JP3628837B2 - 接着性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業性に優れると共に粘度の経時変化が少なく、しかも優れた接着強度を発揮する接着性樹脂組成物に関する。本発明の接着性樹脂組成物によって得られる接着剤は、構造用、工業用、家庭用のいずれの用途においても有用である。また、その樹脂成分がエポキシ樹脂である場合には、顔料等を添加することによりエポキシ系塗料としても有用である。
【0002】
【従来の技術】
一般に液体接着剤には、充填剤等の沈降を防ぐためある程度の粘度が必要である。また、塗布時には比較的低粘度で塗り展ばしやすいことが好ましいが、塗布後硬化に至るまでは液垂れを防ぐために粘度が高いことが望ましい。このため、増粘剤、および低せん断条件下では高粘度で高せん断条件下では低粘度とするチキソトロピー性(チキソ性)付与剤が添加される。
【0003】
従来、構造用、工業用、家庭用等に用いられる接着剤には、その作業性を向上させる増粘剤あるいはチキソ性付与剤として、シリカ微粉末、特にハロゲン化珪素を酸素−水素炎中で加水分解して作られる乾式シリカが使われている。このようなシリカ微粉末の使用は、例えば、特開平4−25588号、特開平4−28755号、特開平4−33916号、およびデグサ社カタログ「無溶媒エポキシ接着剤用アエロジル」(”AEROSIL fur loesemittelfreie Epoxyidharze” Degussa AG Schriftenreihe Pigmente No.27)等に開示されている。
【0004】
親水性シリカ微粉末による増粘機構は、微粉末表面のシラノール基が水素結合等を介して微粉末どうしの網目構造を形成するものである。ところが、接着性樹脂が親水基を多数含有する高分子である場合、例えばエポキシ系接着剤においては、樹脂による濡れ性が高い。すなわち、樹脂中の親水基がシラノール基とも水素結合を形成する。このため、少量のシリカ微粉末の添加では希望する高い増粘性、チキソ性が発揮されない場合がある。また、分散の程度により粘度の経時安定性が悪いといった問題点がある(A METHOD OF IMPROVING THE STABILITY OF THIXOTROPIC EPOXY RESIN COMPOSIT,Robert J.Lippe Cabot Corp.H492 SPE Tech.Papers 15,66−71 1969)。
【0005】
そこで、シリコーンオイルやシランカップリング剤により表面処理を施したシリカ微粉末も用いられている。このような表面処理剤は一般に長い鎖状の疎水基を有しており、シリカ微粒子に疎水性を付与するとともに、高い粘度とチキソ性を接着剤に付与することができ、粘度の経時安定性も改善する。また、エポキシ系接着剤ではアミン系硬化剤を添加するためアミンによる稀釈効果により粘度の低下が見られたが、疎水性シリカを添加すると、このような不都合な粘度低下がほとんど起こらないなどの特徴がある(上記カタログ No.27)。
【0006】
しかしながら、疎水性シリカ微粉末を接着剤のチキソ性付与剤として用いた場合、例えば、シリコーンオイルで表面処理されたシリカ微粉末をエポキシ系接着剤に配合した場合、接着強度が低下してしまう問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の樹脂接着剤における上記問題を解決したものであって、高い粘度とチキソ性を有し、粘度の経時安定性に優れ、しかも高い接着強度を発揮する接着性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題解決の手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、接着性樹脂にシリカ微粉末を添加してなる接着性樹脂組成物において、シリカ微粉末上に接着剤の樹脂成分と化学的に反応する有機基を担持させれば、接着強度を損なうことなく十分な粘度とその経時安定性およびチキソ性を付与させ得ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、(1)末端または側鎖のアルキル基をアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、グリシジル基、メルカプト基の少なくとも1種の基で置換してなり重合度が3〜500および粘度が10〜200cstの変性シリコーンオイル、または、該変性シリコーンオイルと次式(I)で示されるシランカップリング剤、あるいは、該変性シリコーンオイルと疎水性向上剤であるシラン化合物、または上記変性シリコーンオイルと次式(I)のシランカップリング剤と疎水性向上剤であるシラン化合物によって表面処理することにより、接着剤樹脂成分と化学的に反応する有機基(反応性有機基)を表面に有するシリカ微粉末と、上記接着剤樹脂成分とを含み、上記樹脂成分と上記シリカ微粉末の混合物のチキソトロピー指数が2.1以上であって、この混合物に硬化剤を添加して調製した樹脂組成物の引張り剪断強度が254kgf/cm2以上であることを特徴とする接着性樹脂組成物に関するものである。
min …(I)
(式中、Xはアルコキシ基、アシロキシ基、オキシム基またはハロゲンから選択される基であり、mは1〜3の整数であって、mが1〜2のものはアルキル基が置換されていても良く、Yはアミノ基、グリシジル基、メルカプト基、ウレイド基、ヒドロキシ基の少なくとも1種を含有する炭化水素基、nは3〜1の整数)
【0010】
本発明の接着性樹脂組成物は、(2)反応性有機基を有する上記シリカ微粉末が、30〜500m2/gのBET比表面積を有する乾式シリカ微粉末を用いた上記(1)に記載する接着性樹脂組成物を含む。
【0011】
本発明の接着性樹脂組成物は、(3)疎水性向上剤であるシラン化合物が、へキサメチルジシラザン、ジメチルポリシロキサン、メチルクロロシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシランから選択される化合物またはその組み合わせである上記(1)または(2)に記載する接着性樹脂組成物を含む。
【0012】
本発明の接着性樹脂組成物は、(4)接着剤の樹脂成分がエポキシ樹脂である上記(1)〜(3)の何れかに記載する接着性樹脂組成物を含む。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明の接着性樹脂組成物は、慣用の接着性樹脂組成物成分にシリカ微粉末を添加してなるものであって、組成物中の接着性樹脂成分と化学的に反応し得る有機基(反応性有機基と云う)を表面に担持したシリカ微粉末を用いることを特徴とする。すなわち、本発明の接着性樹脂組成物は、接着性の樹脂成分(A)、表面処理を施したシリカ微粉末(B)からなり、必要に応じて他の接着性成分(C)を含むものである。以下、各成分について詳述する。
【0014】
(A)接着性樹脂
接着性樹脂成分の種類は特に限定されないが、親水基を多数含有する接着性樹脂に対して本発明は特に有効である。このような接着性樹脂の例としてはビスフェノールA型液状樹脂、ビスフェノールA型固形樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂等を挙げることができる。特に耐熱性、耐湿性、靭性、接着性に優れるエポキシ樹脂が好ましい。特にエポキシ樹脂はエポキシ基が反応性に優れる点からも本発明に適している。エポキシ樹脂は、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型等のいずれでもよい。
【0015】
(B) シリカ微粉末
反応性有機基:
シリカ微粉末表面に担持させる反応性有機基は、本発明の接着性樹脂組成物の主成分である樹脂成分と反応し、かつ硬化反応等に特に悪影響を及ぼさないものであれば良い。このような反応性有機基の例としてはアミノ基、グリシジル基、メルカプト基、ウレイド基、ヒドロキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
これらの有機基のうち、活性水素を有するアミノ基(−NH)、メルカプト基(−SH)、カルボキシル基(−COOH)、ウレイド基(−NHCONH)、ヒドロキシ基(−OH)は、接着性樹脂中の親水基、例えばエポキシ樹脂の端部に存在するエポキシ基(オキシラン環)に付加ないし水素結合を形成する。グリシジル基はエポキシ基とアミン系触媒の存在下で開環付加反応する。
なお、これらは典型例であり、反応機構のいかんに拘わらず接着性樹脂と反応し得る有機基であれば本発明において利用し得る。
【0016】
表面処理剤:
