JP6889547B2 - 建築板の施工構造および建築板の施工方法 - Google Patents

建築板の施工構造および建築板の施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6889547B2
JP6889547B2 JP2016232833A JP2016232833A JP6889547B2 JP 6889547 B2 JP6889547 B2 JP 6889547B2 JP 2016232833 A JP2016232833 A JP 2016232833A JP 2016232833 A JP2016232833 A JP 2016232833A JP 6889547 B2 JP6889547 B2 JP 6889547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building board
support
board
construction
building
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016232833A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018090973A (ja
Inventor
俊文 西田
俊文 西田
浩史 大榊
浩史 大榊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KMEW Co Ltd
Original Assignee
Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd
KMEW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd, KMEW Co Ltd filed Critical Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd
Priority to JP2016232833A priority Critical patent/JP6889547B2/ja
Publication of JP2018090973A publication Critical patent/JP2018090973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6889547B2 publication Critical patent/JP6889547B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Description

本発明は、建築板の施工構造および建築板の施工方法に関する。
特許文献1には、従来の外装材の施工構造が開示されている。この特許文献1記載の外装材の施工構造は、複数の壁材が鎧張り状に施工された外壁構造である。鎧張り状の外壁構造とは、複数の壁材が上下方向に隣り合わせに配置されると共に、これら壁材のうちの上段の壁材の一部を、下段の壁材の屋外側から重ねて施工した構造である。
ところで、一般に、鎧張り状に壁材を壁下地に取り付けるには、下段の壁材を下地に固定した後、上段の壁材を、一部が下段の壁材に屋外側に重なるようにして配置し、この状態を保ったまま、上段の壁材に釘等の固着具を打ち付ける。このとき、上段の壁材に固着具を打ち付けるためには、下地に上段の壁材を手や腕で押し付けて、配置された位置からずれないようにする必要がある。
ところが、壁材のサイズが大きい場合、重量が大きくなって位置を保つことが難しい場合がある。この場合、1人で作業することは困難であり、仮に1人で作業したとしても、例えば、作業の途中で壁材が傾いてしまって、傾いたまま壁材を固定してしまう等、施工不良が生じ得る。
これに対し、特許文献1の鎧張り状の外装材の施工構造は、上段の壁材の屋内側の面に、断面逆L字状の支持部材を接着剤等で固定する。上段の壁材を取付施工する際には、支持部材を下段の壁材の上端面に引っ掛けて仮保持し、この状態で、上段の壁材に固着具を打ち付けて本固定を行う。
これにより、上段の壁材の荷重を下段の壁材により支持することができ、施工が容易となるだけでなく、上段の壁材を設計上決められた位置に安定的に保持させることができるため、一人で作業することも容易となる。
