JP3629673B2 - 建物のガラス壁面の構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の外壁をほぼ全面的にガラス面により構成する場合に適用するガラス壁面の構造、特に、たとえば屋内プールや体育館のような大規模な競技施設等に適用して好適な構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の建物においては開放的な屋内空間を確保するために外壁をほぼ全面的にガラスにより構成することが広く行なわれているが、その場合、ガラス壁面に対する遮光対策特に夏季における直射日光に対する対策と、冬季におけるコールドドラフトおよび冷輻射に対する対策が不可欠である。従来、前者に対してはカーテンやロールブラインドの如き遮光手段をガラス壁面の内側に設けることで対処し、後者に対しては暖房能力を増強することで対処することが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、競技施設等にカーテンやロールブラインド等を設けることは意匠的、機能的にそぐわない場合があるのみならず、そのようなものでは屋内を暗転させるようなことはできるものではない。また、暖房増強によるコールドドラフト対策は省エネルギの観点から好ましいことではなく、以上のことから有効な改善策が要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記事情に鑑み、請求項1に係る発明は、建物の外壁をほぼ全面的にガラスにより構成する際に適用するガラス壁面の構造であって、外壁となるガラスカーテンウォールを屋内側から支持フレームにより支持して設けるとともに、それぞれが自身の軸線回りに回転自在なスラットを互いに連なるように多数配列してなる遮光用の可動ルーバを、前記ガラスカーテンウォールを屋内側からほぼ全面的に覆い得るようにかつ該ガラスカーテンウォールとの間に所定間隔を確保した状態で前記支持フレームにより支持して設けたものである。
【0005】
請求項2に係る発明は、前記可動ルーバの各スラットを木板により形成したものである。
【0006】
請求項3に係る発明は、前記可動ルーバの各スラットの屋内側の表面に吸音材を取り付けたものである。
【0007】
請求項4に係る発明は、前記ガラスカーテンウォールの下方に開口部を設けるとともに該開口部を開閉するためのガラス戸を設け、かつ該ガラス戸の内側に木製の板戸を設けるとともに該板戸には開閉可能なスリットを有する無双窓を設けたものである。
【0008】
請求項5に係る発明は、前記ガラスカーテンウォールの上部にガラス窓を設け、該ガラス窓の内側に遮光用のロールスクリーンを設けたものである。
【0009】
請求項6に係る発明は、前記支持フレームを鋼材を主体とするトラスからなる主フレームと、該主フレームに連結されて前記ガラスカーテンウォールおよび前記可動ルーバを支持する木製建具により構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1および図2は本実施形態の構造によるガラス壁面の概略構成を示す立断面図、図3は屋外側の立面図、図4は屋内側の立面図、図5は平断面図、図6は平断面詳細図である。
【0011】
本実施形態の構造が適用される建物は、屋内プールを主用途として必要に応じて体育館やその他の用途に変更することが可能なものであり、その外壁は、図1および図2に示すように屋内側に突出して設けられて回廊1となっている2階床面と屋根2との間が全面的にガラスカーテンウォール3によるガラス壁面とされ、それを屋内側から支持フレーム4により支持して設けているものである。
【0012】
支持フレーム4は、図5および図6に示すように、縦トラス5と横トラス6とにより主フレーム7を構成し、その主フレーム7の両側(屋内側およびガラスカーテンウォール側)にそれぞれ木製建具8を設けた構成とされている。
【0013】
