JP3628660B2 - 外壁板の直張り縦張り用留め付け金具および該留め付け金具を使用した外壁板の直張り縦張り留め付け構造 - Google Patents

外壁板の直張り縦張り用留め付け金具および該留め付け金具を使用した外壁板の直張り縦張り留め付け構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば窯業系の外壁板を、建物躯体に対して、胴縁等下地材を使用せずに直接に縦張り施工する場合に使用される留め付け金具と、該留め付け金具を使用した外壁板の留め付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
窯業系外壁板の施工方法には、外壁板の長手方向を横方向(水平方向)として躯体側に張り付けていく横張り工法と、長手方向を縦方向(上下方向)として躯体側に張り付けていく縦張り工法とがある。
【0003】
縦張り工法では、図8に示すように、構造躯体である柱1及び間柱2に対して、先ず透湿防水シート(又はアスファルトフェルト)3を張り、柱1、間柱2にわたらせた横胴縁5を水平方向に、所定の間隔でもって複数段取り付け、該横胴縁5に外壁板(サイディングボード)(ここでは図示されない)を留め付けるようにしている。その際に、隣り合う左右の横胴縁5、5には隙間sを設けるようにして、通気用の通路を確保している。
【0004】
この工法では、一般に、図9(a)の留め付け状態の横断面図、及び図9(b)の表面図に示すように、外壁板10、10の左右の接合を側端部にそれぞれ形成された上下実部の合決り接合で行い、上下の接合を接合水切り金具6で行うようにしている。また、外壁板10の留め付けに当たっては、従来より釘11による釘打ち施工が採用されている。また、その場合の下地組としては、図8に示されるように、比較的短い横胴縁5を多数取り付ける必要があり、その手間と材料費は、施工コストや工期に大きな影響を与えている。
【0005】
また、釘打ち施工は、一枚の外壁板10ごとに独立して釘11で固定していくため、左右の外壁板同士の位置決めについては必ずしも正確でない。また、釘11の頭部分の補修塗装が必要であり、美観上の問題も有している。
【0006】
上記問題を解決する縦張り工法として、特許第2941271号公報に開示されているような専用の留め付け金具を用いて外壁板を固定する方法がある。図10(a)は、この縦張り工法での留め付け状態を示す斜視図であり、留め付け金具20Aを利用して横胴縁5が施工された躯体に対して外壁板10が留め付けられている。また、図10(b)は、その施工横断面を示す図である。図11は留め付け金具20Aの斜視図である。
【0007】
この留め付け金具20Aは柱や間柱への取り付け面となる平板状の基板21と、該基板21の上下端から延出する上側スペーサ部22と下側スペーサ部23とを有し、上側および下側スペーサ部22、23の先端は垂直板部分22a、23aとされている。さらに、上側スペーサ部22と下側スペーサ部23の間において、基板21の一部はそれに直交する方向に切り起こされていて、係止部24を形成している。係止部24の先端には、相互に反対方向に折曲した3つの係止片24d,24e,24fが形成されている。
【0008】
次に、この留め付け金具20Aの使用態様を説明する。図10(b)は、留め付け金具20Aによって隣り合う外壁板10が留め付けられた状態を示す断面図である。
図10(a)、(b)に示すように、はじめに、柱と間柱に透湿防水シート(またはアスファルトフェルト)3を貼り付け、その上から横胴縁5を打ち付け施工する。次に、1つの出隅部に出隅柱を固定した後(図示せず)、その右側に外壁板10を配置する。
【0009】
続いて、外壁板10の右側端部が横胴縁5上に載っている部分の実部に対して、留め付け金具20A(図11参照)の係止部24eを係止させた状態で、該金具を横胴縁5に釘で打ち付け固定する。このとき、図10(b)に示すように、釘が横胴縁5に対して左方向に打ち込まれることで、外壁板10の留め付けは確実なものとなる。
【0010】
