JP3628439B2 - 酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法 - Google Patents

酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電に使用した使用済みのウラン燃料の再処理工程では、半減期10.7年の放射性クリプトン85を含むほぼ空気組成のガスが放出される。このガス中のクリプトン85は極めて低濃度であり、かつ大量のNOやNO が混在している。このような組成の放出ガスからクリプトンを高純度に分離濃縮するための色々な提案がなされている[D.T. Pence and B.E. Kirstein: Work performed under contract AX−509991R, Science Appilcation Inc.(1981)、D.M. Ruthven, F.H. Tezel and J.S. Devgan: Canadian J. Chem. Eng., Vol.62, p526(1984)、F.H. Tezel, D.M. Ruthven and H.A. Boniface: Canadian J. Chem. Eng., Vol.68, p268(1990)参照]。
【0003】
これらの提案によれば、水素型の合成モルデナイトを吸着剤として用いればクリプトンが窒素や酸素より強く吸着されるため、原理的にはある程度の濃縮が可能ではあるが、室温付近の温度では濃縮率が低いという問題がある。特に窒素とクリプトンは吸着能力の差が極めて小さく、1回の吸脱着操作ではせいぜい1.5〜2程度の濃縮率であり[D.M. Ruthven, F.H. Tezel and J.S. Devgan: Canadian J. Chem. Eng., Vol.62, p526(1984)参照]、しかも吸着量が少ないために−80℃以下の低温下で行わないと十分な分離効果が得られない。そのために吸着を−80℃以下で行い脱着を加熱下で行う温度変動型吸脱着操作法を採用すること[D.T. Pence and B.E. Kirstein: Work performed under contract AX−509991R, Science Appilcation Inc.(1981)参照]、または大量のヘリウムガスを吸着塔に流通させて多段の吸脱着操作を行わせる溶離法による吸着分離を行うこと[F.H. Tezel, D.M. Ruthven and H.A. Boniface: Canadian J. Chem. Eng., Vol.68, p268(1990)参照]が提案されている。
【0004】
これらの方法はいずれも工業的な大容量のガス処理法としては装置も複雑となり、そのため建設費用も高価となり、また操作費も経済的でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、酸素−窒素混合ガス中に微量に存在するクリプトンを圧力変動方式の吸脱着法により効率的に濃縮することができ、しかも工業的規模での実施が可能な酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
われわれは、有効な分離濃縮法を種々検討し、濃縮比が低く実用化があきらめられていた、上記文献[F.H. Tezel, D.M. Ruthven and H.A. Boniface: Canadian J. Chem. Eng., Vol.68, p268(1990)]に記載されるような吸着操作圧が脱着操作圧よりも高い圧力変動型の吸脱着操作法を用いても、本発明の操作法を採用すれば常温常圧下においても加熱や冷却等の操作なしに十分高度の分離能力を持たせることができることを見いだした。すなわち、本発明は以下に示す事項(1)〜(3)によって特定される。
【0007】
(1)水素化モルデナイトを充填した3個以上の固定床吸着塔系を用いた圧力変動方式の吸脱着法により酸素−窒素混合ガス中のクリプトンを濃縮するに際し、
ガスの脱着を行わせる固定床吸着塔に、この吸着塔とは異なる他の固定床吸着塔の脱着ガスを吸着操作時の圧力とほぼ同一圧力下で送入することにより、塔内を十分洗浄した後脱着操作を行ってクリプトンを濃縮する酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
(2)前記濃縮に供される混合ガス中のクリプトンの含有量が容積比で0.001〜0.1%である上記(1)の酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
(3)前記クリプトンが容積比で10〜1000倍に濃縮される上記(1)または(2)の酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
【0008】
