JP2000095864A - 有機ケイ素組成物 - Google Patents

有機ケイ素組成物

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JP2000095864A
JP2000095864A JP11241491A JP24149199A JP2000095864A JP 2000095864 A JP2000095864 A JP 2000095864A JP 11241491 A JP11241491 A JP 11241491A JP 24149199 A JP24149199 A JP 24149199A JP 2000095864 A JP2000095864 A JP 2000095864A
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Michael Andrew Lutz
アンドリュー ルッツ マイケル
Michael James Owen
ジェームズ オーエン マイケル
Susan Victoria Perz
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着促進剤として有用な有機ケイ素組成物を
提供すること。 【解決手段】 (A)式:R1(OH)m により表される多価
アルコールと、(B)平均して式:R2 n R3 p X q SiO
(4-n-p-q)/2 により表される繰返し単位を少なくとも2
個含むオルガノシロキサン及び(C)一般式:R4 r SiY
4-rにより表される少なくとも1種のシラン(式中、R
1 はエチレン系不飽和を含まない価数がmの炭化水素
基、R2 は非置換1価炭化水素基、R3 は有機官能置換
基を含む1価炭化水素基、R4 は非置換の1価炭化水素
基であるか又は有機官能置換基を含む1価炭化水素基、
Xは加水分解可能な基であるか又はヒドロキシル基、Y
は加水分解可能な基、mは少なくとも2の値、nの平均
値は0〜3、p及びqの平均値は0よりも大きいが3以
下、nとpとqの和は3を超えず、rは0又は1の値で
ある)を反応させることにより形成される有機ケイ素組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化したオルガノ
ポリシロキサン組成物に改良された接着性を付与する有
機ケイ素組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第2,349,338号明細書
には、熱媒液用の腐蝕防止剤として有用な1価及び多価
アルコールのケイ酸エステル、例えば種々のグリコール
及びグリセロールケイ酸エステル誘導体の使用が教示さ
れている。この腐蝕防止作用は、これらの化合物の加水
分解生成物により提供される。
【0003】米国特許第2,776,307号明細書に
は、式:(R1 O)3 Si(XR2n OSi(O
3 3 (式中、Xは酸素であり、nは2,3又は4の
値である)で表される種類のシリコーンエステルがクレ
ームされている。この化合物は圧媒液及び滑剤として有
用であると記載されている。
【0004】米国特許第3,992,429号明細書に
は、加水分解安定性が向上するように立体障害作用のあ
るアルキル基を含む新規なアルコキシシランクラスター
化合物が記載されている。意図されている用途には、熱
媒液、圧媒液、ブレーキ液、伝動液等がある。
【0005】米国特許第2,630,446号明細書に
は、テトラアルキルシリケートと多価アルコールから調
製される高分子シリケートが記載されている。それらの
シリケートは、可塑剤、滑剤及び圧媒液添加剤としての
使用が意図されている。
【0006】H.G. Emblem 及びK. Hargreaves は、"The
Preparation of Alkoxysilanes from Glycols and Gly
col Monoethers," J. Inorg. Nucl. Chem., Vol. 30
(3), p. 721, 1968 の中で、そのいずれもケイ素に結合
している有機官能基を含まない表題の化合物を調製する
のに有用な種々の反応を報告している。
【0007】英国特許第450,875号明細書には、
オルトケイ酸の新規なエステルを生成させるためのエス
テル交換法が教示されている。その開示の中で、オルト
ケイ酸とポリヒドロキシル化アルコールから誘導される
エステルについてふれられている。
【0008】米国特許第3,029,269号明細書に
は、式:(RO)3 SiOCR’2(CH2 n CR’
2 −OSi(OR)3 (式中、nは0〜16の値であ