特開2015−86553号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の外装材の施工構造は、壁板に対して、L字状の支持部材を接着する必要がある。例えば、作業現場において壁板に支持部材を接着する場合、すべての壁板に対して一対の支持部材を接着するのは非常に手間が掛かるという問題がある。一方、製造工場において予め接着される場合、作業現場における作業性の問題は解消できるが、L字状の支持部材が壁材の裏面から突出しているため、運搬時において、整然と積載できなかったり、支持部材が干渉して外れたりすることがある。また、支持部材が予め設けられた壁板と、支持部材が設けられていない壁板とを用意しなければならないという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外装材等の建築板に支持部材を接着固定することなく、建築板を容易に鎧張り状に施工することが可能な建築板の施工構造および建築板の施工方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る建築板支持具は、上下隣り合わせの建築板のうちの上段建築板の一部を、下段建築板の表側から重ねて施工する際に用いられる建築板支持具であって、前記下段建築板の上方において下地に固定される固定部と、前記固定部から表側に突出して前記上段建築板を貫通して支持する支持部とを備えていることを特徴とする。
また、この建築板支持具において、前記支持部は、前記上段建築板が表側に傾くのを規制する傾き規制手段を有することが好ましい。
また、この建築板支持具において、前記固定部は、前記下段建築板の上端部を前記下地側に押さえる押さえ部を有していることが好ましい。
また、この建築板支持具において、前記固定部は、前記下段建築板の上端面に当接する当接部を有することが好ましい。
本発明の一態様に係る建築板の施工構造は、上述の建築板支持具が用いられた建築板の施工構造であって、前記固定部が前記下段建築板の上方において前記下地に固定され、前記上段建築板が前記下段建築板の表側に一部が重ねられた状態で、前記上段建築板が前記支持部によって貫通され且つ支持されていることを特徴とする。
また、この建築板の施工構造において、前記上段建築板は、下端から上方に延びるスリットが形成されており、前記スリットを貫通した前記支持部により支持されていることが好ましい。
また、この建築板の施工構造において、前記上段建築板は、貫通孔が形成されており、前記貫通孔を貫通した前記支持部により支持されていることが好ましい。
また、この建築板の施工構造において、前記支持部は、前記上段建築板のさらに上段に施工された建築板により隠蔽されていることが好ましい。
また、この建築板の施工構造において、前記下段建築板の上端部には、前記建築板支持具の配置位置を示す位置決め部が設けられていることが好ましい。
本発明の一態様に係る建築板の施工方法は、上述の建築板支持具を用いた建築板の施工方法であって、前記下地に固定された前記下段建築板の上方において前記建築板支持具を前記下地に固定する工程と、前記上段建築板を前記下段建築板の表側から重ねて、前記建築板支持具の前記支持部に前記上段建築板を貫通して支持させる工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の建築板の施工構造および建築板の施工方法によれば、外装材の屋内側の面に支持部材を接着固定することなく、外装材を容易に鎧張り状に施工することができる。
図1Aは、本発明の実施形態1に係る建築板の施工構造の要部拡大断面図である。図1Bは、同上の断面図である。 図2は、建築板支持具と建築板との分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る建築板の施工方法を説明するための斜視図であり、下段建築板を取り付ける前の状態の説明図である。 図4は、本発明の実施形態に係る建築板の施工方法を説明するための斜視図であり、下段建築板を取り付けた状態の説明図である。 図5は、本発明の実施形態に係る建築板の施工方法を説明するための斜視図であり、上段建築板を取り付けた状態の説明図である。 図6は、本発明の実施形態に係る建築板の施工構造の全体斜視図である。 図7A,図7Bは、変形例1の建築板の正面図である。 図8Aは、変形例2の分解斜視図である。図8Bは、変形例2の上段建築板を省いた斜視図である。 図9A,図9Bは、本発明の実施形態2に係る建築板の正面図である。 図10は、同上の建築板支持具の斜視図である。 図11は、同上の建築板の施工構造の要部拡大断面図である。 図12A,12Bは、実施形態2の変形例の建築板支持具の斜視図である。 図13は、実施形態3の建築板の施工構造の分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
本実施形態の建築板2の施工構造は、図1に示すように、外壁の構造であり、建築板2としての外壁板20を鎧張り状に下地1に取り付けた構造である。鎧張り状の外壁構造は、少なくとも上下方向に並ぶように複数の外壁板20が配置されている。以下において、上下隣り合わせの外壁板20のうちの下側の外壁板20を下段建築板21と言うと共に、上側の外壁板20を上段建築板22という。また、建築板2に対して表側を屋外側といい、裏側を屋内側という。
下地1は、建物において建築板2が取り付けられる部分である。本実施形態の下地1は、外壁板20の壁下地10であり、複数の縦胴縁11と、複数の縦胴縁11の屋外側の面に取り付けられた木質ボード12とを備える。複数の縦胴縁11は、例えば、複数の間柱13に固定された構造用面板(図示せず)に、透湿防水シート(図示せず)を介して取り付けられている。木質ボード12は、例えば合板であり、屋外側の面が鉛直面に略平行である。この木質ボード12の屋外側の面には、複数の外壁板20が取り付けられる。