縦トラス5はたとえば12m程度の間隔で設けられており、図2および図6に示すように弦材5a,5bとラチス材5cからなり、それら弦材5a,5b、ラチス材5cはいずれも鋼材(H型鋼および鋼管)により形成されているものである。横トラス6は縦トラス5の間に数段にわたって設けられるもので、図5に示すように弦材6a,6bとラチス材6c、束材6dからなり、弦材6a,6bは鋼材(H型鋼)により形成されているがラチス材6cと束材6dは杉集成材等の木製の構造用集成材により形成されているものである。なお、各横トラス6を保守用の足場としても使用するべくその上面に床を設けても良いが、その場合においては採光や通風性を損ってはならず、床材としてはエキスパンドメタル等の金網状のものや目の粗い簀の子状のものを用いる必要がある。
【0014】
木製建具8は、上記の横トラス5におけるラチス材6cや束材6dと同様に杉集成材等の構造用集成材により形成された矩形断面のもので、図5および図6に示すように、一部のものは縦トラス5の弦材5a,5bに添わされるとともに他のものは横トラス6の弦材6a,6bに対して連結されることで、上記主フレーム7の屋内側およびガラスカーテンウォール側においてそれぞれ等間隔たとえば1.5m程度の間隔で上下方向に沿うように設けられており、また屋外側においては各横トラス6の弦材6aに添わされて水平方向に沿うようにも設けられている。
【0015】
そして、図6に示すように屋外側の木製建具8に対してガラスカーテンウォール3が取付具9により取り付けられ、これにより外壁としてのガラス壁面が支持されている。また、屋内側の木製建具8にはガラスカーテンウォール3をその最上部を除いてほぼ全面的に覆い得る遮光用の可動ルーバ10が設けられている。
【0016】
その可動ルーバ10は、図7に示すように多数のスラット11がそれぞれの両端を左右の木製建具8に支持されることで自身の水平軸線回りに回転自在に、かつそれら各スラット11が閉じられた際には上下に隣接するものどうしが相互に連続して遮光効果が得られるものである。その可動ルーバ10を構成している各スラット11は幅寸法が300mm程度の杉集成材等の木板により形成されているとともに、その屋内側の表面には屋内の音響特性を調節するための吸音材12が取付けられている。なお、その可動ルーバ10には、通常の可動ルーバと同様に所定ブロックごとに各スラット11を一斉に同方向に回転させるような開閉機構が組込まれている。その開閉機構は手動操作によるものでも良いが、適宜の駆動源により機械的に操作できるものとしておくことが良い。
【0017】
また、この建物には屋根面付近と床面付近にそれぞれ自然換気用の開口部が確保されている。すなわち、図1〜図4に示すようにガラスカーテンウォール3の最上部には外側に開かれるガラス窓13(図示例のものは突き出し窓)が設けられ、それを開くことにより屋根面付近の換気特に排気を行ない得るものとなっている。さらに、そのガラス窓の内側には遮光用のロールスクリーン14が設けられている。
【0018】
一方、ガラスカーテンウォール3の下方においては、回廊1となっている2階床と1階床との間に開口部が確保され、そこにはガラス戸15と木製の板戸16がそれぞれ開閉可能に設けられている。図8および図9に示すように、ガラス戸15はペアガラスが装着されたものとされ、また、板戸16はその全体が無双窓といわれる形式のもので、それぞれが水平なスリット17a,18aを有する外側の固定スリット板17と内側の可動スリット板18とを有し、図9(a),(b)に示すように双方のスリット17a,18aを合致させたりずらすことでその開閉を行ない得るものとなっている。それらガラス戸15および板戸16は、いずれも上部レール19により吊り支持されかつ下部レール20により案内されるローラ21を有するハンガー戸の形式のものであって、それぞれ独立に所定位置に確保された引き込み位置まで移動することで開口部を全開し得るものとされている。
【0019】
以上のように、ガラスカーテンウォール3を支持する支持フレーム4に遮光用の可動ルーバ10を設けた構造としたことにより、ガラス壁面による開放的な屋内空間を確保できることはもとより、可動ルーバ10による採光の制御を行なうことができるものとなり、したがって特に夏季においては競技に悪影響を及ぼすような直射日光を適度に遮ることができるし、冷房を行なう場合には冷房負荷軽減効果も得られる。また、必要に応じて可動ルーバ10を全閉とすることによりガラスカーテンウォール3はほぼ全面的に可動ルーバにより覆われ、恰もガラスカーテンウォール3の内側に木製の内装壁を設けた形態となるから、併せてロールスクリーン14および板戸16の無双窓を閉じることによりほぼ完全な遮光を行ない得て屋内を暗転させることもできる。勿論、ガラス窓13やガラス戸15および板戸16を開くことで自然換気を有効に行ない得るし、それらを閉じることで外部騒音を遮断することもできる。