り、R’はH又は低級脂肪族基であり、Rは1〜16個
の炭素原子を含む飽和脂肪族基である)により表される
化合物が記載されている。それらの化合物について、滑
剤及び圧媒液としての使用が提案されており、それらの
化合物は概して低い流動点、良好な粘度及び粘度指数等
の特性並びに加水分解安定性を示す。
【0009】米国特許第5,424,384号明細書に
は、多価アルコールとアルコキシシラン又はイソアルケ
ニルオキシシランとの反応生成物を接着促進剤として含
む改良された接着性を示す硬化性オルガノシロキサン組
成物が開示されている。有機官能基を含むシランはこの
明細書に記載されていない。
【0010】米国特許第5,486,565号明細書に
は、多価アルコールと有機官能基を含むアルコールと湿
分反応性シランとの反応生成物を含む新規な有機ケイ素
組成物が教示されている。それらの化合物を接着促進剤
として含む硬化性オルガノシロキサン組成物もクレーム
されている。
【0011】米国特許第4,659,851号、第4,
719,262号及び第4,906,686号明細書に
は、不飽和アルコールとアルコキシシランの反応生成物
が教示されている。
【0012】オルガノシロキサン組成物のための接着促
進剤は典型的には少なくとも2つの官能基を含む。米国
特許第3,772,026号及び第3,873,334
号明細書には、さらに水素化ケイ素官能基又はアルケニ
ル官能基をそれぞれ有するアシロキシ官能シランが教示
されている。アシロキシ官能基は非常に反応性が高く、
基材の表面に存在するヒドロキシル基又は組成物中に入
ってきた水との反応によって、腐蝕作用のある酢酸を遊
離する。
【0013】米国特許第4,082,726号明細書に
は、エポキシ官能ジアルコキシシリル基と、有機ケイ素
化合物中のケイ素に結合している少なくとも1個のアル
ケニル基又は水素原子とを含む有機ケイ素化合物が教示
されている。それらの化合物を含む組成物による接着は
100〜200℃の間の温度での硬化後に達成される。
【0014】米国特許第4,087,585号明細書に
は、エポキシ官能アルコキシシランとアルケニル官能基
を含むシラノール官能流体との物理的ブレンドが教示さ
れている。接着性が発現する硬化が高温で得られた。
【0015】エチレン系不飽和、エポキシ官能基及びア
ルコキシ官能基を含む多官能性オルガノシランの接着促
進剤としての使用が米国特許第4,732,932号明
細書に教示されているものと概してみなされる。
【0016】米国特許第4,721,764号明細書に
は、ケイ素に結合している水素原子を2個及びケイ素に
結合している加水分解可能な基又はオキシラン基を少な
くとも1個含む接着促進作用をもつオルガノポリシロキ
サンが教示されている。
【0017】
【発明の実施の形態】これらとは対照的に、本発明の有
機ケイ素組成物は、(1)多価アルコール、1分子当た
り少なくとも1個の有機官能基及び(2)少なくとも1
個のヒドロキシル基又は加水分解可能な基を含むオルガ
ノシロキサン、並びに(3)1分子当たり少なくとも3
個の加水分解可能な基を含むシランの反応生成物を含
む。これらの組成物は、硬化性オルガノポリシロキサン
組成物のための接着促進剤として特に有用である。
【0018】本発明は、一般式:(1)R1 (OH)m
により表される多価アルコール、(2)平均して式:R
2 n 3 p q SiO(4-n-p-q)/2 により表される繰返
し単位を少なくとも2個含むオルガノシロキサン及び
(3)一般式:R4 r SiY4- r により表される少なく
とも1種のシランを含む構成成分間の反応により形成さ
れる少なくとも1種の化合物(式中、R1 はエチレン系
不飽和を含まない価数がmの置換又は非置換炭化水素基
を表し、R2 は非置換1価炭化水素基を表し、R 3 はC
2 =CH−、アクリロキシ、メタクリロキシ、エポキ
シ、カルボキシ、アミノ、アミド、アクリルアミド、メ
タクリルアミド又はメルカプトから選ばれる有機官能置
換基を含む1価炭化水素基を表し、R4 は、非置換の1
価炭化水素基であるか又はCH2 =CH−、アクリロキ
シ、メタクリロキシ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、
アミド、アクリルアミド、メタクリルアミド若しくはメ
ルカプトから選ばれる有機官能置換基を含む1価炭化水
素基を表し、Xは加水分解可能な基又はヒドロキシル基
を表し、Yは加水分解可能な基を表し、mは少なくとも
2の値であり、nの平均値は0〜3であり、p及びqの
平均値は0よりも大きいが3以下であり、nとpとqの
和は3を超えず、rは0又は1の値であるが、前記オル
ガノシロキサンの各分子が少なくとも1個のR3 置換基
と少なくとも1個のX置換基を含み、前記多価アルコー
ル、オルガノシロキサン及びシランの相対濃度が前記化
合物のゲル化をもたらさないないものであることを条件
とする)を含む有機ケイ素組成物に関する。
【0019】本明細書において、X及びYにより表され
る加水分解可能な基としては、例えば、アルコキシ、イ
ソアルケニルオキシ、カルボキシ、ケトキシモ、アミノ
及びアミドが挙げられる。
【0020】本発明のオルガノシロキサン組成物を調製
するために使用される多価アルコール、有機官能性オル
ガノシロキサン及びシランについては、本明細書の以下
の段落において詳細に説明する。
【0021】本発明は、オルガノポリシロキサン
(I)、前記オルガノポリシロキサンのための硬化剤
(II)、及び接着促進剤として本発明の有機ケイ素組
成物(III)を含む硬化性ポリマー組成物も提供す
る。
【0022】本発明の接着促進剤と共に使用するのに適
するオルガノポリシロキサン組成物の例は米国特許第
5,486,565号明細書に記載されている。
【0023】本発明の有機ケイ素組成物を調製するため
に使用される反応物のうちの1つは、以下で構成成分A
と呼ぶ一般式:R1 (OH)m (式中、R1 は価数がm
の炭化水素基を表し、ここでmは少なくとも2の値であ
る)により概して表される多価アルコールである。好ま
しくは、mは2〜4の値である。
【0024】R1 により表される炭化水素基は2〜20
個の炭素原子を含み、実質的にエチレン系不飽和を含ま
ない。好ましい多価アルコールは2〜10個の炭素原子
を含み、そのようなものとしては、例えば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、グリセロール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、2,2,2−トリメチロールプロ
パン、2,2,2,2−テトラメチロールプロパン及び
1,10−デカンジオールが挙げられる。
【0025】多価アルコール中のヒドロキシル基の数が
mで表される数を超える場合には、その余分なヒドロキ
シル基の少なくとも一部は、本発明の有機ケイ素組成物
を形成するアルコールの有機ケイ素化合物との反応の前
に反応してエーテル又はエステルを形成する。
【0026】本発明の有機ケイ素組成物を調製するため
に前記多価アルコール及び以下の段落で説明する少なく
とも1種のシランと反応させる以下で成分Bと呼ぶオル
ガノシロキサンの繰返し単位は平均的に式:R2 n 3
p q SiO(4-n-p-q)/2 により表される。ここでR2
は非置換1価炭化水素基を表し、R3 はCH2 =CH
−、アクリロキシ、メタクリロキシ、エポキシ、カルボ
キシ、アミノ、アミド、アクリルアミド、メタクリルア
ミド又はメルカプトから選ばれる有機官能置換基を含む
1価炭化水素基を表し、Xはヒドロキシル基か又は水の
存在下でヒドロキシル基に加水分解する基を表す。nの
平均値は0〜3であり、p及びqの平均値は0よりも大
きいが3以下である。nとpとqの和は3を超えない
が、前記オルガノシロキサンの各分子が少なくとも1個
のR3 置換基と少なくとも1個のX置換基を含むことを
条件とする。
【0027】R2 により表される前記非置換1価炭化水
素基は1〜20個の炭素原子を含む。この炭化水素基は
実質的にエチレン系不飽和を含まず、メチル、エチル及
びプロピルのようなアルキル基、シクロヘキシルのよう
なシクロアルキル基、フェニル、トリル及びベンジルの
ような芳香族炭化水素基から選ばれるものである。
【0028】R2 は好ましくは1〜5個の炭素原子を含
むアルキルであり、最も好ましくはメチル又はエチルで
ある。
【0029】R3 により表される炭化水素基は少なくと
も1個の有機官能基を含む。R3 の炭化水素部分は、プ
ロピレン又はブチレンのようなアルキレン、シクロヘキ
シレンのようなシクロアルキレン、フェニレン、トリレ
ン又はベンジレンのようなアリーレンであることができ
る。当然のことながら、R3 がビニルである場合に、R
3 置換基の全体は式:CH2 =CH−で表される。
【0030】本明細書において、「有機官能基」なる用
語は、同じ種類のもう1つの基と、有機ケイ素組成物中
の存在する他の基と、硬化性オルガノポリシロキサン組
成物と及び/又は金属又は非金属基材と反応することの
できる基を意味する。構成成分B中に存在する有機官能
置換基は、CH2 =CH−、アクリロキシ、メタクリロ
キシ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、アミド、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド又はメルカプトから選ばれ