各外壁板20は、例えば図3等に示すように、正面視略矩形状に形成された板体により構成されており、長手方向が左右方向に平行である(例えば、上下幅414mm×左右長さ910mmで形成されている)。外壁板20は、厚み方向に貫通する貫通部23を備えている。本実施形態において貫通部23は、厚み方向に加えて下方にも開放するスリット230により構成されている。
スリット230は、外壁板20の下端部から上方に延びている。スリット230は、左右方向に離れて一対設けられている。一対のスリット230は、外壁板20の左右方向の長さを略3等分するように配置されている。下段建築板21のスリット230の上縁部は、図1Aに示すように、外壁板20を取付施工した状態において、屋外側から上段建築板22に覆われるように構成されている。換言すると、図1Bに示すように、スリット230の上下方向の長さLは、下段建築板21の働き幅Hよりも長く形成されている。
本実施形態の建築板2の施工構造は、複数の外壁板20が左右方向に並設されていると共に、上下方向にも並設されている(図6参照)。上下方向に隣り合う外壁板20は、左右方向にずれており、いわゆる千鳥状に配置されている。本実施形態において、上下方向に隣り合う外壁板20は、外壁板20の左右方向の長さの1/2ずれている。
本実施形態の上段建築板22は、図1Aに示すように、建築板支持具3によって支持されている。本実施形態の建築板支持具3は、例えば金属板を曲げ加工することにより構成されている。建築板支持具3は、固定部31と、支持部35とを備えている。
固定部31は、建築板支持具3を壁下地10に固定する部分である。固定部31は、図2に示すように、壁下地10に取り付けられる取付部32と、取付部32の下端部から屋外側に突出する当接部33と、当接部33の屋外側の端部から下方に突出する押さえ部34とを備えている。本実施形態の固定部31は、建築板支持具3を壁下地10に固定する機能に加えて、下段建築板21の上端部を壁下地10に向かって押さえる機能も有する。
取付部32には固着具挿通孔321が設けられている。固着具挿通孔321は、釘等の固着具6が挿通可能に構成されている。建築板支持具3は、固着具挿通孔321に挿通された固着具6が壁下地10に打ち込まれることで、壁下地10に固定される。
当接部33は、建築板支持具3が壁下地10に固定されると、下段建築板21の上端面に対向する。これにより当接部33は、下段建築板21の上端面に当接する。より詳細には、下段建築板21の上端面の内の屋外側の縁部に当接する。当接部33は、取付部32に対して直交しており、建築板支持具3が壁下地10に固定された状態で、水平面に沿う。
押さえ部34は、下段建築板21の上端部が屋外側に移動するのを規制する。押さえ部34は、当接部33に対して直交しており、建築板支持具3が壁下地10に固定されると、鉛直面に沿い、下段建築板21の上端部を屋外側から屋内側に向かって押さえる。押さえ部34は、上下方向に延びており、その下端部に支持部35が設けられている。
支持部35は、押さえ部34から屋外側に突出している。支持部35は、下段建築板21の上端部よりも屋外側に位置している。支持部35は、上段建築板22のスリット230に差し込まれ、スリット230の上縁部を支持する。支持部35は、押さえ部34の下端部から屋外側に延出した横面部36と、横面部36の屋外側の端部から上方に突出した立上部37とを備えている。立上部37は、上段建築板22の屋外側の面に対向するように構成されている。支持部35は、上段建築板22のスリット230に差し込まれることで、立上部37が押さえ部34との間で上段建築板2のスリット230の上縁部を挟むことができ、上段建築板22が屋外側に傾く(つまり、上段建築板22の上端部が下端部よりも屋外側に位置する)のを規制することができる。すなわち、本実施形態の立上部37は、傾き規制手段を構成する。
次に、本実施形態の外壁の施工方法を図3〜6に基づいて説明する。
図3に示すように、施工者は、壁下地10の下端部に板状のスタータ4を設置する。次いで、スタータ4の上端面に当接部33が対向するように、複数の建築板支持具3を配置し、当該建築板支持具3の固定部31を、固着具6を介して壁下地10に固定する。
次いで、施工者は、固定された複数の建築板支持具3に、下段建築板21のスリット230の上縁部を支持させる。施工者は、これを左右方向に繰り返して行い、同じ高さ位置の複数の外壁板20を取り付ける。
次いで、施工者は、図4に示すように、下段建築板21の上端部の位置決め部24に対応するように、複数の建築板支持具3を壁下地10に取り付ける。ここで、位置決め部24は、外壁板20の上端部において左右方向に離れて複数個所に形成されている。位置決め部24は、外壁板20の上端面の一部が凹んだ凹所により構成される。位置決め部24の深さは、建築板支持具3の当接部33の厚さ程度の深さに形成される。位置決め部24は、上段建築板22のスリット230に対応する位置に形成されており、建築板支持具3を配置すべき位置に形成されている。