【0020】
また、上記の可動ルーバ10とガラスカーテンウォール3とは最上部を除いてほぼ全面的に対向したものとなり、したがってそれらの間には支持フレーム4の厚みに相当する間隙22が自ずと確保されることになるが、その間隙22は可動ルーバ10を閉じた際には実質的に閉鎖された空間となり、可動ルーバ10を所定開度で開いた際にも各スラット11がガラスカーテンウォール3と屋内空間との間に介在していることにより所定の開口率の半閉鎖的な空間となる。したがって、冬季においてはその空隙22内に生じるコールドドラフトによる影響が屋内に及ぶことを抑制できるし、ガラスカーテンウォール3による冷輻射も軽減することができ、間隙22内の空気層による断熱性能の向上も期待できる。また、夏季においてはその間隙22内の空気が日射により暖められて上昇空気流が生じるから、ガラス窓13を開くことにより自然換気を促進することができる。
【0021】
図10は、対向する二壁面に対して上記構造のガラス壁面を採用した場合(ただしガラスカーテンウォール3の下方の開口部は一方にのみ設けている)における採光および換気のパターンの例を示す。(a)は夏季における通常の屋内プールとして使用する場合のパターンであり、可動ルーバ10を適度の開度に調節して適度の遮光を行なうとともに、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15、板戸16の全てを開放することにより十分な自然換気を行なう。(b)は屋内に床を設けて体育館として使用する場合のパターンであり、可動ルーバ10をほぼ全閉とし、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15を開き、板戸16は閉じるがその無双窓を開くことで、最少限の採光と自然換気を確保する。(c)は各種イベントを行なうような場合のパターンであり、可動ルーバ10、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15、板戸16およびそのの無双窓の全てを閉じることにより、ほぼ完全遮光による暗転と外部騒音の遮断を行なう。
【0022】
なお、上記のように可動ルーバ10のスラット11として木板を使用するとともに、その下方に連なる板戸16を木製の無双窓の形態のものとし、また支持フレーム4の一部(横トラス5のラチス材6cと束材6dおよび木製建具8)にも天然素材である木製の集成材を用いることにより、自然がイメージされる好ましい屋内空間を創出することができるとともに、意匠的な統一感を確保できる。しかも、そのような集成材は鋼材等の金属材料に比較して経済性や耐久性に優れ、特に鋼材に比較して防錆のための塗装補修等の保守費の点で圧倒的に有利であるから、屋内プールのように十分な防錆対策が不可欠である用途の建物に適用して特に好適である。その観点から、同様の集成材をこの建物の屋根を構成するトラスにも一部採用すればより効果的である。
【0023】
ところで、上記実施形態では、ガラスカーテンウォール3の上部のガラス窓13の内側にロールスクリーン14を設け、ガラスカーテンウォール3の下方のガラス戸15の内側には無双窓を有する板戸16を設けたが、それらロールスクリーン14および板戸16に代えて上記の可動ルーバ10をそこにも設けても良い。また、上記実施形態では可動ルーバ10の各スラット11を支持フレーム4の木製建具8に直接的に取付けるようにしたが、所定数のスラット11を予めフレーム内に取付けたユニットとしておき、そのユニットを支持フレーム4に対して取付けることでも良い。勿論、可動ルーバ10の全てもしくは一部を、上記実施形態のようにスラット11を水平に設けた水平可動ルーバに代えて、各スラットを垂直に設けて左右方向に回転させるような垂直可動ルーバとすることも可能である。
【0024】