る。
【0031】好ましい有機官能基はエチレン系不飽和で
あり、2〜10個の炭素原子を含む。R3 の特に好まし
い態様はビニル及びヘキセニルである。
【0032】Xが加水分解可能な基を表す場合には、こ
の基は、水と反応してシラノール基を形成するもののい
ずれであってもよい。適切な加水分解可能な基として
は、例えば、アルコキシ、イソアルケニルオキシ及びア
ミノが挙げられる。Xが加水分解可能な基を表す場合に
は、Xが1〜20個、最も好ましくは1〜4個の炭素原
子を含むアルコキシ基であることが好ましい。好ましい
アルコキシ基は、それらの基の反応によって生成するア
ルコールの比較的高い揮発性に基づいて、メトキシ及び
エトキシである。
【0033】構成成分Bとして使用するのに好ましいオ
ルガノシロキサンは25℃で液体であり、25℃でのそ
の粘度は0.001〜0.1Pa・sであり、1分子当
たり平均して2〜50個の繰返し単位を含む。オルガノ
シロキサンの各末端ケイ素原子は好ましくは、多価アル
コール(構成成分A)に存在するヒドロキシル基と反応
するか又は以下の段落で説明するシラン(構成成分C)
の加水分解可能な基と反応する基を少なくとも1つ含
む。構成成分Bに対してヒドロキシル基が好ましい末端
基である。
【0034】特に好ましいオルガノシロキサンは、1分
子当たり平均して2〜10個の繰返し単位を含むヒドロ
キシル末端ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサ
ンコポリマーである。
【0035】本発明の組成物を得るためにポリオール
(構成成分A)及びオルガノシロキサン(構成成分B)
と反応させる以下で構成成分Cと呼ぶシランは一般式:
4 rSiY4-r (式中、R4 は、非置換の1価炭化水
素基であるか又はCH2 =CH−、アクリロキシ、メタ
クリロキシ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、アミド、
アクリルアミド、メタクリルアミド若しくはメルカプト
から選ばれる有機官能置換基を含む1価炭化水素基を表
す)により表される。R3 について述べたように、R4
の炭化水素部分は、アルキレンのような脂肪族であって
も、フェニレンのような芳香族であってもよい。R4
炭化水素部分は好ましくは3〜10個の炭素原子を含む
アルキレンであり、有機官能部分は好ましくはエポキシ
基である。R4 は最も好ましくは3−グリシドキシプロ
ピルである。
【0036】上記式においてYにより表されるシランの
加水分解可能な基は、ポリオルガノシロキサン(構成成
分B)の加水分解可能な基と同じ群から選ばれる。Yは
好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルコキシであ
る。
【0037】構成成分Cは、ただ1種のシランであって
も、その1種以上がR4 により表される炭化水素基に有
機官能置換基を含むシラン同士の混合物であってもよ
い。シラン同士の好ましい組み合わせは、テトラエトキ
シシランのようなテトラアルコキシシランと、3−グリ
シドキシプロピル又は3−メタクリロキシプロピルのよ
うな有機官能基を含むシランとの組み合わせである。
【0038】本発明の有機ケイ素組成物を調製するため
に使用される構成成分A,B及びCの相対濃度は、それ
らの構成成分に存在する反応性基の数に依存する。それ
らの反応性基としては、例えば、X及びYにより表され
るヒドロキシル及び加水分解可能な基が挙げられる。
【0039】構成成分A,B及びCの相対濃度は、通
常、ゲル化が起こる程度の組成物の架橋が起こるのを防
ぐように選ばれる。ゲル化が起こると、接着促進剤とし
て本発明に係る有機ケイ素組成物を混合する硬化性オル
ガノポリシロキサンに、本発明に係る有機ケイ素組成物
が混和しえなくなる。好ましくは、成分(B)に対する
成分(A)のモル比は10:1〜1:2である。
【0040】好ましい有機ケイ素組成物において、多価
アルコール(構成成分A)とオルガノシロキサン(構成
成分B)はそれぞれ1分子当たり2個の反応性基を含
み、シラン(構成成分C)は1分子当たり平均して3〜
4個の加水分解可能な基を含む。これらの好ましい組成
物は、オルガノシロキサン1モル当たり1〜2モルの多
価アルコールを含む。シランの濃度は、構成成分A及び
Bについての式においてXで表されるヒドロキシル基及
び加水分解可能な基の当量数に基づく。好ましくは、こ
れらのヒドロキシル基及び加水分解可能な基1当量に対
して0.67〜1.0モル、好ましくは0.75〜0.