なお、特公昭54−3823号公報には、「吸着剤を収容している吸着塔に混合ガスを導入して易吸着成分を吸着させると共に、難吸着成分を回収し、次いで吸着された成分を減圧下で脱着回収するにあたり、混合ガスを導入する前に、難吸着成分と同一成分のなるべく純粋なガスを吸着時とほぼ同一圧力下に塔内がなるまで導入し、且つ脱着を行う前に易吸着成分と同一の成分のなるべく純粋なガスで吸着時とほぼ同一圧力下で塔内を掃除することを特徴とする吸着剤を用いて、混合ガスから難吸着成分と易吸着成分を夫々高純度で連続的に分離回収する方法。」が開示されており、吸着剤として天然産の凝灰岩を適当な粒度に粉砕し、約350〜700℃で加熱脱水して賦活処理したものを用い、空気を導入して易吸着成分である窒素と難吸着成分である酸素を分離回収することが示されている。
【0009】
しかし、上記公報には、酸素−窒素混合ガス中に微量に存在するクリプトンを濃縮することについては全く示されていない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、クリプトン含有の酸素−窒素混合ガスを被処理対象とするもので、固定床吸着塔である水素型モルデナイト充填塔を3個以上設置した系に、クリプトン含有の空気を送入して圧力変動型の吸脱着操作法を行わせるものである。この場合、吸着操作終了後の塔を直ちに減圧脱着させないで、この塔に他塔の脱着操作によって得られた脱着ガスを吸着操作時とほぼ同一圧力で送入し、塔内を十分に洗浄した後始めて減圧脱着操作に移るようにする。
【0011】
このような操作法を採用すると、室温(15℃〜35℃程度)下の吸脱着法でも十分高度の濃縮率が得られる。
【0012】
本発明において被処理対象とされるクリプトン含有の酸素−窒素混合ガス、具体的には原子力発電での使用済みのウラン燃料の再処理工程で放出される放射性クリプトン85を含むほぼ空気組成のガスであり、適当な前処理により、NO 、水分、CO 、Xeを予め除いたガスである。このような前処理後のガス中には容積比で0.001〜0.1%程度のクリプトンが含有されており、残りは窒素と酸素であり、窒素と酸素との比は前段の処理条件によって変化する。
【0013】
このような被処理ガスを吸脱着法により処理して得られるのは、クリプトン濃度が処理前に比べて容積比で1/10以下に減少した処理済オフガスと、クリプトンが10〜1000倍に濃縮されたクリプトン濃縮ガスとなる。
【0014】
したがって、クリプトンをほとんど含まない処理済オフガスはそのまま空中に排出することができ、クリプトンの濃縮ガスはβ線を放出するクリプトン同位体が含まれているので、適切な形で貯蔵される必要がある。
【0015】
本発明では固定床吸着塔として水素化モルデナイトを吸着剤として充填した水素型モルデナイト充填塔を用いる。
【0016】
この場合の水素化モルデナイトとしては、天然産の凝灰岩を水素化した水素化天然モルデナイトを用いても、水素化合成モルデナイトを用いてもよい。
【0017】
天然産の凝灰岩は、SiO 、Al およびH Oを主成分とし、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物の含有量が1〜10重量%程度のものである。水素化は酸処理あるいはアンモニアを用いた処理などによればよく、特開平2−149317号公報、特開平3−181321号公報などに記載されている。
【0018】
また、水素化合成モルデナイトとしては、市販品をそのまま用いることができ、例えば、HSZ−620HOD(トーソー製)を挙げることができる。
【0019】
このような水素化モルデナイトは350〜700℃、好ましくは400〜600℃の温度で加熱脱水してから用いる。付着水分や結晶水が存在すると吸着能力が劣化するからである。
【0020】
このため被処理ガス中にも水分を含まないことが好ましく、またCO も吸着能力を低下させることから含まないことが好ましいが、前述のように前処理によってこれらの成分は除かれているので、問題とはならない。
【0021】
本発明では圧力変動方式の吸脱着法を用いるが、吸着操作時と脱着操作時の圧力を変化させるもので、吸着操作時の圧力を脱着操作時の圧力より大きくして行う。具体的には吸着操作を大気圧下(1気圧程度)で行い、脱着操作を減圧下(0.01〜0.3気圧)で行うか、あるいは吸着操作を加圧下(2〜20気圧)で行い、脱着操作を大気圧下で行うかすればよい。放射性ガスの分離の場合は、系を減圧にする方が漏洩しにくくなって安全性を高められるため、前者の方が好ましい。
【0022】
そして、脱着操作を行うに際して、その塔内に、他塔で脱着された脱着ガスを吸着操作時の圧力とほぼ同一の圧力下で送入して十分洗浄してから脱着操作を行うようにする。すなわち、通常、吸着操作を大気圧下で行うことから、ほぼ大気圧下程度の圧力下で洗浄をすればよく、塔内が脱着ガスで満たされるようになるまで脱着ガスを送入する。なお、吸着操作を加圧下で行うときは、ほぼ同じ圧力下で脱着ガスを送入して洗浄すればよい。