さらに、本発明は屋内プール等の競技施設に適用することが好適ではあるが、それに限るものではなく、ガラスカーテンウォール3を外壁として採用する場合全般に適用可能であるし、支持フレーム4の構造や形態、その他各部の構成は建物の規模や形態に応じて適宜の設計的変更を行なえば良い。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係る発明は、ガラスカーテンウォールを支持する支持フレームに遮光用の可動ルーバを設けた構成としたので、ガラス壁面による開放的な屋内空間を確保できることはもとより、可動ルーバによる採光の制御を行なうことができ、したがって直射日光を適度に遮ぎったり完全遮光により暗転も可能であり、冷房を行なう場合には冷房負荷軽減効果も得られる。しかも、可動ルーバとガラスカーテンウォールとは支持フレームを挟んで対向したものとなってそれらの間には閉鎖的な空間としての間隙が確保され、その間隙によりコールドドラフトや冷輻射による影響を軽減でき、断熱性能の向上も期待できる。
【0026】
請求項2に係る発明は、可動ルーバのスラットを木板により形成したので、天然素材による自然をイメージした好ましい室内空間を実現できるのみならず、鋼材等の金属素材を用いる場合に比較して経済性、耐久性、保守性に優れる利点がある。
【0027】
請求項3に係る発明は、可動ルーバの各スラットに吸音材を取り付けたので、その吸音材により屋内の音響特性を好適に調整することができる。
【0028】
請求項4に係る発明は、ガラスカーテンウォールの下方に開口部を設けてそこにガラス戸と木製の板戸を設けるとともに板戸には無双窓を設けたので、それらガラス戸と板戸による採光と換気を行ない得る。
【0029】
請求項5に係る発明は、ガラスカーテンウォールの上部にガラス窓を設けてその内側にロールスクリーンを設けたので、ガラス窓を開くことで自然換気を行ない得るとともに、ロールスクリーンを閉じることで遮光することもできる。
【0030】
請求項6に係る発明は、ガラスカーテンウォールを支持する支持フレームを鋼材を主体とするトラスからなる主フレームと、ガラスカーテンウォールおよび可動ルーバを支持する木製建具により構成したので、トラスによる十分なる強度を確保できることはもとより、鋼材に比較して経済性、耐久性、保守性に優れた木製建具を一部採用することにより全て鋼材を用いる場合に比較してより有利であり、特に防錆等に要する保守を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるガラス壁面の構造を示す立断面図である。
【図2】同、他の部位を示す立断面図である。
【図3】同、屋外側の立面図である。
【図4】同、屋内側の立面図である。
【図5】同、平断面図である。
【図6】同、平断面詳細図である。
【図7】同、可動ルーバのスラットを示す図である。
【図8】同、開口部に設けたガラス戸と板戸を示す立断面図である。
【図9】同、要部拡大図である。
【図10】同構造による採光および換気のパターンを示す概要図である。
【符号の説明】
3 ガラスカーテンウォール
4 支持フレーム
5 縦トラス
6 横トラス
7 主フレーム
8 木製建具
10 可動ルーバ
11 スラット
12 吸音材
13 ガラス窓
14 ロールスクリーン
15 ガラス戸
16 板戸
22 間隙
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の外壁をほぼ全面的にガラス面により構成する場合に適用するガラス壁面の構造、特に、たとえば屋内プールや体育館のような大規模な競技施設等に適用して好適な構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の建物においては開放的な屋内空間を確保するために外壁をほぼ全面的にガラスにより構成することが広く行なわれているが、その場合、ガラス壁面に対する遮光対策特に夏季における直射日光に対する対策と、冬季におけるコールドドラフトおよび冷輻射に対する対策が不可欠である。