次いで、施工者は、図5に示すように、上段建築板22のスリット230の上縁部を、既に固定した建築板支持具3に支持させるようにして、上段建築板22を配置する。そして、下段建築板21と同様に、複数の位置決め部24に対応するように、複数の建築板支持具3を壁下地10に取り付ける。これにより、上段建築板22の上端部が建築板支持具3によって壁下地10側に押さえられる。
次いで、施工者は、図6に示すように、左右方向に並ぶように複数の上段建築板22を取り付ける。そして、これらの工程を上方に順次繰り返し行うことで、外壁を形成することができる。
本実施形態の建築板2の施工構造は、図6に示すように、外壁板20を支持する建築板支持具3が、直ぐ上段の外壁板20によって覆われて、外観上露出しない。さらに、本実施形態の建築板2の施工構造によれば、外壁板20に、直接、釘などの固着具を打ち込まなくても、壁下地10に対し鎧張り状に外壁板20を取り付けることができる。
〔効果〕
以上説明したように、本実施形態の建築板支持具3は、上下隣り合わせの建築板2のうちの上段建築板22の一部を、下段建築板21の屋外側から重ねて下地1に取付施工する際に用いられる建築板支持具3である。建築板支持具3は、固定部31と、支持部35とを備える。固定部31は、下段建築板21の上方において下地1に固定される。支持部35は、固定部31から屋外側に突出しており、上段建築板22に設けられた貫通部23の上縁部を支持する。
この構成によれば、上段建築板22を下地1に取り付けるに当たり、上段建築板22を建築板支持具3により支持させることができるため、施工者は、建築板2を下地1に対して押さえつけた状態を保ちながら釘等を打ち込むといった作業を要しない。つまり、上段建築板22を建築板支持具3により支持させた上で、次の固定作業を行うことができるため、1人で作業を行うことも可能となる。このため、建築板2に特別な加工を施すことなく、建築板2を容易に鎧張り状に施工することができる。
しかも、建築板支持具3によって、建築板2の下端部よりも上方に位置する貫通部23の上縁部を支持するように構成されているため、建築板2の下端縁を支持する場合に比べて、安定して建築板2を支持できる。
また、本実施形態の建築板支持具3は、次の付加的な構成を有する。すなわち、本実施形態の建築板支持具3において、支持部35は、上段建築板22が表側に傾くのを規制する傾き規制手段を有する。
この構成によれば、上段建築板22の取付状態をより安定させることができる。
また、本実施形態の建築板支持具3は、次の付加的な構成を有する。すなわち、本実施形態の建築板支持具3において、固定部31は、下段建築板21の上端部を屋外側に押さえる押さえ部34とを有している。
この構成によれば、下段建築板21を下地1に対して強固に固定することができる。すなわち、下段建築板21の上端部の下地1に対する固定を、上段建築板22との重なり部による保持力に加えて、建築板支持具3によっても行うことができる。また、上段建築板22を支持するための建築板支持具3を利用して、下段建築板21の上端部を固定することができるため、建築板支持具3の取り付けと、下段建築板21の上端部の固定とを同時に行うことができ、作業工程を簡略化することができる。つまり、作業の簡略化を図りながら、建築板2の取付強度の向上を図ることができる。
また、本実施形態の建築板支持具3は、次の付加的な構成を有する。すなわち、本実施形態の建築板支持具3において、固定部31は、下段建築板21の上端面に当接する当接部33を有する。なお、ここで言う「下段建築板21の上端面に当接する」とは、当接部33と下段建築板21の上端面とが面状に当接する場合だけでなく、下段建築板21の上端面の一部(例えば縁部)が線状に当接する場合も含む。
この構成によれば、当接部33が、下段建築板21の上方への移動を規制するため、下段建築板21のがたつきを防ぐことができる。
本実施形態の建築板2の施工構造は、下段建築板21と、建築板支持具3と、上段建築板22とを備える。建築板支持具3は、屋内側の端部が下段建築板21の上方において下地1に固定されると共に、屋外側の端部に下段建築板21の上端部よりも屋外側に突出する支持部35が設けられる。上段建築板22は、下段建築板21の屋外側に一部が重ねられており、貫通部23の上縁部が、支持部35によって支持される。
この構成によれば、上段建築板22を取付施工するに当たり、上段建築板22を建築板支持具3によって支持させることができるため、施工者は、腕や肘等で建築板2を下地1に対して押さえつけた状態を保ちながら釘等を打ち込むといった作業を要せず、容易に1人で作業を行うことができる。
また、本実施形態の建築板2の施工構造は、次の付加的な構成を備える。すなわち、本実施形態の建築板2の施工構造において、上段建築板22は、下端から上方に延びるスリット230が形成されており、スリット230を貫通した支持部35により支持されている。