【0023】
また、塔内を脱着ガスで満たしたことの確認は、予め、同じ条件で操作を行って満たされるまでの時間を求めておき、処理時間を設定すればよい。
【0024】
この場合、塔内が脱着ガスによってすべて置換されるまで送入すればよく、置換用のガス量は、ガス純度、ガス回収率との関連で適宜定めればよい。
【0025】
本発明を実施するには、固定床吸着塔を3個以上用い、好ましくは3〜4個、特に好ましくは3個用いる。このように3塔以上の方式とするのは、系外に出す放出ガス中にクリプトンを破過放出させないためであり、単塔方式や2塔方式では不可能である。
【0026】
本発明を実施する装置の一構成例を図1に示す。図1の装置は固定床吸着塔を3個有する3塔方式の装置である。
【0027】
装置1は、図1に示されるように、開閉可能な弁1〜15を有し、水素化モルデナイトを充填した固定床吸着塔16、17、18が設置されている。
【0028】
さらに、クリプトン含有の原料ガス送入ポンプ19、洗浄時に脱着ガスを送入するためのポンプ20、減圧脱着用減圧ポンプ21を有する。
【0029】
このほか、クリプトンが濃縮された空気である排気ガスを貯えるガスタンク22、排気ガスを取り出す取出口24、原料ガスの入り口25、クリプトン除去後の各塔の排出ガスを一時貯えるためのタンク26、クリプトン除去後の排出ガスを外部に排出する排出口23を有する。
【0030】
弁1〜15は表1に示すような操作サイクルNo.1〜No.6で開閉させる。表1中において+は開、−は閉とする。
【0031】
【表1】
Figure 0003628439
【0032】
このような操作により各塔は順次にクリプトンを含まない排出ガスの塔頂よりの逆洗、原料ガスの送入、脱着ガスによる塔内洗浄、減圧脱着の各操作が繰り返されて、効率よくクリプトン濃縮操作が可能となる。
【0033】
操作サイクルNo.1、2のときは固定床吸着塔16が、操作サイクルNo.3、4のときは固定床吸着塔17が、操作サイクルNo.5、6のときは固定床吸着塔18が各々脱着される
【0034】
操作サイクルNo.1の時、固定床吸着塔(以下「塔」ともいう。)16は脱着中、塔17は休止中であり、塔18は原料ガスが送入されていてクリプトン等を吸着操作中である。
【0035】
操作サイクルNo.2の時は、塔16は脱着中、ガスタンク22内のガスがポンプ22の作用により弁8を通じて塔17に送入され、塔17はクリプトンの濃縮ガスにより洗浄される。
【0036】
この洗浄サイクルの時、塔17の他端より排出されるクリプトン等が多少吸着された後のガスは、弁2が閉でありかつ弁3が開であるため、弁15を通じて塔18に送入される。
【0037】
このため、塔17の洗浄を十分行い、塔17からの排出ガスがほとんどガスタンク22からのクリプトンの濃縮ガスと同組成となるぐらいまで行っても、そのガスは塔18を予備洗浄するのに有効に使用される。
【0038】
塔17の洗浄サイクルの出口ガスがガスタンク22からのクリプトンの濃縮ガスと同組成となったとき、操作サイクルNo.3のサイクルに移す。塔17は脱着操作に移され、吸着されていたクリプトンの濃縮ガスがポンプ21よりタンク22に貯えられ、一部は次回(操作サイクルNo.4)の塔18の洗浄用に用いられ、残部は24より製品ガスとして取り出される。
【0039】
以下同様にして操作サイクルNo.4の時は塔18が洗浄され、同時に塔16が予備洗浄され、操作サイクルNo.6では塔16が洗浄され、塔17が予備洗浄を受ける。
【0040】
このような操作サイクルの切り替えは、予め原料ガスの組成や流量等から切り替え時期を求めておき、一定時間ごとに行うなどすればよい。
【0041】
なお、弁10、11、12以外の各弁群は表1のように操作し、弁10は操作サイクルNo.3の時、塔16の塔内圧が吸着圧になるまでは閉にし、以後同サイクル中は開にし、また弁11は操作サイクルNo.5の時に塔17の内圧が吸着圧になるまで閉、以後同サイクル中は開とし、弁12についても同様に操作サイクルNo.1の時に塔18の内圧が吸着圧になるまでは閉、以後同サイクル中は開になるように操作する。この操作はフィードバック操作として知られている方法であり、これにより、クリプトンの回収率を高めることができる。
【0042】
このようにして、ガスタンク22にはクリプトンが濃縮された排気ガスが、またガスタンク26にはクリプトンが除去された排出ガスが貯えられる。
【0043】
以上、図1に従って説明してきたが、吸着固定塔を例えば4個用いるものとしたり、吸着操作を加圧下で行い、脱着操作を大気圧下で行うなどしてもよく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を比較例とともに示す実施例によって具体的に説明する。
