の構成と作用を示す拡大断面図である。
【図4】同装置の要部の変形範囲と作用を示す拡大断面図である。
【図5】同装置の横風に対する作用を示す拡大断面図である。
【図6】本願発明の参考例2に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図7】同装置の要部の作用を示す拡大断面図である。
【図8】本願発明の参考例3に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図9】同装置の作用を示す拡大断面図である。
【図10】本願発明の参考例4に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図11】同装置の要部の作用を示す拡大断面図である。
【図12】同装置の横風に対する作用を示す図である。
【図13】同装置の要部の寸法関係を示す図である。
【図14】同装置の図13の寸法関係に基づく作用効果を示すグラフである。
【図15】本願発明の実施の形態1に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図16】同装置の要部の構成と作用を示す拡大断面図である。
【図17】本願発明の実施の形態2に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図18】同装置の要部の構成を示す拡大平面図である。
【図19】同装置の要部の作用を拡大断面図である。
【図20】本願発明の参考例5に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す斜視図である。
【図21】同装置の構成を示す断面図である。
【図22】同装置の要部の構成と作用を示す拡大断面図である。
【図23】本願発明の実施の形態3に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図24】同装置の要部の構成と作用を示す拡大断面図である。
【図25】本願発明の参考例6に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図26】本願発明の参考例7に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図27】本願発明の参考例8に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図28】本願発明の参考例9に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図29】本願発明の参考例10に係る給排気装置により構成したトルネード型局所換気装置の構成を示す断面図である。
【図30】同装置の構成を示す図29のA−A断面図である。
【図31】同装置の構成を示す図29のB−B断面図である。
【図32】同装置の要部の構成と作用を示す断面図である。
【図33】同装置の要部の構成と作用を示す斜視図である。
【図34】本願発明の実施の形態4に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図35】同装置の作用を示す断面図である。
【図36】本願発明の実施の形態5に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図37】本願発明の実施の形態6に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図38】本願発明の実施の形態7に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図39】本願発明の実施の形態8に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図40】本願発明の実施の形態9に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図41】本願発明の実施の形態10に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図42】本願発明の実施の形態11に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図43】本願発明の実施の形態12に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図44】本願発明の実施の形態13に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図45】本願発明の実施の形態14に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図46】本願発明の実施の形態15に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図47】本願発明の実施の形態16に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図48】本願発明の実施の形態17に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図49】本願発明の実施の形態18に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図50】本願発明の実施の形態19に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図51】本願発明の実施の形態20に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図52】本願発明の実施の形態21に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図53】本願発明の実施の形態22に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図54】本願発明の実施の形態23に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す一部断面図である。
【図55】同装置の要部の構成を示す全部断面図である。
【図56】本願発明の実施の形態24に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図57】本願発明の実施の形態25に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す斜視図である。
【図58】本願発明の実施の形態26に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図59】本願発明の実施の形態27に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図60】従来例に係る給排気装置により構成したトルネード型換気装置の構成を示す断面図である。
【図61】同装置の要部の作用を示す拡大断面図である。
【図62】同装置の要部に対する横風の作用の仕方を示す図である。
【図63】同装置の要部に対する横風の作用による問題点を示す図である。
【符号の説明】
【0412】
2は吸気ダクト、2aは吸気ダクト2の吸気口、3は空気吹出口、4は外気送風チャンバー、4cは第1の送風空気旋回空間、4dは第2の送風空気旋回空間、5は外気送風ダクト、5aは外気送風ダクト5の外気導入口、10は吸気フード、10aは吸気フードの集気用開口、10bは天板部、10cは肩部、14は風向制御縁部、14dはスリット、22は吸気フード、24は空気吹出口、25はグリスフィルタ、30は円形の金属平板、30aは旋回流生成ステータ、30bは金属平板本体部、33は仕切板、34は整流通路、40は筒壁、40Pは整流板、40Rは整流通路、41は仕切板、50は外気送風チャンバー、55は風向制御縁部、60は吸気フード、80はグリスフィルタ、90は送風チャンバー、90a〜90dは送風チャンバーユニット、100は空気吹出通路形成部材、101は旋回流生成ステータ、110は外気送風管、111は外気送風空間、113は空気吹出口、114は水平板、115は旋回流生成ステータ、119は水平板である。
Claims (7)
- 下方側所定局所領域の空気を吸気して排気する吸気口(10),(60)と、該吸気口(10),(60)の外周囲に空気を吹き出す空気吹出口(3),(53)と、該空気吹出口(3),(53)から吹き出される空気の吹出方向を略水平方向にガイドする風向制御縁部(14),(55)とを備え、上記空気吹出口(3),(53)が、略水平方向に向けて空気を吹き出すように構成された給排気装置において、上記風向制御縁部(14),(55)に、上面側から下面側に貫通したスリット(14d),(14d)・・・、(55a),(55a)・・・を設け、該スリット(14d),(14d)・・・、(55a),(55a)・・・を介して、上記空気吹出口(3),(53)から略水平方向に吹き出される空気流の一部が、下方にも吹き出されるようにしたことを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を吸気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の上方部外周に位置して該吸気フード(10)外周面との間で給気空間および空気吹出口(3)を形成する送風チャンバー(4)と、上記吸気フード(10)の外周に設けられ、上記空気吹出口(3)から吹き出される空気の吹出方向を水平方向にガイドする風向制御縁部(14)とを備えてなる給排気装置において、上記送風チャンバー(4)の上記空気吹出口(3)下端の内側に上記吸気フード(10)方向に延びる気流制御縁部(4f)を設けることによって、上記空気吹出口(3)を上記吸気フード(10)側に寄せて狭く形成したことを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口(113)とを備え、上記空気吹出口(113)が、上記吸気フード(10)の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口(113)は、上記吸気フード(10)の天板部(10b)の水平面部と外気送風管(110)の下端側開口部(130)との間に形成されていることを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口(113)とを備え、上記空気吹出口(113)が、上記吸気フード(10)の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口(113)は、上記吸気フード(10)の天板部(10b)の水平面部と外気送風管(110)の下端側開口部(130)外周の水平板(114)との間に形成されていることを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口(113)とを備え、上記空気吹出口(113)が、上記吸気フード(10)の上方部に設けられた給排気装置において、上記空気吹出口(113)に、吹出気流を吹出方向に整流する案内羽根(115)を設けたことを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口(113)とを備え、上記空気吹出口(113)が、上記吸気フード(10)の上方部に設けられた給排気装置おいて、給気空間(4c)を形成する外気送風チャンバー(4)を備え、上記空気吹出口(113)は、上記吸気フード(10)の天板部(10b)の水平面部と該外気送風チャンバー(4)の下端側開口部との間に形成されていることを特徴とする給排気装置。
- 下方側所定局所領域の空気を集気して排気する吸気フード(10)と、該吸気フード(10)の外周囲外向きに空気を吹き出す空気吹出口(113)とを備え、上記空気吹出口(113)が、上記吸気フード(10)の上方部に設けられた給排気装置において、上記吸気フード(10)の天板部(10b)の水平面部下流端に、吹出気流縁切用の突縁部(119b)を設けたことを特徴とする給排気装置。
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