この構成によれば、従来の建築板2にも設けられているスリット230を利用して、上記取付施工を行うことができるため、建築板2に特別な加工を施すことなく、建築板2を容易に鎧張り状に施工することができる。
また、本実施形態の建築板2の施工構造は、次の付加的な構成を備える。すなわち、本実施形態の建築板2の施工構造において、支持部35は、上段建築板22のさらに上段に施工された建築板2により隠蔽されている。
この構成によれば、上段建築板22のスリット230の上縁部を支持する建築板支持具3が、すぐ上方の建築板22により覆われるため、外観を損なうことを抑制できる。特に、例えば、略J字形状の支持部材で壁板の下端縁を引掛けて取り付けると、施工された状態では支持部材の一部が露出するという問題があるが、本実施形態のように、支持部が建築板を貫通して支持する上に、支持部がすぐ上方の建築板支持具3により隠蔽されるため、従来に比べて外観が向上する。
また、本実施形態の建築板2の施工構造は、次の付加的な構成を備える。すなわち、本実施形態の建築板2の施工構造において、下段建築板21の上端部には、建築板支持具3の配置位置を示す位置決め部24が設けられている。
この構成によれば、下段建築板21を取り付けた状態で、直ちに、建築板支持具3の配置位置が把握できるため、作業の能率を上げることができる上に、上段建築板22を適切な位置に取り付けることができる。この結果、施工後の仕上がりについて、施工者の技量に影響しないようにでき、一定以上の品質を確保できる。
本実施形態の建築板2の取付方法は、本実施形態の建築板支持具3を用いた外壁の施工方法である。この施工方法は、下地1に固定された下段建築板21の上方において建築板支持具3を下地1に固定する工程と、上段建築板22を下段建築板21の表側から重ねて、建築板支持具3の支持部35に上段建築板22を貫通して支持させる工程と、を備える。
この構成によれば、上段建築板22を取付施工するに当たり、上段建築板22を建築板支持具3によって支持させることができるため、施工者は、腕や肘等で建築板2を下地1に対して押しつけた状態を保ちながら釘等を打ち込むといった作業を要せず、容易に1人で作業を行うことができる。
〔変形例1〕
上記実施形態の建築板2に設けられた貫通部23は、上下方向に延びるスリット230であったが、例えば、図7A,7Bに示すような形状であってもよい。
図7Aの外壁板20は、貫通部23が山型状に形成された切欠231により構成される。切欠231を構成する左右一対の辺は、上方に近付くほど近接するように傾斜している。建築板支持具3は、切欠231の上縁部を支持する。
また、切欠231の左右一対の辺は、図7Bに示すように、直線状に傾斜していなくてもよく、湾曲した曲線状に傾斜していてもよい。この場合にあっても、建築板支持具3は、切欠231の上縁部を支持する。
〔変形例2〕
上記実施形態の建築板支持具3は、壁下地10に固着具6を介して固定されたが、例えば、図8A,8Bに示すように、壁下地10にレール部5を固定し、このレール部5に建築板支持具3を固定してもよい。
レール部5は、上下方向に延びている。レール部5は、壁下地10に固定される背面部51と、背面部51の左右両側から屋外側に突出する一対の立設部52と、立設部52の屋外側の端部から互いに向き合う方向に突出する一対の前片部53とを備えており、例えば、リップ付き溝形鋼により構成されている。一対の前片部53の先端は、互いに離れている。
建築板支持具3の固定部31は、取付部32に対して離れて配置される固定板38を備える。取付部32と固定板38とは、ねじ具39を介して連結されている。
建築板支持具3は、下段建築板21(またはスタータ4)を壁下地10に取り付けた状態で、取付部32と固定板38との間に前片部53を挿入するようにして、レール部5の上方から差し込まれる。すると、図8Bに示すように、当接部33が下段建築板21の上端面に載置され、建築板支持具3が位置決めされる。これにより、下段建築板21は、屋内外方向の移動が規制される。
この状態で、上段建築板22の貫通部23の上縁部を、支持部35に支持させる。これにより、上段建築板22の位置決めがなされ、上下方向に並ぶ外壁板20を鎧張り状に取り付けることができる。
なお、変形例2において、固定板38と取付部32とは締結されていないが、下段建築板21の上方に配置されたときにねじ具39を締結することで、固定板38と取付部32とで前片部53を挟持し、建築板支持具3をレール部5に対して固定してもよい。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2について図9に基づいて説明する。なお、本実施形態は実施形態1と大部分において同じであるため、同じ部分においては同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の外壁板20は、貫通部23としての貫通孔232を備える。貫通孔232は、左右方向に離れて複数設けられている。貫通孔232は、前後方向に貫通する孔であるが、図9Aのような態様であってもよいし、図9Bのような態様であってもよい。