95モルのシランが存在する。
【0041】本発明の接着促進作用のある有機ケイ素組
成物は、構成成分A,B及びCを反応させることにより
調製される。この反応は、アルコールと、構成成分B及
びCに存在するケイ素に結合しているヒドロキシル及び
/又は加水分解可能な基、例えばアルコキシとイソアル
ケニルオキシシランの間の交換反応にとって一般的な条
件のもとに行われる。
【0042】これらの交換反応は、典型的には、不活性
な無水雰囲気中、例えば窒素雰囲気中で周囲温度から2
00℃までの温度で行われ、触媒が使用されてもよい。
適切な触媒としては、例えば、酸、塩基及び有機チタン
化合物が挙げられる。
【0043】触媒の重量は、典型的には、全反応物の合
計重量の0.1〜5%を構成する。
【0044】ケイ素に結合しているヒドロキシル、アル
コキシ及びイソアルケニルオキシ基のシロキサン結合を
形成する反応によって、水、アルコール又はケトン副生
成物がそれぞれ生成する。これらの反応がしばしば可逆
的であるために、反応が進行する際に蒸留によりこれら
の副生成物を除去することが一般的に望ましい。
【0045】水、アルコール又はケトン副生成物の生成
及び除去を伴う反応の経過は、集めた副生成物の量を測
定することによって容易に追跡することができる。
【0046】本発明の反応生成物を調製するために使用
される反応物及び任意の触媒は、実質的に完全な反応を
達成するのに十分な時間加熱される。実質的に完全な反
応は、集められた副生成物である水、アルコール及び/
又はケトンの量により示される。この時間は典型的には
1〜5時間であり、反応混合物は好ましくは50〜12
0℃に加熱される。
【0047】本発明の多価アルコール/シロキサン/シ
ラン反応生成物は、先行技術文献に記載されている反応
性基のいずれかを含む硬化性オルガノポリシロキサン組
成物に対して接着促進剤として有用である。
【0048】硬化性オルガンポリシロキサン組成物の優
れた接着性は、種々の最終用途にとって望ましく、特に
エレクトロニクス業界、建築業界、包装業界、自動車業
界及び消費者市場において望ましい。
【0049】オルガノシロキサン組成物を硬化させるの
に有用な反応は当該技術分野で周知であり、そのような
ものとしては、例えば、1)場合に応じて触媒の存在
下、ケイ素に結合している加水分解可能な基、例えばア
ルコキシ及びカルボキシと大気水分との反応、2)白金
族金属含有触媒の存在下でのケイ素に結合しているヒド
ロキシル基又はオレフィン系不飽和炭化水素基、例えば
ビニル又はヘキセニルを含むポリオルガノシロキサンと
のオルガノハイドロジェンシロキサンの反応、並びに
3)高エネルギー放射線への暴露又は光分解的に不安定
な化合物の分解によって開始されるカチオン反応又は遊
離基反応がある。
【0050】以下の実施例により、本発明の有機ケイ素
組成物の好ましい態様及び接着促進剤としてそれらの有
機ケイ素組成物を含む硬化性オルガノポリシロキサン組
成物を説明する、特に断らない限り、全ての部及び百分
率は重量で表されており、粘度は25℃で測定されたも
のである。
【0051】
【実施例】例1 滴下漏斗、蒸留ヘッド、凝縮器、ドライアイスにより冷
却された受け容器及び窒素パージを備え付けた乾燥ガラ
ス反応器に、61.42部のテトラエチルオルトシリケ
ート及び0.10部のテトラブチルチタネートを入れる
ことにより本発明の有機ケイ素組成物を調製した。
【0052】前記漏斗に、エチレングリコール5.72
部とヒドロキシル含有量が10.1重量%及びビニル含
有量が10.1重量%であるヒドロキシル末端メチルビ
ニルポリシロキサン32.86部を入れた。
【0053】反応器の内容物を窒素流中で攪拌しながら
90℃に加熱した。その際、滴下漏斗の内容物を40分
間にわたって徐々に添加した。添加の完了後に反応混合
物の加熱及び攪拌をさらに23分間続けた。その23分
間が経過した時点で反応器に通す窒素流を停止し、反応
器を真空引きした。10分間で圧力を50mmHgまで下
げ、その圧力を29分間保った。次に、反応混合物を冷
却し、大気圧に戻した。反応器から75.1gの透明な
濃黄色液状生成物が回収された。これをOC−1と呼
ぶ。
【0054】例2 例1に記載のように装備をしたガラス反応器に64.3
6部の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及
び0.10部のテトラブチルチタネートを入れることに
より本発明の有機ケイ素組成物を調製した。滴下漏斗
に、エチレングリコール5.28部とヒドロキシル含有
量が10.1重量%及びビニル含有量が10.1重量%
であるヒドロキシル末端ポリメチルビニルシロキサン3
0.36部を入れ、これらの成分を混合した。次に、反
応混合物を窒素流中で攪拌し、90℃に加熱した。その
際、滴下漏斗の内容物を42分間にわたって徐々に添加
した。添加の完了後に反応混合物の加熱及び攪拌をさら
に20分間続けた。その20分間が経過した時点で反応
器に通す窒素流を停止し、反応器を真空引きした。
【0055】6分間で圧力を50mmHgまで下げ、その圧
力を32分間保った。次に、反応混合物を冷却し、大気
圧に戻し、85.87gの透明な褐色流体が回収され
た。これをOC−2と呼ぶ。
【0056】例3 例1に記載のように装備をしたガラス反応器に29.4
9部のテトラエチルオルトシリケート、33.46部の
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び0.