続いて、留め付けた外壁板10の右側に、次なる外壁板10の左側端部に形成された実部を、留め付け金具20Aの係止部24d,24fに係止させて配置する。以降、同様の留め付け作業を繰り返す。
このような専用の留め付け金具を使用する縦張り工法によれば、外壁板の位置決め精度は高く、施工が容易であり、また、釘頭部分の補修は不要であり、美観が向上する。また、上下方向の側辺は複数箇所において留め付け金具20Aによって支持されており、釘打ち施工の場合と比較して、耐風圧強度も各段に向上する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した専用の留め付け金具を使用する縦張り工法では、横胴縁を使用するようになっているため、留め付け金具の固定位置が、横胴縁上に限定されてしまい、施工自由度を下げてしまう。縦張り工法では、外壁板は、その長手方向を縦にして留め付けられるので、少なくとも、その上下端部付近については金具で固定されるべきであるが、横胴縁の取り付け位置によっては、必ずしも外壁板の上下端部付近に金具を取り付けられないという状況も起こり得る。
【0012】
また、図11に示す留め付け金具20Aを使用する場合、使用する横胴縁の幅(通常45mm程度)を超えて該金具が横胴縁に固定されることになり、外壁板の留め付け強度を低くする原因になるおそれがある。さらに、係止部24は基板21の一部を切り起こすことにより形成されているため、基板21に大きな開口部ができてしまい、金具自体の強度を低くする原因となっている。
【0013】
また、横胴縁は、躯体と外壁板との間に十分な通気をとるために使用されるのであるが、この工法では必ず規格サイズの横胴縁を多数準備しなければならない上に、その取り付けには手間がかかり、結果的には施工コストを高める原因となっている。
【0014】
本発明の目的は、留め付け金具を使用した外壁板の縦張り工法が持つ上記のような不都合を解消することにあり、より具体的には、横胴縁を使用せず柱や間柱に直接留め付け金具を取り付けて外壁板を固定していく直張り縦張り工法でありながら、外壁板と躯体との間に十分な通気層を確保し、且つ強固な留め付け強度を得ることを可能とした、外壁板の直張り縦張り用留め付け金具、及び、該金具を使用した縦張り外壁板の直張り留め付け構造を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明による外壁板の直張り縦張り用留め付け金具は、少なくとも1つのビス留め用の孔が設けられており、建物躯体側に当接される平板状の基板と、該基板の上端および下端からそれぞれ前方に延びて外壁板の裏面を支持する上側スペーサ部および下側スペーサ部と、前記基板から延び、該上側スペーサ部および下側スペーサ部よりもさらに前方に突出して外壁板の左右側部に係止される、少なくとも1つの係止部とからなる留め付け金具であり、該留め付け金具は1枚の鋼板の板金加工によって形成されている。
【0016】
そして該鋼板は、第1の基板形成領域と、該第1の基板形成領域の上端および下端からそれぞれ上方および下方に延出している各領域であって、左右いずれか一方の側が該第1の基板形成領域よりも突出している上側スペーサ形成領域および下側スペーサ形成領域と、前記第1の基板形成領域に対して前記左右いずれか一方の側と同じ側に、前記第1の基板形成領域から所定の幅で離間して位置する第2の基板形成領域と、前記第1の基板形成領域と第2の基板形成領域とを繋いでいる少なくとも1つの係止部形成領域とからなる。
【0017】
前記板金加工においては、前記係止部形成領域を折り曲げることにより前記係止部を形成するとともに、同時に前記第1の基板形成領域と第2の基板形成領域とを同一平面上に配置させることにより前記基板を形成し、さらに前記上側スペーサ形成領域および下側スペーサ形成領域をそれぞれ折り曲げることにより前記上側スペーサ部および下側スペーサ部を形成する。
【0018】