図9Aの貫通孔232は、厚み方向に加えて左右方向にも開放した切欠状をなしており、上下方向には開放していない。この複数の貫通孔232は、外壁板20の下端部からの寸法が同じとなるように形成されており、つまり、同じ高さ位置に形成されている。このため、外壁板20を左右方向に並べると、外周縁が連続した開口となり、孔を形成する。本実施形態にいう「貫通孔」には、外壁板20を設置することで現れる孔をも含むものとする。
また、図9Bの貫通孔232は、厚み方向にのみ開放し、左右方向および上下方向のいずれにも開放していない。
貫通孔232は、外壁板20の上下方向の中間部に形成されている。具体的に貫通孔232は、外壁板20を取り付けた状態において、上段外壁板20に覆われる箇所に配置されている。言い換えると、貫通孔232の下縁部と下段建築板21の下端との間の寸法Lが、上段建築板22の働き幅よりも長く形成されている。
建築板支持具3は、図10に示すように、固定部31と、固定部31から屋外側に突出した支持部35とを備えている。固定部31は、取付部32と、取付部32の下端部から屋外側に延出して下段建築板21の上端面に対向する当接部33と、当接部33の屋外側の端部から下方に突出する押さえ部34とを備えている。
支持部35は、取付部32の上端部から屋外側に向かって突出している。支持部35は、当接部33に平行な横面部36と、横面部36の屋外側の端部から上方に突出した立上部37とを備えている。横面部36には、上段建築板22の貫通部23の上縁部が載置される。立上部37は、上段建築板22の屋外側に位置するように構成されている。
このような構成の建築板支持具3は、図11に示すようにして、壁下地10に取り付けられる。当接部33が、下段建築板21の上端面に対向するようにして配置され、取付部32が固着具6を介して壁下地10に固定される。この状態で、上段建築板22の貫通部23に、支持部35が通るようにして、上段建築板22が配置され、当該上段建築板22が支持部35に支持される。
この後、実施形態1と同様に、建築板支持具3の押さえ部34が、上段建築板22の上端部を壁下地10側に押さえるようにして、建築板支持具3を壁下地10に取り付ける。この工程を、左右方向に繰り返すと共に、上下方向にも繰り返すことで、外壁を構成することができる。
なお、図11に示すように、貫通孔232の上下幅が建築板支持具3の取付部32の上下幅と同等または大きい場合には、この貫通孔232を通して屋外側から取付部32にアクセス可能である。そのため、上段建築板22が建築板支持具3に支持された状態で、建築板支持具3の位置を調整することが可能となる。
〔変形例〕
実施形態2の固定部31は、押さえ部34が設けられていたが、図12Aに示すように、押さえ部34はなくてもよい。なお、この場合、下段建築板21の上端部は、上段建築板22によって押さえられるため、下段建築板21の取付強度に問題はない。
また、12Bに示すように、立上部37の上下方向の中間部において、屋内側に突出する突条371を設けてもよい。これにより、上側外壁板22の貫通部23の上縁部をより強固に保持することができる。
〔実施形態3〕
次に、実施形態3について図13に基づいて説明する。なお、本実施形態は実施形態1と大部分において同じであるため、同じ部分においては同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の建築板2の施工構造は、下地1が、複数の柱13と複数の横胴縁14とを備えて構成されており、合板を備えていない点で実施形態1と異なっている。
本実施形態の建築板支持具3は、図10に示す構造と同じ構造である。また、建築板2は、図9Aに示す構造と同じ構造である。ただし、本実施形態においては、建築板2の貫通孔232の上縁部と、建築板2の上端面との寸法は、横胴縁14のピッチと略同じ寸法となるように形成されている。
施工者は、図13に示すように、横胴縁14の長手方向に沿って、複数の建築板支持具3を所定ピッチで固定する。この後、固定された複数の建築板支持具3に、下段建築板21の左右方向の一対の辺(縦辺)に形成された貫通孔232の上縁部を支持させ、下段建築板21を支持させる。
次いで、施工者は、下段建築板21の上端部の位置決め部24に対応するように、建築板支持具3を横胴縁14に取り付け、下段建築板21の上端部を固定する。
次いで、施工者は、上段建築板22の貫通孔232の上縁部を、既に固定した建築板支持具3に支持させるようにして、上段建築板22を配置する。そして、これらの工程を上方に順次繰り返し行うことで、外壁を形成することができる。
〔効果〕
以上説明したように、実施形態2,3および変形例の建築板2の施工構造は、実施形態1における特徴に加えて、次の付加的な構成を備える。すなわち、本実施形態の建築板2の施工構造は、貫通部23が、下段建築板21に設けられた貫通孔232により構成されている。