従来、前者に対してはカーテンやロールブラインドの如き遮光手段をガラス壁面の内側に設けることで対処し、後者に対しては暖房能力を増強することで対処することが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、競技施設等にカーテンやロールブラインド等を設けることは意匠的、機能的にそぐわない場合があるのみならず、そのようなものでは屋内を暗転させるようなことはできるものではない。また、暖房増強によるコールドドラフト対策は省エネルギの観点から好ましいことではなく、以上のことから有効な改善策が要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記事情に鑑み、請求項1に係る発明は、建物の外壁をほぼ全面的にガラスにより構成する際に適用するガラス壁面の構造であって、外壁となるガラスカーテンウォールを屋内側から支持フレームにより支持して設けるとともに、それぞれが自身の軸線回りに回転自在なスラットを互いに連なるように多数配列してなる遮光用の可動ルーバを、前記ガラスカーテンウォールを屋内側からほぼ全面的に覆い得るようにかつ該ガラスカーテンウォールとの間に所定間隔を確保した状態で前記支持フレームにより支持して設けたものである。
【0005】
請求項2に係る発明は、前記可動ルーバの各スラットを木板により形成したものである。
【0006】
請求項3に係る発明は、前記可動ルーバの各スラットの屋内側の表面に吸音材を取り付けたものである。
【0007】
請求項4に係る発明は、前記ガラスカーテンウォールの下方に開口部を設けるとともに該開口部を開閉するためのガラス戸を設け、かつ該ガラス戸の内側に木製の板戸を設けるとともに該板戸には開閉可能なスリットを有する無双窓を設けたものである。
【0008】
請求項5に係る発明は、前記ガラスカーテンウォールの上部にガラス窓を設け、該ガラス窓の内側に遮光用のロールスクリーンを設けたものである。
【0009】
請求項6に係る発明は、前記支持フレームを鋼材を主体とするトラスからなる主フレームと、該主フレームに連結されて前記ガラスカーテンウォールおよび前記可動ルーバを支持する木製建具により構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1および図2は本実施形態の構造によるガラス壁面の概略構成を示す立断面図、図3は屋外側の立面図、図4は屋内側の立面図、図5は平断面図、図6は平断面詳細図である。
【0011】
本実施形態の構造が適用される建物は、屋内プールを主用途として必要に応じて体育館やその他の用途に変更することが可能なものであり、その外壁は、図1および図2に示すように屋内側に突出して設けられて回廊1となっている2階床面と屋根2との間が全面的にガラスカーテンウォール3によるガラス壁面とされ、それを屋内側から支持フレーム4により支持して設けているものである。
【0012】
支持フレーム4は、図5および図6に示すように、縦トラス5と横トラス6とにより主フレーム7を構成し、その主フレーム7の両側(屋内側およびガラスカーテンウォール側)にそれぞれ木製建具8を設けた構成とされている。
【0013】
縦トラス5はたとえば12m程度の間隔で設けられており、図2および図6に示すように弦材5a,5bとラチス材5cからなり、それら弦材5a,5b、ラチス材5cはいずれも鋼材(H型鋼および鋼管)により形成されているものである。横トラス6は縦トラス5の間に数段にわたって設けられるもので、図5に示すように弦材6a,6bとラチス材6c、束材6dからなり、弦材6a,6bは鋼材(H型鋼)により形成されているがラチス材6cと束材6dは杉集成材等の木製の構造用集成材により形成されているものである。なお、各横トラス6を保守用の足場としても使用するべくその上面に床を設けても良いが、その場合においては採光や通風性を損ってはならず、床材としてはエキスパンドメタル等の金網状のものや目の粗い簀の子状のものを用いる必要がある。
【0014】
木製建具8は、上記の横トラス5におけるラチス材6cや束材6dと同様に杉集成材等の構造用集成材により形成された矩形断面のもので、図5および図6に示すように、一部のものは縦トラス5の弦材5a,5bに添わされるとともに他のものは横トラス6の弦材6a,6bに対して連結されることで、上記主フレーム7の屋内側およびガラスカーテンウォール側においてそれぞれ等間隔たとえば1.5m程度の間隔で上下方向に沿うように設けられており、また屋外側においては各横トラス6の弦材6aに添わされて水平方向に沿うようにも設けられている。
【0015】
そして、図6に示すように屋外側の木製建具8に対してガラスカーテンウォール3が取付具9により取り付けられ、これにより外壁としてのガラス壁面が支持されている。また、屋内側の木製建具8にはガラスカーテンウォール3をその最上部を除いてほぼ全面的に覆い得る遮光用の可動ルーバ10が設けられている。
【0016】
その可動ルーバ10は、図7に示すように多数のスラット11がそれぞれの両端を左右の木製建具8に支持されることで自身の水平軸線回りに回転自在に、かつそれら各スラット11が閉じられた際には上下に隣接するものどうしが相互に連続して遮光効果が得られるものである。その可動ルーバ10を構成している各スラット11は幅寸法が300mm程度の杉集成材等の木板により形成されているとともに、その屋内側の表面には屋内の音響特性を調節するための吸音材12が取付けられている。なお、その可動ルーバ10には、通常の可動ルーバと同様に所定ブロックごとに各スラット11を一斉に同方向に回転させるような開閉機構が組込まれている。その開閉機構は手動操作によるものでも良いが、適宜の駆動源により機械的に操作できるものとしておくことが良い。
【0017】
また、この建物には屋根面付近と床面付近にそれぞれ自然換気用の開口部が確保されている。すなわち、図1〜図4に示すようにガラスカーテンウォール3の最上部には外側に開かれるガラス窓13(図示例のものは突き出し窓)が設けられ、それを開くことにより屋根面付近の換気特に排気を行ない得るものとなっている。さらに、そのガラス窓の内側には遮光用のロールスクリーン14が設けられている。
【0018】
一方、ガラスカーテンウォール3の下方においては、回廊1となっている2階床と1階床との間に開口部が確保され、そこにはガラス戸15と木製の板戸16がそれぞれ開閉可能に設けられている。図8および図9に示すように、ガラス戸15はペアガラスが装着されたものとされ、また、板戸16はその全体が無双窓といわれる形式のもので、それぞれが水平なスリット17a,18aを有する外側の固定スリット板17と内側の可動スリット板18とを有し、図9(a),(b)に示すように双方のスリット17a,18aを合致させたりずらすことでその開閉を行ない得るものとなっている。それらガラス戸15および板戸16は、いずれも上部レール19により吊り支持されかつ下部レール20により案内されるローラ21を有するハンガー戸の形式のものであって、それぞれ独立に所定位置に確保された引き込み位置まで移動することで開口部を全開し得るものとされている。
【0019】
以上のように、ガラスカーテンウォール3を支持する支持フレーム4に遮光用の可動ルーバ10を設けた構造としたことにより、ガラス壁面による開放的な屋内空間を確保できることはもとより、可動ルーバ10による採光の制御を行なうことができるものとなり、したがって特に夏季においては競技に悪影響を及ぼすような直射日光を適度に遮ることができるし、冷房を行なう場合には冷房負荷軽減効果も得られる。また、必要に応じて可動ルーバ10を全閉とすることによりガラスカーテンウォール3はほぼ全面的に可動ルーバにより覆われ、恰もガラスカーテンウォール3の内側に木製の内装壁を設けた形態となるから、併せてロールスクリーン14および板戸16の無双窓を閉じることによりほぼ完全な遮光を行ない得て屋内を暗転させることもできる。勿論、ガラス窓13やガラス戸15および板戸16を開くことで自然換気を有効に行ない得るし、それらを閉じることで外部騒音を遮断することもできる。
【0020】
また、上記の可動ルーバ10とガラスカーテンウォール3とは最上部を除いてほぼ全面的に対向したものとなり、したがってそれらの間には支持フレーム4の厚みに相当する間隙22が自ずと確保されることになるが、その間隙22は可動ルーバ10を閉じた際には実質的に閉鎖された空間となり、可動ルーバ10を所定開度で開いた際にも各スラット11がガラスカーテンウォール3と屋内空間との間に介在していることにより所定の開口率の半閉鎖的な空間となる。したがって、冬季においてはその空隙22内に生じるコールドドラフトによる影響が屋内に及ぶことを抑制できるし、ガラスカーテンウォール3による冷輻射も軽減することができ、間隙22内の空気層による断熱性能の向上も期待できる。また、夏季においてはその間隙22内の空気が日射により暖められて上昇空気流が生じるから、ガラス窓13を開くことにより自然換気を促進することができる。