本発明による直張り縦張り用留め付け金具は、上記のようにして形成されていることにより、各スペーサ部および係止部が基板から大きく突出する形状としても十分な強度を確保することができ、かつ製造も容易である。また、縦方向に配置した外壁板の両側辺をしっかりと把持した状態で、該外壁板を柱材に確実に留め付けることができる。外壁板の裏面は、留め付け金具の上側スペーサ部および下側スペーサ部の上に載った状態で留め付けられるが、上側スペーサ部および下側スペーサ部の高さは、外壁板と建物躯体との間に十分な通気層を確保できる高さとすることができる。すなわち、柱材の表面と外壁板裏面との間に十分な通気層が確保され、たとえ防水紙が撓むなどして外壁板と防水紙との間隔が狭まった場合であっても、上記通気層が塞がれてしまうことはない。
【0019】
上記工法を用いれば、従来の縦張り工法の場合のように、多数の横胴縁を柱材の間に取り付けることを必要としない(ツーバイフォー工法の場合も同じ)。それにより、留め付け作業は大きく簡素化され、その結果として、工期の大幅な短縮化が可能となり、施工コストも大きく低減する。
【0020】
好ましい態様において、前記鋼板の第1の基板形成領域および第2の基板形成領域のうち一方の基板形成領域が、他方の基板形成領域に向かって延出する少なくとも1つの延出領域を有し、該延出領域には少なくとも1つのビス留め用の孔が設けられており、前記折り曲げ加工において、該延出領域の先端近傍が折り曲げられて前記他方の基板形成領域に積層される。延出領域を含む複数の位置にビス留め用の孔を設けておけば、留め付け金具を柱材に取り付ける際に留め易い孔を選んでビス留めすることができ、留め付けが容易になる。
【0021】
好ましい態様において、前記ビス留め用の孔の左右いずれかの縁部に、ビスが柱材に対して斜めにねじ込まれるように形成された隆起部を有する。この態様においては、留め付け金具をビス留めする際に、留め付け金具が外壁板に対して側方からの圧力を加えるようにビスが斜めにねじ込まれることで、外壁板はより確実に固定される。
【0022】
さらに好ましい態様において、本発明による留め付け金具には補強のためのリブが形成され、留め付け金具の強度がさらに向上される。
なお、本発明において「柱材」というときは、躯体の軸組において縦方向(上下方向)に走っているものすべてを総称しており、いわゆる、柱、間柱、くだ柱、ツーバイフォーの下地材、などが含まれる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は、本発明による外壁板の縦張り用留め付け金具の一実施の形態を示す斜視図であり、図2はこの留め付け金具を使用した外壁板施工構造を示す斜視図である。なお、図11に示した留め付け金具20Aと同じ部分には同じ符号を付している。
【0024】
図1に示す留め付け金具20は、図11に示した留め付け金具20Aと同じく、柱材への取り付け面となる基板21と、基板21の上下端から延出する上側スペーサ部22および下側スペーサ部23と、係止部24,25とを備えているが、各部分の形成の仕方は図11の留め付け金具20Aとは大きく異なる。以下にそれを説明する。
【0025】
図3(a)は、留め付け金具20の板金加工前の状態の鋼板を示す平面図である。この鋼板200は、ステンレス鋼板からの打ち抜きにより形成されており、第1の基板形成領域201と、第1の基板形成領域201の上端および下端からそれぞれ上方および下方に延出する上側スペーサ形成領域202および下側スペーサ形成領域203と、第1の基板形成領域201の左方に離間して位置する第2の基板形成領域204と、第1の基板形成領域201と第2の基板形成領域204とを繋ぐ2つの係止部形成領域205、206とからなる。
【0026】
上側スペーサ形成領域202および下側スペーサ形成領域203は、その左側の側部が第1の基板形成領域201よりも突出している。また、第1の基板形成領域201はその左側部において、2つの係止部形成領域205、206の間から左方に延出する延出領域201aを有する。そして、第1の基板形成領域201には、延出領域201a内の1箇所と、その右方の1箇所の計2箇所にビス留め用の透孔26が設けられている。
【0027】