この構成によれば、従来の建築板2にも設けられている貫通孔232を利用して、上記取付施工を行うことができるため、建築板2に特別な加工を施すことなく、建築板2を容易に鎧張り状に施工することができる。
また、実施形態2,3および変形例の建築板2の施工構造は、次の付加的な構成を備える。すなわち、本実施形態の建築板2の施工構造は、貫通孔232の下縁部と下段建築板21の下端との間の寸法が、下段建築板21の働き幅よりも長く形成されている。
この構成によれば、建築板支持具3を上段建築板22によって覆うことができるため、外観を損なうことを抑制できる。
〔応用〕
上記実施形態では、建築板として外壁板を例示したが、これに限定されず、例えば屋根板、内装板等であってもよい。屋根板に適用する場合には、急勾配の屋根面に施工する際に有効である。
実施形態1,2および上記変形例の建築板2は、外壁板20により構成されたが、例えば、屋根板に適用可能である。この場合、下地1は屋根下地であり、屋根下地は、例えば、野地板により構成される。実施形態1,2の建築板2の施工方法は、上述のように、建築板2に固着具6を打ち込まないため、施工が容易である上に割れる可能性を低減でき、屋根板に対する施工方法としても有用である。
実施形態1,2および上記変形例の建築板支持具3は、金属板により構成されたが、例えば、金属製の線材により構成されてもよい。
実施形態1,2および上記変形例の建築板2には、上端面に凹みからなる位置決め部24が設けられたが、位置決め部24は凹みでなくてもよく、例えば、印刷により形成されてもよい。
その他、上記実施形態の構成は、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、適宜設計変更を行うことができる。
1 下地
2 建築板
21 下段建築板
22 上段建築板
230 スリット
232 貫通孔
24 位置決め部
3 建築板支持具
33 当接部
34 押さえ部
35 支持部
37 立上部(傾き規制手段)

Claims (6)

  1. 建築板支持具が用いられた建築板の施工構造であって、
    前記建築板支持具は、上下隣り合わせの建築板のうちの上段建築板の一部を、下段建築板の表側から重ねて施工する際に用いられる建築板支持具であって前記下段建築板の上方において下地に固定される固定部と前記固定部から表側に突出して前記上段建築板を貫通して支持する支持部とを備えたものであり、
    前記固定部が前記下段建築板の上方において前記下地に固定され、
    前記上段建築板が前記下段建築板の表側に一部が重ねられた状態で、前記上段建築板が前記支持部によって貫通され且つ支持され、
    前記上段建築板は、下端から上方に延びるスリットが形成されており、前記スリットを貫通した前記支持部により支持され、
    前記支持部と前記スリットの上縁部が、前記上段建築板のさらに上段に施工された前記建築板に覆われるように、前記スリットの上下方向の長さは、前記上段建築板の働き幅よりも長く形成されている
    ことを特徴とする建築板の施工構造。
  2. 前記支持部は、前記上段建築板が表側に傾くのを規制する傾き規制手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の建築板の施工構造。
  3. 前記固定部は前記下段建築板の上端部を前記下地側に押さえる押さえ部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の建築板の施工構造。
  4. 前記固定部は、前記下段建築板の上端面に当接する当接部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の建築板の施工構造。
  5. 前記下段建築板の上端部には、前記建築板支持具の配置位置を示す位置決め部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の建築板の施工構造。
  6. 建築板支持具を用いた建築板の施工方法であって、
    前記建築板支持具は、上下隣り合わせの建築板のうちの上段建築板の一部を、下段建築板の表側から重ねて施工する際に用いられる建築板支持具であって、前記下段建築板の上方において下地に固定される固定部と、前記固定部から表側に突出して前記上段建築板を貫通して支持する支持部とを備えたものであり、
    前記下地に固定された前記下段建築板の上方において前記建築板支持具を前記下地に固定する工程と、
    前記上段建築板を前記下段建築板の表側から重ねて、前記建築板支持具の前記支持部に前記上段建築板を貫通して支持させる工程と、を備え、
    前記上段建築板は、下端から上方に延びるスリットが形成されており、前記スリットを貫通した前記支持部により支持され、
    前記スリットの上下方向の長さは、前記上段建築板の働き幅よりも長く形成されており、前記支持部と前記スリットの上縁部は、前記上段建築板のさらに上段に施工された建築板により隠蔽される