10部のテトラブチルチタネートを入れることにより本
発明の有機ケイ素組成物を調製した。滴下漏斗に、エチ
レングリコール5.49部とヒドロキシル含有量が1
0.1重量%及びビニル含有量が10.1重量%である
ヒドロキシル末端ポリメチルビニルシロキサン31.5
6部を入れた。次に、これらの成分を混合した。次に、
反応混合物を窒素流中で攪拌し、90℃に加熱した。そ
の際、滴下漏斗の内容物を44分間かけて徐々に添加し
た。添加の完了後に反応混合物の加熱及び攪拌をさらに
20分間続け、その20分間が経過した時点で反応器に
通す窒素流を停止した。6分間で圧力を50mmHgまで下
げ、その圧力を23分間保った。次に、反応器の内容物
を冷却し、大気圧に戻し、82.52gの透明な黄褐色
液体が回収された。これをOC−3と呼ぶ。
【0057】例4 例1に記載のように装備をしたガラス反応器に29.1
9部のテトラエチルオルトシリケート、31.16部の
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン及び
0.10部のテトラブチルチタネートを入れることによ
り本発明の有機ケイ素組成物を調製した。滴下漏斗に、
エチレングリコール8.15部とヒドロキシル含有量が
10.1重量%及びビニル含有量が10.1重量%であ
るヒドロキシル末端ポリメチルビニルシロキサン31.
50部を入れた。次に、これらの成分を窒素流中で攪拌
し、90℃に加熱した。その際、滴下漏斗の内容物を3
1分間にわたって徐々に添加した。添加の完了後に反応
混合物の加熱及び攪拌をさらに21分間続けた。その2
1分間が経過した時点で反応器に通す窒素流を停止し、
反応器を真空引きした。6分間で圧力を50mmHgまで下
げ、その圧力を25分間保った。次に、反応器の内容物
を冷却し、大気圧に戻し、69.74gの透明な黄色の
粘稠液体生成物が得られた。これをOC−4と呼ぶ。
【0058】例5(比較例) 比較のために、例1に記載のように装備をしたガラス反
応器に84.30部のテトラエチルオルトシリケート及
び0.10部のテトラブチルチタネートを計量して入れ
ることにより本発明の範囲に含まれない有機ケイ素化合
物を調製した。エチレングリコール15.70部とエチ
ルアルコール15.70部を計量して滴下漏斗に入れ
た。次に、反応混合物を攪拌し、90℃に加熱し、エチ
レングリコール/エチルアルコール溶液を55分間にわ
たって徐々に添加した。反応フラスコ中の当初は黄色で
あった混合物は、エチレングリコール/エチルアルコー
ル溶液の添加によって透明になった。添加の完了後に反
応混合物の加熱及び攪拌をさらに20分間続け、その2
0分間が経過した時点で反応器に通す窒素流を停止し、
反応器を真空引きした。14分間で圧力を50mmHgまで
下げ、その圧力を20分間保った。次に、反応混合物を
冷却し、大気圧に戻し、69.27gの透明な黄色液体
が得られた。これをCA−1(比較用接着剤添加剤−
1)と呼ぶ。この有機ケイ素組成物を調製するために使
用した反応物には、本発明の構成成分Bと呼べるオルガ
ノシロキサンは含まれていなかった。
【0059】例6 次に、2通りの濃度で有機ケイ素組成物OC−1,OC
−2,OC−3及びOC−4を含む硬化性オルガノシロ
キサン組成物を、構成成分の物理的ブレンドを形成する
ことにより調製した。テトラブチルチタネート(TB
T)を触媒として使用して前記硬化性組成物における接
着性発達速度を増加させた。
【0060】比較のために、接着性を向上させる有機ケ
イ素化合物を含まないか又は以下でCA−1〜CA−4
と呼ぶ化合物(硬化性オルガノシロキサン組成物の接着
性を向上させるものとして当該技術分野において既に開
示されているもの)を含むさらなる硬化性組成物を調製
した。接着剤添加剤CA−1は前述の例5(比較例)に
記載されているものであり、CA−2はテトラエチルオ
ルトシリケート(TEOS)であり、CA−3はエチル
ポリシリケート(EPS)であり、CA−4は3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランである。
【0061】2液型硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を使用して接着促進剤を評価した。この硬化性組成物
の1つの部分(A)は、25℃での粘度が0.4Pa・
sであるジメチルビニルシロキシ末端ジメチルポリシロ
キサン52部;平均粒度が5μmである石英46部;酸
化亜鉛0.9部;カーボンブラック0.5部;ヘキサク
ロロ白金酸とsym−テトラメチルジビニルジシロキサ
ンの反応生成物であって、白金含有量が0.7重量%に
なるのに十分な量の液状ジメチルビニルシロキシ末端ポ
リジメチルシロキサンで希釈されたもの0.2部を含ん
でいた。
【0062】硬化性組成物の第2部分(B)は、部分A
に対して使用したものと同じジメチルビニルシロキシ末