鋼板200の折り曲げ加工に際しては、係止部形成領域205、206を折り曲げることにより係止部24,25を形成するとともに、このとき同時に第1の基板形成領域201と第2の基板形成領域204とを同一平面上に配置させることにより基板21を形成する。第1の基板形成領域201の延出領域201aの先端近傍は折り曲げられて第2の基板形成領域204に積層される。また、上側スペーサ形成領域202および下側スペーサ形成領域203をそれぞれ第1基板形成領域201に対して前方に90°折り曲げ、さらにその先端をそれぞれ上下方向外方に90゜折り曲げることにより、上側スペーサ部22および下側スペーサ部23を形成する。このとき上側スペーサ部22および下側スペーサ部23の前面には、基板21に平行な垂直板部分22a、23aが形成される。なお、図3(a)の鎖線は、この線にそって鋼板が折り曲げられることを示している。
【0028】
ここで、係止部形成領域205を折り曲げて係止部24を形成する工程について説明する。係止部24は、外壁板10の左右側辺に形成された実部10a、10a’に沿った形状となるように形成される。説明のため、係止部形成領域205を左端から右端にかけて7つの部分領域205a,205b,…,205gに分ける。
【0029】
まず、平板部24aは、係止部形成領域205の中央付近の3つの部分領域205c,205dおよび205eが、断面で三角形をなすように折り曲げられることにより形成される。そして、これら3つの部分領域205c,205dおよび205eの左右に隣接する各部分領域205b,205eが積層され、さらに補強のためスポット溶接されて、左右当接面部24bが形成される。さらに、残った2つの部分領域205a,205gが、それぞれ第2の基板形成領域204および第1の基板形成領域201に対して前方に折り曲げられて脚部cが形成される。
【0030】
同様にしてもう1つの係止部形成領域206から係止部25が形成される。このとき各係止部24,25はそれぞれ左右対称に形成される。そのため、第1の基板形成領域201と第2の基板形成領域204とは同一平面上に位置することになり、それにより基板21が形成される。
【0031】
基板21に設けられた各透孔26の左縁には隆起部26aが形成されている。施工時には、外壁板を左から順に留め付けていくことになるが、外壁板の右辺を縦張り用留め付け金具20によって固定する際に、隆起部26aによりビス11が斜め左方向にねじ込まれることで、外壁板はより確実に固定される。
【0032】
上記のようにして形成される留め付け金具20は、さらに強度を高めるため、基板21に凸条リブ27が形成されている。また、上側および下側スペーサ部22、23および係止部24,25それぞれと基板21との各境界線に沿って、基板21を隆起させて補強したリブ28が複数箇所形成されている。
【0033】
留め付け金具20は以上説明したようにして形成されることにより、図11に示した留め付け金具20Aと比較してコンパクトでありながら高い強度を持っており、上側および下側スペーサ部22、23および係止部24,25を基板21から大きく突出させることが可能である。それにより、外壁板と建物躯体との間に十分な通気層を確保することができる。また、図11の留め付け金具20Aに比べて、建物躯体への取り付け面として基板21の裏面全部を使用するので、安定した留め付け状態を保つことができる。
【0034】
図4(a)は留め付け金具20の側面図であり、図4(b)は施工時の状態を示している。垂直板部分22a、23aの基板21からの高さhは15mmとされており、外壁板10と柱1との間に十分な通気層を確保することができ、施工不良などにより柱1に張り付けた防水紙が撓んだりしても、通気層が塞がれてしまうことはない。また、係止部24,25の高さHは、上側および下側スペーサ部22、23の高さhよりも大とされ、その差(H−h)は留め付けようとする外壁板10の実部10aの先端の厚みとされる。
【0035】