    ことを特徴とする建築板の施工方法。
JP2016232833A 2016-11-30 2016-11-30 建築板の施工構造および建築板の施工方法 Active JP6889547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232833A JP6889547B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 建築板の施工構造および建築板の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232833A JP6889547B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 建築板の施工構造および建築板の施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018090973A JP2018090973A (ja) 2018-06-14
JP6889547B2 true JP6889547B2 (ja) 2021-06-18

Family

ID=62564634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016232833A Active JP6889547B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 建築板の施工構造および建築板の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6889547B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018090973A (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6279286B1 (en) Fastening member for vertical board siding, vertical board siding using the fastening member, and vertical siding structure constructed using the fastening member
US6725619B1 (en) Siding clip for supporting a panel
JP5635749B2 (ja) Alc部材及びalc部材への取付構造
JP7545212B2 (ja) 鎧張り施工構造
JP6889547B2 (ja) 建築板の施工構造および建築板の施工方法
JP2019065543A (ja) 取付具及び建物の壁構造
JPH0559818A (ja) 壁パネル仮固定装置
JP6389376B2 (ja) 天井板材の取付装置並びにこれを使用した天井構造及びその施工方法
JP2020139397A (ja) 壁材の取付具
JP3442373B2 (ja) 留め付け金具
JP3628660B2 (ja) 外壁板の直張り縦張り用留め付け金具および該留め付け金具を使用した外壁板の直張り縦張り留め付け構造
JP6838872B2 (ja) サンドイッチパネルの取付構造
JP5158685B2 (ja) 取付部材の取付構造及び簡易構造物
JP6855051B2 (ja) 建築用パネル
US7020976B2 (en) Tool for installing siding
JP5489308B1 (ja) 継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付方法および継ぎ目ひび割れ防止用下地部材取付用の取付部材
JP5615611B2 (ja) 外断熱用外壁材取付金具および外断熱外壁構造
JP7206548B2 (ja) 窓部材の取付構造
JP3416093B2 (ja) 建築板の建物への留め付け方法、及び、そのための建築板と留め付け部材
JP4672921B2 (ja) 壁仕上用下地パネル及び壁構造
JP4516534B2 (ja) 外装材の取付構造
JP3292407B2 (ja) 壁 体
JP3304930B2 (ja) 垂木取付金具
JP7045132B2 (ja) 板材の取付具及び板材の施工方法
JP2024072138A (ja) 天井下地構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190905

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210427

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6889547

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150