これらの反応性有機基をシリカ微粉末表面に担持させるためには、前記有機基とシリカ表面に結合し得る官能基とを分子内に併せ持つ化合物を用いてシリカ微粉末の表面処理を行う。このような化合物の例としては、以下に示すような変性シリコーンオイルが挙げられる。変性シリコーンオイルとシランカップリング剤とを併用することができる。なお、後述の実施例に示すように、未変性シリコーンオイルでは本発明の効果が得られない。
【0017】
(a) シランカップリング剤
本発明におけるシリカ微粉末の表面処理に好適なシランカップリング剤は以下の式(I)で表される化合物である。
(I)
上記式中、Xはシリカ表面との結合をもたらす官能基であり、アルコキシ基、アシロキシ基、オキシム基(−C(R)=NOH)及びハロゲンが含まれる。mは1〜3の整数であってこのうち1〜2はアルキル基が置換されていてもよい。表面処理過程において、これらの基は加水分解されて水酸基に置換され、シリカ表面と共有結合、水素結合等を介して結合する。アルコキシ基は好ましくはメトキシまたはエトキシ基であり、アシロキシ基は好ましくはアセトオキシ基、ハロゲンは好ましくはクロロである。
【0018】
式中のYは接着性樹脂と反応し得る官能基であり、典型的には、上記反応性有機基の例で挙げたアミノ基、グリシジル基、メルカプト基、ウレイド基、ヒドロキシ基の少なくとも1種を含有する炭化水素基が含まれる。nは1〜3の整数である。上記炭化水素基は、上記の反応基を担持する炭素鎖の炭素数が1〜20程度が好ましく、特に3〜8程度が好ましい。炭化水素鎖は酸素等を含むものでもよい。
【0019】
このようなシランカップリング剤の例としては、γーアミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γーメタククリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン等が挙げられる。
【0020】
(b) 変性シリコーンオイル
本発明におけるシリカ微粉末の表面処理に好適に用いられるシリコーンオイルは、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等に代表されるシリコーンオイルにおいて、末端または側鎖のアルキル基を、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、グリシジル基、メルカプト基の少なくとも1種の基で置換してなる変性シリコーンオイルである。これらの変性シリコーンオイルは次式(II)のような構造を有する。
【0021】
【化1】
Figure 0003628837
【0022】
式中、Aはアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、グリシジル基、メルカプト基であり、Rは水素またはアルキル、好ましくはメチルであり、Rはメチレン等の低級アルキレン基、xおよびyは1以上の整数である。なお、変性されたシロキサン単位はブロック状に連続していてもよいが、一般的には変性基は分子内のシロキサン単位を規則的にあるいはランダムに置換する。これらの置換基によりシリコーンオイルと接着性樹脂成分との反応が可能となる。
【0023】
置換基の導入量は好ましくは0.01〜2.0重量%程度である。0.01重量%未満では接着性樹脂成分との反応が不十分でチキソ性等の改善効果が満足の行く水準に達しない。2.0重量%を超えて用いるとシリコーンオイルとしての特長が損なわれ、シリカ表面との結合性も低下する。
変性シリコーンオイルは、重合度(ポリシロキサン骨格におけるシロキサン単位の繰り返し数。式(II)におけるx+y)が3〜500程度のものが好ましい。3未満では揮発性が高くシリカを表面処理する際に加熱により揮散してしまう。500を超えると粘度が高くなりシリカ表面を均一に処理することができない。好ましくは10〜200cstの粘度を有する変性シリコーンオイルを用いる。
【0024】
(c) 疎水性向上剤
疎水性をさらに向上させ、接着性樹脂の増粘性、チキソ性を向上させるため、シリカ微粉末を、前記シランカップリング剤および/または変性シリコーンオイルで処理した後、あるいは同時に、疎水性向上剤で処理しても良い。このために用い得る疎水性向上剤は、シリカ微粉末と反応あるいは物理的に吸着する有機珪素化合物等で、例えば、へキサメチルジシラザン、ジメチルポリシロキサン、メチルクロロシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン等がある。