端ジメチルポリシロキサン46部、石英充填剤47部、
1分子当たり平均して5個のメチルハイドロジェンシロ
キサン単位及び3個のジメチルシロキサン単位を含むと
ともにケイ素に結合している水素原子の含有量が0.8
重量%であるトリメチルシロキシ末端ジオルガノポリシ
ロキサン6部、及び白金触媒抑制剤として0.5部の環
状メチルビニルシロキサンを含んでいた。
【0063】この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
の2つの部分(AとB)を、評価すべき接着促進剤とブ
レンドし、そして得られた混合物を、引落棒を使用して
所望の基材の一表面に10ミル(0.25mm)のフィ
ルムとして適用する前に脱気した。基材は、(1)顕微
鏡用ガラススライド、(2)Q-Panel Company (オハイ
オ州クリーブランド所在)製の3003 H14合金圧延仕上ア
ルミニウム、(3)Q-Panel Company 製の2024 T3 裸ア
ルミニウムパネル、(4)銅パネル、及び(5)FR4 エ
ポキシ板のシートであった。
【0064】前記オルガノシロキサン組成物を、強制空
気循環炉内で室温で硬化させるか又は70℃の温度で3
0分間硬化させ、続いて室温でさらなる硬化時間をとっ
た。
【0065】接着試験は、硬化したコーティングを金属
スパチュラの刃で引っ掻いて、表面に残留物を残さずに
コーティングを除去できる(接着破壊、等級=0)かど
うか、又は破壊がコーティング層内で起こってコーティ
ング材料の少なくとも一部が試験領域内で基材に接着し
たまま残る(凝集破壊、等級=5)かどうかを決定する
ことからなるものであった。幾つかの試料について、コ
ーティングがある領域において接着破壊を示すとともに
他の領域で凝集破壊を示し、接着/凝集破壊(等級=
1)と評価した。凝集破壊を示すコーティングをさらに
試験し、基材上の残留物及びその近くのコーティング材
料を指でこすることにより除去できるかどうかを調べ
た。この方式でコーティングを除去できた場合には、コ
ーティングを除去するのに必要とした圧力をわずか
(2)、中間(3)又は高い(4)の尺度で評価した。
こすることにより除去できなかった場合には、(5)の
等級を付けた。
【0066】表3に、オーブン内での硬化に続いて得ら
れた初期接着結果(In)、室温でさらに硬化させた後
の接着結果(1D=1日間、3D=3日間)がまとめら
れている。フィルムのいくらかはオーブンから取り出し
た際に硬化していなかった(NC)。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】表3中のデータは、1)エチレングリコー
ルとテトラエチルオルトシリケートの周知の組み合わせ
(接着剤添加剤C−1、組成物C2及びC3)に接着剤
添加剤OC−1(組成物2及び3)中の存在するヒドロ
キシル末端メチルビニルポリシロキサンが加わったこと
により達成された銅及びエポキシ樹脂への接着性の実質
的な改良と、2)エチレングリコール及びヒドロキシル
末端メチルビニルシロキサン(組成物3及び4)に3−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(比較用接着
剤添加剤CA−4)が加わったことにより達成されたガ
ラス及びエポキシ樹脂への接着性の実質的な改良が、添
加剤CA−4のみにより付与される比較的不十分な接着
性(組成物C8及びC9)からは予想されなかったもの
であることを示唆するものである。
【0072】表3中の組成物C4及びC5に関するデー
タは、テトラエチルオルトシリケートの接着促進剤とし
ての性能が不十分であることを示している(比較用添加
剤CA−2)。これらのデータ及び前段落で述べた比較
用添加剤CA−4に関するデータに基づいて、これらの
接着促進剤をエチレングリコール及びヒドロキシル末端
メチルビニルポリシロキサンと反応させて接着添加剤O
C−3(組成物5)を形成することにより得られる金属
及びエポキシ樹脂に対する優れた接着性はこれまで予想
しえなかったものであるように思われる。
【0073】表3中の組成物2,4及び6に関するデー
タは、過剰の接着促進剤が存在する場合に起こりうる組
成物の硬化に及ぼす悪影響を示している。
【0074】本発明の接着促進剤を含む組成物を室温で
硬化させた場合に、本発明の接着促進剤が機能する能力
を実証するために、同じ基材上に組成物2,3及び4を
付着させて室温だけで硬化させた。7日間後、試験した
全ての組成物によって、全ての基材について凝集破壊
(接着性の等級=5)が得られた。
【0075】例7 97部の紫外線硬化性シロキサン組成物、0.50部の
テトラブチルチタネート及び2.5部の上記例に記載の
接着剤添加剤OC−3を組み合わせることにより紫外線
(UV)硬化性組成物を調製した。均質になるまで
(1)(a)キシレン32重量%及び(b)ジメチルビ
ニルシロキシ単位とトリメチルシロキシ単位とSiO2