次に、留め付け金具20を使用した直張り縦張り工法について説明する。図5(a)は、留め付け金具20を使用した直張り縦張り工法による留め付け状態を示す図であり、図5(b)は、留め付け金具20によって隣り合う外壁板10が留め付けられた状態を示す断面図である。柱1や間柱2などの軸組へ透湿防水シート3を張り付けることは従来工法と同様であるが、横胴縁は使用せず、透湿防水シート3の上から直接留め付け金具20を留め付ける。留め付け金具20を使用しての外壁板10の固定の仕方については、図11に示した留め付け金具20Aと同様であり、ここでは説明は省略する。
【0036】
ただし、本発明による留め付け金具20では、係止部24,25の形状が図11の留め付け金具20Aとは異なっており、左右に隣接する外壁板10,10の相対する側辺にそれぞれ形成された実部10a、10a’が、留め付け金具20の係止部24,25の平板部24a、25aの下方に入り込み、実部10a、10a’の先端が左右当接面部24b、25bに当接される。同時に、平板部24a、25aの前面が外壁板10の上実部10bの裏面に当接される。
【0037】
また、本発明による留め付け金具20では、ビス留め用の透孔26は2箇所設けられているが、どちらか留め易い方1箇所を使用してビス留めすればよい。なお、本実施例において外壁板10の実部10a’には予めコーキング材7が打設されているが、これは従来工法と同様である。
【0038】
以上説明したように、本発明による留め付け金具20は、上側および下側スペーサ部22、23の高さにより通気路が十分に確保されると共に、留め付ける外壁板の裏面を支持するため、耐風圧強度も高められる。なお、通気層の幅としては躯体と外壁板裏面との間を15mm程度確保すれば十分である。もちろん、それ以上にすることも、本発明にかかる留め付け金具の構造からは可能である。
【0039】
また、脚部24c、25c及び左右当接面部24b、25bとからなる補強構造によって、平板部24a及び25aが躯体より相当前方に突き出しても、十分な留め付け強度を確保することができる。さらに、透孔26に設けた隆起部26aの働きによってビスによる留め付け強度を向上させることができる。
【0040】
本発明による留め付け金具は、以上説明したものの他にも様々な態様が考えられる。例えば、図6は本発明による留め付け金具の他の態様を示す斜視図であり、図7(b)はその平面図である。ここに示される留め付け金具20Bは、係止部24が1つだけ形成され、透孔26も係止部24の右方に1箇所だけ設けられている。このような留め付け金具20Bの場合、その製造に使用される鋼板は図7(a)に示すようになる。すなわち、この鋼板200Bでは、第1の基板形成領域201と第2の基板形成領域204とは1つの係止部形成領域205によって繋がれており、第1の基板形成領域201に上記延出領域は形成されていない。なお、各部分の機能並びに板金加工の仕方は図1に示した留め付け金具20と同様であり、同じ部分に同じ符号を付すことにより説明は省略する。この留め付け金具20Bは形状が簡素化されている分、製造が容易となる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、横胴縁を使用せず柱や間柱に直接留め付け金具を取り付けて外壁板を固定していく縦張り工法でありながら、外壁板と躯体との間に十分な通気層を確保すると共に、外壁板の留め付け強度を大きく向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による外壁板の直張り縦張り用留め付け金具の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す留め付け金具を用いた外壁板の直張り縦張り留め付け状態を説明する斜視図。
【図3】図1に示す留め付け金具の板金加工前の状態の鋼板を示す平面図(図3a)と、図1に示す留め付け金具の平面図(図3b)。
【図4】図1に示す留め付け金具の側面図(図4a)とその留め付け状態を示す側面図(図4b)。
【図5】図1に示す留め付け金具を使用した直張り縦張り工法による留め付け状態を説明する図(図5a)、及び図2のV−V線による断面図(図5b)。
【図6】本発明の他の態様による直張り縦張り用留め付け金具を示す斜視図。