【0021】
図10は、対向する二壁面に対して上記構造のガラス壁面を採用した場合(ただしガラスカーテンウォール3の下方の開口部は一方にのみ設けている)における採光および換気のパターンの例を示す。(a)は夏季における通常の屋内プールとして使用する場合のパターンであり、可動ルーバ10を適度の開度に調節して適度の遮光を行なうとともに、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15、板戸16の全てを開放することにより十分な自然換気を行なう。(b)は屋内に床を設けて体育館として使用する場合のパターンであり、可動ルーバ10をほぼ全閉とし、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15を開き、板戸16は閉じるがその無双窓を開くことで、最少限の採光と自然換気を確保する。(c)は各種イベントを行なうような場合のパターンであり、可動ルーバ10、ガラス窓13、ロールスクリーン14、ガラス戸15、板戸16およびそのの無双窓の全てを閉じることにより、ほぼ完全遮光による暗転と外部騒音の遮断を行なう。
【0022】
なお、上記のように可動ルーバ10のスラット11として木板を使用するとともに、その下方に連なる板戸16を木製の無双窓の形態のものとし、また支持フレーム4の一部(横トラス5のラチス材6cと束材6dおよび木製建具8)にも天然素材である木製の集成材を用いることにより、自然がイメージされる好ましい屋内空間を創出することができるとともに、意匠的な統一感を確保できる。しかも、そのような集成材は鋼材等の金属材料に比較して経済性や耐久性に優れ、特に鋼材に比較して防錆のための塗装補修等の保守費の点で圧倒的に有利であるから、屋内プールのように十分な防錆対策が不可欠である用途の建物に適用して特に好適である。その観点から、同様の集成材をこの建物の屋根を構成するトラスにも一部採用すればより効果的である。
【0023】
ところで、上記実施形態では、ガラスカーテンウォール3の上部のガラス窓13の内側にロールスクリーン14を設け、ガラスカーテンウォール3の下方のガラス戸15の内側には無双窓を有する板戸16を設けたが、それらロールスクリーン14および板戸16に代えて上記の可動ルーバ10をそこにも設けても良い。また、上記実施形態では可動ルーバ10の各スラット11を支持フレーム4の木製建具8に直接的に取付けるようにしたが、所定数のスラット11を予めフレーム内に取付けたユニットとしておき、そのユニットを支持フレーム4に対して取付けることでも良い。勿論、可動ルーバ10の全てもしくは一部を、上記実施形態のようにスラット11を水平に設けた水平可動ルーバに代えて、各スラットを垂直に設けて左右方向に回転させるような垂直可動ルーバとすることも可能である。
【0024】
さらに、本発明は屋内プール等の競技施設に適用することが好適ではあるが、それに限るものではなく、ガラスカーテンウォール3を外壁として採用する場合全般に適用可能であるし、支持フレーム4の構造や形態、その他各部の構成は建物の規模や形態に応じて適宜の設計的変更を行なえば良い。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係る発明は、ガラスカーテンウォールを支持する支持フレームに遮光用の可動ルーバを設けた構成としたので、ガラス壁面による開放的な屋内空間を確保できることはもとより、可動ルーバによる採光の制御を行なうことができ、したがって直射日光を適度に遮ぎったり完全遮光により暗転も可能であり、冷房を行なう場合には冷房負荷軽減効果も得られる。しかも、可動ルーバとガラスカーテンウォールとは支持フレームを挟んで対向したものとなってそれらの間には閉鎖的な空間としての間隙が確保され、その間隙によりコールドドラフトや冷輻射による影響を軽減でき、断熱性能の向上も期待できる。