【0025】
シリカ微粉末:
上記の表面処理を施すシリカ微粉末としては乾式シリカ、シリカアエロゲル、湿式シリカが例示されるが、乾式シリカが最も好ましい。
シリカ微粉末は増粘性、チキソ性付与剤としての性能上、30〜500m/gのBET比表面積を有するものが好ましい。比表面積が30m/g未満だと増粘効果およびチキソ性の改善効果が不十分であり、また比表面積が500m/gを超えるとシリカ粒子の凝集が強くなり分散し難くなり、いずれも好ましくない。
【0026】
このようなシリカ微粉末のうち乾式シリカは、例えば、以下の商品名で日本アエロジル株式会社により製造市販されている。Aerosil 50、Aerosil 90、Aerosil 130、Aerosil 200、Aerosil 300、Aerosil 380。これらはいずれも末尾の数字と等しい比表面積(BET値)を有する。Aerosil OX50(比表面積:50m/g、1次粒子の平均粒径:約40nm)のような低凝集性シリカ、あるいはAerosil TT600(比表面積:200m/g、1次粒子の平均粒径:約40nm)のような凝集性シリカ、Aerosil R972(比表面積:110m/g、1次粒子の平均粒径:約16nm)、Aerosil R974、Aerosil R976、Aerosil R976S、Aerosil R202、Aerosil R812、Aerosil R812S、Aerosil R805、Aerosil R104、Aerosil Rl06、RY200、RX200、RY200S、RA200H、RA200HSのような表面に疎水化処理を施したシリカ微粉末でもよい。さらにまた、米国キャボット社製のCab−O−Sil、ドイツのワツカー社製のHDK等の商品名で販売されているシリカ粉末も使用できる。
【0027】
処理方法:
シリカ微粉末に対して上記シランカップリング剤および変性シリコーンオイルを処理する方法は特に制限されず、一般に知られている方法を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー等に代表される攪拌装置を備えた容器にシリカ微粉末を装入し攪拌しながら上記シランカップリング剤または変性シリコーンオイルを添加し均一に混合する。混合がより均一に行われるように、スプレーにより噴霧添加することが好ましい。同時に、またはこれらの表面処理の前または後に前記疎水性向上剤を添加して処理を行ってもよい。
【0028】
シランカップリング剤または変性シリコーンオイルの好ましい添加量は、シリカ微粉末シリカ微粉末100部(重量部、以下同様)に対して1部〜50部、さらに好ましくは5部〜30部の範囲である。1部未満では十分な効果が得られない。50部を超えると、導入される有機基の割合が高すぎるため、接着性樹脂組成物の粘度の経時安定が悪くなる。疎水性向上剤の添加量は使用するシリカ粒子の種類にもよるが、疎水化処理をしていないシリカ微粉末100部に対して1〜20部程度を用いることが好ましい。
【0029】
表面処理剤の添加混合後、混合物を10分から1時間程度加熱する。加熱温度の好ましい温度範囲は、100〜350℃の範囲である。加熱温度が100℃未満ではシランカップリング剤とシリカ微粉末との反応や変性シリコーンオイルのシリカ微粉末への吸着および配向が不十分となり、満足な効果を発揮することができない。350℃を超えると有機珪素の持つ官能基の分解が始まるので好ましくない。
【0030】
以上のようにして得た表面処理シリカ微粉末は、接着性樹脂成分100部に対し好ましくは1〜20部、より好ましくは3〜10部添加する。1部未満では本発明によるチキソ性改善効果が発揮されない。20部を超えて用いても効果に改善はなく却って接着特性を低下させる。
【0031】
その他の接着剤成分:
本発明による接着性樹脂組成物では、上記の接着性樹脂成分と表面処理シリカ微粉末の他に慣用の添加剤を用いる事もできる。添加剤の例としては、硬化剤、充填剤、難燃剤、補強繊維、導電性付与剤、粘着性付与剤、希釈剤、消泡剤、レベリング剤、離型剤、顔料、染料等を挙げることができる。
【0032】
特に硬化剤は、エポキシ樹脂において、3次元の架橋構造を形成するのに必要な成分である。硬化剤の種類は本発明の効果を阻害しない限り特に限定されないが、通常用いられるポリアミン系硬化剤が好ましい。ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミン等の脂肪族ポリアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環式ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン、ジシアンジミド等が挙げられる。硬化剤を用いる場合は、接着性樹脂成分とシリカ微粉末の合計量100部に対し10〜60部を用いることが好ましい。10部未満では接着剤が十分に硬化しない。60部より過剰に用いると接着特性を却って阻害する。
【0033】
【実施例】
以下に本発明の実施例、参考例、および比較例を示す。なお、以下の例における表面処理粒子および接着性樹脂組成物の特性値は次の方法により測定した。
(1) BET比表面積:窒素ガス吸着法(DIN66131)による。
(2) カーボン量:表面処理を施したシリカ微粉末を酸素雰囲気中、1100℃に加熱して表面疎水基が含有する炭素をCO2に転じ、微量炭素分析装置(ホリバ製EMIA-110)によりシリカ微粉末の表面に存在する炭素量を算出。
(3) 窒素量:酸素とアルゴンガスをキャリアとして、高温(800〜1000℃)中で試料を加熱することで窒素化合物は酸化分解されNOに変化しO3 ガスを加えるとNO2 に転じ、微量全窒素分析装置(三菱化学製TN10)によりN量を算出する。
(4) pH値:表面処理微粉末を脱イオン水:メタノール=1:1の混合溶液に添加混合して得られる4%溶液のpHを測定する。
(5) チキソトロピー指数(チキソインデックス):22℃に保持した試料について、2.5rpmにおける粘度(η1)と20rpmにおける粘度(η2)を測定し、その比η12としてチキソインデックスを算出。チキソインデックスが大きいほど接着剤としての作業性は良好になる。
【0034】
実施例1
BET比表面積130m/gの乾式シリカ微粉末(日本アエロジル社製 Aerosil 130)200gを15リットルの反応槽にとり、アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF393)を26g添加した。さらに攪拌しながら系内を窒素ガスで置換し窒素ガスを流したまま280℃まで昇温、20分間保持後室温まで冷却した。得られた処理シリカは、BET比表面積87m/g、pH7.9、カーボン量3.2%、シリコーンオイル中のアミノ基に由来する窒素量は0.19%であった。
表面処理したシリカ微粉末5部をエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:エピコート828)100部に加え、高速攪拌機(特殊機化社製:T.K.Auto Homomixer)で3分間混合攪拌し、20分間真空脱泡して、エポキシ樹脂−シリカ微粉末混合物を調製した。
この混合物を22℃の恒温槽に2時間保管し、EDΗ型粘度計(東機産業社製)を用いて粘度を測定したところ、2.5rpmで110Pa・sであり、20rpmで53Pa・sであった。また、チキソトロピー指数(T.I.)は2.1であった。さらに、この混合物を40℃で2ヶ月間保管した後、混合物を22℃の恒温槽に保持して温度を均一にしてから測定した粘度は、2.5rpmで108Pa・sであり、20rpmで52Pa・sであった。また、チキソトロピー指数(T.I.)は2.1であった。このエポキシ樹脂−シリカ微粉末混合物100部に50部のアミン系硬化剤(油化シェルエポキシ社製:エポメートB002)を均一混合し、エポキシ系接着性樹脂組成物を調製した。JIS K6829に従って引張りせん断強度を測定したところ293kgf/cmであった。
【0035】
実施例2
BET比表面積200m/gの乾式シリカ微粉末(日本アエロジル社製 Aerosil 200)200gを15リットルの反応槽にとり、カルボキシル変性シリコーンオイル(信越化学工業社製:X22−3710)を40g添加した。さらに攪拌しながら系内を窒素ガスで置換し窒素ガスを流したまま250℃まで昇温、20分間保持後室温まで冷却した。