【図7】図6に示す留め付け金具の板金加工前の状態の鋼板を示す平面図(図7a)と、図6に示す留め付け金具の平面図(図7b)。
【図8】従来の外壁材の縦張り工法の説明に供される図。
【図9】従来の外壁材の縦張り工法での留め付け状態の説明に供される図。
【図10】留め付け金具を用いた従来の縦張り工法での留め付け状態を説明する図(図10a)、及び左右の外壁板の接合部分を示す断面図(図10b)。
【図11】図10に示す縦張り工法に使用される留め付け金具を示す斜視図。
【符号の説明】
20…直張り縦張り用留め付け金具、21…基板、22…上側スペーサ部、23…下側スペーサ部、24…係止部、25…係止部、26…ビス留め用の孔、200…鋼板、201…第1の基板形成領域、204…第2の基板形成領域、205…係止部形成領域、206…係止部形成領域

Claims (5)

  1. 外壁板の直張り縦張り用留め付け金具であって、
    少なくとも1つのビス留め用の孔が設けられており、建物躯体側に当接される平板状の基板と、
    該基板の上端および下端からそれぞれ前方に延びて外壁板の裏面を支持する上側スペーサ部および下側スペーサ部と、
    前記基板から延び、該上側スペーサ部および下側スペーサ部よりもさらに前方に突出して外壁板の左右側部に係止される、少なくとも1つの係止部とからなる留め付け金具であり、
    該留め付け金具は1枚の鋼板の板金加工によって形成されており、該鋼板は、
    第1の基板形成領域と、
    該第1の基板形成領域の上端および下端からそれぞれ上方および下方に延出している各領域であって、左右いずれか一方の側が該第1の基板形成領域よりも突出している上側スペーサ形成領域および下側スペーサ形成領域と、
    前記第1の基板形成領域に対して前記左右いずれか一方の側と同じ側に、前記第1の基板形成領域から所定の幅で離間して位置する第2の基板形成領域と、
    前記第1の基板形成領域と第2の基板形成領域とを繋いでいる少なくとも1つの係止部形成領域とからなる鋼板であって、
    前記板金加工において、前記係止部形成領域を折り曲げることにより前記係止部を形成するとともに、同時に前記第1の基板形成領域と第2の基板形成領域とを同一平面上に配置させることにより前記基板を形成し、さらに前記上側スペーサ形成領域および下側スペーサ形成領域をそれぞれ折り曲げることにより前記上側スペーサ部および下側スペーサ部を形成することを特徴とする直張り縦張り用留め付け金具。
  2. 前記鋼板の第1の基板形成領域および第2の基板形成領域のうち一方の基板形成領域が、他方の基板形成領域に向かって延出する少なくとも1つの延出領域を有し、該延出領域には少なくとも1つのビス留め用の孔が設けられており、
    前記折り曲げ加工において、該延出領域の先端近傍が折り曲げられて前記他方の基板形成領域に積層されることを特徴とする請求項1記載の直張り縦張り用留め付け金具。
  3. 前記ビス留め用の孔の左右いずれかの縁部には、ビスが柱材に対して斜めにねじ込まれるように形成された隆起部を有することを特徴とする請求項1または2記載の直張り縦張り用留め付け金具。
  4. 少なくとも1つの補強のためのリブが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の直張り縦張り用留め付け金具。
  5. 隣接して立設する柱材と柱材のそれぞれに、請求項1から4のいずれか記載の直張り縦張り用留め付け金具が上下方向に所要個数取り付けてあり、前記柱材双方の留め付け金具に形成された前記係止部と係止部とで、外壁板の左右の側部が係止されていることを特徴とする外壁板の建物躯体への直張り縦張り留め付け構造。
JP2002038807A 2002-02-15 2002-02-15 外壁板の直張り縦張り用留め付け金具および該留め付け金具を使用した外壁板の直張り縦張り留め付け構造 Expired - Fee Related JP3628660B2 (ja)

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