【0026】
請求項2に係る発明は、可動ルーバのスラットを木板により形成したので、天然素材による自然をイメージした好ましい室内空間を実現できるのみならず、鋼材等の金属素材を用いる場合に比較して経済性、耐久性、保守性に優れる利点がある。
【0027】
請求項3に係る発明は、可動ルーバの各スラットに吸音材を取り付けたので、その吸音材により屋内の音響特性を好適に調整することができる。
【0028】
請求項4に係る発明は、ガラスカーテンウォールの下方に開口部を設けてそこにガラス戸と木製の板戸を設けるとともに板戸には無双窓を設けたので、それらガラス戸と板戸による採光と換気を行ない得る。
【0029】
請求項5に係る発明は、ガラスカーテンウォールの上部にガラス窓を設けてその内側にロールスクリーンを設けたので、ガラス窓を開くことで自然換気を行ない得るとともに、ロールスクリーンを閉じることで遮光することもできる。
【0030】
請求項6に係る発明は、ガラスカーテンウォールを支持する支持フレームを鋼材を主体とするトラスからなる主フレームと、ガラスカーテンウォールおよび可動ルーバを支持する木製建具により構成したので、トラスによる十分なる強度を確保できることはもとより、鋼材に比較して経済性、耐久性、保守性に優れた木製建具を一部採用することにより全て鋼材を用いる場合に比較してより有利であり、特に防錆等に要する保守を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるガラス壁面の構造を示す立断面図である。
【図2】同、他の部位を示す立断面図である。
【図3】同、屋外側の立面図である。
【図4】同、屋内側の立面図である。
【図5】同、平断面図である。
【図6】同、平断面詳細図である。
【図7】同、可動ルーバのスラットを示す図である。
【図8】同、開口部に設けたガラス戸と板戸を示す立断面図である。
【図9】同、要部拡大図である。
【図10】同構造による採光および換気のパターンを示す概要図である。
【符号の説明】
3 ガラスカーテンウォール
4 支持フレーム
5 縦トラス
6 横トラス
7 主フレーム
8 木製建具
10 可動ルーバ
11 スラット
12 吸音材
13 ガラス窓
14 ロールスクリーン
15 ガラス戸
16 板戸
22 間隙
Claims (6)
- 建物の外壁をほぼ全面的にガラスにより構成する際に適用するガラス壁面の構造であって、外壁となるガラスカーテンウォールを屋内側から支持フレームにより支持して設けるとともに、それぞれが自身の軸線回りに回転自在なスラットを互いに連なるように多数配列してなる遮光用の可動ルーバを、前記ガラスカーテンウォールを屋内側からほぼ全面的に覆い得るようにかつ該ガラスカーテンウォールとの間に所定間隔を確保した状態で前記支持フレームにより支持して設けてなることを特徴とする建物のガラス壁面の構造。
- 前記可動ルーバの各スラットを木板により形成してなることを特徴とする請求項1記載の建物のガラス壁面の構造。
- 前記可動ルーバの各スラットの屋内側の表面に吸音材を取り付けてなることを特徴とする請求項1または2記載の建物のガラス壁面の構造。
- 前記ガラスカーテンウォールの下方に開口部を設けるとともに該開口部を開閉するためのガラス戸を設け、かつ該ガラス戸の内側に木製の板戸を設けるとともに該板戸には開閉可能なスリットを有する無双窓を設けたことを特徴とする請求項1,2または3記載の建物のガラス壁面の構造。
- 前記ガラスカーテンウォールの上部にガラス窓を設け、かつ該ガラス窓の内側に遮光用のロールスクリーンを設けたことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の建物のガラス壁面の構造。
- 前記支持フレームを、鋼材を主体とするトラスからなる主フレームと、該主フレームに連結されて前記ガラスカーテンウォールおよび前記可動ルーバを支持する木製建具により構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の建物のガラス壁面の構造。
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