得られた処理シリカは、BET比表面積140m/g、pH5.1、カーボン量4.6%で、カルボキシル基は0.31%であった。
また、この表面処理したシリカ粉末を実施例1と同様にエポキシ樹脂に混練し粘度を測定したところ、2.5rpmで138Pa・s、20rpmで64Pa・sであり、チキソトロピー指数(T.I.)は2.2であった。更に、2ヶ月間40℃中に保管した後の粘度は、それぞれ140Pa・s(2.5rpm)、61Pa・s(20rpm)であり、T.I.は2.3であった。なお、測定は実施例1と同様に22℃に保持したものについて行った。(以下の例も同様)
さらに、実施例1と同様にアミン系硬化剤を添加して接着性樹脂組成物を調製した。この接着性樹脂組成物の硬化後の引張りせん断強度(JIS K6829)は254kgf/cmであった。
【0036】
参考例
BET比表面積200m2/gの乾式シリカ微粉末(日本アエロジル社製 Aerosil 200)200gを15リットルの反応槽にとり、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン6g、ヘキサメチルジシラザン34g添加した。さらに攪拌しながら系内を窒素ガスで置換し窒素ガスを流したまま200℃まで昇温、10分間保持後室温まで冷却した。得られた処理シリカは、BET比表面積138m2/g、pH9.1、カーボン量2.5%、窒素量0.11%であった。また、この表面処理したシリカ粉末を実施例1と同様にエポキシ樹脂に混練し粘度を測定したところ、2.5rpmで66Pa・s、20rpmで47Pa・sであり、チキソトロピー指数(T.I.)は1.4であった。また、2ヶ月間40℃中に保管した後の粘度は、61Pa・s(2.5rpm)、53Pa・s(20rpm)であり、T.I.は1.2であった。さらに、実施例1と同様にアミン系硬化剤を添加して接着性樹脂組成物を調製した。この接着性樹脂組成物の硬化後の引張りせん断強度(JIS K6829)は248kgf/cm2であった。
【0037】
実施例4、5
実施例1と同様にシリカ微粉末をシランカップリング剤と変性シリコーンオイルを併用して表面処理したもの(実施例4)、更に、これに疎水化剤を併用したもの(実施例5)を用いた他は実施例1と同様にしてエポキシ樹脂−シリカ粉末混合物を調製した。
この混合物の粘度、チキソトロピー指数を実施例1と同様に測定した。また、この樹脂−シリカ粉末混合物に、実施例1と同様にアミン系硬化剤を添加して得た接着性樹脂組成物の引張りせん断強度を測定した。
【0038】
比較例1
シリカ微粉末を添加しないで接着性樹脂組成物を調製した。
用いた接着性樹脂は実施例1と同じエポキシ樹脂(エピコート828)であり、その粘度は、2.5rpmで14Pa・s、20rpmで14Pa・sであり、チキソトロピー指数(T.I.)は1.0であった。また2ヶ月間40℃中に保管した後の粘度は、15Pa・s(2.5rpm)、14Pa・s(20rpm)であり、T.I.は1.1であった。
このエポキシ樹脂(エピコート828)100部にアミン系硬化剤(エポメートB002)50部を加え、均一に混合してシリカ微粉末を含まない接着性樹脂組成物を調製した。得られた接着性樹脂組成物の引張りせん断強度(JIS K6829)は、209kgf/cmであった。
【0039】
比較例2
未変性シリコーンオイルを用いて表面処理を行ったシリカ微粉末を用いた接着性樹脂組成物を以下のように調製した。
BET比表面積130m/gの乾式シリカ微粉末(日本アエロジル社製 Aerosil 130)200gを15リットルの反応槽にとり、シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF96)を26g添加した。さらに攪拌しながら系内を窒素ガスで置換し窒素ガスを流したまま300℃まで昇温、20分間保持後室温まで冷却した。得られた処理シリカは、BET比表面積76m/g、pH5.3、カーボン量3.9%であった。また、この表面処理したシリカ粉末を実施例1と同様にエポキシ樹脂に混練し粘度を測定したところ、2.5rpmで151Pa・s、20rpmで60Pa・sであり、チキソトロピー指数(T.I.)は2.5であった。更に、2ヶ月間40℃中に保管した後の粘度は、149Pa・s(2.5rpm)、62Pa・s(20rpm)であり、T.I.は2.4であった。
実施例1と同様にさらにアミン系硬化剤を添加して接着性樹脂組成物を調製した。このエポキシ接着剤の引張りせん断強度は190kgf/cmであった。
【0040】
以上の実施例および比較例で用いた表面処理シリカ微粉末の特性を表1に示した。また、この表面処理シリカ微粉末をエポキシ樹脂を配合してなる混合物の粘度特性を表2に示した。さらに、これにアミン系硬化剤を添加してなる接着性樹脂組成物の引張りせん断強度を表3にまとめて示した。
【0041】
【表1】
Figure 0003628837
【0042】
【表2】
Figure 0003628837
【0043】
【表3】
Figure 0003628837
【0044】
表2に示すように、シリカ微粉末を添加配合した樹脂組成物は、シリカを添加していない樹脂組成物(比較例1)と比較して顕著な増粘効果が認められる。しかし、表3に示すように、従来の表面処理法によるシリカ微粉末を添加した接着性樹脂組成物(比較例2)はシリカ無添加の場合(比較例1)と同程度の接着強度しか得られず、しかも粘度の経時変化が大きい。一方、変性シリコーンオイルを用いて表面処理を行ったシリカ微粉末を添加した本発明の樹脂組成物は、従来の疎水性シリカ微粉末を配合した接着性樹脂組成物(比較例2)に比べて接着強度が大幅に向上しており、例えば、実施例1の接着強度は比較例2の約4割増である。さらに、変性シリコーンオイルを用いて表面処理を行ったシリカ微粉末を添加した本発明の樹脂組成物は高いチキソトロピー性を有し、かつ粘度の経時変化が小さい。具体的には、表2および表3に示すように、実施例1 , 2、および実施例4 , 5の樹脂組成物のチキソトロピー指数 ( . .) は何れも2 . 1以上であり、この混合物に硬化剤を添加して調製した樹脂組成物の引張り剪断強度は何れも254 kgf/cm 2 以上である。
【0045】
【発明の効果】
本発明の接着性樹脂組成物によれば、従来の接着性樹脂組成物に比較して高い粘度と接着強度を実現することができる。また、粘度の経時変化が少ないため、長期に渡って安定に保管することができる。なおかつ、チキソ性が高いため、作業性に優れた接着性樹脂組成物である。

Claims (4)

  1. 末端または側鎖のアルキル基をアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、グリシジル基、メルカプト基の少なくとも1種の基で置換してなり重合度が3〜500および粘度が10〜200cstの変性シリコーンオイル、または、該変性シリコーンオイルと次式 ( ) で示されるシランカップリング剤、あるいは、該変性シリコーンオイルと疎水性向上剤であるシラン化合物、または上記変性シリコーンオイルと次式 ( ) のシランカップリング剤と疎水性向上剤であるシラン化合物によって表面処理することにより、接着剤樹脂成分と化学的に反応する有機基(反応性有機基)を表面に有するシリカ微粉末と、上記接着剤樹脂成分とを含み、上記樹脂成分と上記シリカ微粉末の混合物のチキソトロピー指数が2.1以上であって、この混合物に硬化剤を添加して調製した樹脂組成物の引張り剪断強度が254kgf/cm2以上であることを特徴とする接着性樹脂組成物。
    min …(I)
    (式中、Xはアルコキシ基、アシロキシ基、オキシム基またはハロゲンから選択される基であり、mは1〜3の整数であって、mが1〜2のものはアルキル基が置換されていても良く、Yはアミノ基、グリシジル基、メルカプト基、ウレイド基、ヒドロキシ基の少なくとも1種を含有する炭化水素基、nは3〜1の整数)
  2. 反応性有機基を有する上記シリカ微粉末が、30〜500m2/gのBET比表面積を有する乾式シリカ微粉末を用いたものである請求項1に記載する接着性樹脂組成物。
  3. 疎水性向上剤であるシラン化合物が、へキサメチルジシラザン、ジメチルポリシロキサン、メチルクロロシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシランから選択される化合物またはその組み合わせである請求項1または2に記載する接着性樹脂組成物。
  4. 接着剤の樹脂成分がエポキシ樹脂である請求項1〜3の何れかに記載するエポキシ系接着性樹脂組成物。
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