【0045】
実施例1
吸着剤としてはトーソー製水素化合成モルデナイトHSZ−620HODを500℃で加熱脱水したものを用い、図1に示される3塔方式の装置を使用した。
【0046】
塔16〜18は各々直径17mm、長さ90cmであり、上記吸着剤を122g充填して用いた。
【0047】
容積比で0.01%クリプトン含有空気を毎分1リットルの割合で原料ガス入り口25から送入しながら1分毎に表1の各操作サイクルを切り替えた。表1の操作サイクルNo.2、4、6の各切り替えサイクルの終わりにはガスタンク22内の脱着ガスがポンプ20の流量を調節することによりほぼ空になるように操作した。脱着操作においては最大0.05気圧まで減圧にし、濃縮ガスは毎分15ccの割合で系外に取り出した。濃縮ガス中のクリプトン濃度は容積比で0.33%であり、排出口23より取り出される排出ガス中のクリプトン濃度は容積比で0.001%以下であった。
【0048】
実施例2
実施例1において、吸着剤を水素化天然モルデナイトにかえるほかは同様の操作を行った。こうして得られる濃縮クリプトン含有の製品ガス中のクリプトン濃度は容積比で0.40%であった。ただし、取出口24よりの取出濃縮クリプトン含有ガスは毎分12ccであった。また排出口23よりの排出ガス中のクリプトン濃度は実施例1と同様に容積比で0.001%以下であった。
なお、水素化天然モルデナイトは天然産の凝灰岩を水素化して用いた。すなわち、秋田県産の天然凝灰岩でSiO 、Al およびH Oを主成分とし、アルカリおよびアルカリ土類金属酸化物の含有量が1〜10重量%であり、表2に示すようなX線回折像を示すものを破砕して6〜10メッシュの部分を分取し、塩酸または硝酸により繰り返し処理し脱アルカリ金属化、脱アルカリ土類金属化を行って水素化したものを500℃に加熱脱水したものを用いた。
【0049】
【表2】
Figure 0003628439
【0050】
比較例1
実施例1と同じ吸着剤122gを直径17mm、長さ90cmの塔に充填した。この充填塔を15℃の常温下0.05気圧に減圧した後、塔頂からは乾燥空気を、塔底からは容積比で0.01%のクリプトンを含有する空気を同時に送入して塔内を大気圧にした。続いて塔底より容積比で0.01%のクリプトンを含有する空気を大気圧下で原料ガスとして送入し続けた。塔頂よりの排出ガス中のクリプトン濃度が塔底送入の原料ガスとほぼ同一となれば原料ガスの送入を中止して脱着操作に移した。すなわち、塔底より排気して塔内を0.05気圧まで減圧すると、大気圧下で0.7リットルの排気ガスが得られ、その中のクリプトン濃度は容積比で0.017%であった。
【0051】
比較例2
比較例1において、実施例2と同じ吸着剤を用いるほかは同様の操作を行った。得られた排気ガス中のクリプトン濃度は、容積比で0.018%であった。
【0052】
実施例1、2および比較例1、2の結果から明らかなように、脱着操作に際し、洗浄を行わない比較例1、2ではクリプトンガスが2倍程度しか濃縮されないのに対し、実施例1、2では30〜40倍程度濃縮される。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、窒素および酸素を含有する排気ガス中に微量存在するクリプトンを、低温に冷却して吸着したり、あるいは加熱して脱着したりせずに、吸脱着の圧力を変動させるだけで、ほぼ室温で効率よく濃縮することができ、コンパクトな装置サイズとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1〜5 弁
16〜18 固定床吸着塔
19〜21 ポンプ
22 濃縮クリプトン含有の排気ガス用タンク
25 原料ガス入り口
26 クリプトン除去後の排出ガス用タンク

Claims (3)

  1. 水素化モルデナイトを充填した3個以上の固定床吸着塔系を用いた圧力変動方式の吸脱着法により酸素−窒素混合ガス中のクリプトンを濃縮するに際し、
    ガスの脱着を行わせる固定床吸着塔に、この吸着塔とは異なる他の固定床吸着塔の脱着ガスを吸着操作時の圧力とほぼ同一圧力下で送入することにより、塔内を十分洗浄した後脱着操作を行ってクリプトンを濃縮する酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
  2. 前記濃縮に供される混合ガス中のクリプトンの含有量が容積比で0.001〜0.1%である請求項1の酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
  3. 前記クリプトンが容積比で10〜1000倍に濃縮される請求項1または2の酸素−窒素混合ガス中のクリプトンの濃縮法。
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