単位を含むベンゼン可溶性シリコーン樹脂68重量%を
含む混合物79.4部と、(2)粘度が2Pa・sであ
るジメチルビニルシロキシ末端ブロックトポリジメチル
シロキサン100部をブレンドすることによりUV硬化
性シロキサン組成物を調製した。
【0076】シリコーン樹脂(1b)におけるSiO2
単位のモル数に対するジメチルビニルシロキシ単位とト
リメチルシロキシ単位の合計モル数の比は0.65:1
であり、このシリコーン樹脂は約1.9重量%のビニル
基を含んでいた。
【0077】成分1と2の混合物から減圧下での加熱に
よりキシレンを除去すると、以下で「樹脂−ポリマーブ
レンド」と呼ぶ透明な液体が得られた。次に、平均重合
度が50であり、平均して5個のメルカプト単位を含む
メルカプト官能ポリオルガノシロキサン17.8部を、
0.98部の光開始剤及び安定剤と共に80.2部の前
記樹脂−ポリマーブレンドと混合し、粘度が2.1Pa
・sである透明なUV硬化性組成物を得た。
【0078】このUV硬化性組成物の一部を、顕微鏡用
ガラススライド、3003 H14合金圧延仕上アルミニウムQ
パネル又は2024 T3 裸アルミニウムパネル上に引き落と
して10ミル(0.25mm)フィルムを形成した。次
に、500mJ/cm2 の照射量で紫外線電球に暴露す
ることによってこの組成物を硬化させた。この照射に続
いて、コーティングされた基材を周囲条件のもとで1日
間放置し、その1日間が経過した後、上記例で述べたよ
うに接着性について評価した。凝集破壊を示す5の等級
が全ての基材に対して得られた。
【0079】比較のために、接着促進剤を除いて上記組
成物の構成成分の全てを含む硬化性シロキサン組成物を
この例よりも前の段落で説明したように調製し、同じ基
材上にコーティングし、硬化させ、そして接着性を評価
した。本発明の接着促進剤を含まない組成物でコーティ
ングされた基材は全て、0の等級に相当する接着破壊
(0)を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル ジェームズ オーエン アメリカ合衆国,ミシガン 48640,ミッ ドランド,ウエスト セント アンドリュ ーズ ロード 1505 (72)発明者 スーザン ビクトリア パーツ アメリカ合衆国,ミシガン 48632,エセ ックスビル,オールド オーチャード 445

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式:R1 (OH)m により表され
    る多価アルコール、(B)平均して式:R2 n 3 p
    q SiO(4-n-p-q)/2 により表される繰返し単位を少な
    くとも2個含むオルガノシロキサン及び(C)一般式:
    4 r SiY 4-r により表される少なくとも1種のシラ
    ン(式中、R1 はエチレン系不飽和を含まない価数がm
    の炭化水素基を表し、R2 は非置換1価炭化水素基を表
    し、R 3 はCH2 =CH−、アクリロキシ、メタクリロ
    キシ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、アミド、アクリ
    ルアミド、メタクリルアミド又はメルカプトから選ばれ
    る有機官能置換基を含む1価炭化水素基を表し、R
    4 は、非置換の1価炭化水素基であるか又はCH2 =C
    H−、アクリロキシ、メタクリロキシ、エポキシ、カル
    ボキシ、アミノ、アミド、アクリルアミド、メタクリル
    アミド若しくはメルカプトから選ばれる有機官能置換基
    を含む1価炭化水素基を表し、Xは加水分解可能な基又
    はヒドロキシル基を表し、Yは加水分解可能な基を表
    し、mは少なくとも2の値であり、nの平均値は0〜3
    であり、p及びqの平均値は0よりも大きいが3以下で
    あり、nとpとqの和は3を超えず、rは0又は1の値
    であるが、前記オルガノシロキサン(B)の各分子が少
    なくとも1個のR3 置換基と少なくとも1個のX置換基
    を含み、前記多価アルコール、オルガノシロキサン及び
    シランの相対濃度が有機ケイ素組成物のゲル化をもたら
    さないないものであることを条件とする)を反応させる
    ことにより形成される有機ケイ素組成物。
  2. 【請求項2】 反応してオルガノポリシロキサンを硬化
    させることのできる官能基を含むオルガノポリシロキサ
    ン(I)、前記オルガノポリシロキサンのための硬化剤
    (II)、及び硬化に続いてポリマー組成物の接着性を
    高める接着促進剤であって、請求項1に記載の有機ケイ
    素組成物である接着促進剤(III)を含むポリマー組